いじめの罰 ーバレてはいけない 禁断の遊びー

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1:りっこ:2012/08/19(日) 10:38 ID:FMs

ープロローグー

あなたは今、幸せですか?

私…?

私は幸せです。

市の教育委員会・会長を務める父。

学校のPTA会長を務める母。

そして

大手財閥の息子である、私の彼氏。

こんな恵まれた人たちに囲まれて…

私は今とっても幸せ。

でも…

ただ一つ足りないものがある。

それは…


『スリル』


私はこの先何も不安な事はない。

お金も有れば権力も有る。

仕事にもコネでつけるし…

全部トントン拍子で進んでいく。

それはつまらない。

だから

何か危険な事がしたい。

そこで思いついたのは…







いじめだった。

501:鏡時:2012/09/07(金) 19:24 ID:w8g

愛実!

ついに白状したかw

ケッケッケッw

秋と玲菜は最低だね。

圭吾奪った時の愛実と同レベルだと思う

502:りさりん☆:2012/09/07(金) 19:29 ID:0Hg

愛実っ!

503:愛羅:2012/09/07(金) 19:52 ID:IaM

仲直り!

504:つばき:2012/09/07(金) 21:13 ID:i-lTw

小説、凄くよかった…!!

ひなみの愛実に対する言葉に、涙が出たよ(ΩへΩ)
りっこ、本当に、有り難う!!

505:りっこ:2012/09/08(土) 06:41 ID:ZuA

鏡時>

まぁねぇ…

いじめは良くないしね。

あの時の愛実は書いててこの先どうしようって思ったくらい悪かったwww

りさりん☆>

愛実と陽奈美、これからも仲良くやっていけたらいいよね☆


愛羅さん>

仲直りしました!

でもこの先一波乱巻き起こります。。。(本編にて)

つばき>

ありがとう!

涙が出たの?!

そういうのが出来るのって彼方様しかいないと思ってた…!


いえいえ!こちらこそ!

皆が支えてくれたからここまでこれたのさ!

ありがとう!

あ、でもまだエピソード0はもう1、2回はあるからね!終わらないからね!

あとまだ本編あるからね!

506:りっこ:2012/09/08(土) 07:06 ID:ZuA


「ねぇ、どんな事があっても…ずっと一緒だよ?」

と、言う私。

「うん。こんな事も乗り越えられた。だから大丈夫だよ!」

と、笑顔で言う愛実。

そして

「本当…ごめん。

反省してるから…愛実をいじめた事…」

と、泣きながら言う秋。

「私も…本当ごめんね。

もう絶対しない…」

と、珍しく感情的になり泣く玲菜。

私達4人は、なんと仲直りをしました。

秋や玲菜も私と愛実の言葉を聞き、「やっぱりいじめなんて良くないよね…」

と、今までの事を謝ってくれました。

愛実にあんな事言わせたのも、させたのも…

全部私達が命令したって。

それを聞いて驚いたけど、真実を言ってくれて嬉しかった。

だから…

皆でまた再出発しようって。

そう皆泣きながら言って、ちゃんと仲直りをしました。

私はそんな皆の顔を見回すと

「皆仲直りできて本当良かった!

もうこれでいじめはなくなるよね…!

愛実、秋、玲菜!」

と、今までとは違う、満面の笑みで言った。




『エピソード0』

おしまい。

507:鏡時:2012/09/08(土) 08:08 ID:w8g

おーっ、本編突入か!?

次のも楽しみにしてるねっ♪

508:みんみん ◆Qjqw:2012/09/08(土) 08:42 ID:056

ワクワク

509:りっこ:2012/09/08(土) 09:29 ID:6dE

鏡時?

うん!やっと突入!

多分本編はエピソード0の倍は長いからな…

2までいかなきゃいけないかも。

みんみんさん>

多分もう少したったら更新します!

510:りっこ:2012/09/08(土) 09:51 ID:6dE

あれ、509の>が?になってた…

鏡時ごめん!

511:りっこ:2012/09/08(土) 13:52 ID:6dE

作者コメ 〜エピソード0終了〜

なんと!皆さんのおかげで、『エピソード0』を無事終わらせる事が出来ました!!

途中でやめようかな?と思う事もしょっちゅうあったけれど、皆さんのコメでここまで来る事が出来ました!

本当にありがとうございます!

これからも応援よろしくお願いします!

本編も頑張りたいと思います!

