_____赤き月が昇り

凍える蒼が世を包む

　「 ( ...ああ言う人柄をしてるから ...皆から好かれるし ...『ニャルちゃんファンクラブ』なんて言う物が成立するんだろうなぁ ... ...ふふ、その通りだよ ) 」

　( ...軽く手を振り ...白黒が居なくなり、矢機の声が聞こえた途端に ...ゴム手袋を脱ぎ、 ...軽く服をはだけさせ ...おまけに顔の上にタオルを乗せて 項垂れ )


　「 ...急用が入らない内に休むに限るね
　　正直に言って ... やはりまぁ、今日は利用人数が多かったイメージだよ ... ...ふぅ 」

　　( ....息抜き、気を抜けば簡単に眠ってしまいそう )

『 新人研修とか、…配属のごたごたが続いて
こういうコトするタイミングが見つからず …
今回の休暇で、期間が被っちゃったみたい 』

( カルテを置いて …[カチッ]__
【受付終了】のおふだに替えて、カギも掛ける )


___ふたりだけの時間


『 … ダウナー気質は許さないから
ほら、脱いで。…シャワー浴びるよ 』

( 仕事着を脱いでラフなシャツ姿
医霊の膝上に乗りながら …もっと
格好をはだけさせようとして __ )

　「 ...だからこそ、本番が来る前に一気に終わらせられたのには都合が良いね ...
　　...まぁ、私の手作りお菓子も何人かに渡せたからそれについても助かった印象が強いね ...

　...こうしてゆっくり出来る時間はかなり久しぶりだしね、と言う訳で私は寝させ ...駄目なのかい、そうなのかい ...困ったね 」

　　___人前では見せない矢機のこう言う所 ..困り顔でも拒んだりはしない

　　「 ...面倒だし明日にしたいんだけれどね ...ドリフトにそう乗られたら動けもしない ... 」

　　( ...溜め息混じり、両手を上げて降参と衣服を脱がしやすいようの無抵抗 )

　　　　___む…

　『 … 失礼だね __私が重いなんて言い方は 』

( 軽く頬袋を膨らませて … 肌着が宙を舞う__)


__________【浴槽】


[ じゃぁぁっ ]　少し温度高くしたけど…どうかな？


:惚れた弱みも、今ではだらける主人の世話焼きへ
掃除、料理、洗濯にお風呂 __みぃんな矢機がしてる

( 座ってもらった医霊の後ろから … ゆっくりと
お湯をかけながら …髪を解く、途中で肌に触れ
具合良し悪しの把握も忘れない __鏡に映る

…艶やかで豊かな裸体にはあまり目を向けない )


『 … [じぃ] 』

　　「 ...機械だから少しは重いのも仕方ないと思うけれどねぇ ... ...あ〜れ〜 ... 」

　( ...苦笑浮かべて ...少しばかり慣れた様で .. ...ふざけた様な態度 )


　　　______ ...ん、丁度良いよ ...少しばかり、最近は冷えて来たしね ...


　　( ...別に出来ない訳じゃない、ただし基本的に仕事優先 ...更に、矢機が居なかったら ...掃除はしないし、食事はゼリーやプロテインバー的な物ばかり ...不健康極まり無いだろうが、時間が惜しいとは正にそう言う事だろう ...


　　..その点、最近はそこそこしっかりしてるから ...肌色は未だ若干薄白いものの、健康的 ..
　　肉付きもしっかりして ...髪はサラリと手を通り抜ける ... ...掛けられているからか、両目を閉じて矢機任せ )


　　....良く見れば ...腹を真っ二つにするかの様な大きな切り傷 ...また、手足の指先にも縫い目の様な物が ...



　　　〜〜〜〜 ...ふぅ

　( ...程良く暖かそうに、目を閉じて ...幸せ気分 )

『 … 幽霊、見た人だけが背筋を冷やす__って
　ウワサがあるけど …きみが冷えるならウソだね 』

( 茶化しながら … 『えっと、シャンプーは…』
医霊の隣で __懸命に戸棚を弄くり回すから

… 幼げな未発育の裸体も

… 医霊が開いた __下腹部の痕も

… 全部 __ちゃぁんと、見える )


『 今日は …おでんを拵えてみたんだ。変わったモノ…
　肉巻きキャベツとかは作れなかったけど、基本的な
　具材は取り揃えたよ __それにしても …

　[むにぃ]… きみの発育には目を見張るね
ちょっぴり …羨望しちゃうな、おっきくて 』

( 身体も髪も __泡立たせながら …揉み上げて )

　「 ...あぁ、言い忘れて居たけれど最近神経の方をしっかりと肉体の方に入れてね ...色々感じやすくなったんだ 」

　　( ...わざとらしく自分の縫い目を見せた後で ...ふと矢機の身体 ...つけてしまった下腹部の痕が思わず目に入る
　...緊急時だったから少々荒めで 今の医霊とお揃い気味とは口に出しては言えない )


　　「 ...そういえばまだ食べて居なかったね
　　良いよ、気にして居ないし ...時間があれば私が作っても良い ...


　　___んっ ...それに関しては霊になる前からだから 致し方無い、ね？ ...大きいのも大変なんだよ？ 」


　( ...泡立てば強く目を瞑り ...ぴくり、僅かながら体が跳ねて ...少しだけ恥ずかしそうに　でも大きく主張はする )

[ばしゃぁ]____密着して …桶のお湯をかぶる

( 流れたお湯の下から現れた艶やかさに …
思わず生唾 …ごくりと飲み込む __
椀を下から撫でるよう …ゆるく揉んで )

『 そうなんだ。… じゃあ、よく感じるんだね 』

___試しに …と、いった雰囲気を作って


( なめらかで …柔く、豊かな双丘 …その先端を
手のひらで覆い … 指で挟み、ｺﾘｺﾘと刺激して )


『 … いいよ、キミのは明日で。…じゃあ、わたしも
将来的にその大変さを味わうのを夢見ながら…今は、
キミので楽しむことにしようかな … へんたいさん 』


___舐め上げるような声が …とろりと、耳に流れて

　「 [ ぷるるっ ] ...ふぅ、しっかり温かいと感じるのは良いね ...正直に言って抜いてる方が身体的には楽なんだけれど ... ...おっと、君の認識ではそうなるのか
　人の事を言えない位にはドリフトも ...正直に言ってかなりの色好き ... 」


