帳が降りる
そこに集うは魑魅魍魎
百鬼が蔓延る夜の街
快楽道中最奥にて
『閻魔』が座してお待ちである
頼「、あの」
(落としたペンダントに気づいてひろい、声をかける、そして)
「『あなたも』猫を探してきたんですか」
(猫を愛でていた、彼女を思い出す)
「 ……ええ、最近は滅多に追いかけたりはしないのですが、なんとなく今日は追いかけたくって 」
( その言葉を聞き困ったように微笑みながら頷き。あなた『も』という言葉に少し引っかかったように首を傾げ傾げながらくすりと笑いながら告げて )
「 わたしの他にもそんな猫が好きな方がいらっしゃるのですね 」
「ええ、つい先程、(無理やり)友人になりました」
(大事な情報が聞こえなかった気がする、気づくのは栞のみ)
「…お姉さん、ここから出るには、主の許可が必要です、そのまま鳥居をくぐっても、帰ることは出来ませんよ…しおちゃんも」
(ロケットを差し出しつつ、本題を告げる)
栞「うん」
「 そう、なんですね…… 」
( 帰れないという言葉を聞き少し困ったように眉を下げて、差し出されたペンダントを見てはっと息を飲み。大事そうに少し傷だらけのそれをぎゅっと握り締めながらお辞儀をして )
「 っ!、ありがとうございます、これを無くしたら悔やんでも悔やみきれませんでした 」
「 ……では申し訳ないのですが、その主様のところまで案内してもらえますか? 」
「ええ、もちろん、それに、この当たりは危ないですから、元からそのつもりでしたよ」
(かちゃり、と腰の刀が揺れる、一般人から見てみれば、銃刀法違反である)
「しおちゃん」
(声をかけ、手を差し伸べる)
「…うん」
(差し伸べられた手をとる)
「お姉さんも繋ぎましょう?」
(そして彼女も、離されたてをもう一度伸ばした)
「 …二人の邪魔じゃないかしら? 」
( おかしな二人と思いながら手を繋ぐのを少し躊躇い。どうするべきか悩むように顎に手を当て )
「?危険ですよ、繋がないと」
(不思議そうに首を傾げるらいに、栞が告げる)
「らいくん、みえてないの」
「え、…あぁ、迷い込んでるからてっきり、…なるほど…」
(納得したように頷く)
「お姉さん、大丈夫ですよ、いきましょう?」
「 ……それなら、失礼しますね 」
( そう言ってそっと彼女の手を取って、少し困ったような笑顔を浮かべて。そのまま何もしゃべらずにただ街の景色をみて )
『…………あらあら、まーた大所帯になってもうて』
(長らく歩いた先にて、屋敷の前の段に座して待っていた閻魔が声をかける)
頼「ただいま戻りました」
栞「お久しぶりです、閻魔様」
『はいお久しぶり、元気にしとるか?栞ちゃん』
「ええ、もちろんです」
『 ……は? 』
( そんな三人など眼中にない様子で二人とも動きを止めてお互いの目を見つめて。それまで繋いでいた手を勢い良く離して、閻魔様の隣にいた少し不透明に見える動きを止めた少女に彼女は駆け寄る。そして目の前に行くと震えた声でその少女の名前を呼び )
「 …あなた、ほたる、ちゃん……よね?、 」
( すると少女はひゅっと息をすい、視線を彷徨わせながら手をぎゅっと握り締め )
「 ……ナツ姉さ……ナツセン、パイ? 」
( そんな少女をみて少しさみしそうな笑顔を浮かべて彼女は誰にも聞こえないように呟く )
「 もう、姉とは……呼んでくれないのね 」
「っ、」
(急に手を離されたことに驚き、一瞬目を瞑る)
「、しおちゃん、…大丈夫?」
「う、うん…ありがとう」
(方を支えられつつ、彼女らの様子を見る)
頼「…」
(拾った際に、見えていた、ロケットの中身、…まさかとは思ったが)
『…知り合いなんやねぇ』
