とある街、とある路地、そんな場所にひとつ、紙が貼ってある
そこに書かれているのは、願いを叶える何でも屋の話
何でも屋『雅』
【初めまして
この貼り紙を見つけられたということは、貴方様にはなにか望むものがありますのでしょう
もしも当たっておりましたら、どうぞ『雅』に足をお運びください
不死の霊薬でも、若返りの秘薬でも、どんなものでも取り揃えております
用心棒でも、復讐代行でも、どんなものでもお受け致します
この貼り紙を見たあなたに、どうか幸せがありますように】
そしてこの貼り紙を読み終えたあなたの前には、何でも屋へ繋がる道が見えることでしょう
おや、貼り紙には、まだ続きがあるようです
『現在、アルバイト募集中』
スレ主設定
名前
雅(ィア)
性別
男
年齢
18歳
身長/体重
170cm/50kg
性格
何事もそれなりで生きている楽観主義者
好きなものは金になるもの、動物
苦手なものは辛いもの、爆音、強い香り
能力
・素手で触れたものならなんでも『元に戻す』事が出来る
・常人ではありえないほどの身体能力をもつ、体術の達人
その他
・ある場所でどんな物でも売っているという何でも屋『雅(みやび)』を営んでいる
・『星星(シンシン)』と名付けた自分よりおおきなホワイトタイガーを連れている、相棒
・盲目であり、代わりに視覚以外の聴覚、触覚、味覚、嗅覚に長けており、まるで見えているかのように動くことが出来る
・元奴隷、現在も奴隷として背中に刻まれた焼印は消えぬまま
容姿
https://i.imgur.com/sOOzVmM.jpg
https://i.imgur.com/nGwiFen.jpg
中の人がお話する際は()をお使いください
参加はご自由に
荒らしはなされぬよう、見つけても絡みませぬよう
何かあればまた追加いたします
(お久しぶりです、どこぞの道化師です。
近いうちに完全復活できる予定なので、記念に新スレ立てました。
お久しぶりの方々も、初めましての方も気軽にご参加ください
皆でまた楽しいスレに出来ますように)
何でも屋『雅』
どんな願いも叶える場所
「きょーはおきゃくさんくるかねぇ、星星」
その店で1人声を放つペストマスクを付けた男
その男の手が撫でる先には白い毛並みのおおきな虎がいる
気持ちが良さそうにガウとなく虎を見て微笑みながらその男は欠伸をし、ポツリと呟く
「あるばいとさん、こぉへんかなぁ」
『…あ、あの、』
(遠慮がちな小さい声で、奥の…主人だろう人に話しかける)
「!」
急に聞こえた声にハッとしたように入口を見る
「はぁい、いらっしゃいませぇ、なんでもや『みやび』によぉこそぉ」
(にぱっと辛うじてみえる口元に笑みを浮かべ、ゆるりと手を振る)
「てんしゅの『ィア』ですぅ、なにをおもとめやろかぁ?」
『……親の自由を、奪ってください』
(ぎゅ、と抱きしめた手には綺麗に研いである包丁が鈍く光り)
『………………最期は、私が』
「…あや、」
(ふっていた手をとめ、座っていた椅子から立ち上がり、お客様の近くに行く)
「…ふくしゅうのおてつだいでええんかな?」
(お客様の目の前にたち、依頼を改めて定めて聞く)
『っは、い』
(ィアを下から見上げれば。100cmあるかどうかの少女にとってはとても大きい彼に、少しびく、とするが包丁を握りしめて……
…………意識を手放した)
「!星星!」
(目の前で意識をうしなった少女に驚き、いそいで相棒を呼ぶ、呼び掛けにすぐに気が付き、その虎は少女が倒れる前にその位置に駆けた)
「……がんばってここみつけたんやなぁ…」
(願いといい、今の状態といい、衰弱しているのだろうと、とりあえず相棒の背中に少女を寝かせる)
「…星星、おくまでつれてったって、めぇさましたらおはなしきこか」
(雅の声に星星は答えるように頷き、店の奥の部屋に少女を連れていく)
『ぁ、ごめんなさい』
(次の瞬間、ふ、と目を開けて謝る。あかぎれと擦り切れだらけの手で虎を撫で、立ち上がると同時にお腹が鳴り)
「お、おきたぁ、ええよぉ、まだねとっても」
(声を聞いて起きたことに気が付き笑いかける)
「おなかすいたん?なんかたべる?」
『…………あ、私、えっと、大丈夫、です』
(グラッとするも立ち上がり、骨の浮きでた棒のような足を踏ん張り………)
『あの、報酬、なんですけど……これで足りますか、』
(少女のものであるだろう血が付いた銅貨が少々)
「………これぇ、じぶんでかせいだん?」
(出された血の着いた銅貨をみて問いかける、こんな小さな子が銅貨を手に入れるとすれば、親から渡されることぐらいだろうが、先程の願いを聞いてから、それはないとさっさとその考えを捨てる)
『…わたし、のからだじゃそれくらいにしかならなかった』
