{屋ねむねむ(9)

1: ネム:2022/07/24(日) 00:00


一次創作

2: ネム:2022/07/24(日) 00:07


「え?」

思わず振り返る。
振り向いた先で、顔立ちの整った女性───FAKEは、不服そうな顔でこちらを見下ろしていた。

「俺、男だけど」

.

「はぁ……」

待ち行く人が振り返るくらいに大きな溜め息をつきながら、私は一人冬の街を歩いていた。

出掛けるはずだった友人から先程連絡があった。「風邪ひいた!ごめん!」と、ウサギが手を合わせて頭を下げている可愛らしい絵文字付きで。
風邪は仕方がない。仕方がないんだけど、もう少し早く言って欲しかった。もう家を出てしまったし、なんならもうすぐ待ち合わせ場所に着きそうだ。
来てしまったものはしょうがない。折角遠出したのだから、もういっそ一人でこの街を満喫しよう。そうしよう。

コンビニでコーヒーを買って、どこに向かうでもなく歩く。
角を曲がって少し歩いたところで、ふと、小さな看板が視界に入った。

「ライブハウス……?」

"ライブハウス MISSION �{日12時から!"

水性ペンでそう書かれた文字の下には、今日出演するのであろうグループが並んでいる。こんなところにライブハウスなんてあったのか。看板の横に添えられたパンフレットを一つ手に取る。
どうやらこのライブハウスはかなり規模が小さいらしい。その分出演者との距離が近いことが売りだ、と主張するように書かれていた。ふむ、とパンフレット片手に少し思案する。

この後特に予定があるわけでもない。ライブハウスなんて一度も行ったことがないから勝手がよくわからないけれど、折角だしこの機会に行ってみようか。

地下へと続く道は真っ暗で何も見えない。少しの期待と不安を抱えつつ、まるで吸い込まれるかのように暗闇へと一歩を踏み出した。

.

チケットを買ってライブハウス内に入ると、既に開演を待っているらしき人が数名いた。いわゆる量産系と呼ばれるような可愛らしい服装を来た女の子二人、何度も時計を確認しては汗を拭う少し太ったチェックシャツの男性等、客層はまばらだった。どうや�{当に小さなライブハウスらしい。
私も数歩下がったところで止まり、ぼんやりとステージを眺める。ライブハウスってこんな感じなんだ。
今日出演するグループは三組。どうやら�{当に規模が小さいらしい。

それから十分ほど経っただろうか。

不意に照明が暗くなり、目の前にいる女の子や男性がしゃんと姿勢を正す。それに倣うように私も姿勢を正すと、暫くしてから再びステージが明るくなる。

「こんにちは、FAKEです」

透き通って儚げで、それでいて凛とした声。
綺麗だ。私が彼女に対して初めて抱いた感想は、そんな拙いものだった。

「今日は初めましての人もいるみたいだね。よかったら最後まで聞いてって」

一瞬、視線が交わった。びくりと肩を跳ねさせた私を見て、愉快そうに彼女は瞳を細める。

「それじゃあ、聞いてください───」

3: ネム:2022/07/24(日) 00:09


一言で言えば、凄かった。拙い感想だけど、上手い言葉が見つからないのだ。
どのアーティストもよかった。中にはバンドで演奏する人達もいて、�{当に心が痺れた。けど、けれど。

「……はぁ」

一番手の、FAKEという女性。彼女の歌声が頭から離れない。綺麗な歌声だった。力強く真っ直ぐな声。一瞬で心を奪われた。余韻に浸りながら、受付で貰ったチラシをじっと見つめる。

どうやらこのライブハウスは規模が小さいだけあって、なんと終演後にアーティストと少し話すことができるらしい。
どうしても、どうしても私は感想を彼女に伝えたかった。ちょうど女の子達と話し終えたらしく、彼女達に向かって手を振るFAKEにそっと近付く。

「あ、あの」

「ん? あ、今日初めて来てくれた……」

初めまして。にっこりと彼女が笑う。ぺこりと頭を下げてから、恐る恐る口を開く。

「……歌、凄かったです。真っ直ぐで、透き通っていて。ええと、上手い言葉が見つからないんですけど……、ふ、ファンになりました!」

「へえ、それは嬉しいな」

「なんというか、全てが美しいなって。素敵な女性だなって、思いました」

FAKEが目を見開いた。
それから何も言わなくなった彼女を見て、かあっと顔が熱くなる。私、なんて気恥ずかしいことを。

そ、それじゃあ! そそくさと階段の方へと足を向けたところで、不意に腕を掴まれた。

「え?」

思わず振り返る。
振り返った先で、顔立ちの整った女性───FAKEは、不服そうな顔でこちらを見下ろしていた。

「俺、男だけど」

【�{当は、君を殺さなきゃいけなかった。】(2)

