【東方】「夢幻想」

葉っぱ天国 > なりきり > スレ一覧 1- 101- 201- 301- 401- 501-キーワード▼下へ
1:◆3.:2021/03/25(木) 20:43

それはあまりにも唐突に起こった出来事だった。
誰しもが普段と同じ日常を過ごし、明日も同様の日々を送るものであると思い、眠りについた……
だが、目を覚ましたのはごく一部の者だけだった。
里も、山も、森も……
人妖も、動物も、植物さえもが眠りについたまま目覚めることがなく、幻想郷全体を深く冥い静寂が支配していた……
これは明確な"異変"だ。

"それ"は深き夢の世界から現れる悪夢の支配者。
微睡みの中に漂う無垢な精神を貪り、安息を求める者達に恐怖を与えるおぞましき幻魔の軍勢『エファ・アルティス』
現世を救うために悪夢を支配する幻魔との戦いが幕を開ける……

>>2 時系列と注意
>>3 異変側の勢力

329:本堂の巫女◆3.:2021/09/06(月) 18:29

霊夢に似た巫女?
「………ようやく気付いたわね。」

本堂の戸を開けると、その中では霊夢に似た顔立ちをしているものの、霊夢を20歳前半にまで成長させ、頭には特徴的な髪留めやリボン等を一切付けていない、腰まで伸びた黒髪をした巫女が静かに座っており、霊夢を見て優しく微笑みながら漸く気付いたかと言う。

330:始まりし終焉◆gI:2021/09/06(月) 18:55

・・・・・あなたは誰なの?博麗の巫女・・・・・?

(紅魔館で見た時からずっと気になってたことを単刀直入に聞く・・・・・

無関係とは思えないほどに自分と近しい何かを感じるが、相手が博麗の巫女なのかどうかはわからない・・・・・

そもそも、今の代の博麗の巫女は自分だ、他にいるはずがない・・・・・)

331:博麗の巫女◆3.:2021/09/06(月) 22:37

霊夢に似た巫女
「……その呼び方をされるのは随分と懐かしいわね……
そう、私も貴方と同じ博麗の巫女……いえ、そう呼ばれていた者……よ。」

本堂の中で正座をした女は自分が博麗の巫女であると応える。
霊夢は歴代の巫女についての話はされていなかったものの、彼女が本当に博麗の巫女であるのならば、彼女から感じられる懐かしいような感覚にも説明がつく。
だが……その霊夢と瓜二つとも言えるように似た顔立ちは前任の博麗の巫女……ひいては博麗の血筋と言うだけでは説明しきれないような感覚もある。



霊夢に似た巫女
「貴方が此所に来た理由は知っている……いえ、待っていたと言うのが正しいわね。」

巫女は霊夢が此所に訪れる事も全て知っており、その上でこの場所に居るのだとも応える……その真意は定かではないものの、今のところ敵対する意思は無いように見える。

332:悪夢との対峙◆gI:2021/09/07(火) 05:50

まるで私がこのタイミングでここへ戻ってくることを予め知っていたかのような口ぶりね・・・・・

(かつて博麗の巫女と呼ばれていたという謎の人物は、予めこうなる未来を知っていたかのような口ぶりで話していることに違和感を持ち、ファンタジーなどでよくあるようなタイムトラベラーなのではという疑いを持ち始める・・・・・

もしそうであったとしても、妖怪や妖精などがいるこの幻想郷においては、それもあまり驚くようなことではないかもしれないが・・・・・)

333:博麗の巫女◆3.:2021/09/07(火) 07:16

霊夢に似た巫女
「勿論……貴方が博麗の巫女であるのならは必ず気付いてここに来るとわかっていたわ……」

未来から来訪したかのように、全てを知っているような言動を取り、リボンや髪留めと言った特徴的な装飾は無く、シンプルな巫女服であるものの、非常に似た容姿をしたその巫女はゆっくりと立ち上がると、軽く指を鳴らし、自分の後ろにある映像を投影する。

その映像の中では、霊夢がたった一人で、禍々しい無数の棘を備えた触腕や、おぞましい魔蟲の大群等をあらゆる場所から生み出し操る魔女……イライザと戦っている光景が写し出されている。

334:悪夢との対峙◆gI:2021/09/07(火) 19:01

・・・っ・・・・・!これ・・・・・は・・・・・

(突如として映し出される映像に、困惑を隠せずに戸惑う・・・・・

そして、同時にさっきから頭の中に走るノイズのような違和感の原因はこれだと直感で確信する・・・・・

何故今の今まで記憶から抜けていたのか、自分でもわからない・・・・・)

335:博麗の巫女◆3.:2021/09/07(火) 20:44

霊夢に似た巫女
「……これで完全に思い出した?
あの魔女……イライザは恐ろしく強力な夢幻術の使い手……
現を夢に、夢を現に変える程の力を持っている……本来なら違和感すら覚えること無くこの世界に取り込まれ、意識を失った肉体も破壊されることで脱出不可能になる技だったのよ……?」

後ろに展開した映像について巫女は振り返って確認はしていないものの、霊夢の表情を見て、戸惑いながらも違和感の原因を突き止め、理解した霊夢へ、巫女はイライザの使う夢幻術や、それを用いた必殺技の仕組みについて霊夢へ教えていく。

336:悪夢との対峙◆gI:2021/09/08(水) 06:17

・・・・・これでようやく、目が覚めたわ・・・・・なるほど、あの性悪魔女、このまま私を夢の中に取り込んだまま消し去るつもりなのね・・・・・気がついてよかったわ・・・・・

(恐らく、違和感を感じることが出来たのは博麗の巫女であるかどうかが関係しているかはわからないが、奇跡だったのだろう・・・・・

もしあのまま気づかずにいれば、違和感のないあの偽りの日常に取り込まれて亡き者にされていたと思うとゾッとする・・・・・)

337:博麗の巫女◆3.:2021/09/08(水) 14:44

霊夢に似た巫女
「……ここからは貴方が決めるといいわ。」

巫女は指を鳴らすと、背後に投影された映像が消え、霊夢と向かい合ったまま、二つある道のどちらを進むのか……その選択を霊夢に迫る。



霊夢に似た巫女
「イライザは恐ろしく強く、邪悪な存在……
夢の世界の中では無敵と言ってもいい程の力を持っている……
勝機は無いに等しい……貴方が望むのなら、この夢の世界で何の苦痛も恐怖もなく一生を終えることも出来る。」

様々な神の力を宿しながらも、悪夢の世界では無限に力が増幅され、圧倒的な力を行使できる強大な力を持ったイライザと対決することを選ぶか、それともこの微睡みの世界で幸せなまま終わりを迎える……この二つのどちらの道を歩むのかと問う……



霊夢に似た巫女
「辛く苦しい現実に戻って絶望と戦うか……
この苦痛の無い微睡みの中で終わる……
どちらを選んでも私は責めたりはしない。」

338:悪夢との対峙◆gI:2021/09/08(水) 18:01

痛みを伴ってこそ、平和は掴み取れる・・・・・

(今までも、この先も、きっと今回のような異変が起きることも多々あるだろう・・・・・

これからも自分は幻想郷を守らなければならない使命がある、こんな偽りの世界でのうのうと過ごすつもりは毛頭ない・・・・・

霊夢は、イライザとの決戦を選んだ・・・・・)

339:博麗の巫女◆3.:2021/09/08(水) 18:45

霊夢に似た巫女
「……それじゃ、この世界から貴方を出す事にするわ……」

巫女は今度は合掌するようにして両手を合わせる。
すると、周囲の空間が大きな渦のように歪み始め、金色に輝く光の渦が形成されていく……これを通れば再び元の肉体へ戻ることが出来るだろう……



霊夢に似た巫女
「…………ごめんなさい。」

だが、巫女の表情は嬉しいような、悲しいような……複雑な表情をしており、霊夢に対して一言謝る……何に対しての謝罪なのか……悪意も害意も無く、この巫女に何かされたような事は無いため、その真意はわからない。

340:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 05:42

何謝っているのよ?私なら大丈夫、任せなさい・・・・・

スゥッ・・・・・

(霊夢は、相手に謝られたのを「こんな命にかかわる大事を霊夢一人に任せてしまってごめんなさい」という意味合いだと受け取って、上記の言葉を返す・・・・・

それに、この状況で謝られても、状況が変わるわけでもない・・・・・

霊夢は光の渦を通って元の世界へと戻ってゆく・・・・・)

341:博麗の巫女◆3.:2021/09/09(木) 10:26

霊夢に似た巫女
「……本当なら……貴方達には何も背負わせたくはなかった……何も背負わずに貴方達には生きてほしかった……私の不始末のせいで……後の世界に生まれた貴方達に"奴ら"との戦いを……博麗の宿命を背負わせてしまった事を……謝るわ………」

巫女は光の渦を通って元の肉体にまで戻っていく霊夢に対してその真意について語る……
その言葉はイライザと対峙する、もう一人の巫女と似た考えであり、歴代の巫女達は……初代から先代まで、そのほぼ全員が後世の者達は自分達のように元悪との宿命を背負う事無く自由に生きていて欲しいと言うささやかな願いを持っていた……

だからこそ、後世に悪を残さぬよう、その命を燃やして戦い続けていたのだが……自分が理想とした幻想郷が成立し、元悪を討ってから千年以上も経ったにも関わらず、世界はまだ悪に脅かされ続けている……

その事実に対して巫女は、始まりの巫女である自分の不始末のせいで後世にまでこの宿命を背負わせてしまったと負い目を感じている……

342:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 19:08

・・・・・っ!

(イライザと対峙している状態の霊夢の体に、霊夢の意識が戻ってくる・・・・・

やはり、体のあちこちに激痛が走る・・・・・しかし、このままやられてばかりでもいられない・・・・・

霊夢は、イライザの方を睨みつける・・・・・)

343:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/09(木) 19:32

イライザ
「クスクス……へぇ……?
また中身が変わったようね?」

意識の戻った霊夢の前でイライザは口許に手を当ててクスクスと不敵に微笑みながら、朦朧の巫女から霊夢へと意識が切り替わった事にいち早く察知したイライザはそれを指摘する……



朦朧の巫女
『……随分と……長かったわね……?』

霊夢へと戻った影響で、これまで霊夢の体を守っていた神々の力が失われ始めてしまう……更に、これまで霊夢の代わりに戦っていた朦朧の巫女の精神体もその大半がイライザによって抉り取られ、消滅させられており、もはや加勢する事は出来ないだろう……

344:悪夢との対峙◆gI:2021/09/09(木) 21:15

・・・・・えぇ、今戻ったわ・・・・・

(霊夢のこの言葉は、自分が戻ってきたことに気づいたイライザと、随分と長かったと言葉をかけてくる朦朧の巫女の二人に向けての言葉にも聞こえる・・・・・

そして「もうアンタの好き勝手にはさせないわよ?覚悟なさい・・・・・」と、イライザに宣戦布告とも取れるような言葉を放つ・・・・・)

345:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/09(木) 21:30

イライザ
「クスクスクスクスクスクス……
ただの人間ごときが何を出来ると言うのかしら?
奇跡は二度も起こらないわよ?
さあ………"おやすみなさい"。」
【悪夢「魔蝕昏倒の囁き」】

イライザは微笑みながら、自身の言葉に魔力を乗せて霊夢
どのような手段を用いて自分の夢幻術を突破して来たのかは知らない……だが、先程の神降ろしの巫女はもう死に体であり、もうまともに機能する事はないと考え、この昏倒術によって今度こそ完全に霊夢を無力化させられると考えている……



【微睡みの世界】

レミリア
「霊夢……もう頑張らなくてもいいのよ?」

魔理沙
「アイツには勝てない……もう諦めたほうがいい。」


「勝ち目の無い戦いをしなくてもいい……大人しく死を受け入れる方が楽になれるのよ?」

イライザの見せる悪夢は、先程までの微睡みの世界とは違い、霊夢の知る人物達の姿と声を借りて霊夢の戦意と闘志を削り取ろうと言葉を並べていく……もっとも……本物の三人であれば、まず言わないであろう言葉ばかりであるため、夢の精度そのものは大きく劣っているように見えるが、強い信念が無ければこの微睡みを突破する事は出来ないだろう……

346:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 06:13

・・・・・アンタ、この程度の下らない技で私が屈するとでも思ってるの・・・・・?

(姿も声も、本物と何一つとして変わらないほどに精巧な悪夢・・・・・

イライザの見せる悪夢は、確かに寸分の狂いもなく人物の特徴を捉え、再現するところが厄介なところだ・・・・・

しかし、霊夢から言わせれば・・・・・)

似ても似つかない粗末な偽物ね・・・・・

347:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 12:22

イライザ
「クスクス……!
私の夢幻術は防げない……」
《ギュオッ》

イライザは自身の周囲に無数の目の無い大蛇とも、巨大な蚯蚓とも形容可能な異形の存在を生やし、それを一斉にイライザの夢幻術によって偽りの光景を見せられている霊夢に向けて襲い掛からせる……

一瞬でも動揺して動きが鈍ってしまえば瞬く間にイライザによって喰らい尽くされてしまうだろう……

348:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 13:38

学習したらどうかしら・・・・・?

(霊夢は偽りの光景などものともせずにイライザに接近してゆく・・・・・

お前だけは絶対に許さない、必ず仕留めてやると言わんばかりの、獲物を視界に捉えた猛獣のような目つきで睨むその様子は、時代や人物こそ違えど過去にヴァルターを葬り去った博麗の血筋そのものであることに間違いない・・・・・)

349:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 14:09

イライザ
「…………!!!」
《ゾワッ》

イライザは霊夢の放った鬼気迫る雰囲気を感じ取ると、誕生してから始めて感じた悪寒を感じ、少し後退りする……
だが、霊夢の五感にはイライザの見せる偽りの情景で塗り潰されているため、彼女に向けて襲い掛かる肉蛇に対処する事は出来ないとイライザは考えている。



魔理沙(夢幻)
『もう戦わなくてもいいんだぞ霊夢……』

レミリア(夢幻)
『そうよ、もう苦しまなくてもいい、戦わなくてもいい……諦めてもいいのよ?』

霊夢の眼前にはイライザの姿も、迫り来る肉蛇の音も姿も無く、あるのは戦うことを諦めるように語りかけ続ける霊夢の身近な者達の姿と声しかしない……夢幻達は霊夢に精神的な動揺や、戦意喪失させるための言葉を投げ掛け続けている。

350:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 15:35

・・・・・偽りだらけな上に暴れ回っても敵にしか被害が出ない空間だと、容赦しないで済むからいいわね・・・・・

ドダダダダダダダダダダダッ!!!!!

(霊夢は、イライザの見せてくる夢幻をまったく気にせずに、寧ろ偽りだからこそ容赦しないで済むとまで言い放ち、さらにはそのまま弾幕を放ちながら夢幻で覆い隠されて見えないはずのイライザの方向へと、確実に歩みを進めてゆく・・・・・

博麗の巫女が本気を出せば、悪夢なんかよりもよっぽど恐ろしいのかもしれない・・・・・)

351:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 16:16

イライザ
「……へえ?範囲攻撃を仕掛けて来るのね?
この程度の威力なら防ぐまでも無いのだけれど……それでは面白くない……彼女が正気に戻す前に……拭えぬ罪を背負わせてあげる。」

イライザの伸ばした肉蛇を霊夢が無差別に放った弾幕を前に撃ち抜かれて消滅していくものの、神の力を宿した攻撃を受けてもダメージを受けなかったイライザには何の脅威にもなっておらず、防御も回避もせずにその弾幕を受けながらも策略を練る……

そしてイライザは霊夢を目覚めさせる前に彼女への追い討ちをかけようと、自身の前に、最初に幻想郷に住む人妖から奪った精神を壁のようにして展開することで霊夢の手でそれを破壊させようとする。

この精神の壁そのものは何の防御力も無く、容易に破壊することが出来るのだが、これが破壊された場合、精神の壁を構築している数多くの人妖の精神も消滅し、例えイライザを倒せたとしても、幻想郷にいる多くの人妖が廃人となってしまうだろう……

352:悪夢との対峙◆gI:2021/09/10(金) 21:23

っ・・・・・!!!!!