512:りっこ:2012/09/08(土) 15:06 ID:6dE

「本当、あの時はいろいろあったよね。」

と、愛実が話を切りだす。

「そうだね…私、あの時の自分がまだ許せないや。」

と、少し懐かしそうに秋が言った。

すると玲菜も

「本当、どうにかしてたと思うよ。前の私達ってさ。」

と、秋と顔を見合わせ言った。

何も言わない私に、愛実が

「陽奈美はどう思う?」

と、話を振った。

私は

「そうだね…」

と、言い、考え込むと

「全ての始まりってさ。」

と、続けた。

私は3人の視線が集まる中、話を進めた。

「始まりっていうか…引き金って…麻島さんだよね」

と、言うと愛実は『確かに』と言うように頷き、秋と玲菜は何の事か分からず、顔を見合わせていた。





そして

「ねぇ…何があったの?」

と、玲菜が聞いた。

私は、躊躇など一切せずに話し始めた。

「んとね…

なんかね、麻島さんが圭吾の事好きだったみたいなの。」

と、だけ言うと

「マジ!?それって三角関係ってヤツ!?」

と、珍しく秋が食いついた。

それに私は

「そうだね。そういう事になる。」

と、返事をすると

「でさ、なんか麻島さんが日記みたいなのに、圭吾と話せたとか言うのと、私の悪口書いてたん…」

「何それ!!酷い!」

と、私が言い終える前に、今度は玲菜が食いついた。

話の途中に口を挟まれたが、私は構わず続けた。

「それで私が問い詰めてさ、カッとなって

平手で…

殴っちゃったわけ。」

と、言うと、夏の暑い日差しさえ感じさせない程にその場が凍りついた。

私は凍りついた空気に気まずいと思いつつも続けた。

「そんで今みたいに気まずくなって…

逃げ出したって話。」

と、終わらせるも、凍った空気は溶ける事が無かった。

513:つばき:2012/09/08(土) 17:38 ID:i-GL6

むふふふ(´∀`)
本編−!!

514:りっこ:2012/09/08(土) 18:06 ID:6dE

つばき>

本編ガンガン書いていくZ!!!

応援ヨロピクだZ!!!

515:みずき:2012/09/08(土) 18:36 ID:TO.

りっこ来たゼィっっ!!
エピソード0無事終了しておめでとうっ!
本編もしっかりチェックしますよ〜!!

516:りっこ:2012/09/08(土) 18:47 ID:6dE

そんな空気にもう耐えられなくなったのか、愛実が

「そうそう!今日の数学のテスト!やばかった!!」

と、話を切り出した。

すると

「うん!マジでやばかった!」

と、その話に秋が乗り、なんとかその場が和んでホッとした。

そして『あんな話なんてしなければ良かった。』と、後悔をした。




そうだよね。聞いて気持ちい話じゃないし。

凍り付いちゃうよね。普通。

と、自分を責めた。




なんだかあの事以来必要以上に自分を責めるようになったのは気のせいだろうか。

でも、気のせいでなんかなかった。

その思い込みが

引き金になるだなんて…

517:みずき:2012/09/08(土) 18:53 ID:TO.

うわァ〜!!
これからどうなんの〜っ!?
りっこ更新ガンバ!!

518:りっこ:2012/09/08(土) 19:56 ID:6dE

みずき>

チェックしてね♪

これからどうなるかはお楽しみに!!

更新頑張る!

519:つばき:2012/09/08(土) 20:01 ID:i-yQA

頑張れ!!(^ε^)-☆Chu!!

520:りっこ:2012/09/08(土) 21:49 ID:TEg

つばき>

頑張る!!

521:マイル:2012/09/09(日) 07:05 ID:dug

りっこがんば!!

522:りっこ:2012/09/09(日) 07:07 ID:5tg

お知らせ

今日はおじいちゃん、おばあちゃんの家に行くので当分更新できません!!!

明日には更新できると思います!

523:りっこ:2012/09/09(日) 07:07 ID:5tg

マイルさん>

はい!頑張ります!!

524:鏡時:2012/09/09(日) 15:01 ID:w8g

あのさ…圭吾出てこないの?

525:りさりん☆:2012/09/09(日) 16:38 ID:qdU

おもしろい^^
続き楽しみにしてるよ(^。^)

526:つばき:2012/09/09(日) 18:19 ID:i-3iA

りっこ
待ってるからね〜(・∀・)ノ
鏡時
それ、私も思った!まぁDV男だから、出なくて正解ww

527:りっこ:2012/09/10(月) 06:29 ID:95Q

鏡時>

圭吾は後々出てくるよ!

今度は良い人っぽい感じで出てくるよww


りさりん☆>

サンクス!!

続きは…どうなるかな?


まぁ一回くらいは更新できるかと…!!


つばき>


おう!待っといて!!

528:愛羅:2012/09/10(月) 16:05 ID:IaM

おぉお!

529:りっこ:2012/09/10(月) 18:32 ID:95Q

キーンコーンカーンコーン…

そのチャイムは昼休みの終わりを告げた。

そして今まで聞こえてきた賑やかな声も、廊下をバタバタと走る音もそのチャイムが鳴り響くと、全く聞こえなくなった。



辺りがすっかり静まると

「私達も…戻ろうか」

と、秋が静まり返った校舎に声を響かせた。

皆が頷くと、秋を先頭に歩き出した。

パタパタと上靴で廊下を歩く音が響き渡るのが何処か空しかった。



「遅れました。すみません。」

と、言う玲菜の声と共に、皆の目線が私達に集中する。

その目線は痛いものだった。

先生は歴史の教科書に目を落としたまま

「座れ」

と、無愛想に言った。

私達はまだ目線が集まる中、席に着くと

「90ページ開け」

と、先生の声がした。

そして何事もなく授業が進んだ。

530:みずき:2012/09/11(火) 00:34 ID:TO.

