ルール
・楽しく小説を書く!
・荒らしは厳禁!
LET'S START!
私もロメオ好きー♡
ロメルー結構いいよねw
『そうか、ギルダーツの所では上手くやっているんだな』
「うん」
みんなに言われて、あたしとスティングはギルダーツの家に住んでいることになっている。
「ねえ、ローグ。」
『何だ』
「ジュビアっていう女の子、知ってる?」
『ジュビア?すまん、分からない』
「そっか。何か分かったら教えて。おやすみ〜」
『ああ。分かった。おやすみ』
ローグも何も分からないんだ。ジュビアさん…どこに行ったんだろ…。ナツもロキもギルダーツもそして、グレイも寂しがってるのに…
「あぁ〜〜!!もう、考えるのはやめ!寝よっ!」
「おはよー」
「ん、おはよー」
朝からちゃんと、メガネを付ける。あたしの素顔を知っているのはギルダーツ・スティング・ローグだけ。
「ルーシィって肌白いんだな〜」
ナツはあたしの素足を見て驚く。まあ、昨日はジャージを着てたからね
「はよ…。お前、まだいたのか」
起きてきたグレイがあたしを見てムスッとする。
「そうよ、いるわよ。っていうか、あたし朝御飯はミラちゃんのとこで食べるから」
あたしも強気で言い返す。あたしは家を出て行こうとすると、ギルダーツに止められた。
「待て、ルーシィ」
「何?ギルダーツ」
「この家ではみんなでメシを食うのがルールだ。」
「…わかったわよ」
あたしは戻って、席につかされた。ってか、何で前がグレイな訳?
「お前、一緒に学校は行かないからな。ナツもロキも!」
「別にいいわよ、エルザと行くから!」
「朝から喧嘩はやめろって!」
あたしとグレイの間に、ナツが割って入った。
「とにかく、オレとお前が一緒に住んでることがバレんのはゴメンだ!学校でも喋りかけんなよ!」
「それはこっちのセリフ!あたしに学校で喋りかけないでよね!」
…こんなことが言いたいんじゃない。本当は慰めたい、力になりたい。だって、大切な人を失う苦しさをあたしとスティングは知っているから。
「もう時間だ、行ってきまーす」
「おう!」
グレイとナツ、ロキは既に出て行って、あたしは3人が出て行ってから少し遅れて家を出た。
「おはよう、エルザ!」
「ああ、おはよう。ルーシィ」
あー、なんかエルザ見てるとさっきのモヤモヤとかイライラが消えて行くわ〜
教室に入ると、グレイが一番最初に目に入った。そうだった〜、あたしとグレイってば隣同士なんだった〜…。グレイも今思い出したようで、ムスッとしてるし
「「ルーシィ!」」
「ナツ!ロキ!2人共同じクラスだったのね!」
ナツとロキも同じクラスだったようだ。なんか嬉しい!ギルダーツもいるし!
「グレイ君!////」
あたし1人で舞い上がっていると、可愛らしい女の子が頬を赤らめながらグレイを呼んだ。
「チッ…」
グレイは舌打ちをしながらも女の子の方へ行った。
「グレイ君!ずっと前からグレイ君のことが好きでした!//////」
「悪ィ、オレはお前のことは好きじゃない。」
なんと、告白だったのだ。っていうか、なんであたしが告白現場にいるわけ!?
「どうして!?私、グレイ君のことがこんなに好きなのに!」
女の子がそう言うと、少し背伸びをしてグレイの唇にキスをした。
「グレイ君に私の全てを捧げるから!」
「やめろ!」
グレイは女の子を思いきり、突き飛ばした。
「今後一切、オレに近づくな!」
グレイが睨んで言うと、女の子は泣いて去って行った。
「ハァ…。お前、いつまでそこにいんだよ」
ば・バレてる!?
オレは1人の女に呼ばれて教室を出た。多分、告白だな。つーか、オレの後ろに金髪の女がいんだけど…。バレバレ…
「グレイ君!ずっと前からグレイ君のことが好きでした!//////」
ほらな、やっぱり告白だ。オレはジュビアが好きなんだよ。それと、こいつの名前知らねェ。
「悪ィ、オレはお前のことは好きじゃない。」
「どうして!?私、こんなにグレイ君のことが好きなのに!」
女はそう言うと、背伸びをしてオレの唇にキスをした。それで、オレの怒りはピークに達した。
「私の全てを捧げるから!」
「やめろ!」
オレは女を思いきり、突き飛ばした。
「今後一切、オレに近づくな!」
オレが睨んで言うと、女は「ひっ…!」と言って泣いて逃げた。
「ハァ…。お前、いつまでそこにいんだよ」
ため息を吐いて、金髪に声をかける。あれ、なんでオレが声かけてんの?かけんなって言ってたのに。
???「ヴァゥッ!!」
グレイ「おわ!?」
黒くて大きくてもふもふした何かがグレイへ突進した。
さらに押し倒し、顔をペロペロ舐めている。
ルーシィ「…嘘でしょ」
…ばれた。
ルーシィは小声で呟いた。
ナツ「へぇ、お前ロームっていうのか!」
ナツがロームの上にまたがりながら元気よく言った。
運がいいのか悪いのか、ナツとエルザ、グレイは“ライオン”という生き物をあまりよく知らなかった。
そしてなぜか、ロームもルーシィ程ではないものの、グレイとナツに懐き始めた。
ヒサト「しかし、ナツとグレイに懐いたのも驚きだが、何故エルザにはグレイ達程懐かないんだ?」
ロームは一向にエルザにじゃれついていかない。ナツが「エルザ怒ると恐ぇから」、というと、グレイも賛同し「ロームには本質がわかるんだなー」とかいいながらロームを撫でている。ロームは「バウ」と吠えた。
それからしばらく。何故か皆ルーシィの部屋でロームと遊び続けていた最中。
耳についている小型無線機にザッ、と音が入った。
サカト『三番隊、救助要請がきたんで。ちょっくら頼むわー。説明は受付カウンターのキナナに頼んであるから』
ヒサト「了解。ほら、行くぞお前ら」
ナツ「えーまだロームと遊んでたいんだけど…」
エルザ「お前なぁ…」
次々とルーシィの部屋を出て行く。
ルーシィは部屋でくつろげなかったことを密かに恨みながらついて行く。扉を閉める際、後ろを振り返って「行ってきます、おとなしくね」と言い扉を閉める。締める間際、「バゥッ!」と元気な声が聞こえた。
キナナ「ナツさん、グレイさん、エルザさん初めまして。私は通常任務の受付役と、オペレーターをさせて頂いているキナナ・アールリスドと言います。」
キナナ「では、今回の任務について伺ったことを申し上げますね」
ピピピ、と機械を操作すると、空中にこの国の地図といくつかのポイントが映写された。
続
キナナ・アールリスド
人獣討伐隊、通常任務の受付役、もといオペレーター。
緊急時はサカトが全て行うのでキナナは何もしない。食べることが大好きで、大きい音が嫌い。戦闘はしないため、武器なども持ち合わせていない。…ただ、緊急用にナイフを隠し持ってるとかないとか。
今度クラスでのお別れ会だー…。
うちも火曜日にあるよ!そこで各グループで出し物やるんだけど…
ここのグループはアニメ好きで集まったからみんなでアニメクイズ出す!
うちは今日やったよ、お楽しみ会。
昨日はドッジボールやってんけど、女子ボールってのがあってそれに男子が触れるとアウト。味方が投げたボールに味方の男子があたってもアウト。それで、うちのチームは9割が女子。私は最後の最後まで残って、コート内を走り回ってた!ww
卒業式は水曜日。この日が終わると、好きな人と学校離れる…泣
林檎»このリア充め!
でも、かわそー
うちは…好きな人が他の人と両想いなの知ってるから…
っていうか、好きな人は親友じゃないけど、ふざけ仲間みたいな感じだし、告白とかも無理だし〜
誰がリア充だ、コノヤロー!非リア同盟軍一番隊隊長林檎だぞ!(本当にあります)片想いだバカヤロー!…ありがとう…>みさ
私もそんな感じ〜。なんか、長い付き合いでお互い下の名前で呼び合ってるー。私だけなんだよね、下の名前で呼ばれてるの。それで、言葉がなくてもお互い言いたいことが分かるw>みるくてぃ
え、なんか凄い。
314:林檎:2016/03/19(土) 18:23 ID:nNUどこがだよw>みさ
315:林檎:2016/03/19(土) 18:41 ID:nNU 学パロ編を久々にします
ルーシィが受験合格した。
これで、ルーシィとはサヨナラ決定
ルーシィはハートフィリア大学院
オレはフェアリー付属大学
別れる決意はできている。だけど、ルーシィが学校に来てから必要最低限しゃべってねェ!今まではふざけ合ったり、マカオのヅラを一緒に取ったり、一緒に勉強したりしてたのに
こんな関係のまま、卒業式の日がやって来た。
「それでは、最後にルーシィ・ハートフィリア生徒会長の言葉です」
「皆さん、ご卒業おめでとうございます。この高校は付属ですが、自分の意思で大学受験をした人もいるかもしれません。あたしはしました。ハートフィリア大学院に。」
PTAがざわつく。当たり前だ。何故なら、ルーシィはフェアリー付属高校で初めてハートフィリア大学院に受験したから
「あたしは、受験に合格しました。それは、大切な後輩や友達に応援されたからです。ですので、大学受験した人もこのままフェアリー付属大学に行く人も忘れないでください。あなた達は1人じゃないことを。あなた達の周りには、いつも大切な人達がいることを。以上フェアリー付属高校生徒会長ルーシィ・ハートフィリア」
式が終わって、みんなは友達と写真を撮ったり泣きじゃくったり。生徒会では生徒会員のみんなで写真を撮った。もちろん、会長のルーシィも写ってる。
「あ、グレイ!」
レビィに引っ張られて真っ赤なルーシィがオレの元に来た。
「ん?どうしたんだ、ルーシィ」
「えと…、その…。グレイが応援してくれてから、受験に合格したと思ってるから!それと、受験前に気づいたんだけど、グレイが好きです!////」
オレは自分の耳を疑った。いつの間にかレビィはいなかった。
「オレは…、ルーシィに出会ってからずっと好きだった!付き合ってくれ!」
「もちろん!////」
オレはルーシィを抱き締めた。
サヨナラ、片想い
コンニチハ、両想い
「…キスされてたけどいいの?」
「見てたのか」
うっ、とあたしは言葉に詰まる。だってちょっと悪いことをした気分だから。
「もう慣れた。ジュビアがいなくなって告白の回数も増えたしな」
え、慣れた?告白に慣れたとかあるの?
「ハッキリ言って、うざいんだよ」
あたしはその言葉で堪忍袋の緒が切れた。
バチン!