バッ・・・・・!

ダダダダダダッ!!!!!

(霊夢はイライザの卑怯な行動に、咄嗟に精神の壁の前に出て自分の弾幕を自分で受ける・・・・・

相手は悪夢を操る以前に、そもそもの戦闘力や悪知恵も含めて規格外の存在・・・・・

迂闊に攻撃ができないという点では本当に厄介な相手だ・・・・・)

353:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/10(金) 22:08

イライザ
「クスクス……貴方達って本当に理解に苦しむわ。
その哀れさに免じて正気に戻してあげる。」
《パチンッ》

霊夢の放った弾幕を霊夢自身が盾となって防ぎ、自滅するのを見て、ますます楽しそうに笑い、嘲るように言葉を告げると、イライザは指を鳴らし、霊夢を包んでいた夢幻を解く……
だが、絶望的な現状は変わらない……いや、寧ろ徐々に悪化しつつある……
ここは悪夢の世界……世界の全てがイライザに味方する中、霊夢はたった一人……もう味方はいない、助けてくれる人も居ない……その絶望的な現実を突き付けることで直接霊夢の心を折ろうとする……



イライザ
「他人なんてどうだっていいじゃないの?他人が生きようと死のうと自分には興味無い、関係無い。自分さえ良ければそれでいいじゃない。わざわざ他人にために命を賭けるその理由がわからないわ。」

イライザは人間がわからない。
人間の持つ感情がわからない……特に、今の霊夢のように幻想郷を背負ってたった一人イライザと対峙し、自分の保身よりも世界を選ぶ霊夢の意思や覚悟がわからずにいる。
イライザやヴァルターには誰かを想う感情も、なにかを守りたいと言う感情も存在しない……何処まで行っても自分の保身と利益の事しか考えられない……

354:悪夢との対峙◆gI:2021/09/11(土) 06:15

・・・・・でもアンタは、見下している人間にはわかるものがわからないんだから、これほど惨めなことはないわね・・・・・

(自分の弾幕を受けることで幻想郷に住まう者達の精神を守った霊夢は、哀れだと評価するイライザにむけて、アンタはその哀れんでいる人間以下だと反論する・・・・・

そして「ほんといいわよね、自分が覇権を握れる世界なら、どんなに対戦相手に恐れを抱いていようが、自分のご都合主義で進められるんだもの・・・・・」と、イライザは卑怯者なだけではなく、臆病者でもあると遠回しに言う・・・・・)

355:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/11(土) 07:47

イライザ
「クスクス……何を言っているのかしらぁ?
私は別に貴方達人間に興味があるわけじゃない……ただ滑稽な言動ばかり取る貴方達を嘲笑しているだけよ?」
【弄魂「弄ばれし精神と思念」】

イライザはゆっくりと両手を広げると、それに呼応するように、幻想郷の住人達の精神が具現化した薄い膜のような壁を無数の刃に変え、それを霊夢に向けて放ち、霊夢の体をズタズタに引き裂こうとする……

この刃はその気になれば簡単に破壊や防御も出来る……だが、それをしてしまえば、霊夢が守る筈だった大勢の人妖の精神は永遠に破壊されることになってしまうだろう……

その気になればイライザは素の力だけでも霊夢を葬れるだけの実力差がありながら、まるでジワジワと獲物をなぶるかのように、霊夢が反撃できないような状況を変え始めている……





イライザ
「ここまで実体の持つ者と対峙し続けるのは、あの不死王(ヴァルター)以来かしらね?貴方は彼と同じぐらいこの私を楽しませてくれるかしら?」

イライザはかつて、レミリアとフランの父親である、かのヴァルターとも戦った事があるようで、霊夢もヴァルターと同じぐらい自分を楽しませてくれるのかと問いかける……

356:悪夢との対峙◆gI:2021/09/11(土) 19:19

ザシュッ・・・・・!ザシュッ・・・・・!

・・・っ・・・・・!

(霊夢は防御したり攻撃したりすることなく・・・・・いや、しないのではなく、できないのだ・・・・・

そんな圧倒的不利な状況の中、霊夢は腕や足、頬といったなるべく急所を避けながらも切り傷を作ってしまう・・・・・

そして、ヴァルターと同じように楽しませてくれるか否かという質問に対して「アンタも十分知ってると思うけど、地位というものを一番気にする不平等の代表格のような生き物の私達人間は、全ての人間に共通する唯一のこととして、弱いということがあるわ・・・・・それは博麗の巫女だって同じよ、力があるだけで、中身はただの人間の小娘・・・・・何一つとして特別なんかじゃありゃしない・・・・・でもね、そんな弱いものを虐めることでしか快感を得られないアンタは、その弱い者以下だってことを自覚しているかしら・・・・・?」と、長々と煽り始める・・・・・)

357:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/11(土) 23:27

イライザ
「クスクス……負け惜しみにしては随分とみっともわね?
そのみっともなさが更に歪むとどうなるのかを見せてもらおうかしら。」

イライザは砕けた硝子片のような幻想郷の住人達の精神の結晶を自由自在に操り、霊夢の体を切り裂きながら言葉を続けていく。

すると、そんな中でも霊夢の脳内にあの桃色の球の声が蘇る。
その声は霊夢にイライザを"倒す"のではなく"誘導する"と言うものであり、これが絶望に染まった現状を打破できる唯一の策なのかもしれない。

358:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 07:16

《・・・・・誘導・・・・・この悪魔を上手く誘導できるかどうかは別として・・・・・やるしかないわね・・・・・》

(体中、切り傷だらけになり、霊夢の巫女服の紅くない部分まで真紅の鮮血で染め上げられたゆく・・・・・

貧血になってきているのか、頭がボーッとしてきた挙句、視界がぼやける・・・・・

だが、倒すのではなく、誘導するのであれば、まだ何とかできるかもしれない・・・・・

やるしかない・・・・・)

359:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 08:58

イライザ
「クスクス……悪夢を通じて貴方の人生を覗かせてもらったのだけれど……貴方の人生も随分とちっぽけで、みすぼらしいわね?本当につまらなくて退屈な人生だわ。」

イライザは自身の夢幻術を通じて霊夢の過去や記憶を読み取る事で、反撃できないように特定の範囲の者の精神を的確に呼び寄せたり、理想の世界を再現したりと言う事が出来るのだと判明する。

この言葉は裏を返せば先程の霊夢の戦意を削るために見せていた幻達は、本物のレミリアや魔理沙達の事に殆ど興味がなく、その内面や深い部分まで再現しようと言う意志が無かったと言うように、霊夢だけでなく、幻想郷で霊夢を認めてくれている者、信じてくれている者達の事さえも馬鹿にしている事になる……

イライザは霊夢だけでなく、幻想郷にいる全ての者をちっぽけな取るに足らない存在なのだと語る。

360:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 18:29

・・・・・アンタのクソみたいな意見なんて私の人生には微塵も関係ないわ・・・・・

(イライザからすれば霊夢のすべての反論がただの人間の小娘の戯言にしか過ぎないのと同じように、霊夢からすればイライザの意見はただの化け物の哀れな戯言にしか過ぎない・・・・・

しかし、それは霊夢のみについてイライザが言っていた場合のみに限る・・・・・

他の仲間達について馬鹿にされた霊夢は、怒りの炎を静かに燃やし始める・・・・・)

361:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 21:00

イライザ
「クスクス……哀れ、その下らない理想を抱いて微睡みの中、果てていれば良かったものを……目を覚ましたばかりに悪夢よりも恐ろしい現実を見なければならなくなっただなんて悲惨じゃない?」

イライザは霊夢の言葉を意にも介さずに微睡みの中から抜けてしまった霊夢の判断を詰るように言葉を並べていく……そして、イライザは霊夢が誘導を狙っている事に気付いていないのか、そろそろ決着を付けようと、幻想郷の住人達の精神を刃に変えたものを天井全体を埋め尽くすようにして広げ、室内全域、何処に隠れようと、避けきれない程の圧倒的な数の刃で霊夢を切り刻もうとする。

