「皆、いったん席に就け。これより作戦会議を行う」
その令を聞くや否や、皆席についてしまった。意味としてはおかしいが、鶴の一声のようだった。その声の主の顔を拝むと、私は驚きのあまり椅子から転げ落ちそうになった。声の主は、シムファー元帥ではなかったのだ、
「シムファー閣下は何処におられますか」
突然にして最高司令官がかわったことに驚く余り、その声の主が誰かをわかっていて、しかも恩人なのに、あいつの居場所を聞いてしまった。やってしまった、と気づいたが、もう遅かった。もし、二等兵だったら滅茶苦茶殴られるだろう。それだけ、礼節は大切にされていたのだ、この時は。
「准将、それが閣下はいつもの急病でご帰還されたのだ。だから、私がここに来た」
「やっぱりですか・・・あっ、挨拶を忘れた非礼、申し訳ございません。改めてご挨拶します、ソナー元帥殿」
「この非常時だ、仕方ない、にも拘らず誤ったのだし、咎めはしない」
そういうと彼は立ち上がり地図を開いた。なにをやってもかっこいいな、この人。それが、国民の中で一番有名な軍人である所以なのかもしれない。
「既に、陸軍は敵の索敵網をくぐって、高高度降下により10万の歩兵が上陸し、東の要所建陽要塞付近の瓦遼山までほぼ無傷で進撃しており、西でも揚陸歩兵15万が剣山まで数千の死者だけで制圧している。しかし、建陽には40万人の歩兵とE‐44型戦車が数百台むかっているという。東も、射庸要塞に攻撃しているが、夜間の艦砲射撃による攻撃と、大寒波、数で圧倒してくる敵軍の猛攻で劣勢になりつつある。それだけでなく、敵の第3艦隊などを含む救援部隊が接近しておりこのままでは挟み撃ちにされてしまう。よって留守番として第18駆逐隊と140機の戦闘攻撃機【衛星】を残して、全艦隊で攻撃する。まず、油断している敵艦に空撃、雷撃をし、後に艦隊を前に押し上げる。誤射を減らすため、空母も前に出す。以上」
大まかな動きが決まると次は細かい部分の調整をした、相手を後ろから攻撃できるため意見の食い違いはほとんどなかったが。
帝国歴2044年12月29日先鋒としてか、撃墜王で知られるエーリッヒ中佐による基地第一〜第十六航空隊がレーダーステルスを使いつつ、敵船団に向かっていった。
まとめます
第一話 交渉 >>2 >>3 >>4 >>6 (>>17訂正)
第二話 帰還 >>7 >>9‐11 >>12 >>13(>>8 >>13上 訂正部分)
第三話 作戦会議 >>14 >>15 (>>16 訂正)
第四話 出陣 >>18 >>36 >>44-45
-でくくられているところはそこで一つの話の塊ということ。
>>47はなかったことで
まとめます
第一話 交渉 >>2 >>3 >>4 >>6 >>7 >>9‐11 >>12 (>>17 >>8 >>13上 訂正)
第二話 帰還 >>13 第三話 作戦会議 >>15 (>>16 訂正)
第四話 出陣 >>18 >>36 >>44-45
-でくくられているところはそこで一つの話の塊ということ。