暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part5♪

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1:みゆき:2016/04/20(水) 06:38 ID:g/M

Part4の続きです
そっちが終わったら
ここへ!
X荒し、なりすまし
O雑談、小説
です
よろしくお願いします♪

501:凪海:2016/05/08(日) 19:27 ID:ySs

500オメデト!! ヽ(`・ω・´)ノ イェイ!!

502:A :2016/05/08(日) 19:31 ID:0IU

500おめ★☆

503:凪海◆L6:2016/05/08(日) 20:21 ID:ySs

>>496

期末テスト前日

 海はカルマに数学を教わっていた。

海「ねぇ、カルマ……」
カ「うん?」
海「私に、協力してほしい」
カ「何をー?」

 カルマがそのとき思いだしたのは、体育祭のときのことだった。

体育祭

海「海はいつか、クラスメイトの誰かを殺す」

海「テスト、1位をとるのを」
カ「なんだ、そっちか」
海「?」
カ「いや、なんでも」

 海はペンを置いた。

カ「でも、いいのぉ? 一応俺ら、1位をとるために闘いあってるっていうのに」
海「そうだね……。でもさ、私。昔っから1人で闘うよりもペアで闘うほうが得意なんだ」

 そう言われて、カルマはふと思い出した。
 夏休みの南の島で、海は渚と協力して殺し屋を倒した。体育祭で、海(カイ)はみんなと協力して棒倒しに参加した。
 一方で、彼女が転校してきて殺せんせーを1人で倒そうとした。死神と対峙して1人で彼を殺そうとした。

カ(たしかに、そうかもね)
海「もちろん。1位を譲る気はない。でも、1人で1位を狙うよりも2人で1位を狙った方が、私の場合。成功確率が上がる気がする」
カ「今まで1位をとれなかったのは、それが原因ってこと?」
海「あはは。かもね」


数学

 海は最終問題を前にして、その立方体の中で座った。
 目を閉じる。

海「あー、数学ってわかんなーい!」
?「もうちょっと頑張ろ。あとちょっとで正解にたどり着けるわ」
海「うー。ねぇ、もうやめたい。国語やろ、国語!」
?「ダメよ。海が数学をやりたいって言ったでしょ」
海「言ったけどさー」
?「苦手な問題を前にあきらめてしまったら、椚ヶ丘への道は遠いわよ」
海「げっ。そんなに難しいの⁉ 椚ヶ丘の転入試験って……」
?「そうよ。転入試験に一発で合格できるのは難しいんだから。でも、海は基本はできてるから、問題は応用ね」
海「うー。理数系が得意な奴って脳みそどうなってんのさ。××さんの頭の中、のぞいてみたいわー」
?「だから、『××さん』じゃなくって『お姉ちゃん』でしょ」
海「お、お姉ちゃん……」
?「うん。さ、頑張りましょ」
海「はーい」

海(数学は、苦手な教科だった。もちろん、今でも苦手だ。この教室で私は色々なことを学んだけど、数学だけはどうにも倒せない敵だ。殺せんせーと同じで。でも、あの怪物教師に教わって、カルマにも教わって。みんなにも教わって。視えてきたものがある)

 海は立方体の壁を手でなぞった。

海(これはきっと、私が得意な問題だ。数学は苦手だけど、コンビネーションを得意とする私になら解ける。やっぱり、カルマに『2人で1位をとろう』と言ったおかげで。なんでかな、心が軽くなった気がする)

 海はにやりと笑った。頬からは一筋の涙がこぼれた。

海「一緒に闘うことの楽しさを教わったから解ける問題、か」

 海は答えを書いた。

海(1年後には、どうなってるかわからない。今だけ、今だけでいいから、この楽しい日々の中で、楽しい思い出の中に浸らせてほしい)



テスト結果発表の日(渚side)

殺「さて、皆さんの第二の刃はターゲットに届いたでしょうか。細かい点数に四の五の言うのはよしましょう。今回の焦点は、全員がトップ50をとれたかどうか。本校舎でも今ごろは結果が発表されているはずですので、E組でも先に順位を発表してしまいましょう」

 殺せんせーはそう言うと、大きな模造紙を黒板に広げて貼りつけた。 
 僕らは席を立ち、黒板の前に集まった。

寺「お、俺が47位⁉」
吉「うちでビリって寺坂だよな」
原「その、寺坂くんが47位……」

 と、いうことは。

皆「よっしゃーーーーーーーーーー‼」
前「上位争いも五英傑を引きずりおろしてほぼ完勝!」
杉「そして1位は初のカルマ、そして海!」
海「よ、よかったー……」

 カルマくんは、安心してその場に座った海の背中をぽんぽんとたたいた。

*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ*:..。oƒ *

 何故、寺坂の順位が47位なのかというと、カルマと海が1位をとったからです! そうすると浅野が3位なので、寺坂は47位となりました。(そしたら進藤は51位か……)
 ここから話を飛ばして……。

504:黒猫&◆WA:2016/05/08(日) 21:17 ID:Mrw

500オメーーー!
カルマと海無事にいい点数取れて良かったぁーー!

505:凪海:2016/05/08(日) 21:58 ID:ySs

>>503

最近、海の様子がおかしい。
演劇発表会の練習の最中、「ちょっとトイレ」と言って、30分くらい戻ってこないことがよくある。帰ってきたと思ったら、顔をげっそりさせている。まるで、気分が悪くて吐いてしまったような顔つきだった。お昼も、僕らと一緒ではなく、1人で食べていることが多くなった。その上、少食。
隣の席のカルマくんが「そんなんじゃ足りないっしょー。これあげるよ」と言って、パンとか分けてくれるのに……。

海「いい、いらない」

と、素っ気ない態度をとる。
早退と遅刻、欠席が増えていった。
結局、演劇発表会の日は発表が終わってから学校に登校してきた。

渚「海、大丈夫?」
海「へーきだよ。ちょっと最近、貧血気味なだけ」

笑ってごまかすけど、なんかやっぱりおかしいって。
そこへ。

海「あ。ねぇ、渚。カエデが呼んでるよ」
渚「あ、ホントだ」

茅野がこちらに向かって手招きをしている。
今、みんなは冬休みの暗殺に向けて話し合ってる最中だ。
僕は海のことが心配だったけど、教室をでた。

506:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/08(日) 22:13 ID:p/I

500おめ!
塾の宿題も学校の宿題も終わらない(泣)
明日塾も学校もあるのに!

親の目盗んでここに来てるよ!
これから来る回数減るかも知れない…
親が3DS取り上げようとしてるから…

皆も宿題は早めに終わらせるんだぞ!
そうしないと私みたいになるからねw

507:凪海:2016/05/08(日) 22:23 ID:ySs

しゅ、宿題…。
チ───(´-ω-`)───ン

508:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/08(日) 22:33 ID:p/I

あれ?もしかして凪海宿題終わって無い系かい?

509:凪海:2016/05/08(日) 22:36 ID:ySs

宿題というものがあるかどうかも忘れてる系www

510:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/08(日) 22:44 ID:p/I

あっそっち系か!←何系だよ!

私も同じだお!
宿題面倒だおね!
勉強頑張ってだお!
おやすみだお〜♪

ちょっと待てーーー!!
何で語尾に『だお』付けてんのかって?
それはね………

アニメでメール打つときに語尾に『だお』って付けてたからw

以下と面白いよw
そういう訳なんでw
たまに『だお』って付けて合っても気にせずにw

私の気分で付けてるだけだからw
そんじゃ、おやすみなさ〜いだお!

511:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/08(日) 22:46 ID:p/I

あっごめん!
『以下』じゃなくて『以外』とだった

512:凪海:2016/05/08(日) 22:52 ID:ySs

だおだお、おやすみーww

513:凪海:2016/05/08(日) 23:07 ID:ySs

>>505

茅野に案内されたところは、体育館倉庫だった。
床には青色のビーズがところどころに散乱していた。

渚「あっちゃー、派手にぶちまけちゃったね」
茅「片付けてたら手が滑って。川の表現に使ったビーズなんだけど、小道具会社からの借り物で」
渚「いいよ、2人で拾おう」
茅「ありがとー」
殺「席をはずしたのはそういうわけですか。せんせーも手伝ってあげましょう」
茅「あはは。じゃあ頼っちゃおうかなぁ」

僕らはビーズ拾いを始めた。

茅「色んな学校行事やったよね」
渚「うん、でもこれ片付けたら全部終わりだ」

これからは暗殺に専念できるけど、修学旅行も体育祭も文化祭も、普通の学校以上に充実してた。
僕らはこの1年間の、色々なことを振り返りながら作業に励んだ。

茅(イトナくんのときは焦ったなー。先に殺られちゃいそうだったから。いつも殺せんせーは、私たちのために、危険を冒してでも助けてくれて。渚も、見ててハラハラするときもあったけど、私の隣で、いつも真剣に殺気を放っていて……。私もこの教室で、色んなことやれたなぁ……)

よし、こっちは片付いた。
次はっと。
そう思いながら、なんとなく視線を後ろに向けた……。

茅(気づかなかったね、最期まで)

茅野の、首……。
あれって!?
ウソ、なんで……。なんで、茅野に……。
突然、爆発するような音が響いた。
茅野の首にある、触手が、体育館倉庫の床を破壊したのだ!!

殺「え……!?」
茅「大好きだよ、殺せんせー。死んで」

☆(茅野side)

ずっと見てきた、いろんな殺し屋が挑んでは失敗していくのを。その中での最大の成功例は、単純な落とし穴。私の触手は、「死神」よりも上手に殺れる!!
殺せんせーは必死になって地上に登ろうとしているけれど、残念。上手でしょ? せんせーの動きのパターン、特等席で1年たっぷり予習したから!!
あと、一撃!!
私は触手を振り下ろそうとした。

茅「!? まずいっ!!」

殺せんせーがエネルギー砲を撃とうとしている。私は急いで攻撃から防御に切り替えた。

☆(渚side)

磯「渚、大丈夫か!?」

体育館倉庫から抜け出すと、みんながいた。

渚「だい、じょうぶ……」

近くの地面がボコボコと盛り上がり、そこから殺せんせーが飛び出してきた。

殺「はぁ、はぁ、はぁ……」

次に、体育館倉庫の天井が破られ、そこから……。

茅「壁を壊して地中から脱出か。しくったー。殺せんせーが生徒を殺すわけないのにね」
奥「か……」
神「茅野さん?」
片「何、その触手……」

514:玲 ce12:2016/05/08(日) 23:14 ID:emg

....やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
渚カエ!!渚カエ!!渚あか!!渚あか!!
キタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタ
!!!!!!!!!!
ここの話しめちゃくちゃ好き!!!!!(・∇・)(・∇・)(・∇・)(・∇・)
続き気になって仕方ない!!続き気になって仕方ない!!

515:凪海:2016/05/08(日) 23:44 ID:ySs

>>513

殺「茅野さん、君はいったい……」
茅「ごめんね、茅野カエデは本名じゃないの……!?」

突然、だった。
茅野の首から生えていた触手が、吹っ飛んだのは。
横から、対せんせー弾が発射されたのだ。

海「やっと、正体を表したね。茅野カエデ。いや、雪村あかり!!」

海が首からさげて持っていたのは、どこにでもあるような、音楽プレイヤーだった。その、本来ならイヤフォンをさす部分から、発射されたのだ。

渚「う、み……」

海はウェストバッグを地面に落とした。そこから20センチくらいの棒を取り出す。
あれは、日本刀!?
そうだ、間違いない。海がその棒にあるボタンを押すと、そこから刀がでてきた。

海「たぁっ!!」

海が思い切り跳躍し、茅野の触手に向かって刀を振りかざした。

渚「海っ!!」
茅「くっ」

海の突然の攻撃に動揺したのか、茅野はうまく反応できず、必死に避けていた。

岡「どう、なってんだ。茅野に触手……」
前「その上、海はずっと茅野に触手が生えてるのを知ってた素振りだったぞ」

僕らの間に、動揺が広がった。
そして、そのとき。僕の頭の中には、あの日の海とカイの言葉が蘇った。

夏休み

海「君には、あの教室の真実が見えていない」

体育祭

海「海はいつか、クラスメイトの誰かを殺す」

もし、もしもそれが、他の誰でもない。茅野のことだとしたら?
もし、今。海が茅野を殺そうとしているのだとしたら?
そんな、こと……。
だって、海はいつも茅野と仲良くしていたじゃないか。スイーツ店に行ったとか、このお菓子が好きなんだとか、いつも。楽しそうに会話をしていたじゃないか! それ、なのに……。

海「そのとき、お前は海の助けになってほしい。海が、誰も殺さないで済む方法を。海が、幸せになれる方法を。それが俺の、俺たちの願い。お前への約束だ」

渚「助け、なきゃ」
カ「え? な、渚くん!?」

みんなが僕に声をかけたけど、そんなの、気にしていられない。だって、あんな茅野。あんな海を、もう見たくない! 見て、いられない!!
気付いたら、僕は、2人の間に割って入っていた。

海「!?」

海が、驚いた顔をして僕を見た。けれど、振り下ろされる刀と、その向こうで同じく驚いた顔をしているのは、触手を振り下ろしている茅野だった。
頭に、強い衝撃が走った!!

海「な、渚ぁっ!!」

海が青ざめた顔をして、僕に手を伸ばしてくる。僕は、その手をつかもうと、手を、伸ばした。けれどそこで意識は途絶えた。
意識が途絶える寸前、僕はいつの日かの海との会話を思い出していた。

海「なぎ、さ……。良かった、ホントに、良かった……」

涙を流すジャンヌの顔を、僕はほうけて見ていた。
ジャンヌはいつも通りの白い、無地の着物を着ていた。その、白い布に、まるで花を咲かせたように、赤い斑点が、いくつもついていた……。

516:凪海:2016/05/08(日) 23:53 ID:ySs

はい、これが私の答えです。私が、ずっと書きたかったことです。
ここから話がややこしくなるので、私が初投稿した、1番最初のスレッドから見直したほうがいいかも……。
ところどころに伏線を貼ったので。
それにしても、ここまでほんっとーに長かったなぁ。

ちなみに、海が茅野に触手があると知っている素振りを見せたシーンは。

https://ha10.net/ss/1446717197.html

↑これのスレ番号 295,297,365,523です。

517:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 07:03 ID:Mrw

お疲れ様ーーーー!

518:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 07:08 ID:Mrw

これからもファイトq(q'∀`o)

519:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 19:23 ID:Mrw

コンー!!

520:凪海:2016/05/09(月) 19:35 ID:ySs

コンニチハー((((o´ω`o)ノ

521:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 19:52 ID:Mrw

wwww(。・ω・)ノ゙

522:凪海:2016/05/09(月) 20:10 ID:ySs

私の小説、変かな カタカタฅ:(´◦ω◦`ฅ):

523:凪海◆L6:2016/05/09(月) 20:27 ID:ySs

>>515

 暗闇の中で、少女は泣いていた。僕は声をかけようとしたけれど、声がでなかった。
 その子は、口を開いた。

女「絶対に、助ける……。私の命に代えても……!」

 僕はその声を懐かしく思うと同時に、もろく崩れ去ってしまうような危うさを感じた。



 誰か、泣いてる? あの、夢の中の女の子だろうか。
 光が、差した。

海「あ……、な、渚っ!」
杉「マジで⁉」
片「渚!」
神「渚くん!」

 僕が目を開けると、そこはいつもの教室だった。
 頭に手をやると、包帯が巻かれていた。
 ほうけていると、海が僕に向かって抱き着いてきた。

渚「⁉」
海「良かった、良かったよ〜……」

 顔を泣きはらしながら、海は僕に泣きついていた。

カ「海、渚くんがなかなか目ぇ覚まさないからずっと泣いてたんだ」
渚「……あ、そう」
海「な、渚? 大丈夫? 自分の名前、わかる?」
渚「え、ああ。潮田、渚……」

 そう言うと、海はほっとしたように溜め息をついた。
 あ、そうだ! 僕は茅野と海の戦いに割りこんで、それで!

渚「茅野はっ⁉」
奥「……どこかへ、行ってしまいました」

 だんだん、思い出してきた。
 茅野に触手が生えていて、海はそのことを初めから知っていたようで。そして、海は茅野を殺そうとしていて……。

渚「僕、どうして助かったの……?」
殺「これのおかげです」

 殺せんせーが僕に見せたのは、海が僕にくれた帽子だった。ところどころ、破けている。

海「その、帽子はね。言わば超体育着と同じ役割を果たしているの。いや、むしろあの体育着よりも強いかもしれない……。銃で撃たれようと、刀でどたまをかち割られようと、絶対に壊れない、無敵の帽子。それが、あの帽子の真の役割なんだ」

 すごっ!
 てか、そんなすごい帽子をもらっても良かったのか。というより……。

渚「ごめん、壊しちゃった……」
海「いいよ。別に」

 みんなは、僕があのあとどうなったのかを詳しく話してくれた。
 僕があの戦いに割りこんだとき、茅野は触手を寸止めしたこと。でも、風圧で帽子に裂け目が入ったとか。そこへ、海は刀を止めることができずに僕に当ててしまったこと。その打ちどころが悪くて、僕は気絶したそうだ。
 茅野は慌てて飛び去り、海は茅野を追いかけようとしたが、僕のことを心配してずっと泣きながら傍にいてくれたこと……。
 茅野は、僕らの元から去る寸前、殺せんせーに「人殺し」と言ったこと……。

海「………」
木「海のことも気になるけど、殺せんせー。茅野、殺せんせーのこと『人殺し』って言ってたよ」
磯「過去に、何があったんですか?」

 僕らの視線が殺せんせーに集まった。

片「話してもらわなきゃ、殺せんせーの、過去のこと」

 僕らの間に、重い空気が流れた。
 そこへ、殺せんせーの前に立つ子がいた。

海「あなたたちは、全ての真実を知る覚悟がある?」
渚「かく、ご……」

 海は、真剣な目をして僕らに問うていた。
 僕らは、互いに互いの顔を見合わせて黙りこんだ。

海「もし、覚悟がないなら、殺せんせーの過去を話させるわけにはいかない」
殺「海さん……」

 僕は、海を見た。
 真っ直ぐに僕らを見ている、彼女の目を。僕は見つめ返した。

渚「あるよ」
カ「渚くん……」
渚「だから、聞かせてほしい。海、君の過去も」

 海は、目を閉じた。
 まるで、遠い過去を思いだすかのように。

海「殺せんせー、あんたの過去を話すのはあとだ。私が、最初に全てを話す。私が、どうして茅野カエデを殺すつもりだったのか。私が、どうしてこの教室にやって来たのか。その、全てを……」
殺「わかりました。ですが海さん、決して今回の戦いに手をださないと約束してください。クラスメイトを傷つけたり、自分が傷ついたりする行為だけは、しないと約束してください」

 海はうなずき、また目を閉じた。
 遠い、遠い過去を思いだそうとしているかのように。

雨の日

海「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。私が、絶対に、絶対に、助けるから。私の命に代えても、絶対に……、雪村あかりを、助けるから……っ」

 涙を流しながら、海は、目を、真っ直ぐ前に向けた。
 遠い、遠い日の誓いであるかのように……。

524:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 20:37 ID:Mrw

凪海!何言ってんの!?神レベルに上手いって!!
凪海の小説下手だったら私のゴミ以下だよ!?
うち凪海の小説毎日楽しみにしてるの!!
それに!今回のだって面白いし!!!
だから自身持って!!!

525:凪海:2016/05/09(月) 20:39 ID:ySs

ゴミ!?
黒猫殿もウマイではないかぁぁぁぁっっ!!
君のコメントも、毎回励みになる。゚(゚´▽`゚)゚。

526:A :2016/05/09(月) 21:19 ID:0IU

な、凪海なんか今回の小説













なんかすごいレベル上がってうますぎるー
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

527:凪海:2016/05/09(月) 22:04 ID:ySs

A、ありがとうございます!

528:黒猫&◆WA:2016/05/09(月) 22:49 ID:Mrw

凪海
そ、そんな!!(*∩ω∩*)♡
でも励みになって良かったぁ!!
これからも頑張ってね♡♡

529:凪海:2016/05/09(月) 22:56 ID:ySs

が、がんばるんば!!

530:レモン:2016/05/09(月) 22:58 ID:ZRo

ねぇ、前から思ってたんだけどさ、私の小説ってなんか変じゃない??

531:凪海:2016/05/09(月) 23:00 ID:ySs

レモン)変じゃないと思うけど。
変なところある?

むしろ、私が変なのだが…。

532:レモン:2016/05/09(月) 23:44 ID:ZRo

いや、何となくだけど……。
凪海は変じゃないと思うよ!

アンケート

レモンの小説変だと思う人、挙手お願いします<m(__)m>

533:凪海:2016/05/10(火) 00:17 ID:ySs

>>523

茅野side

ただ迎えに行っただけだった。積もる話をする約束で。昼間は教師をやっているお姉ちゃんが、夜に手伝っているという、研究所まで。
役者業は事務所の意向で長期休業中。町で私に気づく人もいなくなった。

あかり「今の方が気楽だなぁ、フツーに就職目指そっかな……」

正面から、人が走ってきた。避けようとしたけれど、その子と肩がぶつかってしまった。

あか「ごめんなさい!」

慌てて謝ったけど、その子はすでに走り去ってしまった。

あか「あれ?」

不思議に思って首を傾げていると……、

ドゴーーーーーーーーーーン

突然の、大爆発。
警備の人は右往左往。じっとしていられず、私は急いでお姉ちゃんのもとへ向かって走った。
やがてたどり着き、そこで目に入ってきた光景は!

あか「あ……」

息絶えた姉と、触手の怪物!
怪物が去っていくと、私は急いでお姉ちゃんのもとへ寄った。

あか「おねえ、ちゃん?」

声をかけても、返事はなかった。
どうし、て?
私はお姉ちゃんを揺さぶった。何度も、何度も。「お姉ちゃん」と連呼しまくった。
それなのに。
涙が頬を伝って、こぼれ落ちた。
視線を別に向けると、そこには書き置きがしてあった。

「私は逃げるが、椚ヶ丘3-Eの担任なら引き受けてもいい。後日、交渉に向かう」

と、あった……。
そこからの私の行動は早かった。
傍にあった触手の種を持ち帰り、自らを「茅野カエデ」と名乗り、椚ヶ丘に転入。理事長の私物を故意に破壊してE組行きを仕向け、触手を移植後、何食わぬ顔であのクラスに溶け込んだのだ……。
たとえ、自分が死んでもいい。仇さえ討てるのなら!



海「雪村あぐり」
渚「え?」

僕らの間に、再び動揺が広がった。
どうして海が、E組の前・担任の名前を知っているんだ?

海「茅野カエデの、雪村あかりの姉の名前……。『茅野カエデを殺す』というのは、あぐりさんに頼まれたことだったの……」


実の姉が、妹を殺す依頼、だって?

海「でも、その目的は……所詮は第2の目的でしかなかった」
神「第1の目的って?」
海「……それは、まだ言えない」

534:かたしょう:2016/05/10(火) 06:29 ID:XeY

ナギそんなことないよ!自分に自信を持って!

535:黒猫&◆WA:2016/05/10(火) 07:04 ID:Mrw

レモン!
下手じゃないに一票!!

536:レモン:2016/05/10(火) 16:49 ID:ZRo

黒猫)ありがとう(#^.^#)

537:みゆき:2016/05/10(火) 17:22 ID:i02

宣伝!
占い●クールってとこに暗殺教室の夢小説作ったから、来てー!
人気無くて(涙)

538:かたしょう:2016/05/10(火) 18:24 ID:XeY

レモンに下手じゃないに1票!

539:レモン:2016/05/10(火) 18:29 ID:ZRo

かたしょう)ベリーありがとう!

みゆき)今度読ませてもらうね☆

540:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/10(火) 18:41 ID:p/I

みゆき)なんて言う題名の小説?

541:みゆき:2016/05/10(火) 19:28 ID:i02

私もレモンの小説は下手じゃないに一票!
私の小説はへたで読みづらいに一票!

舞花
【暗殺教室】私の気持ちは…
ってやつ

542:黒猫&◆WA:2016/05/10(火) 19:32 ID:Mrw

行くー!

543:黒猫&◆WA:2016/05/10(火) 19:33 ID:Mrw

みゆき!!!貼って欲しいです!!!

544:葉月 美桜◆hc:2016/05/10(火) 19:38 ID:Jqw

レモン
変じゃないよ!
むしろ美桜のほうが変だよー!

545:A :2016/05/10(火) 20:32 ID:0IU

みっちゃん貼ってくれる?

546:黒猫&◆WA:2016/05/10(火) 21:08 ID:Mrw

葉月も上手いって!!!

547:みゆき:2016/05/10(火) 21:15 ID:i02

いけるかな?
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/hachumiyuki/

548:みゆき:2016/05/10(火) 21:26 ID:i02

カルマ落ちか渚落ちかのコメントもおねがい

549:黒猫&◆WA:2016/05/10(火) 21:44 ID:Mrw

はーい!!!

550:凪海:2016/05/10(火) 22:09 ID:ySs

かたしょう、ありがとうございます。

551:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/10(火) 23:02 ID:p/I

みゆき)書いて来たよ!
あと私は向こうで『西條 稔』(さいじょう みのり)って名乗りたいと思う!

皆が慣れるまでは(舞花☆)って付けとくね!

552:凪海:2016/05/10(火) 23:34 ID:ySs

>>533

渚「で、でも! 海はあんなに茅野と仲良くしていたじゃないかっ⁉ それも全て、ウソだったって言うの⁉ どうして殺すなんて!」

僕は切羽詰まって、勢いのまま口走った。海は僕のその勢いに、しばらくぽかんとしていたけれど、やがて納得したように頷いた。

海「あ、そういうことね。勘違いしているみたいだからあえて言うけど、あぐりさんからは、正確には『あかりを助けて』と言われたんだ。それは要するに、茅野カエデとなった原因の1つである触手を破壊すること。彼女の触手を破壊した時点で、彼女は茅野カエデではなく、雪村あかりに戻るんだ……」

あ……、そういうことか。
僕は一気に力が抜けた……。

カ「そういうことねー」

カルマくんの声に僕らはそっちを向いた。彼は何故か、出席簿を開いていた。

カ「ずっと不思議に思ってたんだ。どうして海は、前原の前に名前を呼ばれるのかって」

そう言われて、僕も思い出した。
殺せんせーが出席を確認するとき、必ずと言っていいほど、不破さんのあとに海の名前が呼ばれるのだ。そのあとに、前原くんの名前が……。

カ「要するに海は初めから、この学校の生徒だったんじゃないのぉ? だから、雪村先生の名前も知っていた。そうじゃない?」


海が、初めからこの学校の生徒⁉
僕らは驚いて海を見た。彼女は、青ざめた顔をして黙りこんでいた。

渚「海?」
海「うっ……、ゲホッ、ゲホッ……!」

いきなり、口を押さえて激しく咳き込み始めた!
僕らがあっけにとられている間に、海はよろよろと立ち上がると、自分の席に近づいてバッグから薬を取り出した。
全部で、錠剤が6粒……。

渚「海、君はいったい……?」

そのとき、着信音が教室の空気を破った。
殺せんせーが携帯を取り出す。
メールが、入っていた。



茅「来たね。じゃ、終わらそ!」

すすきが揺らめく公園にて、茅野が、ターゲットを。姉の敵である殺せんせーを、にらみすえていた。

茅「殺せんせーの名付け親は私だよ? ママが『滅ッ!』してあげる……」
殺「茅野さん、その状態で触手を扱うのは危険です。このままでは命に関わる」

茅野は、なんでもないような顔をしていた……。

渚「茅野……。全部、演技だったの? 楽しいこと、みんなでしたのも。苦しいこと、みんなで乗り越えたのも……」

茅野は、にっこりと微笑んだ。

茅「演技だよ。これでも私、役者だったんだよ」

ウソ、偽りのない。そういう顔をしていた……。

海「カエデ……、人を恨むことで戦う強さには、限界があるんだ……。だから、それ以上……」

海が、弱々しくも強い瞳で訴えていた。
茅野は、唇を噛む動作をしたあと、

皆「⁉」
茅「うるさい、部外者たちは黙ってて!」

茅野の触手に火がついた!

茅「どんな弱点も欠点も、磨き上げれば武器になる。そう教えてくれたのは殺せんせーだよ? 体が熱くて仕方ないなら、もっともっと熱くして、全部、触手に集めればいい!」
殺「ダメだ! それ以上はっ‼」
茅「サイッコーのコンディションだよ。全身が敏感になってるの。今なら、どんな隙でも見逃さないっ!」

茅野の触手が、殺せんせーに襲いかかるっっ!

茅「死んで、死んで、死んで……!!」

553:凪海:2016/05/11(水) 00:36 ID:ySs

>>552

まるで、火山弾のごとき攻撃だった。
僕らはそれをただ、見ていることしかできない!
海はもどかしそうにしながら、何もできない自分にいらだっているようで、ずっと手を握りしめていた……。

殺「みなさん!」


こ、殺せんせーの顔っ⁉

殺「協力してください。茅野さんから触手を取り除く方法を! このままでは彼女は触手に生命力を吸い取られて死んでしまうっ! せんせーが戦いながら引き抜くので、君たちはそのために暗殺から考えがそれることをしてくださいっっ!」

殺せんせーの顔が消えていった。

海「………」

猫騙し? ダメだ、あれだけ意識の波長が乱れていたら、一発きりの猫騙しはベストな状態であてられない! ナイフ、狙撃……。茅野を傷つけるものばかりだ。何かないのか! 優れた殺し屋になるために、なんでも学んできたじゃんかっ!
………………あ、ある! 教わった殺し技!
僕は、海の肩に手を置いた。彼女は、こちらを見た。不安そうに、どこか泣きそうな表情で……。

渚「行ってくる……」

殺せんせーの心臓のあるあたりに、茅野の触手が突き刺さった!
瞬間、殺せんせーは茅野の体に触手を回し、彼女を羽交締めにした。

殺「君のお姉さんに誓ったんです。どんなときでも、この触手を離さないと!」

茅野……。
僕は黙って近づき、彼女の唇に自分の唇を重ねた。

茅「……………⁉」

言わせないよ、茅野。全部、演技だったなんて。
この教室で、みんなで楽しく過ごしたこと。復讐しか頭になかったなんて、僕が言わせない‼
茅野の体が、ゆっくりと崩れた。僕は唇を離すと彼女を受け止めて、殺せんせーを見た。

渚「これで、どうかな?」
殺「満点です、渚くん! 今なら抜ける!」

殺せんせーは素早く、茅野から触手を引き抜いた……。

渚「うわっ!」

背中に強い衝撃が走って、思わず振り向くと、海が僕の背中に顔をうずめて泣いていた。

海「ありがと、渚……。ありがと、みんな……。やっと、やっと……」

僕らはこの時、悟った。
海はやっと、長い苦しみから解放されたのだと……。



やがて茅野が目覚めた時、海は泣き腫らした表情で、茅野に抱きついた。

茅「海ちゃん……」
海「あかりのバカっ!」

海は茅野カエデが死んだとわかった瞬間から、茅野を「雪村あかり」と呼んでいた。

茅「……最初は、純粋な殺意だった。でも、せんせーと過ごすうちに殺意に確信が持てなくなっていって……。バカだよね。みんなが純粋に暗殺を楽しんでいたのに、私だけ、1年間。ただの復讐に費やしちゃった……」

僕は茅野に近づいた。

渚「茅野にこの髪型を教えてもらってからさ、僕は自分の長い髪を気にしないで済むようになった。茅野も言ってたけど、殺せんせーって名前、みんなが気に入って1年間使ってきた。目的がなんだったとか、どうでもいい。茅野は、このクラスを作り上げてきた仲間なんだ。だから、たとえ1人で苦しんでたとしても言わせないよ、みんなと過ごしたたくさんの日々が……。殺せんせーは、過去を話すって約束してくれた。せんせーだって成人じゃない。いいことばかりしないのは、みんな知ってる。でも、聞こうよ」

茅野は泣きながら、何度も何度も頷いていた……。
僕は、海を見た。

渚「でも、その前に。海、君は話してくれるよね? 全て。この教室の、もうひとつの真実を……」
海「ああ」

海は、ゆっくりと立ち上がった。しばらくの間、目を閉じる。
遠い、遠い過去を呼び起こすような、儀式のような行為……。

海「はじめに、みんなに謝りたいことがあるんだ……。みんな、ごめんね。1年間ずっと、騙してて……」

海は、淡く、儚く、今にも消えてしまいそうな微笑みを僕らに向けた。

海「実は私、もう……。殺し屋じゃないんだ……」

え?

554:凪海:2016/05/11(水) 00:43 ID:ySs

こ、ここまで長かったーーーーーー‼
はてさて、海は「もう殺し屋じゃない」と言いましたが、実はこれが海がずっと隠してきた真実のうちの1つ!

https://ha10.net/test/write.cgi/ss/1446717197/339のスレ番号339にて、ロヴロが言っていた。

ロ「どうしてお前がまたこの世界に戻ってきたのかはわからない」

ここ、ビミョーに伏線……。とも言い難いか……。

555:黒猫&◆WA:2016/05/11(水) 07:05 ID:Mrw

殺し屋じゃない!?ど、どういう事ーー!?
続き楽しみー!!!

556:玲 ce12:2016/05/11(水) 15:25 ID:emg

(; ・`д・´)ナン…ダト!?
ああ知りたくってしかない!!
あと....海と渚が結ばれるの....?????
渚あかがいい!!←無視してもらっていいよ!

ああ続き気になって仕方ない!!!!!

557:A :2016/05/11(水) 19:25 ID:0IU

どーゆー事?
海って殺し屋って言う設定じゃあ無かったの?!
早く読みたい夜気になって寝れなくなりそう
(゚Д゚)

558:玲 ce12:2016/05/11(水) 19:48 ID:emg

A
(╭☞•́⍛•̀)╭☞それな
今テスト期間だから夜はスマホ没収されるハメに....NO!!
続き気になって仕方ない!!