　　　　___っあ、...ドリフト、ぉっ ...こ、こらっ ...んひっ ...

　　( 刺激されれば ...普段なら出さない様な甘い声
　...風呂の熱か、羞恥か ...顔がじんわりと赤く染まり ...何だか張りが 重くなった気がする )

　　「 ...は、はは ...参ったねぇ ...ど、どうにも ...
　　....あ、そ それと .... 」


　　　　　　...耳は　出来ればやめて ...欲しい

　　( ...弱々しく　細々としていて ...とても恥ずかしそう )

『 そう …きみも、私もへんたいさん。…お互い
こんな…ルージュと ドリフトを好きになった

… きみに産んでもらって …育てる約束もした
愛してるし __色好きでも、大丈夫だよ？
____ルージュ　… 』


( 揉んで …揺らして __搾って …
唇を近付けながら …医霊の臀部に __当てて )


『 … 変化っていえば、私も最近ね
きみに__ 産んでもらうための物を
試しで、着けてみてるんだ …感覚的に

少し…不便もあるけれど __悪夢で汚された
きみを上書きできるなら、安いんじゃないかな… 』

　「 ...はは、こうまで愛されるとやはり ...恥ずかしいものの、嬉しさが勝るね ...
　　...何よりドリフト　　__キミから言われる事がどれだけ嬉しいか　...分かるかい？

　　私も好きだとも　ドリフト ...ふふ

　　んっ はぅっ ...だ、だからと言って加減は少し欲しいけれどね 」

　　( ....水に滴り濡れる身体
　　...大体泡も落とした後だから良い香りも広がり.. 揉まれる度 体が震えていて )

　　「 ... そこまで、思いやってくれてるのか
　　...はは、流石に驚いたよ ...そう言う事も出来るのか ...

　　...すまないね、ありがとう 」


　　( ....本心の籠った言葉を、静かに吐いて )

[ｽﾘ]__『 … だって、キミだからね__私の殻を割って 』

　　…　世界を見せて __解き放ってくれたキミだから


( 医霊の背中に身体を傾ける…緩やかな時間が僅かに流れ
一旦、__クールタイムで心をときながら …感覚を共有し )

『 … 生きてるだけの屍、__ホロウマシン[虚ろの機械]。

悩む心がない … 味わう幸福はない … 拒否する意思はない
そして、…こんなモノを…当然と思う以外に道なんてない

__いずれ朽ちれば…忘れ去られるだけの 鉄屑。
… もし、キミが来てくれなかったのなら…？ 』


: …容易に想像できる __粉砕機が…無情な終わりを
告げるまで … 殺風景なスクラップの山に横たわった
… かつて、自分だったモノ。…なにも、為すこともなく…

________


『 … キミは、自分を卑下することは多いけれど…

私はそう…思えないな。__灰色の世界から…拾い上げて
"世界"を教えてくれた、…"死んでる"医者。…それが…

美しく…鳴けるんだから …最高だよ。ルージュ __ 』

( あくまでも …己を出しつつ、正面から抱きついて )


『 … だから、拭える傷は__拭ってあげたいんだ
　こんなカタチでも … キミから不本意に奪われて

… 虚ろになった"初めて"も …私が貰ってあげたいから 』

(/ ... ...... ....ほ、本当に、や、やるつもり、かい？ )

(/ … ルージュ __いいかな？ )

(/ ....い、いや私としては凄く嬉しい！構わない、よ？ )

　[くすっ] ___光栄だね

( 指を絡めて…距離をぐぃっ、と縮めていき
医霊の艶やかさを …まずは見て、堪能する

… 肌の張り、ボディのライン …全部、魅力的で )

『 … つかぬことをお聞きするけど ルージュ。
　… 私以外に、抱かれた記憶は …キミを苦しめて
　…　辱しめてたり…するのかな？ 』

　　「 ...( 矢機との出会いは ...こうなっているのは
　　　　___偶然とは思えないな ...私に関係する事が、多過ぎるんだから ... ...はは、なんて ... )

　　　幸せなんだろうね、私は .... 」


　( ...幼く小さな矢機の体 ...されども成長は垣間見えて
　　...しっかりと肌の温もりを感じては ...いつしか微笑みが浮かんで )


　　「 ...流石にアレは私も恥ずかしい、ね
　　　....悪くは無かったとは、思っているけれど 」

『 … もしかすると "個" として私は薄いから …
　"人物"としてある筈の、歴史が、無かったから

　キミがくれた全てが …私にそのまま根付いて
　私達の運命、…未来になったのかもしれないね

__じゃあ…　私は、ルージュと離れられない運命か 』


　　　　___　悪くないね　…そうでしょう？

( … 幼子のように …双椀の先をクチに含み、舌で遊ぶ
[チュル…ちゅぷ…__ぎゅ…ぅ] … 無邪気な瞳で見上げ

… 腰を抑えながら __少しずつ…股奥に …いれて )


『 … キミ、わたしのことませてるって言うけれど

___ルージュも …大分、桃色が強いんだね … 』

_____…　寝息と __ただ麗しい寝顔 …

( 頬を撫で、…布団を掛けて __静かに明日へ
朝の光へと 疲れきった医霊を送り出す … )

『 … お疲れさま __今日は終わって …明日の目覚めに
キミは流れていく… __明日になれば、…キミはどんな…

…かわいらしい事を、言ってくれるのかな？…ルージュ 』


_____おやすみ。

(/ ....やぁ )

(/ おはよう、ルージュ。…今日は少しばかり
騒がしい来客が現れたみたいだ、… ルージュ

… ひと言だけでいいよ、…気持ちは変わらないから )

(/ .... ....そ、そうだね、えっと


　...大好き、だ ...ドリフト )

『 [ぎゅ〜〜っ]… おはよう、ルージュ。__
　とうもろこしのスープと …バターロールがあるよ 』

( 無表情から …慣れないような不器用っぽい笑み
… ホールド姿勢でじぃっ、と顔を見上げる )

　「 ...そ、そうだね ...それじゃあありがたく食べさせて貰おうかな？ ... ...所でその、なんでそんなにしがみついてくるんだい？ 」

　　( ...目覚めた時からコアラみたいにしがみついてくる矢機に対して若干の呆れ目 ...
　　.... ...肌寒くは無いとは言えども 流石に恥ずかしさがふつふつと湧き上がり )

