この城にはたくさんの種族がいる…
…魔人、付喪神、幽霊、鬼、獣人…
…旧神、機械人…人間も勿論いる。
そして来客も独特だ……悪魔に天使…
…此処はオールスター…
これは試練だ、一人一人の…
…俺は知らないけど。
『 わわっ この姿のお触りには飽きたんじゃ無かったのー?』
( ワザとらしい慌て声、案ずることも捕まえ方を練る必要もなく
手のひらに黒機は胴を掴まれた、今回は減価版では無いらしくて )
『 やーん 』
…それはそれ、これはこれ…あ、そーだ、ちょい質問…
(脇腹をわしゃわしゃとくすぐりながら
首を振り質問…じっとしてられない性分)
ドッペルゲンガーっていると思う?同姓同名の野郎とかさ〜…
『 んぬっ ぬひゃっ あひゃっ あははうっ ぅぅ へひひはっ 』
( どうしようもない口の歪み、くすぐり耐性の低さ )
『 んはっ んははっ ひょっ ひゃめぇ あふはひひっ 』
……返事ぐらいしろっての…
(仕方がないので机に乗せて話続行…少々呆れ)
…で、どう思う?さっきの質問
『 あふっ あふふ ・・・はぁ 、んー 1人はいるよ?絶対 』
( 落ち着きながら・・・肩で息しながら・・・目を閉じて呼吸して
安定させるべく胸に手当てて・・・ 息おーーーきく吐いた )
『 ふー ・・・全部が全部同じじゃ無いならね 』
……まぁ、そりゃそうか…うん、俺の知ってるあいつを信じればいいだけ…
(一つ納得すると同時に思い付く…)
…これはニャルちゃんの方が適任か、どっちか…っていうなら
『 なんの話ししてるのさー ねーマスター?それそれつんつん 』
( お腹突き )
……別に…?…ちょっと、懐かしい空気と…名前だったからさ…?
(天井を見上げて思い出す…あの時の、まだ自分が不確定だった時…)
…最初は俺も嫌われてたんだよなぁ、ニャルちゃんから…
……はは、笑えるよな、意外と…あの頃も変わらず悪戯好きで…
(首筋小指でぐりぐり)
『 う ・・・ォ ォえ 』
( サイズ差、小指でさえもまぁ小さい黒機にとっては
結構な痛みな訳でして )『 ・・・ 』
・・・・屋上・・・・
「 ……… 」
- - -- --- -- - - -- - -- --
…このサイズで耐久力高かったら言うとこ無しだけど、欲張ったらダメか…
(小指を離してあげれば試しに近くで指パッチン…
色々物は試し…というか遊んでいる)
………ん…ぁー…そっか…
『 みゃああっ こ このやろますたぁぁっ 』
【 ティウンティウンティウン・・・】
( 自らティウン、黒い粒子となって四散 )
[ キィィン ]「 ふふふーっ 今度はウチがやる番だねーっ!?」
( 人間形態、正当防衛の力すら無くす代わりに人間の姿・・・
ザレッドより、高身長 )
……あの程度で消滅するお前が悪い、流石に…
…つーかなんでどいつもこいつも身長たけんぇんだよ…当て付けか?お?…くっそ、俺も詰めるか…?
(身長170cmで黒と色々お似合いな彼
当然色々嫉妬するものはあり…ねこだましのように思いっきり両手を合わせ)
…つーか、攻守逆転とかお決まりみたいになってるけど普通なねーよ…
( さて、カロン・・・人間形態の姿に慣れないだけ
やはりと言うべきか全体的に弱く )
「 ぎゃんっ!」( ねこだましだけで大きく怯んで尻餅をつく )
「 っ ちょっとぉ・・・マスター、今はウチの番だってぇ!」
自分を知れよ…そんな美味しい話があると思うか?…お前のような人間もどきに…なぁ?
(蛇のように細くなる指…ゆっくりと告げられる宣告…とてつもない威圧)
………さて、この時のお前の構造はどうなってるのかな…?
あ、選択肢間違えた
「 ぇーーっとぉ・・・ まぁまぁマスター?こんな時のいじり役って
ウチじゃ無いですし?何ならウチ、やり返してもませんし・・・つまり
マスター、えっと・・・お見逃して下さい 」
( 足引きずる様に、座り込んだまま後退り・・・
尻餅序でに 腰も抜かしてしまったらしい、青い表情が
既に余裕という身に合わないものを捨て去ってしまった事を物語る )
……髪の毛弄り、腹突き、嘘聞かせ、その他諸々…
…その罪の精算だよ、カロン?