559:凪海◆L6:2016/05/11(水) 19:53 ID:ySs

>>553

海side

ビ「いいの?」
海「何が?」

 カエデからのメールを見て数分後、私は裏庭で1人、物思いに沈んでいた。そこへイリーナ先輩がやって来たのだ。

ビ「全てを話すって……。あのことも、話すんでしょう?」
海「そうだよ」
ビ「あの子たちなら、きっとあなたの助けになってくれるわ。それは私も知ってる。ただ、それを話したら、あなたはより一層、苦しむと思うの……」
海「……苦しむのなんて、慣れっこだよ」

 私は笑って、目を閉じた。
 ごめんね、あぐりさん……。

☆(渚side)

 殺し屋じゃ、ない?

渚「ど、どういうこと⁉ だって海は、ずっと僕らに色々なことを教えてきたじゃんかっ!」
海「まぁ、そういきり立たないでよ……」

 海は弱々しく微笑んだ。

ビ「海の言ったことは本当よ。彼女はもう、殺し屋の仕事を引退してるの」
矢「ビッチ先生……」

 ………。

カ「いつから殺し屋じゃなくなったの?」
海「……小学6年生くらいかな」
渚「⁉ それって、僕と会った時期じゃ」
海「君と会う前から、すでに殺し屋ではなかったんだ。その一、二か月後に君と会ったことになるね」

 僕は、なんだかわからないけれど、ショックを受けた……。

海「さて、私がどうして殺し屋をやめたのか。その理由を話す前に、何故殺し屋になったのかを教えてあげる……」

 海はそう言って、また目を閉じた。

海「夏休みの南の島で、私は渚に。そしてさっき、カエデに言ったよね。『人を憎んで人殺しをするな』ってさ」

 僕と茅野は互いに顔を見合わせて、うなずいた。

海「感情や欲望のまま、人殺しをするなんて本当にいけないことだ。それは、許されないこと。決して。もしも、感情や欲望のまま人なんて殺したら、その倍になって自分に返ってくる」
寺「要するに、何が言いたいんだよ」
海「まぁ、聞いてよ。……私、渚に言ったよね。『私は殺し屋を殺すために殺し屋になった』って」

 みんなが驚いて僕と海を見た。
 僕は、うなずいた。

海「そして、私がこの世で一番恐れている殺し屋は、『死神』だってことは、もうみんなわかってるかな?」

 海のその言葉に、僕らはうなずいた。

海「私は、死神を恐れ、そして憎んでいた。そして私は、『殺し屋を殺すために殺し屋になった』……」

 海は、ゆっくり、ゆっくり、一歩一歩。踏みしめるように歩いていく。
 そして、止まった。

皆「え⁉」

 殺せんせーの、手足が……!

海「カエデだけだと思ってたの? せんせー。あんたを憎んでいる人間は」

 殺せんせーは、どさっと倒れた。
 海の手には、あの日本刀。

海「『死神』の『見えない鎌』とは程遠いけど、この剣技。日本では古来から、『ツバメ返し』って呼ばれてるそうだよ。刀が、見えないんだって……。久しぶりね、殺し屋『死神』さん。会いたかった……」

 不敵に微笑む海を、僕らは驚きの表情で見つめた……。

560:黒猫&◆WA :2016/05/11(水) 20:00 ID:Mrw

な、なるほど!!!そう言うことだったのか!!!
スッキリしたぁーー!!
てか殺せんせーどうなるの!?
今回も面白い小説ありがとう!!!

561:A :2016/05/11(水) 20:03 ID:0IU

殺せんせーがんばれ〜(ぼー読み)

562:玲 ce12:2016/05/11(水) 20:07 ID:emg

(゜△゜;)!!!!
なんとそんな事が....やばい続き気になって仕方ない!!!!
海の過去が早く知りたくって仕方ない!!
続き気になって仕方ない!!

563:華月 杏◆dA (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/11(水) 20:08 ID:eyU

ごめん皆…

私今頭痛でダウンしてるから、リレー小説、抜かして書いて。

564:凪海:2016/05/11(水) 20:18 ID:ySs

A)棒ってw
殺せんせー、私の小説の中で、とんでもない哀れなキャラw

565:凪海:2016/05/11(水) 20:19 ID:ySs

杏)わかった。お大事にー((ヾ(・д・。)フリフリ

566:凪海◆L6:2016/05/11(水) 20:56 ID:ySs

>>559

 海は刀をおろした。

海「なんて、ごめんね。殺せんせー。カエデに心臓やられて、ただでさえ弱ってるのに」
殺「……海さん、君は……」
海「如月って名前、知ってる?」

 その名前に、僕らはハッとした。
 この名前を知らない人は、この日本にはたぶんいない。
 僕らが小学1年生の頃、とある町で同じく小学1年生の女の子がでかけたまま行方不明になったという事件が起こった。最後に目撃されたといわれている場所には、大量の血痕があったと言われている……。
 その事件は日本じゅうを震撼させた。僕ら小学生は親同伴の登下校がしばらく続いたほど……。

海「本郷っていう苗字はね、私が殺し屋になってから自分で考えた苗字なんだ。如月が……、私の本当の苗字」
速「ちょっ!」

 速水さんが驚いて声をあげた。
 僕らは慌てて視線をそらそうとした。

海「そらすな、バカ。ここからが本題なんだから……」

 そらすなって言われても……。
 海は、制服を脱ごうとしていた。
 誰だってそらすって!
 そう、抗議をしようとして、僕らは声を詰まらせた。
 海は、ブレザーを脱いで、ズボンをたくしあげた。
 
海「これ、『死神』なら、見覚えあるでしょ?」

 海の体は、無数の切り傷で刻まれていた……。
 
☆(海side)

8年前、夏休み

 あー、宿題終わらない……。
 さんすーとかわかんない。どーして52−38が14になるの……。
 あとはどくしょかんそーぶんと……。
 わたしの家は、ひいおじいちゃんのときから、からくり箱という物を作るしょくぎょーをしているんだ。かけたピースをはめて、それをパズルのようにかちゃかちゃ動かすと、箱になって、開くんだ。
 ママのじっかは、けんどーをやっていて、わたしは今、その帰りだった。
 正面から、帽子をかぶった優しそーなおにーさんとすれちがった。
 すれちがった瞬間、背中に寒気が走った。
 そう、寒気、だった。

海「あ……」

 血が、でた。
 それも、今まで見たこともないくらい、大量に……。

海「たす、けて……」

 わたしは、手を、精一杯、のばした。
 すれちがったおにーさんは、信じられないような顔をしながら、手に、ナイフを持っていた。
 血が、たくさんついた、ナイフ……。
 意識は、そこで途絶えた。

病院

ロ「大丈夫か」
海「だ、れ?」
ロ「わたしは、ロヴロだ。殺し屋をしている」

 ころし、や?
 目覚めたそこは、くすりのにおいばかりして、なんか、きもちわるかった。
 わたしは、さんそマスクをつけられていた。
 体じゅうを見回すと、無数の、傷……。

海「わたし、刺された。やさしそーな、おにーさんに刺された……」
ロ「この日本で今、街中を歩いている殺し屋がいる。『死神』と呼ばれている、殺し屋だ」
海「……そいつが、こんなことしたの?」
ロ「おそらく、そう思われる……。奴は神出鬼没だ。気づいたら、そこにいる。そして、誰も知らない」

 そのとき、幼い私の心を支配したのは、憎しみだった。
 こんな体にしたあいつを、心の底から殺したいと思ったのだ。

海「ねぇ、殺し屋って誰にでもなれる?」
ロ「……つらい仕事だぞ」
海「いい、構わない。あいつを、殺せるんだったら、つらくても、苦しくても!」



海「私は、私を殺そうとした『死神』が憎くて、殺し屋になったんだ……」

567:黒猫&◆WA:2016/05/11(水) 20:56 ID:Mrw

華!
大丈夫ー?お大事にね!!!

568:黒猫&◆WA:2016/05/11(水) 21:01 ID:Mrw

ぬ、脱いだーー!?てか体中に切り傷!!!
海の過去にそんな事が!!!
やっぱり面白い!!!!!

569:凪海 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/11(水) 21:22 ID:ySs

伏線B

如月という名前、実は初めて出たわけじゃないよ。
https://ha10.net/test/write.cgi/ss/1446717197のスレ番号566(デートの時間)にて、渚が見ていたニュースに……。

テレビ「次のニュースです。8年ほど前から行方不明になっている如月家の長女……」

ここだけではまだわからないけど、>>450 進路相談の話。
海が日本刀を落とすシーンにて、渚はそれを拾った時に刀の頭(とう)と言われる部分を見るんだけど、そこには何故かイニシャルで U.K
Umi.Kisaragiとなります。

ここにつながります。
海がついたウソは、もうひとつ。それは、あの刀はもらい物ではないことなんです。

570:凪海 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/11(水) 21:28 ID:ySs

>>566、「傷の時間」にするね!

571:凪海:2016/05/11(水) 22:14 ID:ySs

>>566

海「女の子にとってさ、体に傷がつくことがどれだけ辛いことか。別にこの学校に来たとき、女子の制服でも良かったんだ……。でもさ、こんな傷じゃん? 隠すためには男子の制服を着るしかなかった……」

海は、ぽろぽろ涙を流していた。
僕は眉をひそめた。
海は、殺せんせーの胸ぐらをつかんで、思い切り引き寄せた!

海「なんで、あのとき。私を殺さなかったの? あのとき、あんたが私を殺してたら、こんな、辛い思いはしなくて済んだ! ねぇ、どうしてよっ‼」

殺せんせーは、相変わらず読めない表情で、黙り続けていた……。

海「答えて、くれないんだね……」
殺「……怖かったんです」

!?

殺せんせーがゆっくりと語る真実に、海は驚きの表情を浮かべた。
そう言うということは、殺せんせーはかつて死神で、海を傷つけたことを認めることになる!

殺「あの、すれ違った瞬間……。言いようもない恐怖に襲われました……。まるで、虎に後ろから食い殺されるような、恐怖……。そして、思わず……」

虎に後ろから食い殺されるような、恐怖……。
それの名前を、殺せんせーは。そして僕らは知っている。

おそらく、殺気だ……。

海「殺したんだね……? 如月海を……。いや、違うか。結局のところ、如月海を殺したのは、私自身だ。あのとき、あんたを憎く思わなければ、私は本郷海にはならなかった。あんなことには、ならなかったんだから……」

海は、崩れ落ちた。

渚「海っ!」
海「近づくなっ!」

その声に驚いて、僕は思わず立ち止まった。

海「……私が殺し屋になって2年くらいしてから、私は世間から『死神もどき』と言われ、恐れられるようになった。私が標的としたのは、全て。殺し屋だった……。殺し屋が憎いから、殺し屋をこの世界から消そうと思った。ただ、それだけ……。でも、私は決して『死神』にはなれなかった」

その言葉は、かつて海が言っていた言葉だ。
『死神』には、なれなかった。

海「『死神もどき』の殺し方はね、第三者に殺しを実行させることだった。例えば、私が殺せんせーを殺したいとする。でも、それはあえて自分ではやらない。何気ない風を装って標的に近づき、それと同時に、私はその標的と仲のいい人を見つけ、その仲のいい人に暗示をかけ、標的を殺させる。それが、『死神もどき』の殺し方だった。『死神』は自分で手を下すけれど、『死神もどき』は自分ではなく、他人にやらせた。そういう、残酷な殺し屋だったんだ。私は……」

海は、うずくまって言った。

海「そしてある日、事件は起こったんだ……」

572:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/11(水) 22:53 ID:p/I

凪海とか杏が名前の最後に付けてる顔文字とスゴロクって何?

573:凪海:2016/05/11(水) 22:58 ID:ySs

mailに#diceと打てば出るそうだよ。

574:橘 舞花☆◆Us:2016/05/11(水) 23:08 ID:p/I

マジで!?
ありがとう!
試しにやってみる!
そのため名前省略!

575:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/11(水) 23:09 ID:p/I

あれ?
打ったけど表示されて無い…
何故だ?

576:凪海:2016/05/11(水) 23:44 ID:ySs

舞花の、mailの右にあるところに打つんだよ。#diceって。

577:凪海:2016/05/12(木) 00:37 ID:ySs

>>571

海は「事件」のことを話す前に、中村さんに向かって頭を下げた。

海「ごめんね、莉桜。あの文化祭の日、ぶっちゃって……」
中「……だから、気にしてないって」

中村さんがあきれたようにつぶやいた。

中「服、仮に引っぺがしてたら、その……、傷が」
海「うん……。プールの時も、ダイバースーツ着てたのは、そのせい。傷、見られたくなかったから。でも、やっぱり不安でさ。透けたらどうしようとか、余計なこと。散々考えた……。だから、泳げないってウソ、ついてた……」

そして、なおも海は語り続ける……。

☆(海side)

11歳、4月

ロ「今まで彼は、500人もの人を殺してきた……」

今度の依頼は、かつて殺し屋だった人だそうだ。名前は、ロベール。一見、どこにでもいるような優しい人に見えた。
調べ上げた情報によると、現在は殺し屋を引退していて、妻・アンジェラと8歳になる娘・エリナと3人で暮らしているそうだ。

海「行ってきます」
ビ「待って、海」

イリーナ先輩が近づいてきた。

ビ「これ、忘れてるわよ」

それは、からくり職人である如月家にて私が初めて作った仕込み刀だった。一見、ただの棒だけどボタンを押すとそこから刀が飛び出して、日本刀になるというもの。頭(とう)には、私のかつてのイニシャル、U.Kが彫られている。

海「どーせ、今回も使わないよ」

直接手を下すのは、私じゃないんだから……。

ビ「いいから、持っておきなさい」

先輩に言われて、私はしぶしぶそれを愛用しているウェストバッグに入れた。

今回の仕事も、順調だった。ロベール一家にみなしごのフリをして近づき、早々に彼の家でお世話になることになった。

海(潜入は成功した……)

3歳年下のエリナは、私によく話しかけてくれた。

エ「ウミは何が好きなの?」
海「何って?」
エ「お菓子だよ」

彼女に小首を傾げてそう言われ、私はふと考えた。

海「マカロン、かな……」
エ「何それ」
海「めっちゃ美味しい砂糖菓子だよ! カロリーは高いけど……」
エ「へぇ……。ねぇ、ママ。わたしもマカロン食べたぁい」

エリナの言葉に、アンジェラは優しく微笑んだ。

ア「今度、買ってくるわね」

私は慌てた。

海「ごめんなさい、私が余計なことを言ったから……」
ア「いいのよ。だってウミはもう、私たちの家族みたいなものだから」

そう言って微笑んだアンジェラに、私は開いた口が塞がらなかった。
家族……。
でも……。

海「……アンジェラさん、少しいいですか?」
ア「?」

私はエリナに1人で遊んでもらっている間、アンジェラに耳打ちした。

海「ロベールさん、浮気してるみたいですよ」
ア「え?」
海「それも、けっこうな額を貢いでいるとかで……。いいんですか? このままだと彼、心がその浮気相手に傾いて……、この家庭を壊してしまうかもしれませんよ……」
ア「そ、そんなの見間違えよ!」

チャンス!
隙を見つけ次第、そこを全力で押し切る。
それが、この私の戦い方だ。

海「この前、見ちゃったんです……。その浮気相手と、キスをしている彼を……」
ア「⁉」
海「……彼を、この家に留めておく方法を、あなたにのみ心が行く方法を、私は知っていますよ。知りたいですか?」

今思えば、きっとこの時の私は、相当な悪人ヅラをしていただろう。
アンジェラは、疑う余地すら見せずに、私の次の言葉に耳を傾けていた……。

578:黒猫&◆WA:2016/05/12(木) 07:41 ID:Mrw

なるほど、、、残酷過ぎて泣けるー。゚(゚´ω`゚)゚。

579:凪海◆L6:2016/05/12(木) 20:01 ID:ySs

>>577「後悔の時間」

 アンジェラは、ロベールを殺した。
 正しい、これで正しいんだ。
 殺し屋なんて、この世界で生きている価値なんてない……。
 それはもちろん、私もだ。

海「………」

 アンジェラは驚きの表情で、自分の手元を見つめていた……。

ア「私が、やったの……?」

 私はその様子をクローゼットの中で見つめていた。

ア「あ、ああ……」

 アンジェラは、ゆっくりと崩れ落ちて。

海「チッ」

 自らの喉を刺した。
 こういう行為は、よく見る。
 最初は自分の起こした行為に茫然とする。そして、泣き崩れ、最期は自分を殺すのだ。
 何回も、何回も、見てきた。

エ「ママ……?」
海「⁉」

 なんで、ここでエリナが入ってくるんだ。彼女が寝たのは確認済みだ。どうして、この部屋に入ってくるんだ!
 どうする。でるべきか……。
 まずい。こっちに来る!

 ガラッ

エ「ウミが、どうしてここに……? まさか、ウミが、こんなことしたの……?」
海「……アンジェラがロベールを殺したよ。私はその、一部始終を見ていた」
エ「どうして、ここにいるの……?」

 この目……。
 この目の名前を、私は知っている……。

エ「あんたのせいで、ママが、パパがっ‼」

 うるさい、うるさい。
 黙れ、黙れっ!



 目を開けると、エリナが倒れていた。
 大量に、血を流して。

海「死んでる……」

 突如、私の脳内に入ってきたのは、持っていた日本刀でエリナを殺す瞬間だった。
 それは、私ではなかった。

海(誰よ、あんた……)

 心でそっと問いかけた。
 声は、答えた。

 もう1人のお前だ、と――。

海(どうして、エリナを殺した)

 すると、そいつは答えた。

 お前が殺したがっていたからだ、と――。

海(私が……?)

 そうだ、お前が――私が殺した。
 目の前にいた、あの少女が、かつて私が「死神」に殺されかけたときに抱いた思いと、同じ思いを抱いたから。
 殺し屋が憎いという、目を。私に見せたから。
 どう、いうことよ……。
 結局、私のしてきたことは、「死神」と大して変わらなかったんじゃないの? 殺して、殺された奴と周囲の人間を不幸にして……!
 殺し屋を殺すために殺し屋になった私の判断は、間違えだったんじゃないの?
 私はその日から、自分がいったいどういう立場の人間か、わからなくなった……。



現在

海「結局、私がしてきた行為は、全て無駄だったんだ。殺し屋を殺すために殺し屋になったところで、そんなの殺し屋であることに変わりはしない。だから、私は、殺し屋をやめたんだ。まぁ、それだけが理由じゃないんだけど……」

 海は自分の手を握りしめた。

海「私の中に、もう1人の私――カイが、でてきたから。カイはまるで、『死』という文字を、体にそのまま表したような奴だったから……。
  あのときのこと、私は今でも夢に見る。殺さなくても良かった子を――エリナを、殺したことを……」

 僕は思わず、口を開いた。

580:凪海◆L6:2016/05/12(木) 20:21 ID:ySs

>>579

渚「でもさ、海。僕は海が殺し屋でよかったって、今でも思ってるよ。あのとき、僕を助けてくれたこと、僕は本当に嬉しかったから……」

 あのとき――僕が海と出会ってしばらくしてからのことだ。
 あのとき、海が僕を助けてくれなかったら、僕は今ごろ、どうなっていたことか……。

海「私は、後悔してるよ。あの日、渚に出会ったこと」

 え?

海「渚に出会わなければ、よかったって……」

 ………っ。

カ「渚くん!」

 カルマくんの声や、みんなが息を呑む声が聞こえたけど、僕は海の頬を平手打ちしていた。

渚「どうして、そういうこと言うんだよ……。僕はっ、あの日海に助けてもらったから、今ここにいられるんだ! それを出会わなければ良かったって、後悔しているだなんて言わないでよっ!」
海「うるさいっ! 何も知らないくせして、勝手なことを言わないでよっ!」

 海がこちらを思い切りにらみつけて怒鳴りちらした。
 でも、ここでひるむわけにはいかなかった。
 僕が口を開こうとすると、海はそれを遮るように続けた。

海「私は殺し屋になるべきじゃなかった。そして、それを早めに気づければよかったんだ! 気づくのが遅すぎたから渚に会った! 渚に会ったから、あんな事件が起こったんだ!」

 ………。
 かつて海が、ここまでして感情をあらわにしたことがあっただろうか。

海「勝手なこと言うなっ! 何も知らないくせして、何も知らない平和な世界で生きてきたくせして!」
奥「2人の間に、何があったんですか……?」

 奥田さんの言葉に、僕と海は口をつぐんで黙った。
 カルマくんの声が聞こえた。
 
カ「真実、全て話すんでしょ。そういう約束だっただろ。だったら、それも話すべきだと俺は思うけどね」

 海が、僕の顔をちらりと見た。
 僕は顔をそむけ、黙り続けようとして、口を開いていた。

渚「いいよ、話しても」
海「チッ……」

 海は舌打ちをした。

海「……ここからが、全ての始まり。どの道、話す予定では、あったんだけど」

 僕は驚いて海を見た。

海「私が、後悔してもしきれなくなった、始まり……」

 海は地面を見つめ、そこに拳をたたきこんだ。

581:黒猫&◆WA:2016/05/12(木) 20:32 ID:Mrw

ど、どうなるのぉーー。゚(゚´Д`゚)゚。海!渚の過去に
何が!?続きが気になって仕方がないー!

582:凪海:2016/05/12(木) 21:18 ID:ySs

また過疎り始めたなぁ(*_*)

583:A :2016/05/12(木) 21:19 ID:0IU

渚 海の過去ってなんかやばそう…

でもめっちゃキニナルー!!!!!!!!!

584:黒猫&◆WA:2016/05/12(木) 21:29 ID:Mrw

過去の話泣ける!

585:凪海◆L6:2016/05/13(金) 06:37 ID:ySs

>>580「出会いの時間」

 殺し屋をやめると、そうロヴロ先生とイリーナ先輩たちに言っても彼らは何も言わなかった。

ビ「日本に戻ったら?」
海「え……?」

 日本……。「死神」に殺されかけて以来、一度も足を踏み入れなかった。そこでは今、私を探すために国が総力をあげているそうだから。
 それに、正直……。

ビ「いいから、戻りなさい。きっと見えないものが見えてくるはずだから」
海「見えない、もの……」



 日本に戻り、アパートを借りて1人暮らしを始めた。
 家賃とかは……、かつて仕事をしていたときのお金とか、あとはロヴロ先生たちの仕送りで賄うことにした。
 学校には、通わなかった。
 あぁ、やっぱり思った通りだ。
 日本は、平和すぎる。平和すぎて、気持ちが悪い。
 小学生の下校時間を見計らって、私は公園に行き、ブランコを漕いで1人で過ごしていた。

?「はぁ……」

 ため息が聞こえてそちらを向くと、そこには髪の長い子がいた。
 同い年に見える……。女子、か? 女子の服着てるし。でも、男子に見えるのは何故?
 私はよく、男装をして潜入することもあった。それでたぶん、女子と男子の見分け方はだいたいできるようになっていた。

海「ねぇ、そこの。君だよ、髪の長い……」
渚「え?」

 まるで、「え、僕に話しかけてるの?」みたいな顔をされた。お前以外いないだろと、私はあきれる思いでとりあえず質問をした。

海「あんた、男なの?」
渚「⁉」

 ひどく驚かれた。
 あ、もしかして違ったのかな。

海「悪い。気にすんな」
渚「……男だけど」
海「あ、そうなの? 女装してる趣味を持った小学生だなんて、珍しいね」
渚「こ、これは母さんの趣味……って、趣味じゃないか」
海「母さん?」

 私が首をかしげると、彼は説明してくれた。

渚「うん。僕の母さんはもともと、女の子が欲しかったんだ。でも、産まれてきたのは僕で……。それで、せめて女の子らしい格好をさせてあげようって……」

 私は眉をひそめた。なんていうか、不快……。

海「やめてって、言えばいいじゃない。そんなに嫌なら」
渚「お、怒ったら怖いもの……」
海「はぁ? あんた、男のくせに意気地なしなんだね」
渚「なっ!」

 少年は心外だという顔をしつつ、私の言う通りだとも思ったのだろうか。そのまま静かになった。
 私はクスッと笑った。

渚「?」
海「ううん、何でもない。こういう奴もいるんだなって、思っただけ。お前、名前は?」
渚「え? あ、しお……」
海「あー、やっぱなし。そうだ、偽名名乗ってよ」
渚「ぎ、めい?」
海「自分の名前じゃない名前。なんでもいいよ、芋虫でも、アリでも」
渚「い、芋虫……」

 正直、本当の名前を聞いてしまったら、そいつに情が湧いてしまう。
 なんでもない、ウソの名前を名乗られた方がずっといい。この先も、思い出さずにいられる。

渚「じゃあ……、えーっと……」

 少年は、必死に考えているようだった。その顔が、なんだか面白くて、楽しくて、私はずっと笑っていた。

渚「海、かな……?」
海「⁉」
渚「え、どうしたの?」
海「あ……、ううん。なんでもない。そしたら私は、ジャンヌって名乗るよ」
渚「それって、フランスを救ったっていう……」
海「へぇ、知ってるんだ」
渚「一応、受験生なんで」

 うん? 受験生?

海「あんた、中学生なの?」
渚「いや、小6だよ。今年、受験して私立の中学に行くんだ」
海「へぇ……」

 こいつ、なんか面白いかも。

海「ねぇ、海」
渚「?」

 私は立ち上がった。

海「君、学校終わったらここに来てよ。私、待ってるから。うーん、受験生だからそんな会えないかもしれないけどさ……」
渚「いいよ! 学校終わったらここに来るんだね」
海「いいの?」
渚「うん!」

 それが、私と渚の出会いだった。

586:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 07:02 ID:Mrw

渚女の子の服着てたんだあー!!きっと可愛い!!!

587:凪海◆L6:2016/05/13(金) 18:15 ID:ySs

>>585

 その日から私は、海と名乗った少年とよく遊ぶようになった。
 と言っても、ブランコを漕ぎながら話したり、彼の学校の宿題を横目にしながら本を読んだり。そういう日々が続いただけだったけれど。それでも、私はその時間が好きだった。

渚「どうしてジャンヌはさ、着物ばかり着てるの?」
海「洋服がないからだよ。小さいころからずっと和服ばかり着ていたから、これのほうが逆に落ち着く」
渚「そうなんだ」

 彼の宿題を見ながら、私は、そういえば小1以来、勉強をしていないことをふと思い出した。「死神」より強くなるためならと、ある程度の知識は備えてあった。でも、所詮は並み程度だ。

海「勉強って楽しい?」
渚「あんまり楽しくないよ。そりゃ、正解したら楽しいけどさ。ジャンヌは学校に行ってないの?」
海「うん……。家庭の事情でね、行ってないんだ」
渚「なんかごめん……」
海「別に気にしてないし。だったらさ、海。私に勉強教えてよ」
渚「え⁉ 僕、教えるの下手だよ?」
海「大丈夫、下手でも理解はできるよ」
渚「えー、本当に大丈夫かな」
海「それに、君の宿題をいつも横目で見ているからだいたいわかるようになってきたし」

 そう言うと、彼はひどく驚いた顔を見せてきた。あまりの間抜けな顔に、私はケラケラ笑った。

渚「理解できてるなら、教える必要はないんじゃ……」
海「人間は学ぶために生まれた生き物なんだよ。学ばなくてどうする」
渚「ジャンヌは、今どきの小学生があまりよく使わない言葉を使うよね。本当に11歳なの?」
海「今年で12歳」
渚「あ、じゃあ同い年なのか」

 今さらなような気もしたけど、そういえば私。彼には自分のことをほとんど話していない。話したところで理解もできないだろうけれど……。
 海と名乗った少年と、たくさん遊び、学んでいくうちに、気づいたら夏になっていた。

海「え、今日が誕生日なの⁉」
渚「うん……」

 私が「誕生日はいつなの?」という何気ない一言で、その日は始まった。
 今は夏休み中。それでも少年は、いつも通りの時間に公園にやってきた。

海「わ、私、何も用意してない……」
渚「え、いいよ。そんな! ぎゃ、逆にジャンヌはいつなのさ」
海「まだずっと先だよ。11月の10日」
渚「じゃあ、僕のほうがお兄さんだね」

 ムッ。えらぶってるようで、なんかむかつく。
 私は彼の両頬を両手でつねってのばしてやった。

渚「いだい、いだい、いだい〜」
海「うるさい、バカ。しばらくやられてろ」

 手を放してやると、少年は自分の頬を痛そうにさすっていた。真っ赤に腫れてる……。私はその顔を見て、クスクス笑った。
 
渚「う〜、ジャンヌはらんぼーすぎる」
海「うっせ」

 本心で会話をすることが、いつの間にか大好きになっていた。
 そのとき、朗らかな曲が流れた。少年の持っている携帯電話からだった。

渚「あ、塾の時間だ」
海「もうそんな時間なのか。それじゃ、また明日ね」
渚「うん。また明日」

 少年は公園を去る。
 ふと、いたずらをしたくなった。

海「おい、海!」
渚「え?」

 私は振り向いた彼の前髪をあげて、その額にキスをしてやった。

渚「⁉」
海「あははっ、誕生日プレゼント。喜んで受けとっとけよ」
渚「あう、あう……」

 何か言いたそうに、顔を真っ赤にしている彼を、私は笑いながら見つめていた。

海「じゃあね、また明日!」
渚「え、あ、う……」



 渚はいったい何をされたのか理解できず、しばらく茫然とそこに立ち続けていた。
 少女は、もういなくなっていた。

渚「あ、塾に行かなきゃ」

 渚は停めておいた自転車に近づいた。
 明日、どういう顔で会えばいいんだろう。きっと彼女はいつも通りの顔で、自分の前に現れるだろう。そう考えると、ますます顔の火照りが激しくなってくる。

渚「うぅ〜」

 そのとき、彼は気づいていなかった。
 後ろからやって来る、人の気配に。

渚「⁉」

 体がふわりと浮き――いや、持ちあがり、足をじたばたさせても動けない。顔の正面に布が現れ、そこにある匂いを至近距離でかがされる。
 遠のいていく意識、頭がぼぅっとしてきた。

渚(誰……?)



現在

皆「誘拐された⁉」

 僕はこくりとうなずき、海を見た。

海「全ては、巧妙に仕組まれた罠だったんだ……」

588:凪海:2016/05/13(金) 18:59 ID:ySs

誰もいない??

過疎ってるよ……。

589:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 19:11 ID:Mrw

いるよぉーーー!!!

590:凪海<偽者>◆1s:2016/05/13(金) 19:12 ID:ySs

よかったーf^_^;)

591:凪海◆mc:2016/05/13(金) 19:13 ID:ySs

悪い、偽者った。

592:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 19:13 ID:Mrw

渚が誘拐された!?渚どうなるのぉ!??

593:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 19:14 ID:Mrw

大丈夫wwww

594:凪海◆mc:2016/05/13(金) 19:14 ID:ySs

みんな、忙しいのかな?
かくいう私も、試験1週間前ww

595:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 19:18 ID:Mrw

皆居ないもんねぇー!
マジか!!試験頑張って!!!!

596:凪海◆mc:2016/05/13(金) 19:27 ID:ySs

夕飯食べ終えたら、べんきょするんで抜けます( ̄^ ̄ゞ

597:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 19:36 ID:Mrw

okです!勉強頑張ってね!

598:渚カェ大好きっ子♪:2016/05/13(金) 22:55 ID:vjY

»468の
話、続き書いて下さい!!!!!
本当に続きが気になるんです!!!!
どうかーどうかー渚カエ(あか)を書いてぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

599:凪海◆mc:2016/05/13(金) 23:07 ID:ySs

渚カェ)それな(つ>ω●)つ)` 3 °).·`

600:凪海◆mc:2016/05/13(金) 23:07 ID:ySs

600!!

601:玲 ce12:2016/05/13(金) 23:08 ID:emg

渚カェ)(╭☞•́⍛•̀)╭☞それな

602:玲 ce12:2016/05/13(金) 23:08 ID:emg

*゚Д゚)*゚д゚)(*゚Д゚)オォォ...
オメデトウコーラス サン!ハイ!|。・ω・)ノ (・∀・(・∀・(・∀・*)オーメー♪

603:黒猫&◆WA:2016/05/13(金) 23:13 ID:Mrw

600オメーーー!(ノ*>∀<)ノ♡ฺ*.゚・:*

604:竜牙:2016/05/14(土) 00:12 ID:OtI

お久しぶりです!みなさん!いつの間にこんなに………。すみません、機器を取り上げられてました…………。なんか、だんだんうまくなってません?!私、見ててウハウハしちゃいました!

605:凪海◆mc:2016/05/14(土) 00:13 ID:ySs

>>587「罠の時間」

夕飯の支度をしていると町内放送が流れた。
そういえば、窓を閉め忘れてた。
私は窓を閉めようと手をかけて、そこで止まった。

放送「……オレンジのシャツに紺色のズボンを履いた、〇〇小学校6年生・潮田渚くんが、本日17時頃。行方が分からなくなりました」

オレンジのシャツに、紺色のズボン……。本日、17時頃……?
その時間は、私が少年と別れた時刻だ。それに、服装は……。
私はハッとして、急いで家を飛び出した。
何故、少年が……渚が行方不明になった⁉ どうして、彼が塾に行く時、一緒について行ってやれなかった⁉
考えてる暇なんてない! ともかく、急いで彼を見つけなきゃっ!
最後に彼を見た公園に立ち寄った。変わっているところは、特にない。渚が愛用している自転車がまるで捨てられたかのように放り出されている以外は……。
たしか、この公園には防犯カメラがあったはずだ!
私はウェストバッグからノートパソコンを取り出して、急いでカメラのデータベースをハッキングして侵入した。
どこかに、あるはずなんだ。少年が連れ去られた時の瞬間が、この画面のどこかに……。

海「見つけたっ!」

大きな男が少年を羽交締めにし、布をかがせ……おそらくは薬品でも嗅がされたんだ。そして、そのまま走ってどこかへ。直後、画面の端には黒いワゴン車が走り去っていくところだった。
わかったのはここまでだ。あとはどうする? きっと警察も動いている頃だろう。となると、このカメラ映像は当然チェック済みのはずだ。彼らより先に見つけられれば……。

海「せめて、携帯の番号だけでも聞いておくんだった!」

でも、絶対にあきらめない。大事な仲間を……友だちをさらっておいて!

