本に刻む〜詩〜

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1:秋桜:2013/12/30(月) 11:37

えーと初めまして。秋桜といいます
詩を書きますが少しご注意とルールがあります
1、暗い詩をよく書くと思いますので苦手な方は退散したほうがいいでしょう
2、荒らしはおやめください
3、詩は誰でも書いてokです
4、あまりうまく書けないと思いますが暖かい目でごらんください
できるだけ書けるように頑張りたいと思います!
では、次から書いていきますね

201:あき◆Hg hoge:2016/08/02(火) 01:11




自暴自棄に過ごす毎日より
スマホすら何も持たない人生でいたい

死んでしまいたいのはきっと
少し周りを見るのを頑張りすぎたから
不登校になってしまったのはきっと
少年少女の声が憂鬱だったから

人の下に立つよりましか
自分が否定されるよりましか
そうやって自分を保つ 殺す


それでも


自由奔放でいたい
変わりゆく風景に戸惑いながら
「くそくらえ!」って号哭するような

僕らは誰からも裏切られず嘘をつかれず
否定されず誤魔化されない世界を望んだ


有り得ないけど


夢を見ていた
遠い遠い国に君と行く夢

言葉なんて関係ない肌の色なんて関係ない
そうやって教えたのはお前じゃないのかよ

言い訳をした嘘をついた誤魔化した人を恨んだ
やり直せって怒鳴った人を下に見た嘲笑った
皮膚を殴ったそんな痛みに泣いた

彼に感情がないなんて嘘だ
彼は有象無象な感情を゛感情゛って認識してないだけ
俺だってそうだ そうだって知った
ただの糞野郎じゃねえか




それでも




世界の一部だと知って
泣きながら笑った




それでも



生きなきゃいけないって知って
下手くそな文章を書き始めた




蝉がなく

それは生きていると伝えているのか
はたまた
死は近いと悟っているのだろうか

202:あき◆Hg hoge:2016/08/02(火) 01:16


社会不適合者って言えよ
世の中のクズって言えよ
有象無象って言えよ
エネミーって言えよ
しねやって言えよ
情緒不安定って言えよ
クズって言えよ
嘘つきって言えよ
不安障害って言えよ
なんとでも言えよ


前向くのが怖いから
下をむきながら歩くことにしたんだ
だって俺 まだ道にそって進みたいから

203:あき◆Hg hoge:2016/08/05(金) 13:16



死にたいって思ってもどうせ口だけでただの嘘で
でも死にたくないって思ってもそれも嘘だって気づく


ああ人間というものは反対の中で生きているのか


虚無感が分からないから笑い
人前では泣けぬから笑い
口が裂けそうな程の笑顔を作り
最後には自暴自棄にひどく襲われる


それって


生きてる意味あるのかなって泣きそうになっても
死ぬ意味もないじゃんってさらに自分をせめた

周りが敵にしか見えないから
方っぽうが崩れた橋の前で怯えてる


そうして


自分が分からなくなって
生きていくのが難しくなって
息がしづらくなって 綺麗事で自分を守り始める


つまり


どん底の中必死でもがくしかないのだ私たちは
上にいく人に必死で追いつこうと手足をばたつかせ
その分沈んでいく

無意味だ
なんて思っても他にする事はなく
必死でもがく 藻掻く

クソみたいな世界で
まだ生きたいられる希望を探して藻掻く

204:あき◆Hg そらあき:2016/08/18(木) 00:43


アイム


明日になったら家に帰ろう
家の窓から街を見下ろした
雲がかかる空はなによりも綺麗だ
それでも星は咲かない それでも咲かない

アイムは酒が好きだった
車のなかはいつも酒臭い
それでもアイムは嘘をつかない
黙って酒を飲む
最後にケーキを食べよう
たっぷり酒をいれてさ

あいつを殺すの?
それでもいいかもしれない
あいつを殺そうか?
それでもいいかもしれない

歌を歌った
慣れない声で
雨に濡れる背中に
泣いた泣いた
それでも
愛してるだなんて
どの口が言うか

今日家に帰るよ
たっぷりご馳走を作ろう
帰り道で見上げた そらは藍色
それでも星は咲かない それでも咲かない

初雪が降る街の中アイムを見つけた
まるでマッチ売りの少女だ
きっと帰り方がわからない猫
捨てられた猫
手を伸ばしたときそう思った

あいつを殺すの?
それでもいいかもね
あいつを殺そうか?
それでもいいかもしれない

歌を歌った
慣れない声で
雨に濡れる背中に
泣いた泣いた
愛してるだなんて
どの口がいうか

そろそろ家に帰るよ
車に揺られるアイムは片手に酒を持つ
ここの空は真っ黒だね
それでも星は咲かない それでも咲かない

白色は染めるのではなく染められない
それでも心は折れやすい
「アイムはきっと黒だ
決して心を曲げることはない
きっとそれでいいんだ」

歌を歌った
慣れない声で
雨に濡れる背中に
愛してるだなんて
どの口がいうか

ねえ家につくよ
早く顔をあげてよ
黒でいい黒のままでいいよ
過ちを犯したことを許して ママ

酒の匂いは嫌いじゃないよ
鼻につんとくる匂いと口に漂う酒
初雪が降る聖なる夜
車のなかでアイムははしゃぐ
それが愛おしく悲しかった

歌を歌った
慣れない声で
雨に濡れる背中に
愛してるだなんて
どうか言わないで

歌を歌った
慣れない声で
雨に濡れる背中に
愛してるだなんて
どうか言わないで
帰る もうそれしかないよ

205:あき◆Hg そらあき:2016/08/24(水) 23:24



世界が終わって明日が来て
それでも生命ってのはどこかで産まれてた
あの子は爆弾をおもちゃと間違えて死んだけど
僕は今でも元気だよ 友達など1人もいないけど

Humpty Dumpty
割れてしまえばそこでおしまいなのか
Humpty Dumpty
かげおくりを見ないふり
Humpty Dumpty
君はそれを望むというのか

人生という道より辛いものはないって
それは自己嫌悪に浸るから
水は必要ない立ち止まって後ろを見て安心したっていい
なのの何がダメなのか

Humpty Dumpty
割れてしまえばそこでおしまいなのか
Humpty Dumpty
かげおくりを見ないふり
Humpty Dumpty
君はそれを望むというのか

上から目線って言う小学生も
ゲームか大好きなことがアラサーも
世間から注目されたい有名人も
皆しねばいい しんだらいい

無色透明に色なんてあるものか
自傷に色などあるものか
死ぬのはゲームオーバーでもリセットでもない
色のないただの自殺だ

Humpty Dumpty
割れてしまえばそこでおしまいなのか
Humpty Dumpty
かげおくりを見ないふり
Humpty Dumpty
君はそれを望むというのか

いただきますと心無い言葉を言う
顔をぐしゃぐしゃに歪めコマ撮りみたいな動き
人肉は上手いから殺して食う
バッシングを受けるのは何故だ

Humpty Dumpty
割れてしまえばそこでおしまいなのか
Humpty Dumpty
かげおくりを見ないふり
Humpty Dumpty
君はそれを望むというのか

ブスだとわかってても容姿をバカにした
正直に言ったのに顔も知らんやつがドヤ顔
それをわらいながら見る煽り手
やっぱしねばいいよ うん早くしんで

眠るのが苦痛ではなく寝付くまでが苦痛
下を向いて歩きてたら猫背でわらわれた
重い教室 おらない教科書 クズだらけの先生
君の笑顔は眩しすぎた

Humpty Dumpty
割れてしまえばそこでおしまいなのか
Humpty Dumpty
かげおくりを見ないふり
Humpty Dumpty
君はそれを望むというのか

Humpty Dumpty Humpty Dumpty
Humpty Dumpty Humpty Dumpty
君はもう死んだよ
Humpty Dumpty Humpty Dumpty
Humpty Dumpty Humpty Dumpty
もうどうにでもなれ

価値観が違いすぎる
見せ物が違いすぎる
そうかいそうかい
それでいい

価値観が違いすぎる
見せ物が違いすぎる

壊れたランプを持つ

そうかいそうかい
それでいい

206:あき◆Hg そらあき:2016/08/24(水) 23:27

今回脱字ひどいな
日本人かよ

207:あき◆Hg hoge:2016/08/26(金) 22:44




ママとパパを殺そう
クロッカスは手を握りました
一つ二つ増えていくのは愛ばかりです
愛?藍?哀?和?
分からないとクロッカスは言います
それはそれでいいと
カタクリを引き抜きました

新しい世界で
また息をしよう
裏切ってもいい逃げてもいい
君を守ろう
愛してるなんて軽い言葉だけれど
きっと君にはピッタリだ
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう

そうするより逃げよう
きっとそれが安全で最善だ
その夜逃げ出しました
走って走って手をつなぎました
明日は何を食べる?
心づかいがとても哀しかったのです
明日はこのお金でお肉を買おうね

きっとそれば素晴らしい
泣きそうだよ
絶対に離さないで不安だ
それでも君を守る
傷だらけの頬を撫でて
ごめんねなんて呟いてみる
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう

おいしいって頬を綻ばせるんです
兄ちゃんも食べなよなんて
誰も見向きしないんです救おうとしないんです
いつか死んでしまうでしょう
その前にクロッカスを助けなければなりません
残りのお金は一万ちょっと
明日は海に行こう

お願いって頭を下げる
優しい人でよかった
十人目ありがとうって笑う
君を守るから
海ではじゃぐ君を見て
小さいころを思い出した
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう
クロッカスクロッカス
明日はいい日であるよう

クロッカスは誰にもなれません
それはもちろん僕もです
だからこそ憎くて憎くて嬉しかったんです
あとで迎えに来るからって
不安そうな目を見つめていました
泣きそうになるのをこらえて
深い森へと入っていきました

新しい世界で
息ができますように
震える手でペンを握ります
どうかどうか
僕のようになりませんように
初めて僕が恋した人よ
クロッカスクロッカス
明日はいい日でありますように
クロッカスクロッカス
明日はいい日でありますように


前に書いたやつをそのままにしていたから
取りあえず上げる。

208:あき◆Hg hoge:2016/09/13(火) 18:58



人に優しくされたその時
僕は無性に損失感を味わいました
死にたいのではなくしねない
そんはことは分かっていました
分かっていたはずだったのでした

あなたがいなくとも
世界は変わらない
だけれど僕の世界は
少なからず変わっていく
たぶんたぶん
許してくれやしないか
たぶんたぶん
愛してくれやしないか

聞こえないなんて嘘ついて
五月雨に耳を傾けました
生きたいけれど生きたくない
きっとそんな毎日でした
これから先もそんな毎日でしょう

あなたごいなくとも
世界は変わらない
だけれど僕の世界は
少なからず変わっていく
たぶんたぶん
許してくれやしないか
たぶんたぶん
愛してくれやしないか

水たまりに映る自分の顔は
酷く死人のような顔でした
何気ない言葉に気づつく日々
あっちじゃ根暗なんて言われて
あっちじゃしねよなんて言われて

あなたがいなくとも
世界は変わらない
だけれど僕の世界は
少なからず変わっていく
たぶんたぶん
許してくれやしないか
たぶんたぶん
愛してくれやしないか

あなたにとって僕にとって
見たことだけを信じたい信じられたい
優しくなれたらいつか優しくなれたら
あなたが幸せならいいと思える人になりたい
それが僕の希望でした

あなたがいなくとも
世界は変わらない
だけれど僕の世界は
少なからず変わっていく
たぶんたぶん
許してくれやしないか
たぶんたぶん
愛してくれやしないか


希望→のぞみ

209:あき◆Hg hoge:2016/10/10(月) 20:21




貴方を見てるよ
泣いているときだって
笑っているときだって
怒っているときだって
寂しそうに誰かを見ているときだって

晴れた空が本当は大好きだって
あたしはちゃんと知っている
そばで見てるよ
貴方が望まなくとも
笑ってていいよ泣いてていいよ
全部を受け止められなくとも
ちゃんとあなたを見ているから