　　「 ... ...昨日はその、随分恥ずかしい事を色々言ってくれたね ... 」

『 … 冬の朝は冷えるからね、ぬくもりで目覚めるなら
　人肌くらいの熱がちょうどいい …違うかな？ルージュ。』

( 医霊の枝毛をくるりと巻きつつ )

『 キミがよく言うことでもあるよ
… 罪作り、ってどういう意味か分かった？ 』

　「 ...発熱、発汗もそんなに無くて
　　...精神的にも良いものかもしれないね ...難点としては身動きが取れない事かな、こんな風に 」

　( ...不健康そうな見た目に反して、髪の毛の質は柔らかめ ...手に取ればするすると流れていくし
　　案外身だしなみには注意してるのかも ... )

　　「 ...あぁ、よ〜く分かったとも
　　反省はしないけれどね、私は ...さぁ、取り敢えず一旦離れてはくれないかな？ 」

『 ふふふ、__今日は診察予定もないんだし …
身支度したら 使用人長の…生物博に行かない？ 』

( __しぶしぶ、…といったようすで離れて … )


_______________


・件の使用人長 …エントランス

「 ……… 」


___何やら …"報告板"を前に、難儀な顔をしている

　「 ...珍しいね、そんな事を強請るだなんて ...
　　あぁ、良いとも ... ...デート？みたいなものか ...

　　...ドリフトがここまでしてくれるとは思わなかったしね、何より 」


　　( ...離れれば直ぐ様 ..何時ものコートを羽織り着て ...出かける準備 )


　_________


　　「 ..さぁ、行こうかドリフト？ ... 楽しもう 」

『 … ( スープとパン __あとで、いいかな ) 』

( 今はなにも、考えずに… 医霊の隣に寄り添って )

_________

〖 "見晴山"、山腹に巨大生物の痕跡 〗

〖 北部森林の生態系に前例のない異常あり 〗

( メイドは思案に耽り …板の前で静止を続けていた )

「 ………… 」


〖 巨大生物の痕跡 〗〖 北部森林の異常 〗

___ほぼ、同時期に起こった出来事。…この
　忙しい時期に、降って湧いたような問題だが
　以外にも …彼女の心は冷静に捉え、思考した

「 …… ( 義兄様の…お手を借りねばなりませんね ) 」

　「 ...食べなくても良いのは変わらないけれどね 」

　( 小声で呟いて ...少しだけまだ眠気が残っているのか　欠伸をした後に ...
　　...ふと、無意識的に矢機の頭を撫でて )


　　_____扉を開けて出掛ければ ...件の白黒と出会う


　　「 ...そんなに浮かない顔をしてどうしたんだい？ ...ニャルちゃん、ふふ 」


　　( ...矢機と一緒、連れ添いながら軽く首を傾げていて )

『 ………… 』

( 医霊と並んで誰かに出会うと、…矢機は彼女に
身を寄せて、ひと言も喋らない。__あくまでも…
亭主は医霊 家内として自分というスタンスだから。

他者を前にすればその意識は強まり …こうなる
何も知らぬ者が見れば、姉妹や親子に見えるかな？ )

________


「 B.s(ブレシュール)様。… いえ 仕事の事です
　健康面に於ては、今のところ何もございません

　家内様を連れて …どこかへお出掛けですか？ 」

( 思案の姿勢を解き、一礼。…周囲の目があると
彼女も仕事上 __での立場を重んじ、礼節を強める )


「 …… (…いずれにせよ、義兄様と調査に向かわねば) 」

　「 ...そうか、言い忘れて居たけれど一日二日したら少しばかり体がだるくなるだろうから
　　それまでに出来る限り仕事は終わらせておくんだよ ... ...あぁ、丁度生物博の所へ行こうとして居たんだが 偶々こうして出会うとはね 」

　　( ...少しばかり昨日よりかは隈は薄くなった様に見える
　...矢機の頭を軽く撫でて並びながら ...ふと思い立った様に人差し指を立てて言う )


　　「 ___私も戦えない訳じゃないんだ
　　　頼ってくれても構わないんだよ？ ...少しばかりドリフトに仕事の方は任せる事になるかもしれないけれどね 」


　　( ...身長差的に、どうにも隠れてしまいがちな矢機
　　...特に何も喋らないからと、他の者がいる場所では医霊の立場もかなり強い )

「 生物博へ。… 珍しいお客様というわけですね
別用につき、私めのガイドは付けられませんが …
___少しお待ちを …[ﾋﾟｯﾋﾟｯ] 」

[ﾄｩﾙﾙﾙﾙ…]

__私です …これから …上層部の …えぇ
…そそうのないように …では

「 … B.s様は替えの効かない立場にございます
数少ない休暇期間、どうかご英気を養う時として
お楽しみ下さいませ。… では、私はこれにて 」


___デートに水を差す趣味はない …手早く身を引き


「 …__なるべく、早めに発つべきでしょうが …
(__悪戯好き様を見つけるのは骨が折れそうです) 」

　「 や、すまないね ...助かるよ
　　ニャルちゃんこそ ...休む時はしっかりと休む事だね、一人で何でも解決しようと意気込むのは良いけれど ...此処には頼れる者達が沢山いるんだ、無理はしない様に 」

　　...暇してる者達も沢山いるだろうけど、と付け足しながら ...別れては向かう、生物博へ



　　「 ...もうしゃべっても良いんじゃないかい？ドリフト 」

　( ...移動中の二人の時間、ふと目を向ける )

[ぴょこっ]『 … 私、無表情系で通ってるらしくて 』

__思えば… 兵士たちの見る姿はクールで艶い助手。
案外 __医霊は "底知れぬ大物" とウワサされてて…


『 … 折角だから、兵士たちの "秘密記録"
そこに載ってた "赤の魔物" イメージとか
知ってみる気はないかな？ルージュ … ほら

___ちょうど、よさげな場所がある 』


・小休憩室[2〜3人用]…

:広大な赤城、カバーする兵士。…休憩時間の確保は
メイドですら難航し、小さな休憩室を各階に幾つか
設置、__交代制で多人数の休憩時間を確保していた。

__この辺りは人の通りも少なく、休憩室は空いている

　「 ...確かに側から見ればそうかもね ...さて、その提案だが ... 」

　　　___とてもアリだね、ドリフト ...ふふふ


　　( ...この際はっきり色々と知りたい、見てみたい ...そう思うのが心の性 ...悪い笑みが医霊に浮かぶ )



　　　____[ｶﾞﾁｬ] ...と言う訳で

　　　お邪魔　させて貰うとしようか ...


