真面目でもおふざけでもOK。匿名民のみんなで小説を書いていくスレです。
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かわいい子ねえ
4:匿名:2018/10/05(金) 00:00 しかし、ここでひとつの疑問が浮かび上がる。
和真の「母親」は誰なのか?
占い師は
「調べてみます…これは…?」
と言い占い道具を覗いた後
虚空を見て狂ったように笑い出し
そして…糸が切れたかのように倒れた。
そう、和真に「母親」は存在していない…美菜子との戦いで放出されてしまった良治の生命エネルギーの欠片がいつしか人間の形となり、いつしか完全に「石橋和真」という人間になったのである。
7:匿名:2018/10/05(金) 14:40やがて瓶ラムネに転生する運命でもある。
8:匿名:2018/10/05(金) 14:59ラムネといえば明治初期に日本にもたらされた炭酸飲料で、ビー玉と共に独特のガラス製の容器に入っていることが多い。
9:匿名:2018/10/05(金) 15:55イギリスが発祥とされていて、レモネードと呼ばれていたが、日本に入ってきてラムネと呼ばれるようになった。
10:匿名:2018/10/05(金) 16:16ラムネは「レモネード」が訛ったものとされ、アメリカでは子供が小遣い稼ぎに家の前でレモネードを売るのは夏の風物詩である。
11:匿名:2018/10/05(金) 16:57 大分県にある長湯には、ラムネ温泉と呼ばれる通り、炭酸含有量が世界有数の温泉がある。
あらゆる効能があるとされ、地元を始めとして全国各地の温泉ファンに愛されている。
ただ和真はラムネが嫌いだという。
13:匿名:2018/10/05(金) 17:17しかしそんなこと和真はつゆ知らず、大輔の運転するバイクの後ろに乗せられ、植村家に帰ってきた所だった。
14:匿名:2018/10/05(金) 18:45「しかしお前もコーラとファンタを買うために海を渡るなんてな…東京限定のフレーバー、スカイベリー味でも欲しかったのか?それぐらい涙のように出せるんだが…」と大輔さんは言った。
15:匿名:2018/10/05(金) 18:51 「大輔、それはちゃうぞ」
そう言って奥から出てきたのは、俺にとっては聞き慣れた関西弁を話す、細身で金髪の男性。
この人…どこかで見た気がする。
「スカイベリーは栃木限定のフレーバーやで。栃木出身の友達が買ぉてきてくれたから分かんねん」
金髪の男性が顔をくしゃっと歪めて笑う。やはりどこかで会ったことがある気がする。
「おう、そうだったな。彬は本当に何でも知ってんなぁ」
大輔さんもつられて笑う。
…待て、今大輔さん、「彬」って言うたよな?
その時頭部に鈍い痛みがっ!
17:匿名:2018/10/05(金) 19:29 「うっ…」
「お、お前大丈夫か⁉」
この世界の彬兄さんに心配された。
「時代の狭間に来たから身体に負担がかかってるんだな…先に挨拶済ませたかったが、こうなっちゃ仕方ねぇ。彬、和真運ぶぞ。足の方持ってくれ」
「お、おう。分かった」
大輔さんと彬兄さんに抱えられ、家に入れられる。俺はそこで気を失った。
和真たちが家に入った後…家のとなりの路地から謎のゴーグルをかけて腕が銃の男が出てきて通信機で連絡を取り始めた…「本部、ターゲットAが倒れて運び込まれました。どうやら”カクセイ”が始まりそうなようです。…え?バイクですか?はい。きちんと返しました。はい。引き続き監視を続けます。」
連絡を済ませると男は路地裏に入っていった。
路地裏で野良犬に追いかけられた拍子にドブに落とした銃の弁償代を今月の給料から差っ引かれたのはいうまでもない。
20:匿名:2018/10/05(金) 21:52 ゴーグル男は涙した。
ただでさえ雀の涙ほどしかない給料から馬鹿みたいに高い銃の代金を引かれれば、残る金額など中学生の小遣いよりも少なくなってしまう。
だいたいこの組織は全てに於いて黒!黒!黒!
業務内容も黒!
勤務形態も黒!
社会的にも黒!
圧 倒 的 黒 ! ! ! !