海「きっと、黒いワゴン車はところどころに、町のいたるところにある防犯カメラとかに写っているはずだ……」

私は自転車に鍵がささっていることを確認すると、急いでそれに乗った。一刻の猶予もない。車の走って行った先に、早速防犯カメラがあった。それをハッキングしてはワゴン車を探すという、地道な作業だった。正直、もたもたしてなぞいられない。でも、こうすることでしか、助けられない!

海「だいたいの見当はついた」

あとは……。
ウェストバッグから眼鏡を取り出した。眼鏡のモダンといわれる部分をはずすと、そこはUSBになっている。それをパソコンに挿して防犯カメラで見た全ての映像を送り込む。完了すると急いでそれを抜き、モダンをつけなおした。顔に装着すると、眼鏡の右レンズにさっき見た映像が流れてきた。
準備完了。
無事でいてよね、渚!

☆(渚side)

目を開けると、そこはとても暗かった。いや、暗いんじゃなくて、きっと目隠しをされてる。耳には……ヘッドフォン。うるさい音楽がガンガン響いて、逆に頭が痛くなってくる……。叫ぼうにも、布が巻かれていて口が動かない。手足も拘束されている。
じたばた暴れても、何も起きないし、変わらない……。
これからどうなってしまうんだろうか……。

606:凪海◆mc:2016/05/14(土) 00:14 ID:ySs

>>605

海「ここ、か……」

自転車を息を切らしてかっとばしていくこと、一時間半。やっと着いた。
暗い、倉庫のような建物。まるで不良のたまり場だ。

海「まさか、また殺し屋の力を使う日が来るなんてね」

まったく、呆れるよりほかない。
私はつけ爪を右手につけた。全部で5つ。この爪には毒がある。一応、死なない程度にマヒさせられる毒しか塗り込んでないけど、これで本当に大丈夫なのか。不安もあるけれど。
私が持っている棒にあるボタンを押すと、そこから刀が飛び出した。
悩んでる暇なんてない、絶対に、助け出す!

何人もの大柄な男たちが倉庫内を歩いていた。全員で……5人。
音もなく、ゆっくり近づく……。
まずは近くを通った男の首に爪をたてて、思い切り引っ掻いた。

男A「ぐおっ」
B「誰だ……」

腰にある銃でそいつの首に向かって麻酔針を放った。
あと、3人……。
なるべく、渚を人質に取られる前にかたをつけたい。あきらかに敵の警戒度があがっている。

海(俺を使えばいい……)

そんな声が聞こえたけれど、とりあえず無視しておく。もう1人の自分に……カイに頼まなくても勝てる!
それにしても、おかしい。この雰囲気、敵は明らかにプロだ。そして、空気で殺し屋だともわかる……。私がいるのに気づいているのかいないのか、果たしてどっちなんだ。
少し、揺さぶってみるか。

海「おい」
C「ヒィッ」

近くにいた男に刀をあて、倉庫内に響き渡るように、私は叫んだ。

海「こいつがどうなってもいいのかぁっ!」
D,E「⁉」

残りの男たちが全員こっちを見た。

海「てめぇらの目的はなんだ。とっとと言え!」

殺し屋が平凡な一般人を狙うわけがない。となると……。

E「ふっ。どうやらおめぇが『死神もどき』みてぇだな」

やっぱり、私か。

海「誰の指示だ」
E「そいつは言えねぇな」

あくまで仕事のいっかんか。

D「お前、殺し屋をやめてるんだってな。だったら俺らには勝てねぇな」
海「……ナメるなよ」
D「それにな、お前がどんなにイキがったって怖くもねぇぜ! 何せこっちには人質がいるんだからな!」
海「だから、嫌いなんだ……。殺し屋はっ!」

私は次の瞬間、刀を振り回した。

607:凪海◆mc:2016/05/14(土) 00:16 ID:ySs

竜牙! マジでお久しぶりだなぁ……。

608:かたしょう:2016/05/14(土) 06:28 ID:XeY

600おめー♪早いものでありますなー

609:黒猫&◆WA:2016/05/14(土) 07:11 ID:Mrw

龍牙
久しぶりー!
凪海
なんか犯人手強そう!!!!
海頑張って!

610:みゆき (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/14(土) 13:42 ID:i02

凪海!リク!
小さい頃、渚&海と茅野は一緒に遊んだことがある設定付け足したりできる?

611:みゆき (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/14(土) 13:50 ID:i02

今日小説更新できないかも
熱が37度8分あった←寝とけよ
誰かあっちに書いといて

612:凪海◆mc:2016/05/14(土) 14:26 ID:ySs

みゆき)(;−ω−)ウーン
番外編でいいかな??

613:黒猫&◆WA:2016/05/14(土) 16:59 ID:Mrw

みゆき!!!風邪大丈夫??お大事にね!!

614:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/14(土) 17:25 ID:p/I

600おめ!

みゆき
熱大丈夫か?
私は今日泣きすぎて目が痛い…
(部活で私のプライドをズタズタにされたからねw)

615:黒猫&◆WA:2016/05/14(土) 18:54 ID:Mrw

マジか!!!!舞花大丈夫ー!?どんなことされたの!?

616:葉月 美桜◆hc (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/14(土) 19:09 ID:Jqw

みゆき
大丈夫!?お大事に!

舞花
何があったの!?大丈夫?

617:葉月 美桜◆hc ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/14(土) 20:55 ID:Jqw

>>468
の続き書きますっ!
また忘れかけてる…。
待ってる方!申し訳ありません!

618:黒猫&◆WA:2016/05/14(土) 20:58 ID:Mrw

葉月
楽しみにしてるね!!!

619:葉月 美桜◆hc ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/14(土) 21:04 ID:Jqw

>>468


あまりにも酷すぎる!


あかり「華のバカーー!!」

渚「華歌ちゃんがどうかしたの?」

ううっ!渚….

渚「ていうか、ここに連れてこられた理由って何?」

そう。
もうここはスタジオ…。
華の対決が実行されてるんですーー!!

華歌「渚くーん!ありがとっ来てくれて!」

渚「あ、華歌ちゃん。全然大丈夫だよ」

あかり「むぅ」

渚「?」




監督「まずは、華歌ちゃんのデートシーンから!よーいスタート!」

渚「ええ!?」

渚にはまったく伝えられずにスタートする。
すると華は…

華歌「私とデートしてくれればいいから♡」

何?語尾の♡は…。
あ?♡はなんだよー。

華歌「!あかりぃ、顔。怖いよぉ」

あかり「!!!!!」

監督「華歌ちゃん。早く始めてくれるかなー?」

華歌「はーい!渚君っよろしくねー!」

渚「うん。なんで僕なんだろ…」

華歌「あかりの彼氏だから♬」

渚「………なるほど?」

いやいやいや、納得するなってば渚。


そして…華の演技が始まったのだ。

620:みゆき ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/14(土) 21:20 ID:i02

凪海)全然ok!
いやぁあれから熱が39度2分まで上がって一回倒れたけんこられんやった(笑)
親は仕事だったからストさん来たらいかんけん彼に看病してもらった!
おかげで今は37度2分まで下がった(・∀・)ワイ
明日部活やけん小説はまた明日の午後か朝早くに更新する!
向こうのも…

621:A :2016/05/14(土) 22:06 ID:0IU

600おめ★☆

やっぱ小説進むの早すぎだ!

622:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/14(土) 22:26 ID:p/I

聞いてよ!
今日吹奏楽部で『リズムパターン』っていうのと『マウスピース』のテストをしたんだ!

そしたら…リズムパターンはほぼ完璧だったから『これなら行ける!』って思ってたわけ…でも…

『マウスピース』の音が出なくて喧嘩中の子から何か言われないかとか、自分のなりたい楽器に出来ないんじゃないかとか、先輩から文句を言われないかとか考えてたら…

3/10個
との結果に…10個のうち3つだよ!
しかも微かに音が聞こえるくらい!
いろんなこと考えてたから緊張して何もかも出来なくなった…

その後先生が優しく『お疲れ様』って声かけてくれて今まで我慢していた涙の線がプツリと切れたように一気に泣き出した私…

本当は『皆の前なんかで泣かない!』なんて思っていてもそういかなくて…
絶対変な目で見られる…
とか思うと凄い涙が止まらなくて…

悔しくて…切なくて…恥ずかしくて…

そんな気持ちのまま家に帰り家族にも話せることでもなく…

ただ1人で泣いていた…

少し気持ちが収まってからここに来て
塾行ってバレエに行って今ここに来てこの感情を書き込んで…

なんだか自慢ばっかりしてた自分が馬鹿みたいに思える…

それでもこんな私に声をかけてくれる優しい友達がいてね、その子なんて言ったと思う?

『大丈夫!練習の時はちゃんと音を出せていた舞花を先生達も他の皆も知ってるから気にしなくていいよ』
って声かけてくれて…

それで多少勇気はもらったけどボロボロになってしまった私のプライドはどうすることも出来ずに放置状態w

またこういうの思い出すと涙が止まらないだよねw

この出来事はそっと心の中に閉まっておこうと思う舞花からでした〜♪

623:みゆき (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/14(土) 22:36 ID:i02

舞花も吹奏楽部!?
楽器何?
私はフルート!

624:みゆき ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/14(土) 22:53 ID:i02

なんか無神経でごめん<о>
ちょっと専スレの方にお願い書いたから来て欲しいだお(・ω・`)

625:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/14(土) 23:05 ID:p/I

みゆき
全然大丈夫!私意外と(?)ポジティブだから!
もう立ち直ったしね!
ほらほら今日もカルマ君見て叫んでるしアニメと漫画に没頭し過ぎて親に怒られるしw
正常だお!

626:A :2016/05/14(土) 23:22 ID:0IU

桃花だよね?!
渚とかラスボス感すごいもん!?

627:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/14(土) 23:56 ID:ySs

>>606
(渚side)

 どのくらい時間が経ったのだろうか。視界が急に開けたと思ったら、そこは暗かった。もう、夜になったんだろうか。
 僕の目の前には、いつも通りの白い着物を着た少女。けど、その着物は似ているようで少し違った。

海「なぎ、さ……。よかった、ホントに、よかった……」

 そこにいたのは、ジャンヌだった。涙を流す彼女の顔を、僕はほうけて見ていた。
 ジャンヌはいつも通りの白い、無地の着物を着ていた。その、白い布に、まるで花を咲かせたように、赤い斑点が、いくつもいくつもついていた……。
 そこで、僕の意識は途絶えた。



 再び目を覚ますと、視界に飛びこんできたのは母さんと父さんの顔だった。2人とも僕のことを心配してくれていたみたいで、ずっと「大丈夫?」を連呼していた。
 目覚めた場所は、病院だった。
 医者や両親、警察の話によると、僕は廃工場で発見されたらしい。何故そこで発見されたかは不明らしいけど、というか。どのようにして発見されたかも不明だ。匿名の電話が警察にかかってきて、その匿名の電話をかけてきた人を今後調査するとか、云々……。
 でも、僕にはその匿名者が誰だかわかっていた。きっと、あの白い着物を着た少女、ジャンヌだ。
 しばらく検査入院ということで病院に泊まることになった。
 その夜。
 風の音で僕は目を覚ました。窓は閉めたはずなのにどうしてだろうと思って窓を見ると……。

渚「あ!」
海「元気?」

 そこにはジャンヌがいた。あの赤い斑点模様のついた白い着物ではなく、紫色の着物を着ていた。

渚「ウソ……、なんでここがわかったの?」
海「さぁ、どうしてでしょう」

 ジャンヌはひどく疲れているようだった。

海「今日は、君にお別れを言いに来たんだ」
渚「え?」

 僕は信じられない思いで彼女を見つめた。

渚「ど、どうしてさ⁉ そんな、いきなり……」
海「……ごめんね」
渚「ごめんって……。そんなの意味わかんないよ! 何があったっていうのさ」

 彼女は悲しそうな微笑みを浮かべているだけで何も言わない。僕はじれったくなって、思わず叫ぶように言った。

渚「行かないでよ!」
海「いくら君の頼みでも、聞き入れることはできないね」

 そうして彼女は窓のサッシに腰をかけた。そして、空を仰ぐ。僕もそれにならった。
 きれいな、満月だった。

海「……人間、別れってのは必ず来る。でもね、少年。君となら大丈夫だ」

 何を言っているのか、わからなかった。

海「私たちの運命は、きっとつながってる。いつかまた、きっと会えるから」
渚「何を根拠に⁉」
海「……私、この直感だけははずれたことがないんだ」

 ジャンヌは僕に近づいた。

海「誕生日プレゼントも兼ねて、君に贈り物をするよ。いつかまた、会えたときに目印になるように……」

 そうして彼女は微笑み、自分のかぶっていた帽子を僕の頭にのせた。そのとき、僕の頭の中に、いつだったかの彼女との会話が思いだされた。

海「かわいいね、そのヘアピン」
渚「え?」
海「少年に似合ってる」
渚「お、女物だよ⁉ それに似合ってるってあんま嬉しくない……」
海「いやいや、他の物だったら『似合ってない』って思うけど、それだったら君にすごくあってるよ」

 そう言われて、僕は顔が真っ赤になったのを覚えている。
 僕は、自分の髪に手をかけた。

渚「これ、あげる」
海「え?」

 ジャンヌはひどく驚いた顔を僕に向けた。

渚「男の僕より、ジャンヌのほうが絶対に似合うよ」
海「うーん」
渚「僕だけプレゼントもらうのも、なんだか分が悪いし……。4か月も先だけど、誕生日プレゼントとして受け取ってよ」
海「……わかった」

 彼女はほほ笑んで、僕の手のひらにあるヘアピンを受け取って自分の前髪にさした。

渚「うん、似合ってる」

 僕は嬉しくなって笑った。
 そのとき、だった。たしかに見えたんだ。彼女が、一筋の涙を流しているところを。

海「好きだよ、渚」
渚「え?」

 唇が優しく触れたのを、僕は茫然と見ていた……。

628:竜牙:2016/05/15(日) 02:26 ID:OtI

舞花ちゃん)いい友達だねウルウル 本番私も失敗するんだ。。。

渚のファーストキスがビッチ先生じゃないなんて!やっぱり凄い!凪海ちゃん!

629:凪海◆L6 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/15(日) 10:03 ID:ySs

>>627
(海side)

 渚は茫然としていた。私はいつもなら大声で笑うところを、あえて微笑むだけにした。

海「それじゃね」
渚「え、あ、待って! どうして僕の名前っ……」

 私は窓から飛び降りてアスファルトの上に着地すると、もう一度渚を見た。彼は私を名残惜しそうに見ていた。
 でも、戻るわけにはいかない。私は走りだした。
 渚とこれ以上関わりあうと、きっと彼に悪影響を及ぼしてしまう。あの殺し屋たちは、きっと誰かに雇われたのだ。私に戦いを挑むとなったら普通は正面からやってくる。人質をとるだなんて回りくどいことは、絶対にしない。

海「要するに、誰かが私を狙ってるってわけか。いいじゃん……」

 的になってやる!



現在(渚side)

杉「誰かが、海を狙ってた?」
海「そう……。そうじゃなきゃ、誰かを誘拐したり人質にとったりだなんて、そんな回りくどいことするはずがないんだ」

 海は歯ぎしりをして、僕を見た。

海「ね、だから言ったでしょ。私たちは出会わないほうが良かったって。じゃなきゃ、あんたは怖い思いをすることはなかったんだ」
渚「僕……、怖くはなかったよ。だって、海なら助けてくれるって、信じてたから」

 海が驚いた顔をしていた。けれど、すぐに悲しそうな表情をした。

倉「結局、海ちゃんを狙っている人って誰だか、わかったの?」
海「それは……⁉ ゲホッ、ゲホッ」
渚「海っ⁉」

 海はまたせき込み始めた。

海「……だい、じょうぶ」

 海は手を握りしめていた。僕は気になって、海の手をとった。

海「?」
渚「僕さ、ずっと気になってたんだ」

 たしか、イトナくんの3度目の襲撃後。彼を追っている最中だったと思う。シロがイトナくんをさらって軽トラで走り去ったとき、海は咳をしていた。そのとき、海の手は……濡れていたんだ。
 僕は海の手を強引に開いた。

海「⁉」
片「血っ⁉」

 海の手は、血で濡れていた。

渚「ねぇ、海。この血が何を意味するのかわからないけど。1つ、質問があるんだ」

 海は慌てて僕の手から自分の手を抜いた。
 僕はそれを見ながら、認めたくない事実を、覚悟をしながら、ゆっくりと口を開いて尋ねた。

渚「ずっと、気になってた……。海って、触手持ちなんじゃないかって。茅野たちと、同じで……」

 海は驚いた顔を見せた。

630:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 10:06 ID:Mrw

キスぅーーーーーーーーーー!したんだ!!!!!
やばい!!!!!面白すぎぃ!!!!!

631:A :2016/05/15(日) 10:10 ID:0IU

海が触手持ち!?
それめっちゃ面白そうやん
やばタン!やばタン!

632:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 10:23 ID:Mrw

触手!!メンテナンスなしで!?
血を吐くって大丈夫なの!?

633:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/15(日) 13:56 ID:ySs

>>629

 海はフッと微笑んだ。

海「何を根拠に?」
渚「……雨の日、元気がないときとか。実は、プールも本当は泳げないんじゃ……。それに」
海「甘い物が好きなところ、とか?」

 僕は海の言葉にうなずいた。

海「半分当たって、半分違うかなぁ……」

 海は病院を出てからの続きを語った。


(海side)

 まずは渚を誘拐したあの殺し屋たちに、誰に雇われたのか聞くのが先決だ。
 そのとき、視界に黒いワゴン車が入った! 渚をさらったときにいた車で間違いない!

?「察しが良いな」
海「⁉」

 声がした。私は身構えた。

海「てめぇだな? 渚をさらうように殺し屋を雇ったのは」
?「ああ、そうだ」
海「んな回りくどいことせずに、正面から向かって来いよ」
?「だから、ここに来たんだ」
海「はぁ? ……⁉」

 後ろから、思い切り殴られた。
 くっ……、後ろにいたのか……。
 私は必死になって、刀に手をのばそうとしたけれど手が、届かなかった……。



 僕らは驚いた。

海「言ったでしょ。全ては巧妙に仕組まれた罠だったって。あいつらは、私を初めから目的としていた。きっと、あいつらにとって、私はちょうどいいモルモットだったってわけ」

 自嘲気味に笑う海。

速「モルモットって?」
海「愛美なら、わかるんじゃない?」

 海が奥田さんを見た。僕らも彼女を見た。彼女は、海の顔を見て青ざめていた。

奥「まさか……」

 奥田さんはどうやらわかったみたいだった。僕はじれったくなった。

渚「何、何なの⁉」
奥「よく、あるじゃないですか……。理科の実験で、使われる。ねずみとか、モルモットとか。つまりモルモットっていうのは……」

 ⁉

原「実験、動物……」
奥「そうです……」
渚「誰が、海をさらったの……?」
海「……柳沢誇太郎」
茅「⁉」
殺「⁉」

 茅野と殺せんせーが反応した。

カ「誰そいつ」
茅「シロ」

 え?

茅「柳沢誇太郎は、シロの本名なの……」



柳「本郷海。あの殺し屋がE組にいるという情報は得ていたが、彼女が私を見たときの顔は、まったくもって傑作だったね。心底怯えている様子で。メンテはほぼ完ぺきだったからあまり苦しむことはないと思われていたが、予想以上に拒絶反応が強すぎたみたいだね。きっとアレルギー反応みたいなものなのだろうと推測できるが」

634:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 14:25 ID:Mrw

な、なるほど!!てか殺せんせーと同じモルモット。
シロ最悪だね!!!

635:葉月 美桜◆hc (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/15(日) 14:37 ID:Jqw

シロが考えてることがわからなくなってくるよ…
シロについてわかることはサイテー!ってことくらいしか…

636:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 16:04 ID:Mrw

ほんとにね!!!!

637:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/15(日) 20:07 ID:ySs

>>633

海「律」
律「はい」

 海が不意に律の名を呼んだ。

海「私に初めて話しかけたとき、君言ってたよね? 私から微弱な電波を感じるってさ」
律「はい」

 どういうことだろう。たしかあのときの話は、海が朝に食べたシリアスの中に誤ってICチップが入っていてそれを飲みこんだっていう結末だったはず。どうして今になってその話に?

海「あれの本当の意味、教えてあげるよ……」

 本当の意味⁉
 海は僕らに背を向けて、肩あたりまである髪をまとめて持ちあげた。
 そこに、あったのは……。

渚「何、それ……」

 半径3センチほどの小さな円盤が、海の首にはまっていた。よく見ると、液体が入っている。

海「0.001ミリリットル」
奥「?」

 海は円盤の正体が何かを言わず、謎の数字を言った。

海「……この中にある液体はね、触手細胞」
殺「⁉」
海「これが1日0.001ミリリットル、脊髄を通して流れ込む……。私の体はね、いわば半分触手持ちで半分人間ってとこかな」

 僕らは信じられない思いで海を見つめた。

海「ねぇ、律。これでしょ? 微弱な電波の正体って」
律「はい。間違いありません」

 律の単調な言葉に、僕らは衝撃を受けた。

海「これの本来の役割はね、発信機なんだ。……柳沢が、私に対してした、とんでもない贈り物……。あいつ、私が逃げたときにすぐに居場所がわかるようにしたんだ!」
渚「逃げたとき、って?」

 僕の声は、きっと震えていた。自分では、どうして震えていたのかよくわからない。12月の寒さのせいか、それとも。信じられない真実を明かされたためか。
 海はやはり、自嘲的な微笑みを浮かべる。

海「これが、私が話す、最後の真実……。私の、さいごの物語……」

☆(海side)

 ここ、どこだ? 時計もないから正確な時間もわからない。頭を殴られたときの衝撃がまだ残っているから、そんなに時間は経っていないはず。
 私はゆっくりと起きあがった。
 部屋を見渡すと、そこは畳・10畳ぶんくらいの部屋。狭い……。
 そこへ、ドアが開く電子音がした。

海「誰?」

 私は腰にまだウェストバッグがあることにほっとしながら、そこのファスナーに手をかけた。

?「あれ、もしかしてまだ小学生?」

 入ってきたのは、私をさらった男とも、または殺し屋らしい雰囲気も持ち合わせていない。女の人だった。

海「誰だ、あんた」
?「えーっと、雪村あぐりっていいます。あなたの監視を任されているのだけれど……、まぁ監視らしい監視はしないのだけどね。あなたのお名前は?」

 曖昧な発言に首をかしげながら、私もとりあえず名乗った。

海「本郷海」
あぐ「良い名前だね」
海「………」

 雪村あぐりはにこりと微笑んだ。警戒する必要のない微笑み方だった。どうやら、本当に殺し屋ではないらしい。
 気になるのは、1つ。

海「そのシャツ、気持ち悪い……」
あぐ「え、いきなり⁉」

 雪村あぐりはショックを受けたような顔をした。

638:A :2016/05/15(日) 21:44 ID:0IU

やっぱあぐりってファションセンス無い…

639:ゆっきー:2016/05/15(日) 21:45 ID:mfs

私も参加していいですか?
ゆっきーと申します

640:凪海◆3A (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/15(日) 22:19 ID:ySs

ゆっきーヨロ(`・ω・´)スク!

呼びタメOK!!
「凪海」と書いて「ナギウミ」と読みます。

641:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 22:19 ID:Mrw

ゆっきー
( `・∀・´)ノヨロシク
凪海
あぐり面白い!!!!
律が言ってた機会ってそういう事だったんだ、、、
最後の物語って!?続き楽しみ!!!!!!

642:ゆっきー:2016/05/15(日) 22:56 ID:mfs

呼び捨て&ためОKだよ!
よろしくね

643:黒猫&◆WA:2016/05/15(日) 23:11 ID:Mrw

私もokだよーー!もうなってるけどwwww

644:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 07:48 ID:Mrw

おはよーー!

645:ゆっきー:2016/05/16(月) 07:50 ID:A.g

おはよう〜

646:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 16:54 ID:Mrw

やっほーー!

647:凪海:2016/05/16(月) 17:04 ID:ySs

( •ω•ฅ).。.:*♡ニャッホー

648:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 17:59 ID:Mrw

可愛い!!!

649:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/16(月) 18:42 ID:ySs

>>637

 私が連れてこられた場所は、国で非公式の研究所。そこで私はモルモットとして過ごすらしい。

柳「ただ、本命はお前じゃない。本命の研究をする前に、お前で実験をするんだ」
海「本命の研究をする前ってことは、本命よりつらい目に遭うってことね……」
柳「わかっているじゃないか」

 もし、仮に私がここで拒否すれば私の大事な人間に危害が及ぶ、か。

柳「安心しろ。本命の奴は監禁状態の予定だが、お前は週に一度くらいは外出を許可してやろう」

 こいつの狙いが読めない。
 私が部屋に戻ると、雪村あぐりが来ていた。

あぐ「お疲れ様」

 彼女は小さな丸テーブルの上で教材やノートを広げていた。

海「どうも」

 私はベッドに腰かけて、ウェストバッグから文庫本を取りだした。

あぐ「何読んでるの?」
海「……『友情』」
あぐ「えーっと……」
海「武者小路実篤が書いた小説。代表作は『お目でたき人』、『愛と死』」
あぐ「あ! あの難しい字がたくさんある人ね!」
海「そうだよ」

 雪村あぐりは、冷たい態度をとる私によく話しかけてきた。私がいくらうざがろうと、彼女はめげずに何度も何度も話しかけてきた。

海「何、この首のやつ」
柳「発信機だ。お前が逃げ出そうとしてもすぐに居場所がわかるようにな」

 その日から実験は始まった。正直に言ってしまうと、とても過酷だった。毎日のようにこみあげてくる吐き気。慣れない薬品が投与されたりするたびに辟易としてしまう。それでも、私の大事な人を守れるのならそれでもいい。それに、仮にここをでたところで行くあてもないし。

あぐ「大丈夫?」
海「……平気」

 こみあげてくる吐き気をなんとか飲みこんで、私はベッドに横になった。

 あの研究所へつれてこられて半年がたった頃、私はやっと初めて外にでる決心がついた。1月の寒さは体にしみた。

海「さっぶ……」
あぐ「どうぞ」

 研究所をでたとき、後ろからコートがかけられた。

あぐ「今日は雪が降るそうだから、温かくしないと駄目よ」
海「ありがとう、ございます」

 私は貸してもらったコートを着ようとして……、

海「着物の上にコートっておかしくない?」
あぐ「あれ?」
海「ま、いいけど」

 私はコートを着て街中にでた。どこへ行くでもなく、仮にどこか遠くへ行こうとしても、首の後ろにある発信機が私を追いかけてくるだろう。

海「……チッ」

 書店に行って本を買い、私は前に住んでいたアパートに寄ることにした。けれど、すぐに鍵を忘れてきたことに気づいた。

海「あーあ、結局。帰る家もなくなったってわけか」

 私は研究所への道のりを歩いていった。

あぐ「あ、おかえりなさい」
海「………」

 いや、帰る家がないなんて嘘だな。たとえ、つれてこられた場所でも。

海「ただいま」



柳「やはり本郷海は戸籍を持っていたか」
研究員A「どうしますか? このままでは行方不明扱いを受けてしまいます。この研究は非公式ですし、バレてしまったら……」
柳「何、大丈夫だ。俺に考えがある」

650:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 18:48 ID:Mrw

あ、あぐりやっぱりいい人!!!シロ最低!!!!

651:凪海:2016/05/16(月) 20:52 ID:ySs

( ´△`)アァ-
渚カエとか千速とか、途中のものが残っとる。
書こうか迷うわァ。

652:凪海:2016/05/16(月) 21:16 ID:ySs

>>183

な、な、なんなんだろう。千葉はただ私に教えようとしているだけで、別に他意はないはずなのに! なんか、私ばかり意識しちゃってバカみたいというか、千葉にも申し訳ないし……。

「速水? おーい」
「ごめん、千葉。なんでもないわ!」

私はおそらく顔を真っ赤にしていたと思う。顔が熱いっっ!

「顔赤いけど、熱あるのか? まさか、この前の風邪がぶりかえしたとか?」
「ち、違うの。ただ、ちょっと……」

この先が続かない。あぁ、なんで私は言葉をうまく紡ぎだすのが苦手なんだろう。これじゃ、何も伝わらないし、千葉もきっと嫌な思いする……。
私がいつまでも黙っていると、千葉が困った顔をした。

「なんか、悪かったな」
「え!?」

今、どうして謝られたの?
うまく言えないけど、ショックだった。

「それじゃな、バイバイ」
「ち、ば……」

私は彼に手を伸ばそうとしたけれど、彼は荷物をまとめて帰ってしまった。
ど、どうしよう……。
千葉に嫌な思いさせちゃった。

653:凪海:2016/05/16(月) 21:24 ID:ySs

地震起きた!
でかかったー。

654:葉月 美桜◆hc (;`・ω・)つdice3:2016/05/16(月) 21:26 ID:Jqw

緊急地震速報なった!!
携帯なぶってたら、鳴った!

655:凪海:2016/05/16(月) 21:29 ID:ySs

結構強かったね。

656:葉月 美桜◆hc (;`・ω・)つdice3:2016/05/16(月) 21:32 ID:Jqw

私のところは震度4

657:葉月 美桜◆hc ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/16(月) 21:33 ID:Jqw

なったときはビクって、机の下に隠れずに構えてた笑

658:凪海:2016/05/16(月) 21:35 ID:ySs

構えww

659:葉月 美桜◆hc (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/16(月) 21:37 ID:Jqw

来るぞーってなって、
『強い揺れ』かと思って、の構え。

660:葉月 美桜◆hc (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/16(月) 21:37 ID:Jqw

多分そうだと思う。

本人もわかってない。

661:たこさんウインナー :2016/05/16(月) 21:39 ID:0IU

でも地震きたら人なそうなると思うよ。

662:凪海:2016/05/16(月) 21:40 ID:ySs

明日ヤバイらしい( ̄▽ ̄;)

663:ゆっきー:2016/05/16(月) 22:03 ID:tHY

私神奈川県に住んでるんだけどあんまり揺れなかった

664:みゆき (;`・ω・)つdice3:2016/05/16(月) 22:08 ID:i02

未来人って人が明日熊本で震度7の地震が起こるって予想してるんやって!
その人は2063年?ぐらいから来た人らしくて、今までも色々予想して、当たってる出来事があったらしいよ!
こわいわー(福岡は何ともなかったけど…
それともうちが気付かんやっただけかいな?)

665:凪海:2016/05/16(月) 22:11 ID:ySs

あー、それ見た。

666:みゆき (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/16(月) 22:13 ID:i02

怖くない?未来人

667:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 22:17 ID:Mrw

地震大丈夫!?滋賀全然揺れてないww
みゆき!うちも見たー!

668:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/16(月) 22:34 ID:p/I

地震 埼玉 震度3でした!

えっ!?未来人!?
埼玉は平気かな?

669:凪海:2016/05/16(月) 22:44 ID:ySs

南海トラフがどうとかって、言ってたような……。
わかんないや。

670:黒猫&◆WA:2016/05/16(月) 23:34 ID:Mrw

マジかー!

671:黒猫&◆WA:2016/05/17(火) 17:19 ID:Mrw

誰かぁー!!!いなーい!?

672:ゆっきー:2016/05/17(火) 17:30 ID:udU

来たよ〜!

673:凪海:2016/05/17(火) 19:35 ID:ySs

*゚。((o(*'ω'*)o))。゚*ヤッホ

674:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/17(火) 21:00 ID:ySs

>>649

海「私が、妹。ね……」
あぐ「誇太郎さんが何を考えているのか、私もよくわからないのよ」

 柳沢は戸籍を取得している私に何か危険を感じたのか。まぁ、あのアパートの部屋を半年以上も空きにしていたらさすがに誰かしら不審に思うよなぁ。捜索とかかけられたら面倒だし。だから、私は……。

海「でも、所詮。妹っていうのは戸籍上でしょ。実際の妹じゃあないんだし」

 何故か雪村家の人間として扱われることとなった。

海「住所は……、この研究所ではないんだね」
あぐ「私の家の住所ね」
海「ふぅん」

 私たちは広げられた私の戸籍を見ていた。

あぐ「あ、海ちゃんは11月10日が誕生日なのね」
海「あー、そういえばそうだった。それがどうかしたの?」
あぐ「私の妹と1日違いだなぁって思って」
海「妹?」

 雪村あぐりはこくりとうなずいた。

あぐ「そう。すっごくかわいい妹なんだよ。年齢は海ちゃんと同じ」
海「雪村さんってシスコンなの?」

 そう聞くと、彼女は不満そうな顔をした。

海「え、何。あ、シスコンって言葉が気に食わなかったとか?」
あぐ「……そうじゃなくて。せっかく姉妹になったんだから、私のことは『お姉ちゃん』でいいのよ」
海「は、はぁっ⁉」

 ダサい! なんで姉でもない人を「お姉さん」呼びしなきゃいけないんだよ!