　　( 休憩室の確保だけ先に ...鍵のみ、懐にしまっておき )

___小ぢんまりとした部屋だ、…中央にこたつ机

洗い場(湯沸かし付き)、小さめの戸棚、電池時計

ブラウン管と、窓 ___椅子が二つ …くつろぎ部屋


『 [ぎぃ] … じゃあ、代表に"魔人ザレッド" 』

( 椅子に女の子座り …テレビを物珍しそうに眺め )


　・　イタズラ魔人　・

『 頻繁にイタズラこいて、…メイドを怒らせる姿を
目撃されてるから威圧と戒厳はほとんど無いかな …

出歩く時も、薄着でワザとハニー・トラップとか
やってるし __"困ったやつ"認識が兵士たちの評価

[イタズラ魔人]も妥当な呼び名じゃないかなぁ…

…ファンの量は[中]、人当たりはいいから
真面目に仕えたいって兵士も多いよ ___ 』

　____戸棚の中にしまってあった茶菓子を取り出しつつ、椅子に腰掛け ..興味深そうに評価を聞く

　　...頬杖を突きながら 微笑み浮かべて話を聞く体勢に


　　「 ...何も間違いは無いんじゃ無いかな、彼の場合は特に ...普段の彼は良くも悪くも青少年だよ

　...気乗りの良さ、とかは案外彼は高いのは私も知っているけれどね ....そして



　　___恐らく彼が居なかったら、救われなかったって言う人も多いだろう ...ふふ 」


　　( ...おちゃらけた明るさが程良く、寂しさを忘れさせてくれて ...心の支えになっている、...メンタルケアは医者でも難しい事だ ...だからこそ
　　“王の器”そう呼ぶに相応しいのだろう ...と、医霊は思う ...何処か遠い目で見詰める眼差しは ...優しく、柔らかく )


　「 ...良く成長した物だよ、彼も ... 」

『 … 珍しく正直な相づち打つんだね __つまり
　キミは、本当に家族が好きってことだ、ルージュ。』

( __カロリー、…多そうなお菓子をじろりと睨み )

『 … R13-B__いや、カロンはたち悪いって言葉を
　多く聞いてたから以外だったよ __もしくは…

お気に入りほどちょっかい掛けたがるのかな？』

__________

・雪鬼うわばみ・

『 アルコールの摂取率で評価は上下してるね …
少し前は …三姉妹の次女が妊娠中だったから
酔っていない…気さくな雪鬼で、容姿もいいって
支持率が上がってたんだけど …

また。大っぴらに飲むようになってからは
次女に羨ましいことされてる、だなんて事とか
昼間、飲めるのは羨ましいとか …羨望の対象に
なったみたいだよ __あだ名は後者の時期みたい

ファンの量は上下の揺れ幅が大きいね
アルコール入り=[苦手]
アルコール無し=[中]…
やっぱり、アルコール無しの人柄は好かれてる 』

　「 ...ふふ、まぁ ...最古参にも等しいから、子供の様に見えるのかもしれないね？ ... ...居心地の良さ、生まれてここが一番だろうし 」

　( ...茶菓子乗せた皿を押しては矢機の前に ...
　　...苦笑を浮かべては少し困ったかの様に )


　「 ... 私だって節度は弁えるさ
　　それでもしたい事はする ... ...そう言う心がまだ身体に残っているから　つい意地悪するんだろうね ...はたまた

　__幽霊だから、かもね ...種の本能と似た様な物さ 」


　　　____...反応に若干頭を抱えて

　　「 ...ヴェル君に関しては飲む事が生き甲斐
　　飲まないと死んじゃう ...そう本人が言うし、実際戦闘スタイルなども色々変わるからね ...中毒みたいなものだろうね、ある意味
　...ドクターストップは掛けられない、対処法は無理矢理か ...慣れるしか無いだろうね　...自主的にやめる事なんか、滅多に無いし 」

　　( ...中々面白いとは思うし、酒をどれだけ飲んでも酔わない体質はとても珍しい ...だからこそへべれけになる理由が良く分からないのだが ... )


　「 ...ははは、根は良い子なんだけれどね ..それに____...いや、なんでもないか 」

『 … なら、次女の事でしばらく止めた辺り
　よっぽどだった…ということだね __ふぅん 』

__お茶菓子に手を添え …


・握り潰して

( … 皿の上 __自分の顔の前で、…ゆっくりと手を開く )

『 … 言い訳、無用 … そうでしょ ___ルージュ…？ 』

__________

・不器用で真面目なメイド・

『 本人は変わらないつもりで、日々を過ごしてるけど
イタズラ魔人、赤いネコ、清掃員…辺りが普段の"素"を
引っ張り出させて …もう兵士たちの殆どが人となりに
精通しているみたいだよ

__本人はそれを知らないまま…"厳格で凛とした使用人"
… を、貫こうとしてるから …最近は、"狐" とおなじ
くらい微笑ましいって兵士から評価されてるみたい

ファンの量は … キミもご存じのとおり。
ただ本人には教えないほうが良いだろうね 』

　「 ...はは、あの時は本当 ...恨みに恨まれても仕方が無い、そう自覚しているよ
　...許されないかもと言う節は、...どんどん重くなっているしね 」

　( ...思わず言葉に詰まり ..二度見、三度見
　　...驚いた様子で ...珍しく目を丸くする )

　　「 ...は、ははは ...そうだね 」


　　__冷や汗流して ... ...少し視線を逸らす



　( ...白黒の評価に ...咳払いしては __再び、笑み )


　　「 ..それはそれは、良かったよ ...安心した
　　...本当に面白い物だね、非公認とは言えファンクラブがあるんだ ...それ程人気なのはドリフトは知ってたかい？

　　....仕事面に関しても評価はされているだろうし、...さっきああは言われたけれど ...何を言うんだか
　　ニャルちゃんもそうだ、替えの効かない立場 ...つくづく困った物だよ、 ...いやぁ、かなり的確に捉えてくれているじゃないか 」

「 … 的確に捉える？__冗談はよしてよ、ルージュ。
… 魔人、赤ネコ、清掃員 …その他大量の個性派たち

__ほぼ全員がかりでメイドの"素"を …
毎日のように炙り出してるんだから、もう誰でも
知ってる事なんだよ、…ツンもデレも 純情も… 」

( … 粉末化した茶菓子を皿の上でさらさらしつつ )

