暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part4♪

葉っぱ天国 > 二次創作 > スレ一覧 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901-キーワード▼下へ
1:紫檗佐南@書記・姫君◆YY:2015/11/05(木) 18:53 ID:OOQ

作ったよ!前のスレがダメになったら来てね(*^∀^*)/

専スレではないので、暗殺教室が好きな方ならどうぞ。ただし、荒しは受け付けておりません。以上の事を守って頂くようお願い申し上げます。

では…Let's start!!

301:夏輝 美井薫☆天才暗殺者☆:2016/03/14(月) 20:52 ID:Jqw

渚カエ(凪海リクエスト小説)

今日は、土曜日。

「デートに遅れちゃうじゃん!!」

茅野 カエデは、デートの日で急いでいたところ。そのデートの相手はもちろん…。

茅野「また渚がナンパされちゃう!」

そう潮田 渚だ。
前にもデート(お出かけ)に誘ったけど、見知らぬ高校生に…絡まれていた。
もちろん助けに行ったけど…
「こんなチビに用はねぇ」
と、言われしまった。
さすがに茅野はキレてしまい、カルマほどではないがボッコボコにしてしまったのだ。

茅野「この前は、女の子を魅せられなかったから!!リベンジ!」

デート(お出かけ)の帰りに茅野が告白した。そして"OK"してくれたので付き合うことに…!

茅野「…よし!これでいいかな!」

バタバタ

パタン…

タッタッタッ

茅野「はあっ…えっと…ここだよね?」

着いたよ、という電話をするために(メールじゃ渚が見ないかもしれない)携帯を出す。

ザワザワ

茅野「…あ、渚?着いたよ」

渚『茅野?あ、僕も着くからちょっと待ってて』

茅野「うん!」

「なー、お嬢ちゃん。暇?」

茅野「…(やっぱりね)暇じゃない。約束があるから」

話しかけてきた高校生を茅野は睨む。

「威勢がいいこと。おい、ヤローども。連れてくぞ」

そうリーダーみたいな人が命令すると一気に茅野は囲まれた。

茅野「え!?」

さすがに驚いてしまった。『これじゃあ、逃げられない』そう思った。

腕を捕まれて車までつれてかれる。
修学旅行と同じ感じになってしまっていた。

「早く歩けよ」

茅野「ちょっ、放して!!」

「ちっ、早くしろよ!!」

リーダーは手を振り上げて叩こうと降り下ろした。でもその瞬間!

パシッ

茅野「!?え?」

「ああ?誰だ、テメー?」

助けたのは他でもない。

「僕の彼女に…何してるんですか?」

渚だった。

茅野「渚!」

「はぁ?彼氏か?お前。女みてーだな」

渚「僕を甘く見ないほうが、身のためですよ」

そういうと渚はリーダーに近づいた。
そして…

パアアアンッ

「ぐっ!な"っに"!?」

バタンッ

「リーダー!?クッソ!覚えてろ!」

高校生達は逃げていった。
渚が何をしたのか、というと…簡単だ。
"猫だまし"をしたのだ。
その猫だましでリーダーは倒れて一瞬で決着がついたのだ。

茅野「ありがとう…渚」

渚「え?…あー、別にいいよ。女子を守るのは男子の役目!」

茅野「…うん、そうだね」

渚「そうだ、ここのカフェ入らない?」

茅野「?…!ここって!」

渚「そうだよ、茅野が好きなプリンの種類がたくさんあるカフェ」

茅野「やったぁ!」

プリンが食べられる!と喜ぶ茅野を見て渚はクスッと笑う。

茅野「はむっ!ん〜!おいしいー!」

渚「…良かった、喜んでくれてさ」

茅野「?あれ、渚は食べないの?」

茅野は、渚が紅茶しか頼んでないのに不審に思った。

渚「えっ、あっ、うん。お腹すいてなくてさ」

そういってももう時刻は12:30さすがにおかしい…と茅野は考えた。

茅野「いや、嘘だね。体調でも悪いの?」

渚「いや…違うけど…?」

茅野は、どんどん顔を近づけていった。

茅野「本当?」

渚「うん…大丈夫だよ。あ、そうだ」

ゴソゴソ

茅野「?」

急に渚は、思い出したように鞄からあるものを取り出した。

渚「はい、茅野」

茅野「…これって?」

渚「クッキーだよ、何回か失敗して作り直してて…」

苦笑いしながら、渚は茅野にクッキーを渡した。茅野は気づいた。
『どうしてプリンを食べてなかったのか』を。
もしかしたら失敗したクッキーを食べていたのではないか、と。

茅野「…ありがとう」

茅野は下を向いてしまった。

渚「…茅野、顔あげてくれるかな?」

茅野「?」

左は壁。右にはメニュー。
まるで盾になっていた。

顔あげた瞬間、渚は一気に茅野との距離を縮めた。そして…。

グイッ

茅野「!!////////」

チュッ

渚「…今日のお礼」

茅野「急すぎるよ」

渚「ごめんごめん、また行こうね」

茅野「もちろん!」

その和やかのフインキの裏には、ゲスい殺せんせーがいたことを知るのは…また後日のことだった。

殺せんせー「くっついてる!くっついてる!にゅや!見えない!あのメニュー邪魔!」

302:夏輝 美井薫☆天才暗殺者☆:2016/03/14(月) 20:52 ID:Jqw

なんか、長くなっていろいろカットしました。申し訳ありませんでした!

303:凪海:2016/03/14(月) 21:25 ID:SNo

みーか、ありがと!
めっちゃドキドキしたwww

てか、「メニューが邪魔だ」と言っている殺せんせーこそ、むっちゃ邪魔だわww

304:凪海:2016/03/14(月) 22:51 ID:0cw

>>297

本郷さんは気絶したまま、目を覚まさなかった。
大丈夫なのだろうか。

ビ「渚、そんなに心配しなくても、海はすぐに目を覚ますわよ」

ビッチ先生はのんきにバナナを食べていた。

渚「茅野は平気?」
茅「全然大丈夫だよ」

さっきまで、茅野は殺せんせーに手厚く(?)看病されていたんだけど、どうやら大丈夫そうなのでホッとした。

カ「にしても、あの豹変ぶりはなんだったんだろうねぇ。ねぇ、ビッチ先生」
ビ「何よ、カルマ」
カ「先生はさっきさぁ、本郷のことをウミって言ったり、カイって言ったりしてたよね。あれ、どういう意味?」

ビッチ先生はカルマくんの言葉に、どう返事をすればいいのか迷っているようだった。

ビ「一言で言い表すなら、海(うみ)は二重人格者。自分の中にもう1人、男性としての意識であるカイがいるのよ」
片「ちょっと待ってよ、ビッチ先生。男性としての意識って何? 本郷くんは男子なんじゃないの?」
ビ「何言ってーーあ、そっか。あの子、男子として転入してきたのね。どおりで男子の制服なわけだわ」
皆「はぁ⁉」

みんなはひどく驚いたように声をあげた。

茅「って、渚もカルマくんも驚かないんだね…」
中「まさか気づいてたの?」
カ「え、逆に気づかなかったの? てか、渚くんがわかってたとは思わなかった」
渚「え、だって、本郷さん。どう見たって女子じゃないの?」
中「あー、同族だから渚ちゃんはわかったのね」
渚「中村さん、それどういう意味⁉」
本「ううっ…」

本郷さんがうめき声をあげた。
どうやら目を覚ましたみたいだ。

本「あれ、みなさんお揃いで…」

それから視線を泳がせて、茅野に目を止めた瞬間!