りっこ来たょぉっ!
更新ありがと!待ってたんよ?
りっこの小説は面白いから、すぐに続きが読みたくなるんよ(笑)
更新、これからもガンバってっ!!

531:りっこ:2012/09/11(火) 16:31 ID:9Pk

みずき>

いえいえ!!

続き読みたくなる?嬉しい☆

更新頑張るね!

532:愛羅:2012/09/11(火) 20:11 ID:IaM

わお…

533:椿:2012/09/11(火) 20:18 ID:i-bNw

りっこ、アドバイス有り難うm(__)m頑張るわ!!

続きが楽しみやわぁ゚+。(*′∇`)。+゚

534:鏡時:2012/09/12(水) 15:17 ID:w8g

おもしろかったよ^^

りっこ>

次は良い人で出てくるのか、圭吾!w

DV男はいらねーw

535:りっこ:2012/09/12(水) 16:31 ID:kuo

椿>

いえいえ!!

続き頑張ってね!!


鏡時>

サンクス!!

うん良い人!

確かにいらねーwww

536:りっこ:2012/09/12(水) 18:29 ID:kuo

『授業つまんないなぁ』と、先生の話なんてそっちのけで窓の外に広がる澄んだ青空を見ていた。

今日の空はまるで、吸い込まれそうなくらいに真っ青だった。

その真っ青な空に見惚れていると、先生がその様子に気付いたようで

「相原、ここ読め。」

と、わざと私を当てた。

授業なんて聞いてなかった私は勿論何処か分からず、焦っていた。

すると、後ろから肩を突かれた。

『何、こんな時に』と思いつつ振り返ると、夏目光輝が『ここ』と、口パクをしながら指を指していた。

私は口パクで『ありがとう』と伝えると、その部分を読み上げた。

何とか終わると、夏目君に感謝の手紙を書く事にした。

持っていたメモ帳を取り、様々な色を使いながら書いた。

勿論、また授業そっちのけで。

小さいメモ用紙いっぱいに感謝の気持ちを綴ると、後ろにいる夏目君に渡した。

これで終わった。

はずだった。












私は気付かなかった。

圭吾が恨めしそうにその様子を見ていた事を___

537:クレヨン:2012/09/12(水) 18:42 ID:cnc

はじめまして!
なんか、これ見てると
ハラハラする。
つい、唾をごくりってなる

538:りっこ:2012/09/12(水) 19:54 ID:kuo

クレヨンさん>

来てくださったのですか!

ありがとうございます!

ハラハラしますか!

そんな風に思っていただいて嬉しいです!

539:椿:2012/09/12(水) 19:59 ID:i-HL2

何かりっこ、最近腕あげたね!超面白い゚+。(*′∇`)。+゚


まさかの、DV男復活…?(οдО;)

540:りっこ:2012/09/12(水) 20:06 ID:kuo

椿>

えぇ!?

マジすか!

超うれピー(≧∀≦)


復活…

は、しないかもwww

541:椿:2012/09/12(水) 20:18 ID:i-HL2

しないか!…よかったぁ〜(´∀`)

542:りっこ:2012/09/13(木) 19:08 ID:Jqw

椿>

うん!

しない!!

大丈夫ですよん☆

543:りっこ:2012/09/13(木) 21:56 ID:Jqw

「陽奈美!!帰ろう!」

と、秋が明るく声をかけてきた。

いつもなら

『うん』と、返事をするのだが、今日は

「ごめ〜ん。ちょっと夏目君に呼び出されてさ。悪いけど先に帰ってて!」

と、手を合わせ言った。

秋は、

「そっかぁ…」

と、残念そうに言うと、表情を変え

「じゃ!先に帰るね!バイバイ!」

と、言うと私に背を向け愛実と玲菜を連れて帰ってしまった。

その後ろ姿を眺めていると、何だか一人だけ仲間はずれにされているようで寂しくなった。




「夏目君?何?話って」

と、屋上のドアを閉めながら言った。

でも…

返事が無い。

不思議に思った私は

「夏目君?居ないの?」

と、声を屋上に響き渡らせた。

でもやはり返事は無い。

「どうしたのかなぁ…」

と、呟くと、後ろから肩を掴まれた。

振り返ると、そこにいたのは…

544:椿:2012/09/13(木) 23:07 ID:i-Er6

けい…ご?
かな?(;´∩`)

545:りっこ:2012/09/14(金) 06:23 ID:oZE

椿>

それはどうでしょう?

546:鏡時:2012/09/14(金) 16:10 ID:w8g

りっこ>

うわー、圭吾か…!?

超気になるぅ!(>_<)

更新しといてね!

待ってるよん♪

547:りっこ:2012/09/14(金) 17:06 ID:oZE

鏡時>


さぁね。続きを見てからのお楽しみ!


