不幸の神様

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1:花梨:2012/11/17(土) 21:16 ID:gUg

一度でいい 誰かに必要とされてみたい

一人でいい 心から笑い合える友達が欲しい


一日でいい───

         普通の生活を送ってみたい



【作者より】          
初!小説です。
いくら漫画家目指してるとはいえ
所詮素人の小説です。
色々と文がおかしいところあると思いますし
まず人が来るかわかりませんが 
スタートしま〜す!    

101:沙南:2012/12/12(水) 21:38 ID:P82

おめでと♪
これからも頑張れ♪

102:花梨 ◆eQxg:2012/12/13(木) 16:16 ID:PjQ

好きな数学も、美術も終わって今は昼休み。
うららたちがいない、騒がしい教室を抜け屋上へ向かう。

「ねぇ…トイレのテープ取ったのって美咲なんじゃないの?」

千夏の声が聞こえてきて、とっさに壁に隠れる。
様子を見てみるとうららと千夏と美咲が居る。

「えっ…?」

過剰なまでに反応する美咲。
その隣では暗い顔で俯くうらら。

あの表情は見たことがあった。
確か…小学校4年生の頃。そうだ、あの時。

103:ユズ:2012/12/13(木) 17:12 ID:kwE



まじぃ!?
翔6なのに・・・すごい!!

うちも翔6だよ!
うちも小説書いてるけど
ダメ作・・・

花梨すごぃ!!

104:花梨 ◆eQxg:2012/12/13(木) 17:30 ID:PjQ

>>103
小6のしょう違う…
とりあえずありがとうございます!

105:凛  ◆0P4w:2012/12/13(木) 20:33 ID:Lf.

面ろいゎァ♪

書いてん(ウルウル
上げポヨ〜

ギャル真似w

106:花梨 ◆eQxg:2012/12/13(木) 21:19 ID:PjQ

>>105
小文字あんまり好きじゃない…
まぁ、ありがと〜

107:花梨 ◆eQxg:2012/12/13(木) 21:38 ID:PjQ

「嘘つかないでよ、朝日ちゃんがやったんでしょ!?」
「違う!あたしじゃないよ!」

小4の秋。
違うクラスの子の縄跳びが無くなったらしい。
それがすっごく高いヤツだったらしくて、皆が必死になって探してたんだ。

あたしも一緒になって探してたんだけど、何故かそこのクラスの子が
『朝日ちゃんが盗んでるの見た!』とか言い出して…。

あたしはやってないのに他のクラスの人は皆嘘だ、嘘だ、って言った。
クラスメイトも黙っていた。

その時に、うららのあの表情を見たんだ。

泣きそうになりながら、俯いていたあのうららの顔。
まだ忘れられないでいる。

「嘘付いてるのがバレバレなのよ、泥棒!目撃者がいるのにまだ言うの!?」
「本当だってばぁ…。」

あたしだって泣きそうだった。
やってないのに、泥棒とか嘘つきとか言われて。
大体、縄跳びなんて高かったらいいって訳じゃないのに。

「あっ…あの…、あたしは朝日じゃないと思う。」

オロオロしながらそうやって、言ってくれたのは、うららだった。
皆がうららの方を向いた瞬間ビクッって震えて。

「なんで?証拠は?」
「だって…朝日はそんな子じゃない、今使ってる縄跳びすっごく気に入ってたもん。」

涙目になりながら、そいつを真っ直ぐ見つめたうらら。
相当勇気を出してくれたんだと思う。
嬉しかったな…。

108:花梨 ◆eQxg:2012/12/14(金) 22:32 ID:PjQ

上げ

109:花梨 ◆eQxg:2012/12/14(金) 23:21 ID:PjQ

「でも、こっちには証人がいるのよ!?」
「見間違えかもしれない。」

震えていた声もしっかりしてきて、相手を強く見据えた。
向こうが言葉に詰まり始めた時、

「おーい、縄跳びあったぞ!」

縄跳びを探し続けていた、男子の声が聞こえた。
手の中には高級そうな縄跳び。

皆が目を見開き、あたしと持ち主を交互に見た。

「どこにあったの?」
誰かが聞いた。

「校庭に置きっぱなし。管理がなってなかっただけの話じゃねーの。」
男子が冷たく言い放つ。
視線はいっきに持ち主へ。

「こんな大事にしておいて、自分のせいじゃない。」
「朝日ちゃん可哀想…。」
「盗んでるの見たって言った人誰だっけ。」

そんな内容の話がヒソヒソと話される。

「謝って。二人ともきちんと朝日に。」
うららが盗んだと言った人、持ち主に言った。

「…ごめん、その…あんたのせいにしちゃって。」
「あたしも見間違いだったみたい。ごめんなさい…。」

110:花梨 ◆eQxg:2012/12/15(土) 12:46 ID:PjQ

上げ

111:花梨 ◆eQxg:2012/12/15(土) 20:52 ID:PjQ

書くペースが遅いせいで下がり続けてる…

112:沙南:2012/12/15(土) 21:08 ID:P82

ごめんっ!忙しくて来れなかった!
読んだよ!
すごい…!
その場にいるような感じがするよ…!

才能ありすぎ!少し分けて〜…

113:花梨 ◆eQxg:2012/12/15(土) 21:30 ID:PjQ

>>112
ありがと〜!
でも分けるほど才能なんてないんでね…

114:花梨 ◆eQxg:2012/12/15(土) 23:43 ID:PjQ

「いいよ、もう。気にしないで!」

無理矢理笑顔を作って言った。

皆、今まであんなに疑ってたのに…。
この二人だけが謝ればいいって訳じゃないでしょ。
あたしを信じなかったヤツは二人と同罪よ。黙って見ているなんて卑怯。

勿論、言葉にはしない。でも心の中ではそんな事を叫んでいた。
小4でも少し大人びていたから。

なんとなく、うららのほうを見てみた。

目が合って、ニッコリと可愛らしい笑顔を浮かべた。

『よかったね!』

口をパクパクと動かしながら、伝えるうらら。

…あたしの気持ちなんて分からなかったんだろうな。
何も知らないうららの笑顔。
心を見せずに嘘の笑顔を作るあたし。

あの頃から…あたしの心は曲がってしまったのかもしれない。

115:凛  ◆0P4w:2012/12/16(日) 19:24 ID:Lf.