もうやっていられるかと奮い立ったゴーグル男は、零れる涙を破滅への標と捉え、内より溢れる衝動のまま全人類をわたあめで出来たふわふわの羊さんに変えてしまった。
「俺は羊さんたちを管理・支配・優しくお世話し、この世界の頂点にたつ!!!!」
いや、全人類はいくらなんでも言い過ぎた。
人工の0.00001%ほどだ。
ゴーグル男はおよそ7500匹の羊を従え日本全土を制圧、羊のふわもふ力を駆使しその5日後には全世界をその手中に治めた。
23:匿名:2018/10/05(金) 22:29 そんな世界の覇王となったゴーグル男の腕に絡み付く女が。
美しい黒髪から分かる…紛れもなく、石橋美菜子だった。
そう、世界の毛製品のうち、人工のものが0.00001%になるほど世界の毛製品がふわふわの羊さんの羊毛製に変わってしまったのだ!
25:匿名:2018/10/05(金) 22:41美菜子は紅の唇を上げた。
26:匿名:2018/10/05(金) 22:43そんなゴーグル男を利用すれば兄を見つけるなど容易なことだ。そう思った美菜子は自らを商品に、ゴーグル男と取引をしたのだった。その取引の内容とは…
27:匿名:2018/10/06(土) 07:43自らを助手として雇い、代わりに時々言うことを聞いてもらう。
28:匿名:2018/10/06(土) 11:17そして玉ねぎのみじん切りをするときは代わりにやってもらう
29:匿名:2018/10/06(土) 12:33お安い御用だと言わんばかりにゴーグル男は片腕の壊れた銃を外し、フードプロセッサーに取り替えながら敬礼をし、取引に応じた。
30:匿名:2018/10/06(土) 13:03かくしてゴーグル男の助手となった美菜子はゴーグル男に認められるべく努力した。その傍ら兄を見つけるための作戦を練っていた。
31:匿名:2018/10/06(土) 13:31兄の居場所は分かってはいるが、前回のように突撃してしまっては面白くない。
32:匿名:2018/10/06(土) 14:14お茶の間がわかなくてはエンターティナー失格なのである。
33:匿名:2018/10/06(土) 15:19 とても高いタワーの一室。壁一面のガラス張りの大きな窓からは、アジアの美しい町並みを一望することができる。
「ねぇ、ご主人さまぁ?」
深紅のドレスに身を包み、黒猫を肩に乗せた美菜子が甘い声でゴーグル男を呼ぶ。
「全世界に中継してプロポーズするって素敵じゃなぁい?」
「何だ、僕以外に本命の男がいたのか?美菜子」
ゴーグル男は困ったように、かつ茶化すように笑って返す。
「違うわぁ、好きな人が二人いるだけよぉ。ご主人さまのことも大好きよぉ。」
「そうか。それでも美菜子にプロポーズを考えてもらえるなんて幸せな男だな」
「そうでしょう?でもねぇ、その人私には興味がないみたい。それどころかぁ、邪魔者扱いされちゃってぇ…」
美菜子の言葉を耳にした瞬間、男の表情が変わった。
「そうか…酷い奴だな…よし、僕に任せろ。その男が美菜子しか見えないようにしてやる」
美菜子が男の財力に惹かれたように、男もまた、美菜子自身に惹かれていたのだ。
男はゴーグルの右端を押さえた。瞬間、レンズの内側に情報が駆け巡る。
「イシバシ…リョウジ…」
美菜子の肩の黒猫が、にゃうんと鳴いた。
その頃和真は熱を出していた。桃色に染まった顔は、どこか良治の面影がある。
35:匿名 hoge:2018/10/06(土) 21:00 和真の寝ている床の間に、大輔がお粥を運んできた。
「雨の中であんな無理すっから…海外なら俺の念力使えば一瞬で行けんのに」
寝込む和真に、心配そうに語りかける。
「なあ大輔、こいつは誰なん?俺なんも説明されてへんけど…」
不安そうな表情の彬が、和真と大輔の顔を交互に覗き込む。
「後で嫌と言うほど説明してやるから、今はこいつを看病すんぞ。はい和真、あーん。」
持ってきたお粥をスプーン少しすくい、和真に食べさせる。
「…おいしいです」
「そうか、いっぱいあるからいっぱい食って早く治せよ」
「なあ大輔…」
「彬、タオル冷やして持ってきてくれ」
「…はいはい」
彬は白目になってみせた。
和真はお粥をもぐもぐしながら、タオルの準備をしている彬を見つめる。
「…そんなに見つめられたら照れちゃうよ」
彬は視線に気づいて笑った。
「…あれ、良治はどうした?」
ふと思い出したように、大輔が彬に問いかける。
「ああ、良治なら…」
「奉輔と俺が呼んだ巫女さんが見てくれてるで。」
「ちょっと待て。ちゃんと巫女さんが本物かチェックしたか?」
「大丈夫や。不思議なことにあいつは不思議な"眼"を持っとる。常に目をぐるぐる回してるみたいな目や。アレは特殊な能力を持っとる。あの眼の持つ能力を本物かチェックした時に使ってるから、本物やと思うで。」
「なるほど。それなら安心だな…」
「せやろ?巫女っつっても男やけどな」
そう言うと彬は朗らかに笑った。
その頃 巫女、いや巫(巫女の男版)は良治に付いた美菜子の生霊を眼の力で地獄送りにしていた。
41:匿名:2018/10/07(日) 11:51のちにその巫女(巫)は覡(読み方:ゲキ)という役職であることが判明するが、彼の正体とは?
