【東方オリキャラ】Nightmares are always by my side…

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1:蔭枕九富◆gI:2020/06/24(水) 12:40

平穏な日常、当たり前の毎日の中には、見えない悪夢が隠れている・・・・・

その悪夢がどんなに小さな些細なものであったとしても、気づいたならば決して見逃すことは許されない・・・・・

平穏を崩されたくないのであれば・・・・・

501:深淵の予兆◆gI:2021/07/15(木) 05:46

あー!妹紅だー!

(妖怪兎の一人が妹紅を見つけるやいなや、元気に走り回って目の前までやってくる・・・・・

そして「あれ?その子どーしたの?」と、妹紅が背負っている妖怪兎に気づき声をかける・・・・・

この時点では、まさか血まみれになるほどの大怪我を妖怪兎が負っているとは思ってもいない・・・・・)

502:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/15(木) 16:50

妹紅
「あー……この二人の手当てをしてやって欲しい。
一応、毒とかは焼いておいたし、傷口を焼いて止血もしてあるからそう手間はかからないと思うが、医者にも見て貰って欲しい。」

血塗れの妖怪兎に、氷精の二人を担ぎながら、永遠亭内から出て来た妖怪兎に対してこの状況をどう説明しようかを少し悩んだ後、手当てをしてやって欲しいと言う。先程、二人の体から邪気やそれに連なる毒や呪いの類いは焼き清めておいた事から普通に手当てをして治療を受ければほどなくして完治するだろう。

おそらくこの二人は金を持っていない。
はあ……木炭を売ったり、竹林の案内や護衛をして稼いだプリズムリバー楽団のライブへ行くための資金がまた削られてしまうんだろうなぁ……

503:深淵の予兆◆gI:2021/07/18(日) 06:32

うわっ!?こりゃ酷いね・・・・・妖精の方はともかくとして・・・・・

(意識もあり、普通に元気な様子のチルノはともかくとして、酷い傷を負った妖怪兎を見れば、表情を歪め上記を言う・・・・・

そして「人参で手を打つよ!」と、お金の代わりに人参をもらおうとする・・・・・

妹紅の心情を察してか、それともただただ人参が食べたいだけか・・・・・)

504:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/19(月) 12:49

妹紅
「お、随分と気前がいいな。そうしてくれると助かる。」

ライブのための軍資金を切り崩す事になるだろうと思い軽く落ち込んでいたところ、人参を買って渡すだけで済むとわかると、金額的にそちらの方が助かるため、お願いする。

505:深淵の予兆◆gI:2021/07/20(火) 18:56

交渉成立だね、それにしても、何があったの?

(妖精であるチルノはその種族故のしぶとさがあるからともかくとして、片や妖怪兎の方は予想以上の大怪我を負っていることに、驚きながらも何があったのかと妹紅に聴いてみる・・・・・

妖怪兎はやんちゃな性格が多いからか、遊んでいる最中に誤って怪我を負ったとも考えられるが・・・・・)

506:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/21(水) 18:02

妹紅
「あー……幻想入りしたばかりの妖怪か何かに襲われたみたいだ。」

担いでいた状態から降ろし、運ばれていくチルノと妖怪兎を見送りながら、何があったのかと言う相手に対して、自分も詳細や素性を知らないものの、幻想入りしたばかりの奴にやられたのだと応える。

507:深淵の予兆◆gI:2021/07/23(金) 09:25

物騒だねぇ・・・・・

(妹紅自身も詳しいことは知らないという事実を知らない妖怪兎は、物騒だとつぶやけば身震いをする・・・・・

そして、そのまま妹紅に「幻想郷も厄介なのは受け入れ拒否すればいいのに・・・・・」と、幻想郷の来るもの拒まずな決まりについて不満をもらす・・・・・)

508:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/23(金) 17:28

妹紅
「それもそうだな、幻想入りするものを取捨選択すればいいのにな?頭のいい奴らの考えることはわからない。」

幻想郷の生命力と精神力、それに呼応するあらゆる力やエネルギーを司る"隠岐奈"、強大な鬼の一角であると同時に仙術を使い、結界を乗り越え外の世界に干渉する事が出来る"華扇"、境界を操り幻想入りについて管理している"紫"と言った名だたる幻想郷の賢者達の考えがまるでわからない。

そこらの妖怪や神格を歯牙にもかけない実力と頭脳を持ち合わせた者達なのだが、それ故に脅威になるかもしれないものをも幻想入りさせるというその本心や本当の狙いについて自分達ではわからない、理解が及ばないと少しだけ愚痴を言う。

509:深淵の予兆◆gI:2021/07/25(日) 22:19

だよねだよね?何でも受け入れることで危機に晒されるのはいつも弱い立場の妖怪とかなんだから、もう少し気を使ってもらいたいよ・・・・・・

(強い者からすれば幻想郷にいかなる災いをももたらす何者かがやってきたとしても対処できる策があるのだろうが、自分達のような弱い妖怪兎もとい力の弱い妖怪達からすれば、かなり迷惑な話だと愚痴を漏らす・・・・・)

510:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/27(火) 08:43

妹紅
「ま、問題を起こすのは古参の妖怪や神様連中も同じだから何とも言えないけどな?」

萃香や永遠亭の者達と言ったように古くからこの幻想郷に住んでいる者も、それぞれの思惑や狙いがあるど、かなりの規模の異変を起こしていた事を思いながら呟く。



妹紅
「それに……異変を通して色んな奴がこの幻想郷に住むようになったし、少しずつ幻想郷そのものが活気に満ちて強くなっていくようにも感じるんだ。」

紅魔館の者達を筆頭に、命蓮寺の者達や神霊廟の仙人達、更にこれまで交流の無かった天人である天子や、月の民の尖兵だった玉兎達と言うように外の世界からこの幻想郷に定住し、幻想郷の一員になっている事で、幻想郷が停滞や衰退をする事無く、寧ろ活気が増していることを少し嬉しく感じている。

511:深淵の予兆◆gI:2021/07/31(土) 06:15

活気づくのと騒がしいのとは違う気もするけど・・・・・

(活気づくのはそれはそれでいいのだが、何でもかんでも迎え入れるとなると、その分悪人も迎え入れてしまっている可能性も高く、そうなればその分異変が起きる可能性も高くなる・・・・・

妹紅にしてみれば、さほど大きな問題なのかもしれないが・・・・・)

512:蓬莱の人の形◆3.:2021/07/31(土) 11:33

妹紅
「ま、私達が気にしたところで何が変わるわけでも無いさ。
それに……元から善悪なんかこの世界に無い、あるのは我儘だけだ。その最たる例がアンタらのところの姫様だろう?」

両手を頭の後ろで組ながら、この世界には善も悪も存在しない。あるのはそれぞれが持つ我儘だけであり、それが場合によって悪や善と呼ばれるだけであり、善悪の範疇に収まらない我儘の化身であるのが永遠亭の頂点にある輝夜であると言う。

513:深淵の予兆◆gI:2021/08/02(月) 02:20

確かにそう言われればそうだけど・・・・・

(そう言うと「でも今までずっと我儘で成り立っていて、よく崩壊しないよね・・・・・時々異変は起きるけど・・・・・」と、未だに幻想郷が解決できるレベルの異変止まりで済んでいることが奇跡とすら思えてくる・・・・・

しかし、逆に言えばそれは今までがその程度で済んでいる、ということでもある・・・・・)

514:蓬莱の人の形◆3.:2021/08/02(月) 22:29

妹紅
「ま、何も代わり映えのしない事よりも、多少の刺激はあった方が楽しいけどな?」

両手を頭の後ろで組んだまま、永遠亭の入口近くの壁に背を預け、代わり映えのしない日常が永遠に続くよりも、異変が起こった方が楽しいし、幻想郷の中にはその異変や、異変後の宴会を楽しみにしている者もいる……勿論、自分もその一人だと言うことを言う。

515:深淵の予兆◆gI:2021/08/03(火) 06:55

多少で済むならいいけどね・・・・・

(幻想郷という、猛者が山のように集っている場所には、力試しと言わんばかりに力を奮おうとしてやってくる邪悪な者も少なくない・・・・・

多少で済むならまだしも、多大な被害が出ることだってある・・・・・)

【一方、紅魔館・・・・・】

咲夜「・・・・・これまた派手にやったわね・・・・・」

(美鈴が倒した謎の人物の無残な死体を目にすれば、そのまま美鈴の方へと視線を移して上記を呟く・・・・・

いくら紅魔館に仕える従者の役目とはいえ、死体の処理ともなると流石の咲夜も顔をしかめる・・・・・)