あたしはグレイの頬を思いきり叩いた。
「さいってい!あんた、告白する子がどんな気持ちでしてるか分かってんの!?勇気がいるんだよ!?だけど、みんなあんたと付き合いたいから勇気出して告白してんのよ!あんたが大好きだから勇気を出してんの!あんただって分かるでしょ?大好きっていう気持ちぐらい」
「じゃあオレにどうしろってんだよ!もう告白しないでくださいって言うのか?」
「その為にも、ジュビアさんを探すのよ!協力ぐらいするから!あたしがあの家に住むことを認めなくていい!」
グレイは一瞬目を開いた。そして、笑い出した。
「…お前、いい奴だな」
「何?今頃?」
「認めてやるよ」
「え?」
あたしはグレイの言葉の意味が分からなかった。
「あの家に住むの。スティングだけじゃなくてお前も」
「本当に!?やったー!あたし、頑張るわね!」
「おう!」
あたしとグレイは笑い合った。は
「…キスされてたけどいいの?」
「見てたのか」
うっ、と金髪が言葉に詰まった。どうせ悪いことしたとか思ってんだろ
「もう慣れた。ジュビアがいなくなって告白の回数も増えたしな」
オレは素直にそう言えた。本当のことだから
「ハッキリ言って、うざいんだよ」
多分、誰にも言えなかったことを言った
バチン!
頬に痛みが走る。頬が赤くなって、叩かれたのだと理解する
「さいってい!あんた、告白する子がどんな気持ちでしてるか分かってんの!?勇気がいるんだよ!?だけど、みんなあんたと付き合いたいから勇気出して告白してんのよ!あんたが大好きだから勇気を出してんの!あんただって分かるでしょ?大好きっていう気持ちぐらい」
「じゃあオレにどうしろってんだよ!もう告白しないでくださいって言うのか?」
ルーシィの言葉におれはやけくそになって言い返した。オレだって分かってる。大好きって気持ちぐらい
「その為にも、ジュビアさんを探すのよ!協力ぐらいするから!あたしがあの家に住むことを認めなくていい!」
「…お前、いい奴だな」
ここまで考えてるとは思わなかった。オレが今まで出会った女はほとんどが自分のことしか考えてなかった。
「何?今頃?」
「認めてやるよ」
「え?」
オレは認めた。金髪なら本当に協力してくれるんじゃないかって思った
「あの家に住むの。スティングだけじゃなくてお前も」
「本当に!?やったー!あたし、頑張るわね!」
「おう!」
オレと金髪は笑い合った。
今日学校休みでディズニーに来とるよ。
319:匿名さん:2016/03/21(月) 17:37 ID:nNU今日はもう1人の親友と1時から5時30分まで遊んどったよ
320:林檎:2016/03/21(月) 17:37 ID:nNUごめ、↑私
321:みかん姫:2016/03/22(火) 16:35 ID:BUI身体全身痛いー
322:林檎:2016/03/22(火) 18:19 ID:nNU 私の長い恋バナ、聞いちゃってください!
うちの学校の卒アル(卒業アルバム)には一人一人、寄せ書きできるスペースがあります。
私は色んな人に書いてもらった!心友・友達・ペット・天敵…
その中でも、好きな人に書いてもらえました。私も好きな人の卒アルの寄せ書きスペースに書きました。
いっつもおもしろくて、明るいね〜
そんなところが大好き
って。これ、自分の想いも書きました。彼に気づいてもらえたかな?
おをををををおをw、林檎ちゃんめっさ大胆やん!
ウチのとこでは一人一人にメッセージ書くみたいなのがあんねんけどな?
そこにみかん姫特製ドラえもん書いたねん。ドラえもんの侵略ー!言うてな?ほんまに沢山。
文なんて「1年間ありがとう。」しか書けへんかった。
…ごめんね、真面目な話なのにふざけちゃった。
でも本当に、想いって書くのだけでも辛いからさ〜。よく頑張ったね、林檎!
今日も相変わらず私は変態呼ばわりされてました。
いいよいいよ!
こっちなんか、今日が卒業式やって今日でもうバイバイやのに勇気が出せへんくて一緒に写真撮ろうって言えへんかった…
まあ家近いしいい…かな?
ちなみに、(自分が勝手に言ってるだけの)大心友(男子)とは(ムリヤリ)撮ったよー!
なんか、うちの学校の卒業生ってばほとんど泣いてなかったww
326:みかん姫:2016/03/23(水) 19:26 ID:BUI >>325それなw
今日卒業式だったんだけど、頑張って呼びかけ(メッセージ)とか花束とか贈ったのに泣いてなかった…
ロメオ。友人を堕とすためにあたしを利用した…最低なヤツ。
まさかこんなところで関わるなんてね、想定外。
「…ねぇ、目的はまた…「シー、言わないでね、それ以上は。」
ロメオはニヤリと笑う。
暗がりのこの建物ではその笑顔は妖艶すぎて…
「ッ…!」
ーーーー思わず、反応してしまう。
以前好きだった人の笑顔は、いつまで心に残る?
…そんなのわからないけど、悔しい。
ロメオは焦るあたしを見てさらに口を三日月に歪める。
「…ねぇ、まだ僕のこと好き?」
“そんなわけないでしょ、自意識過剰。”
そう言えばいいのに、たった一言なのに…
口から声が出てくれない。
『あたしは、まだ好きなの?』
知らない、こんな感情、知らない…
あたしが、何か分からないものに埋もれていく。
「…そ、れは…」
やだ、口、動かな…
……そうなんだ、あたし、ロメオのこと…まだ…
「…好きなんかじゃなああぁぁあい!!」
…そう、あたしはロメオのことを好きじゃない…そんなわけない。
「ふーん。あのさ、僕達も妖精の尻尾には入りたいんだ。」
「フェアリーテイルに…?」
少し悲しそうな顔をしてロメオは話を進めていく。
…彼等は正規ギルドに入りたかったけど、お金がなかった。
だから国から認められなくてもお金が手に入る闇ギルドになった。
「…それなら、あたしが話しておく。行くわよ」
ここじゃロメオの命令は絶対なのか、六魔将軍はロメオに従う。
特にエンジェル。彼女はロメオにべったり。
「…エルザ、話がある。拠点に。」
『話?…分かった、全員集めておく。』
通話を切ると、後ろから声がかかってきた。
別に無視してもよかったんだけど、なんか嫌だから後ろを向いておく。
「こいつ、星霊犬……ウザいんだゾ」
あたしに声をかけたのはエンジェル。
彼女の目は赤く光っていた。
ーーーーーーその目が“あの子”と重なる。
「…ルーシィ、お前はエンジェルと戦うんだゾ」
エンジェルは鍵を突き立て、あたしを睨む。
その鍵は星霊の鍵のよう。
「やっぱり、嫌いなのよね…その瞳。」
昔から、ずっとで大嫌いな目。
星霊は道具じゃない、道具じゃないのに…
ロメオ達はいつの間にか木の上に移動していて、観戦するみたいだった。
「開け、天蠍宮の扉、スコーピオン」
「…開け、処女宮の扉、バルゴ。」
…早い。
エンジェルは行動が早い。
星霊の呼び出しも、エンジェルのほうが少し早かった。
「ウィーアー!」
「お仕置きですね、姫。」
「お仕置きじゃない、前見て前!」
バルゴの後ろにはスコーピオンが迫ってきている。
「お仕置きされたいのは…あんたかい!?」
…でた、日蝕星霊。
裏のバルゴは結構怖いからあんまり出させないほうがいいのよ。
日蝕星霊は、星霊の感情が高ぶった時、不規則に表れる人格。
(アニメの日蝕星霊とは多少違うところもあります)
その人格の変化により、魔法が変わる星霊もいたりする。
…で、いつもお仕置きお仕置きと嘆くバルゴは現在、鞭を持ってスコーピオンを撃退中。
この勝負、あたしの勝ち。
「…さっきの鴉の力、少しだけ残ってる。」
エンジェルの背後にいたプルーに目配せをして、鎌に変形させる。
ここからでも操れるから、このままエンジェルに一発当たれば…
「ぐ、あっ…?!」
……お掃除完了。
「もういいでしょ、早くして。」
星霊とは絆で結ばれてる。
契約で結ばれた関係なら、真の力なんて発揮できるわけないじゃない。
「…ねぇ、あなた達。修行してきなさい。そうすればフェアリーテイルに入れる」
いつの間に降りてきたのやら。ロメオの目を見て告げる。
フェアリーテイルに、今のこの人達は相応しくない。
「…暫くは修行して、それからおいで。あと悪さもこれっきりにして。」
ロメオはあたしに押されたのか、フッと笑ってから頷いた。
「絶対貰いに行くよ。…あとエンジェル、言うことあるんじゃないの?」
「…はい。星霊の鍵、貰って欲しい。前から、分かってたんだゾ。契約の関係でしかないこと…それじゃあ星霊は喜ばないこと。だから新しい魔法の特訓も始めてる…」
エンジェルは苦痛に顔を歪ませながら星霊の鍵を差し出してきた。
…少しでも、星霊のことを愛してたんだと思う。
「天蠍宮のスコーピオン、白羊宮のアリエス、双子宮のジェミニ、彫刻座のカエルム。」
手には3本の金の鍵と一本の銀の鍵。
ここで金の鍵が手に入るなんて…運が良い。
「…ありがたく受け取らせてもらうわ、じゃあね。」
最後、エンジェルにひっそりと耳打ちをする。
“貴女の分も、育ててあげる。”
その言葉に、彼女は一筋の涙を零した。
「「「ルーシィ!!」」」
拠点にはみんなが集まっていた。
あたしの名前を呼ぶのは3人。
「…それで、話とはなんだ?」
「闇ギルド、もう悪さはしない。…修行して、フェアリーテイルに入るって。」
“…は?”
あたしの言葉に、みんなが目を見開く。
確かに驚くけど、何か言葉を返して欲しい。
「おいルーシィ!何でだよ?!」
「…また騒がしくなんのか。」
ぐん!とナツ、グレイ、ハッピーの顔が近づく。
2人は嫌なんじゃなくて、早く戦いたい、その一心なんだろうなぁ。
「…鍵も貰った。依頼も済んだし、あたしは帰る。」
もうここに用はない。
早く帰って休みたいのに。
「…ルーシィ、ウェンディをフェアリーテイルで引き取ることになった。」
……ウェンディを、フェアリーテイルで…
思っていなかったエルザの言葉に、あたしはショックを受ける。
…どーりで、みんなが静まり返ってるわけだ。
「先程、闇ギルドによって放火が発生、生き残った者は…いない。」
ウェンディを見ると、泣きはらした跡があった。
…もう、嫌だよ。ごめん、本当にごめん。
「プルー、ポラリス…や、だ……よ…」
ガルルル、と威嚇するポラリスを視界に捉えながら、あたしの体は倒れて行った。
何も描かれていないキャンバスに、紅が舞う。
その紅は涙色と共存し、黒に掻き消されていったーーーー
「…!」
夢…か。
嫌な夢見たな…
「ルーシィ!おいハッピー、ルーシィ起きたぞ!」
「「ルーーーーシィーーーーー!」」
体を起こすと、ナツとハッピーが勢いよく突進してきた。
…何があったのか分かんないけどこの匂い…ギルドの医務室よね?
