えーっと、ジャンルは『いじめ』です。
こんな駄作を誰かが読んでくれることを祈ってます。あと、アドバイス等もよろしくお願いします。
-美加side-
「あぁもうっ!!!!」
私は目の前で泣きながらうずくまっている少女の腹を蹴飛ばしながら叫んだ。
少女はうめき声をあげながら更に小さくうずくまった。
「美加〜。どうしたぁ?」
そう気だるそうに言ったのは、『街本菜月』(マチモト ナヅキ)。
菜月はキッパリいうとギャル。メイクは濃いし、髪も金に染まっている。
皆からは距離を置かれることが多いが、私はそんなことはない。
菜月は小さいころからの幼馴染で親友だから。
「どうしたってなにが?」
「なぁんかイライラしてなぁ〜い?」
その喋り方は正直やめてほしいけど、言ったら殴られそうで怖い。だからやめておく。
確かに私は菜月の指摘通りイライラしていた。
「菜月はムカついてないの!?あの綺秋実夜梨っ!!」
「べぇつにぃ〜。あんな子どぉ〜でもいいしぃ?」
いや、もう本当に喋り方嫌い。聞き取りにくいし。
「だって何してもスカした態度してるし本当にムカつく!」
「強いんだねぇ〜」
「そこがムカつくんだよっ!!効いてませんって感じがして嫌なんだよなっ!!!」
「あぁいう子ほど効いてんのじゃなぁぁい?」
ああもう、そんな事菜月に言われなくてもわかってるよ!!
・・・でも、私は裏で効かれてても意味が無いんだ。
私は正面で実夜梨が泣いてほしい。苦痛に顔を歪めてほしい。苦しみ、のた打ち回ればいい。
私はいつの間にか歯を食いしばって、水音を踏みつけていた。
水音は涙を流していた。
そう、私が見たいのはこの表情だよ。実夜梨がこの表情をしてほしいの。
だから私は腹いせに水音を殴り続けた。
-実夜梨side-
目が覚めると、私の視界には真っ白な天井が広がっていた。
えぇっと?ここはどこだっけ。ていうか私は何をしてたんだ?
「実夜っ!」
「え?」
「起きたのね、よかったわ。」
「歌歩と結花・・・?」
声を聞いてすぐにわかった。
私は起き上ろうとして、出来なかった。力が全く入らない。なんでだ?
「あぁ、まだ起きちゃだめよ。寝てなさい。」
と、結花が言ったかと思うと、ガチャッと扉を開閉する音がした。
「あら、実夜梨ちゃん起きたのね。」
「オバサン・・・?ということはここ、翔君の家?」
声的にはオバサンで間違いないだろう。そしてオバサンがいるのは翔君の家しかない。
でもなんで私は翔君の家で寝てるんだろう。
「そうよ。」
「歌歩ちゃん、結花ちゃん、オバサン買い物に行ってきてもいいかしら?」
「いいですよっ!」
「その間実夜梨はお任せください。」
と、再び扉の開く音と閉まる音がした。
「あの、なにが起きてるわけ?」
「今日熱があるのに学校来たでしょ!ダメじゃんっ」
「なんで知ってんの?」
「倒れた原因が熱があったからよ。」
嘘でしょ・・・。私は呆然とした。
倒れて夏があるってバレるくらいなら初めっから学校行かなきゃよかった。ちくしょう。
「今日一日は寝てる事ね。私、そろそろピアノだし帰らなくちゃ・・・。」
「あっ!!私今日妹の勉強教える約束してたんだった!」
「いいよ、二人とも。今日はありがとう。」
その後、二人は申し訳なさそうに帰って行った二人を玄関まで見送った。
別に良いのに。悪いのは私なんだし。
重い体を引きづって部屋に入ると、自分のカバンが目に付いた。
あぁ・・・。落書きされたノート捨てなきゃなぁ。でもここは翔君の家だし、捨てたらバレるよね?明日学校に持って行って捨てようっと。
私は落書きをされたノートをそのまま放置してしまった。
捨てればよかった、と後悔するとは知らずに。
>>155
誤字↓
× 倒れて夏があるってバレるくらい・・・
〇 倒れて熱があるってバレるくらい・・・
でした、すみません!
美加ひどいね!!水音にやつあたりするとか…!!
誤字は誰でもあるし、大丈夫だ♪
やっぱり面白いですね!!
翔君は、やっぱり実夜梨のことが
好きなんですね!!
>>しょこら
だよねぇ、現実にいたら最低な人物だよね!
ありがとう、許してくれて・・・。誤字があったら読みにくいから大丈夫かなって思ってたんだよね。
>>りったん様
ありがとうございます!!
ネタバレを含みますのであまり詳しくは言えませんが、翔君がこれから実夜梨の運命を左右します!w
うんw現実にいたらさいってーw
161:霜月:2014/03/31(月) 08:45 ID:ZX2 >>しょこら
だよね!現実に確実に嫌われてるねw
『嫌だ、もう、やめて・・・。』
『私』はそう呟いていた。「私」の前で蹲っていた。
体は小刻みに震え、声はまるで死にかけ寸前の人のような声だった。
「泣いてるの?」
『泣いてなんかない。』
「じゃあなんでそんな消え入りそうな声してんのよ」
『今の実夜梨には分からないよ』
「分かるよ。今の私があるのは昔の私がいるからだよ。」
『じゃあ私が今何に苦しんでるか分かるよね。何でだと思う?』
「いじめでしょ。」
「私」がそういうと、『私』はさらに震えだした。
もしかして「私」の返答が的確過ぎて泣けてきちゃったのかな?なんてことも思った。
『フ・・・フフフッ。アハハハハハハ!!』
「っ!」
泣いてなんかいなかった。『私』は笑っていた。
今まで蹲っていた顔を上げ、『私』は「私」を見ていた。その目はほとんど狂ったような目をしていた。
私は恐怖を覚え、思わず後ざすった。
『あ〜あ・・・。もうぜぇんぜん分かってないじゃぁん・・・。アハハハハハハハハ!!』
もうヤダ。怖い。なんなの、『私』。
『もういいよ、バイバァイ』
と、『私』が不気味で狂ったような笑みを浮かべた瞬間、「私」の足元が崩れ、落ちた。
悲鳴も上げる事も出来ず、ただただ落ちて行った。
-翔雅side-
「ただいまー」
家に帰ると、玄関にローファーがあった。ということは実夜梨は帰っているということになる。
そういえば今日は部活が休みなんだったかな。あー、舞彦とインターネットカフェなんて行ってねぇでさっさと帰ってくれば良かった。
とか思いながらリビングに入ると、母さんが冷蔵庫に食材を入れていた。
「おかえり、しょーちゃん」
お母さんは俺に気が付くと笑顔で顔を向けてくれた。
「今日はやけに遅かったわね。どこか行ってたの?」
「舞彦とインターネットカフェ行ってたー。」
「あら、そんなお金有ったのね。」
「有るわ!それくらい!」
「そう。・・・あ、今日悪いんだけどしょーちゃんの部屋はあまり立ち入らないでほしいのよね。」
「なんでだよっ!俺の部屋だろ?」
「そりゃあしょーちゃんの部屋なんだけど、実夜梨ちゃんが熱を出して倒れちゃったみたいなの。」
「はぁ!?」
「はぁ、じゃないの。今実夜梨ちゃん寝てるから、入るならあまり物音を立てちゃダメよ〜」
そういって母さんは慌ただしく2階に上がった。
いや、母さんのほうが物音立ててんじゃん!
と、心の中でツッコミをいれて、ソファーに座った。
なんか最近俺、実夜梨に振り回されてばっかだな・・・。
なんて考えているうちに眠気が襲ってきて、ソファーに横になって寝た。
…「舞彦とインターネットカフェなんて行ってないでさっさと帰ってくれば良かった」この時点でもう翔くん実夜梨のこと好きだなw
165:花恋:2014/03/31(月) 23:07 ID:vJM 霜月さんの小説はまた読みたくなる
要素が沢山あって面白いです。
>>しょこら
今思えばそうだなw
翔君、実夜梨に想いを伝えられる日が来るのだろうかw
>>花恋様
ありがとうございます!!
「また読みたくなる要素が沢山あって」などと勿体無いお言葉を・・・!
いつもご愛読ありがとうございます!
きっといつかは告るなw
168:霜月:2014/04/02(水) 08:36 ID:h4U >>しょこら
考えてみる。
でもそれじゃ恋愛系にならない??