・あったか福猫・

『 じゃあ、同じくファンクラブ持ちの紹介だよ …
小さいものは可愛い、ねこは可愛い、…合わさり
赤城各所で、あどけない昼寝をさらしてる姿は

兵士たちがついつい探す、心の安らぎらしいね 』


『 人当たり、人懐っこさも上々で __人物としても
大多数の兵士から高評価を受け続けてる。…ゆえに

"いつか撫でてみたい" と集まる兵士たちによって…
"人物として好き" な兵士も抱き込んだクラブが
完成しちゃったみたいだね … 』

　「 ...あぁ、それもそうか ...ふふふ 」


　( ...人を惹きつける　カリスマ的な力
　　それは生まれ持った物 ...白黒の持つ、立派な力 )


　「 ...とは言え穢れた発想を持つ者がいるのも私は知っているからね ...なぁに、そう言う奴は少しオペしているだけだから ...ドリフト達が知らない、見えない ...分からない所でね 」 ※ 殺してはない ...


　　____やはり、猫は良いよね ...

　「 見つけたら今日も頑張れる、良い事が起きる ...そう信じられて、愛でられて来ているらしいね　良く私も耳にするよ
　　...非常に気持ちは良く分かる　誰からでも話しやすい ...全体的に柔らかくて接しやすい ...ファンクラブが出来るのも自然だ、何も問題は無い

　　...かなり安全には近いだろうしね、...問題を起こさなければ 」

_____語るは多く、…要約はこうなった。

・幽霊医者はクールな美人・

・竜を従えたと噂の女帝・

・怖がりな少年はガンマン志望・


『 … ふぅ、ひとまず…こんなところかな
長話も結構疲れるね、…機械が言っても
おかしいかな？__ …ん、ルージュ？ 』

　　　　_____....くぅぅう


　　( ..突っ伏して寝ているらしい ...矢機の話した内容が寝ている筈なのに聞こえてはいるのか ...
　　安らかな眠りと ...とても嬉しそうな笑みが、静かに浮かんでいる
　　...自分の評価等、基本的に好評価なのが ...この城の治安の良さを現しているだろう ... )


　　　　____[ ﾃﾚﾚ、ﾃﾚﾚ、ﾃｰﾃｰ .. ]


　　　突如として ...医霊の懐から着信音が鳴り

　

『 … (offにしなきゃ…) 』

( 眠る医霊を叩き起こす事は容易くとも …
珍しい __幸せそうな表情に阻まれて …
中々、手が出せないまま別の選択肢。

迷わず懐に手を忍ばせて、…携帯を引き抜く )

『 … (誰から？)___ 』

　　( ...居眠りは医霊にとってかなり珍しく
　　...疲労の回復、よりかは __霊力の回復が大まかな名目 ...
　...つまり、そこそこ必要不可欠な事だったんだけど ....前までは残念ながらそんな居眠りさえせず
　　回復は半ば無理矢理魂から取ったりしていた為、効率的では無かった ...矢機がいるから安心して ...安心して、出来るのだ )


　　　___画面には 『イルカ』と表記されている

『 哺乳類偶蹄目（鯨偶蹄目）に属する鯨類の内
小型の種の総称 __ "イルカ"。…誰だろう？ 』

( とりあえず …〖機械音声モード〗)

[ﾋﾟｯ]

『 … "ただいま、電話をロックに設定しているため
　　　応答できません。しばらく時間を置いて下さい" 』

　　( ...留守電かのように一方的な音声が鳴り響く )


　　[ 『 あれれ、仕事中な感じですかね？
　　　とりあえず伝言だけ残しておきますけど ...イルカですよ〜！先生、件の薬の材料が手に入りましたのと、後は少しお話ししたい事が有りますのでまた『水槽』に来て下さいな！お待ちしてますので！


　　　あ、それと新しい『本』も手に入れたのでまた隠れて ...それではさよ〜なら〜！ 』 ]

　( ...声色は良く分からない、超音波？的なのが混じってとっても高かった
　　...内容も色々不明な点が多いだろう )

『 [ﾋﾟｯ] ___…"イルカ"、確かにそうらしいね
言伝て、覚えなくっちゃ … えぇっと『水槽』。
たしか、…生物博には水棲生物も居たっけ… 』


( ﾒﾓﾒﾓ …しながら、ルージュの頬っぺた撫でたり
__浮気だとか、…そういう心配は全然しない )

(/ .... ...眠くないかい？ドリフト ... )

(/ 別に？　超元気！…だよ、ルージュ！ )

(/ ... ...ふふふ、なら良い事だ、とても良い事だ！
　... ...いやなに、私の方が眠いんだけれどね )

(/ なるほど。__なら、明日は"義兄、妹"の
共同作業にしようと思ってるよ …ルージュ )

(/ ...ふふ、構わないさ ...イルカについては自己描写、にでもしようかな？ ...と、言っておこう )

(/　…楽しそうだ、___ふふっ…！)

(/ ...ふふ、さぁて ...今日も頑張ろうか！ )

______…


「 …… 」　　[ｷｮﾛ]___[ｷｮﾛ]



( 赤城の廊下をニャルが行く、…見渡し 窓拭きしつつ
… 冬風吹けばガラスは冷え __冷たい空気が満ちていく
僅かな寒さ避けとしてマフラーを巻き、…軽い歩みは
"義兄"を探して、何分も前から続いている ___ )

　　　　____中庭



　　　　「 ...ﾌｩ~~~ .... 」


　　( ...この寒い時期だと言うのに、魔人の衣装はいつも通りだと言うのに ...汗をたっぷりとかいている
　　...目を閉じて、ゆっくり息を吐いて ...___雰囲気ががらっと変わり ...纏う圧 魔力の濃さ ...大きく変われば
　　...また、数秒経てば元通り )


　　「 ... ...駄目だな、長持ちしない ...
　　...これを持続させられれば ....何とかなるかもなんだけど ... 」


　　( ...水分補給の為、休憩に入る
　　....既に空のペットボトルが数本転がっている事から、暫く鍛錬していたらしい )

_____[ひょこっ]


「 … 義兄様、此処におられたのですね 」


( ドアを開いて __中を覗き込み、…確認してから
部屋へと身体を滑り込ませ、一礼 ___畏まって )