1: 汐屋 凪:2022/06/14(火) 19:40

***
感想など、物語の途中でもいいので募集しています(´・ω・`)
タメでいいので…ください(´・ω・`)
***
【�{当は、君を殺さなきゃいけなかった。】
主題歌:虚/ジェル
start…

メンヘラ女�{コ�{コりんっ!(1)

1: 水飴:2021/02/26(金) 20:18

メンヘラ女を�{コ�{コりんっ!にする短編です

赤い部屋生活《�{クの日記》(2)

1: 小野寺 祐樹:2020/03/02(月) 21:53

《一日目》2Xxx/7/9

今日はお誕生日だった。プレゼントを買ってもらう代わりに、
お父さんとお母さんに頼んで部屋の壁紙を真っ赤にしてもらった。

今日から寝る時も起きる時もぜーんぶ真っ赤。

初音の現代日�{生活物語(8)

1: れもんみかん:2020/01/03(金) 23:02

【STORY】
時は戦国時代
北近江の戦国武将で小谷城主 浅井長政。父に。
尾張の織田の姫 お市の方を母に。
その間に生まれた次女
名前は「初」
浅井三姉妹の真ん中
京極高次の妻 出家後は常高院
戦乱の世を駆け抜けた姫君が
現代日�{にて転生した。
姉の京子 兄の高志 妹の初音
三人姉弟の末っ子。
主人公は京極初音/きょうごくはつね
前世は浅井初。
高校一年生 15才
現代日�{ライフを送る。

3: れもんみかん:2020/01/04(土) 19:21


プロローグ

浅井三姉妹の真ん中として生まれた
波乱満ちた生涯を送った人生
「初姫」
長女の茶々 次女の初 三女の江
有名な姉と妹に挟まれているせいか
地味な印象。
おまけに結婚はしたはいいが子宝には恵まれなかった。
だが彼女は人生四度の落城を経験し生き延び
敵対する姉と妹の間をなんとかつなごうとした行動力
三姉妹の中では長生きをした
そんな戦乱の世を駆け抜けた姫

そんな姫は生まれ変わった
現代日�{
前世の縁なのか嫁いだ先の家の娘になった
「初音」と名付けられた少女は。
高校生活を満喫中!
楽しくエンジョイ!

*荒らし禁止

4: れもんみかん:2020/01/04(土) 19:53


第一話 前世は戦国時代のお姫様?

私は京極初音
私には自分の前世がわかる。
私は戦国時代のお姫様だったらしい
今の家族とは前世では婚家だったらしい。
お兄ちゃんが夫でお姉ちゃんは義姉

うふふ…なんか嬉しい

大好きで仲良しな家族とそんな縁があったのか…
何だか笑っちゃう。
お兄ちゃんもお姉ちゃんもお母さんも優しいし私のことを大事にしてくれている。
歳が離れているからなのかな?

うちは母子家庭。
お父さんは病気で他界。
私が7歳の頃。
父母は歳がすごく離れている。
結婚した当初は32才の母親と50才の父親
だった。
私は42才の子供で高齢出産だった。
お父さんは60才
いわれてみればおじいちゃんだったことは
覚えている。
33歳の時に姉を34歳の時に兄を産んだ母は父親が亡くなった後はスーパーでパート

さておき…

京極家にて

(お父さん…)
仏壇前で手を合わす。
私は今年、無事に高校生になった。
私立百合ヶ丘女子学院高校に入学
そこはお嬢様学校らしいが
よくもまあ貧乏家庭の私が入れたことが
ちなみに姉もそこの卒業生
理由は…近いからしい。

古くからのお嬢様学校なのか
オーソドックスの黒いセーラー服。
三角タイは白。

のはずが…

最近から新しい制服が出来た。
ブレザーと思いきや
セーラー服のまま。
{タン付きのセーラー服だった。

 キ�{ウ (2)

1: 奏汰◆8Q:2019/09/26(木) 17:53




大丈夫だよ、きみがいてくれたからここまで来れた




日�{人(6)