あ…wなるほどw
新章としてw
>>しょこら
・・・、考えてみるねw
下手したらこのまま片想いのままで終わるかもねwあくまでもいじめの話なんだしね。
かわいそうに翔。w
いじめの話だしね…
それか番外編でスレたてるか?w
>>しょこら
いやいやいや、もう2つもスレ立てしてるんだしだめでしょw
じゃあ、これは?「いじめ&ちょっとした恋愛」ということで行こうかな。
ハンネ変えました、元・霜月です!
それいいねw
今の名前なんて読むん?←
>>しょこら
ではでは「いじめ&ちょっとした恋愛」というジャンルに生まれ変わるということで!w
今の名前はねー「せきら」といいますw
汐羅か!羅はわかってたけどゆらって読んでたw
いじめ&ちょっとした恋愛小説!w
>>しょこら
「ゆら」でも可愛いけどね^^
じゃあ生まれ変わっていっちょ続き書きまーす!!
汐羅♪
汐羅の小説おもしろーい^^
-実夜梨side-
「ひゃあぁっ!!」
乙女らしくもない悲鳴をあげて飛び起きた。どうせ悲鳴をあげるなら「きゃあっ!」とか「いやぁ!」とか言いたかった。
・・・ぶりっ子か、私は。
「うわっ・・・、汗だくじゃん。」
思わず呟いちゃうほどビショビショだった。気持ち悪いや・・・。どうしよう、お風呂借りてもいいかな。
あれ?今気づいたけど私、制服じゃないじゃん。借りてるパジャマ(翔君の)だ。制服はどこにいった?翔君に聞いてみよっと。
重い体を引きずってリビングまでいくと、タイミングの悪いことに翔君はソファーで寝ていた。
嘘でしょ、私お風呂行けないじゃん。翔君の家広いし、探し回るなんて無謀な真似をしようとも思えない。
仕方ない、翔君起こすか。
と、翔君に近付いた。
「え、女子だっけ。」
思わずこぼれた言葉がこれだ。
率直な意見、翔君の寝顔は女子。完璧的に女子。その辺の女子に負けてないよ、この女子力。
「あー、もういいや。」
なんだか起こす気にもなれず、お風呂は諦めることにした。
というかオバサンどこにいるの?2階かな?まぁ2階もだだっ広いしもういいた。
正直な気持ち、もう寝たかった。
>>いっちゃん
おおお!!!いっちゃんではないですか!
見に来てくれてありがとう^^こんな駄作を面白いって言ってくれて本当に感謝感謝♪
「・・・夜梨ちゃ・・・実夜・・・実夜梨ちゃん!」
私を呼ぶ声がして不意に目が覚めた。目を開けるとオバサンがいた。
「実夜梨ちゃん、もう朝だけど学校はお休みよね。」
「え、でも、あの、平気なんで行かせてください。」
「あ、いやそういう意味じゃなくてね、今日は土曜日でしょって」
と美しく笑うオバサンに大人の魅力を感じたあと、「はい、そうでした」と頷いた。
「じゃあ、このノートについて説明してもらえるかな?」
「え?」
嫌な予感がした。オバサンの笑顔が少し怖かった。いつもの笑顔のはずが、そう感じることができなかった。
オバサンがノートを見ると同時に、私は息を呑んだ。
そのノートは、あの落書きをされたノートだった。
「それ、は・・・」
「オバサンうっかり実夜梨ちゃんの鞄を倒しちゃって、その時に出てきたの。「死ね」とか「ウザイ」って書かれてるけど・・・これはどういうこと?」
「あの、返してくださいっ」
「聞いてからね。大丈夫、しょーちゃんは部活の朝練に行ってるから今この家には私しかいないからね。」
あぁ、これはどうやっても回避出来ない。言わないといけないパターンだ。
ふぅ、と息をつくと、ベッドから起き上がり、静かに話始めた。
あらかた打ち明けた。
水音いじめのこと、クラスの偽りのこと、私がいじめられていることも。
一言一言が記憶に蘇り、その記憶が心の中に黒く、重くのしかかる。
呼吸が苦しくなった時もあった。真実を語ることがこんなにも辛いことだなんて私は知らなかった。
オバサンはそんな私の背中を擦ったり、手を握ったりしてくれた。暖かい温もりを感じた。
「・・・これが、私に刻み込まれている記憶の全てです。」
オバサンは何も言わずに、じっと私を見つめた。
そして、抱きしめた。
「ごめん。ごめんね、実夜梨ちゃん・・・っ。オバサン、近くにいたのに全く気がつけなかった。実夜梨ちゃんが苦しんでいたのに、なにも出来なかった・・・」
「そ・・・んな、オバサンは何も悪くないんです!なにも言い出せずにいた弱虫な私が悪いんですっ!」
そうだ、オバサンが罪悪感を持つのはおかしい。全て私が悪いんだ。
「辛かったでしょう?もう大丈夫だからね。一人だなんて思わないで。」
「え?」
「きっと実夜梨ちゃんのことだから誰にもこんなこと言えなかったんでしょ?一人で背追い込んでいたんでしょ?
でももうオバサンに話したからオバサンはもう実夜梨ちゃんの味方。だからもう実夜梨ちゃんは一人じゃないわ。」
「あの、私、そのっ、えっと」
どうしてこんなときに言葉が出てこないの?普通に「ありがとうございます」とか「そうですよね」とか言えばいいじゃないか。
なのに、どうして?
「実夜梨ちゃん、無理しないで。何も言わなくていいわ。もう、十分聞いたから。」
オバサンはよく力強く私を抱きしめた。
初めて、大人から抱きしめられた。
初めて、わかってくれる人がいた。
初めて、心から信頼できる人に出会えた。
初めて、本当の優しいを知った。
そして、みるみるうちに涙腺が緩みだし、両目からポロポロと涙が零れ落ちる。
「うっ・・・うわぁあああぁんっ」
生まれて初めて声をあげて泣いた。
オバサンはそんな私を「煩い」とも「目障り」だとも言わず、ただただ私を抱きしめてくれていた。
私は溢れる涙と思いを押さえることなく、声は枯れるまで泣き続けた。
もう、私は一人じゃない。
「ゲホッゲホッ・・・。すみ、ません」
ようやく泣き止んだ私を見たオバサンは優しい笑みを浮かべてくれた。
そしていつの間にか冷たくなった私の手を握ってくれた。
「あの、お願いがあるんですが、この事は誰にも・・・。」
「わかってるって。オバサンを信じて。・・・実夜梨ちゃんがそれでいいのなら。」
オバサンは微笑みつつも悲しそうだった。
そんな顔はさせたくなかったが、そればかりは仕方がない。目を瞑らせてもらう。
「私は平気です。だから何も知らないように過ごしていてほしいんです。」
「努力、してみるわね。」
オバサンは美しく微笑み、そして部屋を後にした。
一人じゃないってわかって、随分と心が楽になり、足取りも軽くなった。
これで、前よりは作り笑いも上手に出来ると思う。よかった。ちょっと心配だったんだよねー。上手く笑えてるか。
「ありがとう」
私は瞳を閉じ、口角を上げ、誰にも聞こえそうにない声で呟いた。
ついにばれましたか…!!でもまぁオバサンならまだいいねw翔くんとかだったらどうなってたことか…w
184:汐羅:2014/04/04(金) 19:49 ID:rac >>しょこら
なんとなく実夜梨にも味方をつけたかったからw
あ〜・・・。感動系目指したけど全く感動しないwまだまだだなぁ、私。w
翔君だったら、ねぇ。想像しただけで恐ろしいw
そして月曜日、私はすがすがしい気持ちで学校へ向かった。
どんなにいじめられてもいい。私は一人じゃない。
そう思うことによって私は学校への足取りが軽くなるのだった。
「はー・・・。」
でもやっぱり下駄箱に靴が無いとなると溜息をつくね。
さて、これをあの4人にバレないようにするにはどうしたら良いのだろう。
「おっはよー、実夜!!」
「お、はよう歌歩。」
「聞いてよー!結花がね、風邪ひいたの!」
「え、それ本当に?今日お見舞い行ってもいいかな。私風邪うつしちゃったかな・・・。」
「大丈夫だって!実夜が心配することはなにもないからね〜。・・・靴は?」
「・・・昨日間違えて持って帰っちゃったみたいで。忘れてきたみたい。」
「あ、じゃあ予備の貸してあげるよ。」
歌歩からありがたく貸してもらい、私は歌歩から遠ざかる方法を考えた。
このまま教室に行けばいじめがバレる危険性がある。
私は最近嘘が上手になってきた気がする。その証拠に近くにいる4人にまだいじめられていることがバレていない。
「歌歩、悪いんだけど私ちょっと図書室行きたいから歌歩は先に教室に行ってて。」
「え、なんで?私も一緒に行くよー。」
「歌歩今日日直でしょ?だったら先生に用事聞いてこなきゃいけないんじゃないの?」
「あ・・・。」
歌歩の顔が青ざめた。
私は「じゃあね」と言って立ち去った。
図書室に行く途中、私は色々と考え事をしていた。
最近私は歌歩たちを避けすぎていると思う。確かにバレる危険性は低くなる。でも、それじゃ逆に怪しい。
仲の良かった子が急に避けだしたら、誰だって怪しいとか何かあるんじゃないかと心配になる。
だからほどほどの距離を保っておかなければならない。
近づきすぎず、離れすぎず。
この距離を保たなければ私は確実に怪しまれてしまう。
そうなっては美加たちの完璧な笑顔の最期のパズルのピースを埋めてあげられなくなる。
このままではいけない。
私は図書室でどうしたらバレないかと色々と考えてみることにした。
あ
187:匿名さん:2014/04/05(土) 13:48 ID:exwすみません、間違えました
188:汐羅:2014/04/05(土) 14:02 ID:u/g >>186-187
お気になさらず。
誰にも間違いはありますもんね。
汐羅さんの小説。二つとも面白いです。
汐羅さん、才能あるんじゃないですか!?