(男の人は成熟した人が好きなんだって、と首を傾げて
成熟ってなんだろうね、と)
少女の言葉を聞いて、ビシッと石のように固まる
「……………」
固まっていた雅は、急にすくっとその場を立ち上がり、銅貨をつかんで店の中へと戻っていく
そんな相棒をみて、星星はすりすりと少女に擦り寄った
『ガウ』
猛獣であるはずのその虎は撫でろと言わんばかりに少女にの隣で寝そべった
『……ふわふわ』
(す、と大きな目を細めて、ぽつりとさみしそうに)
『愛されてて、いいなぁ』
「………」
何かしらの小瓶をつかんで無言でまた戻ってきた店主は
少女の前に再び座り、小瓶を差し出す
「これのんどって」
それだけ言うとまた立ち上がり、スタスタとこんどは店ではない方の部屋に歩き出し、扉を閉めた
小瓶には『修復薬』と書かれてい
『………?ただ、でいいのかなぁ』
(いただきます。と誰にでもなくお辞儀をして飲む。)
『お母さんはね、いっぱいの人とあたしみたいなことしてた』
『お父さんはね、そんなお母さんが稼いだお金をお酒にしてた』
『妹はね、お母さんがころしたの。』
『お姉ちゃんはね、首を吊ってたの』
『あたしだけ生きてるの』
(暗くにごった瞳で、虎に語る。あたしがわるいのかなぁ、と)
『………』
(目の前でポツリと話した少女をみて、虎はまた、すり…と喉を鳴らしながら少女を慰めるかのように擦り寄った)
「…………」
少し時間が経ったあと、スタスタとこんどはお盆を持って帰ってくる、またまた少女の前に座り、お盆を少女の前に置く
「…あんまし、あじのこいものはくったらあかんから、とりあえずはこれくってなぁ」
お盆の上にはお粥がのっており、ようやくその体の力を抜き、正座だった足を崩した
『…ありがと、ご主人様、遅いねぇ』
(消えていった部屋を見つめつつ、撫でる手は休めずに)
>>24
『……お米だ、久しぶりだなぁ、ありがとうございます』
(ペコッとお辞儀をしてちょっとずつ、ちょっとずつ口に運ぶ)
「…おにいやんなぁ?おみみがええからぁ、星星にききよったこと、きこえてんけどなぁ?」
差し出したお粥を食べてくれているであろう少女の方を向いて、言葉をこぼす
「…おきゃくさんは、なぁんもわるくないとおもうねんなぁ」
『……わる、くないのでしょうか。』
(ご馳走様でした、とまたお辞儀をすると、)
『家に案内します。まずは私が入りますので、あいつらの拘束お願いします』
(ばっと立ち上がり憎悪に塗れた目を伏せて)
「……おん、わかったわぁ、…星星」
相棒に声をかける、その声に反応して、くるりと少女の周りを回る
「星星にのってええよ、おきゃくさん、からだぼろぼろなんやろ?…それと、もういっこききたいねんけどぉ」
「おやころしたあと、きみ、どないするん?」
(にこり、と微笑む)
『……………ぐちゃぐちゃにして、すてて……ざまぁみろって笑ったら………』
『私も、後を追います』
(わたしだけじゃ生きれないから…と)
「…ほぉん、おねがいせえへんのやねぇ」
「『そっちのほうが、ぼくのとくいぶんややのに』」
(笑顔で告げる、ペストマスクで隠れた顔が、何だか恐ろしい)
『じ、じゃあ……』
(綺麗に殺してください、と首を切る仕草をして)
「あ、そっちじゃなくてぇ、」
『生き残る方』と、彼は言う
「ころすのとか、なくすのより、いかすのとか、もどすほうがとくいなん、ぼく」
そっちの方がええやろ?
「それとも、ほんとにしにたいん?やったらちゃぁんと、ろくもんせんもつかましてきれぇにきれぇにころしたるけど」
ま、この話はおやごさんころしてからにしよか、とつげる
「こうかいせんほうえらびぃね?」
『……』
(生きる、なんて考えたこと無かった、と真ん丸な瞳で)
『あ、家そこだよ、虎さん』
(ボロボロの一軒家…)
『ただいま…………』
(漂う酒の香りと、情事後の香りに顔を顰めて、臭いと呟く)
「……、…ほんまにひとがすむためのとこかいな…」
強い匂いは嫌いだ、袖で鼻を抑えながらそう思う
「ぁあ〜〜〜???酒もってこいって言ったろ」
『………ごめんなさい』
「あぁ、私はこんなに美しいのになんであんたはそう汚いの」
『…ごめん、なさい』
(殴られようが、蹴られようが一切動かない濁った瞳は下を向いて)
「…こんにちわぁ、ちょおよろしぃですかぁ?」
(罵倒される少女の前に立つ)
「えぇと、このこのおとぉさまとおかぁさまでよろしいですかぁ?」
「あ"?誰だてめえやんのか?」
「あら、男じゃない。あたしのために連れてきたの?」
(母の伸ばした手を彼女は掴む)
『…………汚い手でこの人に触るな』
「あはぁ、けんかごしやぁ、おっかないなぁ、ほんじゃあおきゃくさまぁ、さいしゅうかくにんいたしますねぇ?」
「やって、ええねんな?」