42:匿名:2018/10/07(日) 11:54小型犬
43:匿名:2018/10/07(日) 14:17いや、エルフだ!変身して犬になっていたのだ!
44:匿名:2018/10/07(日) 14:35いや、……あ、あれってハクビシン
45:匿名:2018/10/07(日) 14:53 いや、…幻術だ!
美菜子に見つからないように幻術のバリアーを張っているんだ!
タヌキなのん
47:匿名:2018/10/07(日) 17:51一方美菜子は。
48:匿名:2018/10/07(日) 19:13腕フードプロセッサー男と一緒に良治のいる地域のホテルに泊まって居た。
49:匿名:2018/10/07(日) 19:47もちろん部屋は別だ
50:匿名:2018/10/07(日) 19:56 腕フードプロセッサー男、略して腕男は自分以外は誰もいない部屋でベッドに倒れ込む。
ほどなくして、ゴーグルの右側を押さえ良治について探り始めた。
戦闘力たったの5か、ゴミめが!!
52:匿名:2018/10/07(日) 20:05しかしそれをカバーするかのように人間力と優しさと学力、おまけに顔面偏差値まあらゆる値が530000を越えている。腕男と美菜子が一緒になって挑んでも絶対に敵いはしない。
53:匿名:2018/10/07(日) 20:58 「相当だなぁ…」
腕男はゴーグルに映る整った顔を睨み続けた。
腕男は挨拶がわりに矢を射った。ストンッと音を立てて矢は壁に刺さる。良治の頬にかすったようだ、つーっと血がつたった。
「…何っ……」
「良治くん⁉」
黒を基調とした巫女衣装を身にまとった覡の玄が良治のもとに駆け寄ってきた。
腕男を睨む。
57:匿名:2018/10/08(月) 15:50 涙袋の大きな玄の眼が大きく見開かれる。
「血出てるじゃん…」
膝間付き、良治の頬を丁寧に消毒し絆創膏を貼る。
「良治くん、立てる?」
「う、うん」
良治は差し出された手に素直に応じた。
「ここは窓際だから危ないよ。大輔のいる部屋に行こう」
そう言うと、玄は良治の手を取って歩き出した。
玄は彬や大輔と同い年な上に偉大な巫女の子孫だが、彼のあまり高くない身長と可愛らしい顔立ちも手伝って少年のようなあどけなさを感じる。
良治はそんな玄に親近感を感じたのか、数日の間ながら少しずつ心を開きつつあった。
「とりあえずここまで来れば大丈夫かな…」
扉を見上げて呟く。優しく包み込むような玄の声を聞くと心が安らぐ。
「さっき大輔と話付けてきたんだけど、今何かの理由で良治くんを大輔のいる部屋に入れることはできないらしい。だからこの部屋でちょっと休んでてほしいってさ」
玄が後ろの下の方で腕を組み、踊るように部屋を歩き回りながらベッドに座った良治に語りかける。
「大輔さん…何かあったのかな?」
「うーん、俺も分からないんだけど多分大丈夫だよ。ただでさえ大変な状況なんだからあんまり考えすぎないでね」
そう言って玄が部屋から出ていこうとすると、良治はふと寂しくなり声をかけた。
「ねぇ、玄」
「どうしたの?」
「一人でこの部屋いるの怖いからさ…一緒にいてくれない?」
「…分かった。変なこと期待しないでね」
玄は良治をからかうように笑った。
その頃ゴーグル男と美菜子は…
「ちっ…命中していれば美菜子しか見えなくなったんだがな…」とフードプロセッサーじゃない方の手に吹き矢の吹き筒を持ったゴーグル男が言った。どうやらあの矢には惚れ薬が塗ってあったようだ。
「まぁいい。かすったとは言えほれ薬は傷口から入った。美菜子を好きになるのも時間の問題よ。」
と言い、吹き筒をアタッシェケースに分解して入れた。
ホテルに帰ると、美菜子が鍋を食べていた。
「ご主人様、お帰りなさぁい。ホテルの厨房貸してもらって鍋作ったのぉ。ご主人様も食べてぇ。」
「…ああ。」
ゴーグル男は美菜子のとなりに座った。
暑そうな人参を頬張りながら美菜子が問いかける。
「そういえばご主人様、今日矢なんて持っていってどうしたのぉ?濡れてたから拭いておいたわよ。」
「ちょっと用事があってな…待て、拭いた?」
「そうよぉ、あんなに濡れてたらカビ生えちゃうじゃない。」