>>りったん様
え・・・えぇ!?このクソな私に才能が・・・!?
そんなことありませんよ!!私なんか才能なさ過ぎて泣けてくるほどですよ!!
そんな偉大なお言葉は私にはもったいないですよっ!
・・・でも、りったん様にそう言ってもらえてうれしかったです///
ありがとうございます!!
すいません。何故か規制されコメ出来ず…
その文才分けてくれぇぇぇぇぇ(タメでお願いデス)
あ、元「レイラ」です
汐羅、文才ありすぎ!すごい!!
あと少しで200…!!
すごい早い!!
今日先生がいってたんだけど、いじめって犯罪になったんだってね!!
小説…これ見つかったら実夜梨たち全員逮捕!?ww
>>レイラ&テツヤ
え〜っと、呼びタメでいいってことかな?いいなら遠慮なく♪
文才分けるほどそんな才能ないよ!?ていうか私の文才もらったらもっと変になっちゃうよ!?
>>しょこら
ないないないない!!!!
私は他の人に比べたら本当にないからっ!!
周りの作者様に比べたら私は「作者」と名乗って良いのか疑いたくなるほどだよ!?
はじめまして…!
夕月(ゆづき)といいます!
汐羅さん、文才すごいですね!
中学生ですか?高校生だったりして…?
いじめ系はなんか暗い陰湿な感じなイメージだったんですが、
これはなんか…他の人に迷惑をかけないように頑張るやさしさって
いうのがありますね!
更新頑張ってください!
あ、それと私の小説をもしよろしければみn((すみませんでした☆
†*。.・◆・.。*†*。.・ お願い †*。.・◆・.。*†*。.・
読者の皆様、前回の>>100レスをとらないでほしい、という私の我儘を快く引き受けてくださり、本当にありがとうございます。
そんな読者の皆様のお優しい心に甘えてもよろしいでしょうか?
本当に図々しいですが、前回同様、>>200レスは私が文句はないでしょうか?
心優しき皆様ならわかってくださると思い、こうしてお願いすることにしました。
こんな我儘な私の小説は、200レスまで残り6レスまでに迫りました。本当に感謝いたします。
>>夕月様
お願いを書いていたら読者様が増えていただなんて・・・!!
わ、私に文才なんかありませんよ!!??本当にもう泣けてきますよ・・・。
私は今年から中学生1年生になりますwこれを書き始めたのは小6の頃になりますねw
まぁ小6らしい超子供っぽい文章ですけどお許しくださいww
おぉ、そういっていただけるとありがたいですっ!!!
実はいじめとか全然想像湧かなくって・・・(汗)
こんな主人公がいたらかっこいいなぁ、なんて考えながらかいていますw
コメント&お優しい元気の出るお言葉、ありがとうございました〜!!
200は汐羅のものだ!!((
汐羅は作者じゃなく、作者【様】だよっ!!
>>しょこら
ありがとう・・・!!
ついでに訂正。作者【様】→【駄】作者 だねw
結局いい案も浮かばず、もうどうしようもないまま、私は図書室を出た。
「・・・美加。」
一番会いたくない人と会ってしまった。
というかなんで美加が図書室にいるの?絶対読書っていう柄じゃないでしょ!
「実夜梨。あんた本当にバラしたりしてないでしょうね?」
「バカなこと言わないでくれる?」
私はニコリと微笑んで美加の横を通りすぎた。
何事もなく通れたのはここが図書室の前だからだろう。いつもだったら腕を引かれてただろうね。
人目につくっていいね。
昼休みになり、私が図書室で借りてきた本を読んでいるときだった。
「実夜!」
「なに〜?」
「今日朝私を避けてなかった?」
「気のせいだよ〜。」
私はなんだか複雑な気分で返事をしていた。
避けた、という歌歩の指摘は間違っていない。でも、それを明かしてしまえば一気に歌歩に嫌われてしまう。・・・それでいいんじゃない?
歌歩に嫌われてしまえば、もう歌歩たちに気を使わなくていい。ついでに翔君と舞君と結花と喧嘩すれば・・・。
「ごめん、やっぱり避けてた。」
「・・・え?」
「だぁから、避けたって言ったの!もう私は歌歩のことが嫌い。大っ嫌い!!もう私に話しかけてこないで!」
歌歩は何も言わず私をジッと睨んでいる。私も睨み返す。
「・・・あっそ。じゃあもう話しかけないし話さない。」
歌歩は私の席から離れ、教室の出入り口に言った。
そして、こういい放った。
「実夜なんて大っ嫌い!!」
私はそれを言われた瞬間、心の中のなにかが冷えきっていくような気がした。
それは、歌歩が発言と共に涙を流していたからかもしれない。
なんか…!!歌歩がかわいそうっ…!!w
実夜梨ひどいな〜w
いやいやいや汐羅は作者【様】よ!!
まだ半分しか読めてないんですが
早くコメントしたくて書いちゃいます!
すごい面白いです!
僕は小説はどう書いたら面白くなるかな?と思い面白い小説を探してて
この小説を見つけました!
これからも見本にして書かせてもらいます!!
頑張ってくださいね!
☆祝☆200と言うことでパーフェクト教室〜偽りの笑顔〜を一時中断いたします!
☆〜★〜主な登場人物紹介〜★〜☆
*綺秋 実夜梨[きあき みより]
本作の主人公。人見知りで気弱。
【容姿】
幼児体型で髪型は黒髪のツインテール
*新島 水音 [にいじま すいね]
とても強気で傲慢。
【容姿】
少し背が低い。髪型は茶髪のフェーブのロング
*水谷 歌歩 [みずたに かほ]
ムードメーカで人気者。
【容姿】
容姿端麗。髪型はミディアムの明るい茶髪
*西沢 結花 [にしざわ ゆいか]
大人っぽい。冷静でクール
【容姿】
モデル体型。髪型は黒髪でポニーテール。
*相川 翔雅 [あいわか しょうが]
元気だけが取り柄のスポーツバカ。
【容姿】
長身で黒髪で少しはねている髪をした、美しい顔立ち
*内田 舞彦 [うちだ まいひこ]
クール&毒舌
【容姿】
平均身長で少し色素の薄い茶髪で、髪の短いかわいらしい顔立ち
☆〜★〜あらすじ〜★〜☆
お金持ちのみが入園を許可される『星華オーヴェスト中高学園』に転入してきた実夜梨。
実夜梨を待っていたのはあたたかい笑顔が溢れたクラスだった。
が、そのクラスにはいじめがあることを知った実夜梨は・・・
☆〜★〜これまでの読者様〜★〜☆
*しょこら 様
*海莉 様
*バニカ 様
*野薔薇 様
*愛凛羽 様
*花恋 様
*なな 様
*レイラ&テツヤ 様
*もみじ 様
*モエ 様
*いっちゃん 様
*夕月 様
** 様
計13名様
☆〜★〜これまでの読者様へのコメント〜★〜☆
いつもご愛読ありがとうございます!
