「病風」(やまいかぜ)
己の不摂生
其処に祟りて寄るは
病風
躰の隙に
入り込んで
凡百病を引き起こす
風の邪
肺が炎か
或いは別か
全が蝕まる前に
医者に診て貰え
針の一射し其で了だ
だが病の魔は
風に乗つて
又やつて来た
全が蝕まりや
動けず仕舞いの
其で了で
天井の
木目仰ぎ
苦を抱えん
第拾壱部
『不噛合』
>>122
『虫の苗床』
>>123
『白銀問答』
>>124
『空の壺は何で満つるやら』
>>126
『愛閉ジノ檻』
>>128
『背徳ニ請ウハ道徳カラノ解放』
>>129
『音終弾』
>>130
『病風』
>>131
『眠 子子 寝』
>>132
『言葉届ど只卑下たる己』