「 ……殺されたときいたのだけど? 」
( 相変わらず震え声で尋ねる、違うもっと優しくと思っていても今までの溝はそう簡単には埋まらず、そう告げた後ぎゅっと彼女は唇を噛みしめ。一方の少女はその言葉を聞きはっとして目線は合わせずにいつものような調子で言葉を紡ぎ )
「 死んでるらしいから、そうらしいゾ……殺されたのか、そうか、んで、わたしを殺したのはナツセンパイの刺客か? 」
( その言葉を聞き彼女はひゅっと息を飲み、悲しそうな声で告げ少女の肩を掴もうとするものもその手は通り抜け更に表情を歪める )
「 そんなわけないでしょっ!……妹をころす姉なんて、それくらい、それくらいっ! 」
「 ああ!分からないサ、でもっ、でも!!…理解するくらいなら近寄らないでって言ったのはセンパイじゃないカ!!そんなの、分からない、、わからないに決まってるだろ!? 」
「 ほたる…ちゃん、違うの、 」
( 面白いでも飽きたでもない感情を連ねた少女は悲しそうな表情を浮かべる彼女をみて、そのまま息を吐出し感情のない淡々とした声で表情のままそっと目を伏せて )
「 割れてしまった卵は元には戻らないし、お椀に入った水が地面に零れたとしてもそれをお椀に戻すことはできない………聡明なセンパイにはこの意味が分からないわけじゃないダロ? 」
『はぁい、いったんおちつきや』
(ぱんっ!と、妙に耳に響く音をならし、声をかける)
『……死者と生者や、あんまり言い争うのはよろしくないなぁ』
(百鬼邸に碧月と想月を置いて散歩しているのは葬月。
……もちろんただ散歩しているのではなく、脳内で地図を作るためなのだが)
「……なんか不思議だなぁ」
(別に何かあったのではなく、妖怪や亡者で賑わっているこの街を総称した結果そう呟く。)
>>214
『……』
(あやあや、今は茨木も外におんのになぁ…しゃあない)
『みーくん』
「みっ!」
(名前を呼ぶと、地面からポコンっと姿を現す)
『あの子、なんかあったらあかんから、ついてったって』
「み!」
(敬礼をし、葬月の後を追ってとてとてとかけていく)
>>213
( その音を聞いて二人とも動きをとめ、一人は興味がなさそうにあくびをしながら、もう一人はぎゅっと手のひらにあるペンダントを握り締めて。そんな様子の彼女を少し観察してから先ほどの感情的な様子が嘘だったかのように淡々と告げる )
「 私は言い争う気なんてないゾ……、それにナツセンパイの瞳孔も開いていて視線がさまよってる、わたしも少し冷静ではないしこのまま話していても平行線をたどるだけダ、『意味のない話し合いは好きじゃない』それは確かセンパイも同じはずだろ? 」
( そう言って不思議そうに首を傾げる少女を見て、その言葉を聞いて悲しげに目を伏せて。少し強調され告げた言葉は紛れもなく、私が彼女に言った言葉で、何も言い返せずそのまま俯いて。そんな様子の彼女を見て少女は不思議そうに首をかしげる )
(後ろの気配に一瞬で気付き振り返り)
「……あれ、小鬼……確かみーくんっつったけ」
(大体閻魔様が外は危ないとでも言ったのだろうか。……
備えあれば憂いなし。自分も気をつけて行動しよう……と思う)
『まだ僕は君らの閻魔帳の頁をみてへんから、君らにどんな関係があるんか知りません、けど、…ここの主は僕や、言うこと聞いてな』
(そう、段に座って汚れた服を叩きつつ立ち上がる)
栞「……………」
(じ、と連れてきた彼女を眺める)
>>217
「み!みみっ!」
(よっ、と挨拶をするように金棒を持ち上げてふる、ぶおんぶおんと凶悪な音が聞こえる気がする)
「みみっ!みー!」
(そのまま彼の横を歩く)
>>219
「……ははっ、よう」