1: Invincible:2019/09/14(土) 19:35

やたら海外を持ち上げる人間を見て思いついた短編。人によっては不快に感じるかも。

2: Invincible:2019/09/14(土) 20:23

「ここがニホンか」

と窓の外を見て呟く男は、英国人のアーサー・ウィリアム・ショートである。彼は、観光のために日�{に来たのだ。空港に着くや否や、伸びをして、さっさと検疫カウンターを抜けると、入国審査を受けた。入国審査を担当するのは、AIである。これを見てショートは、日�{人を心から賞賛した。英国では、狂ったようにAIを配備しまくったせいで、失業率が上がってしまったからだ。AIを程よく運用できている日�{は、彼らにとって憧れの的である。彼はそのまま、パスポートを受け取って、荷物受け取りなども終えると、到着ロビーへ出た。

ロビーには中東やアフリカの人間が一番多かった。奴隷貿易船みたいに、ぎゅうぎゅうになっていた。東洋人や東南アジア人はその次くらいで、白人はとても少ない。子供の頃、ニュースで見たドイツのようだった。彼はちょっと落胆して、アフリカ人や中東人の背中を睨みつけながら、ロビーを出た。

狭っ苦しいロビーから解放された彼は、一目散に空港を出た。案の定、外は中東人やアフリカ人で一杯だった。バスやタクシーに死に物狂いで乗り込んでいる。これぐらい見苦しいことはそうそうないなと、彼は思いながら、端末を片手にタクシーを待った。

二時間ほど待ったところで、やっと彼の番がやってきた。彼はホッと一息ついて、端末をしまうと、タクシーの中の入ろうとした。その時、突然後ろから現れたアフリカ人に後頭部を殴られ、蹴り倒された。彼は痛みに身悶えした。そのアフリカ人は苦しむ彼を見ようともせず、乗り込もうとした。すると、今度は別な中東人が彼を殴った。忽ちに喧嘩が始まり、ドイツと同じような工合になった。地面に伏している彼は、何度も踏みつけられ、けられた。彼は、�{生、�{生と叫び、必死にもがいていたが、ついにどうしようもないと悟って、じっとした。そして、彼は、こんなことで、クソ難民に殺されてしまうなんて、と思って、涙を流した。その時であった。

「白人様に何をしている!」

突然現れた日�{人の集団が叫んだ。彼らは、難民集団を、スタンガンや棒で打ちのめすと、ショートや他の白人を丁重に助けた。ショートは日�{人の優しさに直面して、また涙を流した。だが、先ほどとは違う涙だ。すると、ある日�{人は突然ショートの目の前に座って、

「白人様、申し訳ありません!」

と叫んで土下座をした。しかも、額を地にグリグリと押し付けている。そして、

「我々の頭を踏みつけてください」

と裏返った声で懇願した。

3: Invincible:2019/09/15(日) 15:56

ショートはすぐにかぶりを振って、

「それはできません」

と言った。しかし、その日�{人はさらに額を地面に押し付けると、

「お願いします!」

と言った。その後も、日�{人は踏みつけるように懇願した。彼が何度拒否してもである。だから、これ以上拒否するのも良くないかもしれないと思った彼は、顔を引攣らせながら、その日�{人の頭を踏みつけた。足をあげると、その日�{人の頭には砂がかかっていた。こんなことをされれば、誰でも�{る筈だ。しかし、その日�{人は足を離される瞬間まで、興奮したような声を上げていた。さらにその日�{人は、

「ありがとうございます白人様」

と感謝の言葉を述べた。皮肉で言った、というような素振りもない。心の底から感激しているようであった。

ショートは、呆然として、そのまましばらく立ち尽くしていた。

シティウォー�{ーイズ(7)

1: るーね:2019/07/29(月) 22:33

それはとある少年の冒険譚。

少しの努力で才能が開花し、
知恵と工夫でどんな敵をも討ち倒す。
可愛いヒロイン達と恋に落ち、
地位も権力も金も運良く手に入れてしまう。
勇気があり体も強く、
顔も良ければ性格まで完璧。