あぐ「私もあなたのことはこれからは、『海』って呼ぶからね」

 雪村あぐりは私の不満そうな顔を見ていたのか、見ていても無視したのか。勝手に話を進めていった……。



 研究所につれてこられて、1年4か月がたった。

海「何これ」
あぐ「今日は海の誕生日でしょう? だから、プレゼント」

 渡されたのは、ネックレスだった。チャームがマカロンなのは、気にいったけれど。

海「私にあげるより、あぐりさんは妹がいるんでしょう? その人にあげたら?」

 そう言うと、あぐりさんは不満そうな顔をしながら言った。

あぐ「妹のプレゼントはもう決めてあるわ。それから、私のことは」
海「うぅ〜、お姉ちゃん、ね」
あぐ「そうです」

 あぐりさんは満足そうにうなずいた。
 
 実験は、相変わらず過酷だった。ただ、最近は実験時間が短くなったのを感じる。
 おそらく、薬品が投与されるたびにアレルギー反応がでているのが原因だと思うのだけれど。

675:凪海:2016/05/17(火) 21:42 ID:ySs

過疎り

676:黒猫&◆WA:2016/05/17(火) 21:56 ID:Mrw

wwww海可愛い!!!あぐりも♬♬

677:凪海:2016/05/17(火) 22:17 ID:ySs

あぁ、全然ダメだァ。

678:ココロ*(元 *渚カエ*) 渚あか:2016/05/17(火) 23:07 ID:vjY

突然スミマセン!!あの!!!私!!!葉月 美桜さんの演技対決の渚カエ(あか)小説!!!続き見たいです!!!!!ヨロシクお願いしまーーーす!!

679:黒猫&◆WA:2016/05/17(火) 23:12 ID:Mrw

凪海!!
何が!?もしかして小説!?大丈夫だよ!!!!!
すっごい上手!!!!!!私が保証する!!!
まあ、私が保証してもどおって事ないけど、、、
でも毎回とっても楽しみにしてるよ!!!

680:凪海:2016/05/17(火) 23:31 ID:ySs

ありがと(´д⊂)

681:葉月 美桜◆hc (;`・ω・)つdice3:2016/05/18(水) 07:24 ID:Jqw

>>678
ココロさん
うん!わかりました!
家帰ってきたら、書きます!
>>468の続きはもう少し待ってて!

682:葉月 美桜◆hc (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/05/18(水) 07:27 ID:Jqw

>>468
じゃないー!

683:葉月 美桜◆hc ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/18(水) 16:52 ID:Jqw

>>619でしたー!
ごめんなさい!お騒がせしましたー

684:葉月 美桜◆hc (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/18(水) 17:18 ID:Jqw

>>619


華歌「なーぎっさ君!お待たせ〜!」

渚「華歌ちゃん。僕も来たばっかだよ」

華歌「そーなんだ!あのさっこのコーディネートどうかな?似合う?」

華のコーディネートは春らしいパステルカラーのワンピースにカーディガン。
とても女の子らしい格好をしている。
っていうかなんか演技うまいんですけど!?

渚「…華歌ちゃんにとっても似合ってるよ。華歌ちゃんらしくてとてもいいよ」

女性スタイリストさん達『はあ〜…//あんなセリフ言われてみたいわ〜』

渚のセリフはスタイリストさん達のココロを撃ち抜いたみたいだ。
そんな彼が私のっ…/////


あかり「なんで華は…」

私は悩むしかない。
華は本当に渚が好きなの?


華の演技はいよいよ終盤になっていく。


華歌「あー!楽しかった!」

渚「そうだね」

華歌「!」

華は何かに気づいた。
部屋の中での演技になったので近くにはカーテンがある。

華歌「渚君!









大好きだよ♡」

渚「え?」

シャッ

華はカーテンをひっぱり、カーテンのせいで華達の陰しか見えない。

カーテン越しに見えるのは…


華の顔が渚の顔に近づいていく…
そしてーーー

華は渚にキスをした…?

はああああああ!?

『きゃーーーーーー!!!』

華歌「へへっこれで終わりまーす!」

渚「!//////」

渚は顔が赤くなっていた。
やっぱり、キスされたの?


どうしよう!
次、私なのに…。
こんな気持ちで演技できない!!

685:凪海:2016/05/18(水) 17:39 ID:ySs

華さん(*・▽・)<やばす♪*゚

686:黒猫&◆WA:2016/05/18(水) 18:13 ID:Mrw

華が渚にキスぅーーーーーーーーー!?
あかりー大丈夫かぁーー!!

687:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/18(水) 19:40 ID:ySs

>>674「希望の時間」

あぐ「ごはんだけど……」
海「いい……、いらない」

 私は口をおさえながらなんとか言葉をしぼりだした。本当は気持ちが悪くて返事なんかできる状態じゃない。胸がむかむかする。

研究員A「この薬品の投与はそろそろよしたほうがよろしいかと……」
柳「本命に投与する場合の計算をしとけ」
A「はい」

 首の後ろにある発信機に謎の細胞が入った液体がはめ込まれたのは、それから4か月後。研究所にやって来て1年8か月――3月のことだった。突如として、私の研究は中断となった。本命が手に入ったらしい。
 ある日外から帰ってくると、あぐりさんがため息をついて待っていた時があった。

海「どうかしたの?」
あぐ「……柳沢さんに、ここで専属で働くように言われたの」
海「ふぅん」

 そういえば、あぐりさんはどっかの中学の教師をやってるっていつだったか言ってたっけ。

海「教師の仕事はどうなるの?」
あぐ「やめることになると思うわ」
海「⁉」

 あぐりさんはいつも楽しそうに教師の仕事について話していた。私はそれをただ、適当に聞いていただけだった。あぐりさんが楽しそうにしているのは、悪い気はしなかった。それに、毎回テスト問題を作るのを隣で見ているだけでも、私は当たり前の日常のように思えて、楽しかった……。

海「どうやったら、続けられるの?」
あぐ「え?」
海「だって、あぐりさん。教師の仕事好きなんでしょ?」
あぐ「……好きだけど、仕方ないわ。これは決められたことだから」

 あぐりさんらしくない笑い方をされて、私はいささか不満だった。
 その夜、私は色々と考えた。
 柳沢にお願いしたところで、きっと私の気持ちはあいつには永遠に届かない。あいつにとって、周囲の人間全てがモルモット同然。そんな奴に人間が当たり前に抱いている感情が理解できるはずがない。
 あぐりさんはそれが「当たり前の運命」と考えているようで、きっといくら言っても「仕方ない」と続けるだけだろう。
 だったら……。

次の日

海「あぐりさん!」
あぐ「? どうしたの、海……」

 私はあぐりさんが部屋に入ってきた瞬間、彼女に勢いよく声をかけた。

海「私、あぐりさんが教師をしている学校に行く!」
あぐ「え、えぇ⁉」
海「そうしたらさ、私の監視をするためにあぐりさんは学校に残らなきゃいけないでしょう? 私は勉強できるし、あぐりさんは学校に残れるし、一石二鳥だよ!」

 あぐりさんはぽかんとしていた。

あぐ「で、でも。椚ヶ丘は入試もけっこう大変なのよ。受かるのすら難しいわ」
海「そんなの、あぐりさんが教えてくれるでしょ! 私も頑張るからさ!」

 あぐりさんの目がうるんで、すぐに笑顔があふれたのはそのときだった。

あぐ「ふふっ。ところで、海。私のことは……」
海「お、お姉ちゃん、ね」
あぐ「そうよ。さ、椚ヶ丘に受かりたいのなら早速勉強を始めましょう」
海「え、今すぐ⁉」
あぐ「当たり前よ」

 あぐりさんの笑顔が見られただけでも、私は嬉しかった。



現在

海「あぐりさん……お姉ちゃんに教師の仕事を続けてほしくって、私は椚ヶ丘への受験を決心したんだ。ただ、大好きな人の笑顔が見たくて。受験中は大変だったよ。嫌いな数学はやらなきゃいけないし。お姉ちゃんは私が数学苦手なの知ってて、数学やらせるし。『国語をやりたい』って言っても『この問題が終わってからね』って笑顔で一蹴されたこともあった」

 雪村先生の話をしているときの海は、どこか楽しそうだった。
 彼女はちらりと茅野に目をやった。

海「あかり……。私はあなたのお姉さんに救われたんだ」
茅「………」
海「……でも、私はそんな彼女を裏切った。最低、最悪の人間なんだ……」

 え?

688:黒猫&◆WA:2016/05/18(水) 20:01 ID:Mrw

裏切った!?どういう事!?
続き気になって仕方がない!!!

689:葉月 美桜◆hc ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/18(水) 20:07 ID:Jqw

うっ裏切ったですとーーー!?海が!?
あー!続きが気になる〜!!

690:たこさんウインナー :2016/05/18(水) 20:26 ID:0IU

ゴメンなさい。
取り上げられてしまった…
今日返してもらったよ〜
小説進んでるね
てか海が裏切るとか…
続ききになる!早く書いて欲しい!

691:凪海:2016/05/18(水) 20:35 ID:ySs

今日中の更新は無理かも。
明日まで待ってて。
明日、早帰りの日だから!!

692:黒猫&◆WA:2016/05/18(水) 21:06 ID:Mrw

うん!待ってるね!!!
頑張れ!!!!!
でも私明日遅くなるかもー!!!
テニス部の試合があるんだ(>_<)

693:ココロ*:2016/05/18(水) 22:21 ID:vjY

葉月 美桜さん!!!
華が渚に本当にしちゃったの〜???
すっごく続きが気になる〜〜〜♪♪♪

694:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/18(水) 22:28 ID:p/I

凪海)裏切りですと!?
それはそれは大変だね…

みゆ)華が渚にキス!?
ありえない!茅野ファイト!

私は明日体育祭の予行(5時間)→部活やって帰って来るから遅くなる!
まぁ私は大抵夜中に来るのが多いからねw
そうじゃなきゃ勉強進まないし
1日の中で楽しみな場所でもあるからねw

695:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/19(木) 16:45 ID:ySs

>>687

 椚ヶ丘中学への受験日は、2月頃だ。それまで、私は必死になって勉強をした。ときどき、薬の副作用などで気分が悪くなって勉強が手つかずになる日もあったりしたけれど、とりあえずは頑張った。

あぐ「ねぇ、海。約束してほしいのだけど」
海「うん?」

 数学の難しい問題を終えてひと段落しているとき、あぐりさんが真剣な表情で私に向かって言った。

あぐ「椚ヶ丘に入ったら、E組のみんなと仲良くしてほしいの」
海「E組?」

 椚ヶ丘中学校の話は、あぐりさんからよく聞いていた。勉強についていけなくなった生徒たちを集めたクラスがあること、そのクラスに入ったら生徒や教師から差別を受けてしまうこと、そして。あぐりさんはそのクラスに入った生徒の目に光をともしてあげたいこと……。

海「あぐりさんの頼みなら、別に引き受けてもいいよ」
あぐ「そう。よかった……。海の成績なら普通についていけるとは思うのよね。ただ、本校舎のみんなと一緒になってE組の差別をするのは、ね」
海「ムッ。あぐりさん、もしかして私を信用してないでしょ。私は弱い者いじめを嫌うくらいの気持ちはあるよ」
あぐ「あと、もう1つ」
海「『お姉ちゃん』って呼べって? こればっかりはまだ慣れないよ」
あぐ「ああ、そうじゃなくって」

 違ったみたいだ。私は首をかしげてあぐりさんの次の言葉を待った。

あぐ「今まで、学校に通ったことがなかったのでしょう?」
海「あ、うん……」

 あぐりさんには、私の生い立ちを少しばかり話していた。
 私の本名が「如月海」であること、行方不明になったと世間で騒がれている最中に殺し屋として生きていたこと、殺し屋をやめて日本に戻ってきたらこの研究所につれてこられたことを。

あぐ「1年ちょっとの中学校生活かもしれないけれど、全力で楽しんでほしいの」
海「⁉」

 思わぬ言葉に私はほうけた。

あぐ「きっと、素晴らしい経験になるから」
海「………」



 それから月日は流れて、いよいよ受験日となった。

あぐ「制服がないから、一応妹のを借りてきたわ」
海「妹のって……。妹さんは……私にとっては姉か。今日、彼女は制服ないってこと?」
あぐ「今日は土曜日だからあの子、学校はないのよ」
海「あ、そうなんだ」

 私は借り物の制服を着て、椚ヶ丘へと向かった。
 柳沢からの許可はしっかりとってある。不安になることと言えば、数学で変なミスをしないこと。こればかりは毎回あぐりさんに注意されてきた。

海「さ、やるぞ!」



 合格通知は、なかなかやってこなかった。不合格でも一応、通知は来るらしい。

海「あー、緊張のせいで腹痛い……」
あぐ「大丈夫よ。見直しても平気だったのでしょう?」
海「……でも、点Pがあっちにふらふらこっちにふらふらしててさ〜。もうヤダ……」

 もし、仮に私が合格できなかったら、あぐりさんも教師の仕事を続けるのは不可能だろう。柳沢には「学校に通う」と一方的に言っただけで、まだ本命の話はしていない。正直、話したところで聞き届けてはくれないだろうとは、私もあぐりさんもわかってはいたけれど、どちらもあえて口にはださなかった。



現在

海「合格通知が来たのは、三日月になった日……。全ての、始まりの日……」

696:黒猫&◆WA:2016/05/19(木) 19:31 ID:Mrw

海成績いいもんねー!羨ましい!てかもうすぐてすとがあるんだけど!!全然勉強してない!!!!
凪海小説面白い!!!!!

697:凪海:2016/05/19(木) 20:12 ID:ySs

私は明日テスト(´゚ω゚`)
あぁ、古典も英語もわからない(´+ω+`)

698:凪海:2016/05/19(木) 20:12 ID:ySs

2

699:凪海:2016/05/19(木) 20:12 ID:ySs

1

700:凪海:2016/05/19(木) 20:12 ID:ySs

700!!

701:たこさんウインナー:2016/05/19(木) 20:29 ID:0IU

700★☆

もー700かー早いね〜

702:葉月 美桜◆hc (;`・ω・)つdice3:2016/05/19(木) 20:39 ID:Jqw

700おめっ!

703:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/19(木) 21:00 ID:ySs

>>695「絶望の時間」

 いつだったか、あぐりさんが言っていた。

あぐ「今度、あかりに会ってみない?」
海「誰それ」
あぐ「あれ、言ってなかったっけ? 妹よ。海と1日違いの誕生日の子」
海「あー」
あぐ「ねぇ、会ってみましょうよ」
海「気が向いたらね」

 正直、私は早く雪村あぐりの妹に、雪村あかりに会ってみたいと思っていた。

☆ 
 
 その日、研究所内が騒がしかったのを、私は今でも覚えている……。
 でも、そんなの気にならないくらい。私の気分は高揚していた。

海「ごう、かく……!」

 私は小さな部屋で飛びあがるほど喜んでいた。
 あぐりさんが来たらいち早く知らせたいと、私はドキドキしながら彼女が来るのを待っていた。けれど、いつまでたっても彼女は現れなかった。

海「様子、見に行こうかな」

 あまり部屋からでてはならないと、ここ最近。柳沢に言われていた。でも、少し出るだけならいいのではないかと、私はそっと部屋を抜け出してあぐりさんを探し始めた。
 研究所は騒がしかった。研究者たちがあわただしく廊下を走っていて、誰も私に注意を向ける人はいなかった。
 そのとき、前方であぐりさんがトボトボと、元気のなさそうな顔で……泣いているような、そんな表情を見せながら現れた。私は急いで彼女に駆け寄った。

海「見て、あぐりさん! 私、合格したよ!」

 私はあぐりさんに合格通知を見せて、満面の笑みを浮かべた。彼女は、そのとき何を思っていたのか。突然。

あぐ「急いで逃げてっ!」
海「え?」
あぐ「海はここにいちゃいけない。急いで! 妹が、あかりが外で待ってるから!」

 私はあぐりさんの言葉にぽかんとして聞いていた。何が起きたのか、何が起きているのか。まったくわからなかった。あぐりさんは来た道を引き返そうと走りだそうとしていた。私は慌てて彼女の服の裾をつかんだ。

海「ま、待ってください! あぐりさんはどこに行くの⁉」
あぐ「私は……、あの人を――死神さんを助けないとっ!」

 え?
 しにが、み……。
 どうして、あぐりさんの口から「死神」の名が……。まさか、本命の正体って!
 体じゅうに刻まれた傷が脈打つかのように痛んだのは、幻だったのか。私は体が震えていた。

海「なん、で……」
あぐ「え?」

 あぐりさんは、私が「死神」に殺されかけたという事実を知らない。それなのに。

海「なんで、あぐりさんの口から『死神』の名前が出てくるの……? もしかして、ずっと、だましてたの……?」
あぐ「え?」
海「ウソつき……。ずっと、信じてたのに……」

 裏切られたと、ずっと信じていたのに裏切られたと、そのとき私は思った。

海「ウソつきっ! なんであぐりさんは『死神』を知ってるの⁉ ウソつき、ウソつきっ!」

 ここにいたら、また殺される……。
 そしたら、また「あの日常」に戻る……。
 そんなの嫌だっ!

あぐ「海……」

 あぐりさんが差し伸べてきた手を、私は振り払った。

海「触らないでっ!」

 私はあぐりさんの顔を見られなかった。彼女が今、どういう顔をしているのか、見るのが怖かった。
 ただ1つわかっているのは、ここを抜けださないと、またあいつに殺される!
 私は彼女の横を通り過ぎ、外へと飛びだした。
 怖い、怖い、怖い、怖い、怖い……。
 でも、走らないと、逃げないと、またあいつに殺される。殺されたら、幸せだった全ての日常が、壊されていく。あっけなく、音をたてることも許さずに。そんなの、嫌だ! 研究所を抜け出すと、誰かにぶつかった。

あか「ごめんなさい!」

 声をかけられたけど、かまわず走り続けた。どこまでも、どこまでも、どこまでも、どこまでも。

 どこをどう走ったのか、私は覚えていない。気がついたら、河川敷に来ていた。

海「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 汗びっしょりで、息も上がっていた。正直、疲れていた……。
 きっと、逃げていてもやがて発信機で私の居場所など、たどられてしまうだろう。
 でも、逃げなきゃ。殺されたく、ないから……。
 私はすとんと地面に崩れるように座った。

海「なんで、なんでよ……」

704:黒猫&◆WA:2016/05/19(木) 21:29 ID:Mrw

700オメーーー!
海とあかりこの時に会ってたんだ!!!!
続き楽しみー!!!!!!!!

705:葉月 美桜◆hc ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/19(木) 21:29 ID:Jqw

あぐりに裏切られた!?
えぇ!?あぐりに!?
ってか、あかりにぶつかってるよ…海

706:ココロ*:2016/05/19(木) 22:45 ID:vjY

美桜さん»続き頑張って下さい!!!

707:みゆき 眠い:2016/05/19(木) 23:13 ID:i02

皆!専スレにウラバナ書いたから読みたい人は読んで!

708:黒猫&◆WA:2016/05/20(金) 05:39 ID:Mrw

はーい!

709:凪海 (;`・ω・)つdice3:2016/05/20(金) 14:46 ID:ySs

「誕生日おめでとう」スレをしていなかったので、一気にやります。

狭間さん、原さん誕生日おめでとう!!
ォメデ━ヽ(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)ノ━隊!!!
  🔥 🔥 🔥 🔥 🔥 🔥
  ╭┻┻┻┻┻┻┻┻┻╮
  ┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
╭┻🍒━🍒━🍒━🍒┻╮
┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
┗━━━━━━━━━━━┛
✨💕HAPPY BIRTHDAY💕✨

710:凪海 (;`・ω・)つdice3:2016/05/20(金) 14:47 ID:ySs

そして、今日は……。

千葉くん、お誕生日おめでとう!!
ォメデ━ヽ(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)八(*゚ω゚*)ノ━隊!!!
  🔥 🔥 🔥 🔥 🔥 🔥
  ╭┻┻┻┻┻┻┻┻┻╮
  ┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
╭┻🍒━🍒━🍒━🍒┻╮
┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
┗━━━━━━━━━━━┛
✨💕HAPPY BIRTHDAY💕✨

711:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/20(金) 17:01 ID:ySs

>>703

海「なんで、なんでよ……」

 ずっと信じていたのに、どうして、あの研究所にあいつがいたんだ……。
 


1週間後

 ここ1週間、私を追ってくる者は現れなかった。でも、きっと時間の問題だろう。
 行くあてもないまま、道を歩く。町は夜だからかすごく静かだった。こんな時間に外を出歩いていたら補導されるだろう。私はなるべく人目のつかないところを歩くことにした。
 途中の道で公園を見つけた。あの少年と会った公園ではなかったけれど、私はふとあの頃に戻りたいと思った。いや、小1の夏休み。もしも時を戻せるのなら、あの頃に戻りたい。
 近くで車が止まった。

海「?」

 車のドアが開かれた。

海「⁉ お前……」
柳「やぁ、久しぶりだね」

 そこから現れたのは、白装束をしている柳沢だった。片眼が義眼になっていた。いったい何があったのやら、いや。今はそんな状況じゃない。
 私は後退した。後ろに人の気配はない。あのときみたいに、ヘマをするわけにはいかないんだ!

柳「お前に帰る場所はあるのか?」
海「………」

 柳沢の言葉に、ギクリとした。でも、私は逃げなきゃいけない。あいつと、「死神」と対面するくらいなら。

柳「あぐりが死んだ」
海「え……?」

 あぐりさんが、何だって。

海「なんで……」
柳「奴が……『死神』があぐりを殺した」
海「⁉」

「死神」が、あぐりさんを?

柳「そこでだ。私と協力して奴を倒さないか?」
海「……居場所は、わかるの?」
柳「おそらく、椚ヶ丘中学校だろうな」

 ⁉ 椚ヶ丘、だって……?

柳「さぁ、どうす……」
海「断る」

 柳沢の言葉をさえぎって、私は続けた。
「死神」があぐりさんを殺したなんて、そんなことあるはずない。あるはずが、ないんだ。
 何故なら……。

海「『死神』は私の獲物だ。お前のような奴と協力もごめんだ」
柳「私から逃げられるとでも思っているのか?」
海「逃げるさ。どんな手を使っても」

 私はウェストバッグから催涙ガスのボールを取りだした。気配は、していた。

海「ここで、捕まるわけにはいかない!」

 地面にボールをたたきつけてガスを爆発させた。

A「な!」
柳「チッ」

 周囲に5人。殺し屋の雰囲気ではなかったけれど、人がいる気配はしていた。
 私は走りだした。



あぐ「海、中学校生活を全力で楽しんで」

 何言ってんのさ、あぐりさん。
 そう言おうとしたけれど、声にでなかった。話せなかった。

あぐ「それとね、海。もう1つ……」

 あぐりさんの横腹に、血がにじんでいた。顔も、よく見たら泥だらけになっている。周囲の景色が変わっていく……。壁も天井も壊され、空には不自然な形をした三日月が浮かんでいた。

あぐ「あかりを、助けて……」

 そう言って、あぐりさんは目を閉じて崩れ落ちた。

海「あぐりさん!」

 そこは、異臭がした。

海「くさっ!」

 鼻につく匂いをかぎ、初めてここがどこだか気がついた。

海「そうか。下水道に逃げ込んだのか」

 柳沢から必死に逃げて、地下なら電波も届きにくいだろうと思って下水道に逃げ込んだ。そこで力尽きて、寝ていたんだ。
 私は、涙を流した。涙を流すなんて、いつ以来だろうかと。そんなことを思いながら私は泣いた。
「死神」があぐりさんを殺すなんて、ありえない。何故なら、殺し屋「死神」はかつて殺し屋だった「死神もどき」と違って、関係のない人を殺すなんて、ありえないから。それに、もし仮に「死神」があぐりさんと接触していたのなら、彼はわかっただろう。あぐりさんの、あの温かな優しさに。きっと……。

海「うっ、うっ、うあああああああああああああああああああああ!」

 あぐりさんが、私を裏切ったんじゃない。あぐりさんの言葉を聞いて全てを信じられなくなった私が、彼女を裏切ったのだ。

海「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」

 誰に言えばいいのかわからない、「ごめんなさい」という言葉を、私は何度も何度も口にしていた。

712:黒猫&◆WA:2016/05/20(金) 18:20 ID:Mrw

な、泣ける。゚(゚´ω`゚)゚。
シロ最っ低!

713:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/20(金) 20:38 ID:ySs

>>711「誓いの時間」

 いつまでもこんなところにいたら、気分が悪くなりそうだ。そう思って、私はそっと地上にでた。外は暗かった。雨粒がぽたぽたと頭の上に落ちてきた。私は急いで近くにあった橋の下に移動した。
 あぐりさんが言っていた、「あかりを助けて」あれはいったい何なのだろう。妙に心に引っかかった。でも、所詮は夢。そのくらいで片づけられる気がする。

あぐ「中学校生活を全力で楽しんでほしいの」

 全力で、楽しむ……。
 密かに、学校にはいつか通ってみたいと思っていた。でも、そんなの永遠に叶わないとも思っていた。それに、今さら学校に通ったところで何の意味もない。だって、私が学校に通うと決めた本来の目的は、あぐりさんに教師の仕事を続けてほしかったからだ。

あぐ「あかりを、助けて……」

 声が、よみがえった。というか、隣で聞こえたような気がした……。私は、また涙を流した。

海「ごめん、なさい……。ごめんなさい……」

 謝ることしかできない。でも、その謝る方向がどこに向ければいいのかもわからない……。

海「どうすれば、いいの……。あぐりさんは、私にどうしてほしいの……?」

「死者と会話ができたなら」そんな一文を何かの本で読んだことがある。まさに、今の私はそれだった。私は、何をすればいいんだろう。

A「いたぞ!」
海「⁉」

 まずい、見つかった。
 私は急いで走りだした。
 逃げなきゃいけない。どこまでも、どこまでも、行くあてもないまま。でも、どうして逃げなきゃいけないんだろう。柳沢の言葉から察するに「死神」はもう研究所にいないことはわかっている。それなのに、どうして……?
 頭がだんだん痛くなってきた。意識も朦朧としている。休もうにも、休む暇さえない。私の体力は限界だった……。



現在

海「発信機がある限り、私は永遠に自由にはなれない。そして、私は気づいたんだ。たとえこの学校を卒業してもまた行くあてがなくなる。目的もなくなる。だから、私は未来がわからないんだ。描けないんだ。自分がどうなりたいのかもわからない。自分が、何になりたいのかも。学校、卒業したら、また私は以前の生活に逆戻りだ。私の考えからするとね、未来も希望もない。そんな中で生きるくらいなら、いっそ地球が爆破してもかまわなかった……」

 海……。

海「でも、色々と後悔してこの世からいなくなるくらいなら……」



 私があのときあぐりさんの言葉をしっかり聞いていれば、「死神」の名前に怯えていなければ、あぐりさんを救うことができたのかもしれない。

海「雪村、あかり……」

 そうだ、彼女はどうしたんだ? あぐりさんがいなくなったら、彼女はどうなるんだ? 雪村家の家族構成をしっかり聞いたことはなかった。ただ1つ。雪村あかりという妹がいるということ以外は。
 もしかして、雪村あかりは本当に。何か危ない目にあってるんじゃ……。「あかりを助けて」あの言葉の意味は、もしかして……。

海「ごめんなさい、気づいて、あげられなくて……。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。私が、絶対に、絶対に、助けるから。私の命に代えても、絶対に……、雪村あかりを、助けるから……っ」

 私はゆっくりと立ち上がった。雨は依然、激しく降り続いている。頭も、痛い。きっと、首の後ろの発信機につけられた変な液体のせいだ。それでも、そんな状況でも、立たなくてはいけない。

あぐ「中学校生活を全力で楽しんで」

 あの言葉を、胸に抱いて。
 私は、椚ヶ丘中学校へと向かった。

714:かたしょう ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/21(土) 06:15 ID:XeY

おひさのかたしょうでーす!
700おめー♪
終わりに近づいてきたねー

715:かたしょう (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/21(土) 06:17 ID:XeY

柳沢人としてサイテー

716:凪海 *゚。((o(*'ω'*)o))。゚*:2016/05/21(土) 07:08 ID:ySs

かたしょう、お久しぶり!!

717:ゆっきー:2016/05/21(土) 08:50 ID:Ncc

ゆっきーだよ!
しばらくこれなかった

718:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 09:26 ID:Mrw

かたしょう、ゆっきー
ォヒサ――(o´Д`人´Д`o)――♪

719:かたしょう (;`・ω・)つdice3:2016/05/21(土) 11:49 ID:XeY

おひさー

720:かめ♪:2016/05/21(土) 12:45 ID:Qvk

めっちゃ久しぶり!
何か、話が進んでる。 
凄すぎる〜
また、来れたら来るね!

721:凪海:2016/05/21(土) 14:11 ID:ySs

かめ♪、久しぶり!!
リレー次はおそらく、かめ♪だよ。

722:玲:2016/05/21(土) 14:32 ID:emg

(○´□`)b゚+゚オヒサァ♪

しばらくいなかったからさっき一気読みしてきたよ!

なんか全部凄い展開に....!!!!!!

続き気になって仕方ない!!

723:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/21(土) 15:42 ID:ySs

>>713

椚ヶ丘中学校

 浅野理事長が理事長室に入ると、窓が開いていることに気付いた。

理(閉め忘れか)

 外では雨が降り続いている。カーペットには雨水の染みが広がっていた。

理「?」

 窓のサッシに、人影が見えた。

海「あなたが、椚ヶ丘の理事長先生だな」
理「君は?」

 海はサッシに足をかけてそこに座った。

海「ここの中等部に転入予定の、海」
理「ああ、雪村海さんか」
海「違う。今は改名して、本郷になった」
 (私に、雪村の姓を名乗る資格なんてない……)

 理事長は海を見ながら言った。

理「何しに来たのかな?」
海「私を、E組に移させてほしい」
理「? 一体、何が目的で? 君は一応、A組に所属するということが決まっているんだが」
海「じゃあ、どうしたらE組に移させてくれる?」

 理事長は海の目を見た。彼女の目の奥には、炎が揺らめいているように見えた。雨が降っても、決して消えることのない炎が。

理「やれやれ。今年は一体何人の生徒がE組に転入してくるのやら」
海「?」
理「いや何、こっちの話です。そうだな、E組に入るには条件がある。君もうちに受験をしてきたのだから知ってはいるだろう」
海「ああ。成績が悪かったり問題行動を起こすとE組行きだと聞いた。何をすればいい」
理「いや、もうすでにやっているので問題はない」
海「?」

 理事長は黙ってカーペットを指さした。

理「不法侵入。挙句、部屋を雨水まみれにしたという素行不良さに免じて、本郷海さん。君は本日をもってE組行きだ」
海「そう。ありがとう。あと、私。5月まで学校には来ません。それだけ伝えたくて来ました。それじゃあ」

 海は窓を閉じると、そこから飛び降りた。

☆(海side)

 4月から学校に行かなかった理由は簡単だ。雪村あかりの居場所を探さなくてはいけないからだ。いったい、彼女がどこに住んでいるのかも。今、何をしているのかもわからない。
 それに、引っ越しの準備もしておきたかった。あのアパートに帰ったところで、柳沢たちにはすぐに見つかる。引っ越しても変わらないとは思うけれど、なるべく学校に近い方がいいだろう。学校にいれば仮に私が柳沢に捕らえられても、何日も行方知れずになった場合、学校側も黙ってないだろう。何かしら行動を起こしてくれるに違いない。
 理事長とはときどき連絡をとった。制服採寸もしていなかったから、それの打ち合わせなど。
「死神」に傷つけられたときの傷は、まだ完全に消えてはいなかった。傷を目立たなくさせるためには、男子の制服のほうがいいだろう。けれど、男子の制服を着るんだったら男子らしくい続けなきゃいけない。だったら、髪を切らなきゃ。
 私はウェストバッグからナイフを取りだして、いつもポニーテールにしている髪を根元から切ろうとして、止まった。
 いつだったかの、あぐりさんとの会話を思いだす。

 あれは、私が髪のあまりの長さにうっとうしくなって、ナイフで髪を切ろうとしたときのことだ。そのとき、あぐりさんが部屋に入ってきてギョッとした顔で「何してるの!」と大声で叫んだのだった。

海「え、あ、いや……。髪を切ろうと思って。でも、ちまちま切るのが面倒だからいっそのことザックリやろうかと思ってたの……」
あぐ「そうだったのね……。あぁ、びっくりしたわ。てっきり自殺をしようとしているのかと思って」
海「やだよ、そんな痛そうなこと。誰がするか」

 私は髪を切るのは今度にしようかと思って、ナイフをバッグにしまった。

あぐ「どのくらい切るの? 私が切ってあげようか?」
海「あ、本当に? じゃあ思い切り短くして。うーん、首の後ろが見えるくらいに」
あぐ「そ、そんなに⁉ もったいないわ、海はせっかく髪がきれいなのに」
海「はぁ? そんなの何の得もしないし」

 あぐりさんが、ほめてくれた髪……。それに、首の後ろには発信機がある。これを見られてしまったら……。

海「切るのは、よそうかな」

 私はまた、ナイフをバッグにしまった。

 そしてそれからしばらくして。結局、4月が終わっても雪村あかりの居場所はつかめなかった。

724:凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/21(土) 16:24 ID:ySs

>>723

 5月。私は椚ヶ丘中学校3年E組にやってきた。
 烏間先生という、実は防衛省の人だと自己紹介をした彼は、私に。ある依頼をしてきた。
 それは、月を三日月に変えて地球を滅ぼすと脅迫している謎の生命体を暗殺する依頼だった。

海「暗殺、ですか…」

 私はポカンとした。
 まさか、ここに来てまで「暗殺」という単語を聞くとは思わなかった。そうか。理事長がE組に対して言葉を濁していたのはこういうことだったのか。

烏「その暗殺対象者がもうそろそろ来るはずだ」

 烏間先生が言い終わらないうちに、校舎の外で激しい爆発にも似たような音が聞こえた。

海「何ですか、あれは」

 烏間先生が困ったように眉をひそめて、

烏「あれが、暗殺対象者だ…」

 そして、職員室の窓がガラッと開き、そこから黄色い頭の超生物が現れた。
 どうして、こいつが……。「死神」がE組に……? 顔も形も随分変わったけど、間違いない。こいつは「死神」だ。

殺「ヌルフフフ。ようこそ、あなたが転校生の本郷海さ……」

 私は気が動転して……、そこから先のことはあまり良く覚えていない。気づいたら、職員室で寝転がっていた。
 柳沢はたしか「『死神』は椚ヶ丘にいる」と言っていた。これはそういう意味だったのか。

烏「大丈夫か?」
海「はい、すみません……」
殺「にゅぅ……」

 見違えた。なんで、こんな未確認生物になっているのかは理解できなかった。もしかしたら、柳沢の実験で頭のネジが飛ばされたのかもしれない。

烏「とりあえず、お前は待機だ」
殺「にゅやぁ⁉ 何故ですか⁉ 私だけのけ者だなんてひどいですよぉ……」
ビ「いったい何の騒ぎよ、朝から騒々しいわね」

 この、声……。 
 職員室のドアが開かれ、そこに現れたのはイリーナ先輩だった。再会するのは約3年ぶりだ。彼女は私の姿を見るなり、目をみはった。私たちは互いに顔を見合わせてしばらく茫然としていた。

烏「イリーナ、彼は本郷海。このクラスに転校してきた生徒だ。本郷さん、彼女はイリーナ・イェラビッチ。E組で外国語を教えているがプロの殺し屋でもある」
海「……よろしくお願いします」

 私は頭をさげた。彼女は私を見てしばらく沈黙していたけれど、やがて「ええ、よろしく」と言った。
 まさか、先輩がいるとは思わなかった。

あぐ「中学校生活を全力で楽しんで」

 あの言葉が再び耳に木霊した。
 そうだね、せっかく入れたところだもの。かつて、あなたが教師をしていた場所で、私は本校舎の生徒としてではなく、E組の転入生としてこのクラスに行くことを選んだ。その選択はきっと間違っていない。

あぐ「あかりを、助けて……」

 絶対に、助ける。自分の命に代えても、絶対に。雪村あかりを助ける。
 あぐりさん、あなたが私にくれた言葉。私はこの教室で学び続ける限り絶対に忘れない。
 たとえ、この学校を卒業して、また以前のように行くあてもないままモルモットとして過ごすことになったとしても。
 あなたが、私に勇気をくれたから。私は、あなたのために。全てをなげうってでも頑張れる。

 教室が見えてきた。教壇に立つとみんなが私に注目していた。
 このクラスメイトが、あぐりさんの生徒……。
 ちょっと緊張したけれど、勇気を持って。

海「はじめまして、本郷海といいます。よろしくお願いします」

725:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 16:55 ID:Mrw

ビッチ先生合わせてくれたんだ!いい人!
海の髪の毛綺麗だろうなぁー!

726:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/21(土) 17:10 ID:ySs

>>724「守りたい時間」

渚side

海「これが、私の全て。私の真実だよ……」

 僕らは黙り続けた。いや、黙り続けるしかなかった。

海「にしても、本当に驚いたよ。この教室に来たらさ、あかりはいるわ、渚はいるわ。どんだけ知り合い多いんだよって」
茅「私がいつ、あかりだって気づいたの……?」
海「見てたらわかったよ。だって、そっくりだもん……」
茅「お姉ちゃんに似ているところなんて、1つもないのに……」
海「ハハッ。なんでだろうね。でも、なんでかな。なんか、雰囲気かな。似てるなぁって、思ったんだ……」

 海は涙を流した。

海「この教室に来てからさ、本当に毎日、毎日楽しくって退屈しなかった。きっと、あぐりさんの言葉がなくても楽しめたと思うけど、彼女のあの言葉がなかったら、私は学校に通う気さえ起こらなかった。……最初は、素人の寄せ集めに『暗殺』とか無理だろ〜って思ってたし、ナイフにも銃にも、2度と触りたくなかった……。でもさ、あんなに嫌いだった暗殺が……、何故だか、すごく。楽しかった……」

 海は、初めからこの教室の真実を全て知っていた。知っていたのに、あえて何も言わず、僕らの隣にい続けた。
 僕らが楽しいとき、海は笑っていた。僕らが苦しんでいるとき、海は支えてくれた。鷹岡先生やもう1人の「死神」が僕らを人質にとったとき、本気で怒って、触りたくないナイフと銃を手に取ったのだ……。

渚「海は、この学校を卒業したらどうなるの……?」
海「忘れたの? 私の首の後ろには発信機があるんだよ。これがある限り、私はどこにも逃げられない。きっと卒業したら、また行くあてもないままモルモットとして過ごすんだろうね」
皆「⁉」

 そんな、そんなのって……。

海「でも、それでも別に良い気がする。だって、私には触手細胞があるんだよ? この液体が完全になくなったとき、私は触手持ちになる。そしたら、心を触手に侵食されて、みんなを襲っちゃうかもしれないよ……」

 僕は奥歯をかみしめた。
 そのとき、だった。

茅「触手ってね、聞いてくるんだ」
渚「茅野……」
茅「どうなりたいかって……。私はね、『殺し屋になりたい』って願ったの。殺せんせーを、殺すために……」
イ「俺は、『強くなりたい』と願った」

 イトナくん……。

イ「そう願ったら、それしか考えられなくなった」
茅「……海ちゃんだったら、何を願うの? もし仮に、本当に触手を持ってしまったら、何を、触手にお願いするの……?」
海「私、だったら……?」

 すると、海は一筋、また一筋と。涙を流し始めた。

海「私は、守れる人になりたい……。誰かを傷つけることで守るんじゃなくて、誰も傷つけず、普通に、大好きな人を、仲間を、守りたい……。私はただ、それさえできればよかったんだ……」
茅「そう思っているんだったら、海ちゃんは大丈夫だよ……。絶対に、心を触手に侵食されることなんて、ないよ……」

 茅野はゆっくりと立ち上がると、海に近づき、彼女の手をとった。

海「……っ、うっ、ううっ……。ありがと、あかり……。ありがと、みんな。このクラスに来られて、このクラスでみんなに会えて……。本当に、本当に、良かった……。ありがと、ありがとう……」
茅「何、言ってんの……? お礼を言うのはこっちのほうだよ……。ありがとう、海ちゃん。ずっと、私を心配してくれて。お姉ちゃんの、最期のお願いを、聞いてくれて……。本当に、ありがとう……」

 僕はそんな2人のやりとりを見て、僕自身も泣きそうになった。
 あちこちですすり泣きが聞こえる。
 やっと、海は解放されたのだ。色々な呪縛から、思いから。

727:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 17:46 ID:Mrw

。゚(PД`q*)゚。私も泣きそうだよーー!
海良かったねー!!!てかこの後どうなるの!?

728:ゆっきー:2016/05/21(土) 18:25 ID:vmo

いい話・・・(ノД`)・゜・。

729:玲:2016/05/21(土) 19:09 ID:emg

いい話を読んだよ〜( 。>﹏<。)~♡
続き気になって仕方ない!!

730:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 19:46 ID:Mrw

ほんとに!!

731:たこさんウインナー:2016/05/21(土) 21:38 ID:0IU

ほんと良かったよ
やっぱり最後はhappyendだよねー

732:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 21:51 ID:Mrw

えっ!?これって最終回系!?

733:凪海 (*」゚∀゚)」:2016/05/21(土) 21:52 ID:ySs

殺せんせーの過去は飛ばす予定であり、もうそろそろ終わります(`・ ω・´)ゞビシッ!!

734:凪海 (*」゚∀゚)」:2016/05/21(土) 22:05 ID:ySs

私が書く「暗殺教室」では、海の真実が全て明らかになったので、これからちょくちょくでるかも……。

735:黒猫&◆WA:2016/05/21(土) 22:10 ID:Mrw

もうすぐ終わっちゃうんだ!ちょっと寂しい!
でも、海ちょくちょく出るんだ!!!やったー!

736:かめ♪:2016/05/21(土) 22:47 ID:Qvk

凪海)教えてくれてありがとう

737:凪海 (*」゚∀゚)」:2016/05/21(土) 23:18 ID:ySs

かめ♪)いえいえ(∀`*)ゞ

738:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/21(土) 23:50 ID:ySs

>>726

 その後、海は国の手配により発信機と触手細胞を取り除くために烏間先生につれられて姿を消した。
 あの日以来、海からは何の連絡も来ず、LINEをしても電話をしても通じることはなかった。
 そして、1月になった。

渚「調子はどう? かや……あ、雪村さん」
茅「茅野でいいよ。みんなから呼ばれてるうちにこの名前、気に入っちゃった」

 そう言って、茅野は笑った。
 触手を取り除かれたとはいえ、殺せんせーから「しばらく絶対安静が必要だ」と言われていた茅野は、2学期終了後、即。病院に入院することとなったのだ。

杉「冬休み、つぶれちゃったな」
茅「3学期にはぎりぎり間に合うよ。でも……、みんなの冬休みだって……」

 ………。

杉「暗殺とか、言える雰囲気じゃなくてな」
茅「ごめんなさい、私のせいだ……。私は、お姉ちゃんの真実が全てわかって、やっと心の整理がついたけど。その代わりにみんなは、殺せんせーの過去を知ってしまって……」
渚「違うよ、茅野。いつかは知らなきゃいけなかったんだ」
奥「みんなが、全力で背を向けてきたんです。少しでも長く、『楽しい暗殺』を続けるために……」

 海の言っていた「覚悟」って、こういうことだったのか……。

茅「渚はどうするの?」

 茅野に聞かれて、僕は今抱いている気持ちを告白した。

渚「ちょっと、やってみたいことがあるんだ。冬休みが明けたら、みんなに相談してみるよ……」

 それと、ちょっと恥ずかしいけど……。

渚「か、茅野……。あのときのこと、ごめん!」
茅「え?」
渚「あの夜は、あの方法しか考えつかなくて……。もしかして、怒ってる……?」
茅「……ま、まさか! 助けてくれたんだもの。感謝しか出てこないよ!」
渚「よかった〜。『友だちやめる』って言われたらどうしようかと、心配で……」

 僕はすごくほっとして、溜め息をついた。

茅「き、気にしすぎっ! ずっと普通に友だちだってば!」
神「……そろそろ帰りましょう、渚くん。茅野さん、まだ万全じゃないみたいだし」
渚「あ、そうだね」

 僕らは帰り支度を始めようとしたけれど、神崎さんはとまったままだった。

奥「どうかしたんですか?」
神「言おうかどうしようか、迷っていたんだけど……」

 神崎さんは迷うような表情をしながら、ドアの方に視線を向けた。

神「入ってもいいと思うわ」

 ?
 誰に言ってるんだろう。
 神崎さんの言葉を合図に、ゆっくりと、ドアが開かれた……。

渚「え……?」

 そこにいたのは!

739:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 10:29 ID:Mrw

きゃーーーー!!!続き気になるーーーーーー!!!
どうなるのー!!!

740:葉月 美桜◆hc 更新頑張るー!:2016/05/22(日) 11:59 ID:Jqw

あわわわわっ
すっごい気になるっ

741:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 13:27 ID:Mrw

ほんとに!!!!!!

742:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/22(日) 14:28 ID:ySs

>>738

 そこにいたのは!

海「久しぶり」
渚「海……」

 車いすに乗った海は、ゆっくりと僕らに近づいた。

渚「か、神崎さんは気づいてたの……?」
神「ここに来たときにね、ちょうどLINEが」
海「国で公式の病院に行って発信機と触手細胞を取り除いてから、一般の病院に入院しても大丈夫だって話になってさ。烏間先生に『あかりはどこに入院してるんですか』って聞いたらここにいるって言われて」
奥「車いすだなんて、大丈夫なんですか?」
海「いろんな薬品を体から全部抜き取ったらさ、しばらく体が動かなくなっちゃって……。あ、でも大丈夫! リハビリとか毎日してるし、足も体もすぐに元通りになるよ」

 ほっ……。

神「それじゃあ、私たちは行くわね」

 神崎さんが僕らの背中を押した。

☆(茅野side)

 渚たちがでていったけど、私たちは一言も話さなかった。

海「調子はどう?」
茅「平気……」

 海ちゃんが車いすをゆっくり押しながら窓に近づいた。

海「あかりさ、殺せんせーのこと。もう恨んでない?」
茅「うん……。海ちゃんは?」
海「……私さ、本当は『死神』に対して恨みはなかったんだ」
茅「え?」

 思いもよらない言葉に私は驚いた。
 あの日、海ちゃんが話した過去では「死神」を恨んでいるような言葉しかでてこなかった。それなのに……。

海「本当は、怖かったんだ……。あのとき、刺されたときにさ。自分を守る言葉も力もなかったから、だから。それを手に入れたいって思ったんだ……。でも、そんなのは偽りの力でしかなかった。本当の強さってさ、手に入れるだけじゃ無理だって。あの教室に来てから気づいた」
茅「そうだね」

 そうだ、強さなんて手に入れるだけじゃ無理だ。私も結局、強くなりたくて。殺せんせーを殺したくて、触手を手に入れた。でも、そんなのは……。

海「それとさ、あかり。そろそろやめない? その……『ちゃん』付けとかさ」
茅「え?」
海「……私、こう見えて一応。戸籍上は雪村の子なんだよ? 姉妹で『ちゃん』付けはおかしいって」
茅「……そうだね」

 海ちゃ……海は笑っていた。私も笑い返した。でも、すぐに海の笑いは何故か、ゲスな笑い方になった。

海「で、さっき廊下で耳そばたてて聞いてたんだけどさ、あんた。渚にホレたの?」
茅「うぇっ⁉」

 な、何言ってんの⁉

海「どうなのぉ?」
茅「う、海こそどうなの? 渚のこと……」

 すると海は微笑んだ。

海「好きだよ。でもさ、あかり。私が彼のこと好きだからって、あんたはあんたで諦めたらダメだよ」
茅「うっ……」

 私が渚のこと好きっていう、前提で話してるよ……。

海「ねぇ、あかり」

 海は私に近づいて、私の手をとった。

海「あぐりさんはさ、私に勇気をくれたよ。一歩踏み出す勇気。私はそれがあったから頑張れた」
茅「うん」
海「それとね、あかり。あんたがあのクラスにいてくれて良かった。ま、裏を返せば4月いっぱい一生懸命あんたを探してたのに、何故かこのクラスにいるってオチ。私の1ヶ月間の努力が一気に無駄になった瞬間の衝撃といったらなかったなぁ」
茅「あ、あはは」

 私は何を言えばいいかわからず、とりあえず笑っておいた。

海「長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき」
茅「? 何それ」
海「あれ、知らないの? 百人一首なんだけどさ、『長く生きていれば、今どんなにつらくてもいつかは懐かしい思い出となるのだなぁ』みたいな感じの意味。私もちゃんとは理解できてないけどさ。ま、要するに『明けない夜はない!』って言ってるのと同じだよ」
茅「い、いい加減だね」

 ………。

茅「……私、本当にあのクラスに来られてよかった。海、本当にありがとね」
海「え⁉ やだ、やめてよ! お礼とか恥ずかしいからっ! てか、私何もしてないし」
茅「ううん、そんなことない」

 私は笑って海を見た。もしかしたら、私は泣いていたかもしれない。海はそんな私を見てしばらく唖然としていたけれど、やがて彼女はくるりと背を向けた。

海「そ、そろそろリハビリの時間だから行くね! また明日」
茅「うん、バイバイ」

 海はそう言って車いすで去っていく。私は彼女の後ろ姿を見ながら言った。

茅「ありがと、海……」

〜END〜

743:凪海 ( &:2016/05/22(日) 14:32 ID:ySs

ひと段落したら、>>610にあるみゆきのリクに答えます!!

744:玲:2016/05/22(日) 14:43 ID:emg

感動の涙がたまんまい....( ;-;)ノ感動〜

最終的にどう結ばれるんだろ....(渚カエを期待する我がいる....)

なんかいいの来たから書きたい....書きますか!

745:玲:2016/05/22(日) 14:52 ID:emg

手なわけで早速書いた!

渚視点

僕は懐かしい小さい頃の夢を見た
その夢は僕が迷子になった同じ歳の女の子と一緒に遊んだ時の事だった
少し長い黒髪で可愛く笑う女の子
たった1日で僕の心を奪われた....
そう....あの時僕は初めて恋に落ちた

746:凪海 ( &:2016/05/22(日) 15:47 ID:ySs

一応、今回の話は恋愛系は含んでいるけど、無視している部分もあるので誰が誰と結ばれるというところは考えてないよ〜。

747:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 17:10 ID:Mrw

うぅぅ!
いいお話だったー!!

748:凪海:2016/05/22(日) 17:14 ID:ySs

黒猫、本当にありがとうございました。

みんなも応援ありがとうです。

749:葉月 美桜◆hc 更新頑張るー!:2016/05/22(日) 17:16 ID:Jqw

凪海さすがぁ〜!!

750:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us テスト期間突入!:2016/05/22(日) 17:45 ID:p/I

凪海お疲れさん!
マジ泣ける〜!
親いないからいいけどw

また感動とかそういう系の短めなの書いてほしいな!

お疲れ様!凪海!

751:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 18:16 ID:Mrw

凪海!
(ノ´∀`*)イエイエ!凪海の小説とっても面白かったよ!
毎日凪海の小説を見て元気出してた!!!!
いつも面白い小説ありがとう!

752:凪海:2016/05/22(日) 18:52 ID:ySs

 _/ ̄ ̄ ̄ ̄\ありがと
Σ_     ∪ ゜∀゜)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

753:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 20:18 ID:Mrw

(o゚▽゚)ゞどーいたまぁです♬

754:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/22(日) 20:29 ID:ySs

あかりside

 あれはそう、3年も前の話だ。私がまだ女優業を目指す前……というか、子役になりたいなぁ。それともどうしようかなぁって迷っているときのこと。
 たまたま訪れた公園で、2人の同い年の子に会った。

海「ハハッ」
渚「う〜。相変わらず海はひどい……」

 1人は着物を着ているのに帽子をかぶっているというちぐはぐな格好をした女の子。もう1人はかわいらしい服を着た……女の子?

海「じゃあさ、渚。次はこれでどうよ」
渚「え?」

 着物の子がシロツメクサで編んだ花かんむりを女の子(?)にかぶせた。

海「うん、超似合う!」
渚「あ、あんまり嬉しくない……」
海「そうかなぁ?」

 そこで、着物の子がこっちを向いた。
 やばっ! ずっと見てたのがバレる! そう思って慌てて視線をそらそうとしたんだけど、着物の子がこっちに近づいてきて、私の手をとった。

海「君、名前は?」
あか「え?」
海「だぁかぁら! 名前っ!」
あか「あ、あかり……」
海「そっか。じゃあ、あかりって呼ぶね」

 そう言って着物の子は私の手を引っ張った。私はされるがまま。というかこの子、すごく力が強い!

渚「う、海。いきなり引っ張ってきたらその子にも悪いよ……」
海「だって遊びたそうな顔してたんだもん。なっ!」

 着物の子はこっちを向いて同意を求めてくる。私は思わずうなずいていた。

海「よし、それじゃあ遊ぼう!」
あか「ちょっと待って。な、名前を教えて!」

 私は思わず声をあげた。着物の子はきょとんとしていた。

渚「自己紹介してなかったの?」
海「そういや忘れてた」

 ………。

海「ま、いいや。私は海。よろしく」
渚「僕は渚だよ」
あか「ぼ、僕⁉ あなた、女の子じゃないの?」

 思わずそう言うと、その子はすごくショックを受けた顔をしていた。

海「アハハッ。ま、そう見られても仕方ないんじゃないかなぁ。彼は正真正銘の男の子だよ」
あか「あ、そうなの? なんかごめん……」
渚「ううん。平気だよ」

 この世界には色々な子がいるんだなぁ。なんて思った。

海「あ、あかりにもこれあげる!」

 そう言って海ちゃんは私の頭に何かを置いた。

あか「?」
海「シロツメクサの花かんむり。知ってる? シロツメクサの花言葉ってね、『幸運』って言うんだって。でも、大好きな人にあげるときは注意してね」
渚「どうして?」
海「シロツメクサには『約束』っていう花言葉もあるんだけど、その『約束』を破っちゃうと転じて『復讐』になっちゃうからだよ」

 怖っ!
 というか、それを笑顔で説明している海ちゃんのほうが怖いかも……。
 私は渚くんと顔を見合わせた。

海「あ、渚。君、もう塾の時間じゃない?」
渚「⁉ うわっ、ホントだ。ごめん、海、あかりちゃん。僕もう帰るね」
海「バイバーイ」
あか「あ、さ、さようなら!」

 渚くんは近くに停めてあった自転車に走っていき、それに乗って走り去った。

海「あかりは家どこ? よかったら送っていこうか?」
あか「え⁉ 大丈夫だよ」
海「そう? あ、私たちいつもここに16時くらいに集まるんだ。でも、渚は塾があるから17時には解散するんだけどね。よかったら、また明日も来てね。バイバイ」
あか「う、うん。バイバイ!」

 私たちはそうやって別れた。



 で、結局私はその日以来、この公園に行くことはなかったんだけど……。
 そんなこと、あの2人は覚えていないんだろうなぁ。
 そう思いながら私は、隣で楽しそうに談笑している渚と海を見た。

海「なぁ知ってるか? シロツメクサの花言葉」
渚「あー、知ってる。『幸運』だっけ」
海「それとさ……」
茅「『約束』だよね。で、転じて『復讐』だっけ」

 そう言うと、海と渚がこっちを向いてきょとんとした。

渚「あれ、その話。どっかで聞いたことある……」
海「私も誰かに話したような……」

 私はそんな2人の顔を見て、くすくす笑った。

755:凪海:2016/05/22(日) 20:32 ID:ySs

ちょっと時間がなかったので、短編にしてみました。

756:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 20:48 ID:Mrw

面白い!!!!短編でも面白い!!!!

757:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/22(日) 21:29 ID:p/I

れいたんじゃないけどなんかいい!
渚カエ・渚あかに填まりそうw

そういえばシロツメクサのかんむりの作り方知ってる人いる?
私はこの前友達に教えてもらったよ!
初めてにしては結構うまくいったw

758:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 21:50 ID:Mrw

うちは知らなかった!!

759:みゆき:2016/05/22(日) 22:03 ID:i02

凪海神!!!
ありがとう!!!

760:凪海 ♪〜(´ε`;):2016/05/22(日) 22:29 ID:ySs

私もシロツメクサの花かんむりの編み方知らない(;¬∀¬)ハハハ…

761:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 23:09 ID:Mrw

花のかんむりって可愛いよねー!!!!!

762:凪海 ♪〜(´ε`;):2016/05/22(日) 23:28 ID:ySs

(☞▪∀▪)☞ソレナ

763:黒猫&◆WA:2016/05/22(日) 23:43 ID:Mrw

゚+。(。・ω-)(-ω・。)ネー。+゚

764:かたしょう (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/23(月) 06:36 ID:XeY

ナギすごいなー

765:たこさんウインナー:2016/05/23(月) 07:27 ID:0IU

私知ってる
この前なんか沢山作って皆にあげててもらえなかった子泣いちゃってたもん…

766:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/23(月) 07:34 ID:p/I

そんなに欲しかったんだね
でも可愛いし欲しくなる気持ちも分かるかもw

767:凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/23(月) 16:28 ID:ySs

海がいる設定にするんでよろしく!
あ、ちなみに千速の続きです。だいぶ前のだけどww
。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.

>>652

 私のLINEのグループには「E組図書委員」というグループがある。E組女子の一部で読書同盟みたいなものを海が勝手に作り始めて、参加しているのは私と海と神崎と狭間。私が千葉について話すことになったきっかけは、海の一言だった。

「久しぶりに読んだけど、やっぱり『嵐が丘』はいいね!」
「え、海ちゃん。そんな怖そうな本を読んでるの?」
「復讐小説にしては邪道すぎるわ」
「相変わらず綺羅々は辛口コメントだなぁ」

「嵐が丘」っていうのはイギリス人作家、エミリー・ブロンテが書いた小説の名前だ。人付き合いの苦手な老紳士が「嵐が丘」という屋敷を訪れるところから物語は始まる。そこで老紳士はその屋敷で働いている家政婦を語り手として、「嵐が丘」にまつわる話を聞くことになる。
 物語開始以前、キャサリンとヒンドリー兄妹が住んでいた「嵐が丘」にヒースクリフという孤児が兄妹の父親によってつれてこられた。キャサリンはヒースクリフと仲良く過ごしていたが、反対にヒンドリーはヒースクリフが嫌いだった。父親が死に、ヒンドリーが「嵐が丘」の後継ぎになると彼はヒースクリフを召使い同然のように扱うようになった。それからしばらくして、キャサリンは「スラッシュクロス」という屋敷に住む息子、エドガーに求婚されて結婚してしまう。そのことにショックを受けたヒースクリフは彼女の前から姿を消した。やがて戻ってきた彼は復讐を開始するのだった。
 というのが、海がかつて話していた「嵐が丘」の内容。一応、恋愛小説でもあるそうだ。私は読んだことないけど。というか、本が分厚いのはさておくとしても表紙が怖かった。暗くて、まるで絵に呑みこまれてしまいそうな感じがした。

「ちょっと、相談があるんだけど」

 そう送ると、すぐに海から返信が来た。

「おや? 凛香から相談なんて珍しいね」

 本当は矢田に送りたかったんだけど、今日はピアノのレッスンの日だから送れなかった。

「もしかして千葉となんかあったの?」

 ………。
 海はすごく勘が鋭い。それとも私が分かりやすすぎるんだろうか……。

「人に素直に気持ちを伝えるにはどうすればいいのかなぁって、思ったの」
「そんなの。好きな人には『好きです』って言えばいいだけの話じゃん」

 ………。
 相談する相手、間違えたかも。

「海ちゃん。そんな簡単なものじゃないわ」

 神崎がすぐにフォローに入ってくれた。

「そういう海はどうなの? 渚に告白したの?」

 狭間が珍しく、恋愛話に食いついてきた。

「いや、ま……。というか、『互いに抜け駆けは無しね』って言われたばかりなんだけど……」

 と、海は言葉を濁した。

「でもさ、きっと言わないと伝わらないよ。って、綺麗ごとを並べてみる」

 海はすぐに話題を変えたものの、言い方はなんだか変だった。海はもしかして、恋愛に関しては色々と疎いというか。苦手なところがあるみたいだった。こういうところは女の子らしいというか……。
 そのとき、神崎が言った。

「私は直接、面と向かって言うことは苦手だから、LINEとかメール、あるいは手紙とかで本当の気持ちを綴(つづ)るかな」
「そうね。面と向かって言えないことは文にするといいわね」

 神崎ならわかるけど、狭間にも面と向かって言えないことがあるのか……。

「うん。わかった。ありがと、3人とも」

 そうお礼を言うと、

「ファイト(^O^)」
「頑張ってね」
「とりあえず、応援はするわ」

 と返ってきた。
 さて、早速だけど……千葉に連絡するか。緊張するけど。

768:凪海◆L6 \(^ω^\Ξ/^ω^)/イェイ!イェイ!:2016/05/23(月) 16:38 ID:ySs

なかなかうまくいかない小説……(・。・;)

769:ゆっきー:2016/05/23(月) 17:24 ID:mlI

千速!

770:黒猫&◆WA:2016/05/23(月) 18:05 ID:Mrw

凪海!そんな事ないよ!!!!めっちゃ面白い!!!

771:ゆっきー:2016/05/23(月) 18:24 ID:mlI

うん、面白いよ〜

772:凪海◆L6 それで? :2016/05/23(月) 18:34 ID:ySs

メモに#dayoneと打ってみて!!

773:黒猫&◆WA ♯dayone:2016/05/23(月) 19:30 ID:Mrw

打ったよー!!

774:凪海◆L6 なるほど :2016/05/23(月) 19:47 ID:ySs

あ、#は半角文字だよ。

775:葉月 美桜◆hc #dayone:2016/05/23(月) 20:17 ID:Jqw

#dayone

776:葉月 美桜◆hc それで? :2016/05/23(月) 20:18 ID:Jqw

ごめん間違えたー!

777:葉月 美桜◆hc 更新頑張るー!:2016/05/23(月) 20:18 ID:Jqw

あっそーいうことですか!
なるほどー!

778:凪海◆L6 なるほど :2016/05/23(月) 20:19 ID:ySs

ネタ思いついたんで、再び3つ同時にやろうと思う。
ま、どれか1つは必ずサボり気味になるだろうけどwww

779:凪海◆L6 (=゚ω゚)ノ ―===≡≡≡ dice2:2016/05/23(月) 20:48 ID:ySs

新作!(おそらく長編)
あ、しつこいようですけど海はでるんで。よろしく!

。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥
渚side

海「こんちはー」
あぐ「海、もう学校終わったの?」
海「うん。あ、殺せんせーもこんちはー」
殺「はい。こんにちは」

 元気よくE組の校舎に入ってきたのは本郷海。本校舎の生徒なんだけど、何故かよくE組に来る。そんでもって、本校舎生徒の中で唯一。殺せんせーのことを知っている。彼女は元・殺し屋なんだって。ビッチ先生の後輩らしい。

海「やっほ、みんな!」
倉「あ、海ちゃん。おっはー」
海「おっはー」

 海は倉橋さんとハイタッチをしてから僕のところへやってきた。

海「やっほ、渚」
渚「おはよう、海」
カ「また来たんだ、海」
海「また来てやったんだよ」

 そう言いつつ、海はカルマくんともハイタッチをしていた。

海「今日はいったい何をするのかなぁって、見学ついでに遊びに来た」
不「今日は烏間先生が造ったアスレチックを攻略するんだよ」

 僕の隣の席にいる不破さんの目は燃えていた。アスレチック攻略は岡野さんの得意分野なんだけど、最近は不破さんもハマってきたようだった。

海「マジで⁉ じゃあ私もそれに参加する!」
岡野「海っちもやるの? 負けないよ〜」
海「ひなた強いよなぁ。ま、私も負けないけど」

 A組の生徒なのに、海は僕らE組に対して仲良く、対等に接してくれる。
 彼女が僕らのクラスにやってきたのは4月になってからだ。



4月

あぐ「あ、待って、海!」

 雪村先生が慌てる声が聞こえて、僕らはなんだろうと廊下から顔をのぞかせた。

海「へぇ、ここがE組かぁ」
あぐ「もう」

 雪村先生が困ったような顔をしていた。そこにいたのは、女子だった。ていうか……。

渚「ジ、ジャンヌ⁉」
海「? あ、渚じゃん。久しぶりだね」
奥「だ、誰ですか?」
渚「え、えーっと。僕の幼なじみというか、昔の知り合いというか……」

 どう説明すればいいんだろうか。

海「ちなみに、本名は本郷海。椚ヶ丘中学校A組の生徒です!」
寺「ケッ。A組が何の用だよ」

 寺坂くんが迷惑そうな顔をしていた。

海「だって、あぐりさんがE組のみんなと仲良くしてほしいってお願いするからさぁ。どんな子がいるんだろーって思って見学を……。お、あ! しにが……じゃなかった。殺せんせーじゃん。お久しぶり! って、一か月ぶりか」
殺「う、海さんではないですか⁉ あれから体調の方は?」
海「へーき、へーき」

 え、殺せんせーとも知り合い?
 いったいどうなってるんだ?



岡野「じゃ、海っち。さっそく行こうよ!」
海「オッケ。負けないからなぁ」

 海は岡野さんと一緒に走って教室をでていった。
 さてと、僕も校庭にでようかな。

780:凪海◆L6 へぇ :2016/05/23(月) 20:54 ID:ySs

えーっと、今回の話は「もしもの話」です。
もし、雪村先生が生きていたら? という感じで。
(;−ω−)ウーン、まぁ。彼女がいなかったから「暗殺教室」はある意味で成り立ったんだけどね……。

雪村先生が生きているってことは、茅野カエデはいないってなるけど。とりあえず、でるから心配しないで。というわけで、よろしくお願いします。
ギャグ創作で終わりそうな気がする(朱・´ー・`)<はわわ

781:凪海◆L6 たしかに :2016/05/23(月) 21:54 ID:ySs

あ!?
海の苗字……雪村の姓にするの忘れてた。
ごめん、そういうことでよろしく!!

782:黒猫&◆WA ♯おもろーwwww:2016/05/23(月) 22:14 ID:Mrw

面白い!!!!!!
海が出てくるやつほんとに面白い!!!!

783:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/23(月) 22:29 ID:p/I

『新シリーズ開幕ってわけだ!』

なんかこのセリフ、アニメで不破さんが言ってた気がするから使ってみたw

784:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/23(月) 22:30 ID:p/I

あれ?

785:橘 舞花☆◆Us:2016/05/23(月) 22:31 ID:p/I

凪海とかみゆがやってるやつ出来ない(涙)

786:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/05/23(月) 22:32 ID:p/I

だめだ…
諦めよう…

787:凪海 わくわく :2016/05/23(月) 22:34 ID:ySs

↓↓↓これをコピーして、メモに貼っつけてみて↓↓↓

#dayone

788:橘 舞花☆◆Us それで? :2016/05/23(月) 22:35 ID:p/I

どうだ!

789:凪海 うふふ :2016/05/23(月) 22:35 ID:ySs

(''∇^d) ナイス☆!!

790:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us だよね :2016/05/23(月) 22:37 ID:p/I

あっ!
来た!
#dayoneの

『n』が『h』になってたw
そりゃ出来ない訳だw

791:凪海<偽者>MOW:2016/05/23(月) 22:42 ID:ySs

舞花)たしかにw

792:凪海◆L6:2016/05/23(月) 22:43 ID:ySs

あ、偽物った。
ごめん。

793:凪海◆L6 わくわく :2016/05/23(月) 22:56 ID:ySs

何回言うかわかんないけど、海でまぁす。(>>168にあるA班に入れます)
*(●ゝω・●)*:;;;;;;:*(●ゝω・●)*:;;;;;;:*(●ゝω・●)*:;;;;;:*(●ゝω・●)*

>>272

「茅野っ!」

僕は磯貝くんから電話を奪い取って、思わず声をあげていた。
しばらくの間、音は何も聞こえなかった。小さく、何かポップな曲が聞こえる以外は……。

「ま、彼女を無事に返してほしければ急いで賞金首を連れてくるんだね」

そうして電話は切れてしまった。

「……どうする?」

千葉くんが僕らを見た。

「と、とりあえず。茅野っちがどこにいるか見つけるのが先決だよ」
「そうだな。こっちにはGPS探知ができるクラスメイトがいるし! というわけだから、律。茅野のスマホの居場所を探知してくれ」

僕らは律の次の言葉を待った。ところが……。

「すいません。どうやら茅野さんはスマホを学校に置き忘れているみたいです」



「そんなっ!」
「打つ手がないじゃないか」
「で、でも。殺せんせーの嗅覚を使えば……」
「いや、その必要はないよ」

否定したのは海だった。

「どういうこと?」
「さっきの通話、あれをもう一度聞き直すべきだよ。律」
「あ、はい。では再生してみますね」

謎の人物の声、僕らの声、茅野の声……。

「な?」
「いや、な? って言われてもわからん」

うん、全然わかんない。

「は、早く答えを言ってよ、海!」
「いや、もう答えがでてんだけど……」

海が困ったような顔をした。

「じゃあ、律。さっきの通話。もうちょっと高くして」
「はい」

音量が上がって、もう一度再生。
謎の人物の声、僕らの声、茅野の声……。

「あ」

カルマくんが声をあげて、すぐにニヤリと笑った。

「てか、逆に海。どんだけ耳いいんだよ」
「いや、聞こうと思えば聞こえるよ。第一、人間の耳はそういうのに特化している動物だし……」

海はそう言って僕らを見回した。

794:ゆっくり楓:2016/05/24(火) 18:08 ID:MVI

僕宛のコメントもあったのに、すいません。
長らく顔を出せませんでした。

795:黒猫&◆WA:2016/05/24(火) 19:54 ID:Mrw

ど、どんな声が!?

796:たこさんウインナー:2016/05/24(火) 20:10 ID:0IU

海耳良いんだ!
そう言えば海って誰が作ったのオリキャラだけど

797:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 20:14 ID:ySs

私が作ったオリキャラです!!

798:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 20:14 ID:ySs

2

799:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 20:14 ID:ySs

1

800:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 20:14 ID:ySs

800!!

801:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 22:04 ID:ySs

>>779

あかりside

あか「うー……」

私が机に突っ伏して唸っていると、友だちの唯香が声をかけてきた。

唯「どしたのよ、あかり」
あか「お姉ちゃんに彼氏ができたらしいんだけどさ、なかなか教えてくれないんだよ……」
唯「え、彼氏⁉ たしかお姉さんって柳沢って婚約者がいるんじゃなかったっけ?」

唯香にそう言われた瞬間、私はふふふと笑った。

あか「新しくできた彼氏さんが、柳沢からお姉ちゃんを奪ったんだよぉ〜!」
唯「何それ、すごっ!」

この話を初めてお姉ちゃんから聞いた時、本当にすごいと思った。あの柳沢からお姉ちゃんを奪うとか、まるでラブコメみたいだった。

唯「あかり、あれ」

唯香が指し示した方向、窓の外を見た。手を振っている子がいる。

唯「今日も来てるんだね」
あか「うん。……唯香、私帰るね」
唯「うん、バイバーイ」

教室をでて校門前に走っていくと、椚ヶ丘の女子制服を着た子が待っていた。

あか「お待たせ、海」
海「教室で話し込んでたみたいだけど、大丈夫なの?」
あか「全然平気ー」

海は私の双子の妹……と、世間的ではなっている。本当は血が繋がっていない赤の他人。柳沢の実験の被験者だったらしいんだけど、お姉ちゃんにある日、連れられて私の前に現れた。



海「はじめ、まして……」
あか「……お姉ちゃん、この子誰?」
あぐ「柳沢さんのね、実験の被験者だった子なの」

柳沢がどんな実験をしていたかを私は知らない。でも、国で非公式の実験をしているということはお姉ちゃんから聞いていた。

あぐ「一応ね、私たちの妹なのよ」
あか「い、妹⁉」

私は目を白黒させた……。



海「そろそろ暑くなってきたから、今日は冷しゃぶにしない?」
あか「いいね、それ!」

私たちが仲良くなるのに、そんなに時間はかからなかった。今では一応、なんでも話せる仲。

あか「ねぇ、海はさ」
海「うん?」
あか「お姉ちゃんの彼氏さんに会ったことある?」

そう聞くと、海は目を大きく見開いた。
え、何その反応……。

あか「ねぇ、どうなの?」
海「あ、会ったことはあるけど……」
あか「むぅ……。私だけ仲間はずれじゃん」
海「あ、あはは。でもその人……人か。うん、その人ね。けっこう忙しい身らしいんだ。でも、いつかは会えると思うよ」

曖昧な答えを返された。

802:みゆき もうすぐテスト〜!:2016/05/24(火) 22:38 ID:i02

すげぇ…

803:ゆっきー:2016/05/24(火) 22:40 ID:sfU

800おめー

804:凪海◆L6 Σ(゚ロ゚」)」:2016/05/24(火) 22:40 ID:ySs

楓、お久しぶり!

805:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us え? :2016/05/24(火) 22:49 ID:p/I

800おめ!

806:凪海◆L6:2016/05/25(水) 00:15 ID:ySs

>>767

LINEをしようとしたところで、千葉からいきなり通知が来た。
え、ちょっと待って!

「大丈夫か⁉」

何が?

「海から連絡があって、速水に何かあったって……」

う、海……。
まぁ、きっと彼女なりの配慮なのだろう。

「大丈夫、なんでもなかった」

そう送ると、即座に

「そうか」

………。

「ねぇ、電話してもいい?」
「いきなり⁉」

私の言葉に千葉が驚いた返事をした。けれど……。

「いいよ」

と即座に返事が来た時、私はその返事が欲しかったにもかかわらず、緊張してきた。

「じゃ、電話するね」

私はLINEで通話しようと思ったけど、普通に電話しようと思った。
しばらく、向こうから受話器が降りる音が聞こえなかった。
やがて……。

「もしもし」

という、千葉の声が聞こえた。

807:黒猫&◆WA:2016/05/25(水) 19:39 ID:Mrw

800オメーーー!

808:竜牙:2016/05/25(水) 19:48 ID:OtI

わー。テスト期間中にすごく進んでますね……。ごめんなさい。何も言わず更新せずにいて……。
みんなの小説!好きです!溺れてます。こんな私ですが改めてよろしくお願いします!

809:葉月 美桜◆hc 月がキレイですね〜…なぁんてね!:2016/05/25(水) 21:13 ID:Jqw

さすが凪海〜!
みゆもがんばろ〜いろいろと笑

810:黒猫&◆WA:2016/05/25(水) 22:25 ID:Mrw

テストぉーーーーー!!!!!あーーーーー(°∀°)ぁあ"あ"ぁ"あ"あ"あ"

811:凪海◆L6:2016/05/26(木) 00:08 ID:ySs

>>793

「私、あんまりこの町について詳しくないからなんとも言えないんだけど、とりあえず。ここらでめっちゃ車が通る場所で、なおかつ。この音楽が聞ける場所なんだけど……」

そう言いながら海はスマホをいじって動画サイトを呼び出すと、そこからさらに検索をかけて音楽を流し始めた。僕らは聞き耳を立てた。
どこかの有名な遊園地でよく使われている音楽だった。

「じゃあ律、もう一回あの通話を再生して」
「はい」

そして再生される通話。僕らは、今度は外の音に注意した。

「あ!」

たしかに海の言うとおり、車が激しく行き交う音やあの音楽が流れている。でも、ときどきジャンルの全く違う音楽も流れたりした……。
どこかで聞いたような、このメドレーみたいな音楽……。

「ここって、もしかして椚ヶ丘駅の西口にあるデパートから流れている音楽じゃない?」

中村さんの言葉に僕らはハッとした。どうりで聞いたことがあると思った!

「じゃ、そこに狙いを絞ろう」

そして僕らは茅野を助けるために作戦をたて始めた。

☆(倉橋side)

みんなと別れてから30分くらいたったかな? 磯貝くんから連絡が入った。

「茅野の居場所がわかった」
「ホントかっ⁉」

私たちは互いにハイタッチをして喜んだ。
本当に良かったよぉ〜。
けれど、次の磯貝くんの言葉が私たちに衝撃を与えた。

「ただ、今は殺し屋に捕まってるそうだ」



「そいつから連絡があって、なんとか居場所がわかるところまではいけたんだ。相手の狙いは殺せんせー。これは疑いようもない事実だ」

え、でも……。

「殺せんせーを殺すのに生徒を人質に取るだなんて、賞金目当てじゃないのかしら」

寿美鈴ちゃんの言葉に私たちは「そうだね」とうなずきあった。

「いや、賞金目当てではあるらしいんだ。ただ、相手が茅野をさらった理由が……その。存在しない生徒を人質にとるってことで」

存在しない生徒……?
カエデちゃんはクラスの一員なのに、どうして……。
私の隣にいた桃花ちゃんが声を上げた。

「あ! 雪村あかりちゃんってことか!」

あ、たしかに!

「相手も手段を選ばねぇな」

村松くんが言った。

「俺たちは今から犯人の居場所へ乗りこむ。それから、もしも今後犯人から連絡が来たらそっちに行くようになってるから、穏便に犯人を説得してくれ」

任せて!

812:凪海◆L6:2016/05/26(木) 02:21 ID:ySs

>>801

渚side

もうすぐ夏休みになる。僕らはA組に期末テストで勝った報酬として南の島へ行くことが決まっていた。
そこで、僕らは……。

「え、私も行っていいの⁉」

そう言う海の言葉に、僕らはうなずいた。

「だ、だって私A組だし。みんなと一応は張り合ってる仲だよ⁉ それなのに……」
「海はもう、僕らの大事な仲間だよ」

すると海は顔を真っ赤にして、「そ、そうかな……」と恥ずかしそうにつぶやいた。

「あのさ、もしも私を誘うんだったらもう1人いいかな」
「それってもしかして、浅野クン?」
「違う」

カルマくんの言葉を海は即座に否定した。

「うーんと……」

そこへ雪村先生が教室に入ってきた。

「あら、海。来てたのね?」
「あ、あぐりさん。……あのさ」

そう言って海は雪村先生に近づいた。

「そうそう、海。みんながね、海も一緒に南の島にどうかなぁって」
「それはもう聞いたんだ。ただ……そこにあかりを誘ってもいいかな」
「え、あかりを⁉」

雪村先生がひどく驚いているけど、誰だろう、「あかり」って。

「うーん……」
「ね、いいでしょ。大丈夫だよ、私がすぐに馴染めたクラスだからあかりもすぐに慣れるって!」
「私の口からはなんとも言えません。決めるのはあかりよ」
「よっしゃ!」

海は1人で喜んでいるけど……。

「で、誰なの? 『あかり』って」

中村さんが聞いた。

「私の双子のお姉さんだよ」
「ふ、双子⁉」
「顔は全く似てないけどね」

海は苦笑しながら言った。
いったい、どんな人なんだろう。「あかり」って。

☆(あかりside)

夕飯の準備をしていると、ちょうど海が帰ってきた。

「ただいま〜」
「おかえり、海」

海は靴を脱いでこっちにやってきた。

「ねぇ、あかり。夏休みって予定ある?」
「ないけど……」

味噌汁の味を確かめながら答える。うん、いい出来。

「じゃあさ、あぐりさんの彼氏さんに会ってみない?」
「⁉」

いきなりの不意打ち発言に、再度味見をした味噌汁をふくところだった。

813:凪海◆L6:2016/05/26(木) 02:22 ID:ySs

ごめん、「交流」のスレに一回、間違えて書き込んじゃった.゚.(ノДヽ).゚.

814:黒猫&◆WA:2016/05/26(木) 16:21 ID:Mrw

凪海!
それあるあるだよーwwww私も何回か違うスレに書き込んじゃう時あるwwww

815:たこさんウインナー アプリに尊敬:2016/05/26(木) 18:02 ID:FXk

だよねーなんおかしいと思ったよ…
800おめ★☆

816:凪海◆L6 だよね :2016/05/26(木) 19:59 ID:ySs

\( ˙Ο˙ )/

817:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/26(木) 20:33 ID:ySs

>>812

「いきなりすぎない?」
「うん、いきなりだとは思ったよ。でも、あぐりさんの彼氏にさ、会ってみたくない?」

 海の何か狙いをつけたような目に、私は興味をそそられる。

「たしかに、そうだけど……」
「なら決まりね」

 と、あっという間に決められてしまったんだけど。

「え? ていうか、どこに行くの?」
「南の島」

 どこよ、そこ。

☆(渚side)

夏休み

 僕らが島に着くと、海が出迎えてくれた。

「お疲れー」

 海は僕らより先に島に来ていた。えーっと、雪村先生の妹さんも一緒にいるらしいんだけど。
 雪村先生が海に聞いた。
 
「海、あかりは?」
「それがさ、恥ずかしがってでてこないんだよ」

 そう言いながら海は困った顔をして殺せんせーを見た。

「姉の彼氏が人外だって知ったら、あかり。どう思うかな」
「え、か、かかかか彼氏⁉ な、何言ってんのよ、海!」
「あれ、違うの?」

 海は今度は僕らを見た。
 中村さんが即座に言った。

「私たちもてっきり、雪村先生は殺せんせーと付き合ってるもんだと思ってたけど」
「え、な、何を言って⁉ ね、ねぇ、殺せんせー?」
「え、あ、え⁉」

 そんな2人の様子を見て、海はにやにや笑っていた。
 始めからそれが狙いだったのかな……。

「まぁ、殺せんせーのことは後回しにしておいて。みんなに紹介するよ」

 海は僕らに「こっちへ来て」と言って走りだした。

「おーい、あかり。みんな来たよー」

 僕らが泊まるホテルの玄関に着くと、海はそこで声を張り上げて雪村先生の妹の名前を呼んだ。

「どこに隠れてんのさ、ったく」

 海はしばらくそこら辺をウロウロしていたけど、やがて。

「あ、みーっけ」
「⁉」

 近くの物陰がガサガサ動き始めた。海はそこへ行き、

「ほら、早くでてきなよ」
「え、でも……」
「大丈夫だよ、みんな人間だから」
「……それどういう意味?」

 海が引っ張って来た子は……。

「かわいい子じゃん!」

 岡島くんが即座に言った。
 たしかに、僕も見惚れてしまった……。
 雪村先生に顔は似ていないけれど、黒髪のところが似ていた。ウェーブのかかった、綺麗な髪だった。

「彼女が雪村あかり。あぐりさんの妹だよ」
「はじめ、まして……」

 雪村さんは頭をさげて僕らに挨拶をした。僕らもなんとなくそれにならって頭をさげた。

「え、てか磨瀬榛名じゃん!」

 三村くんの言葉に僕らはハッとした。
 たしかに!

「あ、えっと。前に、その名前で役者をしてました……」
「マジで⁉」

 雪村さんは恥ずかしそうにコクリとうなずいた。
 僕らがそれぞれ黙っていると、海はいらいらしたように声を上げた。

「あー、もう! かたっくるしいなぁ。あかり、敬語なし!」
「うぇっ⁉」
「それからみんなも、そんな離れた位置にいないでもっと近くに来てよ! なんでこんな他人行儀なのさ、みんな!」
「なんかごめん……」

 僕らは2人に近づいていった。

818:凪海◆L6 (;`・ω・)つdice3:2016/05/26(木) 20:50 ID:ySs

>>806

 私は緊張して、声がでなかった。何か言わなきゃと思うたびに、何を言えばいいのかわからなくなる……。

「……速水、聞こえてるか?」
「あぅ、うん、聞こえてる、よ……」

 親がいなくてよかった。いたら絶対怪しまれるもの。

「なんで急に電話なんだ?」
「………」

 どう答えればいいんだろう。
 声が聞きたかったから、なんて言えない。恥ずかしいし。

「速水?」

 名前を呼ばれるけど、返事ができない。
 息が、苦しくて。

「大丈夫か?」
「う、ん。大丈夫……」

 大丈夫なのかな、私。
 千葉の声が聞こえなくなった。ちょっと、不安になる。
 私は壁によりかかった。冷たい壁は熱くなっている頬に心地よかった。
 
「今日は、悪かったな」
「どうして、謝るの?」
「……女子ってさ、いきなり男子に手を握られたら嫌だろ?」

 どう答えればいいのかわからなかった。
 嫌とかそういうのではなく、でも、さっき握られたとき。すごく心臓がドキドキして、息が、今みたいに苦しくなって。どうしようもなくなって。千葉の声も、遠い遠い世界にいるみたいに感じて……。
 
「嫌とか、そういうのじゃなくて。なんか、その……恥ずかしかったっていうか。ドキドキしたっていうか……」
「⁉」

 電話の向こうでガタガタと激しい音が聞こえた。

「だ、大丈夫⁉」
「あ、ああ。平気だ……」

 そ、そう……。
 私はほっとした。

「私さ、今まで男子と付き合ってなんて、来なかったから……。何をどうすればいいのかとか、そういうの。よく、わからなくて……」

 千葉は黙っている。
 不安になるけど、心臓もドキドキして、電話の向こうに聞こえやしないかと、ひやひやしてるけど……。
 千葉が私の手をとって、銃を一緒に持ってくれたとき。そのまま体を預けてしまいたいような衝動にかられた。でも、きっとそんなのは気のせいじゃないかとか。そんなことも、チラッと考えた。
 私は結局、何を言いたいんだろう。
 何か言わなきゃと思えば思うほど、何を言えばいいのかわからなくなる……。

819:華月 杏◆dA 精神的に死んでる…:2016/05/26(木) 21:47 ID:eyU

おひさー

820:凪海◆L6 たしかに :2016/05/26(木) 22:02 ID:ySs

お久しぶり!
杏、大丈夫??

821:凪海◆L6 だよね :2016/05/26(木) 23:06 ID:ySs

http://www.amazon.co.jp/暗殺教室-20-ジャンプコミックス-松井-優征/dp/4088806867/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1464271556&sr=1-1&keywords=暗殺教室

822:凪海◆L6 あるある :2016/05/27(金) 00:28 ID:ySs

>>821
うまく貼れなかったけど、とりあえず「暗殺教室」20巻の表紙がAmazonで公開されました。

823:凪海◆L6:2016/05/27(金) 19:51 ID:ySs

少ししたら更新するよん。

824:黒猫&◆WA:2016/05/27(金) 19:57 ID:Mrw

テスト一週間前ー!!!!!!!!
これから少ししか来れないかも!?
凪海!小説頑張れ!!!!!!!

825:凪海◆L6:2016/05/27(金) 20:08 ID:ySs

黒猫、煤i ̄□ ̄;)マジカヨ!!

テスト、ファイトォォォォォ!!

826:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/27(金) 20:39 ID:ySs

>>811

渚side

 フリーランニングを使って走っていくこと10分。茅野が連れ去られたらしき場所にたどり着いた。
 たしかに電話の音で聞いた通り、車の激しく行き交う音や音楽が流れている。

「ここで間違いないみてぇだな」
「問題はどこにいるかだよね」

 多くの建物が建っている。これらのどこかに茅野と犯人が潜んでいるのだ。僕は緊張のあまり、喉がカラカラに渇いていた。

「迷ってても仕方ない。1つ1つ、しらみつぶしに捜していくしかないよ」

 海の言葉に僕らはうなずいた。

「忘れてはいけないのは、音楽や車の行き交う音が聞こえなくなる場所。そこにいることはまずありえない。まぁ、もしかしたら場所を移動している可能性もあるだろうけど、それは低い確率と見てもいいでしょ」
「それじゃ、手分けして捜すぞ」
「オッケ!」

 僕らは超体育着を脱いで普通の私服に着替えた。私服の方が周囲に怪しまれにくいという判断からだった。でも、海は和服がいつもの服だからちょっと目立ってるけど……。

「ねぇ、海」
「何?」

 僕は海と行動を共にしていた。

「茅野がどこにいるのか、見当はついてるの?」
「ついてないよ」

 海はそう言いつつ、近くの路地裏に行ってはそこで窓を見つけると中を覗く動作を何度か繰り返した。

「……みんなにここら辺にいるんじゃないかって言ったけど、本当に正しいかどうかもわからないし」
「うん……」
「でも、私は仲間を傷つける奴がいたら絶対に許さない。私は……仲間を守るためだったら自分の身を犠牲にしてもいいと思ってるし、犯人も平気で殺すよ」
「ダ、ダメだよ! 殺したらっ!」
「……私がそういうことをしないで済むように、みんなが頑張ってくれると助かるんだけどね」

 海の場合、本当にやろうと思えばやってしまうかもしれないから、こっちとしてはひやひやものだ。

「ダメだ、ここにもいない」

 舌打ちをしながら、海は僕に「次に行こう」と言った。

「うん」

 僕はうなずいて海の後ろをついて行こうとした。

 ガタッ

「?」
「どうした?」

 海がこっちを向いた。

「いや、何か。今、音が聞こえたような……。気のせいかな?」
「……どこら辺?」
「え?」
「だから、音! どこら辺で聞こえた⁉」
「あ、あっちの方角……」

 僕は海の気に圧されて、音のした方を指さした。海は急いでそちらに向かった。でも、そこは行き止まりだ。いくらなんでも、僕の聞き間違いかも。
 海はしばらくその壁を触ったりしていた。ときどきコンコンとたたいたり。

「あ」

 何かひらめいたような声をあげて、次の瞬間!

「え⁉」

 海は思い切りその壁に蹴りをいれたのだ!

「う、海⁉ って、え⁉」

 壁が向こう側へ倒れていく、激しい音をたてて……。

「ここ、いったい……?」
「どうやら隠し通路みたいだね」

 そう、そこにあったのは隠し通路だったのだ。

827:凪海◆L6 (;`・ω・)つdice3:2016/05/27(金) 21:00 ID:ySs

>>817

 本来、この南の島に来たのは殺せんせーを暗殺するためのはずなんだけど……、何故か僕らは一日じゅう遊びまくってしまった。もちろん、殺せんせーと雪村先生も一緒で。

「あー、遊んだ、遊んだ」
「もう、海ったらはしゃぎすぎだよ……。疲れちゃった」
「あはは」

 海は持ってきた扇子で扇ぎながら、雪村さんの言葉に笑っていた。僕らもすごくはしゃぎすぎた。おかげで汗だくだ。

「でもさ、あかりも楽しかったでしょ。ついでにあぐりさんの彼氏さんにも会えたし」
「う、うん……」

 雪村さんはうなずきつつ、微妙な表情をしていた。まぁ、そうだろうな。自分の身内の彼氏が人外だなんてちょっと複雑だよ。

「さて、夕飯食べた後はどうするの?」
「あ、殺せんせー暗殺の予定だけど。その前に花火大会をしようって話になってて……あ!」

 僕は慌てて口をふさいだ。案の定、雪村さんはポカンとしていた。

「あん、さつ……?」

 まずい、雪村さんはこのE組の事情を知らない。口を思わず滑らせてしまった僕のミスだ。

「この前、月が爆発を起こしたニュースはあかりも知ってるでしょ?」
「海!」

 僕は慌てて海を制そうとした。けれど、海はかまわず続けた。

「それの犯人と言われているのが、彼。殺せんせーなの。彼は来年の3月、地球を爆破する予定で、そうならないために彼を殺すっていうのがE組に課せられた課題みたいなものらしいよ」

 あぁ、全部話しちゃった……。
 雪村さんは目を見開いて驚いている。

「信じられないかもしれないけど、それが事実みたいだし」
「そ、う……」

 雪村さんは茫然としていた。



 夕飯を食べ終えると、僕らは花火大会を始めた。といっても、僕ら生徒で持ち寄った花火道具でひたすら花火をしながら遊ぶだけなんだけどね。

「あかり、ほら見て! 超きれいだよねぇ!」

 海は雪村さんに花火を見せつけながら、楽しそうにしていた。いっぽうで、雪村さんは複雑な表情をしていた。

「ねぇ、雪村ちゃん。どうしちゃったの?」 

 中村さんが不思議そうな顔をしながら僕に聞いてきた。

「海が殺せんせーのこと、全部話しちゃったんだ」
「え、それってまずくないっ⁉ ただでさえ、あれは国家機密なのに」

 うん……。

「場合によっては記憶消去もありうるかもしれないよね」

 カルマくんがボソッとそんなことを言っていた。

☆(あかりside)

 何か、変だ……。

「あかり?」
「え、何?」
「いや、なんか思いつめたような顔をしてたから。何かあったのかなぁって思って」
「だ、大丈夫だよ!」

 変だって思うのは、あの殺せんせーとかいう謎の生物のせいだろう。そう思うことにした。

「今日は楽しかったね」

 海が花火の後片付けをしながら私のほうを見て笑った。私もその笑顔にうなずいて、笑顔で返した。

「最初はちょっと緊張したけど、海の言う通り。みんな良い人たちで助かったよぉ」
「ふふっ」

 あれがお姉ちゃんが受け持ってるクラス、か。
 あの人たちが、自分のクラスメイトだったらどんなに楽しいだろうか。

「よし、これで終わりだ。戻ろ、あか……」

 海の言葉が、そこで止まった。

「さ、下がれ、あかりっ!」
「え⁉」

 海が私を引っ張って、私は海の背中にまわされた。

「⁉」
「お前、誰だっ⁉」

 海の言葉に、私は海の背中越しでその人物を見た。
 夏なのに、黒いマントを着ている、なんとも暑そうな格好をしている人がそこにいたのだ。

828:黒猫&◆WA:2016/05/28(土) 17:41 ID:Mrw

来たよぉーー!!!!!٩(*>▽<*)۶
黒ずくめって!!!海とあかり大丈夫!?
続き楽しみ♪♪♪♪♪♪

829:葉月 美桜◆hc 月がキレイですね〜…なぁんてね!:2016/05/28(土) 20:12 ID:Jqw

そこに渚が助けに…?
あわわわっあかりに海は大丈夫かなっ?

830:凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/28(土) 21:50 ID:ySs

>>818

 お互いに無言状態が1分くらい続いた。ちゃんと電話は通じているだろうかと不安になって、何か言わなきゃと思うたびに何を言えばいいのか。顔が火照って、熱でもあるんじゃないかってくらいに……。

「速水?」

 沈黙を破ったのは千葉だった。

「な、に……?」
「……声、しなかったからてっきりもういないもんだと思ってた」
「いたよ、ずっと……」

 ただ、恥ずかしくて声がだせなかっただけで。

「俺も女子と付き合ったことなんてなかったし、そもそも人付き合いがあまり得意じゃないほうだから。速水に迷惑かけることもいっぱいあると思う」
「そ、そんなことない!」

 思わず声をあげていた。

「わ、私の方が迷惑かけてばっかりで……。いっつも、千葉に、その、迷惑かけてばかりで申し訳ないし……」

 耳をすますと、電話の向こうでクスクス笑う声が聞こえた。

「千葉?」
「あ、ごめん。なんか互いに思ってることは一緒なんだなぁって思ってさ」
「あ……」

 私もなんとなく気づいて、笑ってしまった。

「……なぁ、速水」
「うん?」

 ひとしきり笑ったあとで、千葉がちょっと真剣そうな声をだした。私は笑いの余韻に浸りながら返事をした。

「な、名前で呼んでもいいか?」
「へっ⁉」

 な、何をいきなりっ!

「そ、そんな。え、ちょっと待って。というか、え、今⁉」

 動揺しすぎだ、私……。
 いや、でも普通。異性に「名前で呼んでもいい?」と言われたら、誰でも動揺するか……。

「今」

 千葉の声が緊張で堅くなっている。

「え……、えっと……。あの、その……」

 今、なんだろうか。
 もしもこれが学校でだったら、間違いなくカルマ、中村あたりにからかわれているだろう。あ、海もからかってきそう……。

「は、恥ずかしいよ……」

 私はまた顔が火照った。

「残念だな」
「え?」
「いや、今。きっと速水は顔が真っ赤になってるだろうから、それを見られなくて残念だって思って」

 ?

「きっと、かわいいだろうなって」

 ⁉
 私はやかんが沸騰したかのように、顔が思い切り火照った。
 そして、その隙を撃つかのように、千葉は。

「凛香」

 と、ささやくように私の名前を呼んだのだった。

〜END〜

831:黒猫&◆WA:2016/05/28(土) 22:19 ID:Mrw

ギャァーーーーーーーーーーーー!!!!!!
速水さんのテレキタァーーーーーーーーーーーー!
千葉くんかっこ良すぎ!!!!!
速水さん可愛いーーーーーーーーーーーー!!!!!

832:凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/05/28(土) 23:29 ID:ySs

>>827

渚side

 海と雪村さんがいない。

「ねぇ、海たちがどこに行ったか知らない?」
「さっき、海岸のほうで花火の片づけをしているのを見たけど……」

 神崎さんにお礼を言って、僕は海岸へ向かった。

「さ、下がれ、あかりっ!」

 海の切羽詰まった声が聞こえた。僕は慌てて走って向かった。

「お前、誰だっ⁉」

 黒いマントを羽織った人が、海と雪村さんの目の前にいた。
 海は日本刀を構えながら、雪村さんを自分の後ろで守っていた。

「海、雪村さんっ!」
「⁉ 渚、来るなっ!」

 騒ぎを聞きつけて、何人かがホテルからでてきた。
 その、一瞬のスキをついて。

「⁉」

 黒マントは海の後ろにいる雪村さんをつかまえ、反撃をしようとした海の首の後ろに手刀をくらわせると、2人をかかえてどこかへ走り去っていった……。
 あまりのスピードの速さに、僕らは茫然と成り行きを見ているしかできなかった。

「今、あきらかに拉致られたよな?」

 誰かの言葉に、僕はハッとした。

「お、追いかけ……」

 僕が走ろうとすると、僕の手を中村さんがつかんできた。

「追いかけるって言ったって、どこに行くのよ」
「うっ……」

 そうだ、黒マントが行った方向はわかるけど、どこへ行こうとしているのかはわからない。

「まずは、せんせーに言わなきゃでしょ」

 中村さんは冷静に言って、ホテルへと走り始めた。

「殺せんせー!」
「おや、どうかしましたか? みなさん」

 殺せんせーは雪村先生、烏間先生、ビッチ先生と一緒にお茶を飲んでいた。
 こ、この異常事態のときに!

「海と雪村ちゃんが拉致されたのっ!」

 中村さんの言葉に、雪村先生の顔が青ざめた。

「中村さん……。それ、本当なの?」
「目の前で、黒マントの変なヤツに拉致されたの。見間違えじゃない……」

 雪村先生は青ざめた表情のままだった。殺せんせーは雪村先生の肩に手を置き、僕らの方を向いた。

「それで、犯人はどこへ?」
「わかんない……」

 どうして、いきなり2人が拉致されなきゃいけなかったんだろうか。狙いはいったい……?
 そのとき、僕のスマホが音を鳴らした。
 こんなときに誰だろう。半ばイライラして電話にでると……。

「渚か?」
「海っ!」

 まさか、電話にでてくるなんて。
 僕の周りにみんなが集まってきた。烏間先生が胸ポケットからペンとメモ帳を取りだし、メモに「ハンズフリー」と書いた。僕はうなずいて画面にあるハンズフリーボタンを押した。

「無事なの?」
「ああ、なんとかな」
「雪村さんは?」

 そう聞きつつ、僕は雪村先生を見た。先生は不安そうな顔を僕のスマホに向けていた。

「大丈夫。隣にいるよ。声を聞かせてあげたいところだけどさ、ちょっと今。たてこんで……⁉ おい⁉」

 海の声が遠ざかる。

「やぁ、聞こえるかい?」
「⁉」

 これは、犯人の声?

「うん?」
「聞こえて、います……」
「今、雪村姉妹の片割れの……海さんだっけ? 彼女に電話をかけてもらうように頼んだんだよ」

 海が簡単に相手の注文に答えるものだろうか。海だったら、もっと抵抗するはずだ。

「雪村あかりさんを殺されたくなければ、私の注文に忠実に答えろと」
「⁉」

 僕はスマホを握りしめた。

「お前の注文には答えただろっ⁉ 早くあかりを放せっ!」

 海の声が遠くで聞こえた。犯人はその声を無視して続ける。

「今から私の指定する場所へ来なさい。時間は1時間後以内。場所はそこから離れた場所にある洋館だ」

 不破さんが律と一緒に調べ始めた。すぐに発見したらしく、僕らに画面を見せてきた。

「もし、時間内に来なければ雪村海の命も、雪村あかりの命もないと思え」

 そして、通話は途絶えた。

833:黒猫&◆WA:2016/05/29(日) 11:26 ID:Mrw

あかりー!!海ーー!!!!!頑張ってーーーー!!!!!(ง •̀ω•́)ง

834:凪海◆L6:2016/05/29(日) 11:41 ID:ySs

あっちでさらわれ、こっちでさらわれ……。
申し訳ない、主に茅野……。

835:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/05/29(日) 12:16 ID:ySs

>>826

倉橋side

 磯貝くんからの電話から5分後、私のスマホに非通知がかかってきた。

「どうする?」
「うーん、でるべきだとは思うけど……」
「磯貝さんがおっしゃるには、矢田さんか倉橋さんがでるべきだそうです」

 交渉のスキルを使えってことかなぁ。

「私がでるわ」

 桃花ちゃんが私のスマホをとろうとして、私は慌てた。

「わ、私のだから私がでるよ!」

 私は急いでスマホの通話ボタンを押した。そのあと、すぐにハンズフリーも押しておいた。

「もしもし?」
「こんばんは。って、あれ? 女子の声だね。たしか潮田くんのスマホに電話したはずなんだけど……」
「A班の皆さんにかかってきた非通知はB班に行くように調整しておきました」

 律が小さな声で言った。
 ありがと、律。

「カエデちゃんを返して」
「そのことなんだけど、僕がさらったのは雪村あかりさんだよ? 茅野カエデではない」
「どっちも同じことよ。茅野さんも雪村さんも私たちの大事なクラスメイトよ!」

 メグちゃんの言葉に私も、みんなもうなずいた。

「いいや、違うね。茅野カエデはそこの教室にいるけど、雪村あかりはいないだろう。いない存在だろう」

 たしかに、そうだけど……。

「それでも2人とも私たちの大事な仲間だもん」

 なるべく会話を長引かせるんだ。
 電話の向こうで、何かが破壊される音が聞こえた。

「おやおや、もう見つかっちゃったか」

 やってくれたんだ、A班のみんな!

