この城にはたくさんの種族がいる…
…魔人、付喪神、幽霊、鬼、獣人…
…旧神、機械人…人間も勿論いる。
そして来客も独特だ……悪魔に天使…
…此処はオールスター…
これは試練だ、一人一人の…
…俺は知らないけど。
【………ァ〜〜〜…】
(低く曇った声が鉄の箱から聞こえて…
のっそりとした動き…かと思えば瞬時に距離は縮まり…見当違いの岩の塊を頭突きするが跡形も無く…それどころか地面に振動まで来ていて)
「…ニャル…先輩ッ…!?…こいつら…ッ…!」
(向かった先には清掃員…と片方の体が別人のように黒い敵…確認出来ないが城の中には他にも敵達居るようで…)
「……私…がこいつやりますッ…!だから…頼んでいいでスかッ!?その鉄塊ッ!!…絶対生きまスからッ!!」
(分身増やしながら向かってくる…火花の様な攻撃を躱して避けて…ニャルに向かって一言、誠意を込めて…マスクを着けて本気で…)
「……遠慮はもういりませんね… やりなさいっ!」
( ドスを抜き、白黒が指示を… 何処かへ、飛ばす )
[ ☆%÷ ]
【 ジャマーG 】【 アンチダメージャー 】【 プロテクトll 】【 ダメージブースト 】
「 ……はぁっ!」
( 城の壁より現れた幾つもの異形生物、それぞれ
『 味方の防御攻撃大幅強化 』と『 敵の行動速度阻害 』による
サポート行動を確認すれば、白黒は鉄塊を掴まんと片手を前に突貫 )
「 まずは場所を変えましょうかっ 」
「…頼みましたッ…!!ニャル先輩ッ!!」
(分身使い…少しの間圧倒しながら躱したりと…目の前の敵に集中)
【…ぉ…ぉ〜〜〜〜…?…ぁ…ぉ…】
(片手が突き出されたのを見て首傾げて…いたも高速反応…殴り飛ばす…移動したがっていたようなので付いていく…?)
【…ぉ…ぁ…ぁ…し………て……】
「 … 」
( 防御上昇に加え… 合気の応用、ダメージを無効化し…
その、性質を確認するや 城の外へ向かい 走る )
「 付いて来なさいっ 」
【………ぁ〜〜〜…ん…】
(ゆっくりとのっそりとした動き…ついて行く…
…手にヒビが入っていたが…地面が少し抉れる変わりにひび割れも無くなり…)
【…ぁ……し………て……く…】
ぴたり
「 ……?」
( 途中… 追いかけてくる勢いが其処まで、ないことに気づく…
……先程までの勢い、あの高速具合からして… これは おかしい )
「 ……此方です 」
( 取り敢えず、合わせてゆっくりと動く )
【……ぁ〜〜……ぅ………ん……】
(近寄っても別に攻撃する素振りも様子も無く…重そうに頭を揺らしながら歩いている…
さっきの一発が必殺技…という訳でも勿論無いのだが…)
【…ん…ん〜〜〜………】
(大きく唸りながら嬉しいのか悲しいのかも分からないままで…逆に不気味)
「 ……… 」
( 取り敢えず、城から離れた場所… )
「 ……こんにちは?」
( そっと、手を握ってみる )
【………ぅ〜〜〜〜……】
(…岩のようにゴツゴツ…というか、手が岩石になっている…)
(…相変わらず曇った声…何故か今は敵意が無いように見える…)
「 …………少しだけ、おとなしくしてくれませんか?」
( 段々、何かに勘付いて… 意味の有無は分からないがとりあえず言うと
頭の鉄塊じみたものに触れ、外そうと力で試みてみる… )
(触れて外そうとした瞬間)
ドォォンッ…
(音速…とまでは行かないが目の前の敵と認識した物にパンチが突き出される…と同時に目的を思い出したのか拳を更にゴツゴツとさせながら…鉄塊の頭が睨むように捉える…)