初めて貴方の目を見ました
それはそれは美しい瞳でした
埋まらない隙間があっても
ただ貴方の瞳が美しいことに
変わりはないのでした

210:あき◆Hg hoge:2016/10/23(日) 18:04



ふと目が合って気まずくなって逸した
多分知らないんだろうけど
多分気づいていないんだろうけど
気持ちに蓋をするとかそんなことは言わない
内緒にしよう 口に手を当てて 内緒にしよう

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

応援するからこっち向いていいよ
下をずっと向いていたら人の顔なんて覚えられない
はらはら飴が降ったら
はらはら飴が手に落ちたら
2人で分け合おう

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

境界線って信じますか
わたしにはそれがはっきりと見えるのです
この先を超えたら死んでしまうでしょう
この先を超えたらぼろぼろに崩壊するでしょう
ただ走って逃げよう

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

いざという時に限って 笑顔は作れない
泣きながら手を振った

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

近くて遠いことは無い
ただ 遠いだけなのだ

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね

泣いても後ろ姿じゃ 分かるわけがなかった

寂しくはないから 話せたらいいね
寂しくはないから 話せたらいいね


どうか どうか


** **

無性に願い続ける話が書きたくなった

211:あき◆Hg hoge:2016/10/26(水) 21:47




「可笑しいね」とハルは笑う
肌に触れる度雪がゆっくりと溶けるのが分かった
冷たいと思っていたのにまだ暖かい
目が覚めたらハルはいなくて
廻る輪廻をただ見ていた自分自身が廻ろうとしていた
いや、それは矛盾なのかそれとも整合か
いや、それは対等なのかそれとも不等か
目隠ししてそれが誰かさんの気持ちなのよって
知ろうとも思わない奴の名前を出されて
だからなんだろうってハルは口を尖らせる

それじゃあ気持ちが分かったなんて言えないよ
そんなんじゃ僕らと対等に立てないでしょ
ハルなりの優しさ僕なりの優しさ
言葉の途中で会話を切るのそろそろ止めてよね

神様がいるならきっとすぐにでも明日僕らは死ぬね
なあハルきっと誰も僕らを止めることは無い
マッチの火なんざたった1回の打ち上げ花火にすぎない
目が覚めたらハルはいなくて
廻る輪廻をただ見ていた自分自身が廻ろうとしていた
いや、それは矛盾なのかそれとも整合か
いや、それは対等なのかそれとも不等か
ハルは目の前のことしか信じないよ
お前は嫌いだからどこか行っててね傷つくだけだよ
好き嫌いって仕方ないよなんて笑う

なんだじゃあどうでもいいね
そんなんじゃ僕らの人生が楽しくないでしょ
ハルなりの気遣いって僕なりの気遣いって
十人十色とかどこの誰だよ
あ、そろそろ言葉の途中で会話を切るの止めてくれる?
それで信じろって笑わしてくれるよね
ハルはもう死んだんだよ

言葉の途中で会話切るのもう止めなよ

212:あき◆Hg hoge:2016/10/30(日) 00:07



嫌いではないよ
(好きでもないけどね)
行けたら行くよ
(誰がお前なんかと)

言葉って素晴らしいね
ポイ捨てするように吐き捨てた
言葉って素晴らしいね
紙に包むような快感さ

泣かないでよ
(泣かれたらこっちが困る)
ありがとう
(嬉しくはないけどね)

言葉って素晴らしいよ!
海に投げ入れるように吐き捨てて
言葉って素晴らしいよ!
機械の内側なんて見たくないもの

憎たらしいほど愛してる
だからいっそころしてしまえ
憎たらしいほど愛してる
ならばどうかいえにかえって
世界を明るくするんだ
それじゃあなんにも変えられない
世界を楽しくするんだ
まずは言葉を片付けよう

ずっと友達だよ
(2年後彼女はほかの友達ができた)
約束だからね
(それはいつまで有効なの)

言葉って素晴らしいな
目の前には灯しかない
言葉って素晴らしいな
オブラートを食べまくる

大好きだよ
(きっといつかは変わるよね)
さみしい思いさせてごめんね
(一体どこのどちら様?)

言葉って素晴らしいよ
世界を簡単に変えられる
言葉って素晴らしいよ
明日が希望で溢れかえる
言葉って素晴らしいよ
それがまるで本当のことだもの
言葉って素晴らしいよ
それが気持ちになるんだもの
言葉って素晴らしいよ
後悔はもう遅いんだとよ

213:あき◆Hg hoge:2016/11/13(日) 21:37


君が嫌いな僕を嫌う


明後日までにみんなみんな死んでほしい
そう願い続けて4年が過ぎました
ふらふらふらふら空を飛んで
ふらふらふらふら宙に浮いて
君の視線が嫌いだよなんて言うわけない
君の言葉が嫌いだよなんて言うわけない

僕は君の小さな言葉に刺される
小さなガラスの破片がパラパラと僕の元に落ちてくるんだ
僕は君の些細な暴力にボロボロにされる
明日には治る僕の表面たち
僕は君の冷たい目に殺される
息ができなくてどうしても出来なくて
君が嫌いな僕を嫌った

全部君のせいだ
本当に馬鹿みたいだよ忘れないなんて
きっと大人になれば隣にいたことすら全て
忘れるんでしょう
嫌われるのが怖いなら皆平等に嫌えばいいよ
人の目が怖いならずっと下を向いてればいいよ

僕は君の言葉に刺される
振り上げたその言葉はいったい何回僕を指してきたの
僕は君の些細な暴力にボロボロにされる
この痛みは多分一生伝わらないよ
僕は君の冷たい目に殺される
嗚呼きっと君にとって僕は下僕以下だろ
そんな君を嫌う僕を嫌った

これは言い訳じゃない遠慮でもない
真正面から言われたら傷つくなんて当たり前だよな
君の心の闇なんて知らないよ
君の孤独さなんて知らないよ
だっていつも僕より愛されてるくせに
そろそろ被害者ズラは止めてくれ

僕は君の言葉に刺される
いっそ明日にでも死にてえよ
僕は君の些細な暴力にボロボロにされる
それでも君を許していた
僕は君の冷たい目に殺される
そんなのもう有済みじゃないか
もう上手く顔なんて見れない君に密かに希望を持っていた

君を嫌いな僕を嫌う
全部全部僕のせいでいいよ、もう

214:あき◆Hg hoge:2016/11/13(日) 21:43


大人は子供の気持ちが分からないし
子供も大人の気持ちが分からない

こりゃどっちも犬猿の仲になるわけだわ

215:あき◆Hg hoge:2016/11/23(水) 02:03




水色を殺す
水の泡をつぶして
春になれば桜が水面を漂って
夏になれば太陽で水が光って
秋になれば紅葉が魚みたいに連なって泳いで
冬には雪がきれいに溶けて
それが綺麗ならいいのに
水色を殺す
優しく細い髪を撫でた
独りはきっと寂しいもの
一緒に混ざり合えば独りじゃない
春にピンクを泳がせて
夏に光を足して
秋にオレンジを奏でて
冬に白を溶かした
それはきっと綺麗だよ
水色を殺す 季節過ぎ去りし君を想フ

216:あき◆Hg hoge:2016/12/02(金) 21:40



そっと頬に触れる
ゆっくりと受け入れるように目を閉じていく君を見て
流れていく涙を拭った
夏の香り落ちる汗
気づいていたのに受け入れられない愛を
どうしても貰ってほしい
受け取ってほしい

ガラス玉を空にかざす
空色がぐにゃりと歪んでああ綺麗だと
グラウンドで走る君を手で隠した
夏の香り落ちる汗
気づいていたのに受け入れられない愛を
どうしれも貰ってほしい
受け取ってほしい

後ろを振り向かない君
隣にいるあなたがどうしても邪魔で
片目を隠すそれでも映る影
夏の香り落ちる汗
気づいていたのに受け入れられない愛を
どうしても貰ってほしい
受け取ってほしい

幸せを願わない
不幸になってしまえばいい死んでしまえばいい
そんな私を許してなんて言わないから
夏の香り落ちる汗
気づいていたのに受け入れられない愛を
どうしても貰ってほしい
受け取ってほしい

217:あき◆Hg hoge:2016/12/20(火) 19:39



あ、死にたい。

自分のせいで失敗した時
人から無視された時
冗談半分でバカにされた時
大好きな猫が轢かれた時
仲の良かった友だちから祝われなくなった時
大好きな人が彼氏を作った時
花を踏みつけられた時
人前でこけた時
さようならって言われてもう一生会えないってわかった時
約束を破られた時
もう自分の周りに見方がいないってわかった時
誰からも愛をもらえなくなった時

どうしても死にたい
自分自身とあなたを殺したい
春が来たら桜が咲いて
夏が来たら海の光が煌めいて
秋が来たら紅葉がさよならをして
冬が来たら雪中に溶けていく

どうしても死にたい
そう言って今日を生きた
明日を生きた
来年を生きた

強いねって言われて
嗚呼そうだったら良かったと目を閉じた

218:あき◆Hg hoge:2016/12/24(土) 22:16



そんなもんでいい

カエルが鳴いて
石ころを蹴って
俺は世界を征服してやるって叫んで
手をつないで笑いあって
明日誰かが死ぬ人生でいい

晴れの日は好きだったけど
雨の日は嫌いだった日に帰りたい
クリスマスが大好きで
なんでも素直に受け止められた日に帰りたい
僕らは皆嘘をついていた

素晴らしいウソじゃない
真っ黒な嘘を
人を褒める嘘じゃなく
人を貶す嘘を

どうしても帰りたい
貴方もとへ帰りたい

なんでもきれいな心で受け入れて
自分の夢に一生懸命で
誰も否定なんてできない

そんな人生でよかったのだ

219:秋◆Hg hoge:2017/02/21(火) 23:44




いつの間にか十二時をまわっていた針を
もう一度九時に戻した
三時間だけ昨日にいたくて
たった三時間だけ昨日に留まりたくて

テレビから聞こえる今流行りのお笑い芸人は
ネットじゃ餌も同然で
かわいそうね、なんて私はいつだって他人事だ
自分以外興味ないから
自分のことで精一杯だから

欲を吐き出すにはちょうどいい場所で
私はかわいそうな人間だってなぜか分かってほしくなって
嘘を塗った それは何も見えなくなるくらいの嘘を
私たちは誰かを認めているふりをして
陰では誹謗に走った