この部屋から脱出する事が出来なれば死を意味するが、先程までの朦朧の巫女とイライザの戦いの影響か、部屋の一角に大穴が空いており、そこから外へ出られるようになっている。

362:悪夢との対峙◆gI:2021/09/12(日) 21:38

現実も悪夢に蝕まれているのであれば、その悪夢から覚ます・・・・・それが私の役目よ・・・・・

(人間の強さというものは、決して適わないであろう相手にも怯まずに立ち向かうことでもある・・・・・

どれだけ悲惨な現実が待っていようと、目を背けないことに意味がある・・・・・

そして、霊夢は部屋の一角の大穴に気がつくと

「少なくとも、戦闘能力が高いくせしてたった一人の人間にここまでするほど、臆病者のアンタよりかはマシな人生を歩んでいるわよ・・・・・」

と言い、部屋から脱出する・・・・・)

363:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/12(日) 22:03

イライザ
「クスクスクス……私はね?他のヴァイスリゾームの連中と違って貴方達を心の底から愛しているのよ?だって……貴方達人間ほど壊しがいのある存在なんていないのだもの。」
《ザアァァァァァァァァァァァァァァッ》

霊夢が大穴から脱出する間際にイライザはなぜ霊夢を敢えてここまで仕留めずに生かしておいているのか、その理由……そして自分が抱く人間に歪んだ愛情や愛着について語ると、天井を覆うようにして広がっていた無数の精神の刃が嵐の雨粒のように降り注ぐ……

天井から豪雨のように降り続ける精神の刃の雨の中でもイライザは平然としており、ゆっくりと右手を霊夢が脱出した大穴に向けて翳し、自身の右腕を無数の口が付いた巨大な触手に変え、部屋の外へ逃れた霊夢に追撃しようとする。

364:悪夢との対峙◆gI:2021/09/13(月) 05:45

っ・・・!!!!!ああぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああぁああああああっ!!!!!

(霊夢は無数の精神の刃によって体中を切り刻まれながら、悲鳴を上げる・・・・・

ただ単に切り傷で済めば、体に深々と刺さる刃もあり、逃げ場はどこにもない・・・・・

霊夢は、イライザの追撃に対応することも出来ない・・・・・)

365:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/13(月) 11:22

イライザ
「」

部屋全体に向けられた精神の刃による嵐に対して部屋の外へ逃れる事で回避した霊夢だったものの、霊夢を追うようにして飛来した精神の刃の一群に切り裂かれていく中、イライザが伸ばした、無数の口が付いた触腕へと変異した右腕が断末魔をあげる霊夢を喰らおうとする。

既にその大半が再生し終えてしまっているものの、霊夢が脱出した部屋の外はカシキ・ヒェリ(悪意の手)を滅ぼした時に出来た下層へ繋がる大穴がまだ残っている。これを利用して下層へ逃げることが出来れば、この要塞から脱出するための距離を大きくショートカットする事が出来る。

366:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/13(月) 11:24

イライザ
「クスクスクス……いい断末魔ね?
けれど……まだ恐怖と絶望が足りないわ。」

部屋全体に向けられた精神の刃による嵐に対して部屋の外へ逃れる事で回避した霊夢だったものの、霊夢を追うようにして飛来した精神の刃の一群に切り裂かれていく中、イライザが伸ばした、無数の口が付いた触腕へと変異した右腕が断末魔をあげる霊夢を喰らおうとする。

既にその大半が再生し終えてしまっているものの、霊夢が脱出した部屋の外はカシキ・ヒェリ(悪意の手)を滅ぼした時に出来た下層へ繋がる大穴がまだ残っている。これを利用して下層へ逃げることが出来れば、この要塞から脱出するための距離を大きくショートカットする事が出来るだろう。

367:悪夢との対峙◆gI:2021/09/14(火) 05:44

・・・・・っ・・・・・

(触腕と化したイライザの右腕に追いつかれてそのまま捕食される前に、霊夢は何とかして大穴から下層へと逃げることに成功する・・・・・

しかし、それは結果的であり、正しく言えば、逃げたというよりかは朦朧とする意識の中、落ちていった、と言うのが正しいだろう・・・・・)

368:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/14(火) 06:00

イライザ
「あら、どこへ行こうと言うのかしら?
此処は私の腹の中……何処にも逃げ場なんて無いわよ?」
【貪夢「凄絶なる凶夢」】
《メキメキメキメキメキッ》
《ドガガガガガガガガガガガガガガッ》

イライザは霊夢が再生途中の穴から下層へ落ちていくのを見て、イライザは周囲にある空間を脈動するおぞましい肉塊としてその身に纏い、夥しい数の口が存在する醜悪な巨大蛙のような姿の半身を得る。

そして、霊夢を追いかけるべく、床や壁、天井の悉くを圧倒的な質量を生かして破壊しながら、下層へ落ちていく霊夢を追い始める……

369:悪夢との対峙◆gI:2021/09/14(火) 19:26

・・・・・

(終わりの訪れというのは、こういうことを言うのだろうか・・・・・

精神の破片が突き刺さったままの霊夢は、半開きの目と朦朧とする意識の中、抵抗する力もなく迫り来る悪夢の化身イライザの追撃に襲われるがままの状態となってしまう・・・・・

博麗の巫女も所詮は人間、限界というものがある・・・・・)

370:悪夢の女王イライザ◆3.:2021/09/14(火) 22:04

イライザ
「クスクスクス……子鼠のように逃げ回っても無駄だと言うことがわかったでしょう?」

イライザは巨大な肉塊蛙のような魔物と半身を融合させた箇所の無数に存在する鋭い牙を備えた口を大きく開ける……すると、その口内には何重にも鋭利な牙が生えた口が存在しており、壁や天井を圧壊し続けながら落下する勢いに任せ、霊夢を喰らおうとする。



魔理沙?
『……む………霊夢!!』

まるで底無しであるかのように下層へ自由落下する中、霊夢の体に突き刺さった精神の刃から魔理沙の声が聞こえて来る……イライザにとっては単なる攻撃手段、牽制の一手法に過ぎないと見下していたが故に、魔理沙の精神が霊夢へ語りかけると言うことは予想できなかったと思われる。

371:悪夢との対峙◆gI:2021/09/15(水) 05:56

《・・・・・魔理・・・・・沙・・・・・?》

(魔理沙の呼びかけに、霊夢はようやく少し意識を取り戻し、心の中で問いかける・・・・・

声を出すことすらもう難しいほどに、人体へのダメージが大きすぎる・・・・・

そして、霊夢は魔理沙の声をとうとう死が近くなってきたがゆえの幻聴だろうかと思えてくる・・・・・)

372:悪夢の境界◆3.:2021/09/15(水) 06:53

魔理沙
『やっと聞こえたか……どうなっているのかはわからないが、ヤバいって事だけはわかる。何か勝算はあるのか?』

巨大な肉塊のような半身を得たイライザは霊夢が通り抜けて落下することが出来る床の穴を強引に抉じ開けながら下層へ向かっているため、時間のロスが生じているものの、着実に距離を詰めており、みるみる内に霊夢に向かって来ている……

このまま自然落下に身を委ねているだけでは追い付かれてしまうだろう。本日何度目かになる絶体絶命の状況の中、霊夢の体に刺さった精神の刃の断片を介して魔理沙の声は霊夢に何か勝算はあるのかと問いかける。

373:悪夢との対峙◆gI:2021/09/16(木) 05:26

《・・・・・アイツを誘導するようにとは言われているわ・・・・・でも・・・・・万が一にも、今の私に勝ち目はないでしょうね・・・・・》

(このままでは確実に追いつかれ、そしてなぶり殺しにされるのはまず間違いないだろう・・・・・

今のままでは自分には万が一にも勝ち目はないということに、霊夢は気がついていた・・・・・

それでも、もしここで命を落としたとしても、頼まれたことである誘導することを成し遂げることが出来たなら、自分の役目は終わりだとも思っている・・・・・)