男は焦った。惚れ薬を拭かれていたなんて聞いていない。
その頃、和真は熱が下がり回復し始めていた。
66:匿名:2018/10/09(火) 20:31和真「あ、37.18℃...。細かすぎね?」
67:匿名:2018/10/09(火) 20:36和真は少ししか熱が下がらない事よりも体温計が小数点以下2桁まで表示することに驚いていた。
68:匿名:2018/10/09(火) 21:16 「おお、だいぶ顔色が元に戻ったじゃねぇか」
お粥を運んできた大輔が和真の顔を覗き込む。
大輔は和真が熱を出してから毎日お粥を作って食べさせていた。お粥自体も塩味が効いていてとても美味しいが、和真が飽きないように毎回醤油をまぜるなりしらすを入れるなりと工夫が凝らされている。
「今日はザーサイ入れてみた。不味かったら遠慮なく言ってな」
和真は布団から起き上がり、お粥に手を伸ばす。
体を起こすのにもあまり辛くなくなり、自らが回復しているのを実感した。
遠くの窓から見える外はとても明るく、上の方で太陽が輝いている。まだ昼のようだ。
「なぁ大輔ー。俺の飯はまだなん?」
彬がアヒル口を作りながら不満そうに、大輔のTシャツの袖を引っ張る。
「まーだ。お前はあとだよ」
大輔は彬の頬を片手でグッとつまんだ。
俺は…未だ信じられない。
目の前でふざけて笑っている、俺とさほど歳の変わらなそうな男性が、俺を育ててくれた彬兄さんだなんて。
視線に気付いたのか、彬さんが俺に近付いてくる。
「何やそんな顔して、大輔取られるんが寂しいんか」
おどけたように言われる。その笑顔が眩しい。
「やめろよ、俺は和真のもんじゃねぇ。もちろん、お前のもんでもな」
この俺に優しくしてくれる大輔さんという男性は、なぜ俺はもといた時代で会ったことがなかったのか。疑問は募るばかりだ。
そんな俺の心の中を見透かしたように、大輔さんがふと深刻そうな顔になって口を開く。
「…そろそろ、お前のことについて話してもらうか。和真、お前の口から話せるか?」
彬さんが戸惑ったような表情になり、俺と大輔さんの顔を交互に見合わせる。
「…はい。」
俺は目の前の彬さんに全てを打ち明けた。俺が未来から来たこと。石橋良治の息子であること。そして、彬さんに育てられたこと。伝えている間は、彬さんの目を見ることができずずっと下を向いていた。彬さんが口を開く気配がする。
「…よう言うてくれたな」
顔を上げると、俺の予想に反して彬さんは笑っていた。
「過去の育ての親の側で平常心保つんやって大変やろ?そやのに自分からそんな言うてくれたお前は凄いで」
彬さんに優しく頭を撫でられた。その感触が幼い頃によくしてもらったそれと同じで、懐かしさと安心で涙が出てくる。
「……ありがとう、ございます…」
和真は彬に心から感謝している。本当に、心から。
「ええって、何で泣くねん。」
彬さんが再び眩しい笑顔になり、俺の頬をぱしぱしと叩く。
「お前は俺の息子みたいなものやし。あんまかしこまらんといてや」
やはり目の前のこの男性が、俺を男手ひとつで育ててくれた武田彬…彬兄さんなんだ。
少し歳が若いだけで、その優しさもかっこよさもコテコテの関西弁も何一つ変わっていない。
なぜか俺はそれが誇らしくなり、少し笑えた。
「…はい。ほんまにありがとうございます。」
「なんや和真、かわええ笑顔できるやんけ」
背中をバシバシと叩かれる。それすらも俺にとっては彬兄さんが変わっていないことの証明になって、嬉しかった。
「はい、俺はこないかっこええ人に育てられたんやと思ったら嬉しなってもうて」
「何や、嬉しいこと言うてくれるやん。さすが俺が育てただけあるわ」
彬兄さんと二人で笑い合っていると、大輔さんがご飯を運んできた。
「おい彬、ベタベタしてねぇで早く飯食え。冷めちまうぞ」
「やっと飯やー!ありがとう大輔!」
満面の笑みでご飯の置いてあるテーブルに駆け寄っていく。
美味しそうな出汁の香りが、ないはずの食欲を沸かせる。
「ええなぁ…彬兄さん、俺にもひとくちくださいよ」
「あかんあかん、風邪治してからにしぃや」
ご飯粒を頬に付けながら、彬さんがいたずらっぽく笑う。
…この人、本当に関西学園大学出身か?