「 鍛練、お疲れ様です …早速ですが、お時間を
取らせて頂いても宜しいでしょうか …？ 」

　　「 ...ん、ニャルちゃん？ ...珍しいね、直々にお呼び出しするなんてさ 」

　( ...身体を伸ばしてストレッチしていた所、やって来た白黒に対して軽く手を振り ...
　　何度か首を曲げた後 衣服を正してから ...改めて向き合い )


　　「 構わないよ、見ての通り暇だったしね
　　　...大体何にでも着いて行くよ？ 」

「 … はい、誠 __遺憾にございますが、此度の出来事は
何やら個人の手に負えないアトモスフィアを感じまして

説明は道すがら、… まずは "報告室" へ行きましょう 」

( ドアを空け …義兄の先行を促しつつ … )

　「 ...じゃ、行くかぁ 」

　　( ...パーカーにレンズがついた黒パーカーを羽織り、分厚めの手袋を着用して ...白黒の前を通る際にふと顔を向けて )

　　「 ま、なんだって俺にやれるのならば手伝うさ ...困ってるのなら尚更、放っておけはしないしね？ ...にひひ 」



　( ...軽くそう言いながら、お先に報告室の方へと )

[ トトトト … ]

( 歩幅で勝る義兄へ足早に追い付き、…隣を保持して )


「 … 以前、新人の "お迎え" をお願いした事は
覚えておいででしょうか __…はい、ﾗｲﾋｪﾙの … 」

　「 ん、覚えてるよ ...あそこの森にまたなんか出た感じ？ ...まぁ〜、ライヒェルが居なかったら生態系とか崩れそうだし ...それもあり得るかなぁ 」

　( 後頭部で両手を組みながら歩き ...異質な怪物の多い森を思い出す ...自然豊かとはまた別に ...それ以上に 中々不思議な場所だった )

「 … "出た" 可能性もありますが、確認されたのは
"起こった"、にございます … 尸龍の生態観察や …
北部森林に於ての行動を調べてみましたが ___ 」

( 隣で言いつつ __"尸龍"のデータを義兄に手渡し )


「 彼女の有無で、…生態系への影響は殆ど出ないものと
思われます … 縄張り意識の薄い草食龍、その枠を出ない
存在に他ならぬがゆえに … ___それに 」


( "報告室" の前に至る )

「 此度の出来事は … いち、"生物" 一個体が及ぼせる
範囲を遥かに越えています … "異変" の領域なのです」

　「 ...人為的か、はたまた突然変異か ...隠れていた生物の暴走、って可能性もある感じ？ ...少なくとも、俺等が止めなきゃヤバそうなのは、ニャルちゃんの口振りからして分かったけどさ ... 」

　　( ...データ、受け取りながら下顎に指を置いてふと考える ...森に行った魔人だからこそ、謎の多さ 未だ見ぬ生物 ...他にもまだ隠れているだろう、と言う事は大いに察せられる )


　　「 ( ..怪我は可避出来ないかもしれないな、今回も ) 」


　　( ___流石に一人じゃあ ...物理的にも骨が折れそうな案件だと言う事に、思わず天を仰ぐ )

〖 生態系を越えた攻撃的行動 〗


「 … 原因は不明です、__確かなのはこの出来事が…
北部森林、普段の様子より逸脱した "異常" であり…

… ﾗｲﾋｪﾙ・ﾄﾞｰﾙ 退去から程なくして起こり始めた事。」


( 魔人も見たであろう …〖ﾍﾞﾙｵｽ〗の群れが恐慌状態に
陥り、…〖ロロプノス〗、普段 温厚な大型草食獣から
逃げ惑っている、…中には眼を血走らせて仲間割れを
行う個体まで混じり、…混沌とした森の写真が写された )

「 … ご覧のありさまにございます …一体、北部森林に
何が起こっているのか … その、調査に向かわねば___ 」

　( ____...写真に対して、無意識的に目を凝らし )


　　「 ....あぁ、そうだね ...直ぐにでも行こう
　　なんか変な感じがするんだよな...写真を見てて違和感を感じると言うか ...少なくとも 」


　　　　___俺が行った森じゃない


　　( ...漂う魔力か、はたまたただの勘か ...ただそれでも、体が覚えているからこそ ...目の情報がとても変に思える ...
　　...原因の解明、対処、それらは早急に済ませてしまうに限る )


　「 ... “何か”から逃げてるって言うか ...恐れてる？
　　　... ...災害でも訪れたみたいだな、まるで 」

「 … 現地の事を知るあなた様だからこそ
是非とも、同行を願っていました。…では
… 私は先に出発口へ、…準備ができたら

__声をお掛けになって下さいませ 」

( 義妹は去り、… 混沌の渦中にある"森"の写真

__"ﾗｲﾋｪﾙ"が去ってから …起こった惨状が残された)




____☆6　 凶兆に潜む剣の舞

　これから北部森林に起きた【異変】の調査に向かい
　ます。義兄様には、来訪当時の森の様子や目撃した
　モンスターの情報もお聞かせ願いたいのです

　何やら…"見馴れぬ痕跡"を気球船が発見したとの
　報も入っています、…用心して進みましょう。

〖サブターゲット:　???　の撃退〗

【制限時間はありません】

( ...写真を見て思案が渦巻く中 ... ...溜め息、大きく一吐きして ..
　　色々済ませた、その後で__ )


　「 ........よし！ 」


　　( ナップサックの中に色々詰め込んで ....何時もよりも質の良い糸で編まれたシャツを下に着込み ...靴も泥沼に引っ掛からなさそうなブーツへとチェンジ )

　　「 ...後は ...アレも使えたら試す方向で行くかな、...それじゃあ 」


　　____行こっか、ニャルちゃん

　　　　　　___青年 少女移動中 …


　: 厳かに … されど儚く 力強く ___

　 芽吹けし生命へ 緑の庇護は __今 …

　　はるか かなた。辺獄の巷に …遠く想い

　 散りゆく獣の __慟哭は虚しく響く …



　　【不穏の暗い森】　　・北部森林・


　　「 … 」


: 顔色を変えたように …不気味さが渦巻く森が出迎える

　入り口近くにすら … 濃い腐臭が漂い、引き千切られ

　こびりついた肉片の跡 ___赤黒い染みが…そこかしこ


「 … 思っていたよりも事態は深刻ですね
　… 調査を進める前に、義兄様。…以前 __

　"妙な挙動を見せる生物"、"強力なモンスター"
　… といった存在を見たことはありませんか？ 」

( 気を引き締め …入り口から中を覗くメイドは言う )

