>>923
瞬間、周囲に炭酸がまき散らされた。
「うぉっ、何だ⁉」
犯人たちは驚き、慌てふためいている。
「本物の爆弾がないのなら、こういうのもあるんだよねぇ。名付けて、炭酸爆弾!」
すごい……。
「じゃ、あとは指示通り」
カルマくんの言葉に、僕らはうなずきあった。
「了解」
暗視ゴーグルのおかげで僕はすぐに茅野のもとへとたどり着けた。
「な、渚」
「よかった、茅野」
僕はほっとして彼女の手首や足首についた縄を解いた。自由になった茅野は、僕に抱き着いてきた。
「渚ぁ……」
ぽろぽろと涙を流しながら茅野は僕にしがみついていた。
え、えーっとどうすれば……。
みんなは周囲にいた犯人たちをあっという間に倒していった。
「くっそ、このままで済むと思うな!」
「⁉」
海が近くで反応した。犯人グループのリーダーと思われる男が何かを取りだしたのだ。
「まずいっ!」
手にされていたのは、爆弾だった。