いつしか読者様のコメントが私の癒しとなってきてしまいました・・・(汗)
読者様のコメントを見るたびに口元がニヤけてしまって本当にもう大変ですw
え?キモイ?はい、もうわかっております。自重するべきですよねー。
それにしても13名という奇跡のような数の読者様がいてくださるんですよね!!私はもう幸せ者です・・・!
そんな読者様の期待に添えられるような小説が書けるように努力を積み重ねたいと思っております!
ですので温かい目で見守ってやってください・・・!
あ、私は交流版住民でもありますので交流版で私を見かけたら気軽に声を掛けてやってくださいね♪よろしくです・・・!
こんな汐羅ですが、これからもよろしくお願いします!
☆〜★〜最後に〜★〜 ☆
本当に200来たんですよね・・・!いやもうまだ信じれてないでs((
こんな小説が200いっただなんて誰から見てもおかしいですよね!?ですよね!?
なんかもうテンションがおかしいです・・・。どうしよう・・・
あ…!!ごめん200とっちゃってた…><
気づかなかった!!!本当にごめん!!そして200おめでとう!!これからもがんはれっ!!!
>>しょこら
あ、いいよ全然!200レス行っただけで奇跡に近いし!
ありがとう!本当にいつもしょこらには支えられてばっかだねw
いやいや全然支えてないよ!!w汐羅がいるから私はここにいるっていっても過言じゃないし!!感謝です(><*)
206:汐羅:2014/04/11(金) 15:18 ID:qrM >>*様
(返事、遅くなってすみません・・・)
ありがとうございます!!
面白い小説って、えぇ!?この小説が、ですか!?
本当に嬉しいです!!え、なんか、ヤバいです。マジで嬉しいです!
こんな小説が見本になれるかどうか・・・・。
何がともあれ、頑張りますので、*さんも頑張ってください!
コメントありがとうございました!
これからもヨロシクです♪
>>しょこら
ううん!しょこらはいつも優しい言葉で私を支えててくれてるよ!
わ、私は感謝されること何もしてないよ!!
私もしょこらがいるからここにいるw
そうして私と歌歩は喧嘩をした。
しかし、私は歌歩だけでは意味ないと思い、翔君と舞君とも喧嘩したのだった。
翔君の場合は、廊下で「なぁなぁ、歌歩に事情聞いたんだけど」って話しかけて来た。
だから私は、
「はぁ?歌歩がなんなわけ。というか翔君に関係ないよね?歌歩に事情聞いたならどっかいって。翔君なんて嫌いだし。」
と、言って翔君を押し退けた。
舞君の場合は、中庭で、「デートの理由は?」と聞いてきた。
だから私は、
「別に理由なんてないけど?どうせデートに誘われたからって調子のってたんでしょ?もうデート解消ね。舞君とか嫌いだし。」
と、言って舞君の横を通り過ぎた。
これでよかった。うん、私は正しい道を選んだ。今思っても自分の発想には尊敬するね。
わざわざ歌歩たちに気を遣わなくていいんだから。
これで、私は学校で一人でいられる。いじめもバレずに済む。
あぁ、もう最高・・・だ、よね。
私は家に帰った。
うん、サボりだよ?午後の授業何てとてもじゃないけど受ける気分じゃないし。
「ただいま、です。」
「あら、実夜梨ちゃん?どうしてこんな時間に・・・。」
「・・・。」
私は言い訳を思いつけなかった。低レベルな脳が憎い。
しかし、オバサンはなにも言わずにただ微笑んだ。優しい微笑みだった。
「なにか、あったのね?」
私は首を横に振った。
「隠さなくていいのよ。・・・オバサンは実夜梨ちゃんの味方じゃない。」
結局、私はオバサンにすべて打ち明けてしまった。
ホントに私はオバサンに弱いなぁ・・・。
「実夜梨ちゃん、お疲れ様。」
「え?」
「だって、しょーちゃん達を巻き込みたくなくて、そういう行動に走ったんでしょ?」
「そんな、違います!私の為です!ただ、自分の負担を軽減するために・・・」
「でも結果的にはしょーちゃん達がいじめを知る可能性が低くなってるよ?」
「それは、オマケみたいなもので」
「それに実夜梨ちゃん、「嫌い」だなんて嘘ついたんでしょ?それじゃ負担が軽減されるどころか逆に重荷になっちゃうよ。」
「そんなことないです!」
「実夜梨ちゃんは本当に頑張ってるよ。もう少し素直になってもいいんじゃない?」
「十分素直です!」
「じゃあ明日歌歩ちゃんが死んでも後悔しない?」
「っ・・・!それは・・・」
「ほら、やっぱりそうでしょ?」
オバサンが優しく私の手を握った。あたたかい手だった。
私は不意に涙が零れそうだった。でも、ここで泣くわけにはいかず、我慢することにした。
でも、こんな簡単に見破られると思わなかった。オバサンの言うとおりだった。
私はもし歌歩達が、私がいじめられてることを知って、色々と巻き込まれてしまうんじゃないかと思うと、怖かった。
だから私はわざと冷たく突き放した。喧嘩をした。
パーフェクトな作戦だと思ったんだけどなぁ・・・。私はパーフェクトにはなれないんだなぁ。
そう思うと、苦笑いが浮かんできた。
まぁ、パーフェクトになんてなれなくてもいいんだけどね。
実夜梨は強いね。すごくw
オバサン…いい人!!wwすごくいい人w
これから翔君、歌歩、舞くんとの関係がどうなってくのかが楽しみですな!!
>>しょこら
ありがとう!
実夜梨・・・強い?w
オバサンは良い人設定!w
楽しみにしてくれてるなんて、めちゃくちゃうれしい!
おばさんはすごいw
だって実夜梨、仲いい子に自分からあんなこと言うなんて超強いよ!!w
私ショコラ姫です!!よろしくー
213:ちくわ:2014/04/12(土) 17:10 ID:6qU どうも、始めてこの作品を読ませていただきましたちくわです
みより必死ですね…頑張れ!
おばさん優しいですね!!
あの、読者になってもいいですか??
OVAさんが殺されかけるとかないっすよね?
216:しょこら:2014/04/12(土) 23:43 ID:h4w >>213
私と名前が似てる!w
>>215
OVAさんw
なんか汐羅の立場?みたいなかんじですみません
>>ショコラ姫様
はい、よろしくお願いします♪
>>ちくわ様
確かに今思えば必死ですね・・・w
読んでいただきありがとうございます!!
>>りったん様
あ、ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!
りったん様はもう読者様ですよ!!!
>>202の書き忘れですよね!?本当にごめんなさい!!!
>>215の匿名さん様
おおお!すごい発想ですね!・・・いいですねw
ネタバレ含むので言えませんが、そのアイディアいただきます!
>>しょこら
だよねぇ・・・。現実にいたら人気者になってそうw
>>216
全然いいよ!
えっおばさん死ぬん!?w
219:匿名さん:2014/04/13(日) 13:47 ID:6qU >>215
は、ちくわです
>>しょこら
・・・フフッ
>>ちくわ様
そうでしたか!!・・・申し訳ございません
いえいえ、大丈夫ですよ^^
222:ちくわ:2014/04/13(日) 14:58 ID:6qUあと、タメでおkです!
223:汐羅:2014/04/15(火) 15:20 ID:.ko >>ちくわ
ありがとう!
