そこには誰かが居た
人間かもしれない、化け物かもしれない
それは知り合いかもしれないし、赤の他人かもしれない
ただ、ここではそんなものは関係ない
この場所では、世界の仕切りなどない、多重に重なる世界線の枷は、ここでは意味をなさない
数多の世界の訪問者たちが集う場所
“クロスオーバー”
物語には、番外編というものが付き物である
さぁ、“スピンオフ”を始めよう
興味のため、か…やっぱり、気に入ったぜ。
軍ねぇ、今度行ってみっかな。
(ガタリ。椅子に座る。)
「うふふ、それはどうも、うーんそこそこ前だからまだ話が通じるかは分からないが、まぁ、出来たら軍の方に伝えておこう」
(ヒラヒラと手を振る)
>>179
(触れられる寸前、こちらから指を一本だけ喜怒哀楽の手に当てて)
「……まあこれは超能力じみてて…楽しむとかはあまり問題ではありませんよ」
(そう言って、スナイパーの方に向き直……ろうとしたところ、忽然とその長身の女性は姿を消していた)
>>180
「……あなたのことは聞いていますよ……といっても何もしませんが」
(異能のおかげで情報は簡単に手に入る。当然シキのことも知っていた――が、どこかこのやり取り、そして思考にデジャヴを感じてならない)
>>203
あん?なぁんだよ、勝手に消えやがって…
おかしいよなー、超能力者の女よォ。
(当てられた指を通して手をするりと繋ぐ。気さくなのかヤクでもやってるのか分からない。)
>>204
「うん、僕も君のことを知っているよ、『見た』からね」
(といっても、それは別の世界線の話、出会ったのは別の世界線のお互いだ)
「それでもまぁ、僕らはかかわり合う可能性がある関係だ、仲良くしようね♡」
(にっこりと笑い、そちらに手を振る)
「そうですね……よろしくお願いします」
(異能で別の世界線の自分でも見たのだろうかと首を傾げる。が、仲良くしようとの申し出には全面的に賛成だったので頭を下げる)
(……消えたスナイパーに首をまた傾げたが、唐突に手を繋がれ)
「……ひゃっ!?」
(びっくりして振りほどこうとする。あと超能力ではないですって、と冷静に反応するくらいには気力がまだ余っていた。)
「あは、可愛いねぇ、スキンシップは苦手かな」
(目を細め微笑みながら2人の様子を眺める)
>>207
なァ、さっきの手品どうやったんだよ姉ちゃん。
俺ぁ楽しいことが好きだぜ。超能力でも異能とやらでも何でもかまわねェ。
(振りほどこうとする篝の手を更に強く握る。目には好奇心。)
「だ、だから手品なんかじゃ……ああもう!」
(さらに強く握られたことにより我慢が限界に達して)
「いいですか!まずは自分を手紙に添付しm
(篝の姿が消える。そして、手紙の送り先を指定……ちょうどシキからも喜怒哀楽からも離れた席に。そして手紙がそこに「あり」、直後、篝の姿がそこに現れた)
「……こんな感じです」
(……めっちゃ適当)
ん?
(突如眼前から消えた篝、少し視線を逸らせば遠くの席に。)
…なるほどなァ、トリガーは手紙ってわけか。
そりゃー面白ェ。そん手紙破いたらどうなんだ?
>>211
手紙を破く······?······やったことないですね······
(失念していた、という風に顎に手を添えて)
ハハハ、じゃー俺様がやってみっか?
(悪戯に笑い)
>>213
······まあ、手紙はさり気なく送られているので、余程の事が無いと破られる事は無いんですけどね······
(暗に破ろうとしても無駄だということを言って、······そして喜怒哀楽の懐を指さし)
······ほら
(そこには何も書かれていない手紙が入っているだろう)
ん…?
(首をもたげるようにして目線を下げれば、懐に収まる手紙。
指でつまんで取り出すとまじまじと見つめ)
…なんだぁ? やっぱすげーなァ、姉ちゃん。
そんで?こいつ破けってか?
(ピラピラ)
別に今なら大丈夫ですよ?
(私はここにいますし、とやや遠くの席から言って)
へェ〜、なら恨むなよ?