面白いよ・・頭痛い。。

今日は、熱出ちゃったみたい。

116:花梨 ◆eQxg:2012/12/16(日) 21:33 ID:PjQ

>>115
大丈夫?ゆっくり休んでね

117:花梨 ◆eQxg:2012/12/16(日) 23:10 ID:PjQ

「じゃあ、どうやって朝日は抜け出したっていうのよ!?」

千夏の声で現実に引き戻される。

「知らない…他の人なんじゃないの?」

少し、戸惑っているような返事をした美咲。それを睨む千夏。
何かを言いたげなうららの目。

全てが夢のように思えた。
さっきまで過去を思い出していたからか、今目の前にあるものが信じられなかった。
夢を見ているかのような不思議な感覚。

「だって一番最後にトイレから出てきたのは…。」
「待って。」

千夏の言葉を遮ったうらら。
覚悟を決めたかのような瞳。
さっきまでのうららとは違う。

「あたしは、美咲じゃないと思う。」
「はぁ!?何でよ!」
「確かに一番最後に出てきたのは美咲。だけどそんな小さな事で美咲を疑いたくない!」

小4の時と同じ瞳をしていた。
仲間を守りたい、助けたいという気持ちが直に伝わってきた。
純粋で真っ直ぐな目。

うららは…本当に前とは変わってしまったのかな?

118:花梨 ◆eQxg:2012/12/17(月) 17:56 ID:PjQ

一旦上げ

119:花梨 ◆eQxg:2012/12/18(火) 22:19 ID:PjQ

上げ

120:凛  ◆0P4w:2012/12/19(水) 13:52 ID:Lf.

面白い!面白い!

fight!

121:花梨 ◆eQxg:2012/12/19(水) 16:04 ID:PjQ

>>120
サンキューで〜す☆
頑張ってもっとペースを早くします…

122:花梨 ◆eQxg:2012/12/21(金) 22:11 ID:PjQ

上げ

123:花梨 ◆eQxg:2012/12/21(金) 23:02 ID:PjQ

完全にあの頃の面影がなくなった訳ではなさそう。
もしかしたら今のうららは本当のうららではなくて…。

ううん、そんな筈はない。
覚えてる…初めてうららに裏切られたことに気付いた時のこと。
忘れるなんて出来ない。

去年、高1の頃。
友達なんて作る気もなかったから、いつも一人で居た。
勿論、うららと関わることも無い訳で。

なんの違和感も無い通学風景。
かなり普通。

あたしもその景色の中に溶け込んで、学校に通っていた。
今と同じで無言で教室に入って、誰にも相手にされずに席についたりして。

一人の時間なんて、いくらでもあった。
家でも、学校でも一人。

小学生の頃描いていた高校生像とは、まるで違う。

ただなんとなく学校に行って、なんとなく授業を受けて、本を読んで。
夢なんてまるでない。
目の前のことを考えるだけで精一杯。

あたしはそんな、毎日を過ごしていた。

124:花梨 ◆eQxg:2012/12/23(日) 17:01 ID:PjQ

高1の冬。
いきなり、セーラー服の襟をつかまれて椅子から引きずりおろされる。
ガタガタと大きな音をたてて椅子が倒れた。

足が床に強くぶつかり、痛んだ。

文句を言おうと、振り返ったあたしの後ろにはうららと千夏と美咲の3人。
襟をつかんでいるのが千夏、その後ろにうらら、さらに少し後ろに美咲が居た。

怒りの感情が消え、頭の中は真っ白。
血の気が一気に引いて、状況を理解するのに時間がかかった。

千夏の厳しい目。戸惑ったようなうららの仕草。
そして逃げ出したそうな美咲の瞳。

「ちょっと来て。」

選択の余地もなく、手を引かれどこかへ連れて行かれる。

階段を下り、渡り廊下を渡り、中庭に着いた。
上靴のまま綺麗に整えられている、芝生の上を踏んだ。

125:花梨 ◆eQxg:2012/12/23(日) 18:41 ID:PjQ

「」

126:花梨 ◆eQxg:2012/12/23(日) 18:41 ID:PjQ

↑ミスです すいません〜

127:花梨 ◆eQxg:2012/12/24(月) 11:30 ID:PjQ

ていうか まずこの小説見てくれてる人居るのかな…
いや 居なくても続けるけども!

まぁ大人しく続き書こう

128:美麗:2012/12/24(月) 11:31 ID:gTo

花梨〜入れて

129:花梨 ◆eQxg:2012/12/24(月) 11:57 ID:PjQ

>>128
ほわ〜っ 美麗!
まぁ 何のお構いも出来ませんがこんな小説でよければ入ってください!

130:凛  ◆0P4w:2012/12/24(月) 12:00 ID:Lf.

ε-ε-ヾ( o´∀)ツ[。+゚オヒサ。+゚]ヽ(∀‘o )ノ-з-з

御免ね 来れなくて

131:花梨 ◆eQxg:2012/12/24(月) 13:27 ID:PjQ

>>130
ずっと下がり続けて大変だったんだからね!

…なんてねっ
来てくれてありがとうございます!