関西学園大学には自己中心的でよく暴れる学生が多いらしい。
76:匿名:2018/10/11(木) 07:44彬はその中で唯一の優男の可能性もある。
77:匿名:2018/10/11(木) 07:45とも言われているが、それはネット上での噂の類に過ぎず。本当の所は関西でも数少ないとても頭のいい大学だ。
78:匿名:2018/10/11(木) 14:00なんせ生徒のほぼ全員が九九を全部言えるのだ!スゴイ!
79:匿名:2018/10/11(木) 15:52その頃、良治は…
80:匿名:2018/10/11(木) 18:25 話疲れてしまったのか、ベッドで眠っていた。
玄はベッドの下の方に腰掛け、優しい表情で眠る良治を眺めている。
「確かに…優二に似てるなぁ」
玄は彬の遠い親戚であるため、優二の存在も知っていたのだ。
82:匿名:2018/10/11(木) 18:45 彬と玄は秋葉原で合体した地下アイドルらにジュースを奢り、LINEIDを交換した頃からのよしみである。
勿論その頃は遠い親戚だと言う事は知らなかったであろう。
玄も彬や大輔と同じく関西学園大学の出身で、大学時代は3人とも同じ法学部に在籍していた。
84:匿名:2018/10/11(木) 19:02(>>83誤字りました。正しくは「在学」です。)
85:匿名:2018/10/11(木) 19:25 三人は法学部時代、ロンドンへと留学していた。
しかし留学途中、ロンドンの文明退化により飛行機が停止した。
日本への帰国は貨物運搬船の荷物の鉄骨の上で過ごしたという。
そう。時代は2518年。
最初に地下アイドルにジュースを奢った時からもう500年は経過しているのだ。
その間戦争は一度も起こらなかったものの、時代は変わっていった。
そんな中でも日本やアメリカなどいくつかの国は約500年もの間全く変わっていなかった。
人間の平均寿命は800歳を超え、若いままの容姿を保つことも可能になった。
バイオテクノロジーの発展は人々に恩恵だけを与えたわけではなかったのだ。
アン・ポンタン博士は遺伝子研究の世界では伝説的な存在であり、本能寺の跡地から織田信長の毛髪が発見されたとき、博士はそこからDNAを抽出し信長を現代に蘇らせた。
織田信長は次々と当時の家臣を復活させ、遂には日本を支配するに至ったのだ。
しかし実際に支配されてみると思ったよりも平和で、人々は今までよりも安心して生活をできるようになっていた。
…と、ここまで玄が小説を読み終えたところで目を覚ました良治が起き上がってくる。
良治「あ...おはよ(?)。」
90:匿名:2018/10/11(木) 21:42 「良治おはよ。よく眠れた?」
「うん…多少はね。見ててくれてありがとう。」
危うく覚醒するとこだったがかろうじて眠らせることに成功した。
バクのスピルバークは子供をさらってきては催眠術で眠らせ、その夢を食っている妖怪である。
眠っている間は気付かないことはよくあるが、そうそう夢オチや小説オチなど都合の良い展開あるわけがないのだ。
ちなみにヨシハル云々はスピルバークが過去に作った自作映画の設定であるが、無茶苦茶な展開で大不評を買った経緯がある。さて、次はどのような展開だったか。
スピルバークは記憶の海に眠る遺物を掘り起こす作業に戻るのであった。
そんなスピルバーグと手を組むことを目論む男が一人。
そう…腕男だ。
「スピルバークって誰だよぉおおおお!?…はっ!?」
「よかった!みなとくんが起きた!」
…見渡すと辺り一面の荒野。そしてとなりに吟。