本「わわっ、茅野さん! ごめんなさい、先ほどは失礼をいたしました!」

本郷さんはガバリと起き上がると、茅野に向かって土下座をした。

茅「え⁉ えっと、大丈夫だよ…」
本「カイが余計なことをして、ごめんなさい。あいつ、ケンカっぱやいからすぐにああいうことをしちゃうんだ。本当にごめんなさい」
茅「だから大丈夫だってば」

2人はどうやら仲直りできるみたいだ。
僕はホッとした。

茅「えっと、本郷さん? あの、もう気にしてないから…その代わり、下の名前で読んでも構わない?」
本「はぁ、別に構いませんが」
倉「やったぁ、ナイスだよ。カエデちゃん。私も下の名前で呼ぶ! 倉橋陽菜乃、陽菜乃って呼んで! よろしくね、海ちゃん」

倉橋さんに海ちゃんと呼ばれた瞬間、本郷さんはかたまった。

本「えっと、どこまで知って…?」
ビ「あなたが女子だって、私がバラしちゃったわよ。あなたもいつまでも優等生ヅラしてないで、素にもどりなさい」
本「なぁんだ、バラしちゃったんだ…」

本郷さんの雰囲気が、またガラリと変わった。
これが殺し屋なのだと、僕は実感せざるを得なかった。

海「改めまして、こんにちは。本郷海です! 一応女子だけど、仕事上、男装をしています。気安く下の名前で呼んでください!」

本郷海は、そう言って僕らに微笑みかけた。

3年E組は暗殺教室、新たな仲間も増え、始業のベルは明日も鳴る。

。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。
転校生の時間はこれにて終了!
ここからはやや本編と同じ進行で行く予定だから、興味がなかったらスルーしてください❗

305:あやや◆dA:2016/03/14(月) 22:53 ID:eyU

殺せんせーww
渚カエキスきたー!!

306:あやや◆dA:2016/03/14(月) 22:54 ID:eyU

あ、書き込むとこ間違えた!
ごめん!

307:凪海:2016/03/14(月) 22:57 ID:0cw

>>305,306

ちょっと笑えた。
大丈夫だよ、気にしないで(^^♪

308:あやや◆dA:2016/03/14(月) 22:57 ID:eyU

>>305は、>>301に対するコメねw

309:凪海:2016/03/14(月) 22:58 ID:0cw

うん。
確かにあのシーンはよかった////

310:あやや◆dA:2016/03/14(月) 22:58 ID:eyU

中村さんのいじり好きだなwやっぱw

311:凪海:2016/03/14(月) 23:03 ID:0cw

なんか、一生実現しなさそうだけど、中村莉桜×カルマとか見たいわ。

そういや、誰か暗殺教室のアニメの公式サイト行った?

312:凪海:2016/03/14(月) 23:07 ID:0cw

>>311

311に補足。
あややさんの「茅野に恋する男子」も続きがめっちゃ気になってる!

313:あやや◆dA:2016/03/14(月) 23:14 ID:eyU

あ!ありがとう!

314:凪海:2016/03/14(月) 23:15 ID:0cw

ヾノ≧∀≦)イエイエ!

315:凪海:2016/03/15(火) 00:28 ID:2bc

>>304

テストの時間

渚side

もうすぐ中間テストだ。
3年E組は今日から「高速強化テスト勉強」という授業が加えられた。
殺せんせーがマンツーマンで僕らに勉強を教えてくれるんだ。
それにしても、疲れた…。

渚「あ」

職員室の前を通りかかったとき、視界に職員室の中が入った。
あの人。間違いない、理事長だ。
どうしてこんなところへ?
それに、殺せんせーと烏間先生、ビッチ先生まで。

理「なんとも悲しいおかたですね。世界を救うつもりが世界を滅ぼす巨悪と成り果ててしまうとは」

救う…滅ぼす?
いったい、なんの話をしているんだろう。

理「仮にあなたを殺せた後の学校の未来ですが、率直に言いますとこのE組はこのままでなくては困ります。我が校の目標は95%の働き者と5%の怠け者がいる集団です。
実はこの前、D組の担任から苦情がきまして。E組の生徒がD組の生徒に『殺すぞ』と脅したそうです」

うっ…。
この前の集会後、かつてのクラスメイトが「殺すぞ」と言ってきたから、つい…。
「殺す気なんか、ないくせに」
と、言ってしまったんだった…。

理「殺せんせー、1秒以内に解いてください」

理事長が殺せんせーに投げ渡したのは、知恵の輪だった。

殺「にゅやっ、いきなり!」

1秒経過…。
殺せんせーは触手同士をからめまくって、倒れていた。
なんてザマだ‼

理「殺せんせー、この世界ではスピードだけでは解決しない問題もあるんですよ」

そう言って、理事長は職員室をあとにしようとする。
まずい、どこにも隠れる場所がない!
僕は慌てて職員室から背中を向けた。

理「やぁ、中間テスト、期待してるよ。頑張りなさい」
渚「…………」

理事長の、とても渇いた「頑張りなさい」は、僕を一瞬で暗殺者からエンドのE組へと突き落とした…。

316:凪海:2016/03/16(水) 02:23 ID:.vc

>>315

次の日、殺せんせーの分身が増えていた…。

茅「どうしたの、殺せんせー? なんか気合い入りすぎじゃない?」
殺「にゅ? そんなことありませんよ」

昨日の理事長の言葉を思い出す…。

理「この世界ではスピードだけでは解決しない問題もあるんですよ」

…………。
授業終了のチャイムがなったと同時に、殺せんせーの分身が消え去った。

殺「ぜーはー、ぜーはー」

殺せんせーは息を切らして、うちわであおいでいた。

前「どうしてそこまでして、俺らの成績をあげたいのかね」
殺「だってそうすれば、皆さんは先生のおかげで成績が上がったと喜んでくれますし、その噂を聞きつけて近所の巨乳女子大生が勉強を教えて欲しいとやってくるかもしれません。先生にはいいことづくめですから…ヌルフフフ」
岡島「いーや、成績は今のままでもいいよな」
中「どうせうちら、エンドのE組だもんね」
殺「……そういう考え方をしますか」


殺せんせーはすっくと立ち上がった。
もしかして、怒ってるのだろうか。

殺「全員、校庭にでなさい。それから烏間先生とイリーナ先生も呼んでください」

僕らは殺せんせーに言われた通り、校庭にでてきた。

前「どーしたんだ、殺せんせーのやつ」
中「何か急に怒ったよね」

殺「イリーナ先生」
ビ「何よ」
殺「プロの殺し屋として伺いますが、あなたは仕事をするとき、用意する作戦は1つですか?」
ビ「…いいえ、プランなんて予定通りにいくことの方が少ないわ。より綿密に予備のプランを立てておくことが暗殺の基本よ」
殺「では次に、烏間先生。ナイフ術を生徒に教えるとき、重要なのは第一撃だけですか?」
烏「…第一撃はもちろん最重要だが、その後の第二撃、第三撃をいかに高精度に繰り出すかで勝敗が決まる」

何が言いたいんだろう、殺せんせーは。

殺「先生方がおっしゃるように、自信の持てる次の手があるから自信に満ちた暗殺ができる。対して君たちはどうでしょう。『自分たちには暗殺があるから別にいい』と思っている。
そんな危うい君たちに先生からアドバイスです。

第二の刃を持たざるものは暗殺者の資格なし!!」
皆「わぁぁぁぁぁ!」

風が、強い!!
殺せんせーは校庭の真ん中でくるくるまわりながら、竜巻を起こしていた。
やがて、とまった。

殺「校庭にでこぼこが多かったので、手入れしました。私は地球を滅ぼせる調整物なので、この工程を平らにするなど、たやすいことです。もしも君たちが第二の刃を示せなければ、ここに私を殺せる暗殺者をいないと見なし、校舎を平らにして先生は去ります」
渚「第二の刃、いつまでに…」
殺「明日です、明日の中間テストで全員50位以内に入りなさい!」

え⁉

。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。。.:♦♥♦:.。

本当に申し訳ない。同時進行をさせるために漫画の再現をしまくってます…。
どうしてもやりたい展開があるので、すいません…。

317:凪海:2016/03/16(水) 22:04 ID:1ak

>>316のやつ。
超生物じゃなくて、調整物になってる!
ごめんなさい‼‼

318:みーか:2016/03/19(土) 00:55 ID:9ZU

もっと面白く書けよ

319:凪海:2016/03/19(土) 02:49 ID:/qM

>>318に注意を受けてしまったので、うーん。少し端折りますか。

>>316

中間テストは、見事に理事長の妨害を受け、惨敗してしまった。
どうやらE組も僕らには知らされずに試験範囲が変わってしまったそうで。
どうしよう、殺せんせーは僕らが全員50位以内に入らないと、校舎を破壊して出て行くと言っていた。
僕らは不安で仕方なかった。

殺「先生の責任です…。君たちに顔向けできません」

え?
僕は顔をあげて殺せんせーを見た。
殺せんせーはひどく落ち込んでいるようで、僕らとは反対の方向。つまり、黒板の方を向いて立っている。
その時だった。

殺「にゅやっ!」

かつん
落ちたのは、対せんせーナイフだった。

カ「いいのぉ? 顔向けできなかったら、俺が殺しにくんのも見えないよ」
殺「カルマくん! 先生は今、落ち込んで…⁉」

ばらまかれた、カルマくんの解答用紙。

カ「俺、範囲変わっても関係ないし」
磯「数学100点⁉」

しかも学年4位!