「お前ら、騒がしいぞ!…ルーシィか、ルーシィなのか?!」
呆れ顔で入ってきたエルザもあたしを見るとぱあっと顔を輝かせた。
そっか、あたし、倒れたんだっけ?
心配…してくれたのかな?
「ルーシィなのかって…当たり前でしょ。」
心配されて喜ぶって…みんなは良い気持ちじゃなかったと思うけど。
あたしはここに居てもいいんだ、そう言ってくれてるような気がした。
「ルーシィさん、起きられたんですね。新しく入ったウェンディ・マーベルです」
…エルザの後ろに隠れていたウェンディ。
礼儀正しくお辞儀をしてきた。
関わろうなんて思わない。関わる必要ないでしょ?
「…ルーシィ・ハートフィリア。」
あたしはウェンディの目を見ないで言った。
あたしは仲良くしない、そんな意味を込めて。
それが逆効果で…
「ルーシィって、そんな態度取る奴だったっけ」
…ナツの声が、一気に低くなった。
あたしはいつもこんな感じよ。
特定の人にしか心を開けないの、知ってるわよね?
「…人と関わりたくないの。」
ナツはウェンディのために怒った。
ウェンディは礼儀正しいのに、あたしは不快にさせる行動をしたから。
ウェンディ、もうフェアリーテイルのお気に入りになっちゃったんだ。
エルザも、あたしを軽蔑するような目で見てくる。
でも、でもね、ナツ…
「…ルーシィは、そんな最低な奴じゃなかった!」
ーーーーーナツ達だけは、理解してくれてると思ってたんだよ?
「あたしだって、仲良くしたい!でも、嫌なの…怖いの…あんた達にこの気持ちが分かるわけない!」
こうやっていくら泣き叫んでも、同情して一緒に居てくれても…
誰も、あの時の悲劇…あの恐怖を分かってくれない!
あたしの気持ちなんて、分かりっこない!
あたしだって、人と一緒に遊んで、充実した生活を送りたい。
みんなと一緒に笑いたい。
……でも、無理なんだよ。
『あれ、あたしって病人だったっけ?』
そんな気持ちにさせるほど、夢中だった。
エルザとウェンディを押しのけ、ギルドに入る。
「「「……」」」
………そこには、味方なんていなかった。
みんな冷ややかな目であたしを見る。
唯一心配してくれた、ミラさん。
「ルーシィ大丈夫なの?」
こんな醜いあたしに、声をかけてくれた。
その純粋な瞳を見るのが怖くて、あたしは目を逸らしながらひたすら謝った。
「ごめんなさい、ごめんなさい…ごめ、なさいっ…」
周りの目なんて気にしてられない。
感情が騒ぎ出した心に、医務室のドアが開く音がした。
「「ルーシィ!」」
その声の持ち主は当然エルザとナツ。
“会いたくない、引き止めないで、気持ち悪い。”
今まで感じなかった2人への邪悪な感情が沸々と湧き出る。
キライ、ダイキライ。…嘘、スキ、ダイスキ。
2人と同時に出てきたウェンディ。
その目には涙が浮かんでいる。
その姿で、ギルドのみんなは理解した。
“ルーシィがウェンディを泣かせた”
ナツもエルザも怒っているし、みんながそう思ったはず。
あたしはみんなからの信頼も、何も無い。
ーーーーーもうあたしは、必要とされてない。
ギルドに顔を出さないこと1週間。
気晴らしにお菓子作りでも、なんて思っているとなんとなくハマっちゃって。
…お店を開けそうなくらいお菓子は溜まっていった。
そんな事を考えながら、あたしは紅茶を飲んでいた。
今日はプリンセスティー。華やかな香りに、砂糖を入れなくても甘みのある味わい。
花に囲まれた甘いお姫様生活。そんな気分に浸らせてくれるのがこの紅茶。
おかしいかもしれないけど、あたしはこの紅茶の“懐かしさ”を気に入っていた。
その懐かしさを求めて、今では世界に一人、二人しかいない栽培者になっってしまった。
『ねぇ、聞いた?今、行方不明中のお姫様を捜してるんだって。』
『知ってる!話題ランキング1位だよ〜。どんな方なんだろ』
『きっと素敵な女性に違いないわよ!』
あたしの住むマンションの前を笑いながら話している女子二人。
その話題は引き篭もり状態のあたしには新鮮なもの。
「お姫様か…」
プリンセスティーに映る自分の顔。
この世の終わり!とでもいうかのような顔に自分でも笑えちゃう。
あたしはどんなに足掻いてもお姫様になれないんだろう。
人から蔑まれ、人を蔑むあたしなんて、この世に必要ないのかもしれない。
ーーーーーー温かいご飯が食べたい。
少し前に叶った夢。
ミラさんが出してくれるご飯はどれも美味しくて、温かかった。
お母さんの手料理なんて、ずっと食べてなかった。
「…食べたいな」
ミラさんのご飯、食べたいよ。
よし、行こう、ギルドに。
謹慎されてるわけでも、辞めさせられたわけでもない。
…だったら、行ってもいいんじゃない?
「………もし、無かったら…?」
ミラさんは前の一件であたしを嫌ったかもしれない。
美味しかったあのご飯はもう食べれないかもしれない。
…だけど、期待してみちゃう。
「お菓子も持ってこ。」
お菓子を袋に詰めて、あたしは伸びた髪をそのままにして家を出た。
「………おい、じいさん。」
「…何じゃ、グレイ」
俯いたまま、俺はマスターに問う。
一週間前、ルーシィが目覚めたはず…なのに、
「何でルーシィが来てねぇんだ?」
ギルドのみんなは笑い合っている。
仲間が一週間も顔を見せてないのに。
ルーシィはこのギルドの仲間…家族じゃない
そう言ってるようだった。
エルザ、ナツまでもがルーシィを心配せず、浮かない顔をしているのは俺とミラ、じいさんだけ。
「…さあな。L級魔導士試験は無事、合格じゃよ。」
今日もカウンターでルーシィを待つ。
『…家賃、どうしよう…』
いつもそうやってカウンターに突っ伏してる姿を見ていた。
ルーシィは、感情を声や顔に出さない分、行動に出やすかった。
突っ伏すルーシィにミラが依頼書を見せる。
そんな事が日常化されていた。
ルーシィの居ないギルドはモノクロ…みんなにとっては違うのかもしれない。
だけど俺は、いつも俺を真正面から見てくれる仲間が1人でもいなくなっただけで、絶望する。
その仲間を見捨てるようなギルドだった事に、絶望する。
今日は帰るか、そう立ち上がった時、
「ルーシィ、来てやったんだゾ」
かつて戦った…嫌、戦ったのはルーシィだけど…六魔将軍が、ドアの所に立っていた。
そういえば、このギルドに入るとかなんとかぬかしてたな…
「…貴様ら…六魔将軍の者だな?」
エルザの問いかけに頷いた4人。
少し様子は変わっているが、あの時の面影を彼奴らは残していた。
来たのはエンジェル、レーサー、コブラ(と変な蛇)、それと…
「…あぁ、僕はロメオ。ルーシィの旧友さ。」
ロメオ。なんかいけ好かねぇ野郎だなぁ。
「…ルーシィはどこだ?妖精の尻尾に入るために来たんだけど…」
どうやら、あの時の話は本当だったらしい。
ロメオは周りのをキョロキョロし始めた。
「はぁ、そんなことしてもいねぇよ。ここ1週間、顔を出してねぇ」
いけ好かねぇ奴でも、悪い奴じゃなさそうだ。
ルーシィを探しに来たんだし、居ないことを知って驚くかと思ってたが、あっさりしていた。
「フッ、そりゃそうだろうね。…だって、ここには“あの子”がいるもんね。」
ロメオの言葉にウェンディが反応した。
ルーシィが来ないのは、ウェンディに関係があるらしい。
俺はその時居なかったし、よくわかんねぇけど。
…でも、何でこいつがそんなこと知ってんだ?
「ルーシィの事好きな人、手ェ挙げろ。」
低いロメオの声で、六魔将軍と妖精の尻尾の間に火花が見えたような気がした。
ルーシィは好きだ。ナツ達は知らねぇが、俺はルーシィについていく。
ナツ達が来ねぇなら、敵になるだけだ。
「ふーん、居ないんだ…「俺、居るけど。」」
俺の言葉にびっくりしたロメオだったが、すぐニッコリと笑う。
あいつもルーシィが好きなのか、それは直感で分かった。
「…君、いいね。それで他には?」
ロメオが俺から視線を外したとき、か細い声が聞こえた。
みんなが一斉にウェンディを向く。
「あの、私も…あんまり話せてないけど、スキ、です…」
ウェンディはへらりと笑う。
少しわざとらしく感じるのは俺だけか?…いや、違う。
ロメオも冷めた顔でウェンディを見ている。
「だから、私も…「嘘つかないでくれるかな?」」
目が笑っていない黒い笑みを浮かべるロメオに、ウェンディは「ひっ」と小さく呻く。
そして、倒れそうになるウェンディをエルザが支えた。
「大丈夫か?」
「あ、すいません、エルザさん…」
「いや、礼はいらん。…お前、ここには入りたいのならば仲間意識を…」
エルザはロメオを睨む。
…そんなにウェンディが大切なのか?
今までの仲間を苦しめて新しい仲間を作る…
ルーシィもウェンディも、2人を仲間にするのが最高なんじゃねぇの?
「…皆の者、よく聞け。ルーシィ・ハートフィリアが正規L級魔導士になった。」
緊迫した空気をさらに緊迫させるじいさんの切羽詰まったような声。
内容がルーシィという事に、ギルドのメンバーは最悪だ、と言うかのように顔を歪めた。
「そこで、ルーシィをこのギルドのマスターとする。」
ーーーーーーーーー………
…は?ルーシィが、マスター…?
いやいや、それってなんか可笑しくねぇか?
「ルーシィはわしの実力を超えた…聖十の四天王すらも超えた。」
「ルーシィと動物、星霊の絆、あれは最高に美しいのじゃ。」
じいさんは目を伏せる。
じいさんを超える力って…どんだけ凄いんだよ、ルーシィ。
「…みんな、知らないの?ルーシィは…星姫なんだけどな?」
ロメオは、一人でニコニコと笑っているだけだった。
星姫(せいき)…それは、星霊魔導士の力を持つ王国の姫の事。
滅竜魔導士であれば竜姫(りゅうき)、滅神魔導士であれば神姫(みき)などと呼ばれる。
「星姫は相当珍しい。しかも今回は魔導士としての才能が大きかった。」
「だから王国の者であることを隠し、魔導士として生きてもらっていた。」
「…だけど、ルーシィはきっとこの世界に絶望したんだゾ。」
「ルーシィを魔導士として育てる契約…ルーシィが絶望した時、」
「王国に戻る決まりなんだゾ。ルーシィはもう既に2回、絶望しているゾ…」
ロメオはエンジェルに目配せし、説明をやめさせた。
…だが、何でエンジェル達が知っているんだ?
ロメオから聞いた、のか?