　「 ...かなりエグい事になってるなぁ、こりゃ ... 」


　　( 想像以上の惨劇 ...鼻腔の奥にこびり付く血生臭さと腐敗臭 ... 緑が穢れに染まり 暗く闇へと染まった森の中
　　...歩く事さえ重くなる様な空気が漂う中で、白黒の言葉にふと___思い出す )


　　「 ...そ〜いや、なんかいたなぁ ..
　　　跳んで離れる前に ...頬を掠めて、木々を薙ぎ倒して ... 俺が強いって思えた　___そんな奴がいたよ 」


　　( ...乱入して群れの中へと割り込み、そこからどうなったかは知らないが ...少なくともこの惨状はそいつが起こしたと見て間違いないだろう ...
　　...魔人も、流石にうろ覚えなのか困った様に頭を掻いて )


　　「 ___厄介なのは、ソイツが起こしたかどうかも分からないって事だ ... 」

「 ﾗｲﾋｪﾙは縄張りから自発的に動かない"尸龍"
… この森で、抑止力となっていたかは疑わしい

ですがこれは… ﾗｲﾋｪﾙ、退去より発生した事態。
… 以前より、彼女が本当に "そのモンスター"を
抑止していた可能性はあります …_____ 」

　　　　　　　　[ｺｫｫ_____ﾝ…]

( … 背筋を震わせるような …森の風が吹く… )


「 … そのモンスターを探しましょう …
途中では、【異常に凶暴化したモンスター】に
遭遇するかもしれません … お気を付け下さい 」


__メイドは何時もの服装 …強いて言えば篭手を着けてる

　「 ...まぁ、怒らせたらヤバいって言うのは本能で理解していた奴等が多いのかもしれないね ...
　　....それはこっちの台詞、気を付けるんだよ？ニャルちゃん ... ...後ろから 左右から 上から ...自然が何処から襲って来るかなんか全く分からないんだから、さ 」

　( ...耳鳴りとはまた別 鳥の鳴き声に近い声も ...ずっとずっと木々の上から響いて来る ...助けを求めるか、救いを求めるかの様に焦燥感に溢れている
　　...両手に拳を握り合わせて、油断が一瞬の命取りになる状況 ...緊張感が奔る )


　　「 ...( ...件のモンスターが一体だけなら良いんだけどな ..子供を作ってなければ、かなり楽には済むんだけれど ) 」

　( __いらない不安か、それとも現実か ...
　　...それを確かめる為にも歩みは止めずに、森の奥へ )

〖♪.キュリア集結　〗

　　　　　　__北部森林、エリア1


ﾆｬﾙ: …！


( 冷徹に心を染め …鋭く構えた眼は直ぐに揺らいだ
"恐怖"、とは違う __あまりに異質なモノを見付ける )


: スイギュウに似たツノに …毛皮と鱗を併せ持つ
厳めしくも温厚な〖ロロプノス〗の群れ … しかし

"死体"だ。__それも、"互いを攻撃しあって"
負ったキズにより … 事切れた死体ばかりなのだ

… 思わぬ棚ぼたを得た〖ﾍﾞﾙｵｽ〗が２、３匹で
〖ﾛﾛﾌﾟﾉｽ〗の死体を漁っている __まるで …


ﾆｬﾙ: … 墓場__ でも、…どうして…？



( 義妹は …近くに転がる死体の１つに近寄る )

　　「 ( ...想像以上に厄介な事になってるかもしれないね、こりゃあ ) 」


　____わざとらしく、足を踏み鳴らして ...死体を漁るﾍﾞﾙｵｽ達に自身の存在をアピール ...

　　ただしその身から放つ圧は大きく ... ...何方かと言えば威嚇の意味合いを込めて

　　「 ...ちょっとそこ、退いてくれるかな 」

　___赤く光る眼光に、声色は静か ...
　　人間の言葉が分からずとも ...感情は理解、出来るだろう


　　( ...討伐しても別に良いが、慈悲だとかそんな事よりもただ ... ...面倒窮まる ただそれだけ
　　...チラリと白黒の方へ視線を向けては、散策の様子 ..遠くへ行かない様にしっかりと見張りながら、自分なりに出来る事を優先する )


　　　「 ( ...にしても此処、いるだけで体が重くなるというか、ちょっと しんどくなるな ... ) 」

「 …… (これは__？)」


: 〖ﾛﾛﾌﾟﾉｽ〗の死体より何かを見付け __る、と同時に
圧を受けた、〖ﾍﾞﾙｵｽ〗３匹が… アクションを起こした


[(こいつは__"ヌシ"を負かしたヤツだ)]


: __あの日あの時、…群れの中に在りながら
　惨劇を逃れた個体らしく 魔人を前に警戒し
　… 威嚇を返しつつ、…肉片を咥えて逃げ出す





　　　　　　　___１匹を除いて。




　[ ﾌﾞﾁｯ ﾌﾞﾁｯﾌﾞﾁｯ!! __ｶﾞﾌﾞｯ…ﾁﾞﾁﾞﾁﾞﾁﾞﾁﾞｯ ]

( … 心なしか …"表皮"が黒ずんだ1匹の〖ﾍﾞﾙｵｽ〗
この個体は威嚇し返すどころか … 意にも介さず
一心不乱に __同じく"黒ずんだ"〖ﾛﾛﾌﾟﾉｽ〗の
死骸を貪り続けている …動作も何処か __乱暴だ)


[ ｷﾞｬｰｯ　ｷﾞｬｰｯ ]___


( 先に逃げた、…2匹は遠巻きに呼び掛けるものの
何か、…様子のおかしい〖ﾍﾞﾙｵｽ〗は貪り続ける …

__痺れを切らし …２匹の内、１匹が魔人の様子を
伺いながら __逃げない〖黒ずみ〗へ近寄り始める… )

(/ ...にゃるちゃぁん )

(/…眠くございますね？)

(/ ....ひゃい、そぉだよ ....にへ、へ )


　[ ..半ば強引に___布団の中に引き摺り込んで ..両腕は胴体に回してる )


(/ ...じゃ、おやすみだねえ ...にひひ、ひぃ... )