【…ぅ〜〜〜〜……っ…っ…ふぅぅぅ……!】
(…岩石の拳は150m離れている物体も木っ端微塵にしていた)
[ バゴォォン ]
「 ……両者上々 」
( ぶっ飛ばされ 岩の塊を砕きながら埋まる…も、程なく立ち上がり
はっきりと知って、鉄塊を見据えた )
[ ビュンッ ]「 参ります 」
( 衝撃を避け、中距離まで走り寄る )
【…し………っ…!!】
[バキバキ…ビキィッ…]
(岩石の拳…が崩れ落ちると思ったがそれをさっきと同じ勢いで飛ばす…砲丸のように勢いは激しく石粒でも途中で崩れ砂のようになるので目潰しにも…)
(…“戦車”とまでは行かないがもう一歩も動かない…まるで“塔”そして圧倒的な“力”…)
「 …………… 」
( …武器らしきものは持っていない、ただ 攻撃を避けつつ… 「筆」の先を
地面に付け、鉄塊を中心に円を描く… しかし、それにも敵意は無く )
「 『 天照 』」( 暗がりに満ちた空間が… 円を中心に、優しく光に満ちる )
「 ……( 次は… )」
( 筆を構える事もなく、周りを見る… 荒涼とした、岩と砂の場所 )
【……ぁ〜〜…ぅ……?】
(相手が何をしているか分からず一瞬動きが止まってしまう…も、目的が頭の中で何度もリプレイしていて地面を大きく叩けば…小さな石から大きな石まで、全部が一斉にニャルに向かって放たれる…)
【…ぁ…ぉ…】
(……彼の名前を言うなら…ペーテット…)
「 …… あゝ 」『 霧隠 』
( 筆による上下に横の線… 現れた霧が時間を惑わし 容易に回避を行う
白黒は攻めに転じる事も無く、さらに筆を空に踊らせた )
「 …… 」『 花咲 』
( 丸い、円を地面に描く __荒涼とした岩ばかりの場に 小さく
なれど確かな芽が息付き 緑の地が広がる 天ノ光は平等に 優しく光を照らす )
「 ………… 」
( まだ 元気のない緑を見、白黒は筆に墨を含めた )
【…………ぁ〜〜〜………?】
(何が目的か分からず…戦意も無くなっているのが分かれば…肩ががくんと下がり、拳も元の大きなゴツゴツした手に戻る…)
【…………ぅ〜〜〜…?】
(見えていない筈だが辺りを見渡して…緑と光を…見ているように鉄塊の頭が下がっていて)
「 ……… 」
『 満開 』
( くるりと筆ともに弧を描けば 草木共ども、命が溢れ出す )
__太陽は昇る。
丸く 暖かい天照の元 鉄塊を包んで草木は大きく 穏やかな空間に息づく
『 疾風 』
( 風に揺れる草木は 心とかす音となって鳴り響いた )
「 ………… ( 光昇り あまねく風の精 常世を覗きへし )」
( 貴方を眺め 歩み寄る為に眼を必要とせず…
眼を閉じたまま、筆を逆手に鉄塊へ近寄る 悠々と 歩みは遅く )
「 ( 描かう日の丸 退けるは闇々 )」
【……ぁ……ぅ…ん………ぁ……】
(…完全に戦意を失い…体育座り…
とても気持ちよく…眠気を誘うような風と微かに聞こえる音…
…先程まで荒れていた地面が緑溢れる場所に…)
【…ぁ…ぅ…ぁ〜〜…】
(…何か言っているように聞こえるが…鉄塊の中からは唸り声が響いている様子)
「 ……ごめんなさい…いっときの乱暴を 」
( 目の前まで歩んだ 白黒は __眼を開け 敵意ないままに筆を走らせる )
『 一閃 』( 肌に響く事なく縦の線は鉄塊を断ち )
『 満開 』( 描かれた円は寵愛と慈しみの抱擁を )
『 天照 』日の丸は 心へ光を照らした
「 ………… 」
( 眼を閉じる、… 墨は切れていた )
…ぁ……ぁ〜…ぁ…?