カ「俺の成績に合わせてさぁ、あんたが余計な範囲まで教えたから対処できたんだ。それに、俺だけじゃないよ」

カルマくんの視線が後ろへ向く。
海さん。

海「いやいや、僕は大したことないよ。カルマに比べたら…さぁ」

カルマくんがひょいっと海から解答用紙を奪った。

海「ちょ⁉」
カ「ほぅら、クラス順位7番。上等じゃね?」
渚「でも、どうして?」
海「…まぁ、僕は僕で問題を解いているうちに気付いたら範囲外になってたんだけどね。ねぇ、殺せんせー」
殺「?」

海はゆっくりとした足取りで殺せんせーに近づいた。

海「僕は殺し屋だけど、勉強の楽しみを教えてくれた先生には感謝してるつもり。だからさ、期末はもっと頑張れるよ」
カ「俺は俺でこのクラス、出る気ないよ? こっちのクラスの方が断然楽しいし。で、そっちは? 全員50位以内に入んなかったって言って、ここから尻尾巻いて逃げちゃうの? それって結局さぁ、殺されんのが怖いだけなんじゃないの?」

僕は思わず笑いが漏れた。
周囲でも、「なんだぁ、怖かったのか」とか「正直に言えばよかったのにぃ」と言う言葉が広がっていた。
海もクスクス笑っていた。その目にはいたずらっぽい光があった。

殺「逃げるわけではありません! こうなったら、期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!」
海「おぉ、大きく出たね」

今回の標的は手強かったけど、今度こそはと僕らは決意を新たにした。

320:夏輝 美井薫☆天才暗殺者☆:2016/03/19(土) 09:08 ID:Jqw

あーー!!
318のみーか!!
そんなに面白くないなら、自分で書いてみなっていう話になるのでは?

凪海、おもしろいよ♪
318は、私じゃないから、安心してね♪

321:あ:2016/03/19(土) 12:52 ID:9ZU

322:凪海:2016/03/19(土) 19:42 ID:PEg

>>320
えーっと、漢字の方のみーか。
全然気にしてないから平気だよ。
君ではないというのは、1発でわかったし!
それから本当にごめん!!
本当に、どうしてもやりたい展開があるんだ。だから退屈かもしれないけど、最後まで付き合ってください。
よろしくお願いします。

323:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/19(土) 19:56 ID:Jqw

うん、凪海の小説は毎回楽しませてもらってる!
つまんなくないよ!つまんないのは私のほうかも…?

324:凪海:2016/03/19(土) 20:01 ID:2bc

そんなことない!!
渚カエのリク、答えてくれてありがとう!

325:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/19(土) 20:19 ID:Jqw

凪海、いえいえ!
小説…というか、お話考えるのが大好きなんだ!

326:凪海:2016/03/19(土) 22:52 ID:hG.

>>325
それわかる!

327:凪海:2016/03/27(日) 10:25 ID:UX.

お久しぶりです!
・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..
>>319

修学旅行先の京都で、不良にさらわれた茅野と神崎を助けた、その日の夜。旅館での会話からスタートです。

片「好きな人?」
中「そう、こういう時はそういう話で盛り上がるもんでしょ?」
倉「はーい、私は烏間先生ー!」
中「はいはい、そういうのはみんなそうでしょ。クラスの男子だったら例えばって話」
倉「えー」

女子の部屋では好きな男子に関する話で盛り上がっていた。
磯貝がかっこいいんじゃないか、とか。前原もいいよね、などなど。カルマに関しては「素行さえよけりゃね」という話になっていた。

海「みんな何してんの?」

そこへ風呂から上がってきた海がやってきた。
中村はひどく驚いたような顔をしながら大声で、

中「何故に男子が女子部屋に来る!?」
海「え!? ちょっと待ってよ」
中「あはは、ウソウソ。海が女子だってことはみんなわかってるから」
海「あー、ビビったぁ…」
茅「ねぇねぇ、海は好きな子とかいないの? クラスじゃなくてもさ、ビッチ先生の後輩だからハニートラップとかちょっとかじってるでしょ?」
海「いやぁ、私はそんなにハニートラップは得意分野じゃないんだよね」
矢「気になった人とか、世界に1人くらいはいたでしょ?」
海「うーん…。ほとんど大人を相手にしてたからなぁ…、同い年とか近い年の人と接点なんてほぼなかったし」
倉「じゃあさ、クラスの男子は?」
中「世界でいなかったら、クラスだよね。気になる男子、いる?」
海「いきなりそれ⁉ うーん…、あっ。でもいたわ。世界を渡り歩いて1人だけだけど、好きになった子」
茅「誰だれ⁉」

女子はみんな、興味津々で海の次の言葉を待った。

海「私が小6くらいの頃かな。ちょうどその日は夏の時期だったんだけどさ、久しぶりに日本に戻ってきたんだ。たまたま公園にいたら、そこで仲良くなった同い年がいたんだ。本当に一時の出会いだったんだけど、その時だけ。自分が殺し屋だってこと、忘れられたなぁ…」

何故かしんみりした空気になってしまった。

海「なぁんてね。ところでさ、有希子はいないの? 好きな人」
神「え、私? 特には…」
茅「えぇ? 本当かなぁ?」

茅野を筆頭にして、神崎をいじり始めた。
そこへビッチ先生が入ってくる。

ビ「おーい、ガキども。どうせ夜通しおしゃべりすんでしょ、あんまり騒ぐんじゃないわよ」
矢「ねぇねぇ、ビッチ先生の仕事の話聞きたい!」
ビ「何よいきなり」
倉「普段の授業よりタメになりそう!」
ビ「なんですって⁉」