おう!更新するぜよ!

548:椿:2012/09/14(金) 17:11 ID:i-MlA

更新ガンバレ゚+。(*′∇`)。+゚

549:薫(ユッピン♪):2012/09/14(金) 17:32 ID:XIg


来ちゃったww(´∀ ` *)

すごい面白いね♪

スラスラ読めるし分かりやすい!!

これから物語がどうなって行くのか…気になる!!

楽しみにしてるね!!

550:りっこ:2012/09/14(金) 19:06 ID:oZE

椿>

頑張る!


薫>

マジ!?先生に言われるなんて…

照れるぞいww


本当!?

ワーイ☆

うれぴぃ!


どうなって行くかは次のお楽しみ!

551:りっこ:2012/09/14(金) 21:19 ID:oZE

「うわっ!夏目君!?」

「はは、ビックリした?」

夏目君は小学生の様な無邪気な笑顔で言った。

私はその笑顔に少しドキッとしてしまった。

そんな自分に、『ダメダメ、圭吾が居るのに…』

と、その思いをかき消すかのように言い聞かせた。




そして私は照れ隠しの様に

「んで__話って?」

と、本題を切り出した。

夏目君は『忘れてた』と、言うように頭を掻いた。

そんな何気ない仕草でも胸がときめいてしまう。

そんな自分が許せない。

でも…

私の心の中で何かが揺らいだ。



「んでさ」

と、夏目君が続ける。

私は俯いていた顔をパッと夏目君に向けた。

そして

目が合った。

その瞬間、私は反射的に目を逸らしてしまった。

失礼なのは分かっている。

でも、何故か逸らしてしまう。

今まではこんな事無かったのに…

まるで

圭吾を好きになった時の様に…




私はいつまで経っても話し始めない夏目君に少々苛立ち始めた。

相変わらず夏目君は

「あの…その…」

と、言う言葉ばかりくり返している。

そしてついに

「ねぇ、もうそろそろ話してくれてもいいんじゃない?」

と、言ってしまった。

私のいつものクセだ。

その瞬間、夏目君の表情が『しまった!』と、言うように凍りついた。

それを見て私は何故か胸が痛んだ。

『あぁ、やっちゃった…』

と。

いつもはこんな事ないのに。

変なの…

552:りっこ:2012/09/15(土) 09:20 ID:XCo

夏目君はようやく覚悟を決めたようで、何かを言い出そうとしていた。

私はそれを精一杯優しく見つめる。

そして

「相川さんって…彼氏いるの?」

と、夏目君が頬を赤らめながら言った。

私はいきなりの質問に

「え…」

と、戸惑ってしまった。

戸惑っている私を、夏目君は真っ直ぐに見つめている。






だんだんとオレンジ色に染まる空に私は焦りを感じつつも

「いるよ…」

と、答えた。

すると夏目君は、驚いたように目を見開くと

「そっか」

と、顔を俯かせた。

この時もまた、胸が痛んだ。

お互いに気まずそうに黙ったまま俯いていると

「でもさ」

と、夏目君が沈黙を破った。

再び夏目君に顔を向けると、いきなり夏目君が__










抱きついてきた。

553:薫(ユッピン♪):2012/09/15(土) 09:32 ID:XIg


うあああああああ!!!!