(そういって笑うと、指先に深紅のオーラを纏い、手紙を一刀する。)
······························
(別に手紙には何も添付していなかったので影響はなかったが、流石に応えたようで黙りこくってしまう)
オイオイ、大丈夫かよ?
まったくわざわざ体張るなんざ…気に入ったぜ。
(逐一粗暴な仕草で椅子から立ち、篝の元へ歩み寄る。)
······気に入ってくれたなら幸いですが······?
(長居しすぎたかな、と帰宅用の手紙を準備する······しようとたタイミングで近づいてくる喜怒哀楽に気付き)
······何か用でも?
べっつに、ただ目に焼き付けておくだけさ。
…俺様も美人には鋭いぜ、殴ってもらいてーからな。
ま、今度殴ってくれよ?
······殴るって
(もしかしたらこの人はドMの部類に入るのかもしれない、と思って一瞬手が止まる。が、自分の腕力を思い返して頭を振り)
殴りませんよ、······私はしがない下っ端情報員なんですから······
関係ねーよ、頭だけあっても手足がなきゃ動けねえだろ?
…つーか、なんだ情報員って。
殴りません!
(私には無理ですときっぱりと言って)
情報員とは色々な情報を集める仕事ですよ。······まあいわゆる······捨て駒ですね
(軽く言って、手紙を自宅に送り)
······もう私は帰りますけど、他に聞きたい事とかないですか?
聞きたいことォ? ……あれだ、連絡先?
って言うんだろ、現代じゃ。
連絡先······ですか。······んー、そうですね······住所なら
(喜怒哀楽の机に篝の住所──ただし暗号化されていて、手紙でしか連絡がとれないようになっている上、他の人には認識されない──が記された手紙を置いて)
ここに書いてある住所に手紙を送ってくださいね。
(一見意味不明な記号の羅列に見える)
はぁー? んだこれ…まァいーか、手紙ん書くのは初めてだぜ。
任せとけ。…それと。
姉ちゃん、名前は?
······私は······とりあえず、『篝』と覚えてください
(ここに来て、恐らく初めて微笑んで一言。
······そして、)
······では、また
(消えた)
…ま、千年くらいは覚えとくぜ。
また会えたらよォ、そんときゃ運命様に乾杯しようぜ。
……さてッと、俺様もお暇するか。
次の享楽は軍だ。
(そう言い残して姿を消す)
──雲散霧消、喜怒哀楽。
(喜怒哀楽が去ってすぐ、それは現れた。
黒々とした衣服を身に纏う背丈の高い男。
言語を【四字熟語】で縛った生死の魔王。)
「ひわわっ…!」
(ぼふんっとその場にいる全員の背後に誰かの声と音がする)
「っ…?…、ひっ、…?っ?、?…」
(そこにいるのは怯えた少女、現状が理解出来ず、胸の前で己の手首を震えながら握り、辺りを見渡している)
「おやっ、人が去ったかと思えばまた増える、どういう仕組みなのかな?まぁいい、はろー新しいお客様、ここは謎の談話室だぜ〜」
(ひらひらと手を振る)
「ひ、…だ、だんわ…?」
(急にかけられた声にびくりと体を揺らすが、告げられた言葉を追うように告げ、理解する)
人間飽和…
(2人をじっと見つめ、呟く)
「ふむ…これまたなんとも興味深い…」
(2人の様子を見て顎に手を添えてふむ…と考える)
「あ、あの…えと、…こ、ここの、談話室…?というのは、その…い、いったいどういう…え、えへ、り、リィンなんかが談話なんて、…失礼ですよね…すみません…」
(おどおどと、意を決して話しかけるが、直ぐに両手を胸の前でぐにぐにと落ち着きなく絡ませる)
「ん?あぁここはね、色んな子が来る場所のようだ、人、場所問わずね、喋るのが苦手なら茶でも飲むといいさ、出入りもおそらく自由だしね」
(などと自由意志を尊重するような言い方をするが、本心としては目の前の少女の性質に興味が膨らみ始めている)