132:花梨 ◆eQxg:2012/12/25(火) 18:15 ID:PjQ

千夏につかまれていた手が離された。
手首にはきつく握られていたのか、真っ赤な指のあとが付いていて。

風の音と鳥のさえずり。それ以外は何も聴こえない。
ずっと此処に立っていられそうだった。
心地のいい風が頬を撫でる。

そんな状態を壊し、口を開いたのはうららだったな。

「あんたさ…何か調子に乗ってるよね。」
「え?」

思わず、聞き返してしまった。
内容が理解できなかったわけじゃない。
聞こえなかったんだ。
それくらい小さく、モゴモゴと喋ったから。

「…だからっ、ちょっと可愛くてモテるからって調子に乗ってるって言ってんの!」

つまり、さっきと同じ状況。
何も進歩していないのね。

「あんたが居たから、千夏フラれちゃったのよ!?」
「そんなの知らないわよ。何?逆恨み?」

ちょっとツンツンと言ってみたけど、やっぱりダメだったみたい。

「何よ、無責任ね!」
「そうよ!あたしすっごく傷ついたんだからね!?」
「謝るとかしたらどうなの?」

3人が鬼の形相で迫ってくる。
本当に鬼になれそうな…。

133:りっさん (*´∀`)/:2012/12/25(火) 20:03 ID:CGY

私、この話し好きです!
これからも応援します!!!

134:花梨 ◆eQxg:2012/12/26(水) 09:45 ID:PjQ

>>133
すいません ありがとうございます
こんな小説を好きと言ってもらって… やる気が出てきました!

135:花梨 ◆eQxg:2012/12/26(水) 18:45 ID:PjQ

やる気は出ても書き込む気がない私を誰か助けて…
大体の流れは決まってても細かいところが思いつかない…

136:゚+。:.゚*rin*゚+。:.゚:2012/12/27(木) 14:55 ID:Lf.

細かい所…ね……。

いきなり朝日が暴力を振るう。
そして、朝日は自分が可笑しくなった事に気付いているけど、何故か止まらない。

もう耐えられなくて、ソファーにねっ転がって考えた
とかは?

137:花梨 ◆eQxg:2012/12/27(木) 15:00 ID:PjQ

>>136
そういうの私あんまり好まないんだ
とりあえず自分で考えるよ
…もう既に思いついてるけど書く気がないだけだけd((殴

138:花梨 ◆eQxg:2012/12/27(木) 23:50 ID:PjQ

「で、あたしが謝ったらそれでいいの?満足?」

あたしって何でこうなんだろうな。
素直に謝れない。
こんなこと言うと、状況が悪化すること分かってたのに。

「なっ…そういう問題じゃないでしょ!?」

千夏が怒鳴る。近くに顔を寄せて怒鳴るもんだから、キンキンした。
そしてワザとらしい泣きまね。

「酷い…なによそれ。千夏が可哀想じゃない!」
「そうよ。ねぇ、私いいこと思いついたんだけど。」

千夏の肩を持つ“元”親友うらら。
怪しくニヤリと微笑む美咲。

「どんな事?」
「うん、ちょうど前の遊び相手も学校に来なくなっちゃって暇だから千夏を苦しめた
 朝日と遊ぼうかなって。」

遊び相手。それは前うららたちのいじめのターゲットにされていた、岡野瑞希さんの事。
上靴や体操着を隠されてよく泣いていたっけ。
そんな瑞希さんも気が弱かったから、すぐに学校に来なくなってしまった。
それで、次のターゲットをあたしにしようとしてた訳。

「結構いいかも!千夏、どうかな?」

美咲の意見に賛成するうらら。少し声が震えていたような気もしたけど。
うららの声に反応して、顔を上げる千夏。
思ったとおり涙の跡なんて少しもついていなかった。

「いいね…それすっごくいいんじゃない?」

千夏はニヤリ、と歪んだ笑みを見せる。

高校1年、12月19日。この日が…あたしの地獄の始まりだった。

139:梅子 ◆N4dg:2012/12/28(金) 11:12 ID:gTo

怖い!!!
女子の戦いは醜いッスね・・・

面白いんで続き頑張ってね!

140:花梨 ◆eQxg:2012/12/28(金) 11:46 ID:PjQ

>>139
IDが特徴的だから美麗ってすぐわかるw

女子は怖い生き物だぞ〜
続きはマイペースに頑張ります…ww

141:゚+。:.゚*harin*゚+。:.゚:2012/12/28(金) 12:13 ID:Lf.

面白い!

千夏って…私のクラスにも居る…ww
虐めかぁ…。
私の小説にも虐めが出てるよっ!
「キミと居た日々。」に虐めが出てるよ〜
良ければ来てねw

142:花梨 ◆eQxg:2012/12/28(金) 12:40 ID:PjQ

>>141
宣伝一人一回まで… もう面倒臭いから宣伝は禁止にしよっと♪
千夏思いっきり悪役ですw今のところは…(意味深)

143:梅子 ◆N4dg:2012/12/28(金) 14:19 ID:gTo

>>140
そうかい?w

だね・・・w
続き頑張れ〜(花梨応援隊)

144:花梨 ◆eQxg:2012/12/28(金) 14:57 ID:PjQ

>>143
かっ…花梨応援隊…ww
がんばりまーす ありがとう!

145:花梨 ◆eQxg:2012/12/29(土) 22:28 ID:PjQ

「何よ、勝手にすれば!?あたし別にあんた達といたくて一緒にいる訳じゃないから!」

千夏の大きな声でハッとする。
吐き捨てるようにそう言い放ち、去って行った千夏。

“別にあんた達といたくて一緒にいる訳じゃないから!”この言葉が
妙に引っ掛かった。

一緒にいたくないなら何故離れない?
うららの家が金持ちだから?
ううん、そうならあんな事言わない筈。何故?どうして?

「朝日…いるんでしょ?」

いきなりのうららの言葉。驚いて何も言えないあたし。
完璧に隠れていたつもりなのに…!