抱きついたwww

でも圭吾よりは良い…←

554:りっこ:2012/09/15(土) 11:13 ID:XCo

薫>

うん。抱きついたwww


圭吾ねぇ…

まぁ訳ありだしね…

555:りっこ:2012/09/16(日) 07:13 ID:CJM

「夏目君…!?」

私はいきなり過ぎてビックリしてしまった。

だって、彼氏が居ると言っておいたのに、いきなり抱きつくなんてありえない。

私は必死に夏目君から離れようとするも、夏目君は私が離れようとすると、もっと抱きつく力を強める。

もう私が諦め、力を抜くと、やっと離してくれた。

そして



「抵抗を止めたって事は…




僕を認めてくれたんだよね?」

と、衝撃の一言を放った。







私はあまりにも衝撃的過ぎて、硬直していた。

硬直する私に夏目君は

「これで君は…



僕のものだ…!!」

と、耳元で囁くと、屋上のドアを開けて帰って行った。

私は、ドアが閉まった音と同時に、地面にへたり込んでしまった。

もうすっかりオレンジ色に染まった空を見ながら…

556:りっこ:2012/09/16(日) 10:23 ID:CJM

私はもう抜け殻の様になっていた。

二人の人から好かれるなんて…

と、言うかこれは『三角関係』

愛実の時と全く同じ。

もしかして、あれをくり返すのか。

そう思うと悪寒が走る。

私はここに居ても仕方ないので、家に帰る事にした。




「ただいま」

と、誰も居ない部屋に挨拶をする。

「虚しいなぁ」

と、呟くと、自分の部屋に入りベッドにダイブした。

嫌な事があった時は、昔からこのベッドにダイブする。

そうすると、なんだか楽になる気がして。

でも、楽になんてならない。

ただ

自分が逃げてるだけ。

このベッドなら____

そんな希望をずっと抱いていただけ。

私は昔からずっとずっと虚しかったから…

そんな風に思ってたんだよ。

両親は仕事で家に居ないからいつもぬいぐるみを抱いて泣いてたっけ。

そして両親の代わりにベットの温もりで我慢してたなぁ。

いつか

いつかはお母さん達と一緒に居れるって信じて。

でも、そんなの結局なかった。

いつまで経っても

一人。

私。どうあがいたって虚しい人間なんだ。

すると一筋の涙が頬を伝った。

私ってば何度も何度も虚しい思いしてきたのに____

まだ寂しいなんて。

涙は止まる事無く流れ落ちてくる。

なんで

なんでなの。

私ばっかり。

557:りっこ ◆Snwg:2012/09/16(日) 12:55 ID:CJM

その時、重々しいドアの開く音がした。

それと共に

「ただいま〜」

と、お母さんの仕事で疲れたのを紛らわすような、明るい声が聞こえた。

私はまだ頬を伝う涙を拭き、階段を駆け下りた。

そして

「お母さんっ!お帰り!」

と、精一杯の笑顔で言う。

お母さんはそれを見ると優しく微笑み

「ただいま!陽奈美!」

と、明るく元気に言った。

でも

私は分かる。

お母さん、ムリしてる。

本当はしんどくて今直ぐ寝たいはずなのに…

ずっと一人の私の事を思って精一杯明るく振舞ってくれている。

嬉しい反面、ムリしないでと言う矛盾が心の中で渦巻いていた。




「はい!出来たよ!」

と、お母さんの明るい声が聞こえた。

私は急いで椅子に座った。

お母さんはそれを見ると

「そんなに楽しみ?」

と、嬉しそうに言った。

そんなお母さんの顔が私は一番大好き。




「いただきます!」

と、二人で手を合わせる。

そしてお母さんお手製のカレーライスを頬張った。

その瞬間、カレーのスパイスが口いっぱいに広がり、とっても美味しい。

そしてまた、一筋の涙が頬を伝った。

558:りっこ ◆g0EY:2012/09/16(日) 18:23 ID:/4w

もしも感想・アドバイス等あれば、言ってください!!

559:りっこ ◆g0EY:2012/09/17(月) 07:49 ID:aeg

「陽奈美!?どうしたの!?」

お母さんが目をまん丸にして言った。

私は、震えた声で

「大丈夫…」

と、言った。

だが

「泣くのには意味があるでしょう?例えば…カレーライスが美味しくなかったとか。」

と、お母さんが言うと、私は大きく首を横に振った。

お母さんはそれを見ると、なんだかホッとしたような表情を浮かべていた。

私は、喋れるか分からないけれど口を開いた。

「お母さんの…カレー…食べるの久しぶりで…なんか…懐かしくて…」

と、途切れ途切れに言った。

自分でも何を言っているか分からなかったのに、お母さんはちゃんと頷いてくれる。

やっぱり優しい…

するとお母さんは

「そうだったわね…」

と、声の震えを押し殺して言った。

自分が涙ぐんでいる事が知られたくないから抑えているのだろうが、一筋の涙が頬を伝っていた。

560:心愛:2012/09/17(月) 09:22 ID:hRg

りっこさん ストーリーも書き方も上手すぎ! もしかして本物の小説家だったりして!? いいなぁ。私のかいてる『シークレットLOVE』も読んでみて下さい!! そしてアドバイス下さい!! 絶対参考にします!!

561:りっこ ◆O7qA:2012/09/17(月) 09:33 ID:aeg

心愛さん>

上手すぎですか!?

そんな事無いですよ…

てか…小説家ですか!?

いえいえ違いますww

普通の小学生でして…


はい!

読ませていただきますね!

562:りっこ ◆O7qA:2012/09/17(月) 10:18 ID:aeg

「お母さん…?」

私が俯くお母さんの顔を覗き込むと、

その大きな目は涙で輝いていた。

まるで…宝石の様に。

お母さんは涙を拭うと、パッと顔を上げ

「ごめんなさいね…私まで」

と、優しく微笑んでいた。

でも、目は全く笑っていなかった。

無理なんてしないでよ…

と、心の中で呟いた。




ブーッブーッブーッ

と、携帯が音と共に震えだす。

携帯を開くと

『圭吾』

と表示されていた。

私は食卓から席を外し、電話に出た。

「もしもし。圭吾?どうしたの?」

と、尋ねると

「おい、陽奈美。お前夏目の事が好きなのか?」

と、いきなり聞いてきた。

「え?」

と、思わず聞き返すと

「だから!!お前は夏目の事が好きなのか!?」

と、声を荒げて聞いてきた。

「きゃっ!!」

と、短く声をあげると、それと同時にその大きな声に驚き、間違えて『通話終了』のボタンを押してしまった。

ツーツーツー…と、言う音が一定に聞こえる。

その音を聞いた私は、青ざめた。

今頃圭吾は怒ってる…!!