516:不死鳥と小悪魔◆3.:2021/08/03(火) 20:51

妹紅
「ははは!血の気の多い奴は幻想郷の中でも珍しくない。
それに……あの吸血鬼異変の時もこの竹林に押し寄せた外の世界の魔物や吸血鬼の軍勢を翻弄し、返り討ちにしていただろう?」

霊夢や魔理沙の他に萃香とレミリア、チルノそしてあまり知られてはいないがアリス等、この幻想郷内にも好戦的な者も多数いるため、外の世界から脅威が来たとしても、戦いになる事自体はそう珍しいことじゃないと言う。

そして、かつてこの幻想郷に現れた吸血鬼や魔物の軍勢に対しても永遠亭を始めとした迷いの竹林の住人達はその被害を最小限に抑え、幾度も繰り返された侵攻を跳ね退けた過去があることを言う。



小悪魔
「大丈夫ですか、咲夜さん?良ければ私も手伝いますよ!」

人間でありながら、レミリアやフラン、美鈴等の食事のために人間の解体をしていた咲夜の方がこう言った事は得意だと思うものの、それでもこの館の住人の一人として少しでも何か手伝いをしたいと思った小悪魔は両手にゴム手袋を付け、水の一杯入ったバケツを持って笑顔で自分も手伝うと言う。

517:深淵の予兆◆gI:2021/08/03(火) 21:05

ま、まぁ、そうだけど・・・・・

(そう言うと「でもさ、万が一私たちみたいな力の弱い妖怪兎が襲撃されたら、一溜りもないから怖いんだよねぇ・・・・・」と、幻想郷には幻想郷を守る守護者が沢山いるのは事実であり、安心感はあるものの、力が弱い妖怪兎ならではの悩みも同時に抱えていて・・・・・)

あらそう?それじゃあ手伝ってもらおうかしら・・・・・

(二人係なら死体処理も早く済む、そう考えた咲夜は、小悪魔の申し出を素直に受け入れ、手伝ってもらうことにする・・・・・

いくら咲夜と言えど、ここまでグロテスクな死体の処理は一人では精神的にかなりくるものがあり、それをなるべく減らすという部分では非常に助かる・・・・・)

518:因幡兎と小悪魔◆3.:2021/08/03(火) 22:29

【永遠亭の出入口】

てゐ
「こ〜ら、何をサボっているの?ただでさえ人手が足りていないんだから早くこっちに来て手伝って!」

治療のために沢山の薬品を抱え、チルノと妖精が運び込まれた方へ向かって歩いていたてゐが妹紅と幻想郷の在り方について話していた妖怪兎にサボっているのはやめて治療を手伝って欲しいと声をかける。



【紅魔館 館内】


小悪魔
「はい!勿論です!はりきって頑張りますよ!」

小悪魔も一応は悪魔の端くれだからか、グロテスクな死体を見てもあまり動じておらず、それよりも咲夜の手伝いを出来ると言うまたとないチャンスから目を輝かせてゴム手袋を付けた手で肉片を集めようとする。

519:深淵の予兆◆gI:2021/08/03(火) 23:10

あ、バレちゃった・・・・・

(てゐにサボっているのがバレてしまうと、手伝わないわけにもいかず、しぶしぶ手伝いに向かう・・・・・

一応、妹紅に手を振りその場をあとにする)

それじゃあそっちの残骸集めは任せたわよ?

(そう言うと、咲夜は)体の方を処理しようと、体を持ち上げる・・・・・

そして、美鈴に次また侵入者が現れたら、もう少しは手加減するように忠告しておかなければと考える・・・・・

520:不死鳥と小悪魔◆3.:2021/08/04(水) 00:56

【永遠亭の出入口前】

妹紅
「お〜、またな〜。」

妖怪兎達のリーダー格であるてゐに注意された事で立ち去る彼女の姿を見て、妹紅も手を振り返し、彼女の姿が見えなくなると、再び頭の後ろで手を組ながら彼女達に渡すための人参を探すために人間の里へ向かって歩き出す。



【紅魔館 館内】

小悪魔
「任せて下さい!
……それにしても、あの温厚な美鈴さんがあんなにも真剣になっていたなんて……長いことこの館で仕えていましたが、あんな様子、始めて見ました。」

残骸を片付け、床に付いた血を雑巾で拭ってバケツの中に血や、細かい残骸を入れ、後片付けをしながら、普段の美鈴なら穏和に話し合ったり、弾幕ごっこをして退場を促すと言ったようになるべく穏便に事を済ませようとしていたのだが、今回は明確に相手を殺害したと言う、あまりにも異常な状態と、それを行う時の張り詰めたあの様子を見るのは始めてだと言う。

521:深淵の予兆◆gI:2021/08/04(水) 11:46

カァー!カァー!

バサバサバサッ・・・・・!

(カラスたちがいきなり鳴き声をあげながら、木から飛び立つ・・・・・

幻想郷に限らずありきたりな日常の風景ではあるものの、カラスたちの鳴き声が警告のようにも聞こえる・・・・・)

・・・・・

(小悪魔が片付けながら、あの温厚な美鈴が明確に殺意を見せて侵入者を排除したことに対して、いつもならどんな話にでも大抵は言葉を返す咲夜の声が聞こえてこない・・・・・

小悪魔と咲夜で一緒に片付けているため、咲夜は小悪魔が背を向けている間に移動したとも考えられるが、それにしては足音が聞こえずに、小悪魔の背後でまだ咲夜は片付けをしていると思われるのだが・・・・・)

522:名の無い小悪魔◆3.:2021/08/04(水) 14:29

小悪魔
「………?
咲夜さん……?」

普段とは明らかに違い、沈黙した咲夜に気付くと、雑巾を絞りながらどうしたのかと振り返って声をかけようとする。

523:深淵の予兆◆gI:2021/08/04(水) 15:04

・・・・・

ポタ・・・・・ポタ・・・・・

(小悪魔が振り返ると、死体の体の方の処理をしていたはずの咲夜が斜めに伸びた氷の柱に胸を貫かれ血まみれになっているという地獄絵図が広がっている・・・・・

何者かの気配はなかった、それこそ、侵入者もこの死体以外にはいなかったはず・・・・・)

524:名も無い小悪魔◆3.:2021/08/04(水) 18:33

小悪魔
「……………え?」

一瞬、目の前で何が起きたのかわからなくなり、頭の中が真っ白になり、小悪魔の手が止まり困惑する。

525:深淵の始まり◆gI:2021/08/04(水) 22:00

・・・・・

(咲夜は何も反応することもなく、だらんと垂れた腕の先からは鮮血が滴り落ちている・・・・・

そして、小悪魔が放心状態になっているその時・・・・・)

・・・・・ったく、これだから猛者っていうのは嫌なんだ・・・・・

(咲夜が処理しようとしていた体が突然起き上がり、失った頭の部分が再生し始める・・・・・

十中八九、やったのはこいつだ・・・・・)

526:名も無い小悪魔◆3.:2021/08/04(水) 23:37

小悪魔
「あ……あ……咲夜……さん………?」

あまりにも唐突の出来事に驚き、腰を抜かした小悪魔は傍にあった肉片と血の入ったバケツを溢してしまう。

527:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 05:49

ん・・・・・?おいおいなんだよ、そんなボロクズの方にばっかり目がいってよお・・・・・

(そう言うと、斜めに伸びた氷柱に貫かれた咲夜を、氷柱の下の部分を蹴り上げてバキッと折り、そのまま咲夜は貫かれたまま氷柱ごと地面に倒れる・・・・・

そして「普通なら的である俺の方に目が行くと思うんだがなぁ・・・・・」と呟いて)

528:名も無い小悪魔◆3.:2021/08/05(木) 06:14

小悪魔
「あ……あぁ………」

床にしゃかみこんだ小悪魔は、立ち上がることが出来ないまま、後ろへ下がりながら声をもらす。今目の前で起きている事があまりにもショックで、言葉さえ出せなくなってしまっている。

529:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 08:32

でもまぁ、どの道全員葬り去るつもりなんだ、ここで消えな・・・・・

ドォッ・・・・・!!!!!