(…それでも変わらない低い声…鉄塊が外れて見えるのは後頭部が石で殴られたかのように凹み…そして石で体を大きく見せていたのか一回り小さくなり…)
…ぁ…ぁ…ぁ〜…
(…何より口…基歯が欠けて上手に喋られないようだった)
「 ………… 」
( 筆を納め、眼を開く… …姿に 何も心が揺れる事はなかった
ずっと前…気づいた瞬間に、構えた心 __助けようと思うが故に )
「 ……少し、我慢してて下さい 」
『 眠眠 』
( あの、暗示… それを 静かに頭へ向けると
小さな体を担ぐべく、しゃがんで腕を回す )
……ぁ…ぅ…ん……
(フラっと…そのまま眠りについてしまい担がれ…想像していたより軽い…というか痩せていて)
「…また救うの?」
(…今度は清掃員の声が…また背後から)
「 ………それが、貴女様のお気にでも触ると?」
( 振り向く事も無く、担いで行く …丁寧な言葉、それが何なのかを… )
「 …… 」
「…流石に学習したかぁ…うぅん?好きにしたらいいよ?失敗作、使い捨てだし…まだ城で暴れてる奴もいると思うしさ?…でもさぁ、お荷物増やして…知らないよ?…いつ始末されても」
(ペラペラと喋った後…威嚇するように後ろから機械のカウントダウン音)
…じゃあね、ニャルちゃん…今度会う時は普通だから安心してね?
「 ………… 」
( 何を気にすることもない、森を出て 城へと向かう… )
( ……事実、自分が自分を追い込んでいる事は否めない
今までも同じ …為したことが全て自分へ牙を剥いた。)
「 ………… 」
( …自分がいつまで経っても、姉様を超えられないのは…
実力不相応に、愚かだからなのだろう __それでも 担いだ物を降ろす気にはなれない)
( 私が 私として成る為に )
・・・・城内・・・・
「 何さ何さ何さーーっ!?」
( まだ人間状態の、黒機 慌てて逃げ回り )
(……数秒後、煽るようなファンファーレ…
…既に仮面の姿は無かった)
・・・・城内・・・・
…待てコラ機械ぃっ!!にがさねぇぇっ!!
機械と水の相性が最悪なの分かってんだろぉっ!?そんなのガキでも分かんだからよぉおおっ…おぉ!?
(何処か濁ったような声と…ゴーグルを構えた特徴的な敵…下半身は水に溶けていて波に乗り素早く追いかける…水鉄砲を構えれば城の壁を壊すジェット水流発射…人間状態でも食らえば一溜りも無い…
…知っている理由は当然あの仮面だろう)
……おいおいおぉいっ!逃げても意味ねぇのわかんないぃっ!?
「 ひいいぃっ!? ちょっ 違うっ!カロン今っ 人間ですからぁぁっっ!!」
( 人間状態では微塵も戦闘能力がない黒機、当然逃げ回るしかない
しかし、培った回避のスキルは衰えず、音のみで弾道や速度を判断
素晴らしいまでの回避力で逃走し続けている…もの の。)
「 ふぅっ はぁっ しつこ過ぎませんかぁぁぁぁーーっ!?」
( 体力 )
…当たり前だろぉおっ!?始末すんのが当たり前ぇっ!おぉらぁっ!風穴空けてぶっ壊れろぉっ!!
(ちょこまかと躱す相手に苛立ちながら更に波は大きく…ビッグウェーブになりながら
水流の勢いも高まり連続発射…体力限界なのが分かればどんどん距離詰めていき…)
「 あ''あ''あ''あ''死ぬぅーーーっ!」
( 体力限界!人の身の弱さを呪ってそのまま )
( カロンの姿が 忽然と消え去っ …た?)
「【 リーフシールド 】!」( 波の背後から 声 )
……ぁぁあ?葉っぱぁ…?
(目の前の狙っていた獲物が溶けた訳でも無いしおまけに後ろから飛んできた…葉っぱ、振り向く)
……もう一人増えたって訳かぁあっ!
「 ヒーローが相手だよっ!」『 QUICK 』
( 現れた赤いヒーローが決めポーズ?を取る すでに変身したミィリィは
意気揚々と宣言、その後ろに… )
「 わぁっとぉ!? ・・・し 失礼しまーす 」
( 逃げ出す 黒機 )
……だぁっせぇなぁぁっ…!どっちもぉぉっ…!
…かんけぇねぇぇっ…!お前も…始末するだけぇっ…!
(そう言われた瞬間…何かが投げられてよく見ると…水風船?
それを外すように水鉄砲…さっきより勢いは弱いがやはり壁を削る程度の威力はあるようで)
[ ダンッ ]「 クイックブーメランっ!」
( 初手、相手の攻撃らしきものを全て避ける跳躍軌道で
空中へ躍り出ると、十八番の斬撃エネルギー発射、更に天井掴んで )
「 クラッシュボム!」『 コンボ成立 』
( アーマーを一部変形させ、大火力のドリルボムを狙い撃ち )
…そうくると思ってたからぁぁ…先に仕掛けたんだよなぁぁっ!!