☆(渚side)

 僕らは急いでみんなを呼び集めた。

「今思ったんだけどさ、これって器物損壊じゃないかな」

 海が自分で破壊した壁を見ながら言った。

「いいじゃん、そんなの。だって向こうは人を拉致してんだし」

 カルマくんがフォローを入れつつ、破壊された壁の向こうをのぞいた。そこは真っ暗で、まるで地獄への道のようだった。

「何も見えないから、何があるかわからないね」
「あ、そこは心配しなくていいよ」

 そう言って、海はウェストバッグからゴーグルをいくつも取りだした。

「何それ」
「暗視ゴーグルだよ」

 毎回思うんだけど、海のウェストバッグってなんでも入ってて不思議なんだけど。この前は救急箱も入ってたし、あと、ノートパソコンも入ってた。あんな、中くらいの大きさのウェストバッグに、果たしてどのくらい物が入るんだろうか。まるでドラ○もんの四次元ポケットみたい……。

「ま、その前にみんなは超体育着に着替えなよ」
「海は着替えないの?」

 中村さんが海に聞いた。

「この格好の方がやりやすいから、これでいく。大丈夫。仮に撃たれても防弾チョッキを中に着こんでるから、問題ない」

 そ、そう。

836:凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/29(日) 12:31 ID:ySs

>>832

 海が傍にいるから、心配はないと思うけど……。

「ど、どうすれば……」

 雪村先生が慌てていた。

「落ち着きなさい、あぐり」

 ビッチ先生が雪村先生に声をかけて、僕らを見た。

「どうするの? クラス全員で行くのかしら」
「そうします」

 僕は言った。

「でも、海ちゃんが近くにいるから助かったよぉ。あかりちゃんもきっと無事だよ」
「ところが、そこが問題なのよ」
「どういうこと?」

 海がいると、何の問題があるのだろうか。むしろ、安全だとは思うけど。

「あなたたち、海に聞いてないの?」
「何を?」
「海の弱点よ」

 弱点?



 指定された洋館に着いた。

「ここであってんの?」
「でも、犯罪するにはうってつけに見える……」

 そう、だね。
 指定された洋館は、蔦が絡まっていて、それに森の中にあるし。不気味さが漂っていた。カラスもそこかしこで鳴いている。

「これで月が赤かったらさらに不気味よね」

 不破さんがそんなことを言っていた。

837:葉月 美桜◆hc 月がキレイですね〜…なぁんてね!:2016/05/29(日) 12:38 ID:Jqw

うっ海の弱点!?なっなんだろぅ…
続きが気になるっ!

838:凪海◆L6:2016/05/29(日) 12:49 ID:33c

6/10までこのサイトに来ません。
理由は、これから最後の大会が始まるんだけど、それの……願かけみたいなものかなw
レギュラーじゃないけど、みんなのために私も頑張りたいので。

839:葉月 美桜◆hc 月がキレイですね〜…なぁんてね!:2016/05/29(日) 13:03 ID:Jqw

凪海、そうなんだ…頑張って!

840:黒猫&◆WA:2016/05/29(日) 13:55 ID:Mrw

凪海!!!
大会頑張って!!!!!!!
応援してるよーーーーーーーーーーーー!!!

841:黒猫&◆WA:2016/05/29(日) 13:58 ID:Mrw

てゆうか海の弱点って何ーー!!!

842:クラウド:2016/05/29(日) 22:36 ID:l3Q

はじめまして!
クラウドと言います。
突然ですが混ぜてもらえないでしょうか?
暗殺教室大好きです!

843:たこさんウインナー なるほど:2016/05/30(月) 16:10 ID:FXk

クラウドさんヨロ!呼び捨てタメ語OKですか?
それと海の弱点キニナルー

844:クラウド:2016/05/30(月) 18:29 ID:l3Q

OKです!
詳しい自己紹介は明日でいいですか?

845:黒猫&◆WA:2016/05/30(月) 19:32 ID:Mrw

クラウドよろしくー!

846:ゆっくり楓:2016/05/30(月) 22:50 ID:MVI

凪海さん頑張って!!!!!

847:黒猫&◆WA:2016/05/31(火) 07:51 ID:Mrw

凪海〜寂しいよぉー!。゚゚(*´ω`*。)°゚。

848:黒猫&◆WA:2016/06/01(水) 07:15 ID:Mrw

おはよーー!

849:黒猫&◆WA:2016/06/03(金) 22:11 ID:Mrw

みんな忙しいのかなぁー?

850:紫惡死神@殺し屋:2016/06/04(土) 20:17 ID:SK.

へーい

851:竜牙:2016/06/04(土) 22:45 ID:OtI

最近体育祭とか文化祭とか他校とか行ったりしてて…………。ごめんなさい。私でよければリクエストで書きますけど

852:黒猫&◆WA:2016/06/05(日) 20:20 ID:Mrw

龍牙さん!
良かったら、渚カエ書いてくださーい!
よろしくお願いします!!

853:黒猫&◆WA:2016/06/06(月) 07:28 ID:Mrw

おっはよー♬♬

854:たこさんウインナー:2016/06/06(月) 17:15 ID:FXk

体力テスト合った…
全然良くなかった( ´Д`)y━・~~

855:黒猫&◆WA:2016/06/07(火) 15:36 ID:Mrw

それ私も!!!前より下がってた!!(´口`)

856:黒猫&◆WA:2016/06/09(木) 07:44 ID:Mrw

やったーーーー!!!明日凪海が来るーーーーー!!!ヾ(*´∀`*)ノ

857:竜牙:2016/06/09(木) 22:22 ID:OtI

黒猫さーん!アイデア考える時間くださーい!

858:黒猫&◆WA:2016/06/10(金) 08:45 ID:Mrw

もちろんでーーす♬♬頑張ってくださいね♬♬♬

859:黒猫&◆WA:2016/06/10(金) 14:12 ID:Mrw

今日学校無かったーーー!!!!!!٩(≧∇≦)۶

860:葉月 美桜◆hc テスト期間入りましたー!さあっやるよ!:2016/06/10(金) 16:38 ID:Jqw

黒猫わマジで!?
いーなぁ〜!みゆなんてテスト期間nowだよ〜(T_T)

861:黒猫&◆WA:2016/06/10(金) 17:03 ID:Mrw

テストは終わったよーーー!!!!!!
まだ帰ってきてないけど!

862:黒猫&◆WA:2016/06/10(金) 17:03 ID:Mrw

テスト∩(*・∀・*)∩ファイト!

863:黒猫&◆WA:2016/06/10(金) 19:18 ID:Mrw

凪海ー!来ないのー?(இДஇ )

864:たこさんウインナー:2016/06/10(金) 19:21 ID:FXk

凪海様来てー

865:黒猫&◆WA:2016/06/11(土) 00:01 ID:Mrw

小説の続き気になるよー!。゚(´つω・`。)゚。

866:凪海:2016/06/11(土) 00:30 ID:ySs

ただいまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!
今日、大会が終了いたしまして、見事。全国大会への出場が決まりました!
ここへは約2週間前から、そして1週間前から「暗殺教室」のアニメも最新刊もすべて封印して臨んだ大会だったので、すごく嬉しいっっ!!
みんなも待っててくれてありがとうっ!!

「暗殺教室」サイコーーーーーーーー!!

867:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us わくわく :2016/06/11(土) 06:52 ID:p/I

凪海!全国大会出場おめでとう!
暗殺教室がそれだけの力発揮させるとは…恐るべし暗殺教室(笑)

868:黒猫&◆WA:2016/06/11(土) 09:17 ID:Mrw

凪海ーーーーーーー!!!!!!!(泣)
おかえりぃーーーーーーーーー!!!!!!!!!
大会良かったねぇーーーーーーー!!!!!!!

869:葉月 美桜◆hc テスト期間入りましたー!さあっやるよ!:2016/06/11(土) 10:47 ID:Jqw

凪海おかえり〜!!
全国大会おめでとー!!!
優勝目指して頑張れーっ!

870:黒猫&◆WA:2016/06/11(土) 13:00 ID:Mrw

暗殺教室最っ高ーーーーーーー!!!!!!!

871:凪海◆L6 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/06/12(日) 00:01 ID:ySs

>>835

 海が渡してくれた暗視ゴーグルのおかげで、暗いはずの道のりはだいぶ楽だった。

「どこに何があるのか、すぐにわかるな」
「でも、油断はしちゃダメ……」

 瞬間、僕らの横に何かがすり抜けるような、空を切るような、鋭い音が響いた……と思ったら。

「こんな風にね」

 海の手には一本の矢があった。どうやら僕らの横を通り過ぎていったのは、それだったみたいだ。
 先がけっこう尖っている。もしもあたっていたら、一発でやられていただろう。

「もしかしたら、ブービートラップとかあるかもしれないから気をつけて」
「うん……」

 互いが互いにサインをおくりながら、慎重に歩を進める。

「みんな、止まって」

 岡野さんが声をあげた。

「んだよ、岡野」
「黙って」

 岡野さんは耳をすませていた。僕らもそれにならうけれど、特に何の音もしない。海だけが唯一、反応を示した。

「もうすぐみたいだね」
「うん」
「茅野が見つかったの?」
「だいぶ先だとは思うけど、近づいてると思う。話し声が聞こえたから」
「ただいま、B班が犯人と交渉している最中です」

 律がB班の実況中継をしてくれた。

「なら、奇襲を仕掛けられるってことは、ほぼないに等しい?」
「油断はしないほうがいいと思うけどね。海、俺が指揮とってもいい?」
「いいよ」

 カルマくんがにやりと不敵な笑みを浮かべた。

872:竜牙:2016/06/12(日) 00:46 ID:OtI

凪ちゃんおかえり!それとおめでとう!

873:凪海:2016/06/12(日) 04:37 ID:ySs

木村くん、お誕生日おめでとう!!

(*'∇')/゚・:*【祝】*:・゚\('∇'*)
  🔥 🔥 🔥 🔥 🔥 🔥
  ╭┻┻┻┻┻┻┻┻┻╮
  ┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
╭┻🍒━🍒━🍒━🍒┻╮
┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
┗━━━━━━━━━━━┛
✨💕HAPPY BIRTHDAY💕✨

874:凪海:2016/06/12(日) 09:12 ID:ySs

6/9が誕生日だったようで。

岡島くん、お誕生日おめでとう!!
(*'∇')/゚・:*【祝】*:・゚\('∇'*)
  🔥 🔥 🔥 🔥 🔥 🔥
  ╭┻┻┻┻┻┻┻┻┻╮
  ┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
╭┻🍒━🍒━🍒━🍒┻╮
┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
┗━━━━━━━━━━━┛
✨💕HAPPY BIRTHDAY💕✨

875:黒猫&◆WA:2016/06/12(日) 11:31 ID:Mrw

凪海ーー!!!!!!!
もう一回おめでとーーーーーーーーーー!!!!!!
そして、久しぶりの更新ありがとう!!!!!

876:凪海:2016/06/12(日) 11:40 ID:XGk

時間なくて、ちょっとしか更新出来んかった。ごめんね。

まだまだ控えのネタはあるんで待ってて!!

877:凪海◆L6:2016/06/12(日) 14:42 ID:ySs

すっごい今更なんだけどさ、竹林くんが>>168に書かれていなかった。
B班にいれます。ごめんね、竹林くん……。

878:凪海◆L6 (ノ ゜Д゜)ノdice4:2016/06/12(日) 16:17 ID:ySs

>>836

 洋館の中へは、すんなり入れた。中は薄暗く、窓から差し込む月の光を頼りにして、僕らは2つの班にわかれて行動を開始した。

「どどどどど、どこに何が潜んでいるか、わわ、わかりませんからねっ。慎重に、慎重に、いきましょう……」

 そう言っている殺せんせーが1番びくびくしている。雪村先生も隣でびくびくしながら、次々と手当たり次第にドアを開けていく。

「ここでもない……」
「いったい、どこに?」

 そのとき、僕のスマホが震えた。

「海さんからです」

 律の声に、僕らの間を流れている空気がさらに緊張してきた。僕はスマホの通話ボタンを押して、それを耳にあてた。

「海?」
「残念でした。違います」

 おおかた予想はしていたけれど、やっぱり犯人からだったか。

「君らは今、もしかしなくとも洋館の中へ着いたのかい? 足音も何もしないから、ちょっとびっくりしたよ」
「どこにいるんですか?」
「ロビーにもう一度来てみなさい。そこで落ち合おう」



 ロビーに着くと、烏間先生とビッチ先生の班についていった他のみんなと合流した。

「いったい、どういうつもりなんだろう」
「さぁね」

 突然、ロビーの天井にあるシャンデリアが光り始めた。そのまぶしさに目をこらしながら、3メートル先にある階段に目をやると、そこには。

「海、あかりっ!」
「お姉ちゃん!」

 海と雪村さんが、いた。
 ただ、後ろには2人をさらった黒マントがいた。海と雪さんが両手を背中に回しているあたり、おそらくは縛られているのだろう。

「よく来たね」
「すぐに2人を解放しなさいっ!」

 殺せんせーは相手の出方をうかがっていた。
 僕らは僕らで、いつでもやれるだけの準備はできている。

「解放してやってもいいけど……」

 すると、海がジャンプをして、黒マントに頭突きをした。そして、そのまま回し蹴りをして黒マントを床にたたきつけた!

「あかり、逃げてっ!」
「⁉」

 雪村さんは一瞬驚いたような顔をして、でも、慌てるようにして階段を駆け下りた。僕は思わず走り寄って、彼女をかばった。

「海も早く!」
「ダメ。多分、私は……」

 黒マントが起きあがり、黒い布の向こうから腕が伸びてきて海の首にまわした。

「海っ!」
「チッ」
「残念だねぇ。雪村あかりをかばってまで助けようとするなんて、もしもそんなことをしなければ、君も助かったのかもしれないのに」

 黒マントの顔は、相変わらず見えない。でも、これだけはわかる。
 今、あいつはすごい不敵な笑みを浮かべているということは。

「今日のところはこれで勘弁しといてあげよう」
「待ちなさい!」

 殺せんせーがマッハのスピードで2人に近づこうとしたけれど、次の瞬間。2人はまるで手品のようにその場から消えていた。

「消え、た……?」

879:黒猫&◆WA:2016/06/12(日) 16:22 ID:Mrw

きゃーー!!!海ーーーーーーーーーー!!!!!
どこ行ったのーーーー!!!
続きがめっちゃ気になる!!!頑張って!!!!!

880:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/06/12(日) 16:41 ID:ySs

>>878

 結局、いくら洋館内を探しても何の手がかりも得られなかった。
 僕らは悔しい思いで、ホテルへの道を戻るしかなかった。
 烏間先生が防衛省に連絡をして、洋館に人が立ち入らないように手配をしてくれた。 
 僕はホテルの部屋に行ってからも眠ることができず、気づいたら海岸に来ていた。そこには、黒い髪を揺らしている女の子がいた。

「雪村、さん……?」
「あ、潮田くん」

 彼女は泣いていた。それもそうだ。自分をかばって、大切な家族が。それに今、どこにいるのかすら分からないんだから。

「僕のことは、渚でいいよ。みんな、そう呼んでるから」
「あ、うん……」

 雪村さんは涙を両手で拭いながら、溜め息をついた。

「海はね、大切な家族なの。もちろん、お姉ちゃんも大切な家族だよ。でも、海は。1人で暮らしている私に、いつも優しくしてくれた。相談に乗ってくれた。さっきだって、かばってくれたっ! もしも、もしも、私が……」
「それ以上は、言っちゃいけないよ」

 僕は雪村さんの言葉に口をはさんで止めた。彼女は僕を見て、弱々しくうなずいた。

「さっきは、ありがとう」
「え?」
「渚くん……、私のこと。かばってくれたよね。まだ、お礼言えてなかった……」
「いいって、そんなの」

 波のさざめきが聞こえる。海岸線の向こうは真っ暗で、見えなかった。空には、三日月が輝いていた。

「あのさ、渚くんって髪長いよね」
「え、あー。短くしたいんだけどね、本当は。でも、ちょっと色々あって切れないんだ……」

 1つに結んでいる髪に触れながら、僕は答えた。

「ヘアゴム、腕のやつ。使ってもいい?」
「え、あ、うん」

 僕は両腕につけているヘアゴムをはずして、雪村さんに渡した。彼女は僕の後ろにまわると、さささっと僕の髪を一気にまとめあげてしまった。頭の上に手をやると、2つの房があった。

「す、すごい……」
「あはは」

 雪村さんは笑って、僕の隣に戻ってきた。
 瞬間、僕の脳を、何かがフラッシュバックした。



「髪、長いね」
「あー。短くしたいんだけど、色々あって切れなくて……」

 女の子はほほ笑むと僕の髪をさささっといじり始めた。

「ほら、私と一緒!」



「か、や、の……」
「え……?」

 思わず口からでた言葉に、僕自身が驚いた。

「わっ、ご、ごめん! なんでもない、なんでもないからっ!」
「あ、え、ううん。気にしてないよ」

 雪村さんは僕の言葉に首を振った。

「私、そろそろ部屋に戻るね」
「僕もそうする」

 僕らはホテルまで一緒に行って、ロビーでさよならをした。
 僕は雪村さんが去ってから、ロビーにあるイスに倒れこむようにして座った。

「さっきのは、なんだったんだろう」

 雪村さんの笑顔を見て、なんだか、見たことあるような気がしたのだ。なんていうんだっけ……、海が前に言ってた気がする。たしか、そう……。

「デジャ・ヴ……だっけ?」

☆(あかりside)

 なんか、なんか、なんか、なんかっっ!
 どうしよう、私。どうしちゃったんだろう。心臓のドキドキが止まらないっていうか、海が行方不明だっていうのに、こんなときだっていうのに! ドキドキが止まらないっ!
 それに……。

「かやの、か」

 なんだか、渚くんにその言葉を呼ばれたとき、まるで……。そう、まるで。

「自分が呼ばれているような」

 そんな気がしたのだ。

881:黒猫&◆WA:2016/06/12(日) 17:08 ID:Mrw

うっひょーーーーーーー!!!!!!なにこれなにこれーーーーーーーーー!!!!!!!
ヤバーイーーーーーーーーーー!!!!!!!!
これはもしや恋が生まれるーーーーーーーーーー??????????

882:たこさんウインナー:2016/06/13(月) 17:43 ID:FXk

やっぱ凪海小説神上手
小説これからも頑張って書いてください

883:凪海◆L6:2016/06/13(月) 18:52 ID:ySs

みんな、本当にありがとう。

884:黒猫&◆WA:2016/06/13(月) 19:29 ID:Mrw

本当の事だし全然大丈夫だよ!!
あと、今日は更新出来ない?|ω・`)

885:凪海:2016/06/13(月) 21:21 ID:ySs

やろうと思えば可能だよん。
親の目が痛いけどね(・。・;)

886:黒猫&◆WA:2016/06/13(月) 22:29 ID:Mrw

あー。親の目痛いよねー。私も今テストの点が悪かったから痛いよー。

887:凪海:2016/06/13(月) 22:50 ID:ySs

あー、やっぱ無理かも……。

888:竜牙:2016/06/13(月) 23:08 ID:OtI

リクエスト答えます。設定は私がきめちゃいました!

渚視点

7月末。高校生活で初めての夏休み。喫茶店で杉野、カルマと男子会をする予定だ。

渚「あ!杉野!久しぶり!」

杉野「よ!渚!友達!できたか??」

渚「うーん。ぼちぼちかなぁ?とゆーか杉野、身長伸びたね。」

杉野「おう!成長期だからな!………………どーしたよ、渚。俺をジーッと見て。」

カルマ「察してあげなよ杉野〜。見た目も体も小学生なこと気にしてるんだからさ〜♪」

渚「もう高校生だよ!とゆーか久しぶりに会った友達に対して第一声がそれってひどい!何気に身長も伸びてるし…………。」

杉野「………とりあえず、中に入ろうぜ??」

〜〜〜店内〜〜〜

渚「で、杉野、神崎さんとどんな感じなの??」

杉野「いや〜、いつ見ても綺麗だし、ヤバイし、神崎さんの笑顔だけでキュン死する!!」

カルマ「ハイハイ、そーじゃなくて、進展あったか知りたいんでしょ?渚。」

渚「そーそー。例えば告白とか!」

杉野「告白?!で、でで、できるわけ、ななななないだろ?!」

カルマ「動揺する杉野、録画完了♪」

杉野「やめろよカルマ!………あ、でも神崎さん祭には誘えた。」

渚「よかったね!!杉野!!」

カルマ「そういう渚は??好きな人とかいないの??」

渚「僕?!えぇー。好きな人かぁ。あんまり考えたことないかも。」

杉野・カルマ「ハァ?!」

カルマ「渚、一番最初に思い付く女子って誰?ちゃんと言わないとキスの写真ばらまくから。」

渚「やめてよ!!でも、最初に浮かぶのは茅野かな〜?」

杉野「その茅野のことはどう思ってるんだ??」

渚「女の子の中でも話しやすくて、いつも隣で優しくしてくれた仲の良い友達!」

カルマ「…………それだけ??」

渚「え?良いところもっとあげるの??いいよ?」

杉野「ダメだな、こりゃ。」

カルマ「茅野ちゃんが不憫だねぇ。」

渚「え?え?!二人ともなんで?!」

杉野「自分で考えろよ?渚。」

渚「え?あ、うん。わかった。」

カルマ「じゃあまた今度集まって遊ぼうか。」

渚・杉野「りょーかい!」






カルマの会話ってどんな感じかわかんなかったよぉ〜。わるいとこあったらいってね〜。

889:黒猫&◆WA:2016/06/13(月) 23:37 ID:Mrw

凪海!
大丈夫だよ!!
龍牙
リクエスト答えてくれてありがとう!!!!めっちゃ鈍感な渚かわいい!!!

890:凪海:2016/06/14(火) 00:09 ID:ySs

4班の男子組けっこう好き。

891:黒猫&◆WA:2016/06/14(火) 06:55 ID:Mrw

私もー!!!!

892:凪海:2016/06/14(火) 20:26 ID:ySs

更新するのが難しい状況となった、今日この頃……。

893:竜牙:2016/06/14(火) 20:38 ID:OtI

凪ちゃん!猫さん!ありがと!
凪ちゃん»気長に待ってるよ〜♪

894:黒猫&◆WA:2016/06/14(火) 20:45 ID:Mrw

凪海!小説書けるといいね!!!待ってるよ!!

895:竜牙:2016/06/15(水) 16:51 ID:OtI

続きいきま〜す♪

茅野視点

〜学校にて〜

(もうすぐ夏休みかぁ……。こんな日に屋上に呼び出しって祭りのお誘いとかだよね………。神崎さんは杉野と祭りに行くらしいけど、私は…………………)

A「ゆ、雪村さん!祭り、一緒に行きませんか?!」

茅野「ごめんなさい。私、一緒に行く人がいるの。(嘘をつくのは罪悪感があるけど私には好きな人がいるもん!)」

A「それって、水色の髪の女の子ですか??」

茅野「え?なんで??(渚かなぁ……?接点あったんだ。)」

A「赤髪の男子とラインで話しててそう聞いたんですけど。」

茅野「あ〜………。カルマ君ね。あの人の言う事あんまり真に受けない方がいいよ。……本当に祭りの件はごめんなさい。」

A「そうですよね。わかりました。祭り楽しんで来てくださいね。」

(今回で何回目だろう?最近よく祭りに誘われたし、告白の回数も増えたし……。知らない先輩からも告白されたけど………。む、胸が無くて幼児体型な私のどこがいいのーーーーー!!)

  ピコン♪

(ん?誰からかな??)

渚『去年みたいにまた祭りに行こ!久しぶりに茅野と2人で遊びたいし!』

(ふ、ふふふ、2人でぇぇ?!顔に出ちゃうよぉ……//////)

プリン大好き『行こ!時間とかは今度決めちゃお!楽しみだなぁ〜♪』

茅野「はぁ〜。渚が彼氏になってくれれば告白とかも減るのかなぁ…?」







終わらせ方わかんなくて変です!ごめんなさい!

896:凪海:2016/06/15(水) 19:31 ID:ySs

永遠の0だろうと、茅野は可愛いっ!!

897:凪海:2016/06/15(水) 20:17 ID:ySs

片岡さん、誕生日おめでとう!!

(☆>∪< b)b。*†*。★Happy Birthday☆。*†*。d(d>∪<★)
  🔥 🔥 🔥 🔥 🔥 🔥
  ╭┻┻┻┻┻┻┻┻┻╮
  ┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
╭┻🍒━🍒━🍒━🍒┻╮
┃╱╲╱╲╱╲╱╲╱╲╱┃
┗━━━━━━━━━━━┛
✨💕HAPPY BIRTHDAY💕✨

898:凪海:2016/06/15(水) 20:23 ID:ySs

https://youtu.be/c-tbojcupbE

見てみよっ!!

899:葉月 美桜◆hc 明日からテスト!:2016/06/15(水) 20:32 ID:Jqw

見たっ!すっごいいい!!

900:葉月 美桜◆hc 明日からテスト!:2016/06/15(水) 20:32 ID:Jqw

900ゲットー!!
900おめっ!これからも、よろしくねっ

901:凪海:2016/06/15(水) 21:07 ID:ySs

900おめ!!

やっとここまで来たねぇ。
part6は>>998をとった人がやってくださいな。

902:葉月 美桜◆hc 明日からテスト!:2016/06/15(水) 21:22 ID:Jqw

りょっ
まだだけどねっ♬

903:黒猫&◆WA:2016/06/15(水) 22:54 ID:Mrw

900おめーーー!!!!

904:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us すご〜い :2016/06/15(水) 22:59 ID:p/I

900おめ!
これからもよろしくね!
>>998ね!了解!

905:ココロ*:2016/06/15(水) 23:11 ID:vjY

お久しぶりでーす!!
テストでさぼっちゃいましたー
テストそんなに高くない........
合計435点です(´∀`*)ゝ
皆さん小説楽しみに待ってま〜す♪
できれば、渚カエがみたい!!!

906:凪海:2016/06/15(水) 23:25 ID:ySs

みんな、お久しぶりだね.+*:゚+。.☆

907:黒猫&◆WA:2016/06/16(木) 17:18 ID:Mrw

ココロ
それでも十分高いと思うよ!!!
皆頭良すぎでしょ!!!

908:華月 杏◆dA:2016/06/16(木) 18:35 ID:eyU

皆おひさ〜

今日テスト一日目☆←
で、明日二日目☆←

まだ課題終わってない!←


皆にお知らせ〜

私の占ツクの悠馬落ちの小説で……

あの針野兄妹をだすよー!!

909:黒猫&◆WA:2016/06/16(木) 21:02 ID:Mrw

おおぉーーー!!!!
見るー!!!!!
テストがんば!!!!

910:ココロ*:2016/06/16(木) 21:11 ID:vjY

誰か〜〜渚カエをぉ〜〜〜
お願いしま〜〜す♪♪

911:葉月 美桜◆hc テスト…めぇ…!:2016/06/16(木) 21:21 ID:Jqw

ココロさん
渚カエですか?

912:葉月 美桜◆hc テスト…めぇ…!:2016/06/16(木) 21:21 ID:Jqw

わっ間違えて送ってしまった!
私が書きましょうか?

913:凪海:2016/06/16(木) 22:01 ID:ySs

こっちも更新したよ。
あまりにもおかしくなりそうだから、加筆修正するつもり……。

http://ncode.syosetu.com/n4575cw/

914:ココロ*:2016/06/16(木) 22:17 ID:vjY

美桜さん!
ヨロシクお願いします!!
楽しみに待ってま〜〜す♪

915:葉月 美桜◆hc テスト終了!:2016/06/17(金) 12:27 ID:Jqw

>>684の渚カエ書きますっ!
久しぶりの…続きですっ…

916:葉月 美桜◆hc テスト終了!:2016/06/17(金) 12:48 ID:Jqw

>>684


私はまだモヤモヤしている。
だって、華が渚ときっ…キスを…!

ポタッ…

あかり「あっあれっ?涙が…悲しくなんてないのに…?」

止まらない涙を見られたくなかったから、顔を覆う。
あぁ…そうなんだ…やっぱり、私は渚のことが…好きなんだ…。
私の演技で…それを伝えるんだ!


渚「茅野」


ふいに渚は私に声を掛けられた。
ビクッと身体が跳ねた。


渚「茅野は茅野らしい演技で勝負していいんだよ」

あかり「え?でも…演技だから…」

渚「…確かに演技なんだけど…、華歌ちゃんの演技は可愛い女の子…だった。それは演技では普通。でもこれはデートの演技。それなら自然体でいるのが普通なんじゃないかな?」


『渚くーん!あかりちゃーん!始まるよー!』

渚、あかり「はーい!」

そうだ…私は今、雪村 あかり。
でも普段は茅野 カエデ。
渚がよく知っているのは茅野 カエデ。
それなら、私は茅野 カエデを演じよう。
明るくてほとんど危険性のない、ムードメーカーを…

あかり「渚!」

撮影場所に向かおうとしていた渚は私のほうに振り返った。

渚「なに?茅野」

あかり「ありがとう!」

少し驚いた顔をした渚はすぐに笑顔になって…

渚「どういたしまして」

さいっこうの笑顔で私にそう言った。



『では、スタート!!』

女の子らしさもほしいけど、一番なのは私らしさ!!

たっ

あかり「渚っ待った?」

渚「あかり!ううん、今来たところだよ」

ここからはオリジナル。
私のターンだ!!

私のコーデは自分らしさでチョイス。
春らしくて自分らしくて…

あかり「このコーデ、私らしいかな?」

ザワッ

『えぇ!?自分らしい!?可愛いとか似合ってるじゃなくて…?』

華歌「!!」

渚「うん、あかりらしくて似合ってる。すっごい可愛い」

『わあっ…まるで打ち合わせしているみたい』

監督「いや、打ち合わせしているんじゃなくて呼吸を合わせているんだ。2人で最高の演技にしようと思ってもいるんだ」

華歌「これが…雪村 あかりの真の演技…」


いよいよ、ラストパート。
家の中での最後の演技。
華が渚にキスを…なら私だって!

シャッ

カーテンで皆に見えなくする。
ちょっとした華の真似。

渚「あかりは華歌ちゃんの真似をするの?」

あかり「えっ?うっ…////」

渚「華歌ちゃんはキスしてないよ」

あかり「ええ!?」

渚「フリをしただけ。あかりに演技をさせないようにするために」

あかり「私は華のワナに…?」

渚「そういうこと」


結局、私は華がキスをしたわけじゃないことを知ったので、やり返しはしなかった。

917:黒猫&◆WA:2016/06/17(金) 20:26 ID:Mrw

凪海!見たよ!!!どっちも面白すぎだよ!!!!!

918:葉月 美桜◆hc テスト終了!:2016/06/17(金) 20:54 ID:Jqw

あっあれあれ?
みゆの小説無視されてる…?

919:凪海:2016/06/17(金) 21:41 ID:ySs

黒猫)ありがとぉヽ(*´∀`)ノ

美桜)ごめん、ごめん。返信遅れた(・。・;)

さすが雪村あかりだよ!! あの2人こそ、お似合いのカップル!!

920:ココロ*:2016/06/17(金) 22:07 ID:vjY

美桜さん)すごーーーーい!!パチパチパチ
続きまってまーーす♪
皆さんも渚カエ(あか)ならいくらでも作ってほしいです♪♪

921:竜牙:2016/06/18(土) 17:57 ID:OtI

みゆちゃん)すごい!!やっぱ可愛い子は私らしい?ってきくんだね。。w

922:黒猫&◆WA:2016/06/18(土) 18:20 ID:Mrw

美桜
あかり良かったねー!!!てかあかりの演技力すごすぎでしょ!!!

923:凪海◆L6 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2016/06/19(日) 00:00 ID:ySs

>>871

 カルマくんが早速、僕らに指示をだした。

「なるべくなら、相手に気付かれないうちに茅野ちゃんを助けておきたいんだけど」
「それなら任せなさいって」
「何をするつもり?」
 
 海はにやにやしながらウェストバッグを漁っていた。

「まさかとは思うけど、本物を使うわけじゃないよね?」
「いやいや、そんなのじゃ面白くないって。使うのは、これだよ」

 そこからでてきたのは、缶だった。
 海はそれを慎重に振りつつ、前へ前へと進んでいく。僕らは顔を見合わせながら、とりあえず彼女の後ろをついていった。

「あ!」

 僕は小さく声を上げた。
 暗視ゴーグルのおかげで、わかる。
 茅野と、その傍にいるのはおそらく犯人のグループだ。

「よし、準備完了!」

 海はそう言って、缶を放り投げた。
 足に装備していたらしい拳銃をとりだし、缶に向けて弾丸を5発ほど放った!

924:匿名さん:2016/06/19(日) 19:57 ID:Mrw

な、凪海!!!!!!!!!!!!!!
小説書けたんだね!!!!!!!!!!!!!
久しぶりの凪海の小説!!!!!面白すぎだよ!!!!!!!
続きどうなるのーーーーーーーーーーー???
気になるーーー!!!!!

925:黒猫&◆WA:2016/06/19(日) 19:57 ID:Mrw

ごめん!上の私!!!!!

926:黒猫&◆WA:2016/06/20(月) 17:03

こんばー!