(両耳から細くした手を入れる…何故か長くなっておりどんどん体内に入って行き、内臓のような部分を軽く撫でられたり触られたり)
…まぁ、死にはしないさ、絶対
「 っっ!! っ ふ ふふーんっ!へ 平気ですよーだ!」
( されど、黒機も前回の失敗を覚えていないわけでは無い
一見強がりにしか聞こえないこの言葉、証拠に 勢い付いて
ザレッドを煽り、剰え捕らえようと立ち上がる・・・ )
「 んふっ ひひひ・・・( 内部神経遮断・・・つけといて良かったぁ)」
( まぁ 結局鍛えるとかでは無いのだが )
……ふーん……
(興味なさげに鼻息…瞬間腕が伸び始め…)
…このまま入れて行ったら…どうなるだろうね?
(…と表面上で言いながらも脇腹を別に作り出した手でくすぐりながら)
「 は や ・・・ぁ あぁあっ __んんッ!? ふっ いひゃはふぃひぇはふゃぁ!」
( 神経遮断の及ばない所、内部からの激しい痛撃
更に 苦手なくすぐり。一瞬で攻勢の勢いは無くなり果て
転げ、複数の刺激と痛みに喘ぐような悲鳴を上げる )
…はい、しゅ〜りょ〜…
(一気に引き抜き元の普通の長さと太さ、人間らしい手と腕に戻しながらくすぐりをやめる…
…此方も色々反省している様子)
…ま、いいや、とりあえず俺城ぶらつくから何かあったら…
「 ぅ へ ひ ひぃ ひぃぃ__ 」
( 初めての敏感な感覚に対して 慣れた者のハードな刺激・・・
無論 その気絶は5時間にも及ぶだろう。ウブであるが故に )
………あーー…うーん…ぽーい!
(そこらにあった機械のカプセルの中に放り込み…逃げるように自室を出て行く…)
…やりすぎなのは俺の悪い点…
・・・・屋根・・・・
「 ……… 」
-- - -- - - -- - - - -- - -
・・・・図書室・・・・
「 - -- - くー - -- くー 」『 __物珍しいな 』
( 珍しく、自分の位置ですやすやと 安らぎに満ちた寝顔を晒す蒼
仕事の大半を終え、逆に資料を探す中で- -- 変わったものを見る黒騎士 )
…よいしょ、つーわけで、遅れたね、悪い
(少し走って…屋根掴み勢いよく飛んで…着地
そのまま座りながら軽い挨拶)
…久しぶりだねぇ、なんか…
・・・図書室・・・
「…最近は僕と一緒だと…その、とてもはしゃいでて…頑張ってて…無理してるなって…思うんですけど…」
(毛布を被せてあげながら少し苦笑…黒騎士に向かっても同じ態度、怖がる様子も無く…)
「…でも、とても嬉しいんですよね…本当に…」
「 ………修羅場とは遠巻きに見る物、ですよ… 」
( 何時ものように呆れた… されど、緊迫を帯びた口調で
短くザレッドに言葉を返せば… 先程から、月を眺める者に向き直る )
「 …………先程、図書室で姿を見たはずなのですが 」
--- - - - --- - -- - - --- -- - -
・・・・図書室・・・・
『 噂には聞いていたよ__ 君が、それだけ言う以上は信じるしかあるまい
__これは君が誇るべき事だ。心触れ合う中でここまで隙を見せるように
なったのは素晴らしい、それだけ 君が守らなくてはならなくなる。』
( 毛布を得て 滑らかな寝顔の蒼 )
『 難しくは考えるな __ただ、自ずと分かるだろう
慕う女に対し 如何するべく動くか、それが何より誇れる事なのだ 』
……見間違いって訳じゃねぇの?…はは…まぁま、いいじゃん…
(少しだけ後ろで座りながら同じく月を見る…黒い影と月光により誰でも妖艶な雰囲気が醸し出せそうな…)
…で、何かあんの?
(…本題、基今について)
・・・図書室・・・
「…勿論分かっています…!自分は…あまり…いや、戦った事も…あまりないですけど…
…でも精一杯守ります…!」
(握り拳を作り、大きく頷いて)
「…あとやっぱり貴方…いい人ですよね、見た目からは想像できないような…」
「 ……この問題塗れの時期に…降って湧いたような大事件です 」
( ザレッドの方を振り向く )「 奇遇ながら、貴方も話していた事… 」
・・・・図書室・・・・
『 いや何 誰しも老いれば刃は錆びるというものだ __君も年を重ねれば
分かる筈だ。今は 出来ることに対して我武者羅でも構わん、立ち向かえばいい 』
( 気のいいおじさんがやるように わっしと頭に手を乗せれば
少々荒っぽく撫でてやり )
『 気負いはするな 気張れ 』
( それだけ言うと 資料を探しに二階へ__ )
・・・・ニャル・・・・
「 ヨグさんと思わしき人物、それが
図書室に本人が居る中、大廊下にて目撃されました 」
…あぁ、やっぱそーいう…ね…
………ドッペルゲンガー、正確には…偽物か…
(面倒事が増えたと分かれば頭を掻きだるそうに…
チラリとニャルを見てどうするかと小首傾げると同時に…一つ思い浮かぶ)
……あいつって可能性もあるな…いやでも…あるか?