(咲夜の体を貫いたのと同様、蘇った謎の人物は小悪魔の体も貫こうと氷柱を出現させる・・・・・

冷たい無慈悲な猛攻が、小悪魔に迫る・・・・・)

530:名も無い小悪魔◆3.:2021/08/05(木) 12:57

小悪魔
「……………ッ!!?」
《ドッ》

相手の伸ばした氷柱に対し、驚きと悲しみのあまり、何の抵抗もする事が出来ずに難なく貫かれ、小悪魔もまた、咲夜に続いて絶命してしまう……

人間の咲夜はもちろん、悪魔とは言えどあまり力を持っていない小悪魔では体を貫かれてしまえば生き残る事は出来ないだろう……

531:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 13:47

さて、次は俺の頭を潰しやがったあのアマをやりに行くとするか・・・・・

(そう言うと、謎の人物は美鈴を探しに館内をうろつき始める・・・・・

美鈴はある意味因縁の相手でもあるからか、より一層殺意が剥き出しになっている・・・・・)

532:◆3.:2021/08/05(木) 13:54

美鈴
「…………………。」

美鈴は館の出入口用のの門の前で両手を組んで静かに立っている。

533:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 14:25

ズガァッ!!!!!

(美鈴は門にいたため、美鈴がいるであろう門を館内から大体の位置を特定し、咲夜や小悪魔の体を貫いたように、容赦なく館内から建物ごと氷柱を伸ばし、美鈴を仕留めようとする・・・・・

もし避けられたとしても、咲夜と小悪魔があの状況である今、それを知ればショックの方が上回り、全力など出せないだろうとも考えている・・・・・)

534:華人小娘(こっちはシリアス)◆3.:2021/08/05(木) 15:15

美鈴
「………来ましたか。」

背後の館内から伸ばされた氷柱に対し、その氷柱が纏う邪気から氷柱の方向と位置を把握すると直ぐ様、両手に気を纏わせて氷柱を受け流し、空中を飛び上がり、クルリと一回転すると、その回る勢いを利用して右足から虹色の光弾を蹴るようにして放ち、相手の体を消し飛ばそうとする。

今度は最初から相手を仕留めるつもりで行く。
相手が肉片からも再生できることを知らなかったとは言え、自分が気付いた時には既に咲夜と小悪魔が殺害されており、美鈴の目からは一筋の涙が流れていたが、飛び上がった際にその涙も吹き飛んでいる……

535:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 16:17

ドガァッ!!!!!

ぐっ!!!!!

(なんとか今度はさっきのような直撃は免れるものの、やはり受身をとっても実力の差は圧倒的に相手側の方が上・・・・・

しかし、戦いというのは、何も戦闘能力だけがものを言うわけではない、戦略こそが、時に力をも上回る成果を成し遂げるに至ることもある・・・・・)

536:華人小娘◆3.:2021/08/05(木) 20:40

美鈴
「どうしました?こそこそ隠れていないで向かってきてはどうですか?」

肩をクルクルと回し、肩の間接を鳴らしつつ、正面から来てはどうかと挑発すると、両足と両腕を広げて構え、臨戦態勢に入る。

相手はどうも背後に回り込む癖がある。
加えて、今の攻撃を防がなかった辺り、防御技が無い、或いは精度が低いと推測できる……となれば、相手が攻撃をした事に合わせて反撃するか、接近した時に一気に決着を付けるべきか……

360度、全方向を常時警戒することが出来る自分に死角はない。

537:深淵の始まり◆gI:2021/08/05(木) 23:09

俺が臆病者だと思っているのか・・・・・?

(特に真正面から攻撃してくるわけでも、背後に回って攻撃してくるわけでもなく、ゆったりとした足取りで現れては、美鈴を睨みつけながら俺が臆病者に見えるかと問いかける・・・・・

未だ真の力を隠しているのか、それともただの悪あがきか・・・・・)

538:華人小娘◆3.:2021/08/08(日) 05:34

美鈴
「随分とお喋りなんですね?」

美鈴
「(先程の戦いから相手が触れた者の力を奪うと言うのなら、長期戦が得意である事は明白……先程の氷も詠唱した様子や、魔力そのものは薄かった事からおそらくは先に奪っていたものと考えられる……
最も警戒すべきは咲夜さんを殺害した事で時間操作を得ていると言うことも考えられる……時間を巻き戻されてもいいように、先に力を展開しておくべきね……いずれにせよ、能力発動までのラグを狙うしかない)」

相手に対する具体的な戦い方や策は思いついていない。
相手が触れた者の力を奪うと言うものであるのなら、おそらくは長期戦に持ち込もうとして来るだろう。となれば、此方は幾つか
時間の操作も、咲夜さんは複数の効果を同時に使用した事はない事から瞬間的に発動させるとなればその力の範囲や効果は限定的なものになるだろう。

時間停止した状態でナイフを刺すことが無かった事から停止した時間の中で相手に直接的な干渉を行うことも出来ないだろう。それならば、時間を止めたところで、決定打にはならない。

相手が概念系の能力を持っていると言うのならば、能力そのものに干渉する事が出来る、或いはその概念が通じない博麗の巫女か幻想郷の賢者クラスの者が到着するのを待つしかない。

幸いにも、私は武術が得意である上に、直接触れずに攻撃を加えることが出来る。直接触れなければ力を奪えないと言うことは先程の戦闘でも確認済みだ。となれば今までの戦いを継続する事で、より有益な情報を引き出したり、相手の消耗を狙えるかもしれない。

相手の技はいずれも決定打に欠け、長期戦に持ち込むと言うのならば、それを逆手にとって時間稼ぎに徹する事にしよう。どれだけ多くの時間を稼げるかで有力な者にこの異変に気付いて動員させる事も出来るだろう。

私がこの場においてやらなければならない事は三つ。
少しでも長く相手をこの場に留めること。
なるべく多くの情報を引き出して伝えること。
新たに加勢する者が少しでも有利になるように立ち回ること。

539:紅魔館のメイド◆gI:2021/08/08(日) 13:21

悪いか?力のないやつってのはこうやって時間稼ぎをして逃げる隙を伺うしかないもんでねぇ・・・・・

(美鈴の一撃はかなり効いたのか、受身をとってはいたものの口からは血が出ている・・・・・

そして「髪の赤い悪魔の方はともかく、銀髪の女の方はお前と同じくらいの力かと危惧してはいたが、大したこともなかったな・・・・・この館は侵入者をどうすることも出来ない役たたず共の集まりなのか?」と、咲夜達を〇すだけでなく、見下す発言をする・・・・・)

540:華人小娘◆3.:2021/08/08(日) 17:16

美鈴
「(……幾ら油断していたとしてもあの咲夜さんが、力の弱い者に倒される事はまず考えられない……直接触れる事が出来ないのなら、遠巻きに攻撃をしつつ、出方を伺う……!お嬢様、館を少し壊してしまうかもしれませんが許して下さい……!!)」

美鈴に拳に纏わせていた気を殴り付ける勢いに載せて光弾として幾つも打ち出し、中遠距離から攻撃をしつつ、この距離を活かして相手の動きや接近に対してもより迅速に気付けるように攻撃を繰り出していく。

541:深淵の始まり◆gI:2021/08/09(月) 06:50

力任せに技を繰り出す・・・・・力を持つやつの悪い癖だぜ?

(そう言うと、咲夜と小悪魔を葬り去った時と同じように、そして、先ほど館内から狙って美鈴を攻撃してきたように、再び氷柱を生やして攻撃に出始める・・・・・

そして「まぁ、俺もあまり変わらねぇか・・・・・」と、自身も力任せに攻撃していることでは同じだと呟く・・・・・)

542:華人小娘◆3.:2021/08/09(月) 15:56

《ドガガガガガガガッ》

美鈴の繰り出した気の塊による弾幕に対して防御も回避もしなかった相手の体を美鈴が繰り出した無数の気弾が炸裂し、相手に対して着実にダメージを与えようとしていく。

美鈴は相手からの反撃も想定してある程度の距離を保っていた事にはまだ相手は気付いていないようで、伸ばされた氷柱を横へ飛び退く事で回避すると、再度気弾を放ち続ける。

543:深淵の始まり◆gI:2021/08/10(火) 05:46

がっ・・・・・!?