実は私、敬語とかすっごい苦手だから「タメでいいよ」って言ってもらえると嬉しい♪
その日のうちに私はオバサンと共に私の両親に謝りに行った。
何度も謝り、何度も頭を下げると、両親はあたたかい微笑みを浮かべて許してくれた。
・・・なんだ、お父様もお母さまも本当は優しいんだ。
その後、私はお父様とお母様の優しさを知ることができ、なるべくリビングにいることに決めた。
お母様は「実夜梨が家出したときは警察に行こうかと思った。」と、泣きながら言ってくれた。
お父様は「ずっと謝りたかった。本当にすまなかった。」と、謝ってから私を抱きしめた。
私は泣いた。
こんな温かかったなんて、こんなに優しかっただなんて、もっと早く気付けばよかった。
私は本当に愚かだった。こんな温かい家から逃げ出そうなんて、もう二度としない。
翌日、お父様とお母様にいじめられている、と正直に話した。
これから、もしなにかあったときのために知っておいてもらった方が良いと思ったからだ。
お父様とお母様は驚愕に目を見開いていたけれど、理事長と言う権力のおかげで、その事実は伏せておくことにしてもらった。
お母様に関しては、説得に時間がかかった。心配してくれていることは痛いほどわかる。
でも、これですべて元通り。家も家族もいじめも。
いじめはもう幼少期の頃に戻ったと思えばいい。うん、そうしよう。
私はそう思いながら、新しい一日を迎えるのだった。
フーラーグwフーラーグw
226:しょこら:2014/04/15(火) 19:52 ID:h4wおばさん…死ぬんかな!?どんな死に方をするのかな〜!!ww
227:匿名さん:2014/04/15(火) 23:18 ID:6qU >>226
はっきり言ってしんで欲しくない。
しにかける?かな。あと、人の死に対してワクワクするのはかなりの外道ですよ
>>ちくわ
フラグ立ってる!?w
この際言うけど、オバサンは死なないよwちくわの言った通り「死にかけ」だよー。
>>しょこら
死なない死なないw
「いってきます、お母様。」
「いってらっしゃい、実夜梨〜。」
お母様とお父様とは敬語で喋ることは無くなった。
今までピリピリしていた空気はずっと柔らかくなっていた。
外に出ると、晴天だった。
天気予報ハズレ。今日は雨降るって言ってたのになぁ。
そんなことを思いながら歩いていると翔君と歌歩が前を歩いていた。
・・・うわぁ。超めんどくさいし。どうやってあの人達の目に留まらずに通り過ぎれるだろうか。
とか思っていた矢先に、歌歩が振り返った。
「実夜梨・・・。」
呟いたつもりだったのだろうか。丸聞こえなんだけど?
歌歩の声に翔君まで振り返り、最悪なパターンになってきてしまった。
私は視線を合わせず、二人の横を通り過ぎた。
「待てよっ」
翔君に腕を掴まれてしまった。地味に力強いし。振りほどけない。
別に急いでるわけでもなかったので、一応止まっておいた。
「昨日、なんでなにも言わずに帰ったんだよ!」
「別に元の家に帰るのはおかしくないですよ。確かに感謝はしていますが、翔君の許可なんてなくても、オバサンの許可頂きましたし。」
そういうと、翔君は私を睨みつけた。
・・・まぁ、これはこれでいいかもね。もっと私のことを嫌ってしまえばいい。
「そういうわけなんで、離してください。セクハラで訴えますよ?」
「なっ」
「もういい。翔雅、行くよ。実夜梨に何言っても通じないよ。」
その通り。今の私に何を言ったところで、仲直りする気はないよ。
翔君が悔しそうに私を睨みつけ、ゆっくりと手を離した。
私は二人に背を向け、学校へと歩き出した。
>>227
冗談ですよ!!私も死んでほしくないんで…w
>>汐羅
やったー♪っていうか死にかけるん!?w
翔くんと歌歩は登校中二人きりで何を話すのかな?w
仲直りしましょーやw
>>217
大丈夫だよ!
あ、遅くなったけど、タメでいいよ!
>>しょこら
うん、まぁ設定ではねw
多分実夜梨のことだと・・・w恋バナはしてないw
>>りったん
ありがとう!本当にごめんね・・・。
300いったら絶対書くから!
仲直りsたらいいのに
234:しょこら:2014/04/17(木) 23:14 ID:h4w翔くんと歌歩二人きりで実夜梨についての恋バナを…wっていうかそうなるとこんなときになんで恋バナしてんだって話だw
235:汐羅:2014/04/18(金) 15:03 ID:lOI >>ちくわ
だよねw
まぁ、これからの展開に必要になってくるんだよ、喧嘩ww
>>しょこら
うん、まずそうなるねw
呑気すぎるだろ!って?w
私が学校に着くと、美加は嬉しそうに私を見た。
なんでだろうか。私、なにかしたっけ。
「実夜梨〜。あんたあれでしょ?歌歩たちと喧嘩したんでしょ〜」
「したけど」
「よかったわね!」
「うん、本当にザマーミロでしょ。別に笑いたきゃ笑えば?」
「あぁ、本当に愉快よねっ!」
高笑いを奏でると、美加は後ろの取り巻き6人に「ねぇ?」と賛同を求めた。
もちろん、誰も私の味方をするはずもなく、「だよね〜!」と実に楽しげに話していた。
・・・まぁ、仕方ないか。
実の所を言うと、結構悲しい。精神的にキツイところが多々ある。
確かにわざと喧嘩をしようと仕向けたのも私だし、わざと嫌われるようなマネをしたのも私。
でも、本当はいじめのことをすべて話したいし、楽しくしゃべっていたい。笑っていたい。
けれどこれも私の選んだ選択だし、貫き通すしかないよね。本当に嫌になったら転校しよっと。
・・・そういえば水音はどうなったの?
「美加。」
「なによ」
「水音はどうなったの?」
そう聞くと、美加たちはクスクスと笑い始めた。意味不明。
ジト目で美加たちを見つめていると、後ろにいた取り巻きの一人が喋りだした。
「水音なら一か月の登校拒否で今日からいませーん!」
嫌味な言い方だなぁ。さすが美加の取り巻き。
で、水音が登校拒否で一か月学校にこないんだっけ。ということはターゲットは私一人に絞られたわけか。
「そっか。じゃ、そろそろ歌歩たち来ると思うし猫被った方がいいよ。私も席に戻るから。」
そう言って美加たちのもとから離れ、席に着いたとき、丁度のタイミングで歌歩と翔君と舞君と結花が入ってきた。
あ、結花・・・。風邪直ったんだ、よかったぁ・・・。
と安心したのもつかの間。結花と喧嘩しなければ、という思考が頭に浮かんでくる。
そうだ、結花とも喧嘩しなくちゃ意味がない。
「ねぇ、実夜梨。」
あ、丁度いいや。今なら教室に人も少ないし、大丈夫だよね。ここで喧嘩しちゃえ。
「なに?」
「なんで歌歩たちにあんなひどいこと言うわけ?」
そう来ると思った。さぁ、ここからが本領発揮。何人もの人を騙してきた私のパーフェクトな演技の見せどころ。
私は心底馬鹿にしたように笑ってやった。
「はぁ?ひどいことってなによ。本音出しただけで何が悪いの?なに、もしかして演技だとか思ってたわけ?甘すぎるっつーの。」
「別にそんなこと思ってないわよ。」
「というかさぁ、結花も私に喋りかけないでよね。結花とかまじで嫌い。同じ年のくせになに大人ぶってんだよ。ホント見ててムカついたし。」
「・・・そう。じゃあもう実夜梨にはなにも言わないわ。」
「ありがとう、本当に嬉しいわ。」
そう言って私は席から立ち上がり、結花を押しのけた。
結花は私を冷たい瞳で見たけれど、私は皮肉をたっぷり込めて笑ってやった。
教室を出て、屋上にきた。
風が私の制服や髪をたなびかせる。今日はいつもより風が強かった。
・・・これで、目標は達成。よかったよかった。
「フ・・・フフフフフッ」
自然に声が漏れてしまった。いけないいけない。
けれど、笑いは止まることは無かった。余計に笑いがこみあげてきてしまった。
そして、屋上には嗚咽混じりの笑い声が響くのだった。
あの人たちはどうやって仲直りするんだろうw
238:汐羅:2014/04/19(土) 08:54 ID:hCc >>しょこら
どうやるんだろうねぇ・・・。ww
まっ、いずれ仲直りするでしょww
教室に戻ると、私の机の中は罵倒の言葉が書かれた丸く丸められた紙がたくさん入っていた。
あぁ、もう。美加たちはバカなの?歌歩たちが教室にいるのにどうこれを処理しろと?