女子部屋では、これからビッチ先生の仕事の話で盛り上がろうとしていた。
一方、男子部屋では。

前「やっぱ、1位は神崎か」
三「てか、何気に海が2位ってところが驚き」
岡「いやぁ、まさかの女子っていうギャップがねぇ…」

岡島はニヤニヤしながら「女子で気になる子ランキング」に見入っていた。

前「この前、海を口説こうとしたらさ、たった一言。『じゃあねー』って手ぇ振られたわ。逃げ方がうまいのなんのって」
杉「すげぇな」

誰が誰に入れたという話になり、そこへカルマが加わって、さらに盛り上がった。
そして、そろそろ話が出尽くした頃…。

磯「じゃ、みんな。このことは男子の秘密な。バレたくない奴が大半だろうし…」
皆「あ」

男子全員の視線の先。そこには殺せんせーの姿が!
襖がパタンと閉まる…。

前「メモって逃げやがった! 殺せ!」

結局は暗殺になってしまう、3年E組の修学旅行だった。

328:凪海:2016/03/27(日) 16:39 ID:iRk

>>327

渚side

渚「そういえば今日から転校生が来るんだよね」

修学旅行も終わり、今日からまた学校。
僕は朝の登校中に杉野に転校生のことについて話していた。

杉「な、どんな奴なんだろうな」
岡「そのことなんだけどよー、俺。烏間先生に昨日、写真とかないですかってメールしたのよ。そしたらこれが返ってきた」

スマホの画面に表示されたのは紫色の髪の女の子だった。

杉「うおっ、女子か⁉」
海「おはよー」
岡「……いや、もしかしたら男子かもしれねぇぞ」
海「なんの話?」

首をかしげる海に僕は苦笑しながら校舎に入った。
教室のドアを開けると…。

杉「なんだ、あの黒いの…」

原さんの席の後ろにいた…というよりあったのは、紫色の髪の女の子ではなく、黒くて大きな箱だった。
起動音がした瞬間、画面と思われる場所から人の顔が表示された。

?「おはようございます、みなさん」

機械的な声、紫色の髪、まっすぐ前を向いている瞳…。
もしかして…。

?「はじめまして、今日から転校する自律思考固定砲台といいます」
杉「そうきたか!」

朝のホームルーム。

烏「ノ、ノルウェーから転校してきた…、自律思考固定砲台さんだ」

転校生はまさかの、機械だった。
しかも烏間先生の話によると、彼女は立派な生徒であるため、殺せんせーは彼女に危害を加えることは不可能らしい。

殺「自律思考固定砲台さん、あなたを歓迎します」
砲台「よろしくお願いします」

そして、その日の授業のことだった。
ガチャン、ガチャン!
授業中に不可解な音が鳴り響いた。
明らかに後ろから…。
そっと振り向くと、自律思考固定砲台が銃を展開していた!

渚「何あれ!」
杉「かっけー!」
砲台「攻撃を開始します」

対せんせーBB弾が、その銃口から発射された!!

殺「ショットガン4門、機関銃2門! ここの生徒は当たり前にやっています。それから、授業中の発砲は禁止ですよ」

殺せんせーは相変わらず器用に攻撃を避けながら、挙句、チョークでBB弾をはじいた。

砲台「気をつけます。それでは、次の攻撃に入ります」

ぜ、全然話を聞いていない。
というよりも、理解していないのかも…。
再び発射される対せんせーBB弾!
やっぱり殺せんせーは器用に避ける。
そして、再びチョークで…。

皆「!?」

殺せんせーの指が吹っ飛ばされた!
黒板にベタリとついた、殺せんせーの指の残骸…。

砲台「左指先の破壊を確認。次の射撃で殺せる確率0.001%未満。次の次の射撃で殺せる確率0.003%未満。卒業までに殺せる確率、90%以上」
殺「にゅぅ…」

やっぱり転校生は、ただ者じゃない。
一方で、律の隣に座っている海は、平然とした顔をしていた。
まるで、興味もなさそうな、そんな顔だった。

329:凪海:2016/03/27(日) 23:00 ID:2bc

>>328

結局、機械仕掛けの転校生の暗殺は、1日中続いたのだった。
ちなみに、転がった対せんせーBB弾は僕らが片付ける羽目に…。
そして、次の日。

砲台「殺せんせー、これでは銃を展開できません。拘束を解いてください」

自律思考固定砲台さんはガムテでぐるぐる巻きにされていた。

殺「そう言われましてもねぇ」
砲台「これは明らかに私への危害とお見受けしますが…」
寺「ちげぇよ」

ガムテを投げたのは、寺坂くんだった。

寺「やったのは俺だよ。どう考えたって授業の邪魔だろ。常識くらい、身につけてから来いよ、ポンコツ」
管「ま、機械にはわからないよ、常識は」
原「授業終わったらちゃんと解いてあげるから」

その日の授業は、安心して受けることができたんだけど…。
自律思考固定砲台さん、大丈夫かな。

渚「なんて、そんな心配いらなかったかも」
砲台「おはようございます、皆さん!」
杉「えぇ⁉」

ビジュアルが、大幅に変わっていた…。
いったい何があったのやら。

殺「実は昨夜、少し彼女をいじらせて…もとい性能アップさせてみました。あ、ちなみに彼女の殺意はいじっていませんのでご安心ください。彼女がいれば暗殺の幅は格段に上がるでしょう」
不「ねぇ、自律思考固定砲台ってさ、なんか長くない?」
原「たしかにそうねぇ」
不「自律……………あ! 律はどう?」
千「安直だな」
不「えぇ⁉ かわいいよー」
前「お前はどうなんだ?」
砲台「………では、律とお呼びください」

律を中心に、休み時間は賑わっていた。

岡野「すごーい」

机の上にはミロのヴィーナスが置かれていた。
実はこれ、律が自分の中でプログラミングして作ったらしい。
いくらなんでもすごすぎる!

矢「花とかも作れる?」
律「いえ。では、花のデータ収集をしておきます…あ、王手です、千葉くん」
千「さ、3局目でもう勝てなくなった…」

1人…もとい1台で数人を相手をしている。
器用すぎる…。

ガタッ

椅子を引く音が聞こえた。
海だった。

渚「どうしたの、海」
海「ううん、別に。ただ、最初は機械を転校生にするなんてって、ちょっと呆れてたけど、仲良くなれそう」
律「あ、えっと…」
海「律、私のことは海でいいよ」

律は少し驚いたような顔をした。

律「はい。では海さん。ちょっと質問をよろしいでしょうか。2点なんですが」
海「? いいけど」
律「では、まずは1点目。海さんはもう1人の転校生暗殺者なのですが?」
海「…いやま、転校生暗殺者だけど、私は招かれざる客みたいなもんだよ」
皆「⁉」

何、それ。

海「なぁんてね。で、次は?」

僕らが海を質問攻めしようとした時、海はそれを察したのか急いで会話を次に持っていった。

律「はい。では、2点目。あなたから微弱な電波を感じるのですが…これはいったい?」

微弱な、電波?

渚「携帯とかじゃなくて?」
律「はい。全く違います」
海「……あ、もしかしてあれかも」



海「いやぁ、実は今日、シリアル食べてたんだけどさ寝ぼけてて。たぶんICチップを飲み込んじゃった可能性が…」
皆「はぁ⁉」
海「まぁ、大したデータ入ってなかったし。別にいいんだけどね」

海はケラケラ笑いながら教室をでていった。

330:凪海:2016/03/28(月) 10:51 ID:q4o

暗殺教室アニメ第2期2クール目のPVが公式HPにて公開されました。

331:凪海:2016/03/28(月) 15:39 ID:tbc

>>329

その夜。

科学者「なんてことだ」
律「こんばんはマスター。お陰様で楽しい学園生活を送らせていただいています」
科「今すぐダウングレードだ。暗殺に必要な知識だけにするんだ」
律「あ…」

渚side

律が転校してきたばかりの無表情な顔に戻っていた…。

律「おはようございます、みなさん」
烏「今後は性能アップも危害とみなすそうだ。それから、君らもだ」

指名されたのは寺坂くんたち。

烏「壊れでもしたら賠償を請求すると言ってきた」

寺坂くんの舌打ちが聞こえた。

杉「ダウングレードしたってことは、またあの迷惑な射撃が始まるのか…」

機械の起動音。
展開される銃…のはずが。
舞っていたのは花びらだった!

律「殺せんせーは私に様々な改良を施しました。それらは全て、マスターが暗殺に不要と判断し、削除、撤去してしまいました。ですが、私はこのクラスで協調が必要と判断し、結果。メモリを密かに隠しました」
殺「では律さん、あなたは!」
律「はい! 私の意志でマスターに逆らいました! せんせー、こういう行動は反抗期というんでしょうか。律は、いけない子でしょうか…?」
殺「いえいえ、中学生らしくて、大いにけっこうです」

殺せんせーの顔がオレンジ色に染まり、マルができた。
こうして、転校生・自律思考固定砲台、通称・律は僕ら3-Eの仲間になった。

332:赤の軌跡◆5U:2016/03/30(水) 00:31 ID:BtA

凪海さん、他の方ってどうされたんでしょうね。

333:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/30(水) 07:03 ID:Jqw

だよね!
本当にどうしたのかなー?