ドサッ・・・・・

(美鈴の気弾を見事に全身に大雨のごとく浴びると、そのままドサッと倒れる・・・・・

指一本動かすことなく倒れているものの、隙は見せられない・・・・・

戦い方では美鈴の方が何枚も上手だが・・・・・)

544:華人小娘◆3.:2021/08/10(火) 14:25

美鈴
「(どんな仕組みなのかはわからないけど……肉片になっても元通りに再生すると言う規格外の力を持っている……この状況を打破するためには、肉片一つ、魂魄一つ残さずに消し飛ばすしかない……!!)」

相手が美鈴の放った虹色の光弾を受けて倒れたのを見て、このまま距離を保ったまま放つ技では肉片一つ残さずに消し飛ばすのは火力的な問題から見て不可能だ。相手が再生に長けた存在であった場合、最悪気化したり魂の状態で逃れる可能性もあり、それらの可能性も全て潰すためには接近せざるを得ない……

例え相手が攻撃を誘発するために倒れたフリをしたところで、事実として床に倒れた事で一時的に視界も動きも封じられている。即座に反応することは困難だろう。寝転がった人間が即座に走り出すことが出来ないのと同じだ。

五感だけでなく、殺気や邪気と言った相手や周囲の気を頼りに感知している自分に幻術や分身で翻弄することは出来ない。このまま一気に決着を付けるべく、右手に虹色の気を集束させて殴り付ける事で一気に相手を消滅させようとする。

545:深淵の始まり◆gI:2021/08/11(水) 05:49

バキッ・・・・・

(このタイミングでは謎の人物は嘘偽り無く何もしていない・・・・・

偶然このタイミングで、たまたま先ほど出してきた氷柱の一部が戦いによる振動や衝撃で折れたのか、そのまま美鈴めがけて猛スピードで落下してくる・・・・・)

546:華人小娘◆3.:2021/08/11(水) 14:37

美鈴
「(氷塊の落下……?
これが意図的なものであるのかどうかは知らないけど、私の体を押し潰す程じゃない。それよりもコイツを確実に潰す……!!)」

美鈴は冷気による凍傷や凍結を受けないように体の表面に気の層を形成するだけで、回避も防御もせずに、相手を仕留めるその一点だけを狙い、右拳を振り下ろし、確実に相手を仕留めようとする。

547:深淵の始まり◆gI:2021/08/13(金) 06:15

どうやら俺は運がいいらしい・・・・・

グォッ・・・・・!

(美鈴が折れた氷柱に気を取られた時間分、謎の人物はその間に意識を取り戻すという、恐ろしい偶然が重なって真正面、至近距離から氷柱を形成して突き出す・・・・・

しかし、所詮は同じ攻撃の繰り返しでもある・・・・・)

548:華人小娘◆3.:2021/08/13(金) 07:51

《ドゴオォォォォォォォォォォォォォッ》

美鈴は持ち前の気の感知技術によって氷塊の落下を目視せずに感知していた……だからこそ、その双眼は常に相手を捉え続けており、刹那の隙も生じさせておらず、復帰しようとした瞬間を狙って繰り出した拳に纏った巨大な気の塊は相手が伸ばそうとした氷柱もろとも相手を気の塊で押し潰し、消滅させようとする。

美鈴の繰り出したその一撃は凄まじい破壊力を秘めており、相手を押し潰すだけには飽き足らず、周囲の館内の床や壁を即座に破壊し、それにより生じた衝撃と轟音は館外にある霧の湖の水面を揺らし、館を包んでいた濃霧が吹き飛び、幻想郷の何処に居たとしても聞こえるほどの轟音が鳴り響く……

もちろん、これだけの破壊力を込めた一撃は美鈴でも連発することが出来ない上にこれを繰り出した事で美鈴の右拳は無数の打撲と殺傷が合わさったような痛ましい様子になってしまう……だが、正確に相手を捉えた筈であり、回避することはさせず、防御しようとしたとしても即席の防御技では秒稼ぎも叶わない程の途方もない破壊力を有した一撃となっている。

当たれば肉片一つも残さない、着実確実に相手を仕留めきり、消滅させる……そのために美鈴は死力を尽くし、この一撃に全てを込めた。

549:華人小娘◆3.:2021/08/13(金) 08:01

美鈴
「はぁ……はぁ………
これで……倒せていなかったら……もう……打つ手はない……わね………」

美鈴は遂に限界を迎え、地面に空いた大穴を除き、その底を見てこの一撃で相手を倒すことが出来なければもう打つ手はないと思ったところで力を使いきった美鈴は地面の大穴近くで倒れ、そのまま意識を失う……

550:深淵の始まり◆gI:2021/08/15(日) 12:10

・・・・・流石に今のは終わったかと思ったぜ・・・・・

(少ししてから、咲夜にやられてもまた復活したのと同じように、五体満足の状態で瓦礫から出てくれば、そのまま美鈴の方を見る・・・・・

そして「どうやらお前を敵に回すのが早すぎたみてぇだ、出直してくるとするか・・・・・」と言い、一旦その場を後にする・・・・・)

551:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/16(月) 18:32

美鈴
「…………………。」

それから暫くが経ち、意識を取り戻した美鈴は、そのまま何も言わずに咲夜と小悪魔が死亡した場所に向かって歩き出し、二人が絶命した場所で一人佇み、そこで一人で何時間もその場で立ち続ける。

普段の陽気な美鈴の姿はそこにはなく、まるで魂が抜けたような虚ろな目をしたままその場で立ち尽くす……

552:深淵の始まり◆gI:2021/08/16(月) 22:20

咲夜「・・・・・ぁ・・・・・」

(夢か幻か、血まみれになった状態の咲夜はわずかに声を漏らして指を動かす・・・・・

もし幻でないのなら、不幸中の幸いと言うべきかどうか・・・・・)

553:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/16(月) 22:40

美鈴
「……………!」

腹部を氷柱で貫かれ、何の手当てもされずに大量に出血している事で間違いなく絶命したと思っていた咲夜が再び息を吹き返したように見えた事で驚き、虚ろな光に少しだけ光が宿り、驚きのあまり言葉が出てこない。

554:紅魔館のメイド◆gI:2021/08/17(火) 05:25

げほっ・・・・・!げほっ・・・・・!

(咲夜は掠れた声と吐血混じりの咳をして、ハッキリとまだ生きているということが確定する・・・・・

胸を氷柱で貫かれて大穴が空いているのに、辛うじて奇跡的に生きていたのはいいが、救うにも永遠亭に運ぶ場合は咲夜の体に負荷がかかってしまうだろう・・・・・)

555:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/17(火) 18:09

美鈴
「……すみません……私にはもう咲夜さんを救う事が出来ません……」

自分の気の操作では体力の消耗やダメージの回復は出来るが……腹部に空いた大穴を治すことは出来ず、その戦闘スタイルから、咲夜さんの能力では生物の時間に直接干渉することは出来ないと思われる……

お嬢様に頼めば吸血鬼にして咲夜さんを延命させることが出来るかもしれないが……そんな事は咲夜さんが拒絶してしまうだろう……かと言って永遠亭にまで運ぼうにも、自分はあの竹林の中、永遠亭を見つけ出す事は難しく、案内人もそう簡単には確保できない……
それどころか、次にあの侵入者と退治してしまえば、咲夜さんを守ったり庇う余裕はない……

このまま苦しみながら命尽きるのを待つよりも、今ここで楽にしてあげる方が彼女の為になると思い、右手を大きく振り上げ、目から涙を溢れさせながらそれを振り下ろし、咲夜さんへトドメを刺そうとする……

556:深淵の始まり◆gI:2021/08/17(火) 19:25

早まっちゃダメよ、美鈴・・・・・

(突如として美鈴の背後に現れたパチュリーが、美鈴の腕をつかんで早まっちゃダメだと告げる・・・・・

しかし、そうは言うもののこれだけの大ダメージを負っていて生きている方が不思議な今の咲夜を救うことは、魔法でもそう簡単にはいかないというのも事実である・・・・・)

557:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/17(火) 20:16

美鈴
「………パチュリー様には他に手があると言うのですか……?」

確かパチュリーは五行の属性魔法の使い手だが、回復魔法や蘇生魔法を使った事は見たことがなく、それが使えると言う話しさえ聞かない……

仮に回復魔法が使えたとしても、何時死んでいてもおかしくないどころか、ここまで生きていられる事そのものが不思議なほどの重傷を受けながら苦しみ続けている咲夜を完治させることは絶望的だろう。

美鈴の腕力は体術が苦手なパチュリーを遥かに凌駕しているものの、まだ話を聞くつもりはあるようで、パチュリーに何か手でもあるのかと聞く。

558:深淵の始まり◆gI:2021/08/17(火) 22:46

・・・・・残念ながら、私も回復魔法を使ったことはないから使えないわ・・・・・

(美鈴の目を見た後に、瀕死の咲夜の方へと目を移せば、自分も残念ながら回復魔法を使ったことはないため咲夜を回復させることは出来ないと告げる・・・・・

そもそも、回復魔法が使えたとしてもここまで酷い状態ともなれば、完治させることができるかどうかも怪しい・・・・・)

559:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/17(火) 22:55

美鈴
「それなら……邪魔をしないで下さい。
もう……咲夜さんをこの苦しみから解放してあげたいんです……!!」

このまま放っておくことしか出来ないと言うのはわかっている……打つ手などもう残されていない……それならこのまま言葉さえ出せない苦痛と死への恐怖から少しでも早く解放してあげるべきだと応えると、パチュリーの腕を振り払い、なるべく苦しまずに済むように咲夜の頭目掛けて拳を振り下ろす……

咲夜さんを殺害し、苦しみと恐怖から解放してあげると共に、これを糧にあの侵入者を討ち滅ぼすための原動力として仇を取る……これは咲夜さんを守れなかった自分への戒めであり誓いとなるだろう……

560:邪仙◆3.:2021/08/18(水) 05:56

【邪仙の異空間】


青娥
「ふふふ……少しばかり楽しい」

青娥を始めとした仙人は自身の力によって"仙界"と呼ばれる異空間を生み出すことが出来る。その異空間は外部からは感知する事が出来ないにも関わらず仙界側からは意図的に景戒を狭めることで任意の場所を覗き見ることが出来る隠れ家的なものとなっている。

特に青娥のように天人になれずに仙人のまま千年以上を生きている青娥にとって、この仙界を介した空間操作は呼吸や瞬きと同じようなものであり、その途方もない経験と知識から作り出された空間操作の精度や効力はより上位の仙人であり、聖徳王と呼ばれたあの神子でさえも上回る……

そんな完璧とも言える隠れ家(仙界)から美鈴達の様子を見ていた青娥は空間を薄めるために使用していた簪を右手に持ったまま左手を自分の頬を撫でるように当て、妖艶な笑みを浮かべながら更なる惨劇をもたらすための策を講じ始める。

561:邪仙◆3.:2021/08/18(水) 05:57

【邪仙の異空間】


青娥
「あらあら、随分と楽しそうになってきましたわね?」

青娥を始めとした仙人は自身の力によって"仙界"と呼ばれる異空間を生み出すことが出来る。その異空間は外部からは感知する事が出来ないにも関わらず仙界側からは意図的に景戒を狭めることで任意の場所を覗き見ることが出来る隠れ家的なものとなっている。

特に青娥のように天人になれずに仙人のまま千年以上を生きている青娥にとって、この仙界を介した空間操作は呼吸や瞬きと同じようなものであり、その途方もない経験と知識から作り出された空間操作の精度や効力はより上位の仙人であり、聖徳王と呼ばれたあの神子でさえも上回る……

そんな完璧とも言える隠れ家(仙界)から美鈴達の様子を見ていた青娥は空間を薄めるために使用していた簪を右手に持ったまま左手を自分の頬を撫でるように当て、妖艶な笑みを浮かべながら更なる惨劇をもたらすための策を講じ始める。

562:深淵の始まり◆gI:2021/08/18(水) 14:05

落ち着きなさい、私は回復魔法は使えないけど、救う策がないとは言ってないわよ?

(そう言うと、咲夜の横たわる床に魔法陣が浮かび上がり、そのまま咲夜がいた場所には咲夜が消え、ビー玉ほどの大きさの謎の透き通った玉が現れる・・・・・

これがパチュリーの言う救う策とやらなのだろうか・・・・・

そして、謎の人物による突然の襲撃という事態の対応に精一杯で、青蛾の悪巧みなど夢にも思っていなかった・・・・・)

563:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/18(水) 15:18

美鈴
「………これは?」

パチュリーの使う魔法のどれも、対象の姿形を変えるような術は無かった筈であり、パチュリーと知り合って長い美鈴にとってでさえ始めてみるこの魔法が何なのかわからず、問い掛ける。

564:深淵の始まり◆gI:2021/08/19(木) 06:19

これは一時的に対象を現状維持できる魔法よ、時間が進んでもガラス玉の中に影響はないわ、言わば仮死状態ってとこらかしらね・・・・・

(そう言うと「この状態なら、永遠亭まで運ぶのも問題は無いわ・・・・・」と、恐らくはいざと言う時の為に密かに学んでいたであろう魔法を駆使して美鈴にこれなら大丈夫だと告げる・・・・・)

565:虚ろな紅龍と邪仙◆3.:2021/08/19(木) 07:15

青娥
「うーん……あの竹林の医師でもあそこまで酷い怪我は治せないと思いますわ。それに……腹に大穴が開いているのに生きているだなんて不自然じゃないかしら?」

いつの間にか、パチュリーの真横でニコニコと楽しそうに微笑みながら佇んでいた青娥が自身の顎に手を添えて考える素振りを見せながら、不可思議な点についてや、竹林の医師でも過度な外傷からの肉体の瞬間治癒は不可能であると言う……

566:深淵の始まり◆gI:2021/08/20(金) 13:06

・・・・・部外者は黙っててもらえるかしら・・・・・?

(いつの間にか真横にいる青蛾に内心驚き困惑しつつも、表情に出してしまえばそれこそ相手の思うツボな気がして、敢えて無表情を保ちつついきなりあらわれた青蛾に部外者は黙っていてと反論する・・・・・

綺麗事に聞こえるかもしれないが、やってみなきゃわからない、この精神でやらなければ何事も道は切り開けない・・・・・)

567:虚ろな紅龍と邪仙◆3.:2021/08/20(金) 14:54

美鈴
「……と言うと、貴方には何か考えがある……と言うことですか?」

青娥は元は気の力をも習得しているからか、美鈴の感知能力を用いても読み取れないため青娥が何を考えているのかも、真の実力についてでさえもわからない……だが確かに咲夜が人間でありながら腹部に大穴が開けられたにも関わらずに何時間も生きている事に違和感を覚えている美鈴は、青娥の言葉から何かこの状況を打開する策があるのだと言うことがわかる……

この際、勝手に侵入した事については触れない。もし咲夜さんを助けられるのなら泥船で大海にだって出るし、藁にだってすがるし、冥府の悪魔にだって全てを捧げよう。



青娥
「勿論ですわ。成功する確率はそれほど高くは無いのですが、それでも宜しければ、直ぐにでも始められますわ。」

青娥はニコニコと微笑みながら、成功する確率は高くはないが、賭けてみる価値はあると応える……もし、これで咲夜を治すことが出来れば……紅魔館は青娥に対して大きな借りを作ることになる……青娥はこれを見計らっていたのだろうか?

568:深淵の始まり◆gI:2021/08/21(土) 19:00

・・・・・何をよからぬ事考えているのかしら・・・・・?

(咲夜の命が危ないというこの一刻を争う時に、突然タイミングを見計らったように現れては借りを作らせようとしている青蛾に対して、パチュリーはあまりいい印象を抱いておらず、何を企んでいるのかを問いかける・・・・・

どうせろくなことではないと大体の予想はつくが・・・・・)

569:虚ろな紅龍と邪仙◆3.:2021/08/22(日) 00:40

美鈴
「それなら……直ぐに始めて下さい!!
私に出来ることがあれば何でも協力します……!!」

切迫詰まった美鈴は青娥の言葉を聞いて直ぐに治療を始めて



青娥
「わかりましたわ、早速始めましょう。
では、私にその傷を見せて下さるかしら?」

侵入者との戦いで消耗した上に妖怪にとっての核である精神が大きくて揺らいで焦った美鈴は青娥の言葉から、その内面に渦巻く巧妙に隠された本性を読み取ることが出来ず、全面的な協力を約束すると、青娥は優しく微笑みながらゆっくりとパチュリーに向けて咲夜を元の状態に戻して欲しいと言う。

もし、パチュリーが断れば青娥が何もしなくとも美鈴がパチュリーを打ち倒し、強引に解除させようとするだろう。……青娥が現れた時点で、既に主導権は奪われてしまっている。常に自分の優位性を確立させ、誰から疑われようと、どれだけ勘繰られようと、自分の思うがままに場の雰囲気や状況を巧みに操作する……

青娥の厄介なところは、千年以上を生きる仙人と言う多彩かつ強力な力を持ちながら、優れた観察眼と状況操作技術を持ち合わせた狡猾な策略家であると言うこと……

強さと賢さの二つを兼ね備えながら、その行動原理は常に自分本意。
これこそが青娥の最も厄介な点であり、邪仙と呼ばれる由縁なのだろう。

570:虚ろな紅龍と邪仙◆3.:2021/08/22(日) 05:22

美鈴
「それなら……直ぐに始めて下さい!!
私に出来ることがあれば何でも協力します……!!」

切迫詰まった美鈴は青娥の言葉を聞いて直ぐに治療を始めて欲しいと懇願し、自分に出きることなら何でも協力するとまで言って頭を下げる。これまで館では互いに色々な出来事があり、時には仲違いしてしまったり、冷たく当たっている事もあったが、それでも自分と同じくレミリアを慕い、仕える仲間としての親愛も確かにそこにはあった。