(瞬間、水風船が破裂…辺りに飛び散る水滴が城の天井や壁を蜂の巣にする
…自分は水流に潜り込み何とも無いように防御をしようと…)
…お前が早いのはよぉぉく分かったぁ…!
(覆い尽くすような大きな波を目の前に出しながら)
「 わぁっ ととっ! ふふんっ、わたしだって簡単には当たらないからっ 」
『 回避成功 損傷無し 』
( 光速軌道と視覚強化による回避能力、水滴のわずかな隙間を潜り抜け
地上に着地すれば、今度は両手に回転ノコギリを持ち替え、波を見据える )
「 ( すごく厚い変な水の波…速度対策に撃ってきてるならっ )」
『 メタルブレード 』( 円盤を周囲へ無尽蔵に投げつけ、波から少し距離を取る )
「 行くよっ 」
……これで完璧ぃ……
(自分の周りに水の壁…膜を貼ればもう攻撃してくる事は無い…
波は更に崩れた城の破片を巻き込む…土砂流れ)
…機械の刃でもぉっ!炎でも…倒す事は出来ない…!分かるかぁっ!?水ってのは最強なんだよぉぉっ!
(前言撤回、今度は大量の水が口から入ろうと狙って来ている…溺れさせるつもりの様子)
「 でも …こんな弱点、あるんじゃないかなっ 」
( リーフシールドである程度は塞ぎ、瓦礫と波を
自身のスピードで躱し… 追い詰められかけたところで )
「 お願いっ 」『 はいよー 』
[ ヴィヴィヴィヴィヴィヴィ ]
( ミィリィの背後より大きなチャージ音!
更に直後突っ込んできた・・・航空機形態のカロン!)
【 ライトニング波動砲 】
( 最大チャージ、3ループの大雷光が波を穿ち 或いは
持参することもないレベルの電力を満遍なく水全体へ走らせる )
かっ…ぁぁ!?機械ぃっ!?言っただろぉっ!?相性最悪…なの…ぉ!?
(勝ったと確信…する前によく目を凝らして見えた突っ込んでくる機械
余裕の笑み浮かべていたものの…)
…電撃ぃっ!?…っやめ…がぁぁぁぁぁぁっ!!
(一番の弱点、感電により目前まで迫ってきていた波は消えて…本人も気絶しかけの状態)
……っ…調子乗る…なぁぁっ!!
(もう一発、巨大な水の玉…苦し紛れの一発)
「 っ!【 クイックブーメら『 アンカー・フォース 』
( ミィリィが攻撃する直前、赤、青、黄のクリスタルを握り砕くカロン
すると 背後よりカロンとアンカーで繋がった牙のある光球が突っ込んできた )
『 よぉっくも追いかけ回しやがったねー?【 フォースシュート 】』
( 光球と合体、水の球を光球で防御すると その光球
『 フォース 』を飛ばし波の根源に向かって牙を開き 捕縛せんと迫る )
………ゲームオーバァ…残念…
(拘束されて拷問されるのは目に見えている…ので痺れながらも自分の脳天に水鉄砲を構えて…
発射、しっかりと貫通し…倒れる)
「 ひぃっ !?」
『 あっちゃあ ・・・追い詰め過ぎちゃったかぁ?』
( 腰を抜かすミィリィ、落ち着いてフォースを用い 回収するカロン )
「 あ あのっ し しし 死っ 」
『 落ち着き・・・は、無理かぁ・・・ま やるようにやらせてもらおっかな 』
( 発狂寸前のミィリィを他所に だらんとした波を吊り下げたカロンは
自らの次元へ向かうべく クジラの絵へと移動し始めた )
……………
(意識はないように見えて…脈も聞こえない…
…ただ頭から血が垂れていて…その血液がどんどん矢のように尖り始めている)
…せめて…ぃっぱつぅぅ…
(最後の一発、カロンの胴体、首筋、足首に向かって発射…)
・・・??・・・
「…う〜ん、二人…アウト…それもまた一人は裏切り者ちゃん…もう一人は瀕死だけどあの感じじゃあ助けられちゃう…かなぁ?……嫌だなぁ…処分に来たのにさぁ…」
( そんな短距離、しかも運搬中に避け切れるはずもない
油断もしていた… 胴体を容易に貫通する )
『 ぎゃっ 』【 ティウンティウン 】
( 瞬間、爆発かと思えば光と粒子と化して四散するカロン…
なんか復活する気がしないでもない爆散の仕方だが、兎に角 撃墜。
… アンカー・フォースはそのまま捕縛し、クジラの絵に向けて移動し続ける )
[ ちーん ]「 …… 」
( 当然のようにもう1人は変身解除と気絶であった )
…ぁ…ちくしょぉ…!