私は神様を恨む
喉の渇きが潤わなくなった今
私の食料はそこら辺の牛や豚
必死に口に詰め込んで
最後には皿いっぱいに吐いた

笑顔でどうぞ頑張って生きてください
そういった神様も自分以外興味がない
神様は見放したりしない
最初からもう見てなどいないのだ

だからこそ、神さはにはきっと分かりっこない
私は今日も必死に言葉を口に詰め込んだ
その中から落ちた自我を無視して

220:あき◆Hg hoge:2017/04/18(火) 21:12



真っ先に願うのがあいつの不幸で
真っ先に叶えようとするのが自分の幸せ
「自分が一番のクズだ」って言うけど
家族を捨てることが出来るクズは
あたしだけで充分だわ

221:詠み人知らず hoge:2017/05/26(金) 21:41



すぐに嘘が出回る世界で
何が正しいとか何が真実とか
行ってる奴のほうが可哀想に見える

陰でなら何とでも言えた
あの子の後ろなら何とでも言えた

同じ人間のはずだったのに
いつから僕は君を嫌ったのか

否、何でもない
否、どうしようもない

否、君を宇宙人とでも呼ぼう

222:あき◆Hg hoge:2017/05/31(水) 22:04



普通に戻らなきゃ
振り向いたら誰もいない午前〇時
車が一台通れば自分がそこにいると証明できた
スマホに来た連絡は
お疲れ様と笑う君の文字

「今年結婚するんだ」
氷がぶつかるコップに冷気がかかる
おめでとう嘔吐物みたいに吐き出した
おめでとう
あれどういう意味だっけ

「幸せになって欲しい」
誰が何を決めるというのか
まっすぐ見つめた先を歩いていただけなのに
あんたもゴールしていないくせに
後ろを振り向けるのはそんなに偉いのか

普通でいなきゃ
戻らないといけない
君の世界に
誰も何も知らないくせに否定するのは
目に見えるものがそれだけしかないから

必死でなにかにすがりついて
必死で答えを追い求めて
なんでそれをたった一つの言葉で片付けるのか
先生は誰も教えてくれなかった

虚無に浸る午前2時
ベットの上の自分が
君の世界に戻ろうともがき苦しんでいた
嗚呼
なんて素晴らしい世界

223:あき◆Hg あ。:2017/06/14(水) 22:31



初めて人が死ぬところを見た
ぐにゃり揺れた身体落ちる数秒前
汗で張り付いた前髪を気にする暇なんてなく
上から下に向かってくる抜け殻を見つめてた
「自分じゃなくてよかった」なんて笑って
「仕方ないよ人間だもん」なんて笑って

自由と個性を学びすぎた
大人の嘘を見抜きすぎた
無理な夢を追いすぎた
欠けてる人を見下しすぎた
大人になって嘘をつきすぎた
子供の夢を奪いすぎた
たくさんの心を殺しすぎた
何もかも甘えすぎた
答えを求めすぎた


「自分じゃなくてよかった」
「だって人間だもん」



言い訳なんてしてる場合じゃねえよボケが

224:あき◆Hg hoge:2017/07/17(月) 02:00



乗り込んだタクシーが
必ず夢の元に送り届けてくれるわけじゃなかった
「運転手さん終着点はどこですか?」
帰らない声過ぎ行く景色
お金は札が3枚
出来損ない頭を何度も殴った

僕らはいつだって他人と比べたがった
罵倒して押しのけて
唾はいてヤジを飛ばして
それでやっとクズ達と対等に立った

大人と子供に虚実なんてなかった
まだ夢を見れる世界で
僕は死ぬまで沼に浸かりたい


性格も学力もクソみてえな僕は
とっくの昔からクズなしらふだ

225:あき◆Hg hoge:2017/07/28(金) 00:28




ママに買ってもらったスマホ
初日で使いこなした
夕飯の写真撮って友達にメール
「美味しそう!」
すぐ返ってきたメール毎秒のやり取り
ママの声なんて聞こえない
テレビの音なんて聞こえない
気づけば冷めた夕飯はもう美味しくなさそうで
残飯いきのお風呂前

初めて見た動画
小学6年でスマホ持ちなんてカッコいいでしょ?
そんな思いでコメント
見慣れない言葉の数々
「ガキがネットやるな」
は? 黙れ貧乏人が!
荒れるコメント欄鳴り響く心臓
時刻は午前〇時
可哀想な奴らは大体が私と大して変わらない
ざまあみろ

初めて見た掲示板
この中で一番若いのは私かな
手探りで言葉の意味を調べる
いつの間にか変わってく口調
増える隈「小学校は帰れ」
中学の夏にそう呟いた
あれ? 前にこの言葉見たな
まあいいか
「あんた宿題は? やったの?」
うるさいな今やるよ




母が死んだ
交通事故だった
制服姿で駆け込んだ病院
傷だらけのローファーとスクールバッグ

メールを知らせる音が響く

何度も
何度も
母は動かない
医者が病室から出ていく

メールを知らせる音が響く

あれ? 母さんの笑顔見たのっていつだっけ
お母さんと交わした最後の言葉ってなんだっけ
メールを知らせる音が響く
「ああ!もう!うるさいな!黙ってよ!」
叫んだことば 増える隈
あれこの言葉前も言ったな
誰にだっけ

鳴った着信音

メールを知らせる音



ああ思い出した
お母さんだ




全部の音が止まった

226:あき◆Hg あ。:2017/07/28(金) 00:42



星屑が落ちる夜地球が滅んだ
さした傘に落ちた星は
バラバラに砕けて粉になる
「これ星じゃないんだろ?」
「当たり前よ
だって星が降ったら隕石みたいにもの」
「じゃあこれは願いが叶う星屑だ」
「星が落ちる前に願い事をしましょう」

まるで織姫と彦星
夜だけ出会える素敵な関係
思わず彼女に口付けたのは
はて何でだったか

願いが叶う星屑に
彼女はなんて願いをかける?
怪しくなる雲行きと
彼女の目から零れる星屑

泣いてるのか織姫
砂糖菓子みたいに甘く
地球が滅びるのが怖い?
抹茶みたいに苦く
大丈夫さずっと手を繋いでいよう
そういえば子供の頃も
星屑が降っていた
パラパラパラパラ
少し早い雪みたいに

星が落ちた日地球が滅んだ
見えた朝日と同時に光った無数の光
傘なんていらない
世界に絶望した2人に
未来なんてあるわけはない
「秘密基地をつくろう」
「あの日みたいに?」
「作り直そう
作文用紙をぐちゃぐちゃにしてさ」
「あらいいわね」

生きることも死ぬことも出来るなら
作ることだって可能なはずだ
未来なんてクソくらえ
過去なんてクソくらえ

物語を始めるのは
いつだってプロロークからだ

なあそうだと思わない?

227:あき◆Hg あ。:2017/07/28(金) 00:56



愛してるほど軽い言葉はない
愛を伝える言葉ほど軽い言葉はない
想いを伝えるほど難しいことは無い
しねって言葉ほど重く軽く言える言葉はない
ありがとうほど感謝を忘れる言葉はない
誰だよ言葉は重いって言ったやつ
マザー・テレサじゃあるまいし
聖母しまゃあるまいし
みんな腐ってんだから
堂々と腐ってる者同士仲良くやろうや

228:あき◆Hg あ。:2017/07/28(金) 01:28



独りぼっちのマリどこへ行く
ナイフカバンにどこへ行く
帰るおうちがないのと泣いた夜
いつも手を合わせてりゃ顔見せた太陽
紫の空が汚い生きるってつまらない
ならここで死ぬか? それはつまらない
じゃあ黙って生きとけ独りのマリ

愛されるだとか愛するだとか
それ以前にやられてた脳は
とっくの昔に破裂寸前
汚いと罵られた11歳の秋
冬の香りが空から降ってきた
精神病院はいつもアンモニア臭
マリのカバンには未だにナイフ
それで自殺でもすんの?
さあどうだろう

マルホリン漬けの毎日
いつも実験の日々で
窓から見る景色は素敵だったのかも
死神が現れた翌日
到頭神様から見放された
置き手紙のラブレター
「それでも頑張ってた」
独りぼっちのマリ 可哀想なマリ
既に脳は爆発
なんで生きてるのって
それを見つけるために死ぬんだよ


独りぼっちのマリナイフ片手に何を見る

とっとと言い訳全部飲み込めるくらい
大人になれよマリ

229:あき◆Hg あ。:2017/07/29(土) 12:19





欠落した人生だと神に笑われた
あれ? 俺産んだのお前じゃん
それとこれとは関係ない
あれ? 最後まで面倒みるのが神でしょ?
それとこれとは関係ない

南無南無南無南無
南無南無南無南無
唱エヨ我々ト有神論
南無南無南無南無
南無南無南無南無
唱エヨ我々ト有神論

娯楽を給う
癒しを給う
答辯を給う
夢を給う
明日の給う
希望を給う
我自身を給う

欠落した人生だと神に笑われた
じゃあどう生きろってんだ
自分で考えて
お酒を飲んで帰ってくる神はいつも
俺の存在を皆無にするのに

欠落した人生だと神に笑われた
あれ? 俺産んだのお前じゃん
それとこれとは関係ない
あれ? 最後まで面倒みるのが神でしょ?
それとこれとは関係ない

南無南無南無南無
南無南無南無南無
唱エヨ我々ト有神論

230:あき◆Hg あ。:2017/08/10(木) 20:01



口内に咲いた花
溢れ出る蜜は口端から垂れて
時期に花は嘔吐物
常人のフリをする猿
常人のフリをする猿
「狼が来たぞ!」羊はそっぽを向いた
君は嘘吐き病

「掌に乗った真っ赤な花
よくよく見ればベースは白
黄泉の国に行って帰ってこれないように
緑のゼリーを沢山食べた
目覚めりゃ花だらけのベッド
そりゃねぇよ
声にすらならない言葉が空を切る
錠剤すら飲めない身体
チカチカと嫌な光が目の前を横切った」

常人のフリをする猿
常人のフリをする猿
飛び散る破片は何じゃろな
常人のフリをする猿
常人のフリをする猿
飛び散る破片は何じゃろな

口内に咲いた花
溢れ出る蜜はとっくに垂れて
毎日君のお葬式
常人と偽った嘘つき
常人と偽った嘘つき
帰れぬよう黄泉の国で沢山食べたのに
君は嘘つき病

花の嘔吐物に混じってたダイヤを売れば
いい金になったので内緒にしとくよ


まあ嘘だけどな

231:あき◆Hg hoge:2017/08/19(土) 02:12



寝れない夜にサンタクロースを見た
真っ赤なドレスに着飾る髪
プレゼント片手に廃る視神経
「It’s finally over.
So I'll be there forever alright.
Sweet dreams.」
呼吸が止まる昨日が止まる
ホワイトクリスマスにキャンドルを
ホワイトクリスマスにキャンドルを

黒煙のたつ向こう側に夢を持っていた
父親に教えこまれた自慰行為と一緒に
浴びた不味いワインは1999年
嫌いだ全部それも全部あれも全部
迷子の少女の手を取って
「This is between us, okay?」
逃げ出したレッドクリスマス
羞恥なのは何時だって区別不能
全部終わらせる

