やっぱり俺は、不運だ。
そのことについては完全に諦めたつもりでいたけど、流石に、ここまでくると、つらすぎる。
「なァ兄ちゃん、金、持ってんだろ?」
「あ、いや、俺、今財布持ってなくて、」
「持ってるやつはみんなそう言うんだよ、ほら、いくらだ? いくらある?」
バイトの帰りに不良に絡まれるなんて、人生ではそう起きないレアイベントだ。それがなんで俺のところにやってくるのだ。金を持ってそうなやつなら他にたくさん、いるはずなのに。
「おい、さっさと出さねえとはったおすぞ」
はったおす、なんて今どき聞かないですよ。心の中でそっとつぶやく。現実にはもちろん、ぶるぶると震え上がって小さい悲鳴を上げているだけだ。
「ほんと、金、ないんで……」
払える金があったらどれほど楽だっただろうか。バイトに行っただけの俺は、家に財布を置いてきていたのだ。これも不運のうちとも言える。
*
続かないしオチもない
今から動かす予定の子がうまく動かせるか不安だったので文章にしてみただけ
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