(/… はぁ __[浮気]、にございますか？

そうでなくとも …義妹にうつつを抜かして
… 姉様に妬かれても知りませんよ？…もう

[両手をそそ …と義兄の鳩尾に当てて
…身を任せながら __顔を埋める…])

( / ....[ かぁああ ]

　...そ、そう言うつもりじゃなかったんだよぉ ...！
　...と、とりあえずさ？また後でね ...？

　___後で、返しとく、し ... )

　　「 ( ...度胸があるのか、それともただの鈍感か ...
　　　...しかし身体の色が違うのはなんでだ？何か ....おかしい様な ... ) 」


　　 ...死体も黒ずみ、そしてそれを捕食する者も黒ずんでいる ....【 伝染 】している ...？


　( 不思議に思った魔人は静かに ...観察を続けながら、警戒を続ける ...
　　何処にそんなに入るのかと貪り続けるのも、それが仲間内で認識外なのも ... 全てが　不気味に思えば眉を顰めて視線が下向く )


　　　「 ....余り、近付かない方が良いんじゃないか_____ 」



　　( ふと、何故か ...声を掛けて、喰らう異質へ近寄って来たﾍﾞﾙｵｽへと ...静止の注意
　　意味無いのは分かるがそれでも何か ...止めないと、と言う嫌な予感が魔人の中でしたから )

(/遅れて __申し訳ありません…っ

… スーツ、アクターを勤めていました…)

(/ お疲れ様、だぁね ...大丈夫大丈夫、ゆっくり焦らず、のんびりとぉ〜 ... )


(/ ...社会って大変なんでしょ？ )

(/…いえ、友人の … クリスマス会に招かれた際に
演技力を見込まれ、やってほしい。と…)

(/ ....ほう、ほうほう、ほうほうほう ...........


　　　___続けて？ [ にっこり ] )

　　　(/　…っ　……　)


　それは絶ッッ…対にぃ…っ　嫌ですｯ！！

(/ 確かに楽しかったのは認めます
… 認めますけどっ　…認めますけどぉ〜…っ )

(/ ...くすくす、へぇ〜〜 ...そっかそっかぁ、たのしかったんだねぇ ...にっひひひ )

　[ ひっさしぶりに浮かべる　__悪い笑み ]

　(/ 可愛いじゃん、ニャルちゃん .... にひ )

　　　[ガッ___ｯ]


( 0.5秒以内に起立 __ハイ・キック発射姿勢!!
なんという即興的で感情巻かせなアンブッシュか!?
__否。)


　…彼女には自制がある。産まれ持った
生物的高位階級に属するがゆえの衝動を。

そう、謂わば暴力のON・OFF切り替えボタン!!

殺せぬ相手を前に彼女は常に[OFF]をポイントする

　〖イヤーッ！〗__脳裏で[OFF]ボタンを連打。

しかし時に暴力が手っ取り早い結果を産むことも
彼女は理解し、常に判断を下して生きてきた。

今回はそう [制裁] 覿面の状況を前に彼女のﾆｭｰﾛﾝは


　ON ON ON ON ON ON ON ON ON　❗　❗



　「 [セイヤァーｯ！！] 」

( シャウトが吹きすさび鎌鼬めいた蹴りが
魔人の頸動脈目掛けて弾丸の如く飛来する!! )

　　　「 .......ほい 」


　　( 残念ながら　...魔人もそう来るとは予想していたらしく ... ..軽々と受け流しの構え
　　...右拳で勢いを殺して、左手で受け止めて ...蹴った後の姿勢で白黒と見つめ合う )


　　「 ....ふふ、さぁて ... ...にひ 」


　　( ...何だか魔人も、楽しげで ...本来なら大木に傷をつけるかも知れないような蹴りも

　　腕に重ねて纏った魔力の層は ...破れない )


　　___おふざけ気味な魔人は、ある意味強い

「 … 付け焼き刃と侮れぬ程度は精進なさいました 」


[ﾊﾟﾝｯ]___

( 弾いて二足で着地、左手を爪状に開いて肘を曲げ
右肩を盾に …握り拳の右手が腰元をガードする。

… 僅かに膝を降ろし、常に発射体勢をキープ

__攻防をひとつの生き物に集約、…更に回避用意 )


　　　　【　これでも旧神/スタイル　】

( 動揺も見えず、ただ突如として現れたバトルへ
冷徹な眼差しで臨む。…そう、"昔の"スタイルだ )

　「 ...そりゃあまぁ、良く頑張っている事
　　俺の方は器用貧乏的な感じだからさぁ ...特筆してる方が羨ましいよ 」

　( ..一つ二つ間が空いて、真面目な雰囲気の白黒に対して ...ぽりぽりと軽く頭をかいたあとで 両手を上げて降参ポーズ )


　　「 ...参ったなぁ、今ニャルちゃんとやれるコンディションじゃ無いんだよぉ ... 」


　　　___気乗りしないってのもあるけど


　　( ...それは飽くまでも、自分の方が戦闘に於いての実力では少し優位に立っているから現れる発言 ...

　　..笑みも何方かと言えば 悪戯的な笑みだ )

: 構えを解く …途端に覇気を失くして


「 … 正直なところ__ 」


( ネガティブな、センチな感情が斜め下を向かせ …
二の腕を …逆の手で掴む __弱々しい気配 )


「 … 敗ける、とは … 思いっぱなしです 」

　「 ... ...そんな思い悩まなくても良いのにね ...あのさ、ニャルちゃん 」

　( ...いつも通りそうな気配に ...軽く笑みを浮かべつつ、ゆっくりと近寄って ...
　　...物言いたげな視線を送る )

「 … 連戦連敗は悩みのタネに入りませんか…?[ぅ〜]」

[ｽﾞｩｰﾝ]__"漫画的なガッカリ表現"


対、黒騎士　★　[技量差で敗北]
対、赤ネコ　★　[想定以上にパワーが低下]
対、姉さん　★　[こうなると地力が天と地の差]
対、黒い衣　★　[まさかの装備獣にすら惨敗]
対、砂姫達　☆　[酷すぎて黄衣に温情を掛けられた]
対、雪オニ　★　[頑強な金棒を全く突破できず力負け]
対、義兄様　★　[弱体化が酷く、逆に向こうは強化]
対、セキカ　★　[目覚めたセキカを前に手も足も出ず]


_____どんよぉり…

(/ ...そう言う時は一旦諸々忘れて休むに限る、と思ってるよ、ニャルちゃん )