【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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526:中川 隆次:2021/12/17(金) 21:13

>>521

「へへっ、悪ぃな……これがFirstの流儀なもんでね」

紀の叱責に、強がり混じりの笑顔で返す。

「ってうおお!? そんなのアリかよ!」

驚愕に目を見開く。なんと相手は水質を変化させスライム状にしてきたのだ。

「なんとまあ器用なこって……!」

毒づいたところで状況が好転するわけでもない、どうにかしなければ。

(スライム状ってことは、流動性は落ちてる筈だ)

「それなら……」

まずは片手に、でき得る限り大きく鋭いピッケルを作り出す。

「どおりゃあっ!!」

そして思い切り床へ振り下ろし、突き刺した。

「こっからだ!」

次にピッケルを、刺さった部分だけ除いて網目状の鉄格子に変化させる。対スライム壁の完成だ。刺さった部分で『踏ん張り』が利いているので、力押しではまず破れない。

「んで、仕上げ!」

まだ終わりではない。波と一緒に押されてきている大量のテトラポッドを操作する。
それらが網目鉄格子に触れた瞬間、溶けて吸収されるように鉄格子側の体積を増加させる。これで耐久性は磐石だ。

「かぁ〜……流石に、しんどいな」

いくら隆次といえど、これ程複雑な制御は堪えたらしい。一時的に足を止めた上で神経を磨り減らしている。
だが、その甲斐あってスライムの速度は半分以下となった。更に紀が能力でドアを開けてくれたことによって、次の部屋までに追い付かれる危険性は大幅に減った。

「おまけ!」

ドアに入る直前、せめて一矢とばかりに行動を起こす。
長髪男の顔面に向かって、親指でパチンコ玉を飛ばした。

指弾。
中国武術の一つ。
読んで字の如く指で小石などをぶつける技だが、達人ならば500円玉を段ボールに突き刺す程になる。
隆次が使えば能力で勢いが加算され、その威力は下手な銃弾を超える。

(流石にデザートイーグルとかには負けるがな)

殺人的な速度を得た小鉄球が男の頭蓋を貫かんと迫る。

(……多分、全身が水状になってるから効きませーん、てオチだな)


八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 21:56 [返信]

>>526


水鴉
「ヒヒヒ……見てわかるだろう?
水と同化している俺に物理技は効かない……」

流動性が落ちているものの、実体を持っていないことに代わりはなく、案の定、振り下ろされたピッケルも、撃ち込まれた指弾も水鴉にはダメージになっていない。

例えガトリングで集中砲火したとしても、水と同化し、実体を無くした水鴉にはまるでダメージにならないだろう。

中川が形成した壁と激突し、その勢いを食い止められるものの、形成された壁の小さな隙間から少しずつ滲み出すようにして二人がいる壁の向こうへと移動し始める。

スライム化した状態では壁を通り抜けることに時間がかかってしまう上に、異能の性質上、水鴉本体のいる場所は完全な液体に変えることは出来ない……

だがその問題を解決するための策……時間稼ぎをするための誘導は終わった。






《バリボリバリボリ》
蟲鴉
「あァァ……虫ィ、虫の音が聴こえるなァァァァ……」

後ろからは水鴉が迫る中、紀の開いた観音開きの鉄扉の奥から、黒いタンクトップに丸刈り、顔には大きな蜻蛉の刺青を入れた重点の合わない目をし、見るからに異様な雰囲気をした大柄な男が現れる。

左手には生きたカナブンがぎっちり持った虫籠を掴んで持っており、その中に手を入れ、まるでスナックか何かのようにバリバリと音を立ててカナブン達を食べており、言動や外見のどれを取っても気味が悪い。

タンクトップの上からわかる筋肉だけでも、ボディビルダー顔負けの筋肉を持っており、見るからにパワーに特化したような見た目をしている。

また、男の後ろには口元が人間の血で血塗れになった体長1mもある巨大な蝗が何匹も群れを成している。

前門の虎、後門の狼とはこの事を言うのだろう。
違うとすれば……前門にいる者も、後門から追うモノも、虎や狼とは比較にならないほど異常かつ強大な事だろうか……


ファースト◆gI:2021/12/18(土) 01:07 [返信]

桜空「・・・・・何のつもりだ?」

(銃を下ろせという命令と共に後ろの鴉達が銃を下ろすのを見ると、一体何をするつもりなのかがわからず、正直、恐怖すらわいてくる・・・・・

こちらとしては蜂の巣にされずに済んだのはいいものの、相手側が何を考えているのかがまったくわからないというのは、かなり不気味である・・・・・)


紀「水だったり虫だったり、忙しい人達ですね・・・・・」

(挟みうちにされてしまった以上、素直に逃がしてくれるわけもなく、こうなったらある程度戦ってなんとか凌ぎきるしか道は残されていない・・・・・

「貴方は私が戦っている間に隙を見て任務を続行し続けなさい」と、中川に命令する・・・・・)

>>526、527


八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 21:49 [返信]

>>536

蟲鴉
「ダンゴムシ……ダンゴムシが転がって来る……」

蟲鴉は左右の目をギョロギョロと動かしながら、中川が生成して撃ち出した2mもの鉄球に対し、背後に控えていた八匹もの蝗が飛び掛かり、元の蝗の時点で強靭だった脚が巨大化した事で更に増大した脚力を活かして鉄球を押し返そうとする。

更に、追撃として、鉄球を押し返そうとするだけでなく、仮に押し返せなかった場合も考えて鉄球と天井の間にある1-2mの隙間を三匹の蝗達が飛び越えて二人を喰らおうと襲い掛からせる……


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