自己否定、夏炉冬扇…談話許可。
(言葉を紡ぐたびに一呼吸置き、おどおどと縮こまる少女に告げる。
要約:そんなことを言うな、話せ)
「っあ、あわ、…す、すみません、お気を遣わせてしまって…」
(声掛けにわたわたとそちらを向き、頭を下げながら答える)
「え、えと…わ、わたし、わたしがしゃべるれるような、わ、話題、なんて、あまり、あ、ありませんので…え、えへへ、…でも、ありがとうございます…」
(目を合わせられない、だが相手の言葉に礼はきっちりと言いながら、束ねている髪の毛をスルスルといじる)
謙遜不要……出自教授。
(肩を竦めて一息。通訳:気にするな、まず何者か教えてくれ。)
「あうっ、す、すみません…り、リィン・レイフォーティア、と、もうし、ます…」
(話し続けてくれることに嬉しくなりながらもびくりと顔を上げて、名を告げる)
「え、えと…ですね…何者…えっと…リィンは、『人工生命(デザインベビー)』といわれる、もの、です」
(ぐしぐしと髪をいじる)
人工生命…
(少しだけ目を見開き、どこか同情するようにリィンを見つめる。)
自信向上。胸襟秀麗。
「あ、え」
(励まされたのだろうか、驚きに相手の顔を見上げる)
「あ、あう、あ、ありがとう、ございます…」
(照れを隠すように直ぐに目を逸らし、またぐしぐしと髪をいじる)
……
感謝不要。
(ため息をついて目を伏せ、椅子に座る)
「…あ、は、はい…」
(座る相手を眺めて、1つ沈黙、の後)
「君!!!!!!」
「ぴゃあ!?!?!」
(興味を抑えられなかった研究者が飛び込んできた)
「き、ききききみ、君!『人工生命(デザインベビー)』!?あの実験の成功作か!素晴らしいね!」
「!?!?!?」
(もみくちゃ)
…喧喧囂囂。
(1人目を伏せ静観)
「あぁあ素晴らしい!あの研究は停止したはずだから、生き残りはもう居ないと思っていたが、愛らしいなぁ!」
「あう、あう、」
(もちもちと頬をもまれている)
状況不明、…
246:◆RI:2021/03/27(土) 20:38 「む、あぁそうだ、デザインベビーは個体寿命が短いんだったな…すまないね、どこか負傷はしてないかい?」
(ふと、目の前の少女が絶滅危惧種以上に貴重な存在であることを思い出し、ぱっといじくっていた手を離す)
「だ、だいじょうぶ、です…」
(弄り倒された頬に手を添えながら答える、が、流石にファーストコンタクトでこれである、かなりシキに対して警戒心が強くなり、たったかと死屍累々の近く(近いかは微妙な席)に逃げるように座る)
シキ「おや、怯えられてしまった」
(反省の色はなし)
跼天蹐地?…安寧欠如。
(ざっとした通訳:怯えてるが大丈夫か)
(別スレ書いちゃって申し訳ない)
「だ、だいじょうぶ、です、おきになさらないで…」
(声掛けにびくりと体が揺れながらも答える、弄られた頬をさすっているよう)
(だいじょぶだいじょぶ!)
…真偽確認。
(リィンの頬に触れようと、振袖から手を伸ばし)
「へぅっっ!?」
(伸ばされた手に驚くが、何をする訳でもなく、されるがまま、固まっている)
「……(傷つけるほどに力入れてないから、触られたことにビビってるんだろうなぁ)」
(近くに座る彼らを眺めながら、考える手を出せないことが本当に惜しい)
…生力特殊……人工生命、未知存在。
(触れながらぼそぼそと呟く)
「…あ、え、…えっと、ですね、人工生命はその…与えられた寿命分のエネルギーが生まれた時からそなわって、いまして…それを消費し終わった時が、寿命切れという、ことに、なってます…」
(だ、だいたい20年くらい、です、えへへ…と生命について説明する)
…
( …推察するに、残り生力は約10年未満。
人工生命にも俺の権能は通用するのか? )
理解十分。…延命希望?