「頭のいいアンタの事、一緒にいたくないなら何故離れないとでも考えているんでしょうね。」

しかも全てが見透かされていた。

そーっとうらら達の方を見ると、うららの横顔とうららを見る美咲の顔があった。
力が抜けたように立っているうららの瞳は感情を宿していないように冷たく、何処か一点を見つめていた。

その時急にうららが振り返った。
本当に急だったから隠れる事もできず、うららと目が合う。

何も言わない代わりに、何かとても大切な事を伝えようとしてる気がした。
真っ直ぐにあたしだけを見るうらら。
目を逸らしたくても何故か逸らせない、1ミリも動いてはいけない気がして。
美咲はあたしとうららを交互に見ている。

数十秒、いや数秒だったのかもしれないが酷く長い時間に感じた。

先に目線を外したのはうららだった。
そしてくるり、と踵(きびす)を返しお嬢様らしく優雅に去って行った。
それに美咲も付いていく。

彼女は昔からそう。育ちがよく、厳しい教育を受けていたから品が良い。
決してワザとやっている訳ではないのだが、それが周囲の人には伝わらず
嫌味を言われてしまうのだ。

…今はどうなのか知らないけど。
昔はうららの事一番分かってるのがあたしだったから。

146:花梨 ◆eQxg:2012/12/31(月) 11:12 ID:PjQ

暫く更新出来ないから一応上げ

147:梅子 ◆xgV2:2012/12/31(月) 19:05 ID:gTo

上げさしてもらうね

148:梅子 ◆xgV2:2013/01/01(火) 16:12 ID:gTo

また上げさしてもらうね♪

149:花梨 ◆eQxg:2013/01/01(火) 21:28 ID:CN.

梅ちゃんゴメンね パシリに使っちゃって…

150:花梨 ◆eQxg:2013/01/03(木) 18:32 ID:CN.

とりあえず上げよう

151:花梨 ◆eQxg:2013/01/04(金) 09:43 ID:CN.

でも、もうあたしはうららの側にいる事ができない。
前と同じように話すこともできないんだろうな。

寂しい?ううん、きっと寂しくない。あたしは一人でも平気なんだから。
だってうららは裏切ったのよ、約束を破って。
友達なんてそんなモノでしょ。裏切るの、いつかは。
だって人間は弱いんだもの。なにも自分から裏切られに行く必要はない。

裏切られた時は胸が引き裂かれるようだった。話さなくなっても、うららとは繋がっていると思ってたから。

これからあたしは一人で生きていくの。友情なんて恋愛なんていらない。
好きだった人にも、友達だった人にも裏切られるのはもうイヤだから。

そう、強く決め込んで朝学校に来る途中に買ったコンビニ弁当を片手に、屋上へ向かった。

152:花梨 ◆eQxg:2013/01/06(日) 00:03 ID:CN.

上げ

153:花梨 ◆eQxg:2013/01/08(火) 23:13 ID:CN.

あげ〜

154:花梨 ◆eQxg:2013/01/09(水) 22:56 ID:CN.

屋上に続く階段を駆け上がり、少し錆びた(さびた)重い扉を開ける。
冷たい11月の風が吹き、あたしのこげ茶色の髪が顔にかかった。
少し寒いけど3階建て校舎の屋上から見える景色が好きなんだ。

春には、校庭に植えてある桜の花が開く。
夏には、その花が緑色の葉っぱに変わる。
秋には、近くにある山が赤や黄色に変化する。
冬には、冬休み前に残った仕事を終わらせようと人々が慌しく(あわただしく)動き出す。

春夏秋冬どの季節の景色も大好き。
人もなかなか来ないから、あたしにはピッタリの場所。

一日のうちで此処に居る時間が一番好きだし、ホッとする。
大きく深呼吸をして、床に座る。

「ねぇ、貴方一人?」

不意に上から女の子の声がした。
いつも人なんて居ないのに、ましてや女の子なんて居た試しがないのに。

155:花梨 ◆eQxg:2013/01/10(木) 22:48 ID:CN.

振り向くと、いつの間にか貯水タンクの上に黒髪の美少女が。

あたしと目が合った瞬間、その子はニコッと笑った。
そして、2メートル近くの高さのあるタンクから軽やかに飛び降り、タンクの置いてある屋根の上に立った。

「私、2年2組の近藤麻衣。貴方は?」

理解出来なかった。あたしなんかに話しかけるなんて。
うらら達の噂はすごく有名で、そのうらら達にいじめられているあたしも有名。
全校で知らない人なんていない筈。
この人…近藤さんだってきっと何かしらの噂を知っている。

関わるといい事なんて無い事くらい分かっている筈なのに…。

「どうしたの?貴方の名前も教えてよ」

そう言うと優しく微笑んだ。

「あたしは…2年1組の間宮朝日…」
「朝日ちゃんね!隣のクラスだね。これから宜しく!」

顔は分からなくても、名前を言えば離れていくと思ってた。
なのに宜しくなんて…。
この人だったら大丈夫なのかな?仲良くしてくれる?小学生の頃のあたしとうららみたいに…。

近藤さんが屋根から降りてきて、あたしと手を繋いでブンブンと振った。

「あの…近藤さん…」
「麻衣でいいよ!私も朝日って呼んでいいかな?」

朝日。今はいないお母さんとお父さんが付けてくれた名前。
朝日みたいに皆を照らす、希望の光になってほしいという理由から付けられた名前。
こんなに優しくしてもらったのはいつぶりだろう?

