復活は近い、真紅の復活は近い…はずなんだけどなぁ…
……どーにもうまくいかない感じ…
さて、計画はじょうずに進むかね?
…正解は誰も知らない
……いっ…ぐ…ピリピリすげぇくるっ…!
…ただの魔人だよっ…今は…
つか青年じゃないってのにぃ…また間違えられたぞおい……
っ…てぇ…いてぇ…
(苦しげな声を
心底嬉しげに捉えて耳から離さず)
「ふふ……魔人、かぁ」
更に電気椅子の圧力を強める
「良い声で鳴くのは変わらない、それは十二分に知っている…
故に先の弁明は意味が無い…ねぇ?ザレッド…」
少し背を向けると、物置棚に近寄る
「次は どんな 鞭が欲しい?」
……っぐっ…やっぱ…うまくいかないんだよなぁっ…
……つがあいつら起きちまうだろお前なぁっ…っ…て…いったい…
ガチでマモン乗り移…それならもっと激しいか…
(電気で苦しみながらも、喋り続ける)
「…何?もっと激しいのが好み、と…?
ふふふ…なら、良さそうなのがいくつかある…」
命知らずは大好きだ
(更に舞台は変わって…)
「……用意したよ…それで、これで満足するかな?」
塩酸を始めとした有害薬品のプールの前、電気椅子に縛られたままのザレッド…
「激しいのが好みなのだろう?…私としても、楽しそうで良い」
……んなの言ってねぇんだがぁ…げほっ…
純粋にしんどいんだからなぁ…
……っ…(どうにか突破する方法を考える)
「…おっと 死んでしまう…さて」
《アナザーディメンション》
(更に舞台は…)
「激しいのから変わって、少し静かにやろう…それで、感想は?」
電気椅子は変わらず、薬品も少し残ったまま…
絶対零度の極寒の中で縛られたまま
…さい…あくに決まってんだろ…っ…げほっえほっ…
……っ…あの…さ、あいつらには手ぇ出すなよ…?
…そしたら…許さねぇから…俺…
(ゆっくり指を動かしつつ)
「貴様が言うか?」
《指パッチン》
(舞台は変わり…)
傷と服も直され、薬品は無くなり、電気椅子も消える…しかし
ギロチンに繋がれた状態
「私は言いたいな、貴様が言うな…で、許しを乞ってみるかな?…」
(ザレッドの目の前、座り込んでじっくり顔を眺める)
……あー、もう、好きにしろ…色々飽きてきたし……ナイアも飽きるし…
…何より、死ぬ気は無いからなぁっ…っ…ぐ…
(手をポキポキ鳴らしながら)
「…ああ、そう…なら何を見せてくれるかな?」
ギロチンの紐を切る
……何て言うか分からん、つかやっぱ似合わないわ…
(ギロチンの刃を片手で受け止める)
…下克上?…しっくりこねぇな、好きな言葉だけど…
(目を覚まし、弱く睨みながら)
「…うん、わたしも意味がわからないな」
ギロチンの刃を上から踏みつける
「貴様が下、私が上だ…変わらない事、届かぬ事を何故夢見る?
…もしくは続けて欲しいというドMのザレッド…貴様の意思表示か」
……生憎、もう結構…んで死ぬ気もないんだわ
……夢ってのは見たら楽しいじゃん、大体っ!
(ギロチンの刃に力を込めて砕く)
…あー、すっきり…で、何て言うんだろうね?
「…変わらないさ、『絶望』」
(電気椅子をその場に現す)
「…夢を見るなら、リベンジ…だろう」
しかしそれは叶わぬ夢
(ザレッドの頬を撫でる)
「…君は鳴き続ければ良い、何にも考えなくても良い…文句は無いだろう?罪人」
……罪人呼ばわりかぁ…それもそれで面白い…
…俺さぁ、マモンみたいな屈辱は与えたくないんだけど…解放してくんない?
……ねぇ、旧神?
