【東方】「夢幻想」

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1:◆3.:2021/03/25(木) 20:43

それはあまりにも唐突に起こった出来事だった。
誰しもが普段と同じ日常を過ごし、明日も同様の日々を送るものであると思い、眠りについた……
だが、目を覚ましたのはごく一部の者だけだった。
里も、山も、森も……
人妖も、動物も、植物さえもが眠りについたまま目覚めることがなく、幻想郷全体を深く冥い静寂が支配していた……
これは明確な"異変"だ。

"それ"は深き夢の世界から現れる悪夢の支配者。
微睡みの中に漂う無垢な精神を貪り、安息を求める者達に恐怖を与えるおぞましき幻魔の軍勢『エファ・アルティス』
現世を救うために悪夢を支配する幻魔との戦いが幕を開ける……

>>2 時系列と注意
>>3 異変側の勢力

276:それは悪夢か現実か◆3.:2021/08/21(土) 13:08

【紅魔館】

魔理沙
「しっかし何時見ても紅魔館はデカいなぁ……本当に家なのか?」

霊夢の苦悩をよそに、魔理沙は霊夢の手を取ってレミリアと咲夜の案内のもと、紅魔館に辿り着く……館に到着するまでの間に通った光景も、幻想郷そのもままであり、豊かな自然や平和に暮らす動物や妖精達の姿も見えた……そして、館に到着すると、見上げるように大きく紅い紅魔館を眺め、思わずそんな言葉がもれる。

277:悪夢の女王イライザ◆3.:2021/08/21(土) 15:34

【悪夢の世界】

イライザ
「クスクスクス……幸せそうな夢を見ているわね?
貴方の求める世界、何でも叶う理想の世界。
人間も妖怪も、神でさえもその幸福な世界からは抜け出せない……抜け出そうと足掻く事さえ出来ない甘美な罠。」

霊夢が開いた門の先には高密度のイライザの夢幻術が展開されており、イライザの姿を視認する間も無く、深い眠りに誘われ、床に倒れた霊夢を見て、イライザはゆっくりと歩み寄って来る……

幻想郷に住む霊夢以外の全ての者を昏睡させ、認識すらさせずに夢の中でも夢へ誘う途方もなく強大な夢の力……それこそがイライザの持つ能力であり、悪夢の世界の支配者たる由縁でもある。



イライザ
「此処は夢の世界の底。
甘美な夢に包まれながら何の苦痛も無く逝くといいわ?」

この夢の世界から自らの意思で目覚めることは不可能……ドレミーによる救援も此処までは届くことはない……まさに詰みの状態に追い込まれた霊夢へトドメを刺すべくゆっくりと右手を翳す……

278:悪夢との対峙◆gI:2021/08/21(土) 19:07

・・・・・私は騙されないわよ・・・・・

(魔理沙の呟きの後に、霊夢はボソッと呟く・・・・・

こんな平和な日常も、所詮はイライザが作り出したまやかしだ・・・・・

霊夢はわかっている、わざわざ攻めてきて部下が全員やられたぐらいで手を引くような相手ではないと・・・・・

博麗の巫女と言えども所詮は人間の小娘、眠らせてしまえばこっちのもの、あとはじわじわ追い詰めて〇すだけ・・・・・

どんなに今目の前にある光景が現実だとしても、悪夢であることに代わりはない、魂胆が見え見えだ・・・・・)

279:優しい幻と厳しい現◆3.:2021/08/22(日) 00:27

【イライザの玉座】

イライザ
「それじゃあ、さようなら。ちっぽけな人間さん?」
《ドガァッ》
イライザが翳した掌から紫色の衝撃波が放たれ、霊夢がいた場所の地面が大きく穿たれ、下階まで繋がる巨大な大穴を開け、例え大妖怪クラスでも直撃すればただでは済まない程の破壊力を示すが……



朦朧の巫女
「まったく……今世の巫女は随分と世話が焼ける……!」

イライザの放った衝撃波が霊夢の体を消し飛ばす寸前で朦朧の巫女が持つ神降ろしの力を用いて、自分自身を霊夢の肉体に降ろす事で霊夢の体を動かし、回避する事に成功し、眠ったまま消し去られると言うという最悪の事態を免れることが出来た……



【優しい夢幻の世界】

美鈴
「あ、今日は霊夢さんも一緒なんですね?
貴方達なら顔パスですね!どうぞお通り下さい。」

最初はこの世界の違和感を感じることが出来ていたものの、次第に霊夢の記憶から現世での出来事について薄れ始める……少しずつ悪夢の世界と現実の世界の境界が失われ始め、霊夢にとっての現実はこの優しい夢の世界へと塗り潰され始めてしまう……

このまま時間が経てば、この夢の世界こそが現実である事を信じてやまなくなり脱出すると言う考えすら思い付かなくなるなるだろう。

280:悪夢との対峙◆gI:2021/08/22(日) 10:49

・・・・・私は・・・・・騙されな・・・・・

《あれ・・・・・?騙されるって・・・・・誰に・・・・・だっけ・・・・・》

(霊夢はずっと打倒イライザを誓ってここまで来ていたものの、ここまで来て、あと少しというところで自分が誰に何のために何を目的として戦おうとしていたのか、という記憶が欠如し始める・・・・・

この仮想現実に侵食され始めている・・・・・)

281:優しい幻と残酷な現◆3.:2021/08/22(日) 13:51

萃香
「おー、霊夢ぅ。
お前も来たのか〜?」

紅魔館に到着すると、既に酒を飲んでいた萃香が顔を真っ赤にしながら両手に酒瓶を持って霊夢の前へ霧状から実体に戻しながら現れる。良くないと見ると紅魔館の敷地内ではところどころで色々な人妖達がそれぞれ思い思いに宴会を開いて楽しそうに盛り上がっている。

博麗神社よりも広く、何度かパーティーを開いたこともあり、神社での宴会の時以上に大勢の人妖が集まっていてとても賑やかになっている。

282:悪夢の女王vs神降の巫女◆3.:2021/08/23(月) 00:06

朦朧の巫女(霊夢憑依)
「(今の私に出来るのはこの肉体の意識が戻るまでの時間を稼ぐこと……意識が戻らなかったり、私が倒されればそれで幻想郷が終わると考えてもいい。幸いにも既に思念体である私には夢を見させる事は出来ない……)」

イライザによる霊夢の体の消滅に対して霊夢の体へ憑依することで肉体を動かし、回避した後、イライザの様子を見ながら、現状を把握して自分が出来る事を理解する……思念体と言う曖昧かつ概念的な存在となった自分にはイライザによる眠りの力は効かない事がアドバンテージとなっているため、これを利用することでイライザにも対抗できるだろうと考えている。



悪夢の女王 イライザ
「クスクスクス……思わぬ邪魔が入ってしまったのだけれども、それが有利に働くことにはならないわよ?だって……此処は悪夢の中枢。
夢と希望が潰え、恐怖と絶望だけが全てを支配している世界だもの……」

イライザはゆっくりと両手を広げる……
すると、イライザの背中から生えた二枚の翼に付いた巨大な目玉がギョロギョロと朦朧の巫女を見据えると、イライザの背後の床から無数の不気味な暗紫色の触手が生え始め、触手の先端部分は蛭のような吸血口と無数の牙がズラリと並んでいるのが見える。

イライザの言う通り、この悪夢の中において、イライザは空間そのものを支配しているのと同義であり、その強さや実力は間違いなく無敵と呼ぶに相応しいものとなっているだろう……

283:悪夢との対峙◆gI:2021/08/23(月) 06:17

萃香ねぇ・・・・・アンタもう酔ってんの?