それにしては、何でも知っているような顔つきだ。
「六魔将軍は、ルーシィの幼少期、側近だった人。」
“俺は例外だけど…”
最後にそう付け足したロメオは悲しそうだ。
「…ルーシィはさ、妖精の尻尾の事、好きだったんだよね。だから俺らに入れ、って言った」
知ってるに決まってんだろ、んな事。
上手く言葉で表せないルーシィだけど、俺らの事は信用してくれていた。
「…ま、一部の人しか信用してなかったみたいだけど。その理由、今日見てよく分かったよ。」
ギルドの皆は俯いた。
ルーシィの事はどうでもいいんだろうけど、説教が気にくわないらしい。
誰一人喋らないなか、意を決して口を開けたのは…
「貴方はルーシィの過去を知っているのね?…お願い、教えて欲しいの。」
妖精の尻尾の看板娘、ミラ。
やっぱりな、思ったのはそれだけ。
だって…知っていたから。
ミラがルーシィの居ないカウンターを見て悲しそうに溜め息を吐いていたこと。
ロメオもミラはルーシィの味方だと分かったのか、ニヤリと笑う。
「ふぅん、教えてあげてもいいんだけど…」
「ロメオ、何言ってんだよ!」
「まぁまぁレーサー、落ち着いて。本人にも確認しないと。」
ロメオがウェンディを見たとき、俺の隣でウェンディが震えだした。
…なるほど、ルーシィの過去にはウェンディが関係あるのか。
「…ウェンディ、吐け。」
…今のって俺の声?
自分も周りも驚くほど、低い声が出た。
「えっと、グレイさん…?私は…」
本当に吐くのか?少し期待したとき、ロメオ達の後ろのドアが開いた。
「あれ、何であんた達…それに何でこんなに静か…」
ギルドに入って目に入ったのは六魔将軍と静まり返るギルドの皆。
いつも騒がしいし、今日も騒がしいしと思いながら来たんだけど…
きっとみんなはいい話をしてない。
だったら…あたしの話、とか?
「ルーシィ、来たんだね…」
丁度目の前にいたロメオはあたしの手の甲に口付けを落とす。
恥ずかしい気持ちと驚きから、あたしは挙動不審になる。
…心の中で。
「フフッ、怒らせちゃったかな?僕の姫。」
ロメオはにっこりと笑う。
それよりも、みんなが見てるから…嫌だ、とか思ったり。
「…別に。今のと“あれ”じゃ格が違う」
あたしはミラさんがカウンターに居るのを確認して、カウンターへと足を進める。
今日はギルドの人と茶番をするためにきたんじゃない。
ミラさんの料理を食べるため。
「…ミラさん、紅茶とモンブラン、頂けますか?」
軽く放心してるミラさんに問いかけると、彼女はすぐニコッと笑う。
『良かった、食べれるんだ…』
何だか安心して、肩の力が抜けてきた。
ふと、バッグの中のお菓子の存在を思い出す。
「そうだ、最近お菓子作りにハマって作りすぎちゃって…貰ってくれますか?」
「いいの?ありがとう…とっても美味しそう、フフッ。」
ラッピングされたお菓子を口元に寄せて笑うミラさん。
安心したように彼女を見つめるあたし。
そんなあたし達を見つめる周り。
……居心地が悪い。
あたしは近くにいたグレイの所に行く。
「…グレイにも。」
グレイには紅茶クッキーと栗のマカロン。
薄めの茶色と少し濃いめの茶色が互いを惹き立てていて、オススメの組み合わせ。
「あぁ、ありがとう」
グレイもミラさん同様、綺麗な笑顔で笑ってくれた。
次は…よし、六魔将軍。
まだドアの前であたしから一切目を離さない四人の元へ行く。
「これ、みんなの分。…キュベリオスの分もある。」
みんなに渡した後、期待の眼差しでいつめるキュベリオスの頭にポン、と袋を置く。
キュベリオスは目を瞑って身体にまきついてきた。
首あたりを一撫でするとキュベリオスは離れていった。
「マスターも、どうぞ。マスターには薔薇のクッキーとトリュフにしました。」
淡い水色の袋に、フェアリーテイルの紋章が入った袋を取り出す。
薄い水色の中で一際目立つ赤色の紋章。
…あたしが、大好きな紋章。
「おぉ、うまそうじゃ。…ありがとな、ルーシィ。」
マスターも予想通り、笑って受け取ってくれた。
他にはウェンディに用意している。
あたしがウェンディの方に体を向けるとナツは反応し、エルザがウェンディを守るように立つ。
悪いけど、ナツにあげるんじゃないし、危害を加えるわけでもない。
…グレイ、マスター、ミラさん、六魔将軍がどんな気持ちで見ているか分かんない。
緊張で胸が張り裂けそうになるけど、何とか堪える。
「……はい、桜ピール入りマシュマロ、苺のスノーボール風クッキー。」
思い出の桜、思い出の苺、思い出のマシュマロクッキー。
思い出の詰まった一袋をあげる。
…ねぇ、あたし、ウェンディともっと遊びたかったんだよ?
裏切ってなんかないのに。
「…あ、もう出来てる。」
前みたいにならないよう、感情を抑えてカウンターを見ると、もう出来上がっていた。
少し離れたこっちまでいい香りが漂う。
カウンター椅子に座ると、ミラさんは洗い物をしながら笑いかけてくれる。
「今日は張り切ったのよ。…みんなも、戻りな。」
何故か昔の怖いミラさんがチラッと見えて、みんなはそれぞれ話したりしていった。
だけど、あたしとミラさんの間に流れる空気は静かで、嫌われたか心配になる。
もしかして、もうバレちゃった?
「…ルーシィ」
「は、はい!」
突然かかったミラさんの声に驚いて声が裏返った。
ミラさんはいつもより元気がなさそうで、いい話じゃないことくらいすぐ分かる。
「…さっきね、ルーシィの過去、少しだけ聞いたの。」
“ルーシィの過去”
これを聞いた人はみんなあたしを嫌うだろう。
…でも、ミラさんの目からは冷たい視線が感じられない。
いつでも人の目を伺い、周りの人の胸の内を探ってきたあたしには分かる。
「貴女がお姫様って…本当?……って、何で泣いてるの?嘘、私のせい…」
「おいミラちゃん何やってんだよ…」
「グレイ、ルーシィが泣いちゃって…」
「いや、見ればわかるだろ。」
あたしの頬を冷たい涙が流れる。
氷が滑り落ちるように、次々と流れてくる。
「…ごめん。二人には、話しておきたいことがあるんです。」
『ーーー嫌ってもいいから』
…嘘だよ、嫌ってほしくなんかない。
けど…けどね、二人には話しておきたかった。…マスターにも。
「…マスターにも。」
「…わかったわ。マスター、来てもらえますか?」
ミラさんが声をかけると、マスターはこっちへやって来た。
あたしがいつもと違う空気に気づいたのか、深刻そうな顔つきに。
「…あたし、昔は虐められていました。」
裕福な家だったのと、よく笑う天真爛漫な性格。
それで、媚を売っているとか弱みに付け込んであの家に入ったとか噂されちゃって。
…今考えれば、周りから見て嫌な性格って分かるんですけどね。
そこで、あたしと同じように虐められていた子がいました。
あたし達は有名なお金持ち学園に通っていました。
彼女もそうでした。
…しかし、彼女はすこし貧乏な家庭。
理事長が親戚らしく、学費を引いていたらしいんです。
彼女は貧乏家庭だから、裕福な家庭の餌食に。
青い髪を汚しながら、泣いていました。
理事長と彼女の家庭の関係は他の人は知らない。
…だから、少し持っている財産が違うだけで、虐めていました。
「だいじょーぶ?」
あたしは、虐められても泣きませんでした。
『悔しいときに泣いたら、負けを認めることになるのよ。』
そう言って笑うお母さんの顔を思い出していたから。
青い髪の少女は最初こそ驚いていましたが、すぐに目をそらしてしまいました。
「わ、私、虐められてるから…近寄らないほうがいい、ですよ…?」
何かに怯え、自分を抑えている青い少女。
一緒にいたい、そう思ったのは幼いながらの勘だと思います。
「あたしも虐められてるのは一緒だし!ね、友達になろ!」
そう言ってあたしは手を差し伸べた。
少女は嬉しそうに笑って、あたしの手を取ってくれました。
「あたしはルーシィ!あなたは?」
「私はウェンディです。えっと、ルーシィ先輩…」
「ルーシィでいいよ!」
「えっとじゃあルーシィさん…」
あたし達が出会ったのは春、桜が満開に咲き乱れていたとき。
大きな万年桜が咲く丘だった。
そして、互いに名乗りあったときから、仲が縮まった。
一緒に遊んで、すごく楽しかった。
…だけど、二人とも同じ人を好きになった。
「大丈夫?」
いつものように殴られ、倒れていたあたし。
彼は、汚れたあたしに優しくしてくれた。
「うん、大丈夫…痛っ」
「…怪我してる。ほら、絆創膏。」
彼は星座の紋章が描かれた絆創膏を患部に貼ってくれた。
「はい、出来たよ。僕はロメオ、君は?」
「あたしはルーシィ!ありがとう、お兄さん!」
ロメオは少し年上だった。
ーーーーーあたしと同じように、ウェンディも助けられ、彼に惹かれていった。
「私…ロメオさんが好きになっちゃいました。」
ウェンディが発し言葉。
残酷な文に、あたしの思考が一時停止した。
二人も成長し、ウェンディは幼等部から小等部に。
少し大人になってきて、ロメオへの好意も大きくなってきた。
「そっか、応援するよ!」
ウェンディは勇気を出したんだ、あたしも言わなきゃ!
そう考えていたのに、嫌われるのが怖くて結局嘘をついた。
「…俺、ウェンディが好きだ。」
少しして、ロメから告げられた事実。
ーーあぁ、二人は両想いなんだ。
人生初の失恋に、あたしは視界が真っ暗になるのを感じた。
「それで、ウェンディと近いルーシィと付き合って、ウェンディと一緒にいたいんだ」
“そうすれば絶対に告白できるはずなんだ、お願い、付き合って!”
絶対、その言葉を信じてロメオと“表面上の”お付き合いを始めたんです。
それをウェンディに伝えたとき、彼女はすごく怒りました。
「ルーシィさん…裏切ったんですね?!」
彼女は涙を流した。…そんなの、当たり前だけど。
「ルーシィ、信じてたのに。」
彼女があたしから離れていく……
そう思ったあたしは必死に手を伸ばした。
「待って、ウェンディ…「最低。」」
涙が溢れ出る。
駄目、泣くのはウェンディじゃない…
その言葉が、あたしが聞いた彼女の最後の言葉でした。
家に帰ると、お母さんとお父さんが血を流して倒れていたんです。
……それは、今でも目に焼き付けられている苦しい現実。
「そ、んなぁ、お母さんお父さん、お母さぁぁああぁん!」
そこでふと見つけた手紙。
そこにはお母さん達からあたしに向けてのメッセージが綴られていました。
“ルーシィへ”
この家は、もう駄目みたい。
最後にあたしの星霊の鍵をあげます。
あなたならきっと星霊のみんなと生きていける。
…あなたは、そんな真っ直ぐな子でしょ?