・・・図書室・・・
「……やっぱりいい人ばっかり…嬉しいな、ここに来れて、今まで生きて来れて…
…うん、僕も頑張ろ…」
(近くの本棚から小説取り出し…専用眼鏡掛ければ蒼の隣に座り読み始める…)
「…何度読んでも飽きないからなぁ…ふふ…」
「 ……その通り… 目撃されたヨグさんの特徴
行動、様子などを照らし合わせた結果… 貴方と姉様が
手を加える前、[ 理解不能の濡書 ]であったヨグさんと酷似…
いえ、“全く”同じという結果になっています 」
( 腕を組む )
「 …姉様と貴方による、改造手術により…
災害としか呼べないようなあの方の人格は消滅した、そうですね?」
………マジかぁ…うっわぁ…めんどいなぁ…
……確かにそうな筈なんだよ…幾らなんでも記憶…つーか人格を巻き戻し再生させるなんて…流石に……そんなの可能なのか…?
(口端に手を当てて考える…不可解)
……消滅させた物を復活させる…いやいや、無理難題過ぎる…
…それが同じ…復活してる…?
「 ……カメラ設置、分身の記憶を吸収したりなど
私も可能な限り調査していましたが… 次々と奇妙な事が分かっています 」
( …口に手を当てていたが、ザレッドも同じということに気が付き 顔をしかめる )
「 ……カメラの映像に乱調、その間が出現期間であり…
分身も存在感に潰れていましたが、記憶を回収した所
出現したヨグさんが本物である事を示しています…しかし
まず『 本人が存在している状態で別の場所に出現している 』事
『 誰も居ない時間帯にのみ出現し コミュニケーションを図らない 』事
『 特に何もするでも無く 大廊下に出現し一定時間徘徊 その後は不明 』…
この様に訳のわからない事だらけです、幸い無害の枠を超えてはいませんが
いつ、どうなるのか私にも分かりはしません… 」
「 ザレッド… 貴方、いつもの甘い癖で記憶を何処かへ
逃がしたりなどしていませんでしょうね?」
……想像以上に吸われたって可能性もあるけど、容姿まで完璧にあの人作れないんだよね…必ず何処かに不備が出る…頭が抉れてたり下半身が無かったり…そう、あいつらが例だ…
…でもそうだったとしたらあいつらみたいに襲って来るんだよ…
…謎が多過ぎる、何もして来ないってのも不気味だし…うーん…そうだな……無理矢理本人と合わせる…ってのも難しいか……うーん…
(何度も唸りブツブツと…呪文のように色々呟き)
「 ……目撃の情報は私の『 分身 』とカメラによる…
あくまでも間接的な目撃が全てでです…貴方を呼んだのは
死のうが磔にされようがゴキブリ王の名の下、必ず生きてる
貴方の悪運と生命力を信頼しての事です… ここまで言えば、分かりますね?」
………やだ、え、普通にやなんだけど…最近どんどん再生力も落ちてきてんだよ?あの頃みたいに瞬時に再生しないよ?……つーかニャルちゃんがやった方が確実だろー…?
(首横振り…本気で嫌がり、前の性格の蒼は好かず会うだけで頭痛がする…と思っていて)
「 ……肝試し紛いの事をするのです、それに同伴しないとは
男とは呼べませんよと言うのはどうでもいいですから付いて来なさい間抜け 」
( 肩を掴み、引っ張る… )
…なんでこうなんのぉ…もぉぉ…!
……行ってやるけどさぁぁ…なんで俺なんだよぉ…他誘えよぉ…俺もう戦闘したくねぇんだよ…
(無理矢理引っ張られ不満そうに何度も呟く…)
「 ……皆さま幸せそうに今日をお過ごしなのですから
私のところに来るほど暇な貴方は危険を味あわせて大人しくさせるべき、
私はそう判断しました…何か異論でもあるのですか?」
( 大廊下近くまで引っ張って来る )
…………いんや、異論も無いけど…んだよ、俺なら死んでもいいってか?…はぁぁぁ…まぁ、いいよ?ちぃっと…イライラしてるし…あっちが戦ってくるならこっちも…だからね…
(引っ張ってる手を払い除け、大廊下を歩き)
…つっても、居るか分かんないのに…
( 観念し 歩く様を見るや連れ立って進む )
「 …事実、誰かが実際に見たという事例はありません…
今回の肝試しは貴方を用いた憂さ晴… こほん、本当に居るのか?