仲良くなりたい。一人でもいいと思ってたのにな。
でも気になっていた事を聞かないと。

「うん、いいけど…あたしの噂知ってる?」

これで知らないなんて言われたらどうしよう?うらら達と関わっている事が分かったら
離れていくに決まってる。

「知ってるよ、鏡見さんの事でしょ?そんなの関係ないよ!朝日は朝日だもん」

麻衣は太陽みたいに笑った。
“朝日は朝日だもん” 嬉しかった。誰にも必要とされてないと思ってたから。

そんな麻衣の笑顔が不気味に見えた気がしたのは気のせいだと思いたい。

156:花梨 ◆eQxg:2013/01/13(日) 12:18 ID:CN.

とりあえず上げましょう うん

157:花梨 ◆eQxg:2013/01/14(月) 16:19 ID:xvU

上げ…?
停電で書き途中だったのが消えやがった…

158:カイ ◆4ymA:2013/01/14(月) 16:30 ID:Sr.

初めまして!!この小説全て見させていただきました!!
主人公の心情が分かりやすくて、見やすかったです!!
頑張って下さいね!!

159:花梨 ◆eQxg:2013/01/16(水) 22:17 ID:xvU

>>158
うわぁぁあ 最近チェックしてなくてレス遅れました ごめんなさい!
ありがとうございます!マイペースに頑張りますね〜

160:花梨 ◆eQxg:2013/01/17(木) 23:55 ID:xvU

「ねぇ、これからお昼休みは一緒にご飯食べない?その方が楽しいでしょ!」

麻衣はそう言って、返事を待たずにあたしの隣に腰を下ろした。
思わず口角が上がる。もう何だっていいや。

「うん……、うん勿論」
「ありがとう!嬉しいな」

素直に自分の気持ちを口に出す麻衣。笑顔はキラキラと光っていた。
黒髪で二つ縛りをした、真面目そうな子。顔は整っていて男子ウケもよさそう。
いわゆる“誰にでも好かれる子”。そんなイメージがある。

「ちょっと朝日、それコンビニのお弁当じゃない!そんなの食べてたら健康に悪いよ」

自分のおかずをポイポイとあたしの弁当に入れていく麻衣。
まだ出会ったばかりなのに、何故そこまでしてくれるの……?
何か、仲良くなることを急いでいるような……。不覚にもそんな事を思ってしまったあたし。

でもそんな思いも、隣で微笑んでいる麻衣を見ると消えていった。
麻衣はそんな子じゃない。
そう自分に言い聞かせて、あたしは微笑み返した。

161:花梨 ◆eQxg:2013/01/20(日) 10:09 ID:xvU

とりあえずそろそろ続き書かないとヤバす!

162:花梨 ◆eQxg:2013/01/22(火) 22:46 ID:xvU

それからあたし達はメールアドレスを交換して別れた。
今まで教室に帰る時は、ダルくて足が重かったけど今日は違った。
そんな事よりも新しく友達が出来たのが嬉しかったし。
何だかんだ言ってもやっぱり、一人は寂しかったんだな。

教室ではうららと美咲、そして千夏の間の空気が重くて、何かされる事は無かった。

そして今は下校中。

「ふふ……」

麻衣の笑顔を思いだす。心が暖かくなって、たくさんの心配事も吹き飛んだ。
麻衣の笑顔は人を安心させる力もあるのかな?

家の玄関が見えてくる。
大丈夫、あたしは一人じゃない。おばさんなんて怖くないんだ。
心の奥がモヤモヤしてるけど……。

玄関のドアを開け言う。

「ただいま」

163:花梨 ◆eQxg:2013/01/26(土) 11:23 ID:xvU

上げ

164:莉羽 ◆EppM:2013/01/28(月) 22:11 ID:Lyk

花梨〜♪
来ちゃった☆←

今ね全部、読んだところなんだけど…

ホントに小6!?
あたし、中1だよ…(´Д`;)

なのに、この文才…の差…←

めっちゃくちゃ面白いんですけど!!!

美咲、今は優しいね←
前はニヤリと笑ってたとk((黙
麻衣、なんか嘘っぽい…w
友達かーらーの裏切りィ…って感じかな(笑)←

とにかく、めっちゃ面白い!
これからも頑張って☆

165:花梨 ◆eQxg:2013/01/28(月) 22:54 ID:xvU

>>164
莉羽!来ちゃったn……じゃなくて 来てくれたの!?
年齢詐称はしておりません 小6です!

ありがと〜♪
莉羽年上とは思ってたけど中1だったのか…… 
莉羽の小説見たことないけど普段の様子から絶対上手いって! 私の色々グダグダだしw

美咲はね…… キャラぶれぶれw
麻衣も本当は登場する予定なかったし 途中で大きく路線変更w

ありがとう!さて今から書きますか……

166:花梨 ◆eQxg:2013/02/02(土) 20:35 ID:xvU

この小説を見てくださっている方(もし居るのならば)
もう少しだけ!更新待っていてください……

167:莉羽 ◆EppM:2013/02/02(土) 23:16 ID:Lyk


>>165 花梨

来ちゃったの〜♪←

私、花梨より年上での文才なし…。

文才は無いが、もうそろそろ小説を書こうと思ってるの(笑)
文才は無いけどねw

私は何回か小説を書いてるんだけどね、全部が挫折したwww
路線変更どころか、衝突事故が起こってるww

続き頑張って(´ `*)