私は急いでもう一回圭吾に電話をかけた。

でも

『留守番電話サービスに接続します』

と、言うアナウンスの声しか聞こえてこなかった。

563:りっこ ◆O7qA:2012/09/17(月) 16:59 ID:aeg

『留守番電話サービスに接続します』

私は『またか』と言うように大きく溜息をついた。

これで10回目だ。

何回圭吾に掛け直しても、相変わらずあの一定なトーンのアナウンスしか聞こえてこない。

「もうダメかぁ」

と、呟くと、お母さんが居る食卓へと戻った。



もうお母さんはカレーライスを食べ終わった様子で、お母さんの皿は無かった。

じゃあ台所で洗い物しているのかな?

と、思い、台所を覗いた。

だが

いない。

不思議に思ったが、とりあえずカレーライスを食べる事にした。

その間に出てくるかも知れないし。

と、思い、カレーライスを食べ進めた。



カレーライスを食べ終わり、周りを見るも、お母さんは見当たらない。

さすがにおかしいと思い

「お母さん!? お母さん!?」

と、叫んだ。

でも、返事は無い。

その時







足音が聞こえた。

564:いぬっち:2012/09/17(月) 20:52 ID:mww

ひさしぶり!
見にきたよ^^

565:りっこ ◆O7qA:2012/09/18(火) 06:51 ID:LJg

いぬっち>

お!サンクス!

566:鏡時:2012/09/18(火) 16:34 ID:w8g

りっこ>

うわぁ、こんなに沢山の更新が…!

ごめんね、見るの忘れてた!

でも今一気読みしたw

もしかして…圭吾がお母さん殺しちゃったとか!?

…ないないない。

いや、あるかも…。

いや、ないないない…。

567:りっこ ◆O7qA:2012/09/18(火) 17:37 ID:nO.

鏡時>

ううん!いいよ!

殺しちゃったのかな?

分からんのぉ…

568:薫(ユッピン♪):2012/09/18(火) 18:02 ID:UG6

また登場ww
てか毎回現れるけどねww

面白い面白い(^∀^)

続きが気になる、そして話が色々捻ってあって、考えられる。

そこがりっこの才能だと思うな。

情景描写も凄く丁寧で。

もう少し、情景描写を書いてほしいな、ってとこはあるけど。

いきなりごめん。
私が言えたことじゃないよね。

これからも応援してるね!!

569:鏡時:2012/09/18(火) 19:12 ID:w8g

りっこ>

ありがと…✿

分からんのーぉ…。

本当に続きが気になるーっ!

そういえば、ラブ×ライバル放置してた…!

更新してくるから、おちるね^^

570:りっこ ◆O7qA:2012/09/18(火) 19:15 ID:nO.

薫>

お!薫!来てくれたのか!サンクス!


気になりまっか?

多分今日更新出来るかと…


そう!頑張って捻ってるぜ!

だって続きが予想通りだとつまらないって思ったからね。



あら!情景描写少なかった!?

まぁ実を言うと感情移入しすぎて情景描写が書いてないところが多々あるのは気付いてたけどね…

次からは感情移入しすぎないようにしなければ!!


いやいや、薫は小説板を代表する作者の一人だからね。

そんな方にまだまだ未熟者の私がアドバイス貰えるなんて光栄でふ!


おう!応援頼むぜよ!

571:りっこ ◆O7qA:2012/09/18(火) 19:42 ID:nO.

鏡時>

続きは!

きっと今から!



おk!見に行くぜよ!

572:りっこ ◆O7qA:2012/09/18(火) 20:18 ID:nO.