と、いうわけでコソッと美加に頼んでみることにした。
「ねぇ、美加。」
「なによ」
「歌歩たちが教室にいるからゴミの処理ができないの。やった張本人に言うのもなんなんだけど、歌歩たちを上手く教室から出してくれない?」
「はぁ?なんで私がそんなことしなくちゃいけないのよ。」
「いじめ。バレても文句言わない?」
「・・・チッ」
美加は舌打ちをして、甘ったるい声で歌歩たちに喋りかけた。
本当に私と話していた時のあの声は一体どこに行ったのやら。
そんなことを考えて美加たちの様子を見ていると、どうやら上手く歌歩たちを連れだしたようだ。
さってと。今のうちにゴミの処理を進めるとしますか。
クラスの大半の視線が集まっているが、それはほとんど馬鹿にしたような視線だ。
誰も手伝いはしない。まぁ、当たり前なんだけどね。
・・・そういえば、歌歩泣いてたなぁ。なんでだろう。
ゴミの処理を終えて席に着いたとき、美加と歌歩たちが教室に入ってきた。
あ、あっぶなかったぁ。あと数分でも遅かったらバレてたかも・・・。
とか思っていたら、美歌歩とパッチリと目があった。私はそれを急いで逸らす。
内心冷や汗をかいていると、美加が歩みよっててきた。
「これでよかったわよね?」
コソッと聞いてきた。
私は「本当にありがとう」とお礼を言った。まぁ、私が悪いわけじゃないんだけど。
「べ、別にあんたのためじゃないし!」
「うん、わかってる。自分たちの為だよね?」
「分かってんじゃない。」
「まぁね。・・・あ〜あ、美加が私をいじめたりしなければ良い友達になれたかもしれないのに」
「寝言は寝てからいいなさい。私はあんたの苦痛に歪んだ顔が見たくてしょうがないんだから」
「そう簡単にはいかないよ?」
「まぁせいぜい余裕ぶっておくことね。見てらっしゃい、すぐにでも歪ませてみせるわよ」
「楽しみにしてる。」
と、いじめっこといじめられっこが交わさないような会話をこそこそと交わした。
でも、本当は美加は良い子なんじゃないかな、なんて幻想を抱いてしまったではないか。
ま、私の顔を苦痛に歪ませることがいつなのか、楽しみにしてようかな。
なんてね。
-歌歩side-
朝、いつも通り相川に会い、一緒に登校した。
たまたま実夜と会い、言い合いの果てには実夜は背を向けて歩き出してしまった。
相川は悔しそうにその背中を睨みつけたいた。
そこまではよかった。
でも、やっぱり実夜は変だと思う。
だって、教室であそこまで懐いていた結でさえもひどく冷たく突き放した。
私も相川も内田も。皆突き放して、孤立した。
目的があるのか、それとも単純に私たちのことが嫌いだからなのだろうか。私にはわからない。
「歌歩、どうして泣いてるの?」
と結に問われ、首を傾げた。すると、生暖かい物が頬に伝った。
あぁ、涙かぁ。
と、泣いていることを自覚すると、ドバドバと涙があふれ、嗚咽が漏れた。
結はそんなを私の背中を摩ってくれていた。相川と内田は私を見ていた。
私は羞恥心だとかそんなものは忘れてしまい、ただ顔を押さえて泣いた。
泣き終わったときに美加が甘ったるい声で話しかけてきた。
空気読んで欲しい。
「ねぇ、歌歩大丈夫?」
「う、うん。ありがとう、美加」
「よかったぁ、心配してたんだよねぇ!あ、そうだ。屋上行かない?気分でもすっきりさせようよ」
「そうしよう、かな。」
「あ、よかったら結花も翔雅君も舞彦君もおいでよ!」
そういうと、結が承諾し、相川と内田もつられてついてきた。
屋上に着くと、美加は色々と話してくれた。
美加は元々苦手だったから、適当に話を合わせておいた。
「それにしても実夜梨、本当にひどいよね」
と、なにもいってないのに話始めた。
「結花のことも他の三人の事も聞いてるよ。実夜梨本人から。」
「え、実夜が!?」
「うん。」
「どうして美加が!?」
「・・・。あ、私そろそろ教室帰るよ。」
「待ってよ!」
どうして実夜が美加なんかに話してるの!?私たちより美加の方が良いって言うの!?
美加の背中を追いかけ、教室に戻った。もちろん、結も相川も内田も。
教室に戻ると、実夜と目があった。
実夜は一瞬慌てて顔を青ざめさせると、パッと視線を逸らした。
・・・なにあれ。
フツフツと湧き上がる怒りを抑えることは出来ず、席に着いた実夜を睨んでしまった。
その視線は実夜に歩み寄った美加によって遮られた。
美加と実夜はコソコソと喋り始め、実夜は笑顔を見せていた。
・・・どうして美加なんかに・・・!!
私の怒りは最高潮に達し、横にいた相川のお腹にグーパンを入れてしまった。
まぁ、そのあとお詫びに帰りにアイス奢ることになってしまったけれどね。
どうなるのか....ワクワクです。😁
242:汐羅:2014/04/19(土) 20:59 ID:CBs >>レイラ&テツヤ様
ワクワクしていただけて嬉しく思います!
再度コメントありがとうございました♪
-実夜梨side-
私はボッチになることは無かった。
美加は私が歌歩たちと仲直りしないように、バラさないように監視してるのだ。
会話だって、「まじで消えれば良いのになぁ」「うんうん、わかってる。」とか「泣かせたいな」「無理無理」とか普通ではない。
でも、美加は私を一人にすることはなかった。
クラスのみんなもそうだ。
パーフェクトに歌歩たち、先生、他のクラスに「いじめていない」と言う嘘を真実に仕立てあげていた。
歌歩たちがいるときや放課後以外は皆普通に喋りかけて来るし、これといって私自身に問題は無かった。
「ねぇ、実夜梨。」
珍しく美加が真剣な声のトーンで話しかけてきた。
私は何だか胸騒ぎがして、美加を見つめた。
「もし私が『いじめてごめん』って謝ったらどうする?」
「まずは驚くね。」
「許せる?」
「いや、それはないね。ふざけんなって言うと思うけど。」
「だよねぇ」
と今日は罵倒の言葉を飛ばしてこない。
熱でもあるのかな。
「大丈夫?美加のくせにショゲてるとかやめてくんない?調子狂うし。」
「なっ!全然ショゲてねぇし!」
「はいはい」
「あー!もうマジでむかつく!放課後覚えてろよっ!」
そういって教室から出ていってしまった。
放課後覚えてろよって、別に放課後になっても逃げないよ。
そう考えて苦笑していると、始業チャイムが鳴った。
やばっ。6時間目は移動教室じゃん。今から行っても間に合うかな。
間に合うわけないのに、こんな馬鹿な事を考えてしまった。
ガラッ
教室のドアが開く音がした。
先生なら私確実に怒られるよね。成績下げられるかな。
「・・・実夜梨」
聞こえてきた声に思わず視線を向けてしまう。
「お父様?」
「平気か?」
あぁ、多分いじめの事を言ってるんだろう。
私はここ数日で上手になってきている嘘の笑顔を浮かべた。
「大丈夫だよ。でも、ここにきても大丈夫なの?」
「問題は無い。・・・美加はいじめっこだと思っているか」
「え?当たり前だよ」
「そうか。」
お父様は意味深な言葉を残し、教室を去って行った。
意味わかんないんですけど。いじめっこだと思うか?いやいや、逆にいじめっ子じゃないって思う方がおかしいわ!
・・・あ。今思えばお父様、私が授業に出てないことについてなにも言わなかった。ラッキー。
私は暇だと言う事もあり、屋上に向かってみることにした。
なんとか見張りの先生の目をかわし、階段まで来た。
屋上の鍵は開いており、半開きの状態になっていた。どうやら先客がいたようだ。
「〜・・ですし〜〜〜・・・〜〜〜〜から〜〜〜」
喋り声が聞こえる。
誰かと喋ってるようなので、屋上には出ずに黙って会話を聞くことにした。
よくよく耳を凝らして聞いていると、なんてとか聞き取れる。
「やっぱり私には無理です。・・・・・・でもっ!・・・」
あ、電話かぁ。じゃあ尚更屋上に出れないわ。
にしてもこの声、誰だ?
「彼女に危害を加えるとなんていうか、罪悪感がハンパなくって・・・」
彼女に危害を加える?ていうか本当に誰よ。誰が誰に危害を加えてるの?
「その上、仲の良かった友達とまで喧嘩させるようなことをしたみたいで・・・もうこれ以上私耐えられないんです!」
大きな声を上げた電話している少女の声は、聞き覚えがあった。
誰だったっけ。
思い出そうとしても靄がかかってしまい、どうしても思い出せない。
「・・・・・・はい。・・・はい、すみません。」
急に冷静になり、声のトーンも落ちた。
しかも態度が急変した。謝っちゃってるし。
「・・・それだけはやめて下さい!本当にごめんなさい!」
忙しい人だなぁ。落ち着いたり興奮したり、怒ったり謝ったり。
一体誰?