レイラ、ジュードより
封筒には3つの鍵が入っていた。
鍵を見て更に涙が溢れそうになったとき、後ろでドアが開いた。
「お父さん、本当に殺ったんだぁ。フフ、いい気味だわ。」
青い髪をなびかせながら入って来たウェンディ。
彼女の家は最近勢いを増した有名財閥に。
「…ウェンディ、あんたがこんな事を…?」
「そうよ?ロメオを奪ったのが悪いんだわ。」
テーブルの上に置かれていた苺のタルト。
…多分、お母さんがあたしのおやつに作ってくれたタルト。
それをウェンディは床に落とすと、グシャッと踏み潰した。
『ざまぁみろ』
最後に一言告げると、ウェンディは去っていった。
…それから、あたしは星霊界で暮らしていた。
ーーーーーーーーーー人間なんて、ろくなもんじゃない…
ウ・ウウウ・ウェンディ!?そんなにロメオラブなの!?
341:林檎◆JU:2016/03/23(水) 23:09 ID:nNU 「なに…?あの女…」
私はヤヨイ。ヤヨイ・ミルキーローズよ。たった今グレイ君にフラれたんだけど、私よりもブサイクな瓶底メガネ女とグレイ君が仲良く喋ってる!
「許せない…、許せない…!」
私から2度も大切な人を奪った瓶底メガネ女が許せない!
瓶底メガネ女は私と同じ時期に留学して来た。私と瓶底メガネ女は元同じ中学で…ここだったらあいつとは離れると思ったのに!あいつもここを選ぶなんて!
「見せてやるわ、私の力を…」
翌日
「ルーシィさん」
「ん?なに」
私はルーシィさんを誰もいない教室に呼び出した。そして、ナイフを取り出す。そして、体を自分で傷つける。
「なにやってるの!?」
あいつが近づいて来たら、ナイフをあいつの手に取らせて…
「きゃあぁぁぁ!!」
叫ぶ。
ガラガラ!
「なんだ!?」
あ、グッドタイミング。グレイ君じゃない。
「グレイ君…、助けて…!ルーシィさんが私グレイ君に告白したのが気に入らなかったって…ナイフで襲ってきて…」
「グレイ君…、助けて…!ルーシィさんが私グレイ君に告白したのが気に入らなかったって…、私を襲ってきて…」
呼び出した子が涙を流しながらグレイに言う。
何言ってるの?あたしは何もしてない!
「金髪…」
グレイがあたしを軽蔑する目で見てくる。違う、あたしじゃないって言わなきゃ…
「グレイ…!あたしじゃない…!あたしは何もしてない!」
「ウソよ!この傷とナイフが証拠よ!」
あたしの手元を見ると、あの子のナイフを握り締めていた。
「違う!これは…」
スパァン!
一瞬の出来事で、理解するのに時間がかかった。あたし、グレイに打たれたんだ
「いい奴だと思ったオレがバカだった。こんなことすんなら家出てけ。それとオレの前に姿を現すな」
それだけ言うと、グレイはあの子を抱えて出て行った。
プルルル プルルル プルルル
「もしもし…」
『あ、ルーシィか?オレ明日海外行くから。いい仕事が見つかったんだ。』
相手はスティングだった。
「そう…。いってらっしゃい」
『何かあったか?』
「別に!ただ、スティングと会えなくなるな〜って」
さすが兄。勘が鋭い。
「うん。いってらっしゃい」
『たくさん金稼いで早く家に戻ろうな』
「うん。ローグは?」
『置いてく。必要だったら呼ぶわ』
「わかった。」
よかった。ローグは残るんだ
やだやだヤダヤダヤダーーーーーー
グレイえお騙すとかそれでも本当にグレイが好きなの?って感じ!!!
うざ〜い〜。ルーシィは悪くないし!ってかジュビアてめぇ出てこいや!
こんなんだからルーシィが苦しむんだよ!どこいんだてめぇはよ出てこーーーいーーーーーー!!
今どーやってジュビア出そっかな〜って悩んでるww
なんか案ない?
違う学園のイケメン(彼氏)とデートしてる所をグレイかルーシィが発見…みたいな?
346:林檎◆JU:2016/03/24(木) 21:14 ID:nNUなるほど!そのお相手はリオンでいいや
347:林檎◆JU:2016/03/24(木) 21:56 ID:nNU 「ウッ…ウッ…グスッ…グスッ」
静かな教室はあたしの声を響かせた。
1人だ。スティングもいなくなる
こんなときはあいつの家に行こう。
親友・ローグの家に行こう。
というわけで、あたしは超高級マンションにいる。何故なら、ここにローグが住んでるから!
ピンポーン ピンポーン
…出てこない。合鍵持ってるけど、いなかったら…
ピンポーン ピンポピンポ ピンポーン
「うるさい!…なんだルーシィか」
「おじゃましまーす」
「おい!勝手に入るな!」
ローグの家に入ると、ソファにどっかり座ってココアを作るよう頼む。
「それで、何があった?」
「え?」
「お前がアポ無しで来るときは大抵スティングと一緒だろう。しかし、今日は1人だ。」
さすが親友。勘が鋭い。隠しごとはできないわね
「というわけなの…」
あたしは今日あったことを全てローグに話した。話し終わると、ローグは険しい顔をして写真を取り出した。
「これは…」
「お前がこの間持ってきた前の中学のクラス写真だ。お前が言っているのはこいつだろう。」
指差した人を見ると、団子鼻で一重でまんじゅう顏の女の子だった。
「え、この子ってローグの元カノの…」
「ヤヨイだ。こいつも留学したんだろうな」
「ええ!?全然顔が違うわよ!?」
「大方、整形でもしたんだろ。」
団子鼻って笑える…w
349:林檎◆JU:2016/03/25(金) 11:18 ID:nNU 「しかし、こいつが他の男に目移りするとはな…」
「え、なに?自惚れ?」
「違う!オレとこいつ、別れたんだ。」
あたし、ヤヨイちゃんと同じ中学だったのに全然知らない…
「別れても、ずっと連絡してきたからな」
「まさかの無視?」
「そうだ。オレとあいつが別れた理由、知っているか?」
「ううん、知らない」
そういえば、ヤヨイちゃんとローグが別れたのってあたしとローグが仲良くなった頃よね?
「お前と仲良くするな、そう言われたんだ」
やっぱりー!嫉妬よ、嫉妬!
「それで、ルーシィと仲良くすることを許さない女とは付き合えない、と言って別れた」
「ということは…!?」
「お前に恨みぐらいあるだろうな。まあ、元から好きというわけではなかったが」
あんたのせいか!そりゃー、彼氏が他の女と仲良くしてたら恨まれるわ!
プルルル プルルル
すると、ローグの携帯が鳴った。
「もしもし…。スティングか」
「どうしたんだ。海外へ行くのは明日だろう」
『お前も来れねーか?厄介なことに首突っ込んじまった』
「…どのくらいで帰れる?」
『そうだなー…、早けりゃ3日…遅けりゃ1週間ちょいってとこだな』
「了解」
「ルーシィ、スティングが厄介なことに首を突っ込んだらしい。オレも海外へ行くことになった」
「ええー!そんな…!家に泊めてもらおうと思ったのに」
「…合鍵あるだろ」
…ということは!?
「勝手に寝泊まりしてもいい。オレとルーシィの仲だろ。」
やったー!まあ、確かにしょっちゅう寝泊まりしてる仲だけど。だから、あたしとスティングの部屋みたいななのがある
「カードを置いておく。食材を買え」
「出ました!金持ちローグの魔法のカード!」
「お前の家ほどではない」
そう言いながらローグは机に何でも買える魔法のゴールドカードを置いて家を出た
思いつき
あたしは暗殺者
人の命を奪うのが仕事
「やめて!この子だけはッ…!」
あたしは命を奪うとき、仮面を付ける
あたしの感情を隠すために
「いやあぁぁ!」
血で真っ赤になった小さな女の子
あたしはそっと、仮面を外す
「ウッ…ウッ…」
そして、静かに涙を流す
こんなとき、
あたしに感情が無ければいいのに
と、思う
「ごめんね、ごめんね…」
謝ってからあたしは次なる目的地へ
足を進める
次の目的地は
魔導士ギルド・フェアリーテイル
ターゲットは
グレイ・フルバスター
ナツ・ドラグニル
ウェンディ・マーベル
フェアリーテイルについたのは深夜
これはかなり好都合
人目につかづ、殺しができる
入ってみると
見ーつけた
青い髪の毛 見ーつけた
あの子はウェンディ・マーベル
あたしは仮面を付けて
そっと背後に忍び寄る
そして、ナイフをふりかざす
「ウッ…!」
青から紅に変わるターゲットは
透明な涙を流して、息絶えた
あたしは建物から出て
次なるターゲットを探す
しばらく歩くと、見ーつけた
桜髪 見ーつけた
こいつはナツ・ドラグニル
正面からナイフを突き刺す
心臓に刺さるように、狙いを定めて
桜が紅に染まるターゲットは
笑っていた
あたしは最後のターゲットを探す
最後はグレイ・フルバスター
しばらく走ると
水色の髪の毛と黒髪を見ーつけた
水色の髪の毛の女はあたしに気づいた
「グレイ様!」
どうやら、ターゲットを守るらしい
だけど残念
あたしからは守れないし、逃げられない
水色の髪の毛の女の首をナイフではねる
キレイな水が血の池になっちゃったね
「ジュビア!」
最後のターゲット 見ーつけた
あたしは不意にターゲットの目を見た
キレイな黒目…怒りが現れている
惚れた
こんなキレイな目は見たことがなかった
だけど、あたしは殺らなければならない
サヨナラ、初恋
コンニチハ、地獄
黒髪の舌を切る
黒髪はずっとキレイな目のまま
死んでいった
キレイな死顔
あたしはそっと仮面を外して
泣いた
「ごめんなさい…!ごめんなさい…!」
謝ってもムダなこと
知ってる
あたしは黒髪の唇に
あたしの唇を重ねた
そして仮面を付けて、歩み出す
あたしは数多くの命を奪ってきた
奪った奴の顔なんて
覚えていない
だけど、フェアリーテイルの黒髪の男は
忘れられない
あたしがもし、汚れてなかったら
フェアリーテイルにいたのならば
『何か』が変わっていたのかもしれない
「本当、感情って邪魔よね」
あたしは出会ってはいけない感情に
出会ってしまった
その感情の名は
『恋』
絶対に出会ってはならない感情
その感情を押し殺すために
仮面をつけて、暗殺する
仮面をつけて感情を隠す
それがあたしの生き方だ
−−−−−−−−−−−−
「あたしが汚れて、誰かが救われるというのなら、喜んでこの手血に染めましょう」
あたしは殺す
殺して紅に染まる
あたしが汚れて
誰かが救われるというのなら
完結
ルーシィーーーーまさかの暗殺者…
355:林檎◆JU:2016/03/25(金) 17:17 ID:nNUナツとルーシィとグレイが銀魂の真選組の格好してる画像見つけた!