374:悪夢の境界◆3.:2021/09/16(木) 06:16

魔理沙
『……誘導、すればいいんだな?
よし、それなら私の力を貸してやる。』


ここは歪められた悪夢の世界……
だが、同時に意思や精神の強さが反映される夢の世界でもあるため、それをいち早く理解していた魔理沙が自分の力も貸してやると言うと、霊夢に刺さっていた精神の刃の破片が抜け、八卦炉へと変化して霊夢の手元へ移動してくる。

現に、悪夢の処刑者を葬る際に、甲冑や剣が現れたり、異様なまでにあっさりと上層へ通じる大穴を開けることが出来たりと、多少なら霊夢でも干渉する事が出来ている事が判明している。

375:悪夢との対峙◆gI:2021/09/17(金) 06:14

・・・っ・・・!ありがとう、おかげで痛みでも目が覚めたわ・・・・・

(精神の刃が抜けたことで、その際の痛みでハッキリと目が覚める・・・・・

そして、魔理沙の精神の刃が変化した八卦炉を右手に持ち、再びイライザとの対峙を決意する・・・・・

人間二人だけで悪夢の女王に挑むのなんて、到底勝ち目がないことではあるが、霊夢からしてみれば100人力も同然・・・・・)

376:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/17(金) 13:54

イライザ
「クスクスクスクスクス……
さあ……これで終わりね?」

イライザの半身である、目や鼻がなく、身体中に無数の口を備えた巨大な蛙のような形の肉塊が、体表に開いた無数の口とは別の、メインである巨大な口を大きく開き、霊夢を呑み込もうとする。

開かれた口内には先述した通り、口の中に口があり、それが幾層にも連なった異様な構造になっており、呑み込まれてしまったら最期、無数の鋭利なナイフのような牙で瞬く間に噛み砕かれ、その魂もろとも貪り喰われてしまうだろう……

377:悪夢との対峙◆gI:2021/09/17(金) 21:27

・・・・・マスタースパーク・・・・・

(ここまで追い詰めた上で、もう反撃はできないだろうと、ここですべてを終わらせるつもりの油断しきったイライザにミニ八卦炉を向けて、マスタースパークを至近距離で放つ・・・・・

敢えて至近距離まで引き寄せることで、致命傷には至らずとも絶対に避けることも出来ない一撃を放つ・・・・・)

378:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/18(土) 01:57

イライザ
「………………!!?」

霊夢が魔理沙の力を借りて放ったマスタースパークが、大口を開けたイライザの半身の口内に直撃すると、大爆発が巻き起こり、巨大な肉塊の所々が吹き飛び、ダメージを受けて撤退するための時間稼ぎに成功する。

既に血の巨人と戦っていたエリアを抜け、カシキと戦っていた階層まで見え始めており、残り30m程落下すれば後は道なりに移動するだけでも脱出する事が出来るだろう。

379:悪夢との対峙◆gI:2021/09/18(土) 05:55

やっと・・・・・アイツに一石を投じることが出来たわ・・・・・

(魔理沙の力を借りて、やっとイライザへの一石を投じることが出来た・・・・・

脱出まではもう近いが、あれを受けてもイライザはまだ追ってくるだろう・・・・・

ここからは、時間との戦いになるだろう・・・・・)

380:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/18(土) 08:33

イライザ
「…………クスクスクス……
面白い……面白いわぁ……まさか悪夢の支配者であるこの私に……夢の力を使ってくるだなんてね……?」
《メキメキメキメキメキ……》

マスタースパークによって巨大な肉塊蛙の半分近くが消し飛んだ……だが、肝心のイライザ本体にはダメージすら一切通っていない……悪夢を支配するイライザを始めとした幻魔達には夢の住人の力は通じない……それを証明すると、イライザは消し飛ばされた肉塊の再生を始めながら、イライザの背中から生えた二枚の翼が霊夢に向かって伸ばされる。

イライザの翼腕には鋭利な赤い爪が備わっており、それによって落下中の霊夢を空中で切り裂こうとする……

あと10mで下に着くものの、先程と同じようなマスタースパークではイライザ本体にはダメージを与えることが出来ないため、伸ばされたイライザの翼腕を迎撃する術は無い……

381:悪夢との対峙◆gI:2021/09/19(日) 11:25

・・・っ・・・!!!!!

(霊夢は必死になって脱出口まで急ぎ始める・・・・・

ここで捕まってしまえば、今までの苦労も水の泡となってしまう・・・・・

敵が支配権を握る世界では、どんなに力を持っていようと博麗の巫女も無力同然にまで至るということを改めて思い知らされる・・・・・)

382:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/19(日) 13:33

魔理沙
『しかし厄介だな……
どういう原理かはわからないが、私の力の大半が奪われている状態じゃ、今の火力で撃てるのは後一回だけだ。』

イライザの伸ばした翼腕が霊夢のコンマ数秒前にいた場所の床と天井を大きく引き裂き、霊夢の服の端をも裂く中で、先程撃ったマスタースパーク(イライザ本体には通じないが、悪夢の産物を破壊可能な威力)を撃てるのはあと一度だけだと教える。

383:悪夢との対峙◆gI:2021/09/20(月) 07:10

・・・・・魔理沙・・・・・その残り一回、本当に力が微塵も残らないほど、全部の力貸してくれる・・・・・?

(イライザの翼腕が迫り来る中、精神体の魔理沙に残りのあと一回を微塵も力が残らないほどに力を貸してくれるかと聞く・・・・・

改めて悟った、コイツはヤバイ、本当に死ぬ気でかからないとどうにもこうにもならない・・・・・

残りの一撃でなんとか脱出するしか方法は無い・・・・・

384:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/20(月) 11:02

魔理沙
「………何か考えがあるんだな?」

今持ちうる限りの力の全てを貸してほしいと言う霊夢の言葉を聞いて、自分の力を用いてこの状況を打開する策があるのだと思い、何か考えがあっての事なのかと問いかける。

一方、イライザは肉塊の再生を終えたどころか、その体積が更に二回りも肥大化し、下層に辿り着いた霊夢達を押し潰そうと迫る。

385:悪夢との対峙◆gI:2021/09/20(月) 13:10

・・・・・少しの間でも、あの化け物の動きを止められれば、あとはアイツを誘導したまま脱出するだけ・・・・・そうすればもうアイツは終わりよ・・・・・

(霊夢が頼まれたことは戦うことではなく、イライザのことを誘導すること・・・・・

誘導した上で脱出してしまえばもうこっちのものだ・・・・・

つまりは、少しの間動きを止められれば、その間に脱出に成功し、そうすればイライザは追ってくる、そうなれば自然と誘導は完了するだろうと霊夢は思っている・・・・・)

386:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/20(月) 13:28

魔理沙
「ははは、何だ策と呼べるほどのものじゃないな。
だけど、お前らしいっちゃお前らしいな!
よし、ありったけの力を貸してやるよ!
その代わり……高くつくぞ?」

魔理沙の顔は見えないものの、霊夢の策とも呼べない考えを聞いて笑っているように感じたその次の瞬間、イライザの半身たる巨大な肉塊が巨大な口を開けて避けることも逃れることもせずに立ち止まっていた霊夢達を呑み込む……

387:悪夢との対峙◆gI:2021/09/21(火) 05:44

安心なさい・・・・・十分承知よ・・・・・!!!!!

グォッ・・・・・!

(呑み込まれたと同時に、これ以上の至近距離もなければ、この距離からの攻撃を放てるチャンスはもう二度と訪れないであろうと思い、霊夢は魔理沙の力を借りた全身全霊の、全力のマスタースパークを放つ・・・・・

イライザ本体にダメージはなくとも、イライザはまず再生に時間を使うだろう・・・・・

その時を利用して脱出をするしかない・・・・・)

388:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/21(火) 07:29

イライザ
「クスクスクス……この私が何度も同じ手に引っ掛かると思う?」
《ヒュオッ》

霊夢の放ったマスタースパークがイライザの巨大な肉塊を呑み込み、イライザもろとも跡形もなく消滅する……と思いきや、次の瞬間にイライザは霊夢の背後に現れ、背中に生えた二本の翼腕の爪を用いて霊夢の体を切り刻もうとする……ここはイライザの支配空間……つまり、何処にでもイライザは瞬時に移動することが出来ると言うことを示している。

そんな絶体絶命の状況の中、消えた筈の霊夢の体に朦朧の巫女が降ろしていた神々の力の残滓が再び蘇り始める。

389:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/22(水) 05:53

・・・っ・・・・・!