(どうにも出来ないまま連れ去られる…意識も落としてもう逃げられない)
・・・食堂・・・
「…ブラックちゃん、大丈夫かい?こんなとこに一人で…あんたのお仲間はもう逃げられないよ?」
(黒に対応する敵…といっても武器も持っておらず攻撃もしてこず…ただ煽るだけで話している)
「 ふぅん、ずいぶん自信がおありですのねぇ…
言ったことの大きい割に合う根拠はありまして?」
( 対応された、と 思われる黒… 先頭の気配なく応対する黒は
自分の席に着き、目の前にあるトンテキに夢中であった )
「 … 沁みてますわねぇ… このキャベツ 」
………シビアぁ…ま、いいけど…何か作ろうか?
(近寄りながら両手を振る…性格的には赤の者達と根本的な所は似ている様子…)
…あぁ、でもねぇ…能力、一応持ってるけど…
…使いづらいから、ね…
「 ふぅん?ならお手並み拝見といこうかしら…
本場サーモンのマリネ・海の妖精仕立てキャビアを添えて
…作って頂きましょうかしら?」
( トンテキ二杯目、カツ丼完食中 )
「 んん、こってり油のガツンとした肉の味… 」
ーーーーーーーんなの作れる訳ないじゃん?
(瞬間、たまたま天井が崩れて落ちる…それも黒に向かって、勢いよく垂直)
…あらら、大丈夫?たまたま…落ちてきたね?
[ カッ カカカカカカ ]
「 すいませーん 爆盛りガツガツ丼とトンテキお代わり
お願い出来ませんことー?」
( そのまた次の瞬間、黒の隣に積み重なっていたのは
器用なことにどんぶり状に積み重なった瓦礫の山… すっと
持っている箸を相手に向けて )
「 偶然ですわねー はい、5 … さてさて… 」
( 早速出てきたトンテキに箸を伸ばす )
……リアクション無しかい、普通何か不審に思わない?
……つまんないの、どうしよ…あー、他の所行こっかな…
(首に手を当てながら背を向けて食堂から出るフリ…相手するのはどうにも面倒と判断
…隠れて爪噛みながら頭を回転…)
…チッ…
「 んんーっ 濃厚な肉の脂っ 美味しい美味しい美味しいですわーっ!」
( トンテキにガツガツ丼をすぐに半分は平らげてしまった )
…もう気にもしないか…まぁいいや…
(ブツブツ呟きながら…珍しく帰り用のワープゲートが開かれてその中に入る)
…しっかりとお仲間は作れたし…
[ ガチガチっ ]( 黒の衣が拘束に掛かる )
「 ……あ、お食事後まで待ってくださらないかしら?」
( トンテキとどんぶりをもぐもぐ )
……えぇ、何で?いや、単純に嫌だよ?
(こういう躱す所だけお上手で頭を下げたらバク転したりと器用にかわし…ワープゲートに半身突っ込む)
…じゃあね、ブラックちゃん!
