とある街、とある路地、そんな場所にひとつ、紙が貼ってある
そこに書かれているのは、願いを叶える何でも屋の話
何でも屋『雅』
【初めまして
この貼り紙を見つけられたということは、貴方様にはなにか望むものがありますのでしょう
もしも当たっておりましたら、どうぞ『雅』に足をお運びください
不死の霊薬でも、若返りの秘薬でも、どんなものでも取り揃えております
用心棒でも、復讐代行でも、どんなものでもお受け致します
この貼り紙を見たあなたに、どうか幸せがありますように】
そしてこの貼り紙を読み終えたあなたの前には、何でも屋へ繋がる道が見えることでしょう
おや、貼り紙には、まだ続きがあるようです
『現在、アルバイト募集中』
「そうかぃ、まぁそのうち帰ってくんだろ、店の中で待たせてもらいますよっと」
(そういうともう一度扉を引く、その中をスタスタとあるき、どさりと座敷の入口に腰かける、店の中を熟知しているように迷いなく)
『…そして勇敢なお姫様は燃え盛り消えてしまいましたとさ』
(勾玉を撫でながらどうだった?と呟く。相変わらず生きていると錯覚しているその目は深淵を見つめていて)
>>479
「……………」
(しんどる…)
(あまりにも酔いに弱い彼女に哀れみをもちながら、なるべく揺らさないでおこうと相棒に指示を送っておく)
(あ、店が見えた)
『あ、ィアさんの匂いがする』
(ば、と立ち上がり凛さんにおはようございますと挨拶を交しお客様にいらっしゃいませと一言口にして玄関を飛び出す)