寝れない夜にサンタクロースを見た
真っ赤なドレスに着飾る髪
プレゼント片手に廃る視神経
「It's finally over.
Sorry, I kept you waiting.
Let's go home soon.」
険悪な道を進みすぎた
ホワイトクリスマスにキャンドルを
ホワイトクリスマスにキャンドルを
どうかキャンドルを

232:あき◆Hg hoge:2017/10/03(火) 20:55



嫌われ者の歌
葉っぱの下に隠れて日の光から避けた
深海魚みたいな弱虫で
強い心なんてないけれど ないくせに
ボクはそこでしっかり生きていた

暗いところで時々日がくるところで
嫌われ者の歌を口ずさみながら
ボクらはちゃんとそこにいるのだ

233:あき◆Hg hoge:2017/11/12(日) 22:37



両手を広げたあなたは飛び立つ前の鳥に似ていた
風に仰がれて揺れる髪と汚れることのない真っ白な服
帰ることのない恋人を待って握りしめていたはずの指輪を
本に挟んでいた葉っぱと一緒に飲み込んで
罪人らしい罰を受けよう

手を繋いで歩いた並木道
あの時あなたが言った最後の言葉が
どうしても思い出せない

約束したはずだった将来は素敵な道を歩もうと
卒業文集にも書いた誓いがいつの間にか消え始めていた
忘れないって言ったから離れないって言ったから
だからこうやって最後の最後まで
あなたの顔がちゃんと見れない

手を繋いで歩いた並木道
あの時あなたが言った最後の言葉が
どうしても思い出せない

罪人はいずれ罰受けなくてはならない
それが誰からも望まれていないものでも
なにも知らなかった事だとしても

繋がってしまっていた血と血の間
飲み込んだはずの指輪は今もまだ手に握りしめている
空に良く似合うあなたの姿を見るのは
きっとこれで最後だろう

両手を広げて揺れた真っ白な服
あなたの最後の言葉を思い出して
震える手を必死で伸ばした
約束を忘れていたのは
あなたの方じゃなかったのだ


「最後は2人で星になろう」


憎たらしいくらい真っ青な空の下
掴んだあなたの左手には
眩しいくらいの指輪が光り輝いていた

234:あき◆Hg hoge:2017/12/05(火) 20:37



こんなへんてこな歌で、
君が少しでも元気になってくれれば、それでいい。

下手なギターを弾いて、
バラバラなリズムのドラムを叩いて、
弾き方も知らないベースを鳴らして、
喋れない喉で必死に声を出して、

それでも君が笑っていてくれるなら、それでいい。
君が今だけでも泣き止んでくれるなら、それだけでもういい。

「明日、どこか行こうか。」
そう誘ってくれる君が、隣にいてくれるなら
今は、それでだけでいいよ。

235:あき◆Hg あ。:2017/12/31(日) 22:35



自分の中の自分を殺したい
あの子を羨むあたしがきらいだから
何をやっても上手くいかないあたしがきらいだから
歌になんて出来ない
言葉になんて出来ない
そんな終わらない物語の中で今生きている
生きている

あたし友達のことは大好き
たまに嫌になってくるけどでもやっぱり
あたしをちゃんと見ていてくれるから
こんなあたしに優しくしてくれるあの子達がすき
でも簡単にあたしを傷つけるあの子達はきらい
そんなあやふやな天秤の上で生きている
生きている

初めてあった人にならなんだって嘘がつける
でもそこから親しくなって自分が暴かれていくのが怖い
あたしはただ1人の私であって
同じ人なんて居ないはずなのに
あたしの身体全てがいろんな人を真似する
自分から知らない人になろうと生きている
生きている

恋愛の曲も応援歌も大好き
キラキラしてて見ててとても眩しいけれど
そんな人生を送っていけたらっていつも思う
でもあたしは真っ黒な言葉しか出てこないから
いつも聴くだけで満足するの
それだけでいいって嘘ついて生きている
生きている

自分の中の自分を裁きたい
きっとあたしだけが社会不適合者じゃないけれど
どうしても自分が一番の不幸者に思えてしまう
大声を出して泣いて
いつもいつも死にたくなって
それでもこのままで終わることなんて出来ないから
あたしはただただ生きている

音楽や小説みたいに
人生はいい所で終わらないんだから
友達は傷つけたくない
自分らしい自分になりたい
あたしだけの言葉を食べたい
そんな我儘をいつも抱いて生きているの
生き続けていくの


*

いつの間にかこのスレ始めて4年たってた。

236:あき◆Hg hoge:2018/01/19(金) 21:09



無題の音楽を歌う路上のアーティスト
掻き鳴らしているギターには
いくつも引っ掻いた傷があった
踏みつける地面を見ながら奏でるその単語を
誰が拾うというのだろう

無謀な愛を夢見て
無残なあいつを見てきて
立ち上がることすら出来なくなった身体は
ボールみたいに不安定
自分を信じられなくなったやつの歌なんて
誰にも届くわけが無いんだから
言葉にしたのは誰かの話
音にしたのは誰かの才能

きっとみんな嘘をつく
「厭忌の塊の僕らの町」
社会不適合者にはなりたくないなんて
言えるのはきっと今のうちだから
自分だけじゃないって言ってやる
自分だけじゃないのにって叫んでやる

叶えたい夢があった
自分を押し殺してまでやりたかったこと
でもいったいそれは誰なのだろう
自分だと胸を張って言えるのだろうか

叶えたい夢があったから
きっと今までやってこれた
小さな小さな箱の中で
「僕はたった1人のモブ人間にすぎない」けど

ひたすら歌を歌った
ひたすら歌を歌った
ひたすら歌を歌った

ひたすら歌を歌った

無題な音楽を
意味の無い感情でひたすら歌を歌ったんだ

237:あき◆Hg hoge:2018/02/18(日) 13:59



ゆらゆらゆらゆら
僕らはいつも揺れている
誰かの言葉であっちにゆらゆら
自分の思いでこっちにふらふら
無理して積み木を立てていくから
いつの間にか倒れている

やり遂げようと思った 最初は
誰に馬鹿にされても揺れないでいようって
でも実際は僕が勝手に押しつぶされていくだけで
ただ自分が弱かったことだけを知った

恥ずかしくない選択をしたい
周りなんて気にせず
真っ直ぐ前を見ていたあの子みたいに
軸が通ってふらふらしてなくて
そんなあの子に憧れてた

なんならいっそこの土台から飛び降りてやろう
ふらふらふらふらゆらゆらゆらゆら
イライラするくらい揺れまくるこの足場から
憧れていたあの子は昨日自殺未遂を犯したらしい
このままウダウダしていられるものか
まだ間に合うはずだ

ゆらゆらゆらゆら
僕らはいつも揺れている
時には失敗してあっちにゆらゆら
たまに成功してこっちにふらふら
僕らは今まで何回も起き上がってきたんだから
今はもうそれだけでいいじゃないか

238:あき◆Hg hoge:2018/03/08(木) 20:25



指から崩れ落ちた花弁を
見ないふりをして 瞑る

白い布の上には
赤いそれはよく映えた

形のない愛を丸めて 丸めて
てるてる坊主になれるのはきっと今日だけだ

まだ夢を見ていた

今日という日にはピッタリの雨の日だ
手紙の文字が滲む

夢が終わりを告げる

形のない愛を丸めて 丸めて
焼却炉で燃えた手紙はもう灰そのものだ

帰る場所はもうありもしない

239:あき◆Hg hoge:2018/03/25(日) 22:32



人を信じるには僕は沢山嘘をつきすぎた
水曜日何となく憂鬱な時間がたまらなく虚しい
ただそれだけなのに

夕焼けに消えた一羽の鳥が
いつ仲間を引き連れてやってくるのかと
楽しみに屋上座り母の声を無視した幼き頃
今でも覚えていた

寄り道をしよう
もう振り返ることは許されない
幼かったあの時へ寄り道をしよう

誰が禁じたのか分からないけれど
いつの間にか覚えてしまった大人へのなり方だけれど
今日だけは寄り道しよう
きっと許されるはずだ

人を信じるには僕はたくさん嘘をつきすぎた
不屈な笑を浮かべていたあの子に
最後は謝ろう

「確かに僕ら認め合うことが出来たなら
1000年以上平和だったのかもね」
なんて馬鹿みたいな話をした僕を
君は素敵だねってただ笑ってくれたんだ

今じゃもう夢のまた夢だけれど

240:あき◆Hg あ。:2018/04/03(火) 20:04


メメント・モリ


都会に咲いた花を踏みつけて
それでも手にしたかった物ってなんだろうか
根元に住み着いた夢想に火をつけて
ただ粉々の灰にしてやりたかった人生なんて
ブツブツ呟いて空仰ぐ
飛行機雲風で消えてく

外套を破り捨てて雪の上に寝転んだ
泥酔して使い物にならない自意識が
雪で埋もれればいいやって
通っていた精神科にも居場所はなく
交差点ですれ違う人の目線が痛え
ただひたすらに無我夢中で走ってた馬鹿が
今では羨ましいと目を閉じて
悴む薬指を逆向きに折り曲げた

情操教育で社会を作り上げたかった子供たち
いつの間に侮蔑した教育をしているの?
混濁した世の中で信じられるものなんて少なく
美しいですねってのっぺりした笑顔で言うもんだから
あんたら嘘をつくのが上手くなりすぎたんだ
あの雪の日僕は1人の少女に出会った
意識は遠く街が歪んでいたけど
君は世界を知らなすぎた

忘れん坊の自分に何が残ってるというのだろう
止まらない時計に苛立ちを覚えて
僕にも昔友人がいた
今じゃ名前も顔も姿形全て忘れたけれど
皮肉にも溺死してしまったのは覚えてる
カムパネルラのような先立ちで
最期に見た友人は君と同じ11歳だった
真っ直ぐな瞳をした11歳だった

もう死んでしまいたかった
感情に任せて折った薬指は
今ではすっかり治っている
誰かに向かって焦燥していた世の中に
中指立てれるほど強くない
だから死に場所を探していた
11歳の君と出会ったあの雪の日
弊害だと言われた教室の窓際
たまたま聞いてしまった自分の陰口
ストレスが溜まって自殺した妹
赤点の解答用紙
安寧だと嘘ついたニュースキャスター
溺死した11歳の友人
忘れたくないことを忘れて
忘れたかったことをずっと覚えていた

11歳の君はアノマリー
ナイフ片手に世界を知ってしまうのか
それでも夢を見ていてほしいと願う僕は
きっと何処かで喜劇を求めている

241:あき◆Hg hoge:2018/05/05(土) 20:06



未成年に手を出して捕まった有名人
仲良くしていたはずの仕事仲間が
「あいつはクズ」だと声を荒らげていた
泣いていた被害者
怒りを抑えきれない保護者
下を俯いていたあの人は
いったいどれだけのものを
一瞬で壊したのだろう

ハッピーバースデイ
明日は僕の誕生日だから
良いニュースでお祝いしてよ
ハッピーバースデイ
明日は僕の誕生日だから
良いニュースでお祝いしてよ

テレビをつければ気分が沈む
気分が沈めば明日も沈む
ねえ何度も同じ話題を話してさ
ざわつく教室みたいに
話は届いていないよ
いいように切り取られてるよ
空はあんなに変わらないのに
僕らは変わりすぎているよ
もうどうしようもねえな