……もっとも、青娥はそれらを見抜いた上でこうして姿を現し、協力を申し出たのだろう……美鈴が咲夜達を愛し、守りたいと言う感情を邪仙に付け込まれる事になるとは……



青娥
「わかりましたわ、早速始めましょう。
では、私にその傷を見せて下さるかしら?」

侵入者との戦いで消耗した上に妖怪にとっての核である精神が大きくて揺らいで焦った美鈴は青娥の言葉から、その内面に渦巻く巧妙に隠された本性を読み取ることが出来ず、全面的な協力を約束すると、青娥は優しく微笑みながらゆっくりとパチュリーに向けて咲夜を元の状態に戻して欲しいと言う。

もし、パチュリーが断れば青娥が何もしなくとも美鈴がパチュリーを打ち倒し、強引に解除させようとするだろう。……青娥が現れた時点で、既に主導権は奪われてしまっている。常に自分の優位性を確立させ、誰から疑われようと、どれだけ勘繰られようと、自分の思うがままに場の雰囲気や状況を巧みに操作する……

青娥の厄介なところは、千年以上を生きる仙人と言う多彩かつ強力な力を持ちながら、優れた観察眼と状況操作技術を持ち合わせた狡猾な策略家であると言うこと……

強さと賢さの二つを兼ね備えながら、その行動原理は常に自分本意。
これこそが青娥の最も厄介な点であり、邪仙と呼ばれる由縁なのだろう。

571:深淵の始まり◆gI:2021/08/22(日) 11:40

・・・・・ダメよ・・・・・

(そう言うと「たとえこの腕が切り落とされようと、アンタに咲夜は渡さないわよ・・・・・」と、反抗的な態度を見せる・・・・・

邪仙と名高い青蛾なんかに渡したりしたら最後、咲夜に何をされるかわかったもんじゃない、考えるだけでも恐ろしい・・・・・

今のこの状態ならば簡単に言えば咲夜は冷凍保存されているのと同じような状況であり、青蛾に渡さずとも永遠亭まで行ってえーりんに診てもらった方がまだちゃんと治る可能性は大いにあるためパチュリーは咲夜が入っている玉を持ったまま、その場を立ち去ろうとする・・・・・)

572:虚ろな紅龍と邪仙◆3.:2021/08/22(日) 13:43

美鈴
「命がかかっているこの状況でそれを言うのですか!?
今助けることが出来るのならばそれをやるべきです!!
………仕方がありません……もし、それでもまだ断るようなら力づくで奪わせてもらいますよ……!」

青娥は何も言葉を口にせず、ニコニコと微笑み続ける中、美鈴はパチュリーの目の前にまで詰め寄り、今は一刻を争う状況であり、病病毒ならばまだしも、青娥の言うように咲夜の深刻な外傷を完全に治すことは竹林の医者にさえ不可能であると思い言う。

何時命を落としても可笑しくない……
むしろ、腹部に大穴を開けられてまだ生きている現状こそが奇跡である程だ。もはや迷っている暇など無い、直ぐにでも対策をするべきだと言うと同時に、断るようなら力づくで解除させるとまで言う。

魔力ではパチュリーの足元にも及ばないが、その純粋な身体能力や格闘能力はパチュリーを遥かに凌駕している。今此処で戦いとなり、美鈴とパチュリーが潰し合いを始めてしまえば、館の戦力は大きく削られ、負傷者が増える事になる……そうなれば、レミリアでさえこの状況を納めるために青娥に頼らざるを得ない状況が出来上がることになってしまうだろう……

パチュリーが断っても認めても、青娥の思惑通りにしか進まない……そんな状況は青娥はほんの数分足らずで作り上げてしまっている。

573:深淵の始まり◆gI:2021/08/22(日) 18:30

パチュリー「私とやろうっての?いい度胸ね、美鈴・・・・・」

レミリア「待ちなさい、パチェ、美鈴・・・・・」

(今にも美鈴とパチュリーの禍々しい戦いが始まろうとしていたその時、二人の様子を見たレミリアは二人に戦いをやめるように言う・・・・・

咲夜を救うことは最優先すべきことではあるが、いきなり現れた胡散臭い相手の言うことを聞くよりも、えーりんに診てもらった方が安心できるのは確かだとパチュリーに賛同する・・・・・)

574:破滅への布石◆3.:2021/08/22(日) 19:39

青娥
「………わかりましたわ。
どうやら此処の主にさえ求められていないようですので私は去りましょう。」

青娥は両手を挙げてもうお手上げだと言う事を示すと、いやにあっさりと立ち去ることを決めると、ゆっくりと後ろに下がり始め、この場から大人しく立ち去ろうとしている。終始笑顔を崩しておらず、その様子はまるで笑顔以外の感情や表情が欠如しているかのようにも見える……



美鈴
「……………ッ……」

美鈴はレミリアの決定に異見を言うつもりはなく、黙り込むと、レミリアとパチュリー、そして咲夜が入っている球体を順番に見て、最後に立ち去ろうとしている青娥を見て、安堵や憤怒、不安や不信と言った複雑な表情を浮かべる。

575:深淵の始まり◆gI:2021/08/23(月) 13:47

レミリア「パチェ、簡単に言ってしまえば、今の咲夜は時が止まっているのと同じなんでしょう?」

パチュリー「えぇ、咲夜自身の体には負荷がかからないようになっているわ・・・・・」

レミリア「なるほど・・・・・美鈴・・・・・私だって咲夜が何の問題もなく助かるのならば、あの侵入者に躊躇いなく任せていたわ、言いたいことがわかるかしら・・・・・?」

(様々な感情が入り乱れる美鈴に向かって、何故自分までもが咲夜を青蛾に任せることはしなかったのかがわかるかと問いかける・・・・・

今の美鈴には理解は難しいかもしれないが・・・・・)

576:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/23(月) 16:44

美鈴
「……………すみません……!!」

竹林の医師が治せると言う確証はない、掠り傷や軽い傷ならばともかく、致死に値する深傷を薬で治す事が出来る確証も無い……レミリア達の考えはあまりにも楽観的かつ希望論に過ぎないものだ。

美鈴は固く目を瞑り、苦しみながら何かを考えると、最終的に一つの結論しか思い浮かばなかったものの、それを口にする事は主であるレミリアの意思に背く事になるため、ただ一言だけ謝ると、立ち去った青娥の後を追うようにして駆け出して行く……

親しい者の死や苦しむ様子を見たくない、もう……あの男が居た頃と同じような目にはあいたくない、誰も死なず、苦しまないようにしたい……そんなお人好しとも言える優しい感情が美鈴を苦しめ、苛んでしまっていた……

577:深淵の始まり◆gI:2021/08/24(火) 13:02

レミリア「・・・・・未熟ね、行くわよパチェ」

パチュリー「えぇ、そうしましょう・・・・・」

(己の優しさとの葛藤に追い詰められる美鈴を見送れば、レミリアは未熟だと一言呟き、急いでパチュリーと永遠亭へと向かう・・・・・

青蛾ともし対峙するとなっても、美鈴なら大丈夫だろうと信じ、敢えて美鈴には構わずに、咲夜を診てもらうことを最優先とする・・・・・)

578:虚ろな紅龍◆3.:2021/08/24(火) 15:55

青娥
「あら、寛容な門番さん。どうしたのかしら?」

館の門から敷地外へ出て霧の湖を飛んで渡ろうとした最中、自分を追い掛けて来た美鈴に気付き、美鈴の方へ優しく微笑んだまま要件を伺う……それはまるで、最初からこうなる事がわかっていたかのように……



美鈴
「………貴方の言う通り、竹林の医師に見せても咲夜さんのあの傷を完全に治せるとは思えません……それに……」

青娥
「"主達は侵入者"による撃退をしなかった。
あの二人ならその気になればメイド長があれ程の傷を受ける前に防ぐことだって出来たのに……でしょう?」

美鈴
「………………。」

まるで此方の心情を透かし見ているように、自分の思っていた事を口にしていく青娥に対して何も言い返せずにいる……あのスピードに長けた天狗にも匹敵するレミリアの身体能力であれば、咲夜の腹部が貫かれる前に駆け付け、攻撃される前に迎撃することだって出来ただろうし、パチュリーの魔力探知を用いることで復活しようとしている侵入者に対して先手を取って遠隔でも高度な属性魔法を用いて完全に消滅させることだって出来ただろう。
自分にはそれらをする事が出来ない……駆け付けようとしてもあまりにも時間がかかり過ぎるし、遠隔で魔法を展開することだって出来ないからだ……