334:橘 舞花☆赤髪の殺し屋:2016/03/30(水) 10:45 ID:p/I

あっ!美桜久しぶり!
ここでは初めての人もいるんだっけ
とりあえず…
橘 舞花☆赤髪の殺し屋です!
気軽に舞花って呼んでくださいね!
呼び捨てとタメOKなのでよろしくお願いします!

ちなみに私は小説の方は書かなくてもいいかなって思ってるので雑談にいっぱい出れたらいいなって思ってます!

凪海さん!小説凄く上手です!
いつも見てます!
これからも小説頑張ってくださいね!

美桜も小説頑張ってね!

335:凪海:2016/03/30(水) 11:03 ID:MhI

みんながいないのは私も知らないよ(´;ω;`)
あまりにも来なさすぎて、とうとう「暗殺教室」の人気が落ちたか、あるいは私の話がつまらなすぎたかと推測中。
できれば後者であってほしい!! てか「暗殺教室」の人気が落ちるのはありえないか( ̄▽ ̄;)

336:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/30(水) 13:52 ID:Jqw

凪海、たしかに暗殺教室の人気は落ちてはないと思う!
凪海の小説はつまんなくない!
おもしろいよ!
連載終わったからなのかな……?
それとも規制掛けられた……とか?
規制掛かっても数日で元に戻るから安心してね!(私がなったから)

337:凪海:2016/03/30(水) 14:33 ID:anE

>>331

放課後の教室で、本郷海は数学のテキストを解いていた。
以前、殺せんせーに数学が苦手だと話したら、「ではこのテキストを1日2ページ解きなさい」と言われて渡されたのだった。

海「うーん、やっぱ数学は苦手だなぁ。せんせーに聞いてこよっかなぁ」

そう思い、席を立った。

職員室

ビ「あぁ、もうメンドくさいわ。授業なんて」
烏「その割には生徒のウケはいいようだぞ」
ビ「私は殺し屋よ? あのタコを殺すために仕方なくここにいるの。その肝心のタコはといえば…」

イリーナの視線の先にはピンク色に顔を染めている殺せんせー。

ビ「私の胸を景色に見立てて、優雅にお茶飲んでるし‼」

ビッチは席を立ち、殺せんせーにナイフを突きつけるが、余裕でかわされる。

烏「あせるな、そういうターゲットだ」
ビ「Fuck! やってらんないわ‼」

イリーナはそう言って職員室から出て行った。
入れ替わりで入ってきたのは、海だった。

海「殺せんせー、またわかんないとこができちゃった。教えて〜」
殺「おや、海さん。いいですよ」

廊下

ビ(こんなところで足止め食ってるわけにはいかない…⁉)

首元に違和感。気づいたときには体は宙に浮いていた。

ビ(ワ、ワイヤートラップ⁉ 何故)
?「驚いたよ、イリーナ。子ども相手に楽しく授業。まるでコメディアンのコントを見ているようだった」
ビ「せ、師匠!」
烏「おい、何してる」

烏間が目にしたのは、ワイヤートラップに引っかかったイリーナと謎の男性だった。

烏「女に仕掛ける罠じゃないだろう、放してやれ」
?「心配ない。この程度のトラップから抜け出せる方法くらい、教えてある」

ワイヤーが切られ、イリーナは床に落とされる。

烏「お前は何者だ」
?「イリーナ・イェラビッチをこの教室に斡旋した者。といえばわかるか」
烏(殺し屋ロヴロ‼)
ロ「イリーナ、お前にはこの仕事は向いていない。今すぐ手を引け」
ビ「そんな⁉ やれます、やらせてください、師匠…!?」

今度はイリーナの首にロヴロの親指が食いこんだ。

ロ「ならお前は、こういう動きができるか?」
烏(速い!)
海「ねぇ、なんの騒ぎ?」

そこへ、海が職員室から顔を出した。
イリーナのところにいる男を見て、驚いたように目を見開いた。

海「ロヴロ、先生…」
ロ「⁉ 海か。2年ほど行方不明だったと聞いていたが、まさかここにいたとは」

海は警戒態勢に入った。

ロ「いや、今はそんなことはどうでもいい。
イリーナ、お前は正体がバレない暗殺ならひけをとらない。だがひとたびばれてしまえば、ひと山いくらレベルの殺し屋だ」
殺「半分当たって、半分は違いますねぇ」

そこへ、顔が半分紫、半分オレンジの殺せんせーが現れた。

烏「何しに来た、ウルトラクイズ」
殺「ひどいですねぇ、いい加減殺せんせーと呼んでください」

そう言って、ロヴロとイリーナを見る。

殺「たしかに、彼女は殺し屋としては恐るるに足りません。クソです」
ビ「誰がクソだ!」
殺「ですが、彼女こそ。この教室には必要です。殺し比べてみればわかりますよ」

338:凪海:2016/03/30(水) 14:34 ID:anE

>>336

規制かぁ。
その線もありうるかもね。

339:凪海:2016/03/30(水) 16:48 ID:anE

>>337

渚side

渚「で、こういう結果になったんだ…」
海「そゆこと」

今、ビッチ先生は烏間先生を殺そうと躍起になっている。
なんでも、殺せんせーの提案で、烏間先生を殺せたらビッチ先生は残留。殺せなかったらロヴロさんと帰ってしまうらしい。
僕らとしてもビッチ先生には勝ってほしいんだけど…。

カ「で、どうして海まで参加してんの?」
海「あはは…」

昨日のことだった。
殺せんせーが烏間先生暗殺ゲームを提案したら、海は「だったら自分も参加する」と言ってきたらしい。

ロ「⁉ 海、お前は参加しなくてもいいだろう。何せお前は」
海「私は直接参加はしないよ。ただ、もし先輩が烏間先生を殺せなかったら私もこの教室から去ると言ってるんだ」

前「で、ビッチ先生には勝算があんのかよ?」

前原くんの問いかけに海はきょとんとした。それから大きな声で笑い出した。

海「あるわけないじゃん」
前「ないのかよ!」
海「だって相手は烏間先生だよ? 勝てるわけないじゃん。彼が手加減しない限りさ」

たしかに…。

海「でも、きっと先輩は勝ちにいける。私はそう信じてる、だから彼女に全てを任せたんだ。それに、どうやらさっきロヴロ先生が怪我をしたみたいだし」
茅「怪我⁉」

プロの殺し屋が怪我をするなんて、いや。プロも怪我をするなんて当たり前だけど、いったいなにが…。

海「どうやら烏間先生がやっちゃったみたい。さすが防衛省の人間だよね!」
カ「あぁ、なるほどね。ようするにロヴロさんが烏間先生を暗殺しようとして、反撃にあっちゃった的な」
海「そうそう」

昼休み(三人称でいきます)

ビ「カラスマ、私はどうしてもここに残りたいの。だから、ね」

海はその様子をE組のみんなと一緒に見ていた。
いったい彼女の暗殺が成功するのかどうなのか。それは海にもわからなかった。ただ、信じるより他ない。

烏(この調子だと、ナイフを奪って終わりだな)

少し離れたところで殺せんせーとロヴロは烏間とイリーナを見ていた。

殺「彼女の授業は挑戦と克服の繰り返し。そんな彼女がこの教室に来てから何もしていないとお思いですか」

そう言い、大きめのカバンをロヴロに渡す。

ロ「これは!?」

ビ「じゃ、そっち行くわね」

瞬間、ワイヤートラップが発動した。

烏「!?」

イリーナは烏間の上をとった!