(到着した時点で既にもうかなり酔っている萃香に少々呆れながらも、霊夢はこの世界がイライザの作り出した虚構であるということをすっかり忘れてしまい、一緒に宴会を楽しもうとする・・・・・

博麗の巫女と言えども、所詮は人間の力ではイライザには対抗できないのだろうか・・・・・)

284:優しい幻と残酷な現◆3.:2021/08/23(月) 12:50

萃香
「あはは〜、こんなのどうって事無いよ。
私達鬼は何時でもこんな感じだからさ〜。」

全種族の中でも最上位クラスの酒豪である鬼の萃香でさえ強い酒の匂いを纏いながら顔を真っ赤にしてフラフラしている事から、かなりの量の酒を飲んだのだと思われる。

少し離れたゴザの上では酔い潰れた文とはたて、そして椛の三人が倒れていて、更にその近くには無数の酒瓶と山積みになった酒樽が見える。

285:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/23(月) 13:41

《可哀想に・・・・・酒に呑まれたのね・・・・・》

(来た時点で既にダウンしている文、はたて、椛の三人を見ては、酒に呑まれてしまったのだと悟り、この鬼はある意味本当の意味で鬼だと確信する・・・・・

妖怪すらもここまでにする酒が強いのか、酒にすら勝てる妖怪が強いのか・・・・・)

286:瀕死の烏天狗◆3.:2021/08/23(月) 16:37


「れ、霊夢さ……助け………」

烏天狗もまた、酒に強く、人間の酒豪程度なら匂いを嗅いだだけで酔う程に強い酒を水のように飲める文やはたて達でさえも萃香には及ばず、酔い潰れる中で、霊夢に気付いた文がピクピクと体を震わせながらうつ伏せになったまま霊夢へ手を伸ばして助けを求めている。

鬼と酒の飲み比べをすると言う無茶な事でさえ、かつて妖怪の山を支配していた上司の萃香には頭が上がらずにいる事がわかる。

287:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/24(火) 12:57

文、酒臭い

(助けを求めてくる文へ向けて、霊夢はただ一言、哀れんだ冷たい眼で見ながら酒臭いと言葉を返すだけすると、御馳走の方へと向かってゆく・・・・・

そもそも、酔い潰れている妖怪をどうにかすることなんて博麗の巫女にはできない、というか、博麗の巫女の役目ではない・・・・・

酔っぱらい妖怪の相手をするよりも、今は御馳走が最優先である・・・・・)

288:七色の人形遣い◆3.:2021/08/24(火) 15:38

萃香
「お!まだまだ元気そうだね!もう少し飲もう!!」


「いやいやいやいやいや、もう無理、もう限界ですって!
……うッ!?」

完全に酔い潰れて朦朧としている状態にあるにも関わらず、まだ喋れるだけの余裕があると思った萃香は文の元へ歩き始める。
限界を超えて酒を飲み過ぎた結果、強い吐き気が込み上がって来てしまい、慌てて口を押さえているものの、そんなのはお構い無しと言わんばかりに酒瓶を手にした萃香が再び文に酒を進めていく様子が見える。



アリス
「………あら、巫女に……野魔法使い。
貴方達も招待されて来たの?」

魔理沙
「げ、温室魔法使い。」

アリス
「都会派魔法使いよ、田舎の魔法使いさん?」

思い切りアルハラを受けている文を他所に、ご馳走の近くに移動した霊夢の傍にアリスが近付き、二人に声をかける。
後に地底での異変の時にアリスは魔理沙と協力する事になるのだが、今ではつい数日前に起きた春冬異変の時の小さな対立が少し残っているのか、互いに皮肉を言い合っている。

289:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/25(水) 06:19

あんた達、やりあうんなら外でやりなさいよ?せっかくの御馳走に何かあったらタダじゃおかないからね?

(酒豪鬼の生贄になる烏天狗をよそに、霊夢は魔理沙とアリスに戦うんなら外でやれと、せっかくの御馳走にもしものことがあったらタダじゃすませないと殺意のこもった眼差しで睨みつけながら忠告する・・・・・

食べ物の恨みが絡めば、今この場にいるメンバーの中ではダントツで霊夢が恐ろしいかもしれない・・・・・)

290:永遠に紅い幼き月◆3.:2021/08/25(水) 06:56

レミリア
「クスクス、博麗の巫女は随分と短期なのね?」

時折いがみ合う魔理沙とアリスを見て二人の喧嘩になりかねない口論よりも、食べ物の方が大切だと言うその様子を見て口許に手を当ててクスクスと思わず笑ってしまう。

291:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/25(水) 14:39

ふぁんふぁひいあらほいはんへほおっへほへばひいほほ、へっはふほほひほうがはふはっひゃうへほ?

(訳:あんな言い争いなんて放っておけばいいのよ、せっかくの御馳走がなくなっちゃうでしょ?)

(魔理沙とアリスのしょうもないいがみ合いを止めようとしていては、せっかくの御馳走がすぐに無くなってしまうと危惧する霊夢は、もう既に口にパンパンに食べ物を詰めた状態で、その姿はまるでリスのようになっている・・・・・

食べ物が絡むと、霊夢は色々な意味で恐ろしい・・・・・)

292:白黒の魔法使い◆3.:2021/08/25(水) 17:45

魔理沙
「おいおい、そんなにがっつくと喉を詰まらせちまうぞ?」

魔理沙はご馳走をリスのように口の中一杯に詰め込んでは凄い勢いで食べ始めるのを見て、そんなに焦って食べると喉を詰まらせてしまうと言う。

293:悪夢の女王vs神降の巫女◆3.:2021/08/26(木) 04:58

【悪夢の要塞 イライザの間】



朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「先ずは……動きを止めさせてもらうわ……!!」

【神代「天羽槌雄神之神衣」】
イライザ
「………………!!」

朦朧の巫女は両手を合わせ、自身の神降ろしの術を用いて霊夢の体に星の神さえも封じた天羽槌雄神の力を得ると、直ぐ様強固な神布の紐を生成してそれをイライザに向けて投げ、その体を拘束する事でイライザが攻撃を発動させる前にその動きを封じる。



【神代「天之手力男神之豪腕」】

朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「(コイツに反撃はさせない……
動きを封じた上で……削り切る……!!!)」
《ドガガガガガガガガガガガガッ》

朦朧の巫女はイライザが支配している悪夢の世界の中において、全てがイライザの思い通りになるこの世界では神の力を用いたとしても拘束していられるのはほんの一瞬だけであると言うことを博麗の勘から知り、一気に決着を付けるために

イライザが拘束された状態のままであるものの、反撃のために伸ばした無数の巨大な蛭のような触手を一瞬で全て打ち砕いて距離を詰めると、朦朧の巫女は両腕に天照大神を岩戸から引きずり出した程の豪腕を誇る天之手力男神の力を用いてイライザが神布を引きちぎる前に目にも止まらぬ速さでイライザの全身を連打する事で少しでもダメージを与えようとする。

何の儀式や祈祷も無く自在に神の力を自分に宿すその様子はあの依姫を思わせるものだが、その切り替えの早さや発動の速さは依姫をも上回る……ただし、依姫に比べて数多の神を何時でも降ろせるわけではなく、一日に降ろせる神は四神までになっている。

イライザに向けて繰り出された朦朧の巫女の拳は一秒間で優に100を超える速度で繰り出されており、その一撃一撃が並みの妖怪であれば容易く仕留められる程の威力を有しており、その息もつかせぬ連撃によってイライザを壁際に追い詰めると、壁を破壊してそのまま突き進んで行く。

294:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/27(金) 13:52

ゴックン・・・・・!

あのねぇ?御馳走が並んでいるんだからそんな自分で自分の首を絞めるようなヘマしたりしないわよ

(こんなにも美味しい御馳走が、滅多に食べれない御馳走が目の前に並び、制限なくいくらでも食べられるバイキングとも言えるこのチャンスをしっかりと活かして食べられる限り食べ尽くす、これを掲げていた・・・・・

が、「自分で自分の首を絞める」という自身が言った言葉に、一瞬頭のなかにノイズが走るような感覚に陥り、霊夢は片手で頭を押さえる・・・・・)

295:微睡みの中◆3.:2021/08/27(金) 21:18

魔理沙
「あはは!お前は相変わらずだなぁ!よし、それなら今度私が料理を作ってやるよ!」

現世では霊夢の体に憑依した朦朧の巫女がイライザとの激闘を繰り広げている中、幸せな夢の世界にいる霊夢は微かな違和感を感じているものの、その正体には気付くにはまだ少しきっかけが……時間が必要となってしまうかもしれない。

常人であれば、完全にこの夢の中に取り込まれ、微かな違和感さえも感じる事が出来ないのだが、霊夢に眠る潜在意識がイライザの術に抗い始めているのかもしれない。

296:悪夢の女王vs神降の巫女◆3.:2021/08/28(土) 00:01


朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「(………この程度なら……まだ"見える"。
油断している内に……この一撃で仕留める……!!)」
【神代「韋駄天神之駿足」】
→【神代「天之手力男神之豪腕」】

上下左右前後から再現無く押し寄せる悪夢の手を韋駄天神の速力を降ろす事で瞬間移動するようにして巧みに全て避けきり、天狗や吸血鬼でさえも目視が困難な速さで伸びる無数の手を避けてイライザの背後に回り込むと、先程神降ろしした天之手力男神の腕力の全てを込めて渾身の一撃を放つ……が。



イライザ
「クスクスクス……捕まえた。」
《ゴオォォォォォォォォォォォォッ》

朦朧の巫女が繰り出した拳はイライザの体を捉え、イライザの体を背後から貫く……だが、それを待っていたように不敵に微笑み、首の間接を無視して背後にいる朦朧の巫女の方へ振り返ると、イライザの背中から生えた二枚の翼にある魔力瞳が朦朧の巫女を凝視した次の瞬間、朦朧の巫女の体を貫くために放たれた紫色のレーザーが魔瞳から放たれる。



朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「(……やっぱり私の攻撃……いえ、神々の攻撃でさえも通じていない……それに保有している魔力は底無しで魔力の枯渇や能力切れも見込めない……)」

朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「(……となれば、私に出来るのはただ一つ……なるべく消耗を避けつつ、この本来の持ち主が戻って来るまで避け続けること。)」



悪夢の世界においてイライザの力は無限に増大し、その魔力の保有量は無限と言っても差し支えがないレベルになっている……加えて、悪夢の世界において、イライザが神々の干渉を妨げているからか、神降ろしをした時の本来の力を出しきれていない事から打ち勝つのは不可能だと理解する。

朦朧の巫女は霊夢との記憶は共有しておらず、ドレミーが霊夢に伝えていた指定場所までの誘導と言うことを知らない……

297:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/28(土) 06:18

そ、そう・・・・・?なら、お願いしようかしら・・・・・

(なんだ今の妙な感覚は、と言いたくなるような感じたことのない謎の感覚・・・・・

ほんの一瞬の感覚ではあったものの、確かに感じ取れ、そして気のせいではないということがハッキリとわかる・・・・・

なにか大切なことを忘れてしまっているような気がする・・・・・)

298:微睡みの中◆3.:2021/08/28(土) 13:52

魔理沙
「おっと、その代わりに今度はお前も作ってくれよな?」

楽しげに笑いながら、今回は自分が作るが、次は霊夢の肩をポンポンと軽く叩きながら、今度は霊夢も料理を作ってくれと言う。
魔法の森に長いこと住んでいる魔理沙は勿論、霊夢もまた自炊している事から、それなりに料理スキルがあると思い、提案している。

299:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/28(土) 18:53

あんたこそ、怪しげなきのことか使ったりしないでしょうねぇ?

(妙な感覚ではあるものの、そこまで気にするようなことではないと判断したのか、霊夢は気を取り直して、魔理沙に怪しいきのこを使った料理とかならごめんだと予め言っておく・・・・・

こうでも言っておかないと、何を食わされるかわかったものではない)

300:微睡みの中◆3.:2021/08/28(土) 19:20

魔理沙
「ん?お前ならカエンタケやタマゴテングタケぐらいペロッといけるだろ?」

両手を頭の後ろで組んでニシシと笑いながら、最強の毒茸と名高いカエンタケやヨーロッパではその被害や毒性から"死の帽子"とまで呼ばれているタマゴテングタケでさえも、霊夢なら簡単に食べ終えてしまうだろうと少しだけからかってみる。

301:悪夢の女王vs神降の巫女◆3.:2021/08/29(日) 10:06

【悪夢の要塞】


イライザ
「随分と頑張るようだけど……貴方へ直接攻撃する事が出来ないと思っているの?」
《ドッ》

朦朧の巫女(霊夢に憑依)
「………う……ぅ………ぐ………ぁ………!!?」

朦朧の巫女は
だが、イライザは眠らない相手……精神体や魂魄の状態である朦朧の巫女に対して、霊夢の肉体には一切触れることすらせずとも直接攻撃をする事が可能であることを告げる。

すると、その言葉が真実であることを裏付けるように、朦朧の巫女を構成する精神体の一部が消し飛び、更にはただ単純に消し飛ばすだけではなく消し飛ばした箇所から激痛を流し込むことで朦朧の巫女の俊敏性や意識の集中の邪魔をしていく……

イライザがその気になれば何時でも朦朧の巫女を消し去ることが出来る……だが、イライザは朦朧の巫女の心を折るためにわざと精神体消滅という必殺技を使わずに戦うことにしている……



イライザ
「クスクスクス……動きが止まっているわよ?」
《バチッ》

イライザ自身は微動だにしないまま、自分の背面にある壁から巨大な腕を生成してそれを拘束で朦朧の巫女へ叩き付ける事により、痛みで動きが鈍った朦朧の巫女の体を軽々と弾き飛ばし、先程の移動距離を引き戻すかのように移動する。

朦朧の巫女は辛うじて神気を両腕に纏わせたものを盾のようにしてイライザの魔手による打撃の直撃を防ぎ、受け身を取ることで霊夢の体へのダメージを最小限に抑える……

だが、一度失われた精神体の部位は回復や再生がしない……
イライザによって消し飛ばされた精神体の部位が鈍い痛みとなって朦朧の巫女の動きや判断を鈍らせ、力や技の発動の邪魔をし始める事になる。

ただでさえイライザには攻撃が通じないにも関わらず、回避や防御をするための意思さえ阻害し始める……それも、霊夢の体そのものを消したり攻撃するのではなく、その体を借りている朦朧の巫女を直接攻撃して回復不可能なダメージを与えると言う最悪の手段で……

302:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/29(日) 12:06

アンタは私の胃袋が魔界かなにかだと勘違いでもしているの?

(極限状態になるとそこら辺に生えている雑草などを貪ることはよくあることだが、流石に毒きのこを食べて平然としていられるほど化け物じみた特殊な体の構造はしていない・・・・・

しかし、魔理沙ならいつか本気で料理にうっかり混ぜそうだとも考えられる・・・・・)

303:微睡みの中◆3.:2021/08/29(日) 18:32

魔理沙
「ははは!冗談だよ冗談。
こう見えてそれなりに料理が出来るんだ私。」

魔法の森には色んな種類の茸があるが、その殆どが食用には出来ないのだが父親に勘当されて魔法の森に住むようになってから独り暮らしをしてきた自分はちゃんとした料理を作る事も出来ると言う。

304:悪夢に馴染む巫女◆gI:2021/08/30(月) 06:16

果たして世間一般的に料理と呼べるものが出来上がるかどうかだけれどね?

(霊夢ならどんなきのこでも食べられるだろうと馬鹿にされたお返しか、 霊夢は魔理沙の作る料理が果たして世間一般的に料理と呼べるようなものが出来上がるかどうかの問題だと冗談交じりに言う・・・・・

極限状態に陥った場合は変な雑草でも食べられる霊夢の場合はそう思われても仕方が無い部分があるが・・・・・)

305:微睡みの中◆3.:2021/08/30(月) 15:36

魔理沙
「なッ……!失礼な奴だな、それならお前はプロ並みに料理を作れるのか?」

ムッと頬を膨らませながら、自分が料理をまともに作れないと小馬鹿にしたような霊夢に対し、それなら霊夢は上手に料理を作れるのかと言い返しつつ、テーブルの上に置かれていた白ワインを手に取る。

306:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/08/30(月) 18:01

作れるか作れないか以前に、そもそもアンタの料理はプロ並みなの?

(魔理沙の問いかけに答えるより先に、そもそも魔理沙が自分で今言ったように、魔理沙の料理はプロ並みなのかどうかを苦笑いしながら逆に問いかける・・・・・

そもそも今までの会話の中にやばいきのこが出てきていることから、料理は作れたとしてもちゃんとしているものなのかどうかは確信できない・・・・・)

307:微睡みの中◆3.:2021/08/30(月) 19:52

魔理沙
「私は魔法使いだぞ?魔法使いは器用じゃないとなれない。料理なんて朝飯前だ!」

巫女?
「…………………。」

意気揚々と料理も得意だと応える魔理沙の後ろ、紅魔館の館内にある数少ない窓越しに静かに霊夢を見下ろしている人物が見える。その人物はリボンを付けておらず、腰まで伸びた長い髪を持った大人になった霊夢のような顔をしている。

この人物についてはこれまで出会った事が無いにも関わらず、霊夢は何処かで会ったことがあるような妙な既視感が感じられる……その既視感は大人になった自分のような顔立ちをしているところ以外からも来ているように感じられる。

308:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/08/31(火) 06:19

そりゃあそうよ、料理をしないと朝ごはんは食べられないんだか・・・・・?ねぇ、魔理沙・・・・・あそこにいるのは誰かしら・・・・・?

