「あー、はいはいはい。なんか百愛と一体化したみたいでよかったな…」
またお兄ちゃんは優しく笑って私に眼鏡を差し出し返してくれた。
って、え、お兄ちゃんちょっと気持ち悪いよ?
でもこの顔を見せられたら何もかも忘れて許してしまいそうだ
「じゃあもう帰るな」
「え、もう帰っちゃうの!?」
「何?もっとお兄ちゃんと居たかった?」
お兄ちゃんは私をからかっていっているのだろう。 でも私は本気で残念だった。
さっきは怖かったけど、もっと話してたかった。まだ一時間もたってないのに…
「……俺ももっといたかったけど…また会いに来るから」
私の気持ちに気づいたのか、さわっと私の頭に手をおいて撫でた。
こんなにも包容力に満たされたことが今までにあっただろうか
「じゃあな」
お兄ちゃんはそう言って部屋の''窓''に近づく。
ってええ!?
「お兄ちゃん、まさか窓から!?ええっ!?」
まさか、まさかと思ったけど、ええ!? でもお兄ちゃんは笑ってなどないし…
でもお兄ちゃんはどんどん頬をゆるませて…
「あははっ!ばーか、そんな訳ねーじゃん!冗談、冗談!!」
……え?
「じゃあなー、百愛ー」
お兄ちゃんは笑いながらドアに近づいていき、帰っていった。
こっ、この野郎!!
「お兄ちゃんのばか!もう来るなし!!」
ドアの奥から笑い声が聞こえる。 ほんとなんか色々かわるなぁ、もう…
でもそれは今まで暗くなっていた私を元気にさせてくれるためのものだったのかもしれない
私はいつもこう思っちゃうんだ。 気づかないとわからない優しさ。もう、ほんとにお兄ちゃんは優しいなぁ…
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