356:林檎◆JU:2016/03/25(金) 18:03 ID:nNU とりあえず、荷物を取りに家に帰った。
「ただいまー」
「ルーーシィーー!!」
帰ると、ギルダーツが駆け寄って来た。
「ルーシィお前、どこ行ってたんだ?担任に何も言わずに早退しただろ!」
忘れてた!あたしってばショックすぎてギルダーツに何も言わずに早退したんだった!
「どこ行ってたんだ?」
ギルダーツ!黒いオーラが見えます!
「ローグの家に行って…ました…。遊んでました…」
「ローグの家だとー!?おまっ、あれほどローグの家に行っちゃダメって言ってんのに!」
「ローグの家行ったらいずれ妊娠するぞ!」
しないわよ!確かに昔は女遊びが激しかったけど、今はもう遊んでないし、あたしには絶対手は出さないわよ!
あたしは言ってやった。
「ギルダーツうざい!パパみたい!」
「パ・パパァ!?」
ショックで撃沈してるギルダーツを飛び越えて、自分の部屋に向かう。幸いなことにナツ達は部活。ギルダーツ以外誰もいない!
あたしは自分の荷物をまとめると、家を出た。ギルダーツはショックで気絶してたから踏んだ。
「金持ちローグのお家に住むのー」
歌を歌いながらローグの家に入る。ローグの家のことなら何でも分かるわ!
「…明日から学校…、どうしよう。」
それより!家に電話かけとこーっと
『もしもし?あたし、ルーシィ!これからローグの家に住みます!お世話になりました!』
誰もいなかったから留守電。これで新しい生活が送れる!
>>355よし、その画像全力で探してくる!
358:林檎◆JU:2016/03/25(金) 19:20 ID:nNUナツルーグレって検索したら出てくるよ。ちなみに、愛しのルーたんが沖田のアイマスクしてる。萌えーーー!!!!
359:林檎◆JU:2016/03/25(金) 19:36 ID:nNU 留守電を聞いて安心したギルダーツは、朝早くからルーシィのために弁当を作っていた。
「ナツ!これルーシィに渡しといてくれ。食うんじゃねーぞ」
「分かってるー。いってらー」
ギルダーツは今日は職員会議でいつもより早めに出る。
「スティングは海外かぁ〜。いいなー、オレも海外行きてー!」
「君じゃムリじゃない?英語もロクに話せないんだからさ!」
「言えるわ!アイム・ハングリー!」
「どうせそれだけだろう!」
「うるっせー!」
ナツとロキがケンカを始めた。グレイは無視して味噌汁をすする。
「ごちそーさん。オレ先に行っとくわ」
「え、はえーな!彼女か?」
「ちげーよ」
「ヤヨイちゃんでしょ?学校1カワイイっていう」
「ヤヨイちゃんが彼女かー!」
「ちげーって!」
グレイは家を出た。外にはヤヨイを待たせているから。
「グレイ君!おはよう!」
「ああ、はよ」
「ごめんね、グレイ君。こんな朝早くから…」
「いいよ、別に」
「いつルーシィさんに狙われるか分かんなくて…」
「ずっとそばにいてね?守ってね?」
「ああ。」
とりあえず、適当に流しながらグレイはヤヨイと学校に向かった。
続きがめっちゃ気になる…
361:みかん姫:2016/03/25(金) 19:55 ID:BUI361!今日はあったかいけど、「361」って寒いとも読めるね〜
362:林檎◆JU:2016/03/25(金) 20:03 ID:nNU 「グレイ君、先に行ってて」
「? わかった」
グレイ君に先に教室に行っといてもらい、私は中庭の茂の中から袋を取り出す。この中にはね、フフフ…
ルーシィside
学校につくと、あたしはいつも通り、靴箱を開けた
「っっ!?」
そのままバンッと閉めた。きっと顔は青ざめている。
何と、中には数匹のゴキブリの死骸があった。あたしはゴキブリが大の苦手…
あたしは上履を履くことを諦めて、事務室にスリッパを借りに行った。
「ふふっ、いい気味…」
「おはよー」
「あ、ルーシィ!」
あたしが教室に入ると、クラスのみんなが(グレイ以外)が駆け寄った。
「ヤヨイちゃんのことなんだけど…。あれ、絶対に自作自演よね?」
うっ、もう噂になってるのね…。みんななら、信じてくれるよね?
あたしは全部話した。グレイがあたしを打ったこと以外。
「ひどい…。ルーシィは何も悪くないじゃない!」
「オレは見たぜ」
すると、グレイが立ち上がった。
「ルーシィがヤヨイちゃんを傷つけてるところか?」
エルザはあたしを守るように立ってグレイを睨む。
「いや、傷つけてるとこは見てねーけどそいつは確かにナイフを持ってた」
「そんなの、証拠にならないわ」
ミラちゃんもエルザ同様グレイを睨む。
あたしはその場に居づらくなり、駆け出した。目指すは屋上!
バンッ!
屋上は誰もいない。そりゃそーよね。いつもなら鍵をかけるもん
「…スティング…!ローグ…!」
あたしは1人で涙を流した。
他人に見せたことがない、あたしだけか知ってる涙を
今日、グレイ君のクラスは昼休み前に体育…。その隙を狙って、フフフ…
涙が落ち着いてきたあたしは教室に戻る。もう昼休みだった。戻る途中にヒソヒソ言われたけど、全部無視した。あたしじゃないのに…
「ルーシィ!ギルダーツが弁当だって」
「え…?あ、ありがとう…」
ナツからお弁当を受け取る。開けてみると手の込んだ料理だった。
今日は職員会議だから朝早いのに…!あたしのために…!
「すごいな、ルーシィのお弁当」
「本当!いいわね〜」
「いくらミラちゃんでもこれはあげられないわ!だって、大切な人が作ってくれたんだもん」
おかずを口に入れると変な味がした。でも、残すのは失礼よね?だから、あたしは残さずに食べた。
「ふぅ〜。お腹いっぱーい」
「うふふ、ルーシィ。はしたないわよ」
「えへへ…。…うっ!」
「「ルーシィ!?」」
あたしは強烈な吐き気に襲われた。
「大丈夫!?」
「大丈夫…。ちょっとトイレ行ってくる…」
「大丈夫かしら…?」
「顔が真っ青だったぞ」
エルザが弁当箱を持ち上げると、ツンと鼻をつく匂いがした。空っぽになった弁当箱にグイッとエルザが顔を近づけてみる。
「こ・コレは…!」
ヤヨイめっちゃくちゃ悪やん!あー早くルーシィ結ばれて〜
365:みかん姫:2016/03/25(金) 21:02 ID:BUIゴキブリとか絶対無理!気持ち悪いやん…
366:◆Ds:2016/03/25(金) 21:24 ID:nNU 「どうしたの、エルザ」
「ミラ!これ、薬品の匂いがする!」
エルザの言葉にミラは目を開く。グレイはヤヨイのクラスで弁当を食べている。
そして、ミラはは匂いを嗅いでみた。
「確かに薬品の匂いね」
ミラの言葉にクラスが騒がしくなる。そのとき、ギルダーツが入ってきた。
「どうしたんだ、みんな騒いで」
「先生、大変なんです!ルーシィが食べたお弁当から薬品の匂いがして、ルーシィが真っ青になって教室を飛び出しんたんです!」
ミラ言葉にギルダーツは眉を顰める。そして、ルーシィの弁当を受け取り、匂いを嗅ぐ。確かに、薬品の匂いがした。
「ルーシィ、このお弁当大切な人に作ってもらったからって、全部食べたんです!」
その言葉にギルダーツは目を開く。
(なんで薬品なんかが入ってやがんだ。…ちゃんとオレが作って詰めたのに…薬品なんかが入ってるわけねぇ)
「おい、ルーシィの噂あるだろ」
「先生も知ってるんですか」
「ああ…。職員室ではその話題で盛り上がっててな。まあ、あんなことオレやマカオ、ワカバは信じてないけどな。…お前ら、ルーシィから本当のこと聞いてんだろ?教えてくれ」
ルーシィはトイレに駆け込んで、胃の中が空っぽになるまで吐いた。口をゆすいで、フラフラになりながらも歩く。
(まさか、ギルダーツが…)
一瞬嫌な考えが浮かぶ。ルーシィは頭を振って追い払う。
↑私!
368:みかん姫:2016/03/25(金) 21:33 ID:BUI 違うよルーシィ、ヤヨイだよ!ヤヨイに決まってんじゃん!
だーもう!グレイ信じらんない!女は嫌いなんじゃなかったの?!
何、何なの?何で振った女と一緒にいんの?ジュビアは?!
ジュビアどこいったぁぁぁー!
視界がグラグラしながら歩くルーシィ。でも、午後の授業は受ける気が起きなくて、カバンを教室に置いたまま校舎を出た。
中庭を通ったとき
「にゃぁ〜」
と猫の鳴き声がした。そちらを振り返ると、ルーシィが留学してきた日にふらりと現れて、学校で飼っている青猫がいた。ルーシィが可愛がっていて、ハッピーと名付けた猫だ。
ハッピーに近づいてみて気づいた。
「ケガ…してるの…?」
青い毛に覆われたハッピーの前足が血で真っ赤になっている。フラフラになりながら急いで駆け寄って傷をみる。それは故意的につけられたような、刃物で切られた傷だった。
(あたしの大事なハッピーにまで手を出しのね、あの女…)
自分のせいで大好きなハッピーを傷つけてるしまった。自分のスカーフを外して手当てする。
そしてごめんね、と謝ってルーシィは校門へ向かった。
しかし、1番会いたくなかった人に会ってしまった。
「金髪…」
「………」
「もう1度言う。2度とオレの前に顔を見せんな」
ルーシィはボーッとする頭でグレイに言われた言葉の意味を必死に理解した。それだけ言うと、グレイは去って行った。
みるくてぃコラァ
てめー、ヤヨイになんか言うのはいいけどなー(←おいww)自分の小説書けやー
私、楽しみにしとるとー
最近ハマってる漫画(アニメ)とカップリング(またはコンビ名など)
フェアリーテイル
ナツリサ・グレルー・リオジュビ・ナツルーグレ
NARUTO
サスサク・ナルヒナ・7班
銀魂
沖神・銀神・高神・ドS三人娘
鬼灯の冷徹
鬼香・鬼香白
ワンピース
ルナミ・ルナゾ・ローナミ
暗殺教室
カルカエ・渚カエ・鳥イリ・前ひな
名探偵コナン
コ哀・新志・快哀・快青
アイカツ!
直いち・瀬名あか・ソレイユ
みんなは?教えてねー
すまん、↑私ぞよ
373:みかん姫:2016/03/26(土) 10:05 ID:BUI フェアリーテイル
グレルー ナツルー ロメルー(=ルーシィ受け。)
暗殺教室
渚カエ 鳥イリ
七つの大罪
メリエリ バンエレ
ポケモン
サトセレ
銀魂
沖神 高杉(単品で。)
ショウバイロック!(バンド名)
BUD VIRGIN LOGIC(略してBVL)
シンガンクリムゾンズ
ラブライブ!