(霊夢は魔理沙の料理なんて朝飯前だという言葉に大して言葉を返す途中で少し沈黙し、そのまま魔理沙に謎の巫女のような人物について聞いてみる・・・・・

自分にも似ている気がするものの、普通に考えれば別人だと真っ先に思うだろう・・・・・)

309:悪夢の女王vs神降の巫女◆3.:2021/08/31(火) 06:30

【悪夢の要塞】


イライザ
「クスクスクス……私に勝てないと言うのはもう貴方自身が一番よくわかっている筈よ?」

イライザは次々と朦朧の巫女の精神体を削り取り、消失させていく……
既に朦朧の巫女の精神体の三分の二が削り取られており、神降ろしの力でさえも満足に発揮できなくなってしまっており、ただでさえ大きかった力の差が更に大きく、確固たるものとなっており、イライザはまるで無傷のまま、朦朧の巫女が繰り出す神拳を無傷で受けきり、神速で移動しようと、移動した先の空間を巨大な口や手に変化させることで常に先読みを行い、手段を一つ一つ潰していく……

もはやこの力の差は覆らない。
幾度も幻想郷を救って来た巫女であっても、イライザが支配する悪夢の世界の中ではその力は大きく制限され、消耗の激しくなる朦朧の巫女とは対称的に無限に力が増幅されていくイライザを前に戦うと言う舞台にすら立てなくなりつつある……



朦朧の巫女
「私が倒されれば……貴方はこの体を喰らい尽くして幻想郷の支配を確実なものとするでしょう……私が消えるのは構わない……だけど……この体の持ち主だけは……幻想郷だけは何があっても奪わせない……!」

朦朧の巫女
「この体の持ち主は幻想郷最後の希望……その灯火をお前なんかに奪わせてなるものか……!滅びるのはお前の方だ、歪な悪夢の中でしか存在を確立できない醜悪な魔女……!!!」

精神体が削られる度にその体には、霊夢が味わった皮膚の獣が放つ苦痛の波動とは比にならないレベルの苦痛が刻まれるのだが、それにも決して折れることも、諦めることもなく、弱音の一つも吐かず、それどころかイライザを挑発するような言葉を口にし、少しでも霊夢が覚醒するまでの時間を稼いでいる……






イライザ
「そう?それは"信頼"?"希望"?
残念だけど……それは私には理解できない感情だわ。」
【兇夢「ポノス・ブラキオラス」】

イライザには信頼や希望と言った感情を理解することが出来ない……朦朧の巫女の奮闘や、戦う理由について理解することが出来ず、朦朧の巫女自身も自分に勝つのではなく、霊夢の意識が戻ることを考えているのだと推測すると、自身の右腕を無数の牙を備えた禍々しい肉塊のような腕に変化させ、霊夢が目を覚ます前に霊夢の肉体もろとも朦朧の巫女を喰らい尽くす事を決める……

イライザは精神体や魂魄、思念体と言った実体の存在しないモノをも破壊し、滅ぼす力を持っている。このイライザの攻撃を直撃してしまえば霊夢も朦朧の巫女もまとめて滅ぼされてしまう事になるだろう……

310:深淵の始まり◆gI:2021/09/01(水) 04:21

・・・・・っ・・・・・

(まただ・・・・・さっきと同じように、頭の中にノイズが走る・・・・・

いつもなら、普段のこういう集いならば、こんな妙なことはないし、このノイズの原因が何かしらあるはずだ・・・・・

まるでこのノイズが、自分を呼びかけているようなこの妙な感覚は何なのだろうか・・・・・

なにか大事なことを忘れてしまっている気がするし、それを早く思い出さなければ大変なことになるような気がする・・・・・)

311:微睡みの中◆3.:2021/09/01(水) 05:20

魔理沙
「………?
おい、どうしたんだよ?」

館内から覗いている人物は窓の奥へ消える中、頭を抱えて苦しんでいる霊夢を見ていた魔理沙が霊夢に安否を気遣って言う。

312:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/01(水) 17:04

・・・・・ねぇ、魔理沙・・・・・私、ここへ来る前、どうしていた・・・・・?

(記憶が乱れる・・・・・

よくよく考えてみれば、紅魔館へとやってくる前の記憶がない・・・・・

そして、さっきから頭の中に度々走るノイズのような感覚・・・・・

これが、今の自分のこの妙な感覚の正体に繋がる気がしたのは、人間の本能か、それとも・・・・・)

313:微睡みの中◆3.:2021/09/01(水) 17:15

魔理沙
「ん?何時も通り神社で掃き掃除をしていただろ?その前は知らないな。寝てたんじゃないか?」

魔理沙は突然何を言っているんだと不審そうに首を傾げながら、ここに来るまでの事について応える……



魔理沙
「なあ、具合が悪いんなら永遠亭にまで行くか?」

魔理沙としては本当に心配しているからか、手にした白ワインを飲む事無くテーブルに置くと、体調が悪いようなら永遠亭にまで運ぼうかと提案してみる。

314:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/02(木) 06:18

いや、大丈夫よ・・・・・

(ここでこうして、記憶を振り返り続ければ、正しい記憶が蘇るかもしれない・・・・・

いつもなら普通にあるはずの記憶が、曖昧どころかすっぽりと抜け落ちてしまっているということは、そこに至るまでに何かしらがあったはず・・・・・

じゃあ、その何かしらとは何なのか・・・・・)

315:微睡みの中◆3.:2021/09/02(木) 15:43

魔理沙
「そうか?それならいいんだ。
さ、お前は何を飲む?私が持ってきてやるよ。」

霊夢の様子に違和感を抱いてはいるものの、その事について言及することはなく、すぐに何事も無かったように普段の様子に戻ると、何か飲み物はいるかと問いかける。
それはまるで、優しい時の流れによって、霊夢が気付きかけた夢の世界であると言う確証を微睡みの深奥へ再び誘うかのように……

316:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/02(木) 17:32

いえ、今はいいわ・・・・・

(ここで考えるのをやめたら、こうして違和感に気づけなくなってしまう、そんな気がした霊夢は飲み物を断る・・・・・

思考を止めるな、考えろ、思い出せと自冬に言い聞かせるが、やはり肝心な部分が記憶の中から抜け落ちてしまっている・・・・・

何かきっかけがあれば話は別なのだが・・・・・)

317:微睡みの中◆3.:2021/09/02(木) 22:10

魔理沙
「具合が悪くなったら何時でも言うんだぞ?」

飲物を断る霊夢を見て、ますます心配そうに顔をしかめながらも再びテーブルに置いた白ワインを手に取ると、今度は一息にそれを飲み、テーブルの上に置かれた肉団子を器用に箸を使って取り、一口食べる。

先程視界の端に映った館内にいた人物の存在について霊夢が覚えていれば、その人物を介してこの違和感の正体がわかるかもしれない。

318:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/03(金) 13:36

・・・・・ねぇ、魔理沙・・・・・一つ聞いてもいい・・・・・?

(いつも一緒に一番行動を共にする魔理沙になら、一番心を許して何でも聞ける・・・・・

霊夢は、魔理沙が何か知っていればと思い、魔理沙に一つ聞いてもいいかどうか問う・・・・・

今までのが自分の思い過ごしだと結論づけるには無理がありすぎるから、ここで聞かなければならないという気がした・・・・・)

319:微睡みの中◆3.:2021/09/03(金) 14:15

魔理沙
「おお、今度はどうしたんだ?私にわかる事なら答えられるかもしれないな。」

肉団子を噛んだ後に飲み込むと、白ワインは入っていたグラスへ、近くの酒瓶を手に取り、今度は日本酒をワイングラスに注ぎながら霊夢の問いかけに対して、自分にわかる事なら応えられると言う。

320:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/04(土) 19:24

・・・・・さっき、私に似た巫女みたいな人がいたんだけど、誰だかわかる・・・・・?

(もしかしたら自分の勘違いや、記憶違いという可能性もあるが、無関係とも思えないことから、霊夢は魔理沙に一か八かさっきの謎の人物を知っているかどうかを聞いてみる・・・・・

果たして、魔理沙は知っているのだろうか・・・・・)

321:微睡みの中◆3.:2021/09/04(土) 23:08

魔理沙
「ん?お前に似た巫女?早苗……じゃないか?」

日本酒を注いだワイングラスを手にしたまま少し考えてみるものの、霊夢に似た=巫女服と言うことから早苗が連想されるものの、霊夢の言い方からして早苗ではなさそうだと思いつつもそう応えてみる。魔理沙は本当に知らないように見える。

322:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/05(日) 12:28

いいえ、だとしたらこんなこと聞かないわ・・・・・

(確かに早苗は一番当てはまる人物かもしれないが、もし早苗だったとしたら、すぐにわかるのでわざわざ魔理沙に聞いたりはしない・・・・・

そして「見た目は私に似ていたわ、格好だけじゃなく、雰囲気とか・・・・・」と、付け足す)

323:微睡みの中◆3.:2021/09/05(日) 14:11

魔理沙
「うーん?何かの見間違いじゃないのか?それな奴はいなかったと思うぞ?」

その謎の人物について魔理沙は知らない……
その人物の存在はこの世界において本来は存在しないイレギュラーな存在であるように思える。

324:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/05(日) 15:39

いない・・・・・?そんなはずは・・・・・

(霊夢は確かに見た、自分自身に似た謎の巫女服の人物を・・・・・

証明することは出来ないし、今の自分の奇妙な状態からして、自分でも本当に見たのか少し不安になりそうになるが、それでもその人物は確かにいた・・・・・

魔理沙が気づかなかっただけなのか、それとも自分にしか見えなかったのか・・・・・)

325:微睡みの中◆3.:2021/09/05(日) 18:28

魔理沙
「ま、今はこのパーティーを楽しもうぜ!」

魔理沙は霊夢の言っている事の意味がわからないといった様子で手にしたワイングラスを傾け、酒を飲み始める。すると、再び霊夢の脳に記憶を掻き消すようにして霞がかかり始めてしまう……

もし、このまま動くこと無くこの場に留まっていれば今度こそ霊夢から現世への記憶や、ようやく気付き始めたこの違和感さえも永遠に失われてしまうことになるだろう……

326:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/06(月) 05:48

・・・・・ごめん魔理沙、すぐ戻るから、ご馳走残しておきなさいよ・・・・・?