という脅威度以前の大前提を確認する為の物です…案外、勘違いやも 」
( 腕を組みながら、冷静に喋る… …落ち着いた風にしては
何度も何度も周囲を確認しており、ザレッドから全く距離を取らず )
「 ……… 」
……勘違いならお前許さないからな、誤魔化すな誤魔化すな聞こえてんだぞ、普通に
…幻覚とか錯覚とかそーいうんだと思うんだけどね
つーか肝試し感覚…はぁ、…あー、戦闘はしないからな?俺も戦い過ぎて疲れてんの、やなんだよ、全部任せるからな?
(少々の苛立ち隠せないまま歩き、此方も辺り見渡しながら
居るかもどうか分からない存在を探して…)
……はぁぁ……
「 ……幻覚とするべきでしょうか 」
( ザレッドには こう聞こえる…まぁ 聞きなれた声であり、警戒する要素はない
……その声が “前方” から聞こえなければの話だが )
「 …な… ? 」「 まず、ザレッド…何故 私の姿をした者と共に居るのですか?」
( もう1人 はっきりと喋り… そのまんまな[ ニャル ]が居た )
「「 誰ですか?」」
……まじでいたよドッペルゲンガー…うーん、参ったね、姿形もそっくり、喋り方も、全部全部…
(二人のニャルを見比べて、どう見ても同じ、鏡のように同じ二人に呆れながら壁にもたれ掛かり…)
…どーしよ
(頭を抱えて悩み事、どうしようかと考える)
A「 …しっかりして下さい、ザレッド… 」
B「 分身する貴方なら分かるでしょう 」
A「 私の言葉に繋げないで下さい 」
B「 先に言う貴女が悪いのではありませんか?」
( 次第に睨み合い。が腕を組むところも眼光も 特徴言動含めて酷似 )
A「 …… 」
……俺が最初の方呼んでたお前のあだ名、お前の好きなあの天使の名前、仕えていた元主人の名前…
…後、俺の好きなモノ当ててみろ…参考程度に聞いてやる
(訳も分からないのでよくあるクイズ形式…
中々対応的には辛い)
A「 …私が覚えていると思いますか? ポテ…そんな事…
ミカちゃん、カレン…は 如何なのでしょう?…
……私が[ 魔王様 ]と呼ぶのは… … … やめて下さいませんか?
妙な場、其処でいきなり口にさせる事はタブーに等しいのですよ?」
B「 ニャルニャルポテト、でした。そして… 好きと言うのならばカレン
魔王様の呼ばれ名はアーサー、これだけ言えば分かるでしょう?」
( … )
( Aが明らかに殺意を含んだ目でBを睨み付けるのに対し
ポーカーフェイスを崩さずにザレッドを見据えるB )
……はいはい、なるほどなるほど…?…-で、俺の好きなモノは?…ニャルちゃんの一番大切なモノは?…結構長い付き合いだし、分かるよなぁ…本物さんなら…
………つーか俺の場合分身つっても意識は無いから操り人形のように操るしか出来ないんだからな?…声は…うん、企業秘密…
(揉み上げくるくると回しながら納得するように頷き、もう何個か質問をする)
……ま、これで判別が付くよ
B 「 確かに簡単ですね… 変態行為、そして…認めたくありませんが姉様。
……私にとって一番大切なものは… あの、森です…昔もこの先も 」
A 「 ……… 」
( 言うB、しかし Aは殺意と目を閉じ 考えを深くする様な… )
B「 ……決まりましたね?」
……なるほどね、うん、決まったよ…
…ただ先に言っておく…恨みっこ無しなぁッ!!
(拳を握り締めマッハのレベルで鳩尾を突く、対象は……Bの方)
……色々足らないんだよ、どっちにしても
「 ーー っ 」[ パリィィッ ]
( 鏡が割れる様に砕け散… る、様を見ようともせずにゆっくりと目を開く
残った方のニャルは口を開く )
「 ……これに関しては…貴方も私も…同じでしょう?腹立たしい事ですが 」
( 割れた破片がザレッドへと襲い掛かる刹那 その全てを触手が捕捉 )
「 家族、友人の枠を砕く貴方にとっては __情ある者 全てが大切な物です 」
…それもそうなんだけどよぉ…俺の子供を言ってない辺り雑だなぁ……好きな事に…大切でもあるけれど…
(集まってきた破片に向かい…拳を構えて、そのまま魔力にして放つ、流石に容赦もせず…)
…さよならドッペルゲンガーッ!