ハッピーバースデイ
明日は僕の誕生日だから
良いニュースでお祝いしてよ
ハッピーバースデイ
明日は僕の誕生日だから
良いニュースでお祝いしてよ

242:あき◆Hg hoge:2018/05/26(土) 22:28



世界を跨ぐ独裁者となれ
喜劇的な最期を望めないのは
もう分かりきっている
演台に立って眺めた景色は
忘我するには十分だ

救う心しかないのなら
目に入るのは大きなことだけだ
花が枯れる前に早く
見つめた先は闇か否
蝉の音が止まった

史上最悪の独裁者となれ
誰もを奮い立たせた彼を
世界をひっくり返した彼を
超える時が今来たのだ
さあ指揮をとれ

きっと拍手は鳴り止まない

243:あき◆Hg hoge:2018/05/28(月) 21:34



恋、お売りいたします。
どんなものでも、発注致します。
躊躇わずにご利用ください。
私たちは皆様の幸せを願っております。

恋、お売りいたします。
無理難題でも何なりと。
汚れを知らない処女をご希望で?
ならばこちらがぴったりでしょう。

恋、お売りいたします。
人妻、加虐者、何でもいます。
お値段はあなたが払いたい分をどうぞ。
その値段があなたの今後を彩るでしょう。

恋、お売りいたします。
つまらない生活の一部として。
彩が豊かになる未来として。
刺激のある恋をどうぞ。

恋、お売りいたします。
あなたも私たちの手で運命を掴みませんか?
躊躇わずにご利用ください。
私たちは皆様の幸せを願っております。

244:あき◆Hg hoge:2018/06/09(土) 22:03



天使を見た
血に濡れた額を
消し去るようにして手を重ね
「人間のなり損ない」だと笑う

それは小さな物語

天使を見た
あれはカーキ色の軍服か
そういえば昨日
天使のような演説者が何かを話していたな

それは小さな物語

天使を見た
「明日には帰れるさ」
アンネの日記って知ってるか?
「あれは嘘らしいね」

それは小さな物語

天使を見た
人間のように言葉を喋り
人間のように世界を跨ぎ
人間のように人を愛すのか

それは小さな物語

天使を見た
カーキが人間じゃないなら
私だって人間ではなくなるぞ
だからそんな悲しそうな顔をするなよ

それは小さな物語

天使を見た
手に握っていた指輪を
カーキにあげた
名前は未だ聞けていない

それは小さな物語

天使を見た
「すっかり傷は治ったね」
頭を撃ち抜かれた兵士を横目に
ただカーキは良かったねと笑う

それは小さな物語

天使を見た
別れは近いことを悟る
あの日遠くで鳴ったサイレンを
『騙してやろう』

それは小さな物語

天使を見た
「絶対に振り向かないで」
爆発音が悲鳴をあげる
「さあ走れ」

それは小さな物語

天使はいたんだ
走れ
走れ
早く走るんだよ

銃の音に耳を傾けるな

泣いて
泣いて
赤いマフラーが空に散って
それで私たちは
何を得られるというのだ

人間のなり損ないだ

そう笑っていた
まるで天使をだった人間を
どうやって忘れればいい


『それはまだ続く物語だ』

245:あき◆Hg hoge:2018/06/10(日) 21:27

洗脳


ダッセーなって中指立てて
強行突破しようとしてるのはどちら様?
また一つ増える星を
誰もを知りはしないだろう
それならいいと口を尖らせ
それでいいと喉をしめて
愛さえあれば救えたのか?
Iさえいれば消えたのか
鉄の雨を浴びよう
それは最後の地獄のはずだった
天からの贈り物を受け取ろう
それはたった一つのはずだった
世界が貴方がたを中心に回っているのではない
世界が誰かを中心に回っている訳では無い?
泣いていた女の子が
大きくなって冷たい檻の中で眠って
それを見て気づく人生に
花が咲いていたはずも無く
いつの間にか散ったうりずんも
好きだった水遊びを最後にした友人も
残った傷跡を笑える若者を
勝ちが正義だと主張する人々も
さんざん喚き散らして痛いと叫んで
それでいて殺し合っていたのは
他でもない私たちだった
もう充分だろう
たった1人の声すら届かない国で
生きていける自信があるのか
同調するだけの人生に
そう意味はあるのか
賢くなりなさい
つよくなりなさい
優しくなりなさい
自分でありなさい
私たちは他でもないあなたの意見が欲しい
何も変えられないあなたの意見が欲しい
そうとうくない世界の話に
笑っていられるのも今のうちだと
喧嘩出来るほど君は優秀なのか
蹴り落とせるほど彼は偉いのか
知らん振りが出来るほど彼女は冷酷なのか
こんな小さな場面でさえ
お前は自己を持っていないのか
こんなの言われないでも分かるだろうって
言葉にしなきゃ伝わらねーって言ったのはどっちだ
とっとと現実を見てくれ

ダッセーなって中指立てて
強行突破しようとしてるのはどっちだよ

246:あき◆Hg hoge:2018/07/07(土) 00:57



毒を盛ったワインを
2杯キスをかわして
貴方が嫌いな銘柄を
私が好きな銘柄を
土へと零した

さあ逆さまに落ちて
打ち付けられあ身体に
痛みなんて
残っているわけもなく
手を絡めあって
深い眠りにつこう

とめどなく流れる時間は
止まることを知らず
ただひたすらに
文字を夢見た

鳴り響く怒号の中
2人だけで内緒の乾杯を

247:あき◆Hg hoge:2018/07/15(日) 22:39



蝉の声が
あなたの声を遮って
汗が
涙が
海を彩る

綺麗な貝を集めて
お守りにするの
この夏の暑さは
あたし達の恋と
全く似合わない

あなたはヘテロが欲しかった
海の水を
一つの月を
包み込めるような
そんな正常が

氷水で
傷ついたあなたに
手を伸ばすことはしなかった
遠くでは蝉の声が
ずうっと輪唱している

蝉の命は長くはない
沢山の人の前に出たらボロが出て
全てが水の泡
あなたはまるで蝉のようね
蝉のように悲しいくらいに儚い

あなたはヘテロが欲しかった
あたしは何もいらなかった
もうずっと
鳴くことが出来なくなったあなたに
なんの価値が残ると言うの

248:あき◆Hg hoge:2018/07/23(月) 22:53



私が馬鹿にした未来にも
誰かから見れば少しは明るかったもので
私が嘲笑したあなたにも
何か成し遂げたいものがあった

雪は降る
望んでもいないのに
それが僕の仕事だと
空は笑う
空は笑う

私が馬鹿にされた未来にも
どうにかこうにか叶えたかったもので
私を嘲笑したあいつにも
きっと夢があった

雪は降る
望んでもいないのに
それが僕の仕事だと
空は笑う
空は笑う

ふらふらと仕事を行き来して
体を痛めてそれでも
女手一つ私を育てた
そんな私だけのママを
バカにしないでよ
笑わないでよ

雪は降る
望んでもいないのに
それが僕の仕事だと
空は笑う
空は笑う

私が決めた幸せと
あなたが決めた幸せの定義は違う
それがどんなものであれ
私は誰かを
バカにすることなど許されてはいない

雪は降る
望んでもいないのに
それが僕の仕事だと
空は笑う
空は笑う

249:あき◆Hg hoge:2018/07/30(月) 21:15



空にばらまかれた落し物
それを求めて我らは
軽装で向かうのです
ロケットはないし
風船もないし
紙飛行機もないけど
今探しに行くから
必ず見つけに行くから
その時は抱きしめてね
そして暖かい空の中で
ずっとずっと
眠っていよう

250:あき◆Hg hoge:2018/08/05(日) 22:19

アダルトチルドレン

言わなくえはいけないことがあった
ぽっかり空いている空洞に
想いを馳せる者はなし
岩の隙間に咲いた花に
愛の言葉を囁くものはいるのか

家の中にいる大きな怪物
それは黒く人を包んで
家の中にいる大きな怪物
いつか腹へと蓄える

赤く染まった膝にも背にも
青く汚れた腕にも腰にも
気づけたものはいるのか
一人ぼっちの窓のそば
光り輝く星を眺めれば青い空

家の中にいる大きな怪物
それは黒く人を包んで
家の中にいる大きな怪物
いつか腹へと蓄える

母は私が思うよりも賢かった
表は綺麗に仕上げで
裏はその分汚れてる
久しぶりに目覚めた朝日の中
首を吊る母をずっと見ていた

家の中にいる大きな怪物
それは黒く人を包んで
家の中にいる大きな怪物
いつか腹へと蓄える

身体と心が追いつかなかった
1人道端に置いていかれた猫が
もう自力では生きていけないことに
気づけない無様さを
私はやっと気づくことになる

家の中にいる大きな怪物
それは黒く人を包んで
家の中にいる大きな怪物
いつか腹へと蓄える

家の中にいる大きな怪物
それはもうずっと大きく
家の中にいる大きな怪物
私はそいつを知っていた

251:あき◆Hg hoge:2018/08/16(木) 23:39



水面に写る二人
漂う花弁と共に
水の中の住人となる

許したかったのだろうか
殺したかったのだろうか
謝ってほしかったのだろうか
自分と自分を見つめ合う午前三時
放り出された化学の宿題が
手と手を繋いでいた

そして空は勝色へ
抱き合った体温は
きっとすぐに奪われる

愛されたかったのかもしれない
笑い合いたかったのかもしれない
温もりに包まれたかったのかもしれない
赤色が良く似合うと泣いたあなたは
きっと誰よりも痛みを知りすぎた
優しくなりすぎた

逆さまに映る世界は
きっと今と全てが反対のはずだ
私がそう信じてるもの

キスをしていた
ただ溺れていた
それが今は許されていた
これ以上自分に強くなってどうする
本当にあなたが頑張る必要があったのか
その世界は信じていたものなのか
きっと水面の世界の方が綺麗なのに

これは悲劇なのか
分からないと口を閉じる空に
冗談でしょう? と
水面を蹴った

252:あき◆Hg hoge:2018/08/21(火) 23:56



泣いてしまった
繋いだ手が暖かくて
細くて白くて繊細な
貴女らしい手に触れて
泣いてしまった
何から間違えたのだろう
貴女を好きになったことだろうか
最初に出会ってしまったことだろうか
それとも
私が生まれてしまったからだろうか
違う人に産まれていれば
まだ世界は明るかったのだろうか
だけれど
こうやって手を繋げていられる今が
どうしようもなく嬉しくて
それだけでいいと思えてしまったことに
泣いてしまった

253:あき◆Hg hoge:2018/08/23(木) 19:51



花火が上がって
光が落ちた
ひも状の雲が
その余韻を残して
自分よりも大きな花を
羨んだ
羨んでしまった
普通ではないたら
特別になりたくて
夏だけ彩る
あの花火を
手で掴み取りたかった
いつの間にか空は
青黒く
私の場所を染める

