暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part5♪

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871:凪海◆L6 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/06/12(日) 00:01 ID:ySs

>>835

 海が渡してくれた暗視ゴーグルのおかげで、暗いはずの道のりはだいぶ楽だった。

「どこに何があるのか、すぐにわかるな」
「でも、油断はしちゃダメ……」

 瞬間、僕らの横に何かがすり抜けるような、空を切るような、鋭い音が響いた……と思ったら。

「こんな風にね」

 海の手には一本の矢があった。どうやら僕らの横を通り過ぎていったのは、それだったみたいだ。
 先がけっこう尖っている。もしもあたっていたら、一発でやられていただろう。

「もしかしたら、ブービートラップとかあるかもしれないから気をつけて」
「うん……」

 互いが互いにサインをおくりながら、慎重に歩を進める。

「みんな、止まって」

 岡野さんが声をあげた。

「んだよ、岡野」
「黙って」

 岡野さんは耳をすませていた。僕らもそれにならうけれど、特に何の音もしない。海だけが唯一、反応を示した。

「もうすぐみたいだね」
「うん」
「茅野が見つかったの?」
「だいぶ先だとは思うけど、近づいてると思う。話し声が聞こえたから」
「ただいま、B班が犯人と交渉している最中です」

 律がB班の実況中継をしてくれた。

「なら、奇襲を仕掛けられるってことは、ほぼないに等しい?」
「油断はしないほうがいいと思うけどね。海、俺が指揮とってもいい?」
「いいよ」

 カルマくんがにやりと不敵な笑みを浮かべた。


凪海◆L6 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/06/19(日) 00:00 ID:ySs [返信]


 カルマくんが早速、僕らに指示をだした。

「なるべくなら、相手に気付かれないうちに茅野ちゃんを助けておきたいんだけど」
「それなら任せなさいって」
「何をするつもり?」
 
 海はにやにやしながらウェストバッグを漁っていた。

「まさかとは思うけど、本物を使うわけじゃないよね?」
「いやいや、そんなのじゃ面白くないって。使うのは、これだよ」

 そこからでてきたのは、缶だった。
 海はそれを慎重に振りつつ、前へ前へと進んでいく。僕らは顔を見合わせながら、とりあえず彼女の後ろをついていった。

「あ!」

 僕は小さく声を上げた。
 暗視ゴーグルのおかげで、わかる。
 茅野と、その傍にいるのはおそらく犯人のグループだ。

「よし、準備完了!」

 海はそう言って、缶を放り投げた。
 足に装備していたらしい拳銃をとりだし、缶に向けて弾丸を5発ほど放った!


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