「 …… 」
( 追おうとする衣を制止し、暫し思考の中へ… )
『 記憶のサンプル提供 』『 恩人 』『 間抜け 』
「 ………………… 」
( 2人ほど浮かんできた顔… その笑い顔が色濃く分かり
テーブルを苛立ちのあまり殴り壊す )
「 ……舐めた真似してくれますわね 」
「…流石にお馬鹿なナイアさんでも気付きましたって感じのお顔ですね!いよぉっ!」
(仮面だけがいつの間にか机の…しかも料理に突き刺されて仮面の声が聞こえている)
「…そう!全ては私の…サポーターの能力です!…あぁ、でもあれですよ?もう私は居ないので…しばらくこの城でお楽しみを…それと…
…全員助けるとか思ってんじゃないよ?英雄気取り…」
(恨みや憎しみを此方も込めたような声…)
「 ……わたくしは……
妹達と同じだと思うか?」
( 冷たく声を放つ、席を経てば 衣を纏い )
「 …… 犠牲など貴様らと奴隷だけで充分だ
優しみだけで全てが可能となるなどニャルでも思ってはいない …
貴様らは死ぬのだ、例え他がその気で無くとも… 私によってだ
逃れられぬ終わりの糸を自ら手繰り寄せるが良い そして死のみを掴め 」
「…あぁ、やっぱり君は違う…君は違うねぇ…うん、やっぱり…君と…彼だけは…私を倒せる存在になるだろうね…
(今度は明らかにボイスチェンジャーを使ったような…少し低い声、何処かプレッシャーを感じながら拍手と笑い声が響いた後…最後の呟き)
「……駒はそんなに多くなくて良いんだ…」
(…瞬間、城内から悲鳴が響く…何十人もの、聞いた事の無い死を伝える声…
何故か生き残っているのは数名…だけ)
「 ……… 」
( ……… )
( 悲鳴の声 それが何なのかを察し、虚空 睨みつけて
一先ず 家主の所へ進み始める… その歩み、雰囲気
かつて この地を滅ぼさんとした破砕者のもの )
……ふむ、来るか…
(椅子に座り肘付き考え事してる途中…気配感じ取り待つ)
(…部屋には潰れた肉塊が何十に…)
「 失礼致しますわ 」
( 鋭いシャウト共に黒い衣がエントリー
開かれた扉からは確認を得ることもなく
刺々しい気配のソレが入って来る、向かい合う形で
黒は椅子に座り… 指を鳴らし、肉塊を掃除する )
「 ……ルージュさんと 赤坂さんは何方へ行かれましたの?」
……矢張り二人か…
…どうやら転々としているようだ、わざと自分達が居たという痕跡を残して…だが、無駄…
…すぐに消えているらしい…
(別に慌てる様子も無く何事も害は無いかのように平然と告げて)
…仕方ない、赤仮君のは人格変化によるもの…ルージュに関しては…恐らく…
「 理由は伺いませんわ、許されざる事をした以上は死の刑を 」
( 冷静に 荒れ狂う、冷たい怒りには疑問の1つも含まれず
早速容赦するべきでは無い と態度で示し )「 それで 」
「 家主様は今後の対応を如何するおつもりですの?」
……ふむ、死か…
…勿論許されないのも分かっている…だが、それで死とは安直…分かるだろう?
…死とは一瞬の苦しみで全てが終わる…それで彼等の罪が償われるか?…いいや、違う…
(少し溜め息吐いた後、立ち上がり窓を見ながら話す…)
…ならばどうするか…?…無期懲役の…特製の償いをさせる…それで反省をしたのなら…我は許すつもりでいるが…
「 ……あなた様、上から過ぎますわよ?」
( 溜息を吐き )
「 我が子可愛さにそれを実行してみなさい… あなた様が対立する事になるのは
わたくし達ですのよ?わたくしの意思関係なく、望まない争いが 」
「 スケープゴート、その意義の意味を理解していますの?」
………贖罪…か…
…あぁ、いいだろう…ただ、後悔はしないと約束出来るか?…そして、君の意思は…正反対のようだ…我々とは…
……だが、いいだろう、許可する…死を持って償わせる事を…
(…冷たく圧を掛けながら小さく睨み)
…最善の選択を選ぶべきだと、我は思うがね…
( その言葉 せせら笑うように睨み返す )
「 子羊二頭の命で全面戦争が避けられる、これがどんなに喜ばしい事か…
上に立つものとして分かりませんの?…3つの勢力のうち2つの矛先、
それが此処に向く可能性があるというこの状況で 」
( 席立ち、扉へ向かう )
「 …無論、わたくしがそれほどの事をしてこの地に留まる理由もありませんわ
子ヤギ二頭と引き換えに、旧全てを連れてあなた様の前から去る… これで良くて?」
…はぁ、分かり合えないか、もういい、好きにしたまえ…
(少し呆れたらしく無理矢理出させる)
…馬鹿だよ、本当に…
「 ……… 」
( 無理矢理出され、作り苦味の表情を崩す )
「 ……辛いな、メンツとは 」
・・・・城の中・・・・
「 っっ …!」
( 抱えて、戻って来てみれば血肉まみれの惨状… それを目にし
白黒はしばしの戦慄を覚えた )
「 …… ( 今は… )」
( すべき事、為す事… それらを思い出し、進む )
…おー、にゃる…!