(なんとなく挨拶されているような気がしたのでこちらも軽く微笑む。
碧月ではないが確かに金棒の奏でる音は怖い。
頼もしいなーとか軽く考えつつ歩く)
>>220
『…ほぉん、仲良さげやんけ、あっちは問題なさそやな…』
(指を輪っかのようにし、覗き見つつそうこぼす)
『まぁ、みーくんがおったらどうにでもなるやろ、心配いらんかな』
>>216 >>218
「……」
「…、!…しおちゃん…?」
(落ち着かなそうな2人をみて、栞がほたるの方へとちかよる)
「……」
(手を伸ばせば触れるくらいの距離になると、栞は立ち止まって両手を伸ばし、蛍の両頬にするりと手を添えようとする)
「 …っ!……? 」
( 伸ばされた手に一瞬びくりと驚いたように肩を震わせるが、そのまま添えるように伸ばされた手に不思議そうに首を傾げきょとんとした表情を浮かべて。そのまま困ったように視線をさまよわせながら小さくため息をつき。 )
「……ふふ」
(そんな彼女の様子を見て、くすりと微笑む)
「…猫みたい、自由気ままで、伸びやかで」
(頬を撫でながら、呟く)
「綺麗ですね、貴女の瞳、亡者とは思えないくらい」
「 ………、はァ 」
( 柘榴色の瞳に困惑の色を浮かべ、首を傾げながら相槌をうつ。亡者と聞いて本当に死んだんだなぁと他人事のように思いながら、自由もある程度の制約の中で何も好きな事を好きなようにやってるだけだし…。なんて思いながらそっと目の前の同じ年ぐらいの少女をじっと見つめて )
頼「·····」
「…もう誰とも、好んで関わろうとはしてないみたい、自分だけの世界を構成しようとしてる」
私みたい
(ぽつりと可愛らしい笑みで零した言葉は、目の前の彼女以外に届くことは無いだろう)
『·····おい嬢ちゃん、いくら『巫』っちゅーでもあんまし死者と関わるんは』
「いやです」
『……………は』
「せっかくですからガールズトークをしましょう、いいお話が出来そう!」
(そう、ほたるにむかいニコリと笑った)
「 ……っ、 」
( 小さく漏らした言葉を聞き何かを言いかけるがやめて。死んだのだから言い争い何て意味ないしなァ、そう思い興味を無くしたかのようにそのまま、まだ戸惑ったようにじっと手元を見ている彼女を見て、そっとため息をつき。そのままぼんやりとしていると話を振られて少し困ったように眉をひそめつつため息をつき )
「 別にいいけど、特に話すことないだろ?……ていうか青年に用があったんじゃないの? 」
「見つけたならもう用は終わったようなものですから」
頼「…はぁ…」
(背後で頭をかかえてため息を吐く青年)
「はなすことは、そうですねぇ、好きな物の話でもしましょう、話題なんてなんだって構いません」
(そういうとたちあがってふりかえり)
「お姉さんも、です」
(そう、先まで一緒にいた女性に声をかける)
「 …?、意外と冷めてるんだナ 」
( 想像より冷めた反応に思わずきょとんとしながら呟き。後ろで青年が嘆いてるのを見て少しおかしそう目を細めて。その後急に話題を振られた彼女は少し驚いた様に目を見開き、少し困ったように眉を下げ )
「 !、…えっ、私? 」
「 ……ナツセンパイ、どーするの?あたしは別に構わないゾ〜 」
( 別に構わないといい、ふわぁと欠伸を漏らす少女を見て、彼女は懐かしそうに目を細めて小さく呟く )
「 相変わらず自由ね、ほたるちゃんは 」
「····冷たい女ですから、私、…さ!では街へ行きましょう、閻魔様に会えましたもの、被害はないはずです」
(2人に向かい手を差し出しながら、閻魔の方をちらりと見る)
『はいはい、楽しんどいで〜』
頼「·····鬼共に、会わないように」