「…?、??」
(無言で下手な笑みをつくりながらも、心底からの疑問を浮かべている)
(人工生命が消耗品である、という基礎認識があるため、寿命にたいしてなんの感想ももちあわせていない)
【生死反転】、会得権能…死力反転、生力全快……
…
(考え込む。そして、深々とした着物の襟から口を出し。)
自分の命だ。使い方はお前が決めればいい。
…死にそうになった時、まだ生きたいと願うなら。
俺を呼べ。
「!?、…は、はい、…ありがとうございます…?」
(普通に喋った!と驚いた顔をしつつも、告げられた言葉に、答える)
…無駄に会話をすると、生力を消費する。
これでも命を狙われている身だ。
…身体疲労。
(息をつき)
「…り、りぃんなどが、そんな、貴方様を、呼んで、いいのですか…?」
(命を狙われている身、その言葉に、問いかける)
古色蒼然、神殺大罪…
…逐一問うな、たかだか十年の時。
俺にとっては赤子の成長のようなものだ。
(呼吸、呼吸、なるべく生力を消費しないよう告る)
「──!あっ、ありがとうございますっ」
(驚く、ひとつ息を吸って、顔を向いて、しっかりと礼を述べる)
──……ふっ。
(くすりと笑みをこぼす、すると、リィンのまっさらな頭に手のひらを伸ばした。)
「あぅ、っ」
(乗せられた手に目を瞑る)
「…え、えへ、えへへ」
(少し戸惑うが、載せられたての主の顔を見て、照れたように笑う、今度は、隠す様子はない)
…光彩奪目。
(目を細め、ぽつりと呟く。
美しくも可憐なリィンに微笑ましそうに。)
「?、??」
(告げられた言葉を不思議に思いながらも、されるがままにされている)
「だいぶ微笑ましいな君たち」
(お姉さんお腹いっぱいたぜ、と机に足をかけながら告げる)
「ぴっ」
(わすれていた、ほかにも人がいるんだったと、現状に照れて両手で顔を隠す)
忘却非礼…
(そう言って頭を下げ、シキを見つめる。
その双眸に残る純悪の気配、【享楽】を探るように。)
「あは、なんだいなんだい熱烈な目線だなぁ」
「あまり見るもんじゃないぞ、僕だけの楽しみだ」
(そういって、『目』を返す)
「…なんちゃって!リィンちゃんといったかな?僕とも仲良くしておくれよ〜」
(ぱっと雰囲気を戻し、フリフリと手を揺らす)
「はわ…」
(グイグイと関わってくる人間はなかなかいないため、嬉しいやら怖いやら、色んな感情が入り交じっている)
教授希望、半分人間。
(『半分人間』とはシキのことなのか、静かに呼びかける。)
…喜怒哀楽、行方不明。
「む、あぁ、彼のことかい?はて、先までここにいたが…ここはだいぶ歪んだ場所らしい、どの場所から、どの世界線からきた彼かは知らないよ」
(あぁでも、郡に興味は持っていた気がするなぁ、とリィンの周りを回りながら告げる)
「アワワ…」
(愛でられなれておらず、色んなところを触られているのを固まってされるがままになっている)
過剰接触。迅速静止。
(べたべたと触られるリィンを見て)
…喜怒哀楽、大罪反芻。肉体復活、神々飽和。
(通訳:喜怒哀楽が復活した神殺そうとしてる、問題起こすなあの馬鹿)
「む、なんだいなんだい、仲良くなっちゃって、デザインベビーなんて超貴重生命体なんだぞこの子は…しかも可愛い、いいだろう愛でたって!」
「あぅあぅ」
(撫でている撫でられている)
「…まぁたしかに彼、僕がちょっと引くくらい自由だったしなぁ、ティーカップ食ってたし」
(やりそ〜なんて思いながら、リィンから手を離す)
…永劫不変。
(ティーカップを食べる喜怒哀楽の姿が容易に想像できる。
どこまでも自由で際限がなく、己の京楽に準ずる純悪の魔王。)
素性教授。
(シキを指さし)
「?僕の素性?えー知りたいのかい?ミステリアスなお兄さんとか素敵じゃない?」
(適当なことを言ってのける、特に意味は無い)
「なんてね、僕はシキ、シキ・アクアティーレ、不老不死のお姉さんだぞぅ!」
(ま、君らにとっては珍しいものではないかもだがね、とウインクを飛ばす)
「?僕の素性?えー知りたいのかい?ミステリアスなお兄さんとか素敵じゃない?」
(適当なことを言ってのける、特に意味は無い)
「なんてね、僕はシキ、シキ・アクアティーレ、不老不死のお姉さんだぞぅ!」
(ま、君らにとっては珍しいものではないかもだがね、とウインクを飛ばす)
(なんか2回送ってたごめん無視して!)