254:あき◆Hg hoge:2018/08/29(水) 21:29



帰り道を探している
落ちた檸檬を拾っても
許されるこの世の幸せさよ
アロエの棘にやられた指の腹も
明日にはただの傷になる

覆水盆に返らず
あるいは上か
それとも下か
覆水盆に返らず
黒檀な黒髪は
揺れ動くこともせず
ただ迎えを待っている

もう殺されたのだろうか
賑やかな街並みに潰されそうになり
提灯片手に門を跨ぐ
写真にはいつかの自分がおり
ただ微笑んでおりました

覆水盆に返らず
無一文の遭難者
顳顬をやられ死ぬ
覆水盆に返らず
帰り道を知らず
前にしか歩めず
ただ迎えを待っている

覆水盆に返れず
骨はもう燃やされていた

255:あき◆Hg hoge:2018/09/02(日) 23:01



愛に飢えて
金に飢えて
食に飢えて
人に飢えて
そうして
やっと盗んだものが
罪だなんて
誰が言うのだろう
誰が裁くのだろう

僕は愚かな
孤独者であった
しかし
彼女はただの
連帯者であった
背中合わせなだけなのに
一体どこで
過失したのか
どうも分からない

しかし結局
彼女は
こちらを振り向いてしまう
「どうして目を合わせてくれないの?」
はたして
知らないことは罪なのだろうか
彼女は
罪なのだろうか
知る義務すら無いのに

知りすぎたからこそ
見据えてしまうものがある
知らなすぎたからこそ
見えてしまったものがある
誰が悪いのだろう
愛に飢えていた
金に飢えていた
食に飢えていた
人に飢えていた
僕は
ただ泣いていて
今日も彼女は
笑っていて
祈り続けて
空を見る

彼女は白であった
だからこそ色が混ざりすぎて
今では原型すら
留めていない
彼女は笑う
笑ってしまう
それが知らないものへの
罰なのか
未だに分からない
わかることが出来ない

僕は
何も言えない
臆病者であった
彼女は
何も見えない
盲目者であった
知らないことは
伝えないことは
理解できないことは
罪を隠すことは
悪いことだったのだろうか
そこまで
責められてしまう
悲しいものだったのだろうか
今日も彼女は
僕を見つめて
手を差し出そうとしてしまう
それが壊れそうなことを
僕は知ってしまう

頑丈そうに見えても
いつかは割れてしまうし
とても綺麗な水も
公害に染まってしまう
僕は彼女が
世論に溺れてしまいそうで
見ることが出来ない
だから僕を
勝手な奴だと
虚仮な奴だと
見捨ててくれても
構わない
それでもどうか

彼女だけは
彼女だけは

256:あき◆Hg hoge:2018/09/07(金) 23:47



生きていくためには
あなたが居なければならない
とうの昔に友情を越え
見る度に締め付けられる心臓を
許すべきだろうか
許されるべきだろうか
私はあなたに殺された
けれどあなたは
一体誰に殺されるのか
私ならいいのにと石を蹴り
選んでほしいと笑い合う
どうせなら自分に溺れていたかった
私は私を客観視しすぎたのかもしれない

生きていくためには
歩んでいくためには
捨てる覚悟を
追い詰める覚悟を
曲がり角には
まだあなたが立っている

257:あき◆Hg hoge:2018/09/09(日) 22:42




叶わない夢だと嘆くくらいなら
無理にでも叶えてしまえばいい
手段ならいくらでもあるはずだ
一つ一つ天秤にかけることと
すべてを天秤にかけることなんて
結局同じようなものじゃないか
自分を変えてやろう
そうして世界に
ざまあみろって言ってやるんだ

258:あき◆Hg hoge:2018/09/12(水) 22:07



醒めない夢を願わくば幸せな夢を
どうかあなたが
最期まで生きていける世界でありますように

259:あき◆Hg hoge:2018/09/14(金) 23:46



色のない世界
どの場所を切り取っても
あなたのように
素敵な世界は見られないのでしょう
あなたにはどんな色が見えているのかしら
私にはいつまでたっても
わからないわ
言葉では伝わらないから
色って面白い
チューリップの赤ってどんなかしら
プールの水ってきれいなのかしら
花火の火花は本当に咲いているのかしら
普通の人よりわからないものが多いことが
間違いだとでもいうのかしら
私には
これから学べる力を持っているのに

ぶっきらぼうに笑う顔に
色が見えないことは
きっとつらくて悲しくて
きっと心がはち切れるくらい
悲しいことだけれど
それでも慣れてしまったこの体に
私は今日も生かされている

260:あき◆Hg hoge:2018/09/19(水) 23:36



聞こえない音に耳を澄ますように
帰ってこない答えを
自らに問いかけている
不毛なやり取りはやめにしないか
降参だと手を挙げても
それがぐーなら君の負け

幽霊屋敷のバク少年
幼い妹平らげて
幽霊屋敷のバク少年
古い写真を空にばら撒く

言い負かした相手に愛を抱くのは
私が貴方のことを
許して上げることくらい難しい
劣等感を感じながら
食べる食事はどうだ?
さぞ美味しいことだろう

幽霊屋敷のバク少年
大凡の考えはついた
幽霊屋敷のバク少年
意味を考えることが馬鹿らしい

甘いスイーツよりも
美味い夕食を望むという
それは日本的文化のながれ?
伝わればいいなんて
どの口が言うのか
彼女こそがうそつきだ

幽霊屋敷のバク少年
ゆれる列車になぜ響くのか
幽霊屋敷のバク少年
無償の愛をどうぞ?

261:あき◆Hg hoge:2018/09/24(月) 19:02



林檎畑の葉の香りを
道を歩くたびに思い出す
潰した果実を投げ捨てて
夕焼け空が霞んでいくのを
私は見ていられるだろうか

なんでも分かり合えたものたちを
刺し殺してしまうことは
きっと簡単なことだった

赤い林檎を青で塗りたくって
二人で分け与えて生きていこう
訴える感情を姿を心情を
隠し通すことを望んだのに
私は何をしているのだろうか

なんでも差し出せてもいいと思えたことに
愛を感じてしまった
それはきっと簡単なことだった

262:あき◆Hg hoge:2018/10/01(月) 22:50



お洒落な歌を口ずさむ
それだけで心が満たされて
それだけで特別だと思えて
周りの現状に踊らされたまま
ワルツを踊る
手を取り合う
貴方は貴方のままでいればいいと
誰が嘘言ったのかしら?
灯した火に夢はなく
記憶ごと消えていく
たった一つの言葉で
世界が流れを変えた
暗闇の中の蝋燭を呪う
私を殺したいあなたが
今地面を蹴った

263:あき◆Hg hoge:2018/10/13(土) 00:32



愛されたいと願う前に
自分が誰かを愛さなければ
愛されてることすら
分からないままだ

264:あき◆Hg hoge:2018/10/16(火) 08:18



腐った言葉で抱きしめてほしい
それは我儘とか
無理強いだとか
そんなものではなくて
ただ私への本物の言葉で
嘘なんて一瞬で
見抜けてしまうもの

265:あき◆Hg hoge:2018/10/16(火) 21:53




青い夢の中
海に埋もれた
害虫たちに
優しさを
プレゼント
出来るほど
優しくはないから
楽しくはないから

著者の中透けた感情に
私は何も求めるべきではない

黄色の夢の中
紅葉に生えた
雑草たちに
水をや肥料を
与えるほど
優しくはないから
そうはなれないから

著者の中透けた感情に
私は何も求めるべきではない

赤い夢の中
飛び出した
子供を助けることを
拒んだ誰かが
優しいわけがない
優しいはずがない
だとしても
それでも

著者の中透けた感情に
私は何も求めるべきではない

期待を抱いた心の中
夢うつつな世界の前で
一人で立つことは
苦しむべきことだ

自分の本を疑わなければ
自分の地図を書き換えなければ
自分の手帳を見失う前に
一人の世界に囲われる前に

著者の中透けた感情に
私は何も求めるべきではない

266:あき◆Hg hoge:2018/10/21(日) 18:08



「誰かの煙が
誰かを殺していく。
それが私だったらいいのに。
私だけなら、いいのに。
肩身が狭くなった街中で
溺れる臭いが身体を包む。
それが幸せだった。」

「やめようとは思わなかった
人間とかいうやつを
いつの間にか捨てた自分は
裏の夢の中快楽に浸ってる。
浴びせられた罵声怒声が
自分宛ではないと信じて。
幸せに溺れたかった。」

「子供のために、子供のために。
じゃああたしは
あたしは、誰が救ってくれるの。
大人になれない心のまま
見放された身体のまま
それでも、好きだったなんて。
幸せになりたかっただなんて。」

「耳を塞ぎたくなる道端で
僕は何になりたかったのだろう。
流した血も、涙も、汗も
大人になれば忘れられるって、
逃げることは甘えだって
じゃあ今はどうなるのだ。
幸せになりたい今は。」

「死ぬために口にした。
それが今では娯楽で
心のどこかではビビっていて。
帰り際のスーパーで
今日も購入した10本。
思い出すのは、母の口癖。
幸せにしてあげられなくてごめんね。」

「入りたかった部活も
頑張りたかった勉強も
夜の街に吸い取られていく。
家に帰れば、暗闇のまま
母が泣きながら酒を飲んでいる。
午前三時に抱かれた日でも
幸せを願い眠りにつく。」

すり減っていく精神も
ボロボロになる目にも
頑張りたい気持ちがあって。
でも、それだけではダメで。
認められなかった休みの中で
浴びる視線は厳しいものだ。
生きられないほど、苦しいものだ。

家族は好きだ。
友人も好きだ。
でもそれだけでは生きられない
幸せになれていない
身勝手な自分がいる。
偽善でも助けて欲しかった人生を
人は、何と呼ぶのだろう。

見渡したフェンスの外で
街はいつも通りだった。
音が溢れる街の中
言葉が溢れる街の中
本当にいつも通りで。
そんな中誰かの幸せを壊すなんて
出来るわけ、ないよなあ。

思ったよりも臆病だった自分は
誰かの人生を抱きしめている。
ただ真っ直ぐに、ただ誠実に。
見返りを求めて救ったものも
誰かの役に立てればそれで
もう、良かったのかも知れない。
幸せだったのかもしれない。

開いたドアの奥
焦ったように向かってきた足音が
求めていたものだと知ってしまったから。
泣きじゃくり続けた体で
しっかりとフェンスを握った。

267:あき◆Hg hoge:2018/10/21(日) 18:18



夕焼け落ちる秋の空
揺れた黒檀のような髪に
紅葉が散った
淡い紫がかかる空
気づきはしない桃色に
心で手を振る
来年に手を振る
左手薬指見えた指輪に
ただ1人だけ
秋の終わりを感じた
きっともうすれ違うことはない

268:あき◆Hg hoge:2018/10/22(月) 22:35



口になにかものを入れたい人だから
いつの間にか好物が飴になっていたよ

269:あき◆Hg hoge:2018/10/23(火) 19:06



1人で道を歩きたくないのは
あまり心の内を知られたくないのは
単なる私の我儘か?
会えない明日を探している
照らされた指輪に
見えてないふうな表情で
バカ騒ぎしよう
茶番劇をしよう
鏡に映った大きな怪物に
私は立ち向かうことが出来ず
ずっと背け続けた
それは
単なる私の我儘か