BIBI(ビビ・ユニット名。まきえりにこ)
南ことり(単品)
A-RISE(アライズ・ユニット名。特に優木あんじゅちゃん!)
>>370そっすよね。自分、頑張るっす!
「…何で、何で…ミラさん泣いてるんですか?嫌いになったでしょ、あたしの事…!」
話し終えたとき、ミラさんを見た。
彼女は俯いていて顔がよく見えないけど、涙がポタポタと零れ落ちていた。
あたしへの絶望の涙かもしれない。
「そんなわけない(だろ)!」
突然グレイとミラさんが叫んで少しびっくりする。
何だろう、なんか心の奥がじんわりする…
「ルーシィも悪いかもしれない…けど、本当の親友なら受け入れるべきだったと思う!」
「自分を平気で傷つける奴を、親友と呼ばなくていい」
二人はあたしの欲しかった言葉をくれる。
…もし、お母さんに話してたら、この言葉を貰えたかな?
「…ありがとうございます。それであたし、このギルドを辞めたいと思います。」
あたしの言葉に、今まで静かだったマスターも反応した。
なんか今あたし、感情的になってるな…
「ここにあたしの居場所はない。だから、新しいギルドを作るんです。そのためにL級になったんですから。」
あたしを受け入れてくれる場所が欲しかった。
みんなで笑い会えるような、温かい家が。
ここには想い出がある。
きっと新しいギルドに入っても作れない想い出が。
蔑まれてきたけど、それでも大事な家族だった。
…頭に浮かぶのは、グレイの顔。
ロメオとグレイは何だか似てる。
だから、ロメオの事を好きか考えたとき、迷ってしまった。
……だけど、今ならはっきり言える。
「それじゃ、準備があるので行ってきます。…召喚・紋章士メリエル。この紋章を消して…」
「っはーい♪」
メリエルの細い指、白い手で紋章が消えていくのを見つめる。
悲しい。悲しいけど、あたしは悲しくない。
ーーーーーそうでも考えないと、皆を思い出す。
「…終わったよ、バッイバーい♪」
メリエルが消えたところで、もう一度お辞儀をする。
…本当に、辞めるんだな。
「待って、ルーシィ。私…さっきルーシィの涙を見て、貴女に近づけたんだって思ったの。」
「…俺も。ルーシィ一人だとこれから大変だろ?」
「俺ら(私達)も行く。」
今までのどんな言葉より、あたしの心に染み渡ったその言葉。
あたしは多分、この言葉をずっと求めていた。
「…うん、ありがとっ!」
でも、この二人だけじゃない。
あたしには味方がいる。…多分だけど。
「ロメオ、エンジェル、レーサー、コブラ、ウェンディ!来てもらってもいい?」
急展開キターー!!!!((o(*゚▽゚*)o))
ミラ最高!グレイ最高!六魔最高!!
「何だい、ルーシィ。」
「え、ルーシィ…泣いてるゾ!?」
「うん、ちょっとね…」
ウェンディをチラッと見ると、少し悲しそうだった。
…まだロメオのこと、好きなのかもね。
「あたしはここを今日で辞めて、新しいギルドを作るの。…一緒についてきてくれる?」
前にいる皆、さっきのグレイ達みたいに目を見開いていた。
…なんか笑えちゃう光景ね。
「…何があったのかとかも聞かない。僕はルーシィについて行き、守るよ。」
「エンジェルも、昔みたいになりたいゾ…」
「俺らは全員一致だよな、コブラ?」
「…あぁ。キュベリオスも喜んでるだろ」
大体の人が賛同するなか、反対したのが一人いた。
「…あたしはウェンディが良いって言うまでついていかないわ!」
…あ、これは反対じゃないかな。
その白いハッピーは女の子らしい。一言で言うと、可愛い。
「…ウェンディは?」
あたしに声を掛けられるとは思ってなかったのか、肩を大きく揺らした。
…来ない可能性のほうが高いけど、もう一度信じてみたい。
「私は…」
ためらうウェンディ。
数秒経つと、決心したように息を吸い、声を出した。
「私は、ルーシィさんと一緒に行きます。」
ーーーーー……一瞬、耳を疑った。
こんな答えが返ってくるとは思ってなかった。
「…ありがとう。場所はもう確保してあるの。」
歩き出そうとするあたしに声がかかる。
「…待てぃ、ルーシィ。わしら妖精の尻尾も力を貸す。何かあったら連絡するのじゃ。」
「……ありがとう、マスター。」
声だけで伝わるよね、きっと。
あたしは振り返らずに歩き出した。
後ろに仲間がいることを感じながら。
林檎ありがとう(*^◯^*)
いろんなとこで小説書いてるから時々こんがらがる…
ルーシィは行く宛もなくて、虚ろな目で彷徨い歩く。小さな誰もいない公園に辿りついたとき、ルーシィの意識は途絶えバタンと倒れてしまった。
「本当にちょっとは心許してたんだぜ」
遠くなったルーシィの背中に呟くグレイ。教室に帰るかと思い踵を返すとグレイの視界に青い物体が見えた。ハッピーだ。
「おい、青丸なにしてんだ」
もちろん、ハッピーは青丸という名前じゃないので反応しない。グレイがハッピーに近づくと前足が赤くなっているのに気づいた。
「ケガ…?」
そしてそこに、女子生徒が身につけるスカーフが巻いてあった。
「にゃぁ〜」
「そういえば、金髪のやつスカーフしてなかったな」
グレイはしゃがんでハッピーの傷を見る
「これ、刃物で切られた傷じゃねーか」
グレイはまさかルーシィか?と思ったが、だったら手当てしねーよな、と思い直した。
「グレイ君、授業始まるよ」
「こいつ、ケガしてんだ」
「そんなのどうでもいいから、早く行こ」
グレイはヤヨイの言葉に目を開く。ヤヨイはグレイの腕を引っ張る。しかし、グレイはヤヨイの腕を振り払った
「グレイ君?」
「あ、いや、何でもねー。つーか、オレのことはほっとけ。別に付き合ってる訳じゃねーんだから」
「でも、私1人になったらルーシィさんに何かされそうで怖くて…」
そう言って泣き出したヤヨイ。グレイは溜息をついて、ヤヨイを慰める。
鬼分かる〜!!
380:みかん姫:2016/03/26(土) 10:52 ID:BUI えールーシィの背中遠くなったんでしょー?!
振られた男に助け求めるとか、未練がましいよ、ヤヨイ。
言ったんなよ、それ´д` ;
ヤヨイを侮辱するんやったら、もっと強く行こー!!!笑
え、いいの?じゃ遠慮なく。
ルーシィみたいな心のの綺麗な女神が、人をいじめるわけねぇだろ!
ふざけんなよふざけんなよてめぇ!
つーかさ、うちの大好きなルーシィをいじめた罰は重いんじゃぁ!
ギルダーツはローグの家に来ていた。ルーシィが心配だったのだ。
ピンポーン
「ルーシィ、いるか?」
扉に手をかけると、鍵がかかっていない。入ってみると、どこにもルーシィの姿はない。今の時刻は夜10時。携帯も繋がらない。
すると、玄関の扉が開く音がした。ギルダーツは急いで玄関まで行く。
「ルーシィ!…じゃねーのか…」
ギルダーツを探していたのか、ルーシィを心配して来たのか、ナツ達だった。
「ルーシィ?いねーのか!?もう10時だぞ!」
「それは心配だね。僕も探すよ!」
出て行こうとする3人をグレイは制した。
「お前ら心配しすぎだろ。今頃の中学生はこのくらいの時間まで遊ぶさ。だから帰ろうぜ」
「ま・まあ、そうかもな…」
「でも、携帯繋がんねーんだよ!連絡ぐらいくれてもいいだろ!?」
ギルダーツはグレイの胸ぐらを掴んで言う。グレイは無表情でギルダーツを見る
「どうしてそんなに焦ってるんだい?」
ロキが2人を引き離した。
「…あいつの兄貴にルーシィを頼まれるとき…聞いたんだよ」
「何を聞いたんだ?」
「詳しいことは言えねーが、あいつの親父と兄貴は日々、命のやり取りをするような危険なことをしてんだ…」
「ヤクザか何かかい?」
「違うが、まあ似たようなモンだ。それで、ルーシィは敵の奴らに誘拐されて殺されかけたのが何度もあるんだと…」
ギルダーツの言葉に3人共目を開いた。
だからスティングはルーシィに1人暮らしはさせなかった。そして、信頼できるギルダーツに預けた。
「もしかすると、ルーシィのやつ…」
そうギルダーツが言うと、グレイはバッと家を飛び出した。ナツもロキもギルダーツもそれに続く。
やばいwwwwwツボったww
385:みかん姫:2016/03/26(土) 14:21 ID:Rs6何に!?
386:林檎◆JU:2016/03/26(土) 14:40 ID:nNU みるくてぃのヤヨイへの侮辱がwwwww
こーゆーの大好きww
人の困り顔とかやばいwwwww
なんかめっちゃ分かるw
1階はおしゃれなカフェで、2階がギルドになっている。
少し奥に行けば丘があり、その隣に神秘の森と呼ばれる森がある。
街から少ししか離れてないのに、近くに建物がない。
ここまでの道は花が咲き乱れている。
………そんな所に、あたしたちのギルドが。
「すげぇな、この豪邸…」
「大っきい…」
「あ、ミラさん達は見るの初めてですね。ここはあたしの家なんです。」
何年振りに来たんだろう…
空気も澄んでいるし、景色が良いこの家はあたしが大好きな家。
「ルーシィは、ここでいいの?」
「…はい。乗り越えないといけないですもんね。」
いつまでも引きずってちゃいけないし、仲間もいるし!
乗り越えられる、って信じてる。
「でもルーシィ、昔はこんなんじゃなかったよね?」
「あ、ロメオ気づいた?1週間前から頼んでおいたの。バラ園も見れるのよ。」
みんなが顔を輝かせるなか、浮かない顔のウェンディがいた。
…何でだろう、罪悪感を感じてるのか、何なのか…
「ルーシィさん…」
「ど、どうしたの?」
やっぱり緊張しちゃう。
ウェンディは小さく「あちらへ行きましょう」と言ってきた。
それにあたしが頷くと、二人で歩いて行った。
「ルーシィさん、本当にすいませんでした!」
「…やっぱり、言うと思った。確かに辛かったよ?褒めてくれる人もいなくなって…だけど、そのおかげで星霊と一緒に居られるし、大切なものの存在を大きく感じた。」
「だけど、」
「そう、ウェンディは殺人者。それは変えられない。…だけど、その原因をあたしは作っちゃったの。それに…ウェンディが殺らなくてもお母さんたち…いずれ死んでたから。」
心のなかにはまだ許せていない自分がいる。
だけど、もう一度やり直したい。
それを強く感じるから、あたしは和解しようと思う。
「もう一回、親友になってくれる?」
「…私こそ、よろしくお願いします!」
何だか気が抜けて、気づいたらあたしとウェンディは抱きしめ合っていた。
「私、ずっと謝りたかったんです!大切だったのに、自分を忘れて…しかも、我を忘れてじゃ済まされない事まで…!本当は、ルーシィさんがロメオ君を好きな事、最初から知ってた…!だけど勇気がなくて、結局自分が可愛くて…素直に喜べなくて…」
「ちょ、待って、知ってたの?!」
「え、はい…」
うわうわうわうわ、バレてたんだ…
なんか今更ながら恥ずかしい。
「ま、そういうのを乗り越えて、親友っていうのよね!」
「私も、そう思います!」
ウェンディの笑顔につられてあたしも笑顔になる。
こういう親友を、望んでた。
間違えたなら、やり直そう。
幸せな皆の笑顔を守りたい。
ーーーーーーあたしも心から、笑えてるよね!