ダッ・・・・・!

(霊夢は、すぐに戻るからご馳走は残しておくようにと告げると、急いでその場から走り出して紅魔館から出る・・・・・

霊夢の魔理沙に言った言葉は、今いるこの世界がイライザの用意した偽りの現実であると本能的にわかってのことか、それとも・・・・・

すぐ戻るから、という言葉は異変を解決したらすぐにまたいつもの日常に戻るから、という意味合いにも感じ取れる・・・・・

そして、霊夢は紅魔館へ来る前に自分がいた場所、博麗神社に向かっていた・・・・・

もしかしたら、紅魔館へ来る前の自分の記憶がハッキリと蘇るかもしれない、そんな僅かな希望を胸に・・・・・)

327:微睡みの中◆3.:2021/09/06(月) 07:29

魔理沙
「………………。
……ああ、約束だぞ?」

魔理沙は優しく微笑みながら霊夢を見送る……
霊夢を見送る時の魔理沙からは、不思議と何の違和感も感じられない……それはまるで、イライザの支配下に置かれながらも本物の魔理沙が霊夢なら現状を打破してくれると言うことを信じ、望みを託しているかのように……



【→悪夢の世界 博麗神社】

《サアァァァァァァァァァ……》

悪夢を克服しつつある、神社に戻った霊夢ならばある感覚に気付くことが出来るだろう。最初に霊夢が訪れた時とは違う……
本堂の中に誰かがいるような……そんな気配のようなものが感じられる。

それは邪気や悪意と言ったものは無く、館内から感じられたあの懐かしいような感覚……気配であり、敵意や害意と言ったものが加えられることはないだろう。

328:悪夢の中の理想の現実◆gI:2021/09/06(月) 18:06

・・・・・誰か、いるの・・・・・?

(感じた謎の違和感に、ゆっくりと本堂へと入る・・・・・

不思議と敵意のようなものは感じなく、寧ろどこか安心感さえ感じるような、そんな妙な感覚を・・・・・

もし誰かいるとするならば、紅魔館で見たあの謎の巫女のような人物だろうか、それとも・・・・・)

329:本堂の巫女◆3.:2021/09/06(月) 18:29

霊夢に似た巫女?
「………ようやく気付いたわね。」

本堂の戸を開けると、その中では霊夢に似た顔立ちをしているものの、霊夢を20歳前半にまで成長させ、頭には特徴的な髪留めやリボン等を一切付けていない、腰まで伸びた黒髪をした巫女が静かに座っており、霊夢を見て優しく微笑みながら漸く気付いたかと言う。

330:始まりし終焉◆gI:2021/09/06(月) 18:55

・・・・・あなたは誰なの?博麗の巫女・・・・・?

(紅魔館で見た時からずっと気になってたことを単刀直入に聞く・・・・・

無関係とは思えないほどに自分と近しい何かを感じるが、相手が博麗の巫女なのかどうかはわからない・・・・・

そもそも、今の代の博麗の巫女は自分だ、他にいるはずがない・・・・・)

331:博麗の巫女◆3.:2021/09/06(月) 22:37

霊夢に似た巫女
「……その呼び方をされるのは随分と懐かしいわね……
そう、私も貴方と同じ博麗の巫女……いえ、そう呼ばれていた者……よ。」

本堂の中で正座をした女は自分が博麗の巫女であると応える。
霊夢は歴代の巫女についての話はされていなかったものの、彼女が本当に博麗の巫女であるのならば、彼女から感じられる懐かしいような感覚にも説明がつく。
だが……その霊夢と瓜二つとも言えるように似た顔立ちは前任の博麗の巫女……ひいては博麗の血筋と言うだけでは説明しきれないような感覚もある。



霊夢に似た巫女
「貴方が此所に来た理由は知っている……いえ、待っていたと言うのが正しいわね。」

巫女は霊夢が此所に訪れる事も全て知っており、その上でこの場所に居るのだとも応える……その真意は定かではないものの、今のところ敵対する意思は無いように見える。

332:悪夢との対峙◆gI:2021/09/07(火) 05:50

まるで私がこのタイミングでここへ戻ってくることを予め知っていたかのような口ぶりね・・・・・

(かつて博麗の巫女と呼ばれていたという謎の人物は、予めこうなる未来を知っていたかのような口ぶりで話していることに違和感を持ち、ファンタジーなどでよくあるようなタイムトラベラーなのではという疑いを持ち始める・・・・・

もしそうであったとしても、妖怪や妖精などがいるこの幻想郷においては、それもあまり驚くようなことではないかもしれないが・・・・・)

333:博麗の巫女◆3.:2021/09/07(火) 07:16

霊夢に似た巫女
「勿論……貴方が博麗の巫女であるのならは必ず気付いてここに来るとわかっていたわ……」

未来から来訪したかのように、全てを知っているような言動を取り、リボンや髪留めと言った特徴的な装飾は無く、シンプルな巫女服であるものの、非常に似た容姿をしたその巫女はゆっくりと立ち上がると、軽く指を鳴らし、自分の後ろにある映像を投影する。

その映像の中では、霊夢がたった一人で、禍々しい無数の棘を備えた触腕や、おぞましい魔蟲の大群等をあらゆる場所から生み出し操る魔女……イライザと戦っている光景が写し出されている。

334:悪夢との対峙◆gI:2021/09/07(火) 19:01

・・・っ・・・・・!これ・・・・・は・・・・・

(突如として映し出される映像に、困惑を隠せずに戸惑う・・・・・

そして、同時にさっきから頭の中に走るノイズのような違和感の原因はこれだと直感で確信する・・・・・

何故今の今まで記憶から抜けていたのか、自分でもわからない・・・・・)

335:博麗の巫女◆3.:2021/09/07(火) 20:44

霊夢に似た巫女
「……これで完全に思い出した?
あの魔女……イライザは恐ろしく強力な夢幻術の使い手……
現を夢に、夢を現に変える程の力を持っている……本来なら違和感すら覚えること無くこの世界に取り込まれ、意識を失った肉体も破壊されることで脱出不可能になる技だったのよ……?」

後ろに展開した映像について巫女は振り返って確認はしていないものの、霊夢の表情を見て、戸惑いながらも違和感の原因を突き止め、理解した霊夢へ、巫女はイライザの使う夢幻術や、それを用いた必殺技の仕組みについて霊夢へ教えていく。

336:悪夢との対峙◆gI:2021/09/08(水) 06:17

・・・・・これでようやく、目が覚めたわ・・・・・なるほど、あの性悪魔女、このまま私を夢の中に取り込んだまま消し去るつもりなのね・・・・・気がついてよかったわ・・・・・

(恐らく、違和感を感じることが出来たのは博麗の巫女であるかどうかが関係しているかはわからないが、奇跡だったのだろう・・・・・

もしあのまま気づかずにいれば、違和感のないあの偽りの日常に取り込まれて亡き者にされていたと思うとゾッとする・・・・・)

337:博麗の巫女◆3.:2021/09/08(水) 14:44

霊夢に似た巫女
「……ここからは貴方が決めるといいわ。」

巫女は指を鳴らすと、背後に投影された映像が消え、霊夢と向かい合ったまま、二つある道のどちらを進むのか……その選択を霊夢に迫る。



霊夢に似た巫女
「イライザは恐ろしく強く、邪悪な存在……
夢の世界の中では無敵と言ってもいい程の力を持っている……
勝機は無いに等しい……貴方が望むのなら、この夢の世界で何の苦痛も恐怖もなく一生を終えることも出来る。」

様々な神の力を宿しながらも、悪夢の世界では無限に力が増幅され、圧倒的な力を行使できる強大な力を持ったイライザと対決することを選ぶか、それともこの微睡みの世界で幸せなまま終わりを迎える……この二つのどちらの道を歩むのかと問う……



霊夢に似た巫女
「辛く苦しい現実に戻って絶望と戦うか……
この苦痛の無い微睡みの中で終わる……
どちらを選んでも私は責めたりはしない。」

338:悪夢との対峙◆gI:2021/09/08(水) 18:01

痛みを伴ってこそ、平和は掴み取れる・・・・・

(今までも、この先も、きっと今回のような異変が起きることも多々あるだろう・・・・・

これからも自分は幻想郷を守らなければならない使命がある、こんな偽りの世界でのうのうと過ごすつもりは毛頭ない・・・・・

霊夢は、イライザとの決戦を選んだ・・・・・)