168:花梨 ◆eQxg:2013/02/04(月) 17:50 ID:xvU

>>167
私莉羽の小説読んだ事ないから無責任な事言えないけども
自信持って!「自信は成功の一番の第一の秘訣である」
私の小説がダメなのは自信がないからもあるw

衝突事故ってww

今度こそ続き書こうw

169:花梨 ◆eQxg:2013/02/06(水) 18:04 ID:eI2

「あら、お帰りなさい。ご飯は?」

叔母さんが笑顔でリビングから顔を出した。
今日は機嫌がいいみたい。あたしはそれが一番ホッとする。
怒鳴られないから、睨まれないから。

「ありがとう。でもお腹減ってないからいいや」

無理矢理笑顔を作って言った。
少しでも機嫌を損ねないように、言葉を慎重に選びながら。

「そう?お腹減ったら言うのよ」

……よかった。機嫌は損ねなかったようだ。
小さく息を吐き出しうん、と返事をする。

そして階段を駆け上がり、2階にあるあたしの部屋のドアを開ける。

手に持っていたバッグを床に落とし、ベッドにダイブすると久しぶりにまともに人と
関わった疲れや、緊張が一気に押し寄せてくる。

そのまま大きくあくびを1つして、服も着替えずにあたしは静かに目を閉じた。

170:花梨 ◆eQxg:2013/02/06(水) 22:29 ID:eI2

─────ピリリリリ

この音であたしは目を覚ました。

壁にかかった時計を見ると、時刻は午後7時40分過ぎ。
家に帰ってきたのが5時過ぎだから大体2時間40分寝ていたことになる。

ここでさっきの音の正体に気付いたあたしは、急いでバッグをあさった。

「あった……」

小さく呟き、取り出したのは携帯電話。『メールあり』の文字が光っていた。
送り主は麻衣。逸る(はやる)気持ちを抑えてメールを開く。

『こんばんは いきなりメールしてゴメンね でも伝えたい事があったの
 私朝日と友達になれて嬉しかった いつもクールでカッコよかった朝日
 実はちょっと憧れてたから これからよろしくね!   麻衣より』

たった3行の短いメール。それでも十分だった。

ずっと心の奥で遠ざけていた存在“友達”。
あたしを友達だと言ってくれる、必要だと思ってくれる。そんな人があたしは欲しかったんだ。

ねぇ、お父さんお母さんあたし……
                 友達が出来たよ。

171:あゆみ ◆XL8M:2013/02/07(木) 12:20 ID:MCE

小説なんか、同感するとこいっぱい…… !

花梨すごいね〜

172:花梨 ◆eQxg:2013/02/07(木) 15:54 ID:eI2

>>171
本当?ありがとう!
でもあゆみの方が凄いよ 
私には思いつかないもん あんな話!

173:花梨 ◆eQxg:2013/02/10(日) 10:06 ID:eI2

また更新に時間かかりそうなので上げておきます

174:花梨 ◆eQxg:2013/02/12(火) 23:05 ID:eI2

もう1回だけ上げ

175:花梨 ◆eQxg:2013/02/14(木) 22:20 ID:eI2

ダメだ 続きが思い浮かばないぃ!!!

176:花梨 ◆eQxg:2013/02/19(火) 20:13 ID:eI2

暖かい布団の中で聴こえる音。
鳥の声、目覚まし時計の音、そしてもう1つ、昨日と同じ携帯の着信音。

体を起こし、重い瞼を持ち上げるとボヤける視界に映りこんだあたしの部屋。
目をこすって周囲を見渡すと、目覚まし時計を発見。
スイッチを押し音を止めた。

「んーっ!」

大きく伸びをして、勢いよくベッドから降りると勉強机の上の携帯を開く。
案の定、送り主は麻衣だった。

『おはよ! 後で朝日の家の前に行くから一緒に学校行こう!』

家の前に行くから……?何であたしの家を知っているんだろう。教えて……ないよね?
疑問が渦巻く頭の中。

とにかく、早く着替えてご飯食べよう。
最終的にはこんな結論に至った。

クローゼットからセーラーの制服を取り出し、寝間着を脱ぎ袖を通す。
カーテンを開け、一度鏡で身なりを確認してからスクールバッグを持ちリビングへ向かった。

既におばさんは起きてきていて、キッチンで食パンを焼いていた。
テーブルの上には苺ジャムとマーガリン、そしてコーンスープに野菜ジュース。
朝ご飯のお手本のような朝ご飯。栄養面も問題ない。

「おはよう」

たった一言だけ挨拶をして椅子に座る。

「おはよう」

向こうからも一言だけの挨拶が返ってくる。

ん。機嫌は悪くないみたい。天気も良い。なるほど、いい事あるかも。
そんな淡い期待を抱いているとチン、とオーブンから音がした。
キツネ色をしたパンがお皿に乗って登場。

この家族、そしてあたしはバターよりマーガリン派だからパンに付けるのはいつもマーガリン。
丁寧にマーガリンを塗り、苺ジャムを重ねる。
角から頬ばり飲み込み、野菜ジュースを一気飲み。
コーンスープにも手をつけていると、気付けば時刻は7時50分。

そしてその時、

_____ピンポーン。 来客を知らせるチャイムが鳴った。

177:花梨 ◆eQxg:2013/02/22(金) 16:40 ID:eI2

上げた方がいいのかな?

178:花梨 ◆eQxg:2013/02/27(水) 22:15 ID:eI2

「はーい」

おばさんが、パタパタとスリッパで走る音を響かせながら玄関へ向かって行った。

ドアを開ける音と同時に聞こえたおばさんの声。
まさか……!
パンを片手に玄関を覗いてみると、そこにいたのは思ったとおり麻衣。

「あっさひ!おはよう」

麻衣はあたしに気付くとニッコリと笑って、腕が千切れそうなほど手を振った。
思わずそのテンションの高さに驚き、パンを落としそうになるほどだった。

「お友達?」

おばさんが目を見開いて言った。
そりゃ、あたしが友達連れてきた事なんて無かったしね。

「うん、まぁそんなとこ……かな」

ちょっと照れながら言うと麻衣はさらにニコニコと嬉しそうに笑った。

「ほらほら、何パンなんて食べてるの! 早く行かないと遅刻しちゃう」

そんな気持ちを隠したいのか、いーち、にーい、と数を数え急かす麻衣。

「待って待って!」

急いでスクールバッグを取りにパンを咥えながらリビングまで戻り、
それと同時進行で愛用しているカーディガンも着た。

「23秒! ギリギリセーフ!」

麻衣はそう言いながらドアに手をかけ外に出る。
あたしも靴を履いて麻衣に続いた。

______そんなあたし達の様子をおばさんはどんな表情で見ていたのかな?


 

