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仮面の人物
「ふむふむ、今のファーストなら簡単に壊滅させられると思っていたんだけど……これは認識を改めた方が良さそうだ。」
まるで空間を切り取ったかのような灰色のキューブの中にいる仮面の人物が二人を見て、口を開く。
その人物は声も中性的で、話し方にも男女の特徴が見られず、素性や素顔はおろか、男なのか女なのか、はたまた人間なのかどうかですら伺い知れない……
湊
「ファーストはほぼ壊滅状態だと思いますが・・・いったい何が目的ですか?」
柱に身を隠すのを止めて桜空を守るように二人の間に立つ。
不本意ではあるが氷華の居場所を知るには桜空が必要だと判断したためやむを得ない。
桜空「だが正直な話、どうやらそこのそいつとは違って、俺に敵意をむきだしているわけでもなさそうだ・・・・・」
(謎の不気味な人物とは違い、自分は敵として見て、そして今にも命を奪おうとしているわけではなさそうだと、謎の人物と湊をちゃんと敵か味方かを区別して答える・・・・・
正直、まだ素性がわからない相手と危機を脱しようとしているというのも変な話ではあるが、湊からは特別自分を敵視しているとは見えなかったあんしんかんから安心感があるのか、それとも別のものを感じたのか・・・・・)
桜空「・・・・・なぁ、一つ、質問してみてもいいか・・・・・?」
(今のファーストなら壊滅させるのも簡単だと思っていた相手に向けて、目的などは聞かずにまず真っ先に一つ質問をしてみてもいいかと言葉を返す・・・・・
桜空は何かを感じたのか、相手を睨んでいる・・・・・)
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