明日にすがりついてた私なんていらないって
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腕が重くて
指が震えて
まともに立ってられなくて
酸素と血液が巡ってない感覚に
何も考えられなくなる
中途半端に緩んだ水道水のように
涙腺はばかみたいにふにゃふにゃになる
あの頃のわたしね
ホットコーヒーにはミルクと砂糖がいらないこととか
“ブラックで”ってかっこつけてるみたいで言えないこととか
でもカフェラテにはミルクと砂糖ひとつずつ必要なこととか
あなたのこと何も知らなかったの
あの頃のわたしたちは寒い冬でさ
あなたの吐く煙を眺めてるだけだった
コンビニでホットドリンクを買って
それが冷めてもずっと一緒にいた
ブラックが好きなあなたが
わたしに合わせたココアを買って
そういうところがすきだったの
あの人はわたしにずっと
嘘をつきつづけてた
わたしがそれに気づいたのは
別れたあとだったのだけど
でも 彼の素行のわるさとか
価値観の大幅のちがいとか
そんなことばっかり目に付いて
彼のことを もう好きではいられなくなった
終わりは薄々感じではいたのだけど
でもやっぱり彼が最後にわたしについた嘘が
わたしにとっては痛かった
きみがあの人を忘れられなかったのは
取ってしまったのが“わたし”だったからなのもあるんだろうな
お互いをライバル視してたようなものだったからさ
対の関係にあったようなものだったからさ
たしかに あの人はきみにとって
都合が良くて きみは依存してたのかもしれないけど
でも原因はわたしだったよね
ごめんね
あの人と別れた次の日から
夜な夜な泣く日は無かった
今の彼がいるからか
もう既に冷めきっていたのかは
いまのわたしには分からないけど
でも2年間の割には呆気なくて
切り替えの早さもお互い様だった
面白いくらいに
あのひともわたしも
もう冷めきってた