(霊夢は自身の体に何かが宿るような感覚を感じると、ダメかもしれないが一か八かでイライザの攻撃を避けたところ、頬をかすっただけで何とか済む・・・・・

これが正真正銘、最後のチャンスというものだろうか・・・・・)

390:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/22(水) 07:07

イライザ
「あら?その力は……
……まあ、いいわ。どの道貴方の進む先は悪夢の中であるのに変わりは無い。」

イライザの振るり降ろした翼腕を霊夢が間一髪で回避するのを見て、先程の別人格の巫女の力を無意識に使い始めた霊夢を見て驚くものの、振り下ろした翼腕が激突し、爪が突き刺さった床を介して周囲の空間に干渉し、霊夢が避けた先の床に無数の牙を備えた口が瞬時に形成され、霊夢を足元から喰らおうとする。

391:始まりし終焉◆gI:2021/09/23(木) 10:44

口だけは達者な化物ね・・・・・

ダダダダダダダダダダダッ!!!!!

(霊夢は形成された口へと負けじと瞬時に弾幕を放ちながら応戦する・・・・・

ここは確かにイライザの支配する空間、例えるなら人間とアリのようなもの、それくらいの差がある・・・・・

しかし、力を得たアリは、時に人間にも対抗することが出来る・・・・・)

392:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/23(木) 13:29

イライザ
「クスクスクス……そう言う貴方は口も力も弱いわね?」

霊夢の挑発を聞いても、その言葉を逆手に取った言葉で挑発し返すと、床から引き抜いた右翼の爪を霊夢に向けて振るい、霊夢が攻撃した事で補食する事が阻まれ、ダメージを受けている巨大な口もろとも切り裂こうとする。

敵対するイライザは、言うなれば津波のようなものだ。
その津波を前に、蟻どころか、象や恐竜ですら成す術もなく呑み込まれ、弄ばれ、滅ぼされてしまう……抵抗や対抗をしようと言う事そのものが意味を成さない超常の存在、それがイライザを始めとする巨悪達(ヴァイスリゾーム)だ。
もっとも……その津波には明確に生命を貪ろうとする邪悪な意志が宿っているのだが……

393:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/24(金) 06:15

ザシュッ・・・・・!

ぐっ・・・・・!

(イライザは悪夢そのもの、夢、及び悪夢というものは概念でもあり、物理攻撃が効かないことは霊夢自身も百も承知の上だ・・・・・

だが、霊夢もただでは転ばない・・・・・

悪夢はイライザの右翼の爪に肩を切り裂かれるが、絶えず攻撃を続ける・・・・・)

394:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/24(金) 12:37

イライザ
「クスクスクス……さっき貴方は夢の住人の力を使ったみたいだけど……さっきの一撃で全て使いきり、今その身に宿している神々の力もそう長く維持することは出来ないのでしょう?」

イライザは一つずつ霊夢の力や策を潰して回っている……
霊夢の右翼を切り裂いた際に爪に付着した血を舐めながら霊夢の状況を見抜き、その力はもう限界を迎え始めており、力を使えなくなればもう逃げることさえ出来なくなると言うところまでイライザは把握している。



イライザ
「踊りなさい?その命が尽きるまで……この悪夢の世界で……!!」

霊夢の放った弾幕によって巨大な口が破壊されるものの、今度は霊夢の体を包み込もうとするかのように、周囲の床から幻魔カシキのものと酷似した無数の手と仮面のような頭が生え始め、全方位から霊夢を呑み込もうとする。

395:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/24(金) 13:00

・・・・・っ!!!!!

ズッ・・・・・

(肩を切り裂かれたことで動きが鈍り、反応が遅れる・・・・・

イライザのスピードに、対応しなければいけないということはわかっているのに、思うように動けない・・・・・

霊夢はイライザの思惑通り、呑み込まれてしまう・・・・・)

396:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/24(金) 14:22

イライザ
「あら?もうお仕舞いなのかしら?
クスクスクス、思ったよりも呆気なかったわね?」

無限に増殖を繰り返す悪夢の手と、骨肉を噛み砕き喰い千切る悪夢の頭に呑み込まれたのを見て、イライザは妖艶かつ不敵な笑みを浮かべながら、少し力を上げただけで容易く滅びたと思われる霊夢を見て小馬鹿にする。

397:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/25(土) 06:18

・・・・・

(いくら博麗の巫女といえども、手負いであり全力も出せない状態・・・・・

しかも、イライザにとって有利すぎる戦場での戦いときたものだ・・・・・

普通に考えて勝てるわけがない・・・・・)

398:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/25(土) 12:06

《ブチブチブチッ》
《バキッ ゴキッ 》

霊夢を呑み込んだ廉価版の悪意の手(カシキ・ヒェリ)の塊は不気味に蠢きながら、何かを擂り潰したり砕いたり、引き千切るような音をたて、時折その塊の中から血が流れているのが見える。

霊夢の中にはまだ神々の力が残っており、あと少しで悪夢の要塞の外へ逃れる事が出来るのだが、それを成すことなく悪夢に呑み込まれてしまうのだろうか……

399:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/25(土) 19:46

・・・・・

(死というものはこういうものなのか、と全身で感じる・・・・・

自分が捕食されてゆく様子を、ただただ抵抗もせずに・・・・・いや、できずに眺めるしかできないというのは、もはや悔しさを通り越して、受け入れることしか出来ないという感情が勝ってしまう・・・・・)

400:絶望と苦痛の淵◆3.:2021/09/25(土) 20:17

《ブチブチブチッ》

霊夢の実体……これは厳密には肉体を伴ったものではないのだが、その体が無数の悪意の手と頭によって貪られていくと、次第に霊夢の体も削り取られ、消滅していく……魂をも貪るその力が霊夢を完全に消滅させるのも時間の問題だ。

戦いとは常に非常かつ理不尽なもの。
その現実を前に……死や敗北を認めた者に勝利は訪れる程、命のやり取りは甘いものではない。このまま行けば幻想郷の崩壊は免れない……

401:絶望と苦痛の淵◆3.:2021/09/25(土) 20:25

イライザ
「クスクスクス……博麗の血筋と言うのも案外たいした事が無いわね?
千年以上前に"原初の悪意(マレヴォレンス)"を封印したと言うのも真実ではなさそうね?」

イライザは悪の源泉たる存在を口にする……
千年以上も昔に現世に現れ、その圧倒的な力によって数多の神々を滅ぼし、全世界の支配に王手をかけ、後のヴァイスリゾーム結成のきっかけともなった"原初の悪意(マレヴォレンス)"を封印した英雄の血筋……博麗の血も、時の流れにによる劣化には抗えないのだろう。

この霊夢程度の力しか無いと言うならば、もはや何も警戒する必要はない、ヴァルターが敗れたのも何かの偶然と奇跡が重なっただけであり、今となってはその偶然も奇跡も起こりはしないとイライザは勝利を確信し、不敵な笑みを浮かべながらゆっくりと両腕を広げて天を仰ぎ見る……

402:始まりし終焉◆gI:2021/09/26(日) 07:59

ボゴォオッ・・・・・!

(突如として、イライザの体内を、鋭利な刃物が細胞や内蔵を切り裂きながら焼き尽くしてゆくような感覚が全身に駆け巡ってゆく・・・・・

そして、イライザの体内に留まり切れずに、体外へと飛び出そうとしている・・・・・)

403:絶望と苦痛の淵◆3.:2021/09/26(日) 10:09

イライザ
「クスクスクス……へぇ?まだ楽しませてくれるのかしら?」

イライザは人間のような姿をしてはいるものの、その正体は悪夢の化身であり、通常の生命体のような細胞や内臓と言うものはおろか、痛覚すら存在しないものの、霊夢の方から感じられる違和感から彼女の方へ振り返る。

404:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/27(月) 05:42

ぐぐぐっ・・・・・!