青娥
「自分は命を賭けて、死力を尽くして追い払ったのに、それを認められるどころか、意見を認めてもくれなかっただなんて悲しいわね?彼女達にとって貴方達なんて所詮はただの駒なのよ。」

美鈴
「そ……んな……事は……」

青娥
「可哀想に、私の意見や想いは彼女らにとってはどうでもいいものだったのよ。得体の知れない私に恩を作りたくないから……それだけの理由のためだけにあのメイドさんの命を助かるかもわからない賭博に使った……これだけでも貴方達の意見や命を軽視していることがわかるでしょう?」

美鈴は青娥の呟く言葉には些かの気の乱れも生じておらず、その言葉が全て真実であるとわかっているからこそ、その言葉に対して明確な反論も出来ずに黙り込んでしまう……

579:深淵の始まり◆gI:2021/08/25(水) 21:12

レミリア「パチェ、あの悪女、あれで終わりだと思う・・・・・?」

パチュリー「正直言うと、これからが本番だと思うわよ?あの程度で引くとは思えないし・・・・・」

(レミリアとパチュリーは、永遠亭へと向かう途中で、青蛾がまだ仕掛けてくるかどうかということに対して話し合いをしている・・・・・

それに、もしかしたら今回紅魔館を襲撃した侵入者が、青蛾と繋がっているかもしれないということも可能性としてあるかもしれないと考えている・・・・・)

580:静かなる侵食◆3.:2021/08/26(木) 01:19

青娥
「それに……貴方は侵入者を阻めなかった……
その事実こそが一番貴方を苛んでいるんじゃないの?」

美鈴
「………………。」

青娥
「大丈夫、別に貴方を責めている訳じゃないのよ?
私の言う通りにしてくれれば……彼女を助けた上で、貴方に復讐するための力を……守りたいモノを守れる力を与えてあげる事だって出来る。」

美鈴
「何を企んでいるんですか……?
私が強くなる事で……貴方にどんな得が生じるのですか?」

青娥
「あら、そんなに損得勘定に取り付かれているように見えるのかしら?
そうね……強いて言うのなら、私が天人になるための得を積めるから……といったぐらいかしらね?」

青娥は淡々と仙界を通じて見た出来事を引き出して美鈴を揺さぶりをかけ、自分が得ることが出来るのは仙人にとっての悲願であり理想である"天人"に近付けると言うものであると語る……

それが本心なのかどうかはわからないが、今の美鈴には……その邪仙の言葉に乗るしか選択肢が無かった……

無力だった自分が変わるために、今度こそ誰も失わずに、傷つけられること無く済むために……悪に対抗するために悪と協力をする事を決めてしまった……

581:深淵の始まり◆gI:2021/08/27(金) 13:35

レミリア「でもまぁ、流石に美鈴もあの悪女にそそのかされて協力したり・・・・・なんてことはないでしょ」

パチュリー「そうね、流石に美鈴もあの悪女に協力するなんてことは・・・・・」

「「有り得る・・・・・」」

(流石に青蛾に騙されて協力する、なんてことはいくら美鈴でもないだろう、とは思いたいものの、ついさっき青蛾に騙されてパチュリーにすら反抗しようとしていた事実から、有り得ないどころか寧ろ十分に有り得すぎると意見が合う・・・・・)

582:脈動する悪◆3.:2021/08/27(金) 15:44

【妖怪の山 虹龍洞】


青娥
「此処には龍の命の結晶である"龍珠"がある……
世界最強の種族の一角でもある龍の命を……力を……大量に獲得した場合……どれだけの力が得られかしらね?
貴方にはそれに耐えられるだけの素質がある。」

妖怪の山に存在する龍珠や伊弉諾物質が眠る炭鉱……
虹龍洞の中にて、青娥と美鈴の二人は到着する。
通常であれば酸素がほぼ存在しないこの深層にまでは生物が辿り着くことは出来ないのだが、青娥はこの時に備えて編み出した酸素を必要としなくなる秘術と、どれだけのぶ厚い壁であっても通り抜けることの出来る簪の二つを用いることで警備が厳重な妖怪の山、そして無数の百足軍団が占拠しているこの虹龍洞にまで誰にも気取られること無く侵入することに成功する………



美鈴
「ですが……こんな勝手に侵入して盗むような……しかも命を利用するなんて事……」

青娥
「強くなりたくはないの?
龍の力を一気に取り込めば……誰でも守ることが出来る、救うことが出来るようになるのよ?この罪の贖罪は貴方が生きて多くの命を救い、守る事で購えばいいのよ?」

勝手に侵入したり、他者の命を自分のためだけに消費しようとしている事に対して強い罪悪感を抱いている美鈴に対して青娥は強くなるためには必要なことであり、この贖罪は強くなってから行えばいいと言って美鈴の良心を利用し、善悪の価値観を狂わせるように唆す……

そして、美鈴は邪仙に唆されるがまま、岩壁から覗く小さな虹色の鉱物……龍珠を手に取り、それを口許へと運んでいく……

583:深淵の始まり◆gI:2021/08/27(金) 21:22

レミリア「でもね、パチェ・・・・・私は主という立場上、どんな状況であれ従者を信じているの・・・・・例え美鈴がどんなに騙されやすい性格だろうとね・・・・・」

パチュリー「・・・・・信じすぎるというのも、破滅に繋がることがあるけれどね・・・・・」

(例え美鈴がどんなに騙されやすい性格だろうと、自分は従者を信じていられる主でありたいと告げるが、パチュリーからは信じすぎることは逆に破滅へと繋がることもあると忠告を受ける・・・・・

パチュリーからすれば、レミリアの言い分もわからなくはない、だが邪仙は種族を問わず心の弱さに入り込む・・・・・

それをわかっている以上、安心はできない・・・・・)

584:◆3.:2021/08/27(金) 23:23

【その後……】


それから美鈴は姿を消した。
紅魔館に帰ることも、霧の湖周辺や博麗神社に訪れることも無く、まるで幻想郷の外へ行ってしまったかのよう行方知れずになる……

邪仙が関わっているであろうことは明白だが、神子達が訪れることは珍しく、行方を捜索することすら出来なくなってしまっている。

585:深淵の始まり◆gI:2021/08/28(土) 06:22

《・・・・・あれから数日・・・・・自身の誤った判断に責任を感じて身を隠したか、それとも・・・・・》

(レミリアは紅茶を飲みながら、あれから数日経過しても美鈴が帰ってこないことに不安を感じていた・・・・・

様々な可能性は考えられるが、やはり邪仙の誘惑に乗ってしまったと考えた方が自然か・・・・・)

586:紅魔館◆3.:2021/08/29(日) 09:57

妖精メイド
「レミリアお嬢様……あの……咲夜さんは大丈夫ですか……?」

消息不明になってしまった美鈴を心配しているレミリアの元へ妖精メイドの一人が訪れ、侵入者によって瀕死の重体を負い、時間停止によって辛うじて延命している状態で永遠亭に運ばれた咲夜が助かったのかどうかを問いかける。

587:深淵の始まり◆gI:2021/08/29(日) 12:13

レミリア「まだ意識は戻っていないけど、辛うじて山場は越えたって永琳が言ってたわ・・・・・」

(未だに意識不明の状態が続いてはいるものの、永琳が言うには山場は越えたとのことから、とりあえず死の危険は去ったと見て一安心できる・・・・・

だが、問題は美鈴だ・・・・・

この数日、紅魔館へ帰ることもなく行方不明のままとなっている現状、邪仙の言葉に惑わされて利用されている可能性がいよいよ高まってきた・・・・・

しかし、探そうにもどこにいるかもわからない・・・・・)

588:妖精メイド◆3.:2021/08/29(日) 18:38

妖精メイド
「良かった……咲夜さんが無事で……
だけど美鈴さんが行方知れずなのは心配ですね……」

咲夜が一命を取り留めたのは嬉しい事であるのだが、その代わりに行方知れずになってしまった美鈴の事を心配する……美鈴は悪霊に取り付かれて悪心を増大させられても他者を気づかったり、夢の中でも紅魔館だけでなく幻想郷を守ろうとしていた等、根が善人であるのだが、その善人だからこそなの苦悩もありるのだろう……