「 ……!」( 確かに命中するザレッドの一撃、しかし割れた破片が再度集まり… )
[ 見たことのある形 ]となって行くのに連れ 白黒はザレッドの前にて身構える
「 ……無傷ではない様です… 後は任せなさい、ザレッド… 」
( 破片が細かく 細部を作り出す )
……なぁんか嫌な予感すんだけど、任せて大丈夫かそれぇ…!
(念の為少し下がりながら、手を銃の形に構えていつでも発射出来るように…)
……油断はダメだよ、俺の場合それでいっつも…だから
「 …………… 」
( 言われるまでも無く殺意半分警戒半分の臨戦態勢、細部の作成に入った
破片の群れを微塵の隙なく眺め続ける… 仕掛けは しない )
「 ………私の姿をしている時点で、薄々予想はしていましたが… 」
- -- - - - - - --- --- - --
「 これが件のヨグさん… ドッペルゲンガーの正体ですね 」
( 威圧的オーラの作成に数秒が必要であったものの…
全体的な質感がガラス質、しかしそれもじきに柔らかく変わる
30秒の時を経て完成されたその姿__ 生頼、濁蒼と呼ばれた存在 )
…あれだな、飴細工つーか…人形…マネキン…
(透明では無いが見た目に多少違和感があるものの、見慣れた少し憎たらしい姿…)
…で、どーすんの?…って、決まってるか…
(今回の騒がせた犯人への処罰…ニャルの雰囲気から察し)
「 ……… 」
( 頷く暇もなく腹を狙って投げナイフを投擲、ドスを抜き 肉薄する )
- - -- --- - -
「 …… 何を考えていらっしゃるのですか 」
( 一部を破片に変化 瞬時に分離する事で攻撃を『 回避 』した 蒼
無意味とは分かるが惑わす様な問いとともに横薙ぎにドスを振るう白黒だが
それすらも容易に避けられれば… -- - -反撃 と思えば無数の破片に変化 )
「 っ! 逃がしませんよっ 」 - - - - - -〈 シャシャシャシャシャ 〉
( 白黒の触手を掻い潜り 実に馬鹿げた速度で『 逃走 』を開始
迷わず白黒も後を追えど 数秒の間に距離は離れ )
……そういう時の為のこれだよッ!!
(逃げられないように両足を狙い、魔力の弾丸を二発放つ…そして蒼の逃げる先、目の前に大きな手の壁が急に出現)
……っ…あー…ったく…どんどん…能力も弱まってるってのに…
(念の為、もう一発急所を外して狙い撃ち)
[ - - - - -- - - -- - ]〈 足砕け、右腕を欠損して手に激突 〉
「 …… 」
( 逃さぬよう、ロープを用いてぐるりと縛り上げ… )
……よし、終了か?…あ、念の為きつく縛っとけよ?いつでもこいつ逃げ出しそうだしな…
(縛り上げられ安心な筈だが念には念を、一つ注意だけしておき疲れたとばかりに腕伸ばし)
…とにかくこの騒動は終了…だな?
「 ……あの、ザレッド… 」
( キツくも何も亀甲縛りの上から何重にも固結び、最早縄の塊にしか見えず…
持ち易くなった蒼を手に取り ザレッドに見せ )
「 ……これ というのかこの人… …魂が…変、ではなく おかしいのですが 」
…んぇ?どういう事だ?…ん?
(完全に身動きが取れないと判断すれば安心するも
不可解な言葉に首を傾げ)
……え、じゃあ待って、まさか…なんだけど…
「 ……エネルギーチャージ量等…力の絶対量では大きく異なりますが… 」
[ シュルッ ]( 触手を用いてザレッドと感覚を共有、魂の感性を研ぎ澄まし… )
計り知れない 底の 底の また底の底 濁りを含む様に眼に映る
深海 を覗き見る様な蒼く- - -- 【 視る 】事拒みたる 虚構たる 巨煌。
「 …現、図書室管理者 ヨグ・ソトースその人… そのもの…つまりは… 」
( 旧神… その一角たる、白黒は今信じられぬ物を見る目をしていた )
「 ……存在しているのです… 貴方が滅した… あの… 」
……同じ魂?……本当にそうなのか?……確かに消滅しただろ…?…精神の柱が一本残っていた?…あり得ない、そんなの…
(何故残っているのか、存在しているのか可能性を考える…が、どうにも分からない
しっかりと、邪悪な、濁り切った精神は壊れた筈…)
……流石に精神を再生させるなんてのは…無理だろ…どういう事だよ…
「 ……ひとつふたつの疑問ではありませんね…
どうにか、私が調べて見るとしましょうか… …して、参考の為に聞きたいのですが 」
( 縄ボールを触手で背負い、ザレッドへ向き直る )
「 …貴方が破壊したという… 濁蒼の精神、それは破壊し尽くされたのですね?」
……したよ、した筈なんだよ、二本だけだろ?