(手をどんどん出していき)
「……」
『貴様は戯れ事が好きなようだ』
まぁ
「…楽しめた、法も編み出せた…ふふ、続きが欲しいのなら、牙でも剥くといい」
拘束を解くと、先程までの様子を収めたカメラをくるくると回す
「…勿論、襲い掛かる方を私は楽しみにしている…
目的は果たした、後は死んで欲しい」
…っ…おま…いや、本気で声出さなくてよかった…死ぬか、襲うぞ…
……あぁもう、調子が狂う……!!
(手を掻き毟る)
(カメラを虚空へと飛ばす…)
「…優柔不断、決断力不足…くくく、やはり貴様は天性のドM気質…
さて、襲い掛かり…死ぬか?或いは自分で別を用意するか…?
此処は私の皿の上、貴様は鱗が剥がれた魚だ、賢く無い選択をする事を願う」
…ただ薄く笑ってザレッドの顔を見続ける
………てんめよぉ…あぁ、むかつく…!
くそがよぉっ…!これだから魔王じゃなくなるんだぞザレッドぉ……!!
(両手を掻き毟り、睨みつけながら)
「あら、怖い…それで…キミは1人、目の前に座っているレディに襲い掛かり…
感情のままに屈辱を与えると言う外道を晒すか?…その人の妹を殺めておいて、か…
選択権はキミが持っている…理解できるか?「操ら」魔人ザレッドくん」
わざとらしく右手で怖がる動作
………///
……う、うるせぇよ…まぁた手玉に取られんだもんなぁ……っ…俺は殺してはないってのぉ…!
(自分の頭を掴んで力を強め)
……むかつく…!むかつく…!むかつくぅ…!
(すっ、と椅子から立つ)
「見る影もないくらい、レディの前でそんな姿を晒すのも考えもの…
私より上に立ちたいか?それは儚い夢だ…「男」として私の前に立てない
キミが、どうして私を超えることなんてできるかな」
ザレッドの顎を持つと…
「……出直して来なさい、坊や」
…………
扉から出て行く少し前……
唇を重ねた
………っ!!?ちょっ、おまっ、て、てか男じゃねぇのに…///
……っ…ふふっ…面白ぇ…作戦変更だっ……!!
……………あぁぁぁぁぁ!!!!
むっかつく…!昨日ボロボロにやられた自分も情けないけどよぉ……!
俺様を遊びやがって…次はちょっとガチでやってやる……!
今度は負けない許さない………!!!
(腕をボロボロになるほど掻き毟っていて、目をギラギラ輝かせ)
……油断とか調子乗ってた俺様も悪いけどやぉぉ……!ナイアぁぁ……!
はんとニャルちゃんと似てやんの……!…防戦一方だったしよぉ……!
……くそがよぉっ…!ザレッドぉ……!!本気出せよぉ……!!?
次はよぉ…邪魔されんのは面倒なんだからよぉ……!!
(ブツブツ呟きながら、両手を掻き毟り)
……次はガチでやれよぉ……!!!?
しなかったら後悔すんのは自分なんだからよぉ……!!
防戦一方なんかにすんなよぉ…!!?……おし、落ち着いた…
……さて、対策すっか……
(腕を瞬時に治し、気だるそうになり、部屋から出る)
……うん、笑えてきたな…おし、次はガチで…やるか…俺一人なのもあれだし…
……他の身体達にも頑張ってもらうか
……はぁ、だいぶ落ち着いたな……
…///あー…恥ずいな、改めると……
……次はこうはいかないように…集中しないと…
……ほーんと、なんで昨日はあんな油断してたんだか…
まぁ、こういう足りてない所だろうなぁ…自分が弱い所…
魔王失格って自分で言ったのは正解だったな…反省しろって話だけど…
『 それじゃあ 治してみる? 』
背後、確実に視界に入らない方角から
幼げな声のする
しかし生々しく 絶えない音が同じく聞こえた