179:花梨 ◆eQxg:2013/03/03(日) 13:48 ID:eI2

本来なら家から学校までは10分で着く。これは前話した通りだ。
でも今日は麻衣と話しながらだったからか、かなり時間がかかった。
やっと学校が見えてきた時、校舎に付いている時計の針は8時10分を指していた。
家を出たのが7時55分だったから、つまりピッタリ15分。

それにしては長く感じなかった。
好きな本の話やクラスメイトの話、好きな音楽などの他愛の無い話だったけど楽しかった。嬉しかった。
明るくて一緒に居ることが楽しい所がうららと重なったな。

麻衣とは職員室に用があると言っていたから、靴箱で別れた。
その途端不安な気持ちに襲われた。そして憂鬱なあたしのクラス、1組に向かう。

その途中誰かがぶつかってきて転んだ。見事にスネを打って、激痛が走る。

「いった……」
「あははははっ、ごめんね朝日。でも朝からアンタの良い転びっぷり見れてよかったわ」

声を聞いて確信した。

「うらら……、アンタ達もう仲直りしたの?」

視線の先にはいつもの3人組。
当たり前のように千夏も一緒に立っている。

「なあに? 喧嘩なんて元々してないもの」

澄まし顔をして千夏が答える。
……嘘つけ。昨日思いっきりしてたじゃない。
気まずそうに美咲がうららの方を見ていた。それにうららは肩をすくめ答える。

「何はともあれ……今日もいっぱい遊んでね……!」

千夏はそう言って、あたしに黒く笑いかけた。
どうやら波乱の1日になりそうです。

180:花梨 ◆eQxg:2013/03/06(水) 16:36 ID:eI2

あげ〜

181:花梨 ◆eQxg:2013/03/08(金) 21:38 ID:eI2

1話で上げを使えるのは2回までとしよう……

182:花梨-karin- ◆uPA.:2013/03/13(水) 20:50 ID:j6A

やっべぇ マジでヤバいぞ 続きが思い浮かばないという事態に……

183:鏡時 ◆MUNk:2013/03/17(日) 09:43 ID:5zI

花梨、読んだよ!

何が駄作だよ、全然面白いじゃん!

情景描写もたくさん入ってて読みやすいし!

184:花梨-karin- ◆uPA.:2013/03/21(木) 21:01 ID:vLI

>>183
ありがとぅーす!←
その言葉を励みに頑張りますw

185:匿名さん:2013/03/24(日) 17:56 ID:vLI

机や椅子が倒れる音が教室中に響き渡る。

「いった……!」

クラスメイトの冷たい視線、クスクスと堪えるような笑い声。そして、倒れた机に埋もれたあたし。
教室の中の事全てが普通では無かった。
ううん、これが普通なんだ。このクラスでは普通なんだ。これが当たり前の光景。

「ちょっとー、何そんな所で寝てるんですかぁー」
「やっだ、机が汚れるわ!」

頭がガンガン痛む中、嫌味ったらしい千夏とうららの声が聴こえた。

反論したくても言葉が出て来ない。それが悔しい。
誰かと一緒じゃないと何も出来ないくせに……!
だから人間って嫌い。汚くて弱い。

「仕方無いな、あたしが綺麗にしてあげる」

今まで黙っていた美咲も冷たい顔で口を開いた。
ボーっとしていた為、言った事が理解出来なかったあたしだけど美咲が持った物を見てその言葉の真意に気付く。

目の前には水が滴るモップ。
小学生の頃うららに見せてもらった漫画にもこんな場面があったな……。

そんな事を考えていると右腕を鋭い痛みが襲う。
同時に冬の水の冷たさ、服が体にまとわりつく気持ち悪さも感じた。

人間はどうしてこんな事をしてじゃないと自分を主張出来ないのだろう。
何故あたしはこんな所にいるの?何故あたしは生きているんだろう。
まず、あたしは生きているの?こんな毎日生きているなんて言えるの?

朦朧とした頭の中はそんな疑問でいっぱいだった。
でももう教室に響く笑い声も聴こえなくなってきていて……。

186:花梨-karin- ◆uPA.:2013/03/24(日) 18:01 ID:vLI

久しぶりの更新 名前を入れ忘れるという重大なミスを犯してしまった←
更にこの文を別の方のスレに書き込んでしまうとは……

187:花梨-karin- ◆uPA.:2013/03/28(木) 23:15 ID:kJU

思った以上に沈んでました
明日辺りに更新出来るかな……?

188:花梨-karin- ◆uPA.:2013/03/31(日) 00:49 ID:kJU

「ちょっと、何してるの!?」

遠ざかる意識を引き戻すように聞こえたあの声、一気に目が覚めた。
教室は静まり返り一斉に振り返り、視線が一人の少女に集中する。
しかし、気にせずあたしに歩み寄り、

「大丈夫!?」
「麻衣……」

黒髪の二つ縛り、大きな瞳、少し高めの声。一瞬で麻衣だと分かった。
滲む視界に映る麻衣の表情は……。

「アンタ……2組の近藤! 何勝手な事してんのよ!」

千夏のヒステリックな声で教室はざわめきを取り戻す。
近くの美咲とうららを見てみると驚きと困惑の混ざり合った表情。何かが不自然に思えた。

189:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/01(月) 17:34 ID:kJU

上げます

190:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/04(木) 23:58 ID:kJU

再び上げ

191:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/06(土) 01:38 ID:kJU

「あなた達最低よ、朝日がアンタ達に何をしたっていうの!?」」

麻衣があたしを庇って言ってくれた言葉。
でも正直、意味が分からなかった。
何故相手を煽るような事を言うのだろう、これじゃあ逆効果じゃないか。
案の定クラスメイトの表情は引き攣り、固くなっていた。