339:博麗の巫女◆3.:2021/09/08(水) 18:45

霊夢に似た巫女
「……それじゃ、この世界から貴方を出す事にするわ……」

巫女は今度は合掌するようにして両手を合わせる。
すると、周囲の空間が大きな渦のように歪み始め、金色に輝く光の渦が形成されていく……これを通れば再び元の肉体へ戻ることが出来るだろう……



霊夢に似た巫女
「…………ごめんなさい。」

だが、巫女の表情は嬉しいような、悲しいような……複雑な表情をしており、霊夢に対して一言謝る……何に対しての謝罪なのか……悪意も害意も無く、この巫女に何かされたような事は無いため、その真意はわからない。

340:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 05:42

何謝っているのよ?私なら大丈夫、任せなさい・・・・・

スゥッ・・・・・

(霊夢は、相手に謝られたのを「こんな命にかかわる大事を霊夢一人に任せてしまってごめんなさい」という意味合いだと受け取って、上記の言葉を返す・・・・・

それに、この状況で謝られても、状況が変わるわけでもない・・・・・

霊夢は光の渦を通って元の世界へと戻ってゆく・・・・・)

341:博麗の巫女◆3.:2021/09/09(木) 10:26

霊夢に似た巫女
「……本当なら……貴方達には何も背負わせたくはなかった……何も背負わずに貴方達には生きてほしかった……私の不始末のせいで……後の世界に生まれた貴方達に"奴ら"との戦いを……博麗の宿命を背負わせてしまった事を……謝るわ………」

巫女は光の渦を通って元の肉体にまで戻っていく霊夢に対してその真意について語る……
その言葉はイライザと対峙する、もう一人の巫女と似た考えであり、歴代の巫女達は……初代から先代まで、そのほぼ全員が後世の者達は自分達のように元悪との宿命を背負う事無く自由に生きていて欲しいと言うささやかな願いを持っていた……

だからこそ、後世に悪を残さぬよう、その命を燃やして戦い続けていたのだが……自分が理想とした幻想郷が成立し、元悪を討ってから千年以上も経ったにも関わらず、世界はまだ悪に脅かされ続けている……

その事実に対して巫女は、始まりの巫女である自分の不始末のせいで後世にまでこの宿命を背負わせてしまったと負い目を感じている……

342:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 19:08

・・・・・っ!

(イライザと対峙している状態の霊夢の体に、霊夢の意識が戻ってくる・・・・・

やはり、体のあちこちに激痛が走る・・・・・しかし、このままやられてばかりでもいられない・・・・・

霊夢は、イライザの方を睨みつける・・・・・)

343:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/09(木) 19:32

イライザ
「クスクス……へぇ……?
また中身が変わったようね?」

意識の戻った霊夢の前でイライザは口許に手を当ててクスクスと不敵に微笑みながら、朦朧の巫女から霊夢へと意識が切り替わった事にいち早く察知したイライザはそれを指摘する……



朦朧の巫女
『……随分と……長かったわね……?』

霊夢へと戻った影響で、これまで霊夢の体を守っていた神々の力が失われ始めてしまう……更に、これまで霊夢の代わりに戦っていた朦朧の巫女の精神体もその大半がイライザによって抉り取られ、消滅させられており、もはや加勢する事は出来ないだろう……

344:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 21:15

・・・・・えぇ、今戻ったわ・・・・・

(霊夢のこの言葉は、自分が戻ってきたことに気づいたイライザと、随分と長かったと言葉をかけてくる朦朧の巫女の二人に向けての言葉にも聞こえる・・・・・

そして「もうアンタの好き勝手にはさせないわよ?覚悟なさい・・・・・」と、イライザに宣戦布告とも取れるような言葉を放つ・・・・・)

345:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/09(木) 21:30

イライザ
「クスクスクスクスクスクス……
ただの人間ごときが何を出来ると言うのかしら?
奇跡は二度も起こらないわよ?
さあ………"おやすみなさい"。」
【悪夢「魔蝕昏倒の囁き」】

イライザは微笑みながら、自身の言葉に魔力を乗せて霊夢
どのような手段を用いて自分の夢幻術を突破して来たのかは知らない……だが、先程の神降ろしの巫女はもう死に体であり、もうまともに機能する事はないと考え、この昏倒術によって今度こそ完全に霊夢を無力化させられると考えている……



【微睡みの世界】

レミリア
「霊夢……もう頑張らなくてもいいのよ?」

魔理沙
「アイツには勝てない……もう諦めたほうがいい。」


「勝ち目の無い戦いをしなくてもいい……大人しく死を受け入れる方が楽になれるのよ?」

イライザの見せる悪夢は、先程までの微睡みの世界とは違い、霊夢の知る人物達の姿と声を借りて霊夢の戦意と闘志を削り取ろうと言葉を並べていく……もっとも……本物の三人であれば、まず言わないであろう言葉ばかりであるため、夢の精度そのものは大きく劣っているように見えるが、強い信念が無ければこの微睡みを突破する事は出来ないだろう……

346:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 06:13

・・・・・アンタ、この程度の下らない技で私が屈するとでも思ってるの・・・・・?

(姿も声も、本物と何一つとして変わらないほどに精巧な悪夢・・・・・

イライザの見せる悪夢は、確かに寸分の狂いもなく人物の特徴を捉え、再現するところが厄介なところだ・・・・・

しかし、霊夢から言わせれば・・・・・)

似ても似つかない粗末な偽物ね・・・・・

347:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 12:22

イライザ
「クスクス……!
私の夢幻術は防げない……」
《ギュオッ》

イライザは自身の周囲に無数の目の無い大蛇とも、巨大な蚯蚓とも形容可能な異形の存在を生やし、それを一斉にイライザの夢幻術によって偽りの光景を見せられている霊夢に向けて襲い掛からせる……

一瞬でも動揺して動きが鈍ってしまえば瞬く間にイライザによって喰らい尽くされてしまうだろう……

348:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 13:38

学習したらどうかしら・・・・・?

(霊夢は偽りの光景などものともせずにイライザに接近してゆく・・・・・

お前だけは絶対に許さない、必ず仕留めてやると言わんばかりの、獲物を視界に捉えた猛獣のような目つきで睨むその様子は、時代や人物こそ違えど過去にヴァルターを葬り去った博麗の血筋そのものであることに間違いない・・・・・)

349:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 14:09

イライザ
「…………!!!」
《ゾワッ》

イライザは霊夢の放った鬼気迫る雰囲気を感じ取ると、誕生してから始めて感じた悪寒を感じ、少し後退りする……
だが、霊夢の五感にはイライザの見せる偽りの情景で塗り潰されているため、彼女に向けて襲い掛かる肉蛇に対処する事は出来ないとイライザは考えている。



魔理沙(夢幻)
『もう戦わなくてもいいんだぞ霊夢……』

レミリア(夢幻)
『そうよ、もう苦しまなくてもいい、戦わなくてもいい……諦めてもいいのよ?』

霊夢の眼前にはイライザの姿も、迫り来る肉蛇の音も姿も無く、あるのは戦うことを諦めるように語りかけ続ける霊夢の身近な者達の姿と声しかしない……夢幻達は霊夢に精神的な動揺や、戦意喪失させるための言葉を投げ掛け続けている。

350:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 15:35

・・・・・偽りだらけな上に暴れ回っても敵にしか被害が出ない空間だと、容赦しないで済むからいいわね・・・・・

ドダダダダダダダダダダダッ!!!!!

(霊夢は、イライザの見せてくる夢幻をまったく気にせずに、寧ろ偽りだからこそ容赦しないで済むとまで言い放ち、さらにはそのまま弾幕を放ちながら夢幻で覆い隠されて見えないはずのイライザの方向へと、確実に歩みを進めてゆく・・・・・

博麗の巫女が本気を出せば、悪夢なんかよりもよっぽど恐ろしいのかもしれない・・・・・)

351:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 16:16

イライザ
「……へえ?範囲攻撃を仕掛けて来るのね?
この程度の威力なら防ぐまでも無いのだけれど……それでは面白くない……彼女が正気に戻す前に……拭えぬ罪を背負わせてあげる。」

イライザの伸ばした肉蛇を霊夢が無差別に放った弾幕を前に撃ち抜かれて消滅していくものの、神の力を宿した攻撃を受けてもダメージを受けなかったイライザには何の脅威にもなっておらず、防御も回避もせずにその弾幕を受けながらも策略を練る……

そしてイライザは霊夢を目覚めさせる前に彼女への追い討ちをかけようと、自身の前に、最初に幻想郷に住む人妖から奪った精神を壁のようにして展開することで霊夢の手でそれを破壊させようとする。

この精神の壁そのものは何の防御力も無く、容易に破壊することが出来るのだが、これが破壊された場合、精神の壁を構築している数多くの人妖の精神も消滅し、例えイライザを倒せたとしても、幻想郷にいる多くの人妖が廃人となってしまうだろう……

352:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 21:23

っ・・・・・!!!!!