270:あき◆Hg hoge:2018/10/29(月) 22:57



許せないのは
自分かあなたか
机に伏せる午前二時前
メッセージとして流れた
意味もない言葉に
私は応えるべきだろうか
従うべきだろうか

栞として挟んだ
今でも大事に持っている
あのひの手紙も
写真も全て

誰といる方が幸せか
それを考えるのが大切だった
約束した指切りの中
途絶えたメッセージに
動揺を隠せない
だから破れた本を
ただ一人
見ていた

打ち上がった花火
会いたくないくせに
嘘をつく街に
味方はおらず

許せないのは
自分かあなたか
出てこない言葉の奥には
何が隠されていたのか
もう私ですら分からない
見慣れた列車の中
イヤホンで流した曲に
救いはなかった

271:あき◆Hg hoge:2018/11/01(木) 22:37



踊り暴れる線香
祝福の声とともに
甚振られた身体は
沢山の声にのまれていった
月明かりすらない夜
泣いた私が間違っていると
奴らは指を指して言うのだろうか

272:あき◆Hg hoge:2018/11/03(土) 12:35




寂しがり屋のマネキン
着飾る服はボロボロに破けて
落ちたメイクで傷つく肌
立ち止まる交差点で
私に気づくものはいないはずだった

殺されたクラムボン
沈む海の中で
家に帰りたいと
泣いていたのは
泣いていたのは



暗闇の中で
聞こえるはずのない声が
私を
ゆすり続ける
剥げた顔面に
塗りたくったのは
重ねたのは


寂しがり屋のマネキン
着飾る服は新しく
綺麗に染め上げたお化粧道具
立ち止まる交差点で
私に気づくものはいなかった

殺されたクラムボン
沈む海の中で
家に帰りたいと
泣いていたのは
泣いていたのは


そこで見ているのは
いったい誰だ

273:あき◆Hg hoge:2018/11/03(土) 22:48




情けないのは
きっと僕のほうだろう
暗い暗い部屋に閉じこもっても
結局外は明るいから
手を伸ばしてしまう
カーテンを開けてしまう
そうして光に安心して
友人から連絡が来て
母が仕事から帰ってきて
またいつも通りの日々が来る


逆さまだった休日
いつだって僕は




死ぬのがこわい

274:あき◆Hg hoge:2018/11/07(水) 22:58



いつの間にか
貴方の背を追い越してしまった
気づけば忘れてしまったことも
ひとつの言葉でページが完成する
だけれどその本が
素晴らしい結末であったと
貴方は賞賛して欲しかったわけではなかった


いつの間にか
貴方の歳を追い越してしまった
酒を買えるようになっても
未だ消えてくれないのは喪失感
ただ手を合わせても
貴方が笑おうとしてくれないのは
ちゃんと言ってくれなかったからでしょう

光に反射して
迎えを待ってみても
貴方は一向にやっては来なかった
それが正しいと
貴方は信じて止まない


いつの間にか
なんてまだ言えないくらい
貴方の全てを追い越すことは出来ない
こんなにも追いかけていたのに
こんなにも分かち合いたかったのに
私が手を伸ばしすぎたから
崖の底へ落としてしまったのだろうか

いつの間にか
また同じ日がやってくる
花を持って尋ねてみても
写真の向こう側から出てくるはずもなく
まだ追い越せないギターを片手に
一方的に言葉を紡ぐ
そうしてまた死んだ明日がやって来る

ねえ
待ち合わせをしようよ

言いたいことがあって
言って欲しいことがあって
人生最後の夜
貴方はそれが正しいと
信じ続けるのか


ぽわ。

275:あき◆Hg hoge:2018/11/13(火) 23:03



私を敵対視する者に
慈悲などあってはならない
銃を構え指揮をとって
正々堂々相手してやる
お前の死など
知ったことか!

貼り付けられた顔面を
今すぐ剥がしてやる
今や肉だけとなったその下の方が
まだ可愛げがあるだろ
お前の死など
知ったことか!

沢山の味方をつけて
余裕そうな顔ですね
それでも演説台に立ったあの人なら
笑顔を浮かべるのだろう
お前の死など
知ったことか!

隔離された部屋で
バカ丸出しの世界事情
今すぐ窓から飛び降りたら
今すぐ窓から飛び降りやれたら
お前の死など
知ったことか!

結局被害者面して
今日を笑い駆け巡るのだろう
ならばせめて嫌な顔をさせられたら
それはもう私の勝ちでいい
お前の死など
知ったことか

それが正義だというのなら
何度だって否定してやる
人に銃口を向けたのなら
傷つけられてもいい覚悟を取れ
お前の死など
知ったことか

私を敵対視する者に
慈悲などあってはならない
銃を構え指揮をとって
正々堂々相手してやる
お前の死など
知ったことか!

276:あき◆Hg hoge:2018/11/18(日) 23:35



「ずっと見ていて欲しかったものを
自ら手放す気持ちはどうだ」
目を開いて
唾を飲んで
ふんぞり返るその姿勢が
見ていて大嫌いだったよ
馬鹿は一生馬鹿のまま
付きまとい続ける

君が見ている下層市民はどうだ
どうやら今日
この地で何かが崩壊するらしい
楽しみだと言葉を濁し
嘘をついて
見ないふりをした
「信じられるのは己のみ
それは人としての別解となる」

277:あき◆Hg hoge:2018/11/25(日) 15:34



あなたを殺しても
一度も私を見ようとは
これっぽっちも思わないのね

あなたとあの子の記憶は
一度も壊れることはなかった

278:あき◆Hg hoge:2018/11/26(月) 22:57



分からないことを考える
そうしてやっと何かを見つけて
またいつか同じ作業を繰り返す
今日は月が綺麗だった
たったそれだけのことを
いつかの自分は忘れている
弾けなかったギターは
いつの間にか埃をかぶって
叩けないドラムは
あの子がいつも座っている
夏の暑さに
死んでしまいそうな地面に
何かを与えてやれたらなんて
そんなの虚しいだけだよ

279:あき◆Hg hoge:2018/12/10(月) 00:23



自惚れているやつほど
恐ろしいものは無い
聞く耳を持たず
必死で筆を動かし続ける
その後ろ姿は
昔の私を見ているようで
なんだか落ち着かない

書いた詩は絵になるのか
書いた詩は絵になるのか
書いた詩は絵になるのか
書いた詩は絵になるのか

昔の方が言葉は本物だが
昔の方が君は自分を
本物だと思い込みすぎている
その言葉に意味は無い
わざわざ言わないと分からないくらい
馬鹿になりさがってしまったの?

280:あき◆Hg hoge:2018/12/17(月) 23:40



人喰い植物になったとして
いつもの様に時間が流れても
立ち止まる人はおらず
書き留める人もおらず
ただ君は僕を見つめて
待っていてくれるのだろう

それでも
変わらず愛を与えてくれる君は
そこにまだ居るのだろうか

281:あき◆Hg hoge:2018/12/29(土) 23:35



愛好者の応援合戦
我等の言ノ葉こそ蓮直と
罵声を並べる劣等を生む
だだ漏れ防音不可能部屋にて
耳を塞ぐは少女のみ

裸の心ならまだしも
言葉通り服無しなんて
今更しょぼくれても出られまいし
怒っても意味もあるまい
縄文時と思えば気が楽なものだ

沈められた電子機器
逃げ場すら少女には許されぬのか!
傷だらけの身体には
何を思ったか自傷痕
睨み付けるは通称馬鹿

そろそろ人肌恋しい頃だ
語る語り手騙らず安心
いつの間にか消えてた愛好者
塞いだ手緩め傷心
それを抱いて許せず苛立つ痩身

おや? 御嬢さんお困りですかな?
それは仏か否か
真白い目をして語るは陰陽師
平安時代でもあるまいし
少女顔を歪め口すら開かず

舐め回すような目に
縄文と平安の差だと自嘲
部屋から出して差し上げましょうか?
お前本当に祈祷師かよ

少女立ち上がり陰陽師を見ゆる
顕な肌
付けられた傷痕
嫌いな制服はもう
ずっと前に捨てていたぞ

ここは知らぬ空間自分の世界
この場こそが自分の逃げ道
部屋から出して差し上げる?
これ以上何処に閉じ込めるつもりだ
「さすがに騙されぬぞ詐欺師め」

282:あき◆Hg あ。:2019/01/03(木) 00:41




夜を待っていた 真暗闇の背景の中
手をつないで抱き合った悲しみを

もう一度過ごせたら もう一度過ごせたなら
迎える朝も怖くはないと 立ち上がれる

寒い部屋で どんなに温めあっても
いつかは赤に潰されてしまうから

今はまだ聞こえないままで
ずっとを信じる そんな子供のままで

そこにあったはずの体が ぼやけて ぼやけて ぼやけて

目をそらさないためにも 言葉を濁さないためにも
日々は平等に誰にでもやってきた

全てを見せないために 孤独から逃さないために
それは不平等に無差別に 誰かへ襲い掛かる

それが ただ
貴方だけだったという物語だったのに

朝を喰らっていた それは歩くためだと
嘘をついてまで生きようとした醜さを

まだ覚えているのなら 覚えていたならば
貴方がいない朝を 見つめることができる

夜を待っていた 真暗闇の背景の中
手をつないで抱き合った悲しみを

もう一度過ごせたら もう一度過ごせたなら
迎える朝も怖くはないと 立ち上がれる

283:あき◆Hg hoge:2019/01/17(木) 20:21



生きているはずの人間であった
ただゆく宛もなく彷徨う泡沫に
弾けた生命を花瓶に飾る
腐敗した身体のように
背を曲げて歩くその姿は
ゾンビと呼ぶに相応しい

284:あき◆Hg hoge:2019/02/02(土) 08:22



広い心で受け止めなさい
さすればソナタは救われるだろう
広い心で受け止めなさい
さすれば神のお告げが下る
広い心で受け止めなさい
さすれば天国へ行けるのです

のらりくらりの千夜一夜
語る事ばかりの偏愛を
バラバラの時間軸で
バラバラの絵画で
全世界に対抗するしか
息はできない

広い心で受け止めなさい
さすればソナタは救われるだろう
広い心で受け止めなさい
さすれば神のお告げが下る
広い心で受け止めなさい
さすれば天国へ行けるのです

285:あき◆Hg hoge:2019/02/25(月) 22:09




宝石の降る夜
目の見えなかった君は
手探りで僕を探し求める

「綺麗ね」

そう笑う顔に
嘘は一つもなく
瞳に光はなく
僕は何も言えず
君に返す言葉もなく

ずっと信じていたはずなのにと
嘘をついていたのは
多分僕自身だった

宝石の降る夜
君は僕の手を握って
ずっとずっと言葉を待っている
そのときにやっと
僕が君を抱きしめられることを
許してほしい

286:あき◆Hg hoge:2019/02/25(月) 22:12



数えきれない言葉を探す。
一つ、二つ、三つ。
誰の言葉に踊らされようか。
誰の言葉を転がしてやろうか。
未だに信じきれないやつと
未だに信じさせようと殴るやつ。
多数のほうが正義なのか。
少数のほうが悪なのか。
数えきれない言葉を探す。
一つ、二つ、三つ、四つ。
それが全部、僕を殺そうとも。