(確認の為一応聞きながらも、濁った蒼の世界にあったあれを思い出し…確かに光も消した筈)
……うん、消した…筈
「 ……ならば、これ以上は本人を調べるしかありませんね… ともかく
お疲れ様ですね、ザレッド… 何か、報酬などの要望はありますか?」
( 縄ボールを… 地下へ運びつつ )[ -- -- --- - - - - - ]
……特に無し、ま、お疲れ、少しはスッキリしたかな、気分的にも…
(そのまま地下…には行かず自分の部屋、寝るつもり)
「 …そうですか 」
( 此方も、特に思う事はなく地下へと向かっていった…
未解決、不完全燃焼の気はあれど… 静かな 気配の無い大廊下が戻る )
・・・・・地下 鍛造場・・・・・
[ ガンッ ガンッ ガンッ ガンッ ]
「 ................ 」
( 今宵も 鍛冶場の火は消えず... 辛うじて平らな、凹凸の多い銀の塊の入る炉
引き出されては叩き延し、また炉へ入れる...単純に見えて それは練度高くあって
成る物であり 素人の及ぶ仕事では無い。だから 挑む )
「 ................ 」[ ガンッ ガンッ ガンッ ]
…不安だけど…任せるか…
(チラッと後方確認…地下に続く道を見た後
首を横に振りながら自室へ戻る…色々疲れた)
「……んー…ひひ…」
(見てて楽しいものがある…だから珍しく静かに、火の調整を手伝いながら
微笑み浮かべる…頑張っている姿を見ては此方もやる気が出て)
[ ガンッ ガンッ ガンッ カンカンカン ]「 ............. 」
[ フ''シューーーー ]
・・・・・20分後・・・・・
...一見 無造作に机の上へと放り出された、そのような様の盾が在った
持たざる者の眼にはそうとだけしか映らぬだろう それで 終わるのだ。
しかし___
銀が象る猫のまなざし... それに 惹かれた者こそが ...
作った者が 『 不 』と断ずるこの盾の 砦が如き堅牢と 羽掴むがような軽量と
正確無比に圧縮された 業が生み出す【 美 】を知るのだ __
・・・で 自己評価・・・
「 ...... ウゥゥーーーーーっ .... チクショぉぉぉ...... 」
( もう銀で出来る領域では無いものを生み出そうが目的が出来なければ
『 鍛冶屋 』という種類の芸術家は納得しない。机に置かれた盾を前、悔し涙に
四つん這い、正直第三者から言えば何でそこに拘るのか、完成したものを眼前、
そう 思うしか無い )
何で『 魔法耐性+2% 』に拘ってんだ、お前。
…また失敗なのか…うーん…ん…
(机の上に置かれた失敗した物を見つつ落ち込んでいるテホプに近づき、優しく背中ポンポン…少し慰めるもどうしようかと…)
…うーん…どうしたほうがいいんだろ…
(…仕方がないので使われてもいない銀盾で爪研ぎ、鋭く尖らせていき)
「 ...あぁ ... あったけぇなァ...うぅ 」
( レギオンの尻尾を枕のように抱き締め 泣き言が流れる...
落ち込み用の激しさが 今回の渾身っぷりを物語り )
「 .... うわぁぁぁん 」
…あぁ、うん…お疲れ様…
(この落ち込み様はすぐには治らないと判断しとりあえず気分を落ち着かせるように肉球で頭撫でて
下手にくすぐりもせずに枕にさせる…無抵抗)
…次、次がある…ぞ?
「 .....ぅ ...ぁー ぁぁ もぉ... お前ェ... 大好き.... 」
( 座り直してまぁ何時もの人形抱っこ )
( マイナス気分の中和剤としては最適であるレギオン、それが
目の前にあるのだから月夜はもふもふせずにはいられない )
「 .. ... .. ... 毛並み良いなぁ 」
…テホプが落ち着くならこれくらい全然構わないからな〜?