275:ヤマダ◆o6:2021/03/27(土) 22:13(問題ないアルよ)
276:死屍累々◆o6:2021/03/27(土) 22:15 …不老不死。
(どこか親近感が湧いたように)
……喜怒哀楽、談話内容。教授希望。
「談話内容?ふーむ……まぁ僕含めここに居た何人かの子と話してたからなぁ、僕という存在についての話や、僕や他の子の『異能』についての説明実践、とか?あとはさっきも言った軍についてとか…」
(指をおりながら説明してゆく、もう片手はリィンのかたに置いている)
…軍…
(ぽつり、四字熟語ではない言葉。)
教授感謝。…動向静観。
(椅子から立ち上がる。)
「おや、そうかい、…魔王様といい君といい、興味深いなぁ君たちは、もちろんリィンちゃんもだが」
「??」
「可愛いなぁ君は」
(愛しちゃう、と頭を撫でる)
……意馬心猿。
(2人を見つめて呟く。と、リィンのもとへ向かい)
「はぇ…?」
「おやっ」
(彼の様子に、するりと撫でる手を止める)
…俺はじきに去るが、リィン。
お前の魂の構造は理解した。えてして、生死反転が及ぶ。
呼ぶ時は強く願え、さすれば俺が感知する。
……それから、シキ。喜怒哀楽は信用するな。
所詮彼奴は享楽本意だ。…魔王が言えた義理ではないが。
まあいい、それと、あまり人工生命に構うな。生力が浪費するぞ。
(饒舌。普通に喋れよ、というくらい喋る)
「は、はいっ!わかりましたっ」
「…はーいはい、まぁ、善処するよ」
(彼、結構色んな約束しちまってるんだよなぁ…、などと考えながら、リィンから手を離す)
助かる。…息災無病。
(一言だけ告げ、背を向ける。)
「……気に入られちゃったようだねぇ、リィンちゃん」
「!そ、そうなの、ですか…?」
「おやおや、まぁ楽しそうだから僕はなんでも良いがね、さ、あまり触るなとの事だ、リィンちゃんお茶飲むかい?」
「は、はいっ」
(黒々、空間。高い背丈と長髪は吸い込まれ。
やがて消えるその間際に──『泥濁』の気配がよぎった。)
(退場)
(のさばる、蔓延る、泥濁の魔王。
世界を泥雨に落とした大罪人。
その、──腐食した気配。)
……おれを否定するやつは誰でも許さねぇぇぜ。
たとえ神でもな。…そうだろぉ?
(現れる、腐食を纏う大罪人。二人とテーブルを前にして、匂いを嗅ぐ仕草、すると。)
享楽と、生死か?
まッいいや、よろしくしろよなぁ。
「…ふむ、さすがに雰囲気とか関係なくわかるな、関係者君か」
(貴重生命のリィンを近づけるのはいかがかという雰囲気に、少女の前にたって述べる)
「よ、ろしく、おねがい、し、ます」
そうさぁ、べつにあいつらなんかどうだっていーけどな。
特に夙夜夢寐とかゆークソナルシ野郎は…
…ん?んん?
(耳朶に響く澄んだ声、同じ目線の先にいる少女を見つけると、ずいっと近付きすんすん鼻を鳴らす。)
おまえ、へんな匂い、するぞ。
(流れる泥が矮躯を包み込む、泥濁の魔王。
リィンに興味を示したのか手を伸ばし)
「ひ、…」
「おやおや、やはり初対面だとだめだな」
(手を伸ばしてきた相手に怯え、まだ話せる(かなり一方的)シキの後ろに逃げる)
なぁんで、おびえんだ…?
