**毒の姫と月の雫**

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1:樹音@新一 ◆6Y:2019/08/31(土) 20:06

こんにちは!
今回の小説はおとぎ話っぽい感じになってます。
コメント、感想、どしどしお待ちしてます!
むしろ下さい!←

ツンデレ姫と天然王子もよろしくね(*^^*)

2:樹音@新一 ◆6Y:2019/08/31(土) 20:12

昔々、といってもそれほど昔じゃないですが
美しく栄えた王国に、たいそう美しい姫がおりました。
この姫の名をマシュリといいます。
マシュリ姫は美しく器量も良い姫ですが
厄介で恐ろしい難点が一つだけありました。
その難点とは?負けん気が強いところ?
若い女性が注目しているものに興味を示さないところ?
―いいえ、違います。姫には触れた人間を毒に
犯す事の出来る生まれつきの、呪いのような
体質がありました。

3:樹音@新一 ◆6Y:2019/08/31(土) 20:22

王様は知り合いの魔術師に、姫の名前は
何が良いか、姫に何かおかしな体質はないか等を
聞きました。魔術師は名前はマシュリが良いと答え
それから静かに目を伏せてから、ゆっくり言いました。

「心して聞いてくれたまえ、我が友よ。このプリンセスには生まれつきで、触れた人間を毒に犯すという恐ろしい体質がある」

魔術師の話に、王様は自分の耳を疑いました。
まさか、ようやく生まれたプリンセスにそんな
体質があるとは!ですが、王様もいつまでも悲しんでは
いられません。王様は魔術師にこう問いました。

「―その体質を治す必要は何かないのか」

魔術師は王様の目を見て、その質問に答えます。

「月の雫を姫に飲ませよ。さすれば、この恐ろしい体質は治るであろう…」

魔術師に礼を言い、王様は王国へ戻りました。
そして、召し使いに月の雫を探してここへ
持ってくるように命じたのです。
―ですが、国中、世界中を探しても月の雫は
見つかりませんでした。

4:樹音@新一 ◆6Y:2019/08/31(土) 20:25

王様は悲しみに明け暮れましたが、せめて
このプリンセスを愛情を込めて育てようと決意
しました。そのお陰もあってか、美しく器量の良い
プリンセスに育ったのです。
マシュリ姫も18歳になりました。

5:樹音@新一 ◆6Y:2019/09/01(日) 09:16

―ある夜の事です。マシュリ姫は宮殿を抜け出しました。
自分の体質も、宮殿での生活も嫌になってしまったの
です。マシュリ姫は、いっその事誰も自分の事を
知らない世界、いいえ、誰もいない世界に行きたいと
すら思っているのです。それが叶わなくてもせめて
宮殿を抜け出せば、何かが変わると考えました。

走って宮殿を抜け出したマシュリ姫は
気付くと知らない場所に出ていました。その場所は
王国全体が見渡せる場所でした。マシュリ姫は
少しだけ心を落ち着かせる事が出来ました。

6:樹音@新一 ◆6Y:2019/09/01(日) 09:26

マシュリ姫はしばしの間、その景色を見つめて
いましたが、ふと誰かに声をかけられました。

「―プリンセス、こんな夜更けに何をなさっているんです?」

マシュリ姫は声のする方を見やると、整った顔立ちの
マシュリ姫と同い年くらいの少年がおりました。
姫は驚きました。こんな近くに人がいたのに
気付かなかったなんて。

「貴方こそ何をなさっているのかしら?」

マシュリ姫は言葉を返しました。
少年は笑いながら、こう答えます。

「僕は魔物の見張りをしているです、プリンセス。それが僕の仕事だから」

少年は言いながらマシュリ姫に近付き、手の甲に
キスをしようとしました。マシュリ姫はそれに
気付き、素早く手を引っ込めました。

「おっと、ただの挨拶ですよ。それとも、名前も知らない少年にいきなりこんな挨拶をされては迷惑ですか?」

マシュリ姫は怪訝そうな顔をしました。
まさか、私の体質を知らないの?と。

7:樹音@新一 ◆6Y:2019/09/01(日) 09:38

「あら貴方、私の体質を知らないの?私は触れた人間を毒に犯す事が出来るのよ。それとも、貴方を毒に犯してあげましょうか?」

そんなマシュリ姫の脅しのような発言を聞いた
少年は大きな声をあげて笑いました。
マシュリ姫はまたしても怪訝な顔をするはめに
なりました。

「それって、本当に毒に犯す事が出来るんですか?てっきり僕は、"美しい薔薇にはトゲがある "の類いかと思ってましたけど」

マシュリ姫は驚きました。こんな人間もいるのだと。
今まで、城の人間以外はマシュリ姫の体質を恐れて
マシュリ姫に近付こうとすらしませんでした。

「違うわ。私は本当に毒に犯す事が出来るの。それとも、貴方で試してあげましょうか?」

マシュリ姫は、少年を見つめ、また脅迫のような発言を
しました。少年はニコリと微笑むと

「良いですよ、試しても」
と言ったのです。マシュリ姫は、少年をもう一度
見つめましたが、少年の心意は分かりませんでした。

「貴方、本気なの?私の体質で、貴方は死ぬわよ。死体すら残らないかもしれない」

もしも少年が本気なら、止めようとマシュリ姫は
言いました。少年はまたも大きな声をあげて笑い、
こう言ったのです。

「すみません、プリンセス。冗談ですよ。だからどうか、そんな顔をしないでください」

マシュリ姫はホッと一息。名前も知らない少年に
死なれては困ります。

8:樹音@新一 ◆6Y:2019/09/01(日) 09:47

誤字発見…
急いで書くのは駄目ですね。


>>3の誤字
×「―その体質を治す必要は何かないのか」
○「―その体質を治す方法は何かないのか」


>>6の誤字
×「僕は魔物の見張りをしているです」
○「僕は魔物の見張りをしているんです」


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