殺「彼女は私の殺し方を自分なりに考え、挑戦と克服をしているのです。あなたならこのバッグを見るだけで彼女の見えない努力が見えるでしょう」

カバンの中身はワイヤーや殺せんせーの人形など、暗殺の練習に必要な道具がそろっていた。

ビ「もらった!」

ナイフが振りかざされる、が。

烏「くっ、危なかった」

烏間は振りかざされたナイフをがっちりつかみ、なんとか回避した。

ビ(!? まずい、力勝負になったら打つ手が… )
「烏間、殺りたいの。ダメ?」
烏「殺らせろとすがりつく暗殺者がいるか!! …あー、もういい。諦めの悪い奴に、今日一日付き合えるか!」

ナイフが烏間の上にポトリと落ちる。

杉「すげぇ」
前「ビッチ先生、残留決定じゃん」
海「フゥ…」

海は心の底からホッとした。

茅「海ちゃん、ホッとしてるの?」
海「あはは、まぁね」

海は窓からそのまま外へ出ていく。
今、ロヴロとイリーナの会話が終わったところだ。きっと、励ましの言葉でもかけてもらったのだろう。イリーナは嬉しそうな顔をしていた。

海「先生」
ロ「…海か」
海「お疲れ様です」
ロ「お前はわかっていたのか? イリーナが勝てると」
海「さぁ、どうでしょうね」
ロ「……海、どうしてお前がまたこの世界に戻ってきたのかはわからない。ただ…」
海「ロヴロ先生」

海はロヴロの言葉をさえぎった。

海「そのことはいづれ、私の口からみんなに伝えます。ただ、今はその時じゃない。それに、私はどうしてもやらなきゃいけないことがある。だから、あそこにいるんだ」

海は校舎の方を見た。
彼女の目の中にはみんなが映っていた。

海「じゃあね、先生。私は私で頑張るから、そっちも達者で」
ロ「フッ、体には気をつけるんだぞ。イリーナにもそう伝えておけ」
海「はーい」

海は微笑むと、教室へと戻っていった。

340:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/30(水) 18:46 ID:Jqw

なんとなくで301の続き


茅野と渚のデートはまだ続いていた。


渚「これからどうする?」

茅野「んー…と…」

茅野は人差し指をたてて、『うーん』と悩む。『お買い物もいいし…映画見るのもいいよね…』といろいろ考えて周りを見渡した。
そしてハッと気づいて指で差した。
そのお店は…

茅野「あっあれ!!この前できたちょー人気のアイスクリーム店!!あそこがいい!買ってくる!!」

ドッビュンッ

殺せんせーほどではないが、言った瞬間そのお店に走っていってしまった。

渚「ちょっ、茅野ー!…おいてかれちゃったや…」

渚は苦笑して歩いてその店に向かった。

………が、しかし。


ザザッ


渚「!?」


急に囲まれて口をハンカチでふさがれた。

渚「……!(どうしよう……!これって……すい…み…ん…やく…?)」

渚は気を失ってしまった。
最後に見たのは…高校生くらいの人が数人いた…ところだった。




ガー

お店の自動ドアが開き1人の女子が出てくる。

茅野「渚!お店のチラシっぽいの取ってきた!何がい―――」


茅野はいたはずの渚がいないということに気づいた。

茅野「……渚?」

341:凪海:2016/03/30(水) 18:51 ID:FKI

わーお、まさかの渚カエの続き!

マジで神ってる!
美桜、感謝!!

342:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/30(水) 18:58 ID:Jqw

バッチリ宣伝いきまーーす!!

暗殺教室ー殺せんせーとE組生徒のファンタジアランドー

というスレ立てましたー!
プロローグしか書いてないけど…よかったら遊びに来てね!

343:凪海:2016/03/30(水) 22:38 ID:B6U

物語の進み具合からいって、次はイトナが出る話だけど、短くいきます!!
イトナファンの方々すみませんm(*_ _)m

>>339

渚side

新たに転校生が来るという話になったのは、昨日のことだった。
烏間先生いわく、「本命」らしい。

殺「律さんのときは驚かされましたからね、今度は驚きませんよぉ」
律「ふふっ」
殺「とはいえ、また仲間が増えるというのは、嬉しいもんです」

自分を殺してくる暗殺者が転校生だっていうのに、殺せんせーは嬉しそうだ。
それにしても、梅雨の時期ってなんだか嫌だなあ。
じめじめしてるし…。

原「ねぇ、律。転校生について何か聞いてないの?」
律「はい、少しだけ。本来私と彼は同時投入の予定でした。ですが、2つの理由でそれはキャンセルされたのです」
原「へぇ、理由って?」
律「1つは彼のメンテナンスに予定より時間がかかったこと、もう1つは私のサポートの力不足。私が彼より、圧倒的に劣っていたから」

殺せんせーの指を破壊した律がその扱い…。
いったい、どんな人が。

ガラッ


僕らは驚いてそちらを見た。
そこにいたのは、白装束の…。
転校、生?

ポンッ


鳩が出てきた。

?「ははっ、驚かせて悪かったね。私は転校生ではなく、保護者さ。まぁ、白いし。シロとでも呼んでくれ」
茅「いきなり白装束でやってきて、手品やったらビビるよね」
渚「うん。殺せんせーでなけりゃ、誰だって…」

って、殺せんせー…。

前「何びびってんだよ、殺せんせー」
岡「奥の手の液状化まで使ってよぉ」
殺「あぁ、いや…。律さんがおっかない話するもので」

殺せんせーは急いで自分の服に戻った…。
シロという名の謎の人物は、なんか掴みどころのなさそうな人だった。
あれ、こっち見てる。

シ「……」
殺「? 何か」
シ「いや、みんないい子そうですな。これならあの子も馴染みやすそうだ。おーい、イトナ。入っておいで」

僕らはドアの方を見たけど…。

ガシャァァァァ


後ろで、ものすごい音がした。

?「俺は勝った。この教室の壁より強いことが証明された」
皆「いや、ドアから入れよ‼」

この子が、イトナくん…。

344:凪海:2016/03/30(水) 22:47 ID:B6U

>>343

前「なんか、またメンドくさいのが来やがった!」
カ「ねぇ、イトナくん。今外から入ってきたよね。外、ずぶ濡れの雨なのにどうしてイトナくん。一滴たりとも濡れてないの?」
茅「あ…」

イトナくんは教室中をキョロキョロ見回し、それからカルマくんに向き直って言った。

イ「お前は、このクラスで1番強い。けど、安心しろ。俺より弱いから、俺はお前を殺さない」

そう言って、イトナくんはカルマくんの頭をなでた。

カ「いやいや、俺より強い人なんていくらでもいるっしょ。例えば、海とかさ」

たしかに、彼女は殺し屋だ。
まだ殺し屋として日の浅い僕らとは、勝負にならないほど強いはず。
そう思い、彼女を見ると。

カ「海?」
海「……」
カ「おーい」

カルマくんは海の肩をトントンとたたいた。

海「ふぇ⁉」
カ「どうかした?」
海「え、何が?」
カ「いや、ボーッとしてたから」


なんか、上の空だ。
そんな僕らを無視して、イトナくんはしゃべり続ける。

イ「俺が殺したいと思うのは、俺より強いと思うやつだけ、この教室では殺せんせー。あんただけだ」
殺「強い弱いとはケンカのことですか、イトナくん。ただの力比べではせんせーには勝てませんよ」
イ「勝てるさ。だって俺たち、血を分けた兄弟なんだから」