その足音はどんどん私方へと近づいてくるように大きくなっていった。

「……誰?」

と、警戒して言うと

「俺だよ。」

と、言う聞き覚えのある声が聞こえた。

振り返るとそこに居たのは…





夏目君だった。




私は言葉を失った。

ズカスカと土足で私達の家に上がりこむなんて、ありえない。非常識すぎる。

その思いが駆け巡っていた。

どんどんと夏目君の足音が大きくなる。

その度、私の恐怖心は増していった。

でも、私は恐怖に負けじと、そこら辺にある物をひたすら夏目君に投げつける。

だが、夏目君はそれを軽々とかわしながら、私の方へ向かってくる。

気付いた時には、もう、夏目君は私の目の前まで迫っていた。

私は必死に

「嫌…こっちこないで…」

と、抵抗する。

だが、夏目君はお構い無しに私の腕を掴み、どこかへ連れ去ろうとする。

私は必死に暴れるも、やはり男だからか、その私の腕を掴む大きな手は解けなかった。

と、思ったが、その手はスルリと私の腕から離れた。

状況が中々掴む事が出来ず、何が起こっているのか分からない私に

「陽奈美」

と、誰かが私の名を呼んだ。

振り返ると、そこに居たのは圭吾だった。

573:りっこ ◆O7qA:2012/09/19(水) 06:57 ID:8uc

「圭吾!?」

私は驚き、声をあげてしまった。

圭吾は大きな溜息をつくと

「陽奈美、あと少し遅れてたら、どうなるか分かってたよな?」

と、大きな瞳を、倒れている夏目君に向けながら言った。

私は無言で頷くと、倒れている夏目君を見つめた。

実を言うと何故夏目君が倒れていて、何故圭吾が私の家に居るかも分からなかった。

気付くと、夏目君が倒れていた。

気付くと、圭吾が居た。

そんな感じなのだ。




私が何故こうなっているのか分からず、混乱してそわそわしていると、圭吾がそれを察したかのように

「さっき、俺から電話があっただろ?あれ、夏目だったんだよ。」

と、説明してくれた。

と、言うか、さっきの電話って……夏目君だったんだ。

あれ、でも何で?

疑問に思っていると

「さっきな、夏目に『携帯貸して欲しい』って言われたから貸したんだよ。そしたら……こんな事に」

と、言うと、私と圭吾は顔を見合わせ、倒れている夏目君に目線を落とした。




私達は気絶している夏目君をとりあえず、私の家に泊まらせた。

勿論、圭吾も付きっきりで。

問題は、お母さん。窓の手前に倒れていた。

きっと、入ってきた夏目君に気付き、出て行くように言ったのだろう。

お母さんは、気絶をしている上、割れたガラスで怪我をしており、怪我が結構な深さだったので、病院へ搬送した。

私はやっと胸をなでおろした。

574:鏡時:2012/09/19(水) 15:17 ID:w8g

おー、圭吾いいとこあるじゃん!w

お母さん死ななくて良かった〜(*^^)v

やっぱ、りっこは天才だね〜♪

575:りっこ ◆O7qA:2012/09/19(水) 17:24 ID:sUE

鏡時>

うん!今回は良い人!

かも…

まぁね…人が亡くなるって言う展開は好きじゃないから…

天才ちゃいまっせ!

576:りっこ ◆O7qA:2012/09/19(水) 19:29 ID:sUE

私は窓から差し込む朝日で目が覚めた。

私、寝ちゃってたんだ。

まだぼやける目を擦りながら周りを見回すと、隣には圭吾の可愛い寝顔、上には夏目君の…

ってあれ。居ない!!

その瞬間、悪寒が走った。



私は隣でまだ寝ている圭吾を起こす事にした。

「圭吾! 起きて! 夏目君が居ないの!」

と、揺さぶりながら言うと

「ん……?」

と、寝ぼけた声をあげながら、体を起こし

「夏目……? 居ないの?」

と、欠伸混じりに言った。

すると、ようやく目が覚めたようで

「夏目……?居ないのか!!」

と、声をあげて叫んだ。

「そうだよ!さっきから言ってるじゃない!」

と、私も声をあげて言った。




「とりあえず……部屋を探すか!」

と、圭吾は言うと、私の手を引きながら様々な部屋へ入っていく。

でも

「これで全部のはず……逃げやがったな! 夏目!」

そう、夏目君は見つからなかったのだ。

577:みずき:2012/09/21(金) 04:04 ID:TO.

りっこ、読んだよ〜っ!
最近コメできんくて・・・。
続きガンバってねっっ!!

578:りっこ ◆O7qA:2012/09/21(金) 07:25 ID:fy.

みずき>

おお!サンクス!!

ううん!全然いいよ!!


おう!続き頑張るね!!

579:ARISA:2012/09/22(土) 09:18 ID:k2k

ずっと見てました。

これからも頑張ってください!!!

580:りっこ ◆O7qA:2012/09/22(土) 09:43 ID:LWI

ARISAさん>

見てくださっていたのですか!?

嬉しいです!!

これからも頑張ります!

581:椿:2012/09/22(土) 10:45 ID:i-xos

りっこお久ー♪
小説頑張って(´∀`)

582:ルカ:2012/09/22(土) 16:02 ID:tOE

面白いです! 頑張って!!

583:りっこ ◆O7qA:2012/09/22(土) 21:14 ID:IUA

椿>

お久〜

うん!頑張る☆



ルカさん>

面白いですか!?

ありがとうございます!

584:羽良 ◆QXwA:2012/09/22(土) 21:37 ID:DeQ

読ませていただきました!!

続き待ってます☆頑張ってください〜

585:りっこ ◆O7qA:2012/09/23(日) 07:21 ID:piw

羽良さん>


読んでくださったのですか!?

ありがとうございます!


はい!続き頑張って書きます!