「近藤、自分の立場分かってる?」

怒りを押し殺したような千夏の低い声、思わず鳥肌がたった。
麻衣は……あたしに巻き込まれて嫌がらせをされたりしないかな?
数々の感情が渦巻く脳内、そして麻衣と千夏の間には火花が散りそうな睨み合いが起こっていた。

「麻衣……! あたしは良いの、だから……っ」

あたしはこの空気に耐えられなくて、そして麻衣が巻き込まれるといけないからこの言葉をかけた。

「朝日……」

そう呟き振り返る麻衣の口元は、何故か歪んでいるように見えた。
千夏の殺気立った声よりももっと怖い、狂気に満ちたような表情。

目を疑い、蛇に睨まれた蛙のように固まった。
しかしもう一度瞬きしてみるとそんな麻衣は消えていて、心配そうな表情をした麻衣に戻っていた。
もしかして見間違いだったのか……?うん、きっとそうだ。

「何ゴチャゴチャ言ってんの、ちょっと近藤……!」

そう千夏が何かを言いかけた丁度その時、あの学校特有のキンコンカンコン音のする予鈴が鳴った。
良いタイミングなのか悪いタイミングなのか……。
クラスメイトも各々の席に着いて行った。

「あっ、予鈴。朝日ゴメンね、何かあったら言うんだよ。すぐ飛んで来るんだから。」

まだ何か言いた気な表情で、あたしを見ながら立ち上がるあの子。
あんまりアッサリと行ってしまおうとしているのだから少し切ない気持ちになったけど、それもあたしの我が儘。

「……うん。ありがとう……ね」
「じゃあね! また来るから」

弾ける笑顔で去って行ったその姿と言葉。

「……あたしの事は人事……っか」

ただ教室の端に一人で座り込む声は誰にも届く事は無かった。

192:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/07(日) 23:09 ID:kJU

とりあえず上げ
2、3日に一度の更新を目指します!

193:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/09(火) 16:54 ID:kJU

中学校入ってバタバタなので更新遅れるかもです
または短くなるとか……

194:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/12(金) 22:11 ID:kJU

そしてその後あたしはいつも通りつまらない授業を受け、いつも通り悪口の書かれた紙が回されて来て。
本当にいつもと同じ、全く変わらない日常なの。

なのに今日は何故かとてもイライラしていた。胸の奥がモヤモヤ霧がかったようで、息が詰まる。
紙は破り捨て、授業もろくに聞かなかった。休憩時間も1人で本を読んでいると、不機嫌な事が分かったのか誰も近寄って来なかった。
……意外と良いかも、これからいつも不機嫌でいようかな。でも流石にしんどいか。

そんなこんなでまあ、昼休み。
千夏と美咲は委員会の事で呼び出されたようだ。うららは1人じゃ何も出来ない子だから今日は静かに過ごせそう。

表情を緩ませあたしは屋上へ向かう。

「ねえ、そういえば来週期末テストだよ」
「あたし勉強とか全然してないんだけど……」
「ちょっとそれヤバイってー!」

あははははっ、と笑い声を上げながら通り過ぎて行く少女達。
あたしは将来苦労するだろうな、呆れながら見ていた。

195:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/13(土) 11:22 ID:kJU

本当に短かったですね しかも見直しもしかなかったから変な所が多過ぎる……
すみません!

196:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/14(日) 21:48 ID:56s

上げ 
次の更新は>>194書き直しになるかもです
あまりにも酷いので;

197:匿名さん:2013/04/21(日) 08:31 ID:1AY

上げ

198:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/21(日) 08:34 ID:1AY

あら また入力してなかった

199:匿名さん:2013/04/22(月) 22:01 ID:1AY

本鈴が鳴り、同時に先生が入って来る。
1時限目は国語、担当は酒井愛美先生。若くて可愛く生徒……特に女生徒からの人気が高い。
あたしも、優しいし叱る時は叱ってくれるし好きな方の先生だ。

でも、この人の授業はあまり好きじゃない。教科書に沿った内容を行うだけで、正直退屈だ。
……まあ、時折ギャグを織り込ませるから他の奴らは楽しいんだろうけど。

うとうとしながらも必死に意識を保ち、話を聞いているといきなり後ろから小突かれた。
目を擦りながら振り返ると、ニヤニヤと笑いながら紙切れを差し出すクラスメイト。
大体……いや、全て理解出来た。あたしだって、そんな鈍感じゃないから。

開いてみるのも無駄だから、千切ってスカートのポケットへ突っ込む。
きっと内容は『ブス』や『死ね』というクラスメイト全員分の中傷。こんな事は毎日あるからもう慣れてしまった。

それにしても、何か変な気持ちだ。
……別に変わった所なんてないのに。いつもと変わらない、つまらぬ日常。
なのに、何故だろう。
深く霧がかった森の中をさまよっているような、どうしようもないようななんとも不安な気持ち。

あぁ、もう何も考えたく無い、とにかく今は1人にしていて。
そんな気持ちが滲み出ていたのか、休み時間でも落ち着いて本を読む事が出来た。

そうか、不機嫌だと人は寄って来ないのか、ならばこれから毎日不機嫌でいれば良いんじゃないか?
……そんな事が頭の中をよぎった。それにしても何て安易な考えなのだろうか。精神的にストレス溜まるだろ。

ふう……と1つ深く溜め息。そして大きく伸びをする。

200:花梨-karin- ◆uPA.:2013/04/23(火) 15:38 ID:1AY

はい 200でございます〜
まさかこんなに続くとは……


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