バッ・・・・・!

ダダダダダダッ!!!!!

(霊夢はイライザの卑怯な行動に、咄嗟に精神の壁の前に出て自分の弾幕を自分で受ける・・・・・

相手は悪夢を操る以前に、そもそもの戦闘力や悪知恵も含めて規格外の存在・・・・・

迂闊に攻撃ができないという点では本当に厄介な相手だ・・・・・)

353:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 22:08

イライザ
「クスクス……貴方達って本当に理解に苦しむわ。
その哀れさに免じて正気に戻してあげる。」
《パチンッ》

霊夢の放った弾幕を霊夢自身が盾となって防ぎ、自滅するのを見て、ますます楽しそうに笑い、嘲るように言葉を告げると、イライザは指を鳴らし、霊夢を包んでいた夢幻を解く……
だが、絶望的な現状は変わらない……いや、寧ろ徐々に悪化しつつある……
ここは悪夢の世界……世界の全てがイライザに味方する中、霊夢はたった一人……もう味方はいない、助けてくれる人も居ない……その絶望的な現実を突き付けることで直接霊夢の心を折ろうとする……



イライザ
「他人なんてどうだっていいじゃないの?他人が生きようと死のうと自分には興味無い、関係無い。自分さえ良ければそれでいいじゃない。わざわざ他人にために命を賭けるその理由がわからないわ。」

イライザは人間がわからない。
人間の持つ感情がわからない……特に、今の霊夢のように幻想郷を背負ってたった一人イライザと対峙し、自分の保身よりも世界を選ぶ霊夢の意思や覚悟がわからずにいる。
イライザやヴァルターには誰かを想う感情も、なにかを守りたいと言う感情も存在しない……何処まで行っても自分の保身と利益の事しか考えられない……

354:悪夢との対峙◆gI:2021/09/11(土) 06:15

・・・・・でもアンタは、見下している人間にはわかるものがわからないんだから、これほど惨めなことはないわね・・・・・

(自分の弾幕を受けることで幻想郷に住まう者達の精神を守った霊夢は、哀れだと評価するイライザにむけて、アンタはその哀れんでいる人間以下だと反論する・・・・・

そして「ほんといいわよね、自分が覇権を握れる世界なら、どんなに対戦相手に恐れを抱いていようが、自分のご都合主義で進められるんだもの・・・・・」と、イライザは卑怯者なだけではなく、臆病者でもあると遠回しに言う・・・・・)

355:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/11(土) 07:47

イライザ
「クスクス……何を言っているのかしらぁ?
私は別に貴方達人間に興味があるわけじゃない……ただ滑稽な言動ばかり取る貴方達を嘲笑しているだけよ?」
【弄魂「弄ばれし精神と思念」】

イライザはゆっくりと両手を広げると、それに呼応するように、幻想郷の住人達の精神が具現化した薄い膜のような壁を無数の刃に変え、それを霊夢に向けて放ち、霊夢の体をズタズタに引き裂こうとする……

この刃はその気になれば簡単に破壊や防御も出来る……だが、それをしてしまえば、霊夢が守る筈だった大勢の人妖の精神は永遠に破壊されることになってしまうだろう……

その気になればイライザは素の力だけでも霊夢を葬れるだけの実力差がありながら、まるでジワジワと獲物をなぶるかのように、霊夢が反撃できないような状況を変え始めている……





イライザ
「ここまで実体の持つ者と対峙し続けるのは、あの不死王(ヴァルター)以来かしらね?貴方は彼と同じぐらいこの私を楽しませてくれるかしら?」

イライザはかつて、レミリアとフランの父親である、かのヴァルターとも戦った事があるようで、霊夢もヴァルターと同じぐらい自分を楽しませてくれるのかと問いかける……

356:悪夢との対峙◆gI:2021/09/11(土) 19:19

ザシュッ・・・・・!ザシュッ・・・・・!

・・・っ・・・・・!

(霊夢は防御したり攻撃したりすることなく・・・・・いや、しないのではなく、できないのだ・・・・・

そんな圧倒的不利な状況の中、霊夢は腕や足、頬といったなるべく急所を避けながらも切り傷を作ってしまう・・・・・

そして、ヴァルターと同じように楽しませてくれるか否かという質問に対して「アンタも十分知ってると思うけど、地位というものを一番気にする不平等の代表格のような生き物の私達人間は、全ての人間に共通する唯一のこととして、弱いということがあるわ・・・・・それは博麗の巫女だって同じよ、力があるだけで、中身はただの人間の小娘・・・・・何一つとして特別なんかじゃありゃしない・・・・・でもね、そんな弱いものを虐めることでしか快感を得られないアンタは、その弱い者以下だってことを自覚しているかしら・・・・・?」と、長々と煽り始める・・・・・)

357:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/11(土) 23:27

イライザ
「クスクス……負け惜しみにしては随分とみっともわね?
そのみっともなさが更に歪むとどうなるのかを見せてもらおうかしら。」

イライザは砕けた硝子片のような幻想郷の住人達の精神の結晶を自由自在に操り、霊夢の体を切り裂きながら言葉を続けていく。

すると、そんな中でも霊夢の脳内にあの桃色の球の声が蘇る。
その声は霊夢にイライザを"倒す"のではなく"誘導する"と言うものであり、これが絶望に染まった現状を打破できる唯一の策なのかもしれない。

358:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 07:16

《・・・・・誘導・・・・・この悪魔を上手く誘導できるかどうかは別として・・・・・やるしかないわね・・・・・》

(体中、切り傷だらけになり、霊夢の巫女服の紅くない部分まで真紅の鮮血で染め上げられたゆく・・・・・

貧血になってきているのか、頭がボーッとしてきた挙句、視界がぼやける・・・・・

だが、倒すのではなく、誘導するのであれば、まだ何とかできるかもしれない・・・・・

やるしかない・・・・・)

359:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 08:58

イライザ
「クスクス……悪夢を通じて貴方の人生を覗かせてもらったのだけれど……貴方の人生も随分とちっぽけで、みすぼらしいわね?本当につまらなくて退屈な人生だわ。」

イライザは自身の夢幻術を通じて霊夢の過去や記憶を読み取る事で、反撃できないように特定の範囲の者の精神を的確に呼び寄せたり、理想の世界を再現したりと言う事が出来るのだと判明する。

この言葉は裏を返せば先程の霊夢の戦意を削るために見せていた幻達は、本物のレミリアや魔理沙達の事に殆ど興味がなく、その内面や深い部分まで再現しようと言う意志が無かったと言うように、霊夢だけでなく、幻想郷で霊夢を認めてくれている者、信じてくれている者達の事さえも馬鹿にしている事になる……

イライザは霊夢だけでなく、幻想郷にいる全ての者をちっぽけな取るに足らない存在なのだと語る。

360:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 18:29

・・・・・アンタのクソみたいな意見なんて私の人生には微塵も関係ないわ・・・・・

(イライザからすれば霊夢のすべての反論がただの人間の小娘の戯言にしか過ぎないのと同じように、霊夢からすればイライザの意見はただの化け物の哀れな戯言にしか過ぎない・・・・・

しかし、それは霊夢のみについてイライザが言っていた場合のみに限る・・・・・

他の仲間達について馬鹿にされた霊夢は、怒りの炎を静かに燃やし始める・・・・・)

361:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 21:00

イライザ
「クスクス……哀れ、その下らない理想を抱いて微睡みの中、果てていれば良かったものを……目を覚ましたばかりに悪夢よりも恐ろしい現実を見なければならなくなっただなんて悲惨じゃない?」

イライザは霊夢の言葉を意にも介さずに微睡みの中から抜けてしまった霊夢の判断を詰るように言葉を並べていく……そして、イライザは霊夢が誘導を狙っている事に気付いていないのか、そろそろ決着を付けようと、幻想郷の住人達の精神を刃に変えたものを天井全体を埋め尽くすようにして広げ、室内全域、何処に隠れようと、避けきれない程の圧倒的な数の刃で霊夢を切り刻もうとする。

この部屋から脱出する事が出来なれば死を意味するが、先程までの朦朧の巫女とイライザの戦いの影響か、部屋の一角に大穴が空いており、そこから外へ出られるようになっている。

362:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 21:38

現実も悪夢に蝕まれているのであれば、その悪夢から覚ます・・・・・それが私の役目よ・・・・・

(人間の強さというものは、決して適わないであろう相手にも怯まずに立ち向かうことでもある・・・・・

どれだけ悲惨な現実が待っていようと、目を背けないことに意味がある・・・・・

そして、霊夢は部屋の一角の大穴に気がつくと

「少なくとも、戦闘能力が高いくせしてたった一人の人間にここまでするほど、臆病者のアンタよりかはマシな人生を歩んでいるわよ・・・・・」

と言い、部屋から脱出する・・・・・)

363:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 22:03

イライザ
「クスクスクス……私はね?他のヴァイスリゾームの連中と違って貴方達を心の底から愛しているのよ?だって……貴方達人間ほど壊しがいのある存在なんていないのだもの。」
《ザアァァァァァァァァァァァァァァッ》

霊夢が大穴から脱出する間際にイライザはなぜ霊夢を敢えてここまで仕留めずに生かしておいているのか、その理由……そして自分が抱く人間に歪んだ愛情や愛着について語ると、天井を覆うようにして広がっていた無数の精神の刃が嵐の雨粒のように降り注ぐ……

天井から豪雨のように降り続ける精神の刃の雨の中でもイライザは平然としており、ゆっくりと右手を霊夢が脱出した大穴に向けて翳し、自身の右腕を無数の口が付いた巨大な触手に変え、部屋の外へ逃れた霊夢に追撃しようとする。

364:悪夢との対峙◆gI:2021/09/13(月) 05:45

っ・・・!!!!!ああぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああぁああああああっ!!!!!

(霊夢は無数の精神の刃によって体中を切り刻まれながら、悲鳴を上げる・・・・・

ただ単に切り傷で済めば、体に深々と刺さる刃もあり、逃げ場はどこにもない・・・・・

霊夢は、イライザの追撃に対応することも出来ない・・・・・)

365:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/13(月) 11:22

イライザ
「」

部屋全体に向けられた精神の刃による嵐に対して部屋の外へ逃れる事で回避した霊夢だったものの、霊夢を追うようにして飛来した精神の刃の一群に切り裂かれていく中、イライザが伸ばした、無数の口が付いた触腕へと変異した右腕が断末魔をあげる霊夢を喰らおうとする。

既にその大半が再生し終えてしまっているものの、霊夢が脱出した部屋の外はカシキ・ヒェリ(悪意の手)を滅ぼした時に出来た下層へ繋がる大穴がまだ残っている。これを利用して下層へ逃げることが出来れば、この要塞から脱出するための距離を大きくショートカットする事が出来る。

366:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/13(月) 11:24

イライザ
「クスクスクス……いい断末魔ね?
けれど……まだ恐怖と絶望が足りないわ。」

部屋全体に向けられた精神の刃による嵐に対して部屋の外へ逃れる事で回避した霊夢だったものの、霊夢を追うようにして飛来した精神の刃の一群に切り裂かれていく中、イライザが伸ばした、無数の口が付いた触腕へと変異した右腕が断末魔をあげる霊夢を喰らおうとする。

既にその大半が再生し終えてしまっているものの、霊夢が脱出した部屋の外はカシキ・ヒェリ(悪意の手)を滅ぼした時に出来た下層へ繋がる大穴がまだ残っている。これを利用して下層へ逃げることが出来れば、この要塞から脱出するための距離を大きくショートカットする事が出来るだろう。

367:悪夢との対峙◆gI:2021/09/14(火) 05:44

・・・・・っ・・・・・

(触腕と化したイライザの右腕に追いつかれてそのまま捕食される前に、霊夢は何とかして大穴から下層へと逃げることに成功する・・・・・

しかし、それは結果的であり、正しく言えば、逃げたというよりかは朦朧とする意識の中、落ちていった、と言うのが正しいだろう・・・・・)

368:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/14(火) 06:00

イライザ
「あら、どこへ行こうと言うのかしら?
此処は私の腹の中……何処にも逃げ場なんて無いわよ?」
【貪夢「凄絶なる凶夢」】
《メキメキメキメキメキッ》
《ドガガガガガガガガガガガガガガッ》

イライザは霊夢が再生途中の穴から下層へ落ちていくのを見て、イライザは周囲にある空間を脈動するおぞましい肉塊としてその身に纏い、夥しい数の口が存在する醜悪な巨大蛙のような姿の半身を得る。

そして、霊夢を追いかけるべく、床や壁、天井の悉くを圧倒的な質量を生かして破壊しながら、下層へ落ちていく霊夢を追い始める……

369:悪夢との対峙◆gI:2021/09/14(火) 19:26

・・・・・

(終わりの訪れというのは、こういうことを言うのだろうか・・・・・

精神の破片が突き刺さったままの霊夢は、半開きの目と朦朧とする意識の中、抵抗する力もなく迫り来る悪夢の化身イライザの追撃に襲われるがままの状態となってしまう・・・・・

博麗の巫女も所詮は人間、限界というものがある・・・・・)

370:悪夢の女王イライザ◆3.:2021/09/14(火) 22:04

イライザ
「クスクスクス……子鼠のように逃げ回っても無駄だと言うことがわかったでしょう?」

イライザは巨大な肉塊蛙のような魔物と半身を融合させた箇所の無数に存在する鋭い牙を備えた口を大きく開ける……すると、その口内には何重にも鋭利な牙が生えた口が存在しており、壁や天井を圧壊し続けながら落下する勢いに任せ、霊夢を喰らおうとする。



魔理沙?
『……む………霊夢!!』

まるで底無しであるかのように下層へ自由落下する中、霊夢の体に突き刺さった精神の刃から魔理沙の声が聞こえて来る……イライザにとっては単なる攻撃手段、牽制の一手法に過ぎないと見下していたが故に、魔理沙の精神が霊夢へ語りかけると言うことは予想できなかったと思われる。

371:悪夢との対峙◆gI:2021/09/15(水) 05:56

《・・・・・魔理・・・・・沙・・・・・?》

(魔理沙の呼びかけに、霊夢はようやく少し意識を取り戻し、心の中で問いかける・・・・・

声を出すことすらもう難しいほどに、人体へのダメージが大きすぎる・・・・・

そして、霊夢は魔理沙の声をとうとう死が近くなってきたがゆえの幻聴だろうかと思えてくる・・・・・)

372:悪夢の境界◆3.:2021/09/15(水) 06:53

魔理沙
『やっと聞こえたか……どうなっているのかはわからないが、ヤバいって事だけはわかる。何か勝算はあるのか?』

巨大な肉塊のような半身を得たイライザは霊夢が通り抜けて落下することが出来る床の穴を強引に抉じ開けながら下層へ向かっているため、時間のロスが生じているものの、着実に距離を詰めており、みるみる内に霊夢に向かって来ている……

このまま自然落下に身を委ねているだけでは追い付かれてしまうだろう。本日何度目かになる絶体絶命の状況の中、霊夢の体に刺さった精神の刃の断片を介して魔理沙の声は霊夢に何か勝算はあるのかと問いかける。

373:悪夢との対峙◆gI:2021/09/16(木) 05:26

《・・・・・アイツを誘導するようにとは言われているわ・・・・・でも・・・・・万が一にも、今の私に勝ち目はないでしょうね・・・・・》

(このままでは確実に追いつかれ、そしてなぶり殺しにされるのはまず間違いないだろう・・・・・

今のままでは自分には万が一にも勝ち目はないということに、霊夢は気がついていた・・・・・

それでも、もしここで命を落としたとしても、頼まれたことである誘導することを成し遂げることが出来たなら、自分の役目は終わりだとも思っている・・・・・)

374:悪夢の境界◆3.:2021/09/16(木) 06:16

魔理沙
『……誘導、すればいいんだな?
よし、それなら私の力を貸してやる。』


ここは歪められた悪夢の世界……
だが、同時に意思や精神の強さが反映される夢の世界でもあるため、それをいち早く理解していた魔理沙が自分の力も貸してやると言うと、霊夢に刺さっていた精神の刃の破片が抜け、八卦炉へと変化して霊夢の手元へ移動してくる。

現に、悪夢の処刑者を葬る際に、甲冑や剣が現れたり、異様なまでにあっさりと上層へ通じる大穴を開けることが出来たりと、多少なら霊夢でも干渉する事が出来ている事が判明している。

375:悪夢との対峙◆gI:2021/09/17(金) 06:14

・・・っ・・・!ありがとう、おかげで痛みでも目が覚めたわ・・・・・

(精神の刃が抜けたことで、その際の痛みでハッキリと目が覚める・・・・・

そして、魔理沙の精神の刃が変化した八卦炉を右手に持ち、再びイライザとの対峙を決意する・・・・・

人間二人だけで悪夢の女王に挑むのなんて、到底勝ち目がないことではあるが、霊夢からしてみれば100人力も同然・・・・・)


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