(気遣い笑みとピースをテホプに向かいしながや人形のように抱えられゆっくりと首を振り
腰に腕回しながら眠気誘うようなほんのりと暖かさ出して)
ありがとなー……特にケアしてない筈なんだけどな
「 ... .......[ こく こく ] 」
[ とてっ ]
( やわらか毛並み 暖房よりよっぽど良い暖かさにあえなく撃沈。
横倒しになっての衝撃すら意に介さず、そのまま眠り始めた )
「 ....ふー ...かー .....ぐ 」
……さて、テホプが目覚めるまでこっちも眠る…かー…
(自分が出した暖かい風だが眠気を誘い、腕枕にしながら寝ようとウトウト…
一回思いっきり伸びた後、大あくび、そのまま…)
……おやふみぃ…
「 けぇぇ.............. 」
・・・・城の外 何処か知らない谷の底・・・・
空まで暗く見えるほど 谷と呼ぶからには当然である地の底は深過ぎた。
暗い 暗い… 暗い… 。
「 ……ここ、…何処…?」
………ぐぅ……
・・・谷底・・・
(そんな中、不気味に響く足音、音からしてかなり大きな人が歩いている…
じわじわと近寄って来て……)
「…あァ?…誰だ、お前?…あのリストにあった見た目じゃあねぇよなァ…?」
(赤い三つ目の巨漢…左の目は爪の後、両拳にメリケンサックと砲台のような物が着いた機械…動きやすい様にか赤いマントとシャツ…シャツにはシンプル、Destroyerと描かれて首に星のチョーカー…ギロリと此処で歩いている者を見ては…目線を合わせようとしゃがみ込み…)
「…おい、ガキ、お前此処ら辺で城って見かけなかったか?」
へ?と暗い中に眼を凝らし
凶悪極まりない容姿に小娘は腰を抜かした。
「( 約9秒に及ぶ断末魔の如き悲鳴 )!!!!!!!! 」
( 後ろ向くことも出来ない混乱ぶりから全力で後退り… も
後ろにあった壁により多くは移動できずに勢いで背中を強打 )
「 ( 誰かもう一人居ると勘違いした悲鳴 )!!!!!!!!!! 」
無茶苦茶。
「うるっせぇなァ…おいおい、落ち着けよガキ…大体てめーは何で此処にいるんだよ、んで城ってどっちだ…おい、大丈夫か?」
(苛立ちが顔に現れて青筋を立てながら近づきとりあえず悲鳴が色々とうるさいので宥めようと……
頭を掻き毟り…傷をつけて手を血に濡らし…その手を目の前の小さな子供に向かい伸ばし)
「…少し静かにしてくんねぇか?ギャーギャー騒がしいんだよッ!!」
「 ひっ 」( 怯えた表情から全く変わらずに言葉もまともに出ず )
( まるで蛇に睨まれた蛙… 血塗れの手を前に 平凡な人間同様
腰を抜かしてへたり込み 相手を見て口も開けず、ただただ恐ろしさに
涙を流す… 反撃 逃走は心身が成っている者にしか許されない )
「…チッ…で、質問に答えてもらいてぇんだが…城ってどっちか分かるか?」
(泣き始めた相手に質問も出来ないと思えば、血が付いてない方の手で相手の涙を拭い
少しだけ顔を普通に戻して、笑わせようと笑顔作り…
どうしようかと更に頭を掻く…せいで笑顔浮かべてる最中に血が垂れて来て)
「…んな怯えなくてもよぉ…?」(恐怖、殺人鬼、死神のような顔)
「 !…… !!( 恐怖で喋れ無いながらも、右手の指を上に向け )」
( いよいよ恐怖は最高潮に達する… 悲鳴 怯える声すら封じられては
四肢、辛うじて右手がぎこちなく動く以外に震えて動かせずに 顔も
これほどの恐怖を前にしては表情の変化も無くなり 恐怖のまま固まる )
「……仕方ねぇなァ、ちょっと見てろよ?」
(仕方がないので一旦離れる…どうにも怖がっている様子を何とかしなければならないと思い…
地面に両手を着ける、すると…
少しずつそこに草や花が生えてきて…虫や鳥も此処に集まり始める、その代わり巨漢は少し元気が無くなったように見えて)
「……はぁ、すまねぇな、ガキを怖がらせ続けるのは趣味でも何でもねぇんだ」
っ!! …… ……んー …… へ?