でも、最近運動会の練習やらで時間が無いので中々更新できないと思いますが…

今日も更新出来るかイマイチ分からない状況です…

時間が有れば、更新していこうと思います。

586:りっこ ◆O7qA:2012/09/23(日) 07:38 ID:piw

「でも! 近くには居るはずだよ!!」

と、苛立つ圭吾に必死にフォローする。

圭吾は、『確かに』と言うように頷くと

「そうだな。ここら付近を捜そう」

と、勇ましく言った。



鍵も閉めずに飛び出した私達は、あっちへ、こっちへ……と、さまよっていた。

ずっと走り回っていると、もう限界なのか、圭吾が立ち止まった。

私も、もう限界だった。

私が

『もう休もうよ』

と、声をかけようとすると

「……行くぞ」

と、声を切らしながら圭吾が言った。

私は戸惑ったが、その一生懸命さにおされ

「うん」

と、言った。

圭吾はその私の言葉を聞くと、振り返り、無邪気に笑って見せていた。

私も自然に笑い返していた。



「見つからねぇ……何処に行きやがったんだ!? あいつ!」

と、圭吾が苛立ちながら言った。

私も走り回って30分。

もうそろそろ怒り出しそうだった。

その時

「夏目君の居場所。教えてあげようか」

と、後ろから声がした。

振り返ると、そこには見知らぬ美少女が立っていた。

587:薫:2012/09/23(日) 10:08 ID:Z6s

ひっさしーぶりー*

やっぱり面白いね!!

私のとは大違い…

588:薫:2012/09/23(日) 10:08 ID:Z6s


ごめん、最後のハート忘れて♥

589:りっこ ◆O7qA:2012/09/23(日) 10:45 ID:E8c

薫>

面白くなんてないおwww

なんかさっきの書き込み一段と面白くなかったしwww

薫の見たからかもwww

いや、見て無くても面白くないけど。

なんか。うん。

薫の見てから私の見ると、かなり惨めに感じてしまった…

『あ、違いが酷すぎる』って。

うん。貴方の作品には敵わないや。

590:薫(ユッピン♪):2012/09/23(日) 11:26 ID:Z6s


何を言うww

私の小説オワタだよ\(^р^)/

私のより下手くそな小説が存在するわけないだろうw

りっこの小説には敵わないぜww

591:りっこ ◆O7qA:2012/09/23(日) 15:31 ID:otE

薫>

貴方こそ何を言う!!

全然オワてないよ!!

592:椿:2012/09/23(日) 15:37 ID:i-yvI

薫がオワたなら、うちはどうなるんだ…!!!!

593:みずき:2012/09/23(日) 17:00 ID:TO.

りっこ、更新ありがとー!
やっぱ上手いなぁ…。
ウチも見習わんと···。

594:ルナ LETORO:2012/09/23(日) 17:30 ID:DmU

りっこ!おひさ♪
美少女?誰?

595:りっこ ◆O7qA:2012/09/24(月) 06:56 ID:pn6

みずき>

おう!やっと更新出来たぜ!

上手いって…そんな訳ない!


ルナさん>

お久♪ですね!

美少女?考えてません!!

596:薫(ユッピン♪):2012/09/24(月) 07:19 ID:t6I


りっこ>う…ありがとう
    君のおかげで頑張れるww
    りっこもファイト!



椿>えー
  椿は神♥

597:りっこ ◆O7qA:2012/09/25(火) 07:48 ID:0a.

薫>

マジ!?

私で頑張れるのか!!

よし、応援しまくる!!


うん!私も頑張る!!

598:りっこ ◆O7qA:2012/09/25(火) 21:34 ID:V32

「誰? あんた」

と、圭吾が冷たく言い放った。

美少女はにやりと不気味な笑みを浮かべると

「私はリオーナ。貴方達は?」

と、その美少女、『リオーナ』は言った。

『リオーナ』

その名は、日本人の名ではない事が分かる。

でも、その顔立ちは紛れもない、典型的な『日本人』の顔立ちだった。

疑問に思っていると、隣で顔を顰めていた圭吾が

「あんた。外人?」

と、顰めた顔を一切変えずに言った。

するとリオーナは、小さく笑い

「まさか、通称よ。本名は梨音奈。リオーナって言うのは、貴方達が探していた夏目との呼び名よ」

と、呆れたかのように言った。

その表情はまるで私達は見下しているようだった。

そのリオーナ。いや、梨音奈の表情が圭吾を更に苛立たせたのか、圭吾の表情が一層険しくなった。






梨音奈はその怪しい空気を感じ取ったのか

「それより! 貴方達は夏目を探しているのでしょう?」

と、話を逸らした。

私は皮肉を込めつつも

「そう。夏目君を探してるのよ。今まで違う話をしていたから、すっかり忘れちゃいそうになったけどね」

と、言った。

その言葉の意味に気付いた梨音奈は、顔を歪め、しばらく私を見つめると、違う顔があるかのように即座に表情を変えた。

そして梨音奈は圭吾を真っすぐ見つめると、口を開いた。

「夏目の居場所。教えてあげる」

と、言うと、『付いて来て』と言う様にどこかへと歩みだした。

私と圭吾は顔を見合わせると、お互いに頷き、梨音奈の後を追いかけた。

599:みずき:2012/09/25(火) 21:56 ID:TO.

りっこ更新ありがと!
楽しみにしてたんよ?
また続き書いてねっ

600:りっこ ◆O7qA:2012/09/26(水) 07:32 ID:RrE

600ナリ!!

これからも宜しく!!


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