皆「兄弟ーーーーーーーーー!?」
イ「兄弟同士、小細工はいらない。放課後、この教室で勝負だ」

そう言って、イトナくんは教室からシロと共に立ち去った。
僕らはそれを呆然と見つめ、それから。

片「ちょっとせんせー、兄弟ってどういうこと⁉」
菅「そもそも人とタコだぜ⁉」

ドサッ

海は床に倒れていた。となりにいる律を支えにしながら、なんとか立ち上がっていた。
僕は慌てて海に駆け寄った。

渚「海、大丈夫?」
海「あ、うん。平気…」
殺「海さん、本当に大丈夫なんですね」
海「うん…。ごめん、心配かけて」

彼女はよろよろと立ち上がりながら、思いついたように言った。

海「あのさ、せんせー。今日は早退してもいいかな」
殺「!? やはりどこか具合が…」

たしかに、顔は青白かった。

海「平気だよ。ただ、ちょっと今日は…あ、でもどうしよう。今日は数学あるんだっけ。だったら…」
渚「休むべきだよ」
海「…そんなにヤバそうに見える?」

僕はうなずいた。
他のみんなもうなずいている。

殺「数学はあとでどうとでもなりますよ。問題は今日の授業が受けられるほどの体調ではないことです。大事をとって、今日は帰りなさい」
海「う…、はい」

海はゆっくりと立ち上がった。
茅野が海のカバンに教材などを入れて、彼女に手渡した。

海「ありがと、カエデ」
茅「ううん」

海はふらついた足取りで帰っていった。

*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ

思ったより、長くなってしまった。

345:凪海:2016/03/31(木) 01:20 ID:pd2

堀部糸成
誕生日!!
🎈🎉 おめでとー 🎉🎈
  ✨\(^∇^)/✨ 

    ⭐ ⭐ ⭐  
    ┃  ┃  ┃   
╭🎂━━━━━━━━━🎂╮
┃ 🍓 🍓 🍓 🍓 🍓 ┃
🎂━━━━━━━━━━━🎂

346:橘 舞花☆赤髪の殺し屋:2016/03/31(木) 15:28 ID:p/I

イトナ!誕生日おめでとう!

\(*´∀`*)/ハッピーバースデー!

347:凪海:2016/03/31(木) 17:39 ID:WOw

なんかiPadで打つのが面倒になってきたから、
パソコンでやろうかなぁ…。

348:凪海:2016/03/31(木) 22:29 ID:XOs

>>344

 イトナくんは触手持ちだった。最初は殺せんせーを追い詰めていたのだけれど、結局は殺せんせーの勝ちとなった。

 何はともあれ、今日は球技大会の話し合いだ。
 きっかけは、僕とカルマくんと杉野で帰り道である本校舎を歩いているときだった。

?「あれ、杉野じゃないか」
杉「! 進藤」

 野球部の練習場で杉野はかつての仲間と長話をしていた。
 僕とカルマくんはそれを見ていた。

部員「にしてもいいよなぁ、杉野は。E組だから毎日遊んでられるだろ。俺ら、勉強も部活もだから大変でさぁ」

 ‼
 僕は顔をしかめた。
 E組はあらゆる分野で差別を受けるクラスだ。
 部活禁止というのも、その一つだ。

進「やめろ、傷つくだろ。勉強と部活の両立。選ばれた人間でなければしなくていいことなんだからな」
カ「へぇ、すごいね」

 カルマくん……。

カ「その言い方じゃあまるで、自分らが選ばれた人間みたいだね」
進「うん、そうだよ。なら、君たちに教えてあげるよ。選ばれた人間とそうでない人間、この年で開いてしまった大きな差ってやつを」

 で、現在に至る。

寺「俺ら、さらしもんとか勘弁だわ。お前らでテキトーにやっといてくれや」

 寺坂組は教室から去っていった。
 球技大会は、男子は野球、女子はバスケなのだけれど、E組はそもそも除外されているため、代わりにエキシビション・マッチにでなければいけない。

三「要するに見世物さ。男子は野球部と女子は女子バスケ部とやらされるんだ」
殺「なるほど。いつもの、ですね」
片「そ」

 男子は男子で、女子は女子での作戦会議が開始された……んだけど。

前「で、なんで海がここにいるんだ?」
海「ひどいなぁ。私は一応、この学校では男子って扱いになってるんだけど」
岡「修学旅行のときは男子部屋にいなかったろ」
海「それとこれとは話が別だよ。仮に私が女子の所にいったら人数多くなっちゃうし、男子は少なくなっちゃうよ」
磯「でも、大丈夫なのか。相手は男子だぞ?」
海「平気、平気」
千「それにこの前、倒れただろ」
海「大丈夫だって、もう治ったし。いやぁ、あのときはお騒がせしました。寝不足だったんだ、あはは」

 寝不足って……。
 僕らは顔を見合わせてあきれるより他なかった。

殺「君たちは変わりつつある。やりたい、勝ちたい。そういう思いが日に日に強くなっている。それもふまえて、殺監督が勝てるアドバイスをあげましょう」
男子「うっわ……」

 そして、超生物との地獄の猛特訓が始まったのだった。

球技大会当日

菅「そういや、殺監督どこだ」
渚「あそこだよ」

 僕はグラウンドの外野あたりを指さす。

渚「殺せんせー、烏間先生に正体をバラすなって言われてるから遠近法でボールに紛れてるんだ」
カ「やっほー、せんせー」

 カルマくんがふざけて声をかけると、殺せんせーは慌てて地面に身を隠した。
 僕はベンチに入っている海に声をかけた。彼女はグローブを珍しそうに眺めながら自分の手にあわせるために、握ったり離したりを繰り返していた。

渚「海は平気なの?」
海「うん? 何がさ」
渚「こんな男子だらけの場所で、緊張とかしないのかなぁって」
海「ハハッ、何言ってんのさ渚。僕は男子だよ」

 僕は目を白黒させた。
 海は僕の耳元に口を寄せてささやいた。

海「一応、私は男子ってことになってるんだ。だから、みんな。なるべくあわせてほしい。一応、私も国家規模とはいえないまでも、それなりに秘密持ってんだからさ」
皆「おっけ」

 こうして、試合は始まった。

349:凪海:2016/04/01(金) 03:12 ID:XOs

アニメをリアタイで見て、無性に書きたくなったから書く‼

>>348

 E組に点が入ってる。
 きっとそれだけで、驚きなんだろうな。

前「はんっ、どうよ。こっちはあれ相手に練習してんだぜ」

練習中

殺「殺ピッチャーは時速300キロの球を投げ、殺内野手は鉄壁の守備を敷き、殺キャッチャーはささやき戦術で集中を削ぎます……」

 まさか、あんなめちゃくちゃな特訓がこうして実を結ぶんだから不思議だ。

菅「これなら勝てるんじゃねぇの?」

 海はバッドを地面にコツコツたたきながら、試合を見ていた。

海「どうかなぁ。あれ、見なよ」

 海の指さした方向を見ると、敵側ベンチ。

渚「あ‼」

一方、女子

片「惜しかったね、次リベンジ」
茅「ごめんね、みんな。私のせいで……、なんか女バスのぶるんぶるん揺れる胸を見ていたら怒りと殺意で目の前が真っ赤に染まって……」
岡野「茅野っちのその巨乳に対する憎悪はいったい何なの⁉」

海「あ、女子が来た」
千「どうやら終わったみたいだな」
速「そっちはどう?」
菅「順調だよ。で、今から理事長が向こうの指揮を執るところ」

 理事長の采配は半端じゃなかった。
 だいぶ常軌を逸していた。
 そもそもバントばかりのE組。なんとか進藤くんのボールに食らいつくことができたけど……。

杉「前進守備……」

 これじゃあ勝ち目がない!