(向かい側から…何故か清掃員を肩に抱えてほろ酔い状態、心情なんて知らずに陽気に接する)
…なんかねぇ、でんきあやつるやつだった!…こっちは…あ、でも…あれ!…しんいりのことてきがたおれてたからとりあえずしんいりのこはやすませようとおもうよ!
…でー、でんきのやつとたおれてたやつはみっつならんでるかぷせるのところにいれてきた!
「 ……そうですか… ヴェルさんのお手を煩わせるような事は…?」
( 触手を用いて岩の子を背負って、解放された両手で
ミェンを抱きかかえようと… )
「 ( 矢張り、ですか… )」
…まったくはかった!むしろちょっとたすけられたよ!…つよいねぇ、このこ!
(嬉しそうに話す辺り事実なのだろう…渡しながら改めて酒を飲み直す)
……しかしでんきはあいしょーがわるぃ…こおりもいがいと…うん、みずっぽい
( ヴェルの言葉に頷き )
「 …………我らと相性の悪い相手を送り込んで来た、そんな単純な事では…
……よいしょ、無いようですね 」
( …もう、そう言われるように… 片手で抱っこしたミェンの頬を撫で
一応、触手を用いて周囲を索敵しつつも 小さく笑みをこぼす )
「 …… 」
……いろいろおつかれ〜…しかしあいてがほんきださなくてよかったよ…
…あ〜〜…かたいたい…
(渡した後笑み浮かべぐるぐると凝った肩回して
部屋戻ろうとしていて…)
…あぁ、たぶんだいじょーぶだとおもうよ?
「 …確かに、そうですね …後で、ヴェルさんにはマッサージでも受けて貰い、
その上で酒樽を送り付けさせて頂きましょうか 」
( 自分の部屋へ向かいつつ、索敵触手を戻す…脳裏をよぎるのは「本気」のワード
搦め手含め、私の手が通じそうに無かった… まるで、最初から私に殺害を促すような
強さの分配だった背中の子について考え、今回の襲撃の意味を探る )
「 ……何にせよ… 約束、守れましたね?」
( 頬を撫でる度、固くなりかけた心が解けるのを感じた )
…おっ、じゃあよろしくっ!!
(大きく声響かせながら部屋に帰る…荒れた破片など拾うなど後片付け…)
「…良かッたでス…本当に…」
(いつからか目を覚ましていたのかチュッパチャップス舐めながらもう一本渡し)
「 ひゃ、 …起きてたのなら言って頂けませんか?」
( 急に伸びて来た飴に驚いて… 一旦、難しい考え事を放棄 )
[ パキ ]「 ……お疲れ様、ですね 」
……今起きたンでスから仕方ないでスよ…
(少し眠そうにあくびと目を擦りながら無理矢理立ち上がり、一瞬崩れそうになるも体制立て直し)
…ていッてもまだまだだとは思いまスね…
「 愚かな私の真似はしなくても良いのですよ?」
( 背後からぎゅっと抱き上げようとしながら、しれっと自虐して )
「 ……私は持久力が高いというだけで、限界はあるのです。
貴女は私では無いのですからさっくりと休暇を挟みなさい 」
……でスけど、ニャル先輩も休ンでくださいね?
…お言葉に甘えまスけど…
(マスクの下からでも分かる程大きくあくび…
…しゃがんで躱した後背中をつー…人差し指で線のように這わせ)
……メリハリはニャル先輩も付けましョうね…
…じャ、お先失礼でス
「 ……分かりました、ゆっくりしてて下さいね?… 」
( 代わって背中に居る岩の子を抱きかかえ… 人は居ないが、
医務室へと急ぐ )
「 ……… 」
( …何故か 姉は頼れない予感がしているから )
…ん?…どーした?大丈夫か?
(医務室から出て来て…一応心配するような目で後ろの者とニャルを見る…)
【…ぁ…ぅ…ぅ…】
「 ……ミェンと同じです… 気にしないで下さい 」
( 目覚めを感じ、急いで医務室へ運び込もうと… )
…俺が看病してる奴多いから気をつけろよ?…つーかニャルはしなくていいのか?