ボォンッ・・・・・!

・・・・・

(霊夢はイライザの体内から抜け出すものの、体中のあちこちの骨が砕けており、霊夢の口からは吐血の跡のように血が垂れている・・・・・

どう見ても、ここから逆転できるようには見えなければ、思えない・・・・・)

405:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/27(月) 09:48

イライザ
「何度立ち上がっても、その度に勝機が無いと言うことを知るだけよ?」

霊夢の体を呑み込み、全方位から噛み付いていた悪意の手と頭から成る塊から抜け出した霊夢を見てイライザは首を横に振り、呆れたように言葉を紡ぐ。



イライザ
「いいわ……それなら、きっぱりと希望を捨てることが出来るように、どうしようもない絶望を……至高の悪夢を見せてあげる。」
《ザアァァァァァァァァァァァァァァァァァ…》

イライザはゆっくりと両腕を広げると、先程と同様に、幻想郷の住人達の精神から作り出された無数の刃を自分の背後の空間を埋め尽くすように大量に呼び寄せ、それらを津波のようにして押し寄せようとし始める……

この技が放たれれば、防御や相殺を試みれば具現化された精神が破壊されることで、例え勝利したとしても幻想郷の住人達の中で精神崩壊して廃人となる者が多数生まれてしまう……かと言って受けてしまえば、度重なる戦闘によって蓄積されたダメージと合わさり、耐えきることは出来ないと思われる……

まさに、どう足掻いても絶望的な状況となってしまっている……
だが、イライザは霊夢の能力について知らない……何故なら、霊夢はこれまで、真の意味で能力を使用した事が無かったからだ。

406:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/28(火) 05:54

・・・・・至高の悪夢、ねぇ・・・・・そっくりそのままその言葉、返してあげるわ・・・・・

(どこまでもイライザはクズ野郎だ・・・・・

万人の命を平気で己の好きなように弄んで、利用して、道具にする・・・・・

霊夢の顔には影がかかり、イライザの言った言葉をそっくりそのまま返すと言う・・・・・)

407:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/28(火) 06:06


イライザ
「クスクスクス……ばいばーい。」

イライザは不敵に微笑んだまま、横に広げた両手を霊夢に向けて伸ばし、自身の背後に展開していた無数の精神の刃から成る津波によって通路そのものを埋め尽くして逃げ場を奪うようにして霊夢を呑み込もうとする……

幻想郷の住人達の身を案じている事から防御不可、相殺不可、加えて通路を埋めて押し寄せる津波のようになっている事から回避も困難……まさに"詰み"と言う状況であり、何の策もなく呑み込まれてしまえば当然、命は助からないだろう……

408:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/29(水) 13:20

・・・・・

【夢想天生】

(最後の最後、この技に賭けるしかない・・・・・

霊夢はありとあらゆるものから浮き、イライザの技が命中することがなくなる・・・・・

当たる寸前で、まるでそこだけ時が止まったかのように精神の刃の動きが止まると、霊夢はそのまま無数の精神の刃を結界を張って守り始める・・・・・

そして、イライザへは今までの行動の跳ね返りとも言わんばかりに、無数の弾幕が迫り来る・・・・・)

409:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/29(水) 14:18

イライザ
「クスクスクス……
……………!!?」

押し寄せる無数の凶刃、もはや王手をかけたと思っていたものの、霊夢に向けられた

自分の攻撃は、あの朦朧の巫女との戦いでも見せたように、実体の無い存在にもダメージを与えることが出来るため、体を霊体に変えたところで逃れることは出来ない筈であるにも関わらず、霊夢へ向けられた精神の刃はその全てが、霊夢の体をすり抜けていく。

更に、霊夢の貼る結界の内側に封じられた精神の刃に対する操作が出来なくなり、再度利用する事が出来なくなり、驚愕のあまり隙が生じたところへ霊夢の放った色とりどりの弾幕が次々と着弾し、眩い純白の光が暗く閉ざされた悪夢の要塞全体を包み込んで行く……

410:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/09/30(木) 05:51

・・・・・イライザ・・・・・アンタさっき、私に至高の悪夢がどうたらこうたら言ってたわね・・・・・

(霊夢は弾幕が着弾して徐々に光に包まれて見えなくなってゆくイライザに対して、ゆっくりと歩きながら距離を詰めてゆき上記を言う・・・・・

ただ光に包まれて見えなくなっているだけであり、消滅したわけではない・・・・・

ここからが勝負だ、今の状態で、形勢逆転をしなければならない・・・・・)

411:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/30(木) 11:28

イライザ
「……クスクスクス……何をしたのかは知らないけれど……勝ち誇るにはまだ早いんじゃない?」

純白の光の中からイライザが飛び出し、翼腕が伸ばし、スペルの発動後を狙った不意討ちを仕掛けようとする。

体の随所が霊夢の放った特大の虹色光弾を受けて消滅したものの、致命傷にはなっておらず、消滅した箇所からは血の代わりに不気味な紫色のヘドロのようなものが流れ、そのヘドロがイライザの傷口を埋めて肉体の再生を始めている……

イライザに致命傷を与えることは出来なかったものの、周囲は階層を丸ごと浄化した事で最下層までの道が出来ており誘導もより容易なものとなっている。

412:始まりし終焉◆gI:2021/09/30(木) 18:20

・・・・・勝ち誇ってなんかいないわ、アンタじゃあるまいし・・・・・

スゥッ・・・・・

(イライザの不意打ちの攻撃すらも、霊夢をすり抜けるかのように当たらずに不発で終わる・・・・・

そして、霊夢は敢えて戦闘ではなく、誘導することを優先し、猛スピードで最下層まで落ちてゆくように飛び始める・・・・・

落下の速度と霊夢の飛行のスピードが合わさって、とてつもないスピードとなっている・・・・・)

413:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/09/30(木) 19:19

イライザ
「………なるほどね。
魂をも引き裂き、心を喰らう私の攻撃が一切通じていない……
これはなかなか厄介な力だわ。」

イライザは振るった翼腕が空振りし、霊夢の後方にあった建物の壁が引き裂かれるのを見て、少し思考を巡らせ、対抗策を練り始めると、即座に打開策を思い付く。




イライザ
「けれど、そうして守れるのは自分だけなのでしょう?」
《スッ》

イライザは先程展開された精神の刃が封じられた結界に向けて右手を翳し、その掌におぞましい魔力を集束させて結界もろとも幻想郷の住人達の精神を消し飛ばすそうとする。

敵は狡猾かつ悪辣なイライザだ……
その思考速度は非常に速く、霊夢の誘導にはまだ気付いていない筈だが、あと少しで悪夢の要塞から出られると言うところで次なる王手をかけようとする……

414:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/10/01(金) 05:53

やっぱりねぇ・・・・・アンタ、本当に救いようがないクズだわ・・・・・

ガッ・・・・・!

(イライザは悪知恵が異常なまでによく働く・・・・・きっと戦いの中でいずれかのタイミングで、精神の刃を人質のように取るだろう・・・・・

霊夢はその展開を常に考えながら戦っていたのか、イライザが消し飛ばそうとした瞬間に結界を移動させると同時にイライザの目の前に目にも止まらぬ速さで移動し、そのまま首を掴む・・・・・

霊夢の眼は獲物を捉えた猛獣の如く、情けも容赦もない眼をしていた・・・・・)

415:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/01(金) 07:30

イライザ
「クスクスクス……本当に私の思い通りに動いてくれるわね?」

イライザは自分の首を掴む霊夢を見て、そのまま幻想郷の住人達を見捨てて逃亡すれば霊夢一人だけでも助かったものを、結界を転移させた上で自分に接近して首を掴んだ様子を見て、口角を更に吊り上げ、耳元まで大きく口を曲げて笑いながら霊夢の行動は全て予想通りだと言うと、イライザの口から蠍の尾のような異様な舌を出し、その毒針で自分の首を掴む霊夢の手を刺そうとする。

イライザは人に近い姿をしているが、イライザは人間じゃないどころか、既存の生物ですらない……イライザの配下の幻魔達と同様に、その体はいかようにでも変化させる事が出来ると言う厄介な性質を持っている……

416:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/10/01(金) 17:04

あら、手伝ってくれるのね?