287:あき◆Hg hoge:2019/03/08(金) 23:10



戻りたいと思えば
戻れた話だったんだろうか

それともこれは
二人にとって
僕らにとって
素晴らしい結末となってしまうのか

降り止まない雨に
打たれ続ける頬も
あなたがいれば
笑って書き続けられたのかもしれない

幽霊になっても
化け物になっても
僕は君の口から
聞きたかった
ただそれだけなのに

もう終わりを告げた物語にも
僕は笑顔で
拍手をおくれるだろうか

本当はずっと
これからだったはずの物語を
僕は
愛せるのだろうか



阿吽の、

好きな曲のやつをぺっぺって書いた

288:あき◆Hg hoge:2019/03/12(火) 21:23



深く、深く。
溺れないように水を蹴って。
必死で酸素を欲しがって。
藻掻きながら水をきって。
貴女のその、無様な姿を見ることが
私の、生きる意味となるから。

淡い、オレンジに。
奪われた瞳を、今でも覚えている。
息をすることを忘れ
ただ目で酸素を取り入れるように。
擦がろうとしていた、あの日の私は
笑えるくらい、惨めだっただろうか。

愛せるものがある。
そう考えることでやっと
自分の存在意義をみつける。
「最悪なことより、最高のことを考えなよ。」
あの日のあなたが誰よりも輝いていたこと。
今でもはっきり、覚えている。

自分を認めればいい。
受け止めればいい。
でも、それすら出来なくて。
簡単なことが、出来なくて。
私は自分を、守れるのだろうか。
愛して、あげられるだろうか。

夕立がやんだ。
植物はキラキラと輝いて。
濡れた道路がなぜか
綺麗だと、思えてしまった。
そんな街中で涙をおとす。
美しいはずだった世界で、涙をおとす。

死のうと、思った。
無我夢中で、家を飛び出して。
なのに踏切に行っても、屋上に行っても
どこへ行っても、あなたの顔を思い出す。
怖いと、思ってしまった。
初めて死ぬことが怖いと、思ったのだ。

欠けたピースが見当たらない。
どこを探しても何をしても、見つからない。
違う部品じゃ駄目なのだ。
決まったものじゃないと、動けない。
でも、そんなのまるで

まるで、ロボットみたいじゃないか。

水の中は苦しい。
だからこそ、死なないように這い上がって。
涙すら沈んでしまうこんな暗い水の底で
あなたが見つかるはずがなかった。
ならば必死で酸素を探すのみ。
貴女の無様な姿を見ることが
私の、生きる意味となるから。

289:あき◆Hg hoge:2019/03/17(日) 14:27



詩人ぶる若者
かれこれ5年以上
ずっと旅してる
伸びない背丈を
馬鹿にして
通っていった奴らも
今頃死体として
転がってるだろうな

「中々執念深いね」
馬鹿なだけですよ
苦笑いひとつ
別にやりたいこともないし
するこたもないし
頭が良くなればなあって
思ってるだけで
あれそういやこれ
5年前からも思ってたな

まあ別にいいか

290:あき◆Hg hoge:2019/03/17(日) 14:36



自分で見たものを伝えたい
写真じゃあ私の視力は反映されんし
絵画じゃあ色のムラがすごくなる

目を見開いた風景を伝えたい
ぶわりと鳥肌が立って
思わず浮かんだ涙を
どうにかこうにか伝えたい

救ってくれた街があった
どんなに野蛮でも
臭くてもお偉いさんがクソでも
空気が最悪でも
救われてしまっている
自分がいた

正しさを追い求めていたら
いつの間にか死んでしまう
そんなんでいいんだろうか
そんなんでよかったのだろうか

救われた場所がある
殺された場所もある
それでも私はそれを
見逃すことは出来ない


案外
この世界は面白いもんだぜ

291:あき◆Hg hoge:2019/04/03(水) 21:57



手を握るその前に戻っただけなのに
どうして君が先に泣くの
僕もまだ泣いていないのに
座り込んだまま動かないのは
どうしてなの

「最後に貴方と星が見たかった」

もう握れない手を見つめても
意味ないって君が一番知ってるだろ
どの過去に戻りたいの?
どの未来に行きたいの?
結局君はどうしたいの
そんなに星が好きならば
夜空を輝かせるだけのあの星みたいに
朽ちてしまえ

292:あき◆Hg hoge:2019/04/25(木) 21:04



必死で追いかけていた背中は
いつの間にか小さくなっていた
歩くペースを落とす足並みを揃える
そう意識して横を見れば
君の顔が綺麗に見れた
そうやって笑うって
今初めて知ったよ

293:あき◆Hg hoge:2019/04/27(土) 19:06



変わるからこそ
美しいと思えた
滲む絵の具も
ぐちゃぐちゃな紙も
同じものは無かった
だからこそ
超えてやろうと思った

変わらぬものを
美しくないと言えば
きっと嘘になる
でも僕には
目まぐるしく回る
大嫌いな人生が
美しすぎた

変わるからこそ
筆を握る
それは誰のためでも
ないけれど
変わらない景色を見るより
移り変わる景色を見たい
それがどんな色でも
僕には全て
眩しく見えるから

294:あき◆Hg hoge:2019/05/01(水) 12:35



薄い壁の中で
何かぬくもりを感じることが
私には出来ていたのだろうか
ただ連続的な作業の中
浮かぶ真っ白いオーブに
死が近いことを悟った

何食わぬ顔で
笑顔を浮かべる
それが特技だなんて
冗談もよしてくれよ
「踏切前鳴り響く音に
私は押しつぶされたかった」

たった一つ想いをのせるだけで
お金がもらえるなら楽なっものよね
街で作り出される星々に
今日も誰かか殺されている
それを作り出しているのは
他でもない本人自身なのだけれど

薄い壁の中で愛を求めていた
抉り出されえる心臓にも
針が突き刺さった心臓にも
私はいったい何を欲しがっていたのか
貴方から何を
「もう正常に戻れない」

私の感情が
誰をころすというのだろう
ただ少しネジがズレているだけで
プログラムが欠けているだけで
「受け止めてあげる」と言って
本当に行動に移したことがあるの?

星になるために
空へと吸い込まれる
だからとっておきの場所で
夜に街に光に
ごめんなさいを
夜空に化けた溝の中に
私はおちていくしかない

295:あき◆Hg hoge:2019/07/08(月) 18:54



向こう側に浮かぶ夕日
記憶の奥に残る灰色
いつの間にか大きくなった
黒い黒い化け物
今でも心を蝕んで止まない
食い散らかしてしょうがない
いつかこいつに呑まれてしまうだろう
食い殺されてしまうだろう
「それでも最期まで付き合ってあげるから。
私の記録をどうか、忘れないでほしい」

296:あき◆Hg hoge:2019/11/23(土) 18:51




遠い記憶があった
道端に蹲るように花が咲いて
濁った色がずっと固着していた

遠い記憶があった
前のめりで窓を超えて
落ちた先は深いダムの底だった

遠い記憶があった
赤い文字を体に刻み込まれ
冷めた愛が刃を向けていた

遠い記憶があった
耳に染みついているのは
まだ縛られていたから?

遠い記憶があった
汚れて傷を知って嘆いて騒いで
どうしてもう既に知っているの

遠い記憶があった
化けた狐が驚いて顔を上げる
やっと目があったわね

遠い記憶があった
間違えていたのは私じゃない
貴女自身よ

遠い記憶があった
三つ数えてあげるから
早く目の前から姿を消してね

遠い記憶があった
知らないページが
黒く塗りつぶされていく

あら? ずっとそこに立っている子は
どこのどなた?

297:あき◆Hg hoge:2020/05/22(金) 10:52



死んでも誰かを救いたかった
男は笑う
然れど手には弓一つ
然れど目には只一人
残された者としての代償を
あの男の代わりに刻むのだ

私は正義としてありたかった
きっとそれは間違いではない
数が質に勝るだけだ
己が誉と認めただけだ
私の願いは間違っていたか?
いいや間違っているのは世界だとも

広い大地に独り残されるのは
悲しいことだ
掴み取った栄光も
刈り取った憎悪も
振り上げた御心も
踊り狂った審判も
確かに己が愛していたものだった

見知らぬ男は問う
誰かが植えた雑草を
一体どこのどいつか処理するのか
此処はゴミが増えすぎた
ならばもう
燃やし尽くしてしまえばいいと

いや自分が
救ってみせると

身を滅ぼすのは簡単な事だ
何時しか信念を曲げぬ男も
その愚かさに気がつくのであろう
ならば私の答えは
たった一つに絞られた

太陽の女は笑う
死んでも誰かを救うのだと
ならばその時まで精々
抗い続けてみろ
その罪は私が背負い
この愛は君に譲る

広い大地に二人きりでも
存外寂しくは無いね

298:あき◆Hg hoge:2020/05/23(土) 23:52



拝啓
夏の思い出は
私の心を抉りました
捕われた一切を
くべるほどの勇気はなく
拾えるほど愚かでもなく
あの子が持っていた
麦わら帽子に
願いを預けるだけ
それだけ

夕方
蝉がまださんざめく頃
乾くことを知らぬ汗を
只管拭い続けました
砂まみれの島ぞうりは
ぺたぺたと音を立て
家へと導くのです
誰もいない道でした
たった私だけの
道でした

歓声
響く熱狂に
心を揺さぶられる
そんな一日でした
指笛と笑顔が
そこら中で
輝いています
暑さなんか敵ではない
そんな夢でした
悲しい夢でした

聡明
そんな人が
口を揃えて何か言うのです
熱狂が怒号に変わり
指笛が槍になりました
居場所を失った
行先を見失った人が
刺して刺して刺して
失った思い出も
夢であってほしかったのに

鈍痛
失われた夏が
心に釘を打っていきます
あの子の麦わら帽子には
未だに触れられない
それでも
夏の音が聞こえたのです
去年と変わらぬ夏が
私の前で
輝いたのです

拝啓
夏の思い出は
私の背丈を越していきます
空を求める向日葵が
枯れても瞳に
居続けるように
私はいつまでも
夏を求めるのでしょう
それだけで価値があったから
それだけ愛していたから

夏の思い出は
私の心を抉りました
捕われた一切を
くべるほどの勇気はなく
拾えるほど愚かでもなく
あの子が持っていた
麦わら帽子に
願いを預けるだけ
それだけ

299:あき◆Hg hoge:2020/08/31(月) 00:16



貴方さえいれば
もう何も要らないと
本気で思っていた
月曜日の夕暮れ
力んだ水面に顔を埋め
私は今日を呪う

みんなみんな
消えてしまえ

300:詠み人知らず hoge:2020/12/23(水) 18:37

空白



朝焼けを呑み込む烏
国道沿い、風俗店、その奥の路地裏
昨夜殺された女の死体が
まだそこで眠っている

アスファルトを彩っていた花々は
霧ですっかり見えなくなり
腐りかけの虫の死骸の上で
今日も誰かが頭を擦り付けた



「この街も終わりですか」
「ええ、そのようです
誠に残念なことですが」
「はい、とても残念です」


聞こえてきた噂の一つ一つを
積み上げてぐしゃぐしゃにするのも
疲れてきましたし
丁度いいのではないですか?
ええ、ええ
丁度いいのでしょう



夕暮れには程遠い
それでも美しいと思ったその瞬間を
そんな、一時を




また今日が死んでいく


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