(扉開けて中に入れれば…恐らく襲って来たであろう敵達がベッドに寝かされていて)
……とりあえずこいつらは後は安静にしときゃ治るよ、多分…
【…ぁ…っぁ……と…】
「 …場所を変えましょう… …無駄な心配は止めなさい 」
( ザレッドの言う通り… 実は… )
( それを自覚する前にザレッドの前から去り
次に目指すは… )
……本当に無理しやがって…さて…
(目の前の頭が潰れている彼を寝かせてあげ、そのまま首に麻酔…)
【…ぁ………?……っ…】
…安心しろ、手術ぐらいなら出来る…完璧に治すのは無理でもやれるだけやるからさ…
・・・薄暗き城の屋根・・・
「 …………あれ程とは… 」
( 喰らったのは 2発…戦闘の集中を解除した途端に
それは痛みを伴って襲い掛かる、肋骨が 粉砕…旧神の肉と
骨の耐久度を超え、これほどのダメージだった。…更に
人間態での疲労の溜まりから、再生も働かずに )
( 今は 救急箱を用いた手当で凌ぐことにしている )
「……おいおい、駄目じゃあないか…そんな傷を負いながら医者の治療を受けないなんて…」
(空から声が聞こえる…もう一人の主犯と思われている幽霊…憎たらしいような貼って付けたような笑みを浮かべていて…
…そのままふよふよと近づいてきた)
「…よかったら私が治療しようか?…勿論お代はいらないよ?」
「 ……申し訳ありません、貴女への信頼を尊重したいのですが…
あの間抜けを陥れた方の善意は、どうしても受けられません、結構です 」
( 手当を続け、幽霊を見据える )
「 ……貴女様は… 加担しておられるのですか?… この異変に 」
「…はは、だろうと思っていたよ…仕方無いなぁ…まぁ、いいさ、応急処置ぐらいじゃあすぐにガタが来るだろうし…はは」
(浮きながら半透明になりながら…大きく頷く)
「…その通り、と言っても意外性は無いか…はは……でも、これは彼女と手を組んでいるから仕方のない事なんだよ…少し、お話いいかい?」
「 ……それは、贖罪ですか?言い訳ですか…?
…貴女様の場合 どの意味合いでもないように思えますけれど 」
( 手当、話は続く )
「……準備だったんだよ、此れは…
…君も知っているだろう?機械が攻めてくる事件…
…それにより私は思ったんだ、あれ以上に規模が大きくなってしまえば皆が骨も残らず死んでしまうと…
…だから私は彼女…能力の保管庫と協力をして新たに作り始めたんだ…所が、そこを彼女が細工したようで…このように君達を襲い…という訳みたいだ…」
「…まぁ、言い訳と思ってもらって構わない」
(深く帽子を被りながら軽い拍手)
「 ……その話を信ずる場合、貴女様がそれをみなさまに正直に告げず…
間抜けを欺いたという時点で、裏切りと見なされませんか?
…騙されたと気付いて、戻り…何故 正直に告げなかったのですか?」
「……私は幽霊だ、死ぬ事も無ければ食べる事も睡眠も要らない…だが、勿論そんな私にも弱点がある…
(溶けた片腕を見せては苦笑い)
…塩だよ、塩…そう、分かったなら告げようと思ったさ、でもまずこれだ…はは…そしてもう再生する事は無い…医者にとって片腕を取られるという事は死を意味するんだ…しょうもないかもしれないがね…」
「 …赤坂様ですね?」
( 手当を終え、立ち上がったニャルは幾らか強く声を発し )
「…いいや、違う…あの島の管理人だよ…本当に凄いねぇ……やられてしまったよ…はは…」
(残念そうに無くなった片手を見ながらそろそろ時間かと思い飛んで行こうとする…)
「…済まなかったな、色々…無駄な時間だったろう?」
「 ……私は… その話を聞く前より、貴女様の味方です
赤坂様とも、まだ…… …本当に危ない時には、必ず戻って下さい
如何なる罪を償うことになろうとも…私は、必ず… 」
「……あぁ、矢張り君達は優しいなぁ…心に染みるよ……済まないな、そろそろ戻らなければ怪しまれてしまう…
……そしてもう一つ…私はまた作り出すだろう……機械もまた来るだろう…だから、体勢は整えていてくれ…」
(飛んでいく直前目からぽたっと水滴垂らし
そのまま透明になり見えなくなっていく…)