(そう言うと、霊夢は毒針を避けてイライザの舌を掴み、再び弾幕を放つ・・・・・

それも、さっき放った時にイライザの体の一部を消し飛ばしたのと同じものを、零距離で頭部へと放つ・・・・・

霊夢はイライザの考えるであろうことを先読みして戦いを続ける・・・・・

さて、次はどんな卑怯な手を使ってくるか・・・・・)

417:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/01(金) 17:48

イライザ
「クスクスクス……相手に直接触れるのは得策ではないわよ?
その相手が見知った生命体じゃないのなら尚更ね?」

霊夢が掴んだイライザの舌であったものの、その舌には肉眼ではほぼ確認することの出来ない微細な棘が生えており、それを握ってしまった事で霊夢の掌に無数の毒液が注入され始め、霊夢の手を介して魂そのものに激痛を走らせ、動きを封じようとする。

その激痛はあの皮膚の獣のものに近く、毒を介することで魂そのものダメージを与えようとする……また、あの威力の技を宣言無しで連発する事は難しく、加えてイライザ自身も同じ技は通じないように、再生する時に自身の身体の硬度を上げて弾幕が直撃しても顔の一部が吹き飛ぶだけに被害を抑えてしまう。

切り札とは使い道を誤れば、それだけ敵を強化することになる……迂闊な選択は自らの首を絞めることを意味してしまう……

418:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/10/02(土) 05:43

・・・・・っ・・・・・

(霊夢は魂に走る激痛に少々表情を歪めるが、反応らしい反応はそれだけであり、そして霊夢はイライザに告げる・・・・・

「アンタは私の掌の上で踊らされたのよ、イライザ・・・・・」

霊夢はこの瞬間を待っていたと言わんばかりに見下すような笑みを浮かべたまま、イライザを掴んだままそう告げる・・・・・)

419:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/02(土) 06:36

イライザ
「クスクスクス……それは楽しみだわ。
必死で命をかけて色々な枷を背負って戦う貴方に対して私は踊り遊ぶだけ。そう、貴方の命の灯火が消えるまでのね?」

イライザは口から伸ばした蠍の尾のような舌を蜥蜴の尻尾のように自切すると、自分を見下す霊夢に対して、首を掴む霊夢に対して姿勢や立ち位置等の物理的に霊夢を見下す他に、言葉遊びをするように霊夢の言葉に対して比喩で返す。

すると、イライザを掴む霊夢の手から徐々に感触が失われ、その視界もボヤけ始めてしまう……単純に激痛を与えるだけでなく、注入したイライザの一部……毒そのものにも強い幻覚が含まれており、このまま行けば、やがては全身に幻毒が回り、イライザに対抗する事さえ出来なくなってしまうだろう……

毒が注入された時点で……いや、イライザの舌を握った時点でイライザの勝利は確定してしまった……タイムリミットは幻毒により意識の昏倒が起こるまで。

420:博麗の巫女 霊夢◆gI:2021/10/03(日) 06:51

ぐらん・・・・・

・・・・・

(みるみるうちに視界がぼやけ、イライザの姿が歪んで見え始める・・・・・

こんな奴に、こんな下らない攻撃で敗北するなんて冗談じゃない・・・・・

そう思っていても、体に力が入らなくなってくる・・・・・)

421:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/03(日) 11:53

イライザ
「どうしたのかしら?何処か具合でも悪いの?」
《ヒュッ》
イライザは悪意に満ちた笑みを浮かべながら、自身の体を少し捻り、裏拳を放つように左翼の翼腕を横へ薙ぎ払うように振るう事で視界がぼやけ、意識が朦朧とし始める霊夢の体を弾き飛ばそうとする。

422:終焉の刻◆gI:2021/10/04(月) 04:00

・・・・・がっ・・・・・

スッ・・・・・

(霊夢はイライザの攻撃を受けてしまい、弾き飛ばされるものの、まだ抵抗しようとしているのかイライザへと向けて右手を翳す・・・・・

夢想天生状態でもここまで苦戦することになる相手なのは、イライザという存在が夢の世界だと無敵の状態・・・・・いわば、夢の一部のような存在でもあるからだろうか・・・・・

そこにあっても実態がないのと同じでは、あまり意味を成さない・・・・・)

423:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/04(月) 13:20

イライザ
「クスクスクス……私の思った通り、その無敵効果も長くは続かないようね?」

イライザは今の薙ぎ払いがすり抜けずに直撃し、吹き飛んだのを見て、もう夢想天生の効果が失われていると核心すると、今度は翼に付いた目玉から淡い紫色に光る槍状の魔力弾を放ち、弱った霊夢にトドメを刺そうとする。

424:終焉の刻◆gI:2021/10/05(火) 05:47

ビッ・・・・・!

・・・・・

(イライザの非情で冷徹な攻撃が、霊夢の心臓部分を貫く・・・・・

博麗の巫女ともいえど、どんなに覚醒しようとその覚醒には時間制限がある・・・・・

所詮限界を超えることは一時しのぎでしかない、ということだ・・・・・)

425:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/05(火) 06:24

イライザ
「クスクスクス……踊れなくなったのなら……退場するしか無いわね?」

イライザは霊夢の体を魔槍で貫くのを目視すると、今度は確実に相手の体を捉え、仕留めたと確信すると、自身の口元に手を当てながら悪意に満ちた冷徹な笑みを浮かべ、嘲笑う……

既に霊夢の攻撃により空いた大穴はその大半が埋もれてしまっており、逃げるにはあまりにも時間がかかり過ぎた……それに加え、例えこの状況を切り抜けられたとしても、既に霊夢の体内にはイライザの毒が入り込んでいるため、それを介して干渉することで如何様にもイライザは有利に立ち回れてしまう……

絶望を乗り越えた先にあるのは……また別の絶望……
終わること無き無限の螺旋、それこそが絶望をもたらす悪夢の女王、イライザの正体だ。

426:終焉の刻◆gI:2021/10/05(火) 23:10

スッ・・・・・

(イライザの勝利が確定したその時、イライザの攻撃が貫通した霊夢の姿がまるで幻覚だったかのように消える・・・・・)

哀れね・・・・・夢の中でなら自分をどんな風に強く作り上げられるんだもの・・・・・

(イライザの背後から、聞こえるはずのない声が聞こえてくる・・・・・

それは、紛れもなく始末したはずの、あの巫女の声・・・・・

いくら夢の中であろうと、もう聞こえてくるはずのないあの声が・・・・・)

427:悪夢の女王 イライザ◆3.:2021/10/05(火) 23:57

イライザ
「………クスクスクスクス、その夢の中でも私に勝てないのは誰かしらね?」

イライザは自身の放った魔光槍が不発した事がわかると、同じような展開ばかりの現状に対して飽きが生じ始め、この戦いを強制的に自分の勝利で終えるための舞台に作り替えることを決定する。



イライザ
「でも……いい加減この戦いにも飽きて来たわ。
そろそろ本当に終わらせましょうか。」
【貪夢「幻魔の箱庭」】

《メリメリメリメリメリ……》

イライザはゆっくりと両腕と翼を広げると、イライザから紫色の波動が放たれ、それに照らされた壁や天井、床が肉々しいモノへと変質し、更にそこから無数の触手や、それで捕らえた獲物を貪るための鋭利な牙を備えた口が開き始める……

今度はこの悪夢の空間そのものがイライザの一部。
何処へ逃げようと、何処へ逃れようと、決してイライザの術中からは逃れられない。空間そのものが敵となる以上、これまでのような幻影での誤魔化しは通用しない……

428:終焉の刻◆gI:2021/10/06(水) 15:59

・・・・・醜いわね・・・・・

(とうとう空間そのものとなって牙をむくイライザの姿を見れば、霊夢は醜いと一言ぶつける・・・・・

そして「どうやら、本当に無敵になったつもりのようね・・・・・」と、物理攻撃も意味をなさなければ、どう考えても詰みとしか考えられないこの状況で、落ち着いている・・・・・)


続きを読む 全部 <<前100 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新