「 ……オオコウモリ…?……虫も… 」
( 急に 心安らぐような植物や生物の出現にキョトンとしながらも )
「 …… ……えっと… わたし… … 」
( …おどおどと 意思疎通を図ろうとする程度には… 感情が和らいでいた )
「…あんましたくもねぇマジックだよ、気にすんな…で、質問答えてくれるか?ガキ…」
(此方も少し柔らかく…なったのか分からないが手を離しても生物や植物は様々にいて)
「…城の方に生きてぇんだよ、俺様…何処か分かるかァ?」
(相手が魔力などを持っているか額にある目で確認しながら距離離したまま聞き)
《 魔力値
基本パワー : 下級魔術師相当
スタイル : 汎用補助
性質 : 極めて特殊 攻撃能力は低い
総合評価 : 地力の低い回復術師 》
「 …… ……お客さん… だったんだ…(ボソッ 」
( その他の魔に関する力も基礎こそあれど魔力と据え置き。
何でもできるが何にもできないタイプ、そんな事はいざ知らずに
小娘は少しずつ喋る勇気が出てくる )
「 ……谷から… 出れたらわかるかも… おじさんも 迷子?」
「……持ってはいるけどそんなでもねぇな…小腹膨らませるぐれぇか…」
(小さくブツブツと呟きながらも普通ぐらいの魔力と分かれば倒す価値も無く、大きく溜め息吐いた後、今度は血を出さないように気をつけ頭を掻き)
「…おじさんじゃねぇよ、ふぅ〜ん…迷子か?お前…」
(小さく舌打ちした後、手掛かりも無いのと変わりなくどうしようかと思いながら、辺り見渡し)
「 …… うん ……城で… 変なもの見たと思ったら ……こんなとこに… 」
・・・・ 数十分前・・・・
( お夜食探してこっそり抜け出し中… )
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「 ……なにこれ? 」
( 落ちていた… 回収し忘れの『 濁蒼の欠片 』…不審を心に
取り敢えず父様に見せようかと手に触れ… )
[ 発光 ( 目が!目がぁ〜!)]
・・・・気が付いたらこんなところ・・・・
「 ……ここ、何処なんだろって…思ってたら… おじさんが 」
「……ふぅ〜〜ん、欠片ね、後おじさんじゃねぇてぇの…」
(興味なさそうに溜め息吐きながら訂正…とりあえず歩き出し)
「…先に来た…“クリーナー”からの連絡も無し…何処だよ…」
(砲台のような腕を確認…信号が来ていないのが分かれば苛つきからか頭を掻き始め)
「 ……そーだ… 欠片… 」
( 話をして ハッと確かに掴んだ欠片の事を思い出せば…
ポケットの中にあったそれをつかみ出すが… )
「 …っあ!待ってよ おじさーんっ 」
( 心細いのか 打って変わって付いて行こうと )
「…何度も言わすな、おじさんじゃねぇよガキ…てかなんでついてくんだ」
(呆れながら歩くペース変えずとりあえずの道を進み掻くのも流石に血が足りなくなると思えばやめて)
「……………てか、お前、城に住んでんのか?」
(先程の会話で気になった点を問いかけ)
「 いやっ… わたしも迷子だし… それに おじさん…お客さんなんでしょ?」
( 何とか追いついて隣に )
「 うん… 父様と母さんが城に住んでるから… 」
「…お客さん…まぁ、そーか…うん、そーだな」
(何度注意しても治らないのでそういうものと思いながら、良い事聞いたと思わんばかりに笑顔浮かべ)
「…ふーん………?その城って他にもたくさんの人いんのかぁ…?例えば…昔の神様とか…」
「 …うーん 昔の神さま…?それは…知らないけど
すっごいメイドさんとか、あったかい猫さんとか…
いろんなたくさんの人が居るよ?」
「…あァ?…聞いてた情報と違ぇな…どうなってんだ?……クリーナーは先に行った筈だしまだ反応もあるが返事が無い…どーなってんだよおい…」
(ブツブツ呟きながら歩みは止めずに進み)
「 ……?」
( …自分があまり知らないような事を聞くが
やっぱり理解はできず、そのまま付いていく… )
少々、見え辛いが 欠片が少しだけ光る
「…で、この道で合ってんのか?」
(聞いても相手が分からないとは思うが、静寂というのが一番辛いので感情抑えながら歩き)
「…落ち着け、無害なガキだ、必要ねぇ…」
「 …え… ……? …あっち… じゃないの?」
( 急に聞かれれば困惑そりゃ困惑、答えも分からないので…
何故か ⬆ と刻まれた遠くの岩を見付けて 指差す )
…何故 見えてるのか?
「………あ?まじか?……お前目ぇいいな…」
(目を凝らせば確かに見えて、人間にしては視力がいいんだと思い素直に褒めながら、その方向に歩き出し…)
「……魔法って訳じゃねぇな…」