ハァハァと息を吐きながらグレイは夜道を走る。
(金髪のやつ…どこにいんだ…)
足を休めことなく、グレイはルーシィを探し回る。すると、暗闇の中に青い物体が浮かび上がった。目を凝らすと、それは学校にいるはずのハッピーだった。
公園の前でにゃ〜にゃ〜と鳴いている。グレイは急いでハッピーに近づく。
「おい、お前なんで…金髪?」
ハッピーの側にルーシィが倒れていた。
「おい金髪!!!」
身体を揺すってもビクともしない。でも息はしているようだ。グレイは急いでルーシィを背負った。
「こいつのことは、オレが連れて帰るから心配すんな」
つぶらな瞳で見つめるハッピーにそう言って、自分の家へ向かうグレイ。
「金髪!しっかりしろ、金髪!」
グレイは必死に背負っているルーシィに呼びかける。
「た………く……しい…」
すると、ルーシィの口が開いた。グレイの耳元にあるルーシィの口。弱々しい声で、ちゃんと聞き取れない。
「金髪!?」
「た…けてく…しい…」
グレイは心臓を鷲掴みにされたような気分になった。上手く息ができない。
助けて、苦しい
弱々しい声だったが、グレイにはちゃんと聞こえた。
(オレ、こいつのことこんなに追い詰めてたのか…)
グレイは顔を歪ませて、眉を下げる。
(金髪…ルーシィ)
縁結びの青い猫(*^◯^*)
ハッピー、そのままグレイとルーシィを…ウヘヘ
「ルーシィ?」
もう一度、ルーシィを呼ぶ。しかし、返事がない。どうやら寝言だったようだ。
グレイはルーシィの顔を見る。
瞼が閉じられていて、目尻からスーッと涙がつたっていた。
グレイは顔を歪ませ、眉を下げる。
(ルーシィ…)
家についたグレイは取り敢えずルーシィを部屋に寝かせようとルーシィのドアのぶを握ろうとした時、ルーシィが目を覚ました。
「起きたか?」
ルーシィは自分がグレイに背負われていることに気がついて、慌てて降りようとする。しかし、グレイがしっかりとルーシィの足をつかんでる。
「離してよっ!」
「嫌だ。オレはお前に…「あんた何がしたいの!?あんたがっ、もう顔見せんなって言ったくせにっ、…何で…っ」
ルーシィはグレイの背中で暴れて、無理矢理グレイの背中からおりた。
そして、部屋に閉じ籠ろうとしたがグレイに腕を掴まれた。
「離してよ」
「オレ、お前に謝らないといけねぇ」
「離してって言ってるじゃない。謝るとか、そーゆーのいらないから!」
「いいや!オレはお前に酷いことを「離せって言ってるでしょ!!もう嫌!あんたと会話してから不幸なことばっかり!…こんなことなら、あんたと会話しなければ良かったっ。こんなことになるなら、お前なんか気にかけなかったら良かった!!!」
グレイはルーシィの言葉に目を丸くする。そして、ルーシィの腕を離してしまった。
ルーシィはその瞬間を見逃さず、部屋に入り、鍵をかけた。
ルーシィの部屋の前でグレイは呆然と立ち尽くしていた。
何もない部屋で、ルーシィは静かに泣いて、携帯を取り出した。
グレイはギルダーツ達に連絡し、ルーシィを見つけたことを伝えた。
数十分後、3人は戻ってきた。
「ルーシィはどこにいたんだい?」
「公園で倒れてた」
「倒れてた!?大丈夫なのか、それ!」
「あっ…!もしかしたら、アレのせいかもしれねー!」
「何か知ってるのか!ギルダーツ!」
ギルダーツはまず、ナツとロキに学校で流れてるルーシィの噂を話した。そしてその後グレイを加えて、今日あったお弁当事件、そしてギルダーツがZ組から聞いた噂の真実を話した。
「ルーシィにそんなことが…!」
「ルーシィ…!」
聞いた2人は絶句している。
「グレイが見たのはルーシィがヤヨイちゃんからナイフを奪ったあとだな」
グレイは頭を悩ませる。もう何が真実で何が真実じゃないのかわからない。
そんなグレイを一瞥したギルダーツは、ルーシィの様子見てくると言ってルーシィの部屋へ向かった
ルーシィは3人が帰ってきた音を聞いた
(まさか、あたしのこと心配して…?)
ルーシィは携帯を取り出す。そして携帯を開くと、たくさんのメールが届いていた。クラスのみんな。ギルダーツやナツやロキからの着信もあった。
グレイと会話してから本当にいろんなことがあって、ルーシィの精神はボロボロだ。自分はこんなに弱い人間だったのだろうか。助けて、助けてと心が叫んでる。そして、ふとある事を思い出す。
「オレとルーシィの仲だろ」
ルーシィは急いで電話帳からローグの名前を探す。そして、通話ボタンを押そう、として止めた。
(危ない状況だったらどうするの?)
ルーシィはもう1人ある人物の電話帳を開いた。そして、通話ボタンを押す。
プルルル プルルル
『もしもし、ルーシィか?』
「お兄ちゃん…」
ルーシィが電話したのは兄のスティングだ。ローグを呼び出した張本人だし、彼なら危険な状況でも電話ぐらい大丈夫だろうと思ったのだ。
『………なんか、あったみたいだな』
さすが兄妹というべきか。ルーシィの声を聞いて直様何かがあったと悟った。
「お兄ちゃんっ…お兄ちゃん…っ!」
『どうした?』
久しぶりに兄の声を聞いて安心したのか、したたるだけの涙が溢れだした。
ルーシィは全てを話した。
「もう…学校やめたい…っ!」
『………』
「学校行きたくないっ…!」
『何言ってんだか。嘘言うなよ』
「でもっ!『分かってる。今のままじゃ辛いよな。けど、学校やめて後悔したくないだろ』
「…………」
『ホントなら今すぐにでも飛んで行きたいんだけどな、ちょっと色々あって…ローグを今すぐそっちに返すわ。オレもこっち片付けたらすぐに行く』
「何する気?」
『ん?ルーシィが楽しく学校行けるようにするんだ』
その後、少し遣り取りして電話を切った。
ふっ、ヤヨイ残念だったな…ローグがいれば百人力なんだぞ!
うをーーーローグーーーー!
思イツキ。無視シテモイイデスヨ
あ、グレイ
ギルドの中で、カウンターに座ってグレイが寝ていた。
よく、こんな騒がしいところで寝れるわね…
ジュビアは仕事でいない
ナツはあっちでケンカしてる
ミラさんは定例会の付き添い
グレイに近づくなら、今がチャンス
あたしはそっと、グレイに近づいた。
「髪の毛…サラサラ…」
少し、グレイの髪の毛に触れる。一度、ナツの髪の毛に触ったことがある。ナツもサラサラだけど、グレイの方がサラサラしてる
改めて見ると、グレイの顔は整っている。黙っていればカッコいい。ジュビアが惚れる気持ちも分かるわ
「いつもありがとう、大好き」
本人の前では絶対に言わない言葉。寝てるから、聞こえてないわよね?
この気持ちは、あたしだけの秘密
ゴッメーン!↑私ぜよ
396:みかん姫:2016/03/26(土) 19:41 ID:Avsごめんね、ルーシィ。私にとってはその言葉が聞こえていてほしい…
397:林檎◆JU:2016/03/26(土) 21:27 ID:nNU 銀魂見て考えた、カップルあんまり関係ない思いつき。一応ナツルーグレっぽい
「ねえ、ルーシィって原作のヒロインじゃない?」
「そうですけど…」
「私、ヒロインやってみたいのよねー」
「………は!?」
「だから、ヒロイン私に譲ってよ〜」
「ええ!そんなこと…」
「ちょっと待て、ミラ!」
「エルザ!?」
「私もヒロインやってみたい」
「あんたもかい!」
「ジュビアもです!」
「ジュビアも!?」
「何やってんだー?」
「ナツ!グレイ!マスター!」
「実は、誰が1番ヒロインに相応しいか、考えてたんです」
「ほぉ…。お前ら、ヒロイン絶対3条件って知っとるか?」
「何その条件…」
「1つ!まずは顔じゃな!」
「2つ目は体だな!」
「3つ目はやっぱ性格(キャラ)だろ」
「1つ目と2つ目は3人共クリア」
「あとはキャラじゃのう」
「ジュビアは無しだ!」
「え!どうしてですか、グレイ様!」
「お前はレイブンテイルの赤髪とキャラ被ってんだよ。誰かと1つでもキャラ被ってたらその時点でアウトだ!」
「ジュガーーン!!」
「エルザは…」
ドン!
「ヒィッ…!かっ・壁が壊れた…!」
「ナツ、私は誰とも被ってないだろう」
「被ってねーけど…暴力振る時点でアウトだ!」
ドガアァァァン
「ナツが外に飛ばされたー!!」
「うふふ、最後は私ね、マスター?」
「ミラさん…笑顔という名の殺気が…」
「ミラは…アレじゃのう。ツッコミができんじゃろ!」
「あら、できますよ。」
ドゴォォン
「ミラさん!何ケンカに突っ込んでんの!」
「違うだろ、ミラ。やはり、お前にヒロインはムリじゃないのか?にゃん」
「にゃん!?新しい語尾付けた!」
「あら、エルザも暴力振るってたらダメじゃない?ぜよ」
「ぜよってあんたもかい!」
「よし、土手に来い!決着を付けてやる」
「望むところよ!」
「2人共!?」
「やっぱり、オレ達にはルーシィがピッタリなんじゃねーの?」
「そうだな。顔も体も完璧!キャラも被ってねーしな。ツッコミもできるし」
「そうじゃな。ルーシィはわしらのヒロインじゃ」
「っていうわけだから」
「これからも、ヨロシクな!」
「うん!確かに、あんた達にあわせられるのはあたしだけね!」
あたしはナツとグレイに飛びついた
よっしゃー、やーっぱルーシィだよね!
399:みさ◆gQ:2016/03/27(日) 09:01 ID:IRo
春休みだー!
しゅ、宿題だー⤵
春休み宿題あんの?!
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