「・・・わかりました。では。」
と、電話を終えたようだった。
風の音で、微かにしか聞こえないが、足音がこちらに向かってくる。
これは隠れた方が良い感じ?
本能的にそう感じ、急いで階段を賭け下がり、先生がいませんようにと祈りながら2階にある図書室に入った。
私の祈りは無駄ではなかった。人っ子一人いない。
私は焦っていた気持ちを落ち着かせようと、一旦椅子に座った。
「あれ?綺秋さんじゃないですか。」
「うわぁぁっ!」
女の子らしさの欠片一つもない悲鳴を上げながら振り返ると、図書室の先生がいた。
図書室の先生は男性。色素の薄い髪とメガネが印象的で穏やかな性格と高いルックスは男女問わず人気が高い。
そんなことより、えぇ!?もしかして書庫にいました的な!?
「もしかしてサボってるんですか?」
「と、いうか間に合わなかったんですよ。」
「十分サボってますよ。」
「いえー」
Vサインを送ると、先生は片手に持っていた資料を丸めて私の頭を軽く叩いた。
全然痛くなかったが、痛いふりをしてやった。
「痛いっ!体罰ですよ!」
「これで体罰なら殆どの教師が刑務所行きですねー。」
と微笑みながら言った。
まぁ、この先生は別に嫌いではない。むしろ好きだ。女子たちに好かれるのも分かる。
奥さん&お子さんがいなければ、生徒と先生と言う禁断の関係が結ばれていたかもしれない。想像すると、ゾッとする。
「しかし、真面目な綺秋さんが授業をサボるとは思いませんでした。」
「んー、まぁ別に今の所授業には困ってませんから。」
「いや、しっかり授業に出ましょうね。」
と、苦笑いを浮かべる。
「先生でも先生なんですね」
「先生ですから。・・・そういえばさっき来た女の子って綺秋さんと同じクラスじゃありませんか?」
「誰ですか?」
「ミディアムヘアで少し茶色に染めてあって、えぇっと、確か名前は美加とかなんとか言ってましたね。」
「美加!?あいつ授業に行ったんじゃないの?」
「いえ、綺秋さんが来る10分ほど前に屋上に行くんだってここを通って行きましたよ」
「屋上!?」
そう聞いた瞬間にずっと頭にかかっていた靄が晴れた。
そうだ、あの声の主は美加だ。
「ありがとうございます、先生!」
「はい?」
「サボった事は内緒にしててくださいねっ!」
「え?」
唖然とした先生を置いて図書室を出た。
チラリと振り返ると、先生は呆れたように微笑んでいた。多分、内緒してくれるだろう。
今はとりあえず美加の元に行かなければ。
「早いおかえりですね」
と微笑むのは先程呆れたように笑っていた先生だ。そう、私はもう一度図書室に戻ったのだ。
今は授業時間であることを思い出した以上、見張りの先生に見つかるわけにはいかない。
と、いうわけでもうバレいる先生のもとに戻ってきたというわけだ。
「今授業中なので。」
「今なら遅刻ですーって行けば間に合うかもしれませんよ。なんなら僕もついていきますよ」
「先生給料下がって奥さんやお子さん養えなくなってもいいんですか?」
「それは困りますねー。」
「言葉とは裏腹に余裕のある微笑みですね」
「現実に起こっているわけではないので。」
「さいですか。」
私は椅子から立ち上がって、本棚から本を選んだ。
この学園の図書室は図書館かっ!というくらい広く、本の種類が豊富だった。
その中でも私が気に入っているのはレシピ本。
「いつもレシピ本を見てますね。」
「え、見てたんですか。」
「レシピ本が置いてあるのはカウンターの前なので目にはついてましたよ。」
「そういえばそうでしたねー。」
「そんな熱心にレシピ本を読んでいるのは綺秋さんくらいですよ」
「料理好きですしね。」
「いい奥さんになれますね。」
「あ、そういうの興味ないですので〜。今は別のジャンルが忙しいので。」
いじめというジャンルがな。恋愛なんかしてる暇ないっす。
「今のうちに恋愛はしておいた方がいいですよ。」
「興味深い一言ですね。」
とありもしないメガネをのフレームを上げるマネをしてみた。
こうみえて視力は1・5以上あるからね。
「年を取ると恋愛より仕事取るようになりますし、恋愛とか面倒くさいとか思うようになっちゃいますよ」
「それでいいじゃないですかー」
「寂しい人生になりますよ。」
「いいんですー。というか先生もまだ20代前半なのにすごいおじいちゃんみたいなこと言いますね」
「失礼なこと言いますねー。」
「自覚して無いです。」
ニコッと微笑むと、先生もニコッと微笑んだ。
若干黒いオーラがある気がするが、気のせいと言う事で。
「でも、綺秋さんって結構鈍感ですよね。」
「え?どうしてですか。」
「そういうことです。」
「意味わかんないです」
「恋は案外近くにあるものですよ。」
「え、どういうことですかっ」
先生は微笑むだけで、何も言わず本を読み始めた。
「ちょっと先生!?」
意味が解らなかった私はチャイムが鳴るまで先生に問い続けたのだった。
翔くんか!?翔くんなのか!?w先生はいい先生だねー。サボリを見逃すなんてw
247:汐羅:2014/04/20(日) 14:03 ID:h4U >>しょこら
さぁね?ww
こんな先生は現実にいないから、もう二次元で満足することにしたw
あー、本当にこんな優しい先生いたらいいのにww
さて、放課後になったと言う事でー・・・ってあれ?
なんで誰も私に話しかけないんだろう。いじめるんじゃなかったっけ。
スクールバッグ片手に美加の席に行って、コッソリと話しかけてみる。
「ねぇ、美加。いじめないの?」
「あんたって奴は本当にもう・・・。いじめられたいの?」
「いや、絶対嫌だけど。なんでいじめないのかなって」
「歌歩たちに怪しまれるからよ。」
「怪しまれるってどういうこと?」
「水音がいないのに放課後教室によってたかってるのはおかしいでしょ。」
そう言い残すと美加はスクールバッグを持って教室を出て行った。
正直、呆然としてしまった。
それだけの理由でいじめをやめるなんて、よっぽどの理由がないと・・・。
ま、いじめられないなら結果オーライということで。帰ろっと。
「ねぇ、実夜」
急にかけられた声に一瞬ビクついた。
でも、声の主はすぐに分かったし、振り返って攻撃モードに切り替える。
私の予想は大当たり。スクールバッグを持った歌歩だった。
歌歩は美加の机の上にスクールバッグを置いたので、自然と私も置いた。
「話しかけないでって言ったじゃん。もしかしてそれすらも忘れちゃう低レベルな脳なの?」
我ながらこれはひどいと思う。最低だな、私。
歌歩は少し怒ったようで、拳を握ったが、堪えたようだった。
「べ、つに好きで話しかけてるわけじゃないし。」
「あっそ。じゃあ誰の差し金よ。結花?翔雅?舞彦?先生?まぁ、誰でもいいけど。・・・もしかして美加?」
「なんで美加が出て来るの。」
と、言われ思わず口元を押さえてしまった。
あぁ、なんで美加って言ったんだ。というかこんなに挙動不審にならなくても「なんとなく」って言えばよかったじゃん!
ヤバい、まじで色々と失態を晒してしまった。
「ねぇ、なんで?」
「う、うるさいなっ!なんでだっていいでしょ!?」
あぁ、もうなんで、ああああああああああああ!!!!
「言ってよ。」
「と、と、友達だからじゃん!」
「友達を普通は疑わないでしょ。」
「・・・っ!というか何の用で話しかけて来たの!」
「ある人の指示で。」
「誰なの!?」
「言わないよ。まぁ、美加が出てきた理由を教えてくれたら教えてあげる。」
「あぁ、もういい!!」
頭の中がパニックのままに喋っていたため、正直自分でも何言っているのかわからない。
とうとうブチキレた私はスクールバッグを取ると、走りながら教室を出た。
「実夜!?」
背後で歌歩の声がする。うん、無視しよう。
「はぁ・・・。」
家に着くなり、私はリビングには入らずに自室に行った。
現在は自室でベッドに横になり、ため息をついている。
もしかしたらバレた?いや、でも美加との関係は知らないはずだし・・・。あぁ、でもこれを機に調べ始めたりされたら!?