927:凪海:2016/06/20(月) 18:16

┏( ^o^)┛ヤッフー

928:黒猫&◆WA:2016/06/21(火) 00:17

おはよー?ww

929:凪海:2016/06/21(火) 00:24

何を言っているんだww

930:黒猫&◆WA:2016/06/21(火) 13:56

wwおはようかこんばんはかどっちにしようかと悩んだww

931:たこさんウインナー:2016/06/21(火) 21:15

おはこんにちわ
凪海小説最高!!
あと久しぶり!!
 ∧ ∧
(゜∀゜*) キターー♪
⊂   つ≡=-
 と,, )〜≡=-
   ヽ)≡=-

932:たこさんウインナー:2016/06/21(火) 21:29

リクエストしていいですか?

リクエストは渚がもしも女の子だったら…
ていうのです!
誰が答えてくれれもいいです!
ましてやリクは答えなくてもいいです

|  |
| /Y⌒ヽへ
| (_(・▲・)_)
|  ⊂  )
|  (  /
|  と_/
|  |

933:黒猫&◆WA:2016/06/22(水) 17:05

タコさん!
久しぶり!!そのリク私が書いてもいい?
あと、それって皆が渚のこと女の子だって知ってるほうがいい?それか、知らなかったけどある日バレたー!て感じがいい?

934:たこさんウインナー:2016/06/22(水) 19:18


知らなかったけどバレた感じがいい。

935:たこさんウインナー:2016/06/22(水) 19:18

黒猫書いていいよ

936:凪海:2016/06/22(水) 20:35

みんなごめんー。
次の土曜日まで更新できそうにないから、Twitterであげている小説をだすね。

渚カエなんだが、三題噺風にいきます。
テーマは
「長い髪」「風の強い日」「白雨(夕立)」です。

937:凪海:2016/06/22(水) 20:36

「わぁ、降ってきちゃったね」
バス停の屋根の下、渚がこっちを見て笑った。
私はそうだねと返しつつ、自分の髪の毛が雨に濡れてるのを気にした。今日は朝からひどい風が吹き荒れていて、それでひどく乱れていたんだけど雨のおかげで少しマシになった……かな。
「ふぅっ」
「な、渚っ⁉」
渚は私の隣で髪をほどいていた。きれいな水色の髪がウェーブがかかってふわっと落ちた。
「どうしたの?」
渚は普段、自分の長い髪を気にしてめったに髪をほどこうとしない。私がいるのに、気にしてないのかな。
「か、髪長いよね」
思わずそう返すと、渚は困ったように微笑んだ。
「早く切れるといいなぁ」
渚が、髪を切る。
それは、つまり……。
「茅野? な、なんで泣いてるの⁉」
「うっ、ご、ごめんね……。なんか、渚が髪を切るってことはさ、うっ、ううっ……」
渚が髪を切る。それはつまり……。
「卒業、か」
卒業というのは、出会いが始まるということ。でも、別れでもある。
「でも、きっとだいぶ先だよ」
泣いている私の前で、渚は微笑んだ。
「だって、まだ6月だもの」
光が、差してきた。
「わぁ、晴れてきたよ」
渚は一足先に屋根からでた。
「茅野」
渚がこっちを向いた。髪がふわっと風になびく。
あぁ、雨が晴れた。
渚が差し出してきた手を私は握った。

938:黒猫&◆WA:2016/06/23(木) 07:55

タコさん!
わぁーい!!ありがとう!!じゃあ早速今日書くね!
凪海!
渚カエ最高!!!!!
卒業かぁー!私も寂しいよー!!

939:黒猫&◆WA:2016/06/23(木) 17:11

「おはよー渚!」
朝挨拶をしてくれた茅野。
「おはよー!茅野!」
実は僕、訳あってずっと隠してたんだけど女の子なんだ!!まだ皆には何も言ってないけど、もう少ししたら言うつもり。皆どういう反応するかな?少しだけ
楽しみかも!
「ねー!渚ー!今日社会の小テストあるよねー!勉強したー?」
「あー。そういえば合ったねー。全然勉強してないよー。」
「社会苦手だから磯貝くんに教えてもらおうかなぁー!」
「あはは!良いんじゃない?磯貝くん社会得意だしねー!」
「ん?俺がなんだって?」
「あっ!磯貝くん!ちょうど良かったー!今日社会の
小テストあるから教えて欲しいんだけどいいかなぁー?」
「もちろん!俺で良ければいくらでも教えるよ!」
「わーい!ありがとう!」
「渚もついでに教えようか?」
「ううん!大丈夫だよ!ありがとう!」
「どういたしまして!で、茅野はどれが分からないんだ?」
えーとねー!
茅野たちの邪魔をしないために席を離れた。
ちなみに体育は皆がいない時に着替えをしているから
大丈夫!!
キーンコーンカーんコーン!
あっ!ホームルームが始まる!
僕は急いで席に戻った。この後、あんな事になるとも知らずに、、、

940:たこさんウインナー:2016/06/23(木) 19:15

黒猫リク答えてくれてありがとう😊
続き楽しみにしてるよ!

凪海やはり小説うまい…
⭐💯💯💯⭐
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⭐⭐⭐⭐⭐
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⭐⭐⭐⭐👍

941:凪海:2016/06/23(木) 19:29

100……。
びっくりした。ありがとう😊

942:凪海:2016/06/23(木) 19:31

続いては『酔った翌朝』がテーマ!!

.+*:゚+。.☆

ガタッという音がしたので、私が後ろを振り向くとそこには頭を片手でおさえている渚がいた。
「おはよ、渚!」
「うぅっ……、おはよ……」
大学を卒業したと同時に、私たちは一緒に住み始めた。最初はすごく緊張したけれど、今ではすっかり慣れてしまった。
「そんなにお酒弱いなら、飲まなきゃいいのに」
「そうもいかないよ。付き合いの関係上、ね。あかりだってそうでしょ?」
「でも私、渚より弱くないもの」
「うっ……」
図星だったらしく(まぁ、当然なんだけど)、渚はそれ以上反論してこなかった。
でも私は、たとえ渚がお酒が弱かったとしても周囲にあわせるそんな彼が、好きだったりする。
「でもさ、急死アルコール中毒って言葉もあるくらいなんだから、お酒弱い人って飲むの控えたほうがいいんじゃないの?」
「それを言うなら、"急性アルコール中毒"ね。1杯はともかく、3杯だったら大丈夫かなぁって思ったんだけど……」
「えぇ⁉ まさか一気ぃ⁉」
「ち、違うよ! ちゃんと容量決めて単発的に……。というか、3杯も一気したら今ごろあの世行きだよ! いくらお酒強い人でも」
それもそうだ。
私はホッとしたと同時に、笑いがこみあげてきて思わずクスクス笑った。
渚が不思議そうに首をかしげてきた。
「朝ごはん、食べる?」
「あ! ごめん、忘れてた。朝はいつも僕が担当なのに」
「いいの、いいの。だって昨日は、仕事で疲れてるようだったし、たまには朝ごはん、私が準備するのもいいかなって思っただけだから」
そう、そんな出来心みたいな感じ。
「だったら、夜は僕が作るよ」
「えー、いいのに別に」
「だって分が悪いじゃん。それに今日は僕休みだから、あかりはこのあとでなきゃいけないんでしょ?」
「まぁ、そうだけど」
「何時頃でてくの?」
「うーん、10時かな。帰りは8時過ぎるかも」
「わかった。じゃあそのタイミングで夕飯作って待ってるね!」
「やっぱり悪いよ……」
「たとえ今日、あかりが朝ごはんを担当してなくても、僕は同じことをしたよ。さ、朝ごはん早く食べよう! 冷めたらもったいないでしょ」
「うん」
私はうなずいてテーブルの上に朝ごはんを並べた。
「いただきまぁす」
渚は箸を手にとって、楽しそうに、そして嬉しそうに私が作った朝ごはんを食べ始めた。
「うん、おいしい!」
私はそんな渚の感想に、思わず顔を赤らめて喜んでしまうのだった……。

943:黒猫&◆WA:2016/06/24(金) 07:44

渚とあかり一緒に住んでるんだぁーー!!!!
その光景アニメでめっちゃ見てみたい!!!

944:凪海:2016/06/24(金) 20:26

今週の「暗殺教室」見た??

945:たこさんウインナー:2016/06/24(金) 21:17

録画してあるけどまだ見てない…

946:葉月 美桜◆hc 試合☆:2016/06/24(金) 21:18

見たー!!なんか漫画で見たのに泣いた…笑

947:凪海:2016/06/24(金) 21:50

(*´・ω・)(・ω・`*)ナ-

たこさんウィンナーまだ見てないのか。見たら話そう!! めちゃくちゃヤバイっ!!

948:凪海:2016/06/24(金) 21:59

続いては、「教えてあげようか」がテーマ!!

.+*:゚+。.☆

英語がわからないと言ったカエデの言葉に、渚は「放課後時間ある? だったら教えてあげられるよ」と言ってくれた。
「渚はやっぱり教えるのうまいよね」
「そうかな……」
「うん」
カエデは思い切り伸びをした。
「勉強したら疲れちゃった。ねぇ、渚。帰りにアイスクリーム屋さんに行ってアイス食べようよ!」
「そろそろ暑くなってきたしね。うん、いいよ。でも、その前にこの課題、終わらせよっか」
そう言ってニコニコ微笑む渚に、カエデはうっと唸った。
「むぅ……。どうして今日の渚はビミョーにいじわるなのかな」
「知りたい? どうしていじわるなのか」
「え……」
「 教えてあげようか」
ドキッとするカエデの耳もとで、渚は囁いた。
「君のことが、好きだからだよ」

949:黒猫&◆WA:2016/06/25(土) 00:03

凪海!!!アニメ見たよ!!!めっちゃ泣いた!!!
DVDにした!!!てかカルマの泣き顔やばかった!!!!!!!!!!

950:凪海:2016/06/25(土) 00:17

みんな泣いてて、さらに涙が止まらぬという……。

更新は明日の23時以降を予定。

951:黒猫&◆WA:2016/06/25(土) 00:18

あっという間に4時間目が終わった。
「渚ー!早く着替えて行かねーと!」
「うん!すぐ行くから先行っといて杉野!」
「分かった!すぐに来いよー!」
「うん!」
よし!皆外に行ったし僕も早く着替えよー!
残念なことに胸はないから普通にしてても気づかれないんだよねー!一応キャミは着てるけど、、、
[ガラガラ!]
「あっ、、、」
「えっ!?渚くん!?」
なんとカルマくんが入って来た!!!!
やばいやばい!今着替えの途中で上はキャミだけの
状態になってるんだけど!!てゆうかどうしよ!!
カルマくんにバレた!!
「えーと、、、渚くんだよね?」
疑ってる、、、仕方ない。ばらしちゃおうかな、、、
「えーとうん。僕渚だよ、、、」
「女の子?」
「う、うん。ずっと隠しててごめんね?」
「、、、」
「カルマくん!この事は言わないでほしいんだけど、、、」
[ニヤニヤ!]
「えっ??なんでニヤニヤしてるの!?」
「いやー!だってまさかほんとに女の子だったなんてー!」
「うう、、、驚かないの?」
そりゃあ驚いたけど俺ずっと女の子だって思ってたからねーwwwというかなんで隠してたの?皆に言ったほうがいいんじゃない?」
「うーん。皆どういう反応するかな?」
「さぁ?きっとびっくりするよー!とくに茅野ちゃんが!早めに言ってあげたほうがいいと思うけど?
そうだよねー。早く言わないといけないって思ってるんだけどなかなか言い出せなくて、、、」 
「じゃあ俺にいい方法があるよー!」
「えっ!?」
「はい!これ来てみんなの前に出ればいいよー!」
「ま、まさかそれって、、、」
「うん!これ来て出て行ったら皆信じるでしょ!!」
カルマくんが見せてきたものとは!!

952:黒猫&◆WA:2016/06/25(土) 00:19

更新楽しみにしてるねー!!!

953:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us (笑) :2016/06/25(土) 07:51

カルマ君の泣き顔レアだね!
もう昨日だけで、10回以上見たよ!
めっちゃ泣いて目が痛いwww

954:竜牙:2016/06/25(土) 09:05

アニメスゴかったね!!
私なんて涙腺崩壊しちゃったよ。ウルウル

955:竜牙:2016/06/25(土) 11:19

遅れました〜。続きいきま〜す!

渚視点

ーーーラインを送る数十分前

(好きな人、かぁ……。人の恋愛とかは興味あるけど自分のは考えたことないなぁ……。よし!誰かに聞いてみよう!)

前原「………でさー、○○がさー………。」

磯貝「お前も大変だな、まったく…………。」

渚「磯貝君!前原君!久しぶり!(そーだ、2人ならわかるかも!)」

磯貝「久しぶり!渚!」

前原「おう!久しぶり!髪型以外変わってないな〜!」

渚「地味に心が傷つく言葉やめてよ!前原君!………っと、それは置いといて、相談があるんだけどさ。」

磯貝「渚が相談なんて珍しいな。」

前原「で、何の相談だ??」

渚「好きな人って、どんな人?」

前原「そりゃー、岡野だよ。」

磯貝「そーじゃなくて、どんな人が自分の好きな人かを聞いてるんだと思う。」

前原「あー。それなら、つい目で追いかけたり不意に会いたくなる奴かな。」

磯貝「そーだな、俺もそんな感じ。他の人には聞いたのか?」

渚「うん。カルマと杉野に聞いたんだけど、『茅野が不憫』としか言われなかった。」

磯貝「あぁー。」

前原「じゃあ、渚。もし茅野が渚の知らないイケメンで高身長の奴に口説かれてたりしたら、どうする?」

渚「身長……ほしい……。じゃなくて……うーん。茅野が幸せならそれでいいよ。」

磯貝「なんでだ?」

渚「茅野ってさ、中2で雪村先生が亡くなって家族がいないからさ、隣にいてくれる人が………。」

前原「どうした?」

渚「…………やっぱ嫌だ。去年1年、隣にいたのは僕だから。さっきの前原君の質問に答えると、その場から茅野をさらうかな。」

磯貝「渚。今のは友達として、か?」

渚「多分、違う。……そっか……。僕、茅野のこと、好きなんだ……。そう考えるとE組の時も気になってたなぁ……。」

前原「祭り、誘えばいーんじゃねーか?」

磯貝「同感だ。」

渚「うん!ありがとう!2人とも!」

磯貝「おう!頑張れ!」

渚「うん!茅野に僕を意識してもらうところから始めるよ!」

前原「(もう意識してるけどな………。)おう!じゃあまたな!」



少し長くなっちゃった……。

956:黒猫&◆WA:2016/06/25(土) 14:02

私もめっちゃ泣いたー!!てゆうか暗殺教室終わるの
寂しいーーー.˚‧º·( ´∩ω∩` )‧º·˚
龍牙
小説面白い!!これからも頑張!!!

957:凪海 テスト期間中( ´:ω:` ):2016/06/26(日) 01:01

親の目が痛すぎて書けなかった、ごめんーーーー!

958:凪海 テスト期間中( ´:ω:` ):2016/06/26(日) 02:33

テーマ「泣き顔さえも愛おしい」

.+*:゚+。.☆

「付き合ってほしい場所があるの」
茅野に突然そう言われたとき、僕はぽかんとした。隣の席の中村さんやカルマくんが「おぉ、デート?」と見事にハモりながら僕らに目を向けてきた。
「そ、そんなんじゃないって!」
茅野は顔を真っ赤にして叫びながら、僕の腕をとって歩き出した。僕はわけがわからず、されるがまま。茅野にとある場所につれてこられた。
そこは……。
「お墓?」
「うん……」
墓標には"雪村家之墓"とあった。つまり……。
「雪村先生の、か」
「そうなんだ。1人で行くのは心細くって……」
茅野は悲しそうに微笑んだ。
「ごめんね、巻き込んじゃって」
「別に平気だよ」
茅野はカバンの中からプリンを取り出して、お墓の前にお供えした。そのまま手をあわせ、しばらくの間、沈黙していた。
僕はそれにならい、茅野の隣で雪村先生の死を悼んだ。
隣ですすり泣きが聞こえてきて、ふとそちらを見ると、茅野が泣いていた。隣にいる僕に見せまいとしているのか、顔を両手で隠して、肩を震わせて泣いていた……。
僕はそんな彼女を見て、思わずその小さくて弱々しい肩に腕をまわして、彼女を包んだ。
茅野は僕の胸に体を預け、いつまでも泣き続けていた。
そんな彼女を、僕はふと守り続けていきたいと思った。
泣き顔さえも愛おしい、そんな彼女を……。

959:黒猫&◆WA:2016/06/26(日) 12:41

キャーーーーーー!!!!!!!!
渚かえ最高ーーーー!!!!!!!

960:葉月 美桜◆hc 何やろう…:2016/06/26(日) 18:19

こっこんなの…どうやったら作れるのやら…
凪海の才能はやっぱり、すっごい!!

961:黒猫&◆WA:2016/06/26(日) 18:53

ほんとにね!てかもうパート6作っちゃう?
もうすぐ終わるけど!

962:凪海:2016/06/26(日) 19:34

https://shindanmaker.com/c/list?mode=search&q=CP

↑おすすめだよ

963:凪海:2016/06/26(日) 20:22

part6は>>998をとった人が作る予定。

964:黒猫&◆WA:2016/06/26(日) 21:29

凪海ーー!ok!
あと、962のやつ見てみたけどそれって何なん?

965:凪海:2016/06/26(日) 21:44

クリックしてみればわかるよ。
たくさんの題目の中から面白そうなのを1つ選んで、好きなCP名を入れると、「こういう話を書いてみてはどうでしょう?」みたいにでるから、ネタが尽きたら使える優れもの。

966:凪海:2016/06/27(月) 01:43

テーマ「君はもういないんだなって思うと」

.+*:゚+。.☆

高校生になってもいつも思い浮かべるのは、あの教室での異様な日常。毎日が楽しかった。団結したクラス、異様な先生たち。常に手元にはナイフと銃……。
今の生活も充実しているけれど、どことなく物足りなくは感じていたりする。そう。隣で無邪気な笑顔を見せていた、あの緑の髪の少女がいないだけで、物足りなく……というか、自分の大切な物をどこかに落としてしまったような、そんな焦燥感がある。
けれど……。
「渚!」
校門前で、僕の通っている学校とは違う学校の制服に身を包んだ黒髪の少女が、明るく笑って僕に向かって手を振ってきた。僕は彼女に駆け寄った。
「あかり!」
彼女の本当の名前を呼びながら……。

967:凪海:2016/06/27(月) 19:48

21巻と「殺せんせーQ」「卒アルの時間」の表紙が出たよぉ!!

968:黒猫&◆WA:2016/06/27(月) 19:59

ありがとーーーー!!!!!!
てか21巻最高!!!!!!!!

969:凪海:2016/06/27(月) 22:21

テーマ「一からやり直し、また追いかけるね」

.+*:゚+。.☆

好きな人がいる。いや、ちょっと違うかも……。好きな人がいた。
彼は誰にでも優しくて、平等で、けれど時折見せる強さが印象的な子……。私は彼が好きだった。
中学校の卒業式の日、いきなり告白してきたときには驚きを隠せなかった。好きだったのは、自分だけじゃないんだって、そんな気がして……。けれど、すぐに気づいた。
彼が見ているのは、私。雪村あかりではなく、3年E組の生徒として、いつも隣で役を演じ続けていた、茅野カエデだということに。
そう考えてしまうと、私は途端に彼の隣にいるのが苦しくなった。けれど、「付き合うのやめない?」と言うのも怖かった。だから私は、彼といるときだけ。あの頃の自分……茅野カエデをもう一度演じ続けていた。

ある日の休日デートのときだった。場所はそう、喫茶店で。私はプリンを食べていた。彼……渚が言ったんだ。
「ねぇ、茅野。なんか無理してない?」
私は手にしていたスプーンを落としそうになった。
「え?」
「あ、いや……。僕の勘違いだったらいいんだ。ごめんね、変なこと言って」
その日のデートは、どこか重く。暗い感じになってしまった。喫茶店をでてからも、私たちは無言で町を歩き続けた。
空は日が傾いて、夕焼け空だった。
「茅野、さっきのことは忘れて」
そう言われた瞬間、私はポロポロと涙をこぼしていた。
「⁉ か、茅野? 大丈夫?」
「あ、あれ……?」
渚が慌ててハンカチを自分のポケットから取り出して、私に渡してくれた。
「茅野?」
「ご、ごめんね。大丈夫、平気だってば!」
「………」
「渚?」
「やっぱり、 無理してたんだね……」
「そ、そんなわけ!」
「じゃあ何で、今泣いたの?」
「こ、これは! 目にゴミ、そう。目にゴミが入ったからで!」
「今どき古くさいよ、その言い訳」
渚に指摘されて、私はうっとなった。
「何か悩みがあるなら、話してごらん」
渚が優しい口調で言ってきた。
「……渚はさ、好きな人いる?」
「え⁉ 何言ってんの?」
「答えて」
私があまりにも真剣な目を彼に向けたからだろうか、彼は真面目な顔になり、答えた。
「茅野が好きだよ」
「他には?」
「ほ、他っ⁉ もしかして浮気の心配とかしてるの? そんなのしないよ! 僕は茅野ひとす……って、茅野?」
「……やっぱり、そうなんだね」
「え?」
彼の目に映っているのは、雪村あかりじゃない。茅野カエデだ……。
「茅野、口で言って」
「え?」
渚は淡く微笑んだ。
「僕は女子の扱いが上手い方じゃないから、細かな気遣い方もわからない。だから、茅野。悩みがあるなら、口で言って欲しいんだ」
「………」
口で……。
「私は、雪村あかりだよ」
その一言で、渚は納得したかのようにハッとなって、私を見てきた。
「渚の目に映ってるのって、茅野カエデ? それとも私?」
バカだなぁ、私。
これじゃあ、自分に嫉妬しているのと同じ……。
ほら、渚が困ってるよ。彼を困らせて、何が楽しいのよ、雪村あかり。
「僕は……、茅野のことは知ってるよ。でも、まだ雪村あかりさんのことは知らないんだ」
渚は私の手を握ってきた。
「じゃあ、こうしよう! 茅野カエデとはお別れする!」

「僕は雪村あかりを好きでい続ける。一からやり直して、また君を追いかけるよ。もし、僕が雪村さんに告白したら、そのときは……」
急に口ごもった渚を見て、私は笑った。
いつの間にか、涙がとまっていた。
「じゃあ、私も。一からやり直して、渚を追いかけるね。茅野カエデとしてでなく、雪村あかりとして……」
私がそう言うと、渚は嬉しそうに微笑んで私を優しく抱きしめてくれた。

970:黒猫&◆WA:2016/06/27(月) 22:38

やっぱいいわぁーーーー!!!渚かえ!!なんかホッとする!www
とつげんだけど私テストの成績悪くて明日、お父さんに携帯取り上げられるかもしれないんだ!.˚‧º·( ´∩ω∩` )‧º·˚だけど、取り上げられ無いかもしれないから、
まだ希望はある!(๑• ̀д•́ )✧←ちょっとふざけた
もし取り上げられたらここには数月間来れないかも!!でも、なんとかしてお母さんとかの携帯から
来るよ!!
何を伝えたかったのか分かんないけどよろしく!!
                  ↑何が!?

971:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us フムフム :2016/06/27(月) 23:11

殺せんせーQとは?

972:凪海:2016/06/28(火) 00:37

黒猫)数月も!? 携帯禁止にされないように頑張って!!

舞花)最強ジャンプで連載中の「暗殺教室」のスピンオフ漫画だよ! 詳しくはネットで調べるか、あるいはチラッとアニメ2期24話にでてるから!!

973:黒猫&◆WA:2016/06/28(火) 20:25

携帯禁止にはならなかったーーー!!!!!でも、
一時間しかやっちゃいけなくなったー!.˚‧º·( ´∩ω∩` )‧º·˚

974:凪海:2016/06/28(火) 20:50

黒猫)マジか……。まぁ、でも今の時期は期末テストで忙しいからどの道、みんな長くはいられないと思うよ。

975:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us え? :2016/06/28(火) 23:03

凪海)ありがとう!それって7月4日発売?

976:凪海:2016/06/28(火) 23:14

舞花)そうですよん

977:たこさんウインナー:2016/06/29(水) 20:32

く、黒猫は、早く小説書いて欲しい…
続き気になりすぎて寝れない…
(。σω-。).◦*

978:凪海:2016/06/29(水) 23:54

「実際のとこさ、2人って互いのこと、どのくらい好きなの?」
放課後の教室にて、カルマが言った一言に渚とカエデはぽかんとした。
「どのくらいって?」
「どのくらいはどのくらいだよ」
カルマはチラッとカエデの様子をうかがった。カエデは顔を真っ赤にして口を金魚のようにパクパクさせている。渚はそんな彼女の様子に気づいていないようで、うーんとうなっていた。
「みんなと同じくらい……かな」
その一言にクラス全員がガクンとなった。
「あ、あれ?」
「そういうんじゃないでしょ、普通……」
「え、えぇ? え、じゃあ茅野は?」
「えぇっ⁉ わ、たしは、その……。うーんと……、わ、私も渚と同じ意見よ! みんなと同じくらい大切だし、好きだよ、うん!」
瞬間、教室では落胆の空気に……。
一部始終を見ていた莉桜は、ニヤリと微笑んでカルマに言った。
「じゃあしつもーん! カルマは茅野ちゃんのこと好きですかぁ?」
カルマはニヤリと笑い、莉桜の言っている意味を理解したのか。大きく頷いた。
「うん、好きだよ」
「は、はぁっ⁉」
カエデはカルマの突然の告白に驚いた。それと同時に何か裏があるに違いないという気がしてきた。
突然、渚が立ち上がった。
「どのくらい?」
「え?」
「茅野のこと、どのくらい好きなの?」
声のトーンがいつもよりやや低い。カルマはにやにや笑いながら、「さぁねぇ」と言った。
「答えて!」
「なぁにムキになってんのさ、渚くん。そうだなぁ……、少なくとも渚くんよりかは大事に思ってるよ」
「ぼ、僕だって茅野のこと大事に思ってるし! カルマくんには負けないからっ!」
「へぇ。どのくらい?」
「このくらいだよ!」
渚は必死になって大きな円を宙に描いた。それを見て、カルマはせせら笑った。
「なぁんだ、意外に小さいね」
「なっ⁉ そ、そういうカルマくんはどうなのさ」
「俺? 俺は地球の大きさくらいかな」
「それだったら僕は、宇宙規模だよ! 茅野のこと、そのくらい大事に……」
ガタンッ
渚が後ろを向くと、カエデは顔を真っ赤にして倒れていた。
「うわぁっ! か、茅野っ⁉ 大丈夫⁉」
どうやら渚の告白に頭がキャパオーバーになったらしく……。

979:凪海:2016/06/29(水) 23:55

今回の話は、カルマがあえて「茅野を好きだ」と言わせておいて、渚が半ギレ。それから渚が茅野のことをどのくらい好きかという本気度を試してみましたぁww

980:黒猫&◆WA:2016/06/30(木) 20:45

キャー!!!!いい!!ちょー!いいよ!!!
半ギレになってる渚可愛い!!!!!
カルマに地球と同じくらい好きって言われたい!!!!!!!!

981:凪海:2016/06/30(木) 21:58

【悲報】今日で「暗殺教室」終了のお知らせ

982:黒猫:2016/07/01(金) 20:31

ほんとそれな!!ほんとに悲しい!!!
ずっと続いてて欲しいのにーーー!!!

983:たこさんウインナー:2016/07/01(金) 20:58

終わっちゃったね
アニメ暗殺教室…
   ∧,,∧ ショボーン
 ( ´;ω;)
c(,_U_U

984:凪海:2016/07/01(金) 23:07

書きたいのに書きたくなくなった。
ここにいるだけでちょっとつらさが……。

985:竜牙:2016/07/01(金) 23:24

今から最終話見ます!!

986:黒猫&◆WA:2016/07/02(土) 09:35

凪海!元気出してー!凪海が元気ないと寂しいよぉー!。゚(PД`q*)゚。

987:竜牙:2016/07/02(土) 16:56

凪ちゃん、なんでぇーーー

988:たこさんウインナー:2016/07/02(土) 21:06

あ、あづい(暑い)

989:凪海◆L6 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2016/07/02(土) 22:41

>>923

 瞬間、周囲に炭酸がまき散らされた。

「うぉっ、何だ⁉」

 犯人たちは驚き、慌てふためいている。

「本物の爆弾がないのなら、こういうのもあるんだよねぇ。名付けて、炭酸爆弾!」

 すごい……。

「じゃ、あとは指示通り」

 カルマくんの言葉に、僕らはうなずきあった。

「了解」

 暗視ゴーグルのおかげで僕はすぐに茅野のもとへとたどり着けた。

「な、渚」
「よかった、茅野」

 僕はほっとして彼女の手首や足首についた縄を解いた。自由になった茅野は、僕に抱き着いてきた。

「渚ぁ……」

 ぽろぽろと涙を流しながら茅野は僕にしがみついていた。
 え、えーっとどうすれば……。
 みんなは周囲にいた犯人たちをあっという間に倒していった。

「くっそ、このままで済むと思うな!」
「⁉」

 海が近くで反応した。犯人グループのリーダーと思われる男が何かを取りだしたのだ。

「まずいっ!」

 手にされていたのは、爆弾だった。

990:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us すご〜い :2016/07/03(日) 00:06

劇場版アニメ暗殺教室 365日の時間
11月19日土曜日公開!
同時上映で殺せんせーQも!
全国期間限定上映!皆見てね〜
        by,3年E組一同より

991:凪海:2016/07/03(日) 00:12

舞花、(''∇^d) ナイス☆!!

992:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us たしかに :2016/07/03(日) 00:23

凪海
どーもどーも!
ただアニメとかネットで人気のものを書いてるだけだからww

993:凪海:2016/07/03(日) 11:16

🐥これからの予定🐥
ネタが色々あるけど、これからはE組キャラそれぞれの誕生日祝いSSも書こうかとも思ってまぁす。

994:黒猫&◆WA:2016/07/03(日) 14:51

てか最終回で大人になった皆カッコイイ&可愛いかったー!!!あと、11月19日に劇場版出るの知ってる!?違うストーリーも出るんだって!!!

995:黒猫&◆WA:2016/07/03(日) 14:52

わ!なんか同じこと書いてた!!規制された時に
書いたから!ごめんね!!あと凪海それめっちゃいい!!

996:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us フムフム :2016/07/03(日) 23:18

凪海楽しみにしてるね!

黒猫
大丈夫だよ!
情報はしっかり伝えとかないと!

997:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us ドゥフフ :2016/07/03(日) 23:19

スマホGET!
なので今度から3DSかスマホで来ます。
まだスマホ慣れしてないから当分3DSだと思うあと998行くし私がスレ建てようか?

998:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us すご〜い :2016/07/03(日) 23:20

新スレ建ててくるね!
皆も来てね!

999:凪海:2016/07/03(日) 23:21

番外編:進路相談の時間

.+*:゚+。.☆
海side

殺せんせー暗殺期限が一週間後にせまっていた。とはいえ、もう助かる方法も見つかったから焦る必要も無いんだけど。

「失礼しまぁす」

私は職員室のドアを勢い良く開けつつ、間延びした声で入っていった。

「海さんですか」

私は殺せんせーの前にある椅子にすとんと座った。

「君は何か、なりたいものが見つかりましたか?」

私はうなずいた。

「せんせー、私も卒業を機に本格的に"殺し屋"をやめます。それで、いつか小説家になりたい。色んな人に、私が書いた小説を読んでもらいたい。それはきっと、"殺し屋"として生きてきた私の今までの人生の経験も、きっと役に立つと思う」

殺せんせーは笑顔でうなずいた。私も笑っていた。

「あ、でも必ずなれるものじゃないこともわかってるよ! かと言って諦めるわけもないし。国家資格とかちゃんととって、それを第二の刃にして。それから第一の刃を磨いていくつもり」
「それがいい、君にあってる」

殺せんせーは急にしょんぼりしたような顔になった。

「海さん、私は今でも後悔している事があるんです」
「?」
「あなたをあの日、殺してしまったことを……」

私は首を横に振った。

「私はたしかに、"殺し屋"になったことを後悔しています。けど、この教室で、みんなと学べたこと。楽しい1年を過ごせたこと。それには後悔なんてしていないんです。だから、殺せんせー。本当にありがとうございました」

私はかつて"死神"と言われた殺し屋に、深々と頭をさげた。

「せんせー、私。こう見えて野望があるんです」

そう前置きして私は話した。

「もし、いつかまた。あかりが役者業を……磨瀬榛名に戻ったら、彼女が主演するドラマの原作者とか、脚本家とか。強いて言うなら朝ドラのヒロインにさせたいんです。もっと野望を言うならカンヌのレッドカーペットの上を歩かせるとか……」
「そ、それはまた壮大な野望ですねぇ……」

殺せんせーが呆れている。
ハハッ。
ま、これは叶わないと思うけどね。

「なぁんて、冗談ですよ。あかりはあかりで別の夢があると思うし」

私は笑った。

「じゃあね、殺せんせー」
「はい、さようなら」

私が職員室を出ると、そこには順番待ちの渚がいた。

「最後?」
「うん、まぁ……」
「そ。なら教室で待ってるよ。たまには色々と語り合いたいしね」
「って、そのセリフだとまるで飲み会に行くみたいに聞こえる」
「アハハッ。早く済ませなよぉ」
「うん」

渚は私と入れ替わりで職員室に入っていった。
私は教室に戻ると電気を消し、夜空を見上げた。こうした方が星とかがよく見えるからだ。
満天の星と三日月。そして……。

「なんだろ、隕石でも飛んできてんのかな?」

うっすらと、赤い点が見えた。
ま、例え隕石が落ちてきてもあの怪物教師がなんとかしてくれるよね。

.+*:゚+。.☆

続きはないよ。
ちょっと書きたくなったので書いてみたちょ。

1000:凪海:2016/07/03(日) 23:22

やりぃ、1000ゲットーーー!!

1001:1001:Over 1000 Thread

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もう書けないので、新しいスレッドを立ててください。


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