どうやら隕石の着弾でメキシコまで飛ばされてしまったようだ…。そして吟がつきっきりで面倒見てくれたようだ。
「あ…面倒見てくれたのか…ありがとう。」
「いいのいいの。困ってたらお互い様だし。」
(しかしまた予知夢見ちまった…)
…そう。みなともふしぎな能力を持っているのだ。
気絶のような状況に陥ると友達がどんな状況になっているか見れる一種の占い的な能力だ。
「吟…良治たちは?」
「分からない…どこにいるかも全く。」
申し訳なさそうに吟がうつむく。
「…吟のせいじゃねぇだろ。」
「でも…」
「いいんだって。とりあえず俺らも生きないとだろ?」
「…うんっ」
みなとの優しい微笑みに、吟も応えた。
玄side
「…懐かしい夢を見ました。」
ベッドから起き上がって俺の隣に座った良治くんが急に優しい表情になり、空気に向かって声を放つように語り出した。
「どんな夢?」
「俺の昔の夢です。みなと、とか、吟、っていう友達とか、美菜子と幸せに暮らしてた頃とか。」
美菜子の件は彬から聞いていた。しかし、その他の名前は初耳だ。
「…そう。どうだった?」
「久しぶりに…凄く幸せな夢だったよ。」
「あいつらどうしてるかな…まさか隕石で…」
「…きっと生きてる。大丈夫だよ。」
「そうだな…多分生きてるよ…な…」
「りょ、良治くん!?」
「…zzzzzz…」
「よかった、寝てるだけだ…」
その頃…腕男と手を組んだバークは良治のいる家近くのホテルで会話していた。
「しかし驚いたな。昔考えたヨシハルとそっくりな男がいるとはな…」
「偶然だよ。私が羊毛マスターになったようにな。」
「そういえば君は羊毛で衣料を牛耳っていたな…!リョウジが寝付いたぞ…どうする?」
そう、バークは夢の妖怪。近くで人が寝だしたかどうかなぞお見通しなのだ。
「バークくん、良治に夢を見せてやりなさい。美菜子と一緒の幸せな夢をな。」
「…内容は?」
「ヨシハルの出た映画の楽しいシーンのヒロインを美菜子、ヨシハルを良治に置き換えて夢を見せてやれ。支離滅裂な展開はカットしろよ?」
「…了解した。」
「36.54℃…やっぱ細かいねんなぁ」
まだ体温が残っている、一風変わった体温計を、首をかしげながら見つめる。
ふと後ろから伸びた手が、体温計を奪い取られる。
上を向くと、腰を大きく折り曲げて片手を背中に添えた彬兄さんが視界に入った。
「おはよう。もうだいぶ下がったみたいやな、気分はどうや?」
すとん、と俺の布団に腰を下ろした彬兄さんに、同じ目線で問いかけられる。
「おはようございます。ん…確かに、もう苦しくないです」
「さよか、良かったなぁ」
目の前に向日葵のような笑顔が咲く。それが何だか明るくて、つられて俺まで明るくなるようだ。
「そういえば、大輔さんはどうしたんでっか?さっきからおらんみたいやけど…」
部屋を見回す。昨日までならエプロンなんて着けないままキッチンに立って、朝ごはんを作っているはずの大輔さんがどこにも見当たらない。
「おう、大輔なら良治んとこやで。」
良治…さん…確か大輔さん、俺に会ってもらうって言ってたかな。話でも付けにいってくれてるんだろうか。思考を巡らせていると、彬兄さんに背中を叩かれた。
「昨日も言うたけど、敬語とか使わんでええから。血繋がってへんとは言うても、親父に敬語使う子供がどこにおんねん」
喋ると同時に彬兄さんも叩きすぎだと思ったのか、申し訳程度に叩いたところを撫でてくれた。
その頃大輔はというと。
100:匿名:2018/10/13(土) 15:28寝ていた。
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