おれが気にいらねえのか、否定するのか。
(絶え間なく流れる泥の間、黒い双眸が、轟く。濁流のような泥は更に勢いを増して、泥泥と床を満たそうと降下。)
…なあ、ここどこだよぉ。
「否定と言うよりは本質的な人間不信だろう、過去に何かあったんだろうねぇ」
(少女の頭を撫でながら答える)
「ここは談話室だよ、おそらくね、まぁ僕が第1到達者なんだが、ま、出ようと思えば出られるようだし、拘束力もない、自由にやればいいんじゃないかな」
(あ、戦闘とかはやめておくれね、とゆらゆらと手を振る)
へぇぇ、人間不信ね……わかるぜ、あいつらクソだもんな。
(小さな背を更に縮こめる。泥が緩やかになった。かと思えばすぐに上体を上げ)
神以外は殺さねぇよ、安心、しな。
じゃますんなら別さ、…あああ、今日は気圧が重い。
空を、こわしたくなる…
(のそり、泥の跡を引きずって空いた一席へ。ぺたりと座る。)
「…?…は、はい…」
(神、殺、すなど、余り関わらなかった単語を飲み込んで頷く、同じ目線、少女には年齢という感覚があまりないため、謎の親近感として彼を見る)
「………そう言えば、この子の事を何か変な匂いと言っていたね、死屍累々くん…魔王様がなにかしたのかな?」
(僕は何もしてないしなーと席に戻り問い掛ける)
ん?…ああ、おれは、鼻がきく。
バケモンはバケモンが分かるのさぁ、そいつは普通の匂いじゃない。
…てゆーか、死屍累々…あいつ、なにしてんだ?
生死の匂いも、するぜ。好きじゃねえ匂いだ。
(泥の中、黒瞳だけがまわる。斜め上を見つめて、追憶の表情。)
死屍累々、あいつの言葉、意味不明だろぉ。
だから嫌いなんだ……なんかされたのか?
あいつは魂に詳しいからなぁ。
「何って…おそらく気にいられたんじゃないかなぁ、ね?」
「き、きにいる…?リィンはそんな…えへ…」
(困惑しながら下手に笑う)
「何をしたかとかは僕も『見て』いないから分からないけど…まぁ、デザインベビーであるこの子になにか思ったんじゃないかな?もしくはそれ以外も」
(ま、その辺専門外だからよく分からないがね!と椅子をグラグラと揺らす)
……まぁ、あいつ、人間じゃねえから、な。
だから心底から恨んでんだ、神様ってやつを。
おれも、累も。
(累、とは死屍累々のことか。泥の魔王は指先を机上につんと立て、独り言のように説明する。足が地につかずブラブラ余らせ。)
でもよぉ……所詮は神殺しだ。
法則に反逆する者は罰を受け、生涯十字架を背負う。
まあ、あんまし…深入りすんなよぉ。
「…神殺し、ねぇ、」
(壮大な話だ、と頬杖をつき、目を閉じて笑う)
「…死屍累々様、は、」
「ん?」
(くい、と袖を引かれる)
「あの、方は、…な、なにかあれば、呼んでも、いい、…と…」
「…あぁ、うん、そうだねぇ、その言葉に偽りはないだろう、まぁ、その時呼ぶかどうかは君次第だと思うよ、リィンちゃん」
……え?なにぃ?
あいつそんなこと言ったのか?
…まぁったく、気難しくてなんの片鱗も見せねえよーなやつが、惚れでも、したのかよぉ。
ま、う…累って呼んでやれ、もともとそーゆう名前だったしなぁ。
んで?いつ呼ぶんだよ。
(こちらも頬杖をつきリィンに問いかける。)
「うぇっ!」
「いつ呼ぶんだいリィンちゃん?」
「し、シキ様までっ…」
(からかうように同じ言葉をリィンにかける、その2人からの言葉に、てで顔を覆いほのかに赤い顔を隠す)
「…る、る、累、さま、は…その…わた、わたしの、その、寿命について、な、なにかお考えのようで…っ、…な、なので、リィンが、じ、自分の命を、……」
(命について、想うときに、と呟く、最後の言葉は聞こえるかも分からないような声だった)