「ううぅぅうぁぁぁああああああぁぁぁぁあああ」
ベッドの上でゴロゴロと転がってわけのわからない奇声を上げる。
コレデモハナノジョシコウセイデスヨ?
「いたっ」
挙句の果てにはベッドから落ちた。
・・・もう一度言おう。コレデモハナノジョシコウセイデスヨ?
痛みに悶えていると、持って帰ってきたスクールバッグが目に付いた。
よく見れば、これ、私のじゃない。
「み、み、み、美加のじゃん!!!!」
え、じゃあ美加が私のカバン持ってるの!?・・・ま、いいや。
別に美加がカバン持ってるなら問題ないよね。いじめてる張本人なんだし。
そう、スクールバッグの中には落書きされたノートが多数入っているのだ。美加がやったものだろうし、別にいい。
さて、もう今日は寝ようかな。
-歌歩side-
「実夜!?」
実夜はすごい速さで教室を出て行った。
教室にいた大半の者が、普段見せない実夜の取り乱しように驚いていた。
「歌歩、お疲れ。」
「結〜・・・。めっちゃ実夜怖かったんだけど・・・。」
「そうね。本当に一体どうしちゃったのかしら。」
「知らないよ・・・。」
肩を落として自分の席に座った。
でも、なんで美加と実夜が仲良くしてるの?今まで話したことってあったっけ?
「とりあえず帰るか。」
「内田は気楽そうでいいよねぇ」
「別に。」
気楽そうでいいな、とは言ったものの、正直今舞が何を考えているかなんてわからなかった。
内田だけじゃない。
相川も、結も、本当はなにを考えてどう持っているのか見当もつかない。
帰り道、相川と内田とは別の道になり、別れた。
結と歩いていると、結はポソリと呟いた。
「今日は無茶なこと頼んでごめんなさいね」
実夜は誰の差し金かと聞いてきた。
誰か、それは結だった。
「今更いいよー」
実夜がどうして急に私たちを突き放したのか、調べるためだ。
実夜は「美加」と言った。そして、口元を押さえて挙動不審になり、走り去っていった。
・・・これめちゃくちゃ怪しいじゃん!
と、思いながら家まで続く曲がり角を曲がった時だった。
「「キャアッ!!」」
悲鳴が重なった。
前を見ずに歩いていたからか、バチでもあたったのか、誰かとぶつかった。
相手が走っていたのか、衝撃が大きくて転んでしまい、カバンがぶっ飛んで行った。
顔を上げると、相手も転んでおり、カバンがぶっ飛んでいた。
「ごめんなさいっ!・・・って美加?」
「歌歩?・・・あ、こちらこそごめんね」
まるでいつもの美加じゃない。
甘ったるい作られた声ではなく、落ち込んでいるような、そんな声だった。
表情の貼り付けられた笑顔もよく見れば引き攣っている。
「ご、ごめんね。じゃあ私急ぐからっ」
「えっ、あ、ちょっと!」
美加はカバンを引っ掴むと、走り去っていった。
不思議に思いながらも結が手を差し伸べてくれたので掴んで立ち上がる。
パンパンと制服の汚れを払い、カバンを掴んだ。
「なんか、皆おかしくなってきちゃってるね。」
「そうね・・・。実夜梨といい美加といい。そういえばクラスの様子もおかしいわよね」
「え?」
「なんか表情がキツくなったというか、前みたいな穏やかなフインキじゃないのよね。」
「そうかなぁ・・・」
「笑うときも人を小馬鹿にしたように笑うし、口も悪なってきたって感じ。」
「わかるような、わからないような。でも口が悪くなってきたっていうのは同感かな。」
ふぅ、と一息ついて、また自宅へと歩き始めた。
-実夜梨side-
次の日、私は間違えて持って帰って来てしまった美加のカバンを持って家を出た。
美加は学校に置き勉しているようで、教科書と言う教科書が入っていなかった。
もちろん、あまりにも軽くて覗いただけで、探ったりなんかしていない。
美加は私のカバンの中見たのかな。見られたとしても私が悪いんだけどね。でも驚くだろうな。落書きされたノートが入ってるなんて思ってないだろうな。
美加の驚いた表情を想像すると、クスッと笑いが漏れた。
学校に着き、下駄箱を開くと色々ぐちゃぐちゃになっていた。まぁ、もう慣れたわ。
教室に着くと、早速美加に聞いてみた。
「美加、昨日はごめんね」
「は?」
「まぁ、そんなに怒らないでよ。でも見たでしょ?中身。お互い様だよ。」
「だからさっきから何言ってんの?」
「なにってなにが?」
美加は私を変な物を見るような目で見てきた。私も負けじと見返す。
じゃなかった。美加はしらばっくれてるつもりなのだろうか。
「いや、ほら。あれだよ。私昨日美加のカバン間違えて持って帰っちゃって。美加も私のカバン持ってるんでしょ?」
「持ってねーし!つうか実夜梨が私のカバン持って帰ったのかよ!」
「うん、ごめんってば。・・・え?持ってない?」
「持ってないわよ。私は歌歩のを間違えて持って帰ったみたい。昨日ぶつかったから、そん時だな。」
「歌、歩の!?じゃあ私のカバンはー・・・。」
「歌歩のところになるわね。なにそんな青ざめてんの」
「美加、これはあんたに対しても他人事じゃないよ!あの中には落書きされたノートが入ってんだからね!?」
「嘘だろ!?実夜梨なにやってんのよ!」
「私のせいじゃないって!ヤバいヤバい、本当にどうしよう!!ごめん、屋上に逃げるわ!」
美加の返事も聞かずに、私は教室を飛び出した。
この時間はまだ歌歩たちは学校に来ていない。今がチャンス。屋上に行って朝は逃げ切って、お父様に相談して早退しよう。うん、これがいい。
屋上に着くと、またもや先客がいた。
でも、今の私は人を期す勝っている余裕なんてなかった。思い切りドアを開く。
そして、屋上にいた人物が目に入った。
「・・・なんでここに・・・」
私は目の前で不敵に笑う人物を目にして、その場を動けなくなってしまった。
「どうしたのよ」
私はその声でハッとして思わず後ざする。
「どうして水音がここにいるの!?」
そう、目の前にいたのは新島水音。あの、登校拒否をした水音だ。
水音は私の声が聞こえなかったかのように私に背を向け、手にしていた携帯をいじり始めた。
その行動に腹が立ったのは事実だ。
「聞いてるの!?」
「・・・聞いてるよ、お姉さん。」
「はっ!?」
「あれぇ、もう忘れちゃったの?私たち姉妹じゃなかったっけ?」
「あ・・・。」
そうだった、と今更ながらに思い出す。
もちろん私は水音と姉妹だなんてまだ認めていない。認めたくもない。
「違う、私はあんたのお姉さんなんかじゃない。」
「でも、私の本名は綺秋水音だよ〜?」
「ふざけないで!綺秋家の娘は私一人!あんたは犯罪者の新島家の娘!」
「フフフフフッ・・・。アハハハハッ!!」
急に上を向いて笑い出す水音。正直、怖い。
恐怖からなのか、声も出ないし、金縛りにあったかのように身動きも出来ない。
すると、水音の笑いは急にピタッと止まり、真正面の私を見つめた、否、睨んだ。
「そうやってあんたはお父様とお母様を独り占めするんだ。」
突き刺すような鋭すぎる視線。ゾッとするような冷たい声。
私は水音から目が離せなかった。
「そうやって私から幸せを奪っていくんだ。私を邪魔者扱いにするんだ。」
水音はいつの間にかこっち向かって歩いてきていた。
それでも私は動けない。声が出ない。
「あ、私がここにいることは誰にも言わないでね〜。じゃ、姉さん」
「わ、私は姉さんじゃない!」
やっと絞り出した言葉がこれだ。なんか情けない気がするのは気のせいと言う事で。
水音はヒラヒラと手を振りながら屋上から去って行った。
私は一気に全身の力が抜け、その場に座り込んだ。
歯がガチガチと音を立てる。頭の中は真っ白で、何も考えられない。
私の意識は、そこで途絶えた。
目が覚めると薄暗い倉庫?のなかにいた。
「ここは?」
振動を感じる。どうやらトラックの荷台のようだ。
するとトラックが止まり扉が開く。
2人の男がいた。
「お前をさらったもうにげられん」
「お前は俺たちの〇奴隷だ」
「イヤアアアアアア」
こうして私は男たちに好き放題されもうもとの生活には戻れなかった。
〜完〜
うーん
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