E組守備

殺「カルマくん」

 外野守備をしているカルマの足元に、殺せんせー……殺監督が地面からボコッと現れた。

カ「何、殺監督。踏んでほしいの?」
殺「次の攻撃は君からです。少し君の挑発で揺さぶってみましょうか」

E組攻撃

審判「どうした、早くボックスに入りな……」
カ「ねぇ、りじちょー」

 カルマは審判を無視して大声を出す。

カ「守備がこんだけ前の位置で守っていても、審判も観客も誰も注意しないっておかしくね? あぁ、そっか。お前らバカだから、守備位置とか理解してないんだね」
皆「がたがたうるせぇぞ、E組のくせして‼」

 カルマはペロッと舌をだしながら、

カ(ダメみたいよ、監督)
殺(それでいいんです。口に出してはっきり言うことが大切なんです)

審判「次、バッター!」
竹「次は誰?」
渚「え、あ、ちょっと海」
海「うん?」
渚「次だよ、バッター」
海「え、嘘。もうそこまで来たの?」

 海は慌てて立ち上がった。

渚「海、バット。忘れてるよ」
海「え⁉ あ、本当だ」
皆「ハハッ、これだからE組は」

 海はバッターボックスに立つと構えの姿勢をとらず、守備位置をじっと見ていた。

海「ねぇ、いいの? こんなに前にいてさ」
皆「はぁ⁉」

カ「何言ってんだ、海。俺がさっき挑発したのに。渚くんわかる?」
渚「僕に聞かれても……」

 進藤から第一投が発射される!
 海はそれをじっと見つめて……、

渚「………」

 なんてへっぴり腰なんだろうかと、その場にいた全員があきれた。
 海は思い切りフルスイングをしたあと、くるりと一回転をして地面に尻餅をついた。

杉「何がしたいんだ、あいつ」
菅「さぁ?」

皆「ハハッ、あいつバカだろ!」

カ「敵側にむっちゃバカにされてんじゃん」
渚「あ、もしかして!」
カ「うん?」

 続いて、第二投。
 海はにやりと微笑んだ。
 バットをそのまま、振って……。

 キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

 小気味よいいい音。

渚「う、打った!」
海「ほぅら、だから言ったじゃん。あ、守備の皆さん、走っても無駄だよー。だってその球、」

 ストンと、落ちた。
 場内ではなく、外側に。

海「ホームランだもん」

350:橘 舞花☆赤髪の殺し屋:2016/04/01(金) 10:26 ID:p/I

ほ、ホームラン?!
海恐るべしだね!

351:凪海:2016/04/01(金) 17:11 ID:XOs

>>349

 僕らが呆れて見守るなか、海は普通にホームインしてしまった。

杉「すげぇな、海!」
海「いや、全然すごくないよ。だってほら、あの……シンドウくんだっけ? 彼、全然心折れないのな。普通ホームランくらわされたら茫然自失になるだろうに」
前「ま、そりゃそうだよな。理事長の洗脳を受けちゃってんだから」
海「僕はもう仕事したよ。あとは君ら次第ってことで」
カ「はーい」

 海はきっと、自分が打てるとわかっていたんだ。
 彼女の転校初日、バットで殺せんせーを打った。あれほどの力がありながら進藤くんの球を打てないなんてありえないもの。あとは進藤君の球を目でとらえられるほどの動体視力があればの話だ。
 ともあれ、守備につこう。

E組守備

渚&杉「な⁉」

 バント!

海「杉野、ボーッとすんな! 急いでファーストに投げろ」
杉「え、あ、おう!」

 ファーストはアウト。ただ、セカンドランナーは走って3塁に行っている。

海「……どうすんだよ、カルマ。お前、どうせ何か策あんだろ」
カ「さぁね……、まだ監督から指示が……。あ、次のバッターってさ」

 でてきた、進藤くん!

進「踏みつぶしてやる、杉野!」
杉「………っ」

殺「カルマくん」

 カルマが下を向くと、殺監督がいた。

殺「先ほどの挑発が活きるときがきました」
カ「あぁ、なるほどね。おーい、磯貝。監督からしれー」
磯「?」

海「うっわぁ……、ねぇ、殺せんせー。怪我とかしないの?」
殺「大丈夫ですよ」

 カルマくんと磯貝くんは進藤くんの前に立っていた。バッターボックスにいる進藤くんの前に。

カ「さっきそっちがしたときは、審判は何も言わなかった。文句ないよね、りじちょー?」
理事長「構わず振りなさい、進藤くん」
進(まじかよ……)

 進藤くんのフルスイング!
 僕は怖くなって思わず目をつむった。
 けれど……。

渚「⁉」

 カルマくんも磯貝君も普通に避けていた。

海「へぇ」
殺「カルマくんと磯貝くんの動体視力はE組でも群を抜いています。進藤くんのスイングを避けるなど、私を捕まえるよりたやすいでしょう」
海「僕も参加したかったなぁ……」

カ「駄目だよ、そんなおっそいスイングじゃ。次はさぁ」

 カルマくんはにやりと微笑む。

カ「殺すつもりで振ってごらん?」

 進藤くんはこの時点で、理事長の戦略についていけなくなった。
 観客もみんなも、野球の形をした異様な試合にのまれていた……。

進「うっわぁぁぁぁぁ‼」

海「あーらら」

 ボールがポテンと落ちた。それをカルマくんが受け止め、僕に投げてきた。
 僕は慌てて受け取り、それを磯貝くんの指示で3塁の木村くんに投げて、ゲームは終了となった。

杉「ふぅ……」

352:凪海:2016/04/02(土) 00:31 ID:XOs

いよいよ、鷹岡回です。

>>351

 体育の時間は烏間先生が担当していて、授業内容は主に殺せんせー暗殺のための訓練をしている。
 今日はナイフの授業で、烏間先生にナイフを当てられれば良しとされる。

烏(個々の能力を見る限り、みんなそれぞれ形にはなっ……)

 烏間は次の瞬間、言いようのないほどの殺気を感じ、無意識に防御態勢をとった。

渚「うわっ‼」

 渚は態勢をくずし、地面に思い切り倒れた。

烏「! すまん、強く防ぎすぎた」
渚「平気です」
杉「バッカでー、ちゃんと見てないからだ」
渚「うっ……」
烏(今感じた寒気はなんだ?)

授業終了

海「渚、平気?」
渚「うん。全然大丈夫だよ」

 海の言葉に、僕は明るく答えた。

倉「あれ?」

 倉橋さんの声に反応して彼女の視線の先を見ると、そこには大きめのバッグを何個か持った大柄な男がいた。

菅「誰だ?」
烏「⁉ 鷹岡」
鷹「よ、烏間」
海「烏間先生の知り合い?」

 鷹岡と呼ばれた、その大柄な男性は重そうな荷物を下ろし、人の好さそうな顔で僕らに微笑んだ。

鷹「今日からE組の体育の教師として新しく配属された鷹岡明だ。よろしくな、E組のみんな」
海「配属、ねぇ……」

 鷹岡先生は持ってきた荷物を開け始めた。
 そこにあったのは……。

中「スウィーツ⁉」
茅「本当だぁっ‼」
海「おいしそう!」
鷹「さ、召し上がってくれ。俺からのプレゼントだ」
磯「いいんですか、こんな高そうなの……」
鷹「あぁ。俺の財布を食うつもりで遠慮なくな」

 って、茅野も海ももう食いついている……。

茅「海ちゃん、スウィーツ好きだったんだぁ」
海「もちろん。スウィーツは全部好きだよ。でも、特に好きなのはプリンでしょ、エクレア、ムースケーキ、あとマカロン! あれが一番おいしい。あとはね……」

 海はスウィーツとなると、どうやら口が止まらないらしい。
 新しい一面を知ったな。

353:凪海:2016/04/02(土) 00:58 ID:XOs

>>352

ビ「ねぇ、あんたはいいの? あの男、なぁんかわざとらしいのよね」
烏「空挺部隊にいた頃の俺の同期だ。教官の腕は俺より優れていると聞いている」
ビ「カルマなんて、とっととサボり決め込んでんだけど。ま、一方で海は何を考えているのかしら」

体育の授業

鷹「頑張ったらまた上手いもん食わせてやるからな」
中「とか言って、自分が一番食べたいだけなんじゃないの?」
鷹「ハハッ、おかげさまでこの横幅だ」
皆「アハハッ」

 鷹岡先生、なんだか良い人そうだなぁ。

鷹「さて、これを期に授業内容を変更しようと思う。時間割を配るぞ」

 まわされた時間割。
 ⁉ これって。

不「10時間目⁉」
渚「夜九時まで訓練⁉」
鷹「こうすればお前たちの能力は飛躍的に上がる。では、早速……」
前「待てよ、できるわけねぇよこんなの! 勉強もあるし、遊ぶ時間だって」

 前原くんが抗議のために立ち上がった。鷹岡先生は困ったような顔をしながら、前原くんの頭をつかんで。

磯「なっ!」
前