そして何より、巡り来る運命を受け入れていた。

少年は数々の冒険を乗り越え、
とても幸せなハッピーエンドを迎えたのだった。

2: るーね:2019/07/29(月) 23:04

高梨斗輝は読んでいた小説を閉じ、机に置いた。
目を瞑り、大きく息を吸い込む。
「全く、ひまりのヤツも下らないものを読ませる」
ため息と共に吐き出す、大きな独り言。
聞く相手もいないはずだった言葉は、
いつの間にか部屋の扉の前にいた少女に咎められた。
「下らないとは何よ!それ今1番流行りの小説なんだよ!」
「ひっひまり!?いつからそこに?」
驚く斗輝をよそに、ひまりと呼ばれた少女は、
部屋に入ってきて机の上の小説を手に取った。
「いつからでもいいでしょ。
この�{、お気に召さなかったみたいね」
憎まれ口を叩くひまりに、斗輝も応戦する。
「あぁ、そうだな。
そんなコッテコテで、キッラキラで、
ちゃっちいファンタジーなんか気に食うか」
それを聞き、たちまち憮然とした表情になるひまり。
険悪な空気を感じ取ったのか、
斗輝は咄嗟に臨戦態勢に入った。
「そこまで言わなくたって良いじゃない!
もういい、帰る!」
声を荒らげ、部屋を出ていくひまり。
取り残された斗輝は、
今度こそ誰にも聞かれない独り言を、
「てゆーか勝手に来てなんなんだアイツ……」
ポツリと呟いた。

3: るーね:2019/07/29(月) 23:49

斗輝は何気なく時計を見た。
午後8時23分を指す針。
ひまりの家はそう遠くない。
が、流石に�{らせた相手でも
独りで帰らせるには気が引けた。
壁の上着掛けからパーカーを取り、
階下に向かったひまりへ声をかける。
「おい待ってろ、送るから」
返ってきた言葉は、
突き放すものだった。
「いらない!ばーか!」
ついでにとばかりに罵声。
そしてガチャリとドアが閉まる音。
「ばかとはなんだ……」
それでも階段を降りて靴を履き、
鍵を取り出しドアを開けた。
「ひまり?」
ドアの向こうに少女の姿は無い。
通りを見渡すも先が暗くて見えなかった。
「アイツ逃げたのか」
鍵を閉めるために振り返り、
斗輝は違和感を覚えた。
「ん……?」
一瞬では気づかない程の違い。
そして鍵を閉め、
通りをもう一度見渡した時、
「なんだ?」
ようやく気づいた。
斗輝の家は住宅街の通り沿いにある。
夜ではあるが、�{来なら
通りの先が暗くて見えない事などない。
道の脇には街頭が灯り、
その間隔は決して広くはないからだ。
しかし、�{来街灯がある所は、
夜の闇に飲まれていた。
「何が……」
自分の家の明かりはついている。
停電ではない。
そして、
もうひとつの違和感に気づいてしまった。
「他の家……明かりが……」
ついていない。
急に不安と恐怖が襲ってくる。

{藤さんはストーカーに困っている(1)

1: 作者不詳:2019/05/21(火) 08:46

ヤンデレ同士がカップルになったら……?
バカップルのやりすぎストーカー攻防戦
※ストーカーは犯罪です


【染�{ 飛直(そめみや ひすぐ)】2年1組
元ヤンキーというデマのせいでクラスメイトから恐れられているが、�{当は友達が欲しい。
小さい頃から剣道をやっていたが、高校では厳しい家計を支えるため、バイトに専念している。
美渦のことが好きで、ストーカー行為をしている。


【錦織 美渦(すとう みうず)】2年1組
成績優秀、容姿端麗な少女だが、飛直が好きすぎるあまりにストーカーしている。
飛直以外の人物に対しては愛想笑いをするが、冷たく無関心。
実家は世界規模で活動する大企業で、資産は1000億ドルを超える。

【�{藤 雅一(すとう がいち)】2年4組
飛直の親友で、飛直のストーカー化に悩んでいる。
友達を犯罪者にしたくない思いから、飛直の邪魔をする。

【透紋 騎士(とうもん ないと)】3年2組
生徒会長兼茶道部部長兼学級委員長兼風紀委員長を務めている。
ナルシストな自信家で、美渦にモーションをかけるも失敗している。

【松島 桜麗(まつしま おうれい)】3年1組
副生徒会長で、騎士に行為を寄せているが振り向いてもらえない。
引っ込み思案で真面目。

世界の崩壊、オモチャの�{懐。(8)

1: UNA:2019/04/29(月) 17:14

笑うことしかできなかった少女が初めて涙を流した時の話。

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