589:深淵の始まり◆gI:2021/08/30(月) 06:21

・・・・・美鈴ならきっと大丈夫よ、美鈴は心も強いから・・・・・

(本当は自分自身が一番戸惑っている・・・・・

もしや美鈴は本当に邪仙に騙されて利用されているのではないかと・・・・・

だが、主として、従者を信じ抜かなければ、美鈴に申し訳ない気がしてならない・・・・・)

590:妖精メイド◆3.:2021/08/30(月) 11:41

妖精メイド
「このまま何事も起こらなければいいのですが……」

妖精メイドは静かにレミリアの傍に近付きながら、このまま何事も起こらずに平和が続けばいいのにと呟く。

591:深淵の始まり◆gI:2021/08/30(月) 17:53

パチュリー「あまいわね・・・・・」

(美鈴なら大丈夫だと、何事も起こらなければいいと言葉を交わすレミリアと妖精メイドの前にパチュリーがやってくる・・・・・)

レミリア「あまいって、どういうこと?」

パチュリー「もう数日も経つのよ?流石にわかってるんでしょ?美鈴はあの女の手に落ちたのよ・・・・・」

レミリア「それは万に一つの可能性でしょ?」

パチュリー「そう言い切れる根拠は?それとも、事実である可能性が高いことを認めないのが、紅魔館の主の務めなのかしら?」

レミリア「何ですって?」

(お互い一歩も引かない言い争いに、場の空気が気まずくなる・・・・・

双方から意見が食い違いぶつかる、この様までも邪仙の掌の上で全て計画されているようにすら思えてくる・・・・・)

592:妖精メイド◆3.:2021/08/30(月) 19:41

妖精メイド
「うぅ……美鈴さんが帰って来なかったらどうしよう……
美鈴さんは普段は寝てばかりですが、門番を勤めている娘達を助けてくれたり、美鈴さんが庭で育てたフルーツをくれたりもしていた、とても優しい方です……」

互いに美鈴の所在について話しているレミリアとパチュリーの前で、妖精メイドはあまり知られていなかった美鈴の一面についてや、その優しさによって活気が出ていた事を言う……



妖精メイド
「美鈴さんが居なくなってから、みんな元気が無いみたいで……
はやく帰って来て欲しいです……」

パチュリーにビックリしてレミリアの後ろに隠れるようにして移動すると、力無く美鈴にはやく帰って来て欲しいと言うのだが、これがレミリアとパチュリーの二人の仲に不和の種が生じてしまうことになるかもしれない……

青娥に借りを作ることを拒んだ結果、美鈴は行方不明になり、館内の妖精メイド達の士気も下がってしまう現状に繋がってしまった……加えて、これで美鈴が青娥に唆されて何か問題を起こしてしまう可能性も考えると、これが最善の手であるとは言い難いだろう。

593:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/01(水) 03:54

レミリア「・・・・・大丈夫よ、必ず戻ってくるわ・・・・・」

(確信なんてない、ただ、こう言うことで妖精メイドたちの心を少しでも安らぐようにするのが、今の自分にできる主としてのせめてものことだと)

594:深淵の始まり◆gI:2021/09/01(水) 04:06

レミリア「・・・・・大丈夫よ、必ず戻ってくるわ・・・・・」

(確信なんてない、ただ、こう言うことで妖精メイドたちの心を少しでも安らぐようにするのが、今の自分にできる主としてのせめてものことだと思っているものの、この言葉には、美鈴が戻ってくるということを自分が一番信じている、いや、願っているということの意思表示なのかもしれない・・・・・)

595:妖精メイド◆3.:2021/09/01(水) 05:23

妖精メイド
「………………。」

妖精メイドはレミリアの必ず戻ってきてくれると言う言葉を信じたのか、それともまだ悲しみや不安が残っているからなのか、何も答える事無くただ静かにうつむきながら部屋を出て行く……

596:深淵の始まり◆gI:2021/09/01(水) 16:58

レミリア「・・・・・複雑ね」

(咲夜は未だ意識不明、美鈴は行方不明、紅魔館における大切なモノが二つ無い現状、レミリアは主としての責任を感じていた・・・・・

もし、美鈴が邪仙に協力しているとするならば、あちら側はどういう手で攻めてくるのか、という不安はある・・・・・)

597:暗躍するモノ◆3.:2021/09/01(水) 17:02

【紅魔館 メイド妖精の部屋】


妖精メイド
「う……ぁ…………」
《ズルッ》

部屋に戻った妖精メイドは自分の胸元を苦しそうに押さえながら、嗚咽し始めると、妖精メイドの体内に入り込み、その肉体を操っていた青娥が妖精メイドの口から這い出て来る……



《ドチャッ》
青娥
「フフフ……なるほどね?
案の定、最初に言っていた時みたいに永遠亭に運ばれたようね。」

青娥は妖精メイドの体内に入り込む事で自分の邪気や魔力を隠すと同時に、レミリアから情報を引き出すために再度潜入していた……
ヤンシャオグイ……流産した赤子や殺害された赤子を利用した外道の呪術の扱いに長けた青娥はその応用として他者の体内に入り込む事で感知や探知を掻い潜る事が出来る。
レミリア自身の言っていた言葉や、直近の状況からして永遠亭に運ばれたと確信する……



青娥
「龍(ケダモノ)に仲間や人間みたいな感情はいらない。あの侵入者がメイドを殺害した事にして、ついでにあの吸血鬼達が見殺しにしたと言えば……彼女の精神は確実に崩壊する。
憎悪と復讐の化身になった龍を操ることが出来れば、私は更なる力を手に入れることが出来る。」

妖精メイド
「う……ぅぅ………さ……くや………さ…………逃げ……て……」

青娥は美鈴を憎悪と復讐によって塗り潰し、全てを破壊する龍に変えることでそれを使役し、自分の力をも高めようと考えている……
そんな野心を露にした青娥の足元では、骨を抜き取られ、内臓の配置さえも変えられた事で身動き一つ取れない肉のスーツとなった妖精メイドは主のレミリアを裏切るような形になってしまった事に涙を流しながら咲夜に逃げて欲しいと呟く。

だが、青娥は最早用済みとなったその妖精メイドを気遣うような事はなく、証拠を隠滅するために何の躊躇いもなく床に倒れた妖精メイドに左手を翳し、その呪力を用いることで自然の化身である妖精メイドの肉体を急速に朽ち果てさせ、消滅させて行く……



青娥
「さあ……歩み始めましょう。
私が至高の天人……いえ、神になるための道を……!」



【邪仙は美鈴と妖精メイドの感情を踏みにじり、侵入者の影に隠れて自身の欲望を満たすために暗躍していく……】

598:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/01(水) 17:04

【永遠亭 病室】


妖怪兎
「えーっと、十六夜さん〜。
起きていますか〜?」

邪仙の揺らぐことの無い野心と尽きることの無い欲望の矛先を向けられている事を知らぬ永遠亭……
そこでは鎮痛剤や治療薬、そして交換用の点滴が乗せられた木のトレイを持って咲夜がいる病室までトコトコと歩いて来た妖怪兎の一人が間の抜けた声で咲夜に起きているかと声をかけてみる。

599:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/02(木) 17:19

レミリア「・・・・・」

(今、近くでなにかおぞましいことが起きたような、そんな気がした・・・・・

レミリアに生まれつき備わっている本能がそう告げたのかどうかは定かではないが、少なくとも、背筋に寒気が走ったのは紛れもない事実だが、妖精メイドが青蛾にあやつり人形の如く利用され、〇されたという事実など知るはずもなかった・・・・・)

咲夜「・・・・・」

(妖怪兎の問いかけには反応せず、未だに意識不明の状態が続いている咲夜・・・・・

一命は取り留めたものの、意識が戻る気配はなく、侵入者と一戦交えた後、紅魔館で起きた出来事、そして今紅魔館で起きていることを知らない咲夜は、意識が戻ってすべてを知ったらどんな顔をするのだろうか・・・・・)

600:狙われた永遠亭◆3.:2021/09/02(木) 20:38

妖怪兎
「まだ意識が戻っていないみたい……
ま、いいや。それじゃ、もう無くなりそうなんで点滴を交換しますね。」

鎮痛剤と治療薬の乗せられた木のトレイを近くのテーブルの上に乗せると、あまり慣れていない手付きでほとんど空になった点滴の袋を取り外し、その代わりとして新しい点滴のパックに付け替え始める。

チルノや妖怪兎が迷いの竹林内で攻撃され、更には館内で謎の侵入者の手で小悪魔が殺害され、咲夜も瀕死の重傷を受けたと言う騒動に便乗して暗躍する青娥の事を予知することが出来る者はまだ居ないだろう……


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