(5章)
↓
狡猾狼
鬱屈爆ぜる
己が望むままに
飽食を
子山羊達は
逃げ惑う
逃れられない
牙と爪
金切り鳴きが
一つ消え
また一つ
また一つと
声が消え
やがて鳴きは
皆絶えた
ふわり舞う
黒毛白毛
残りたるは
破壊の惨禍
そして
時を刻む台の中で
怯える末の子一匹
第惨部
>>44>>45>>46 >>48>>49>>50>>51
『磨羯鋏』(狼と七匹の子山羊)
>>54>>55>>56>>57>>58
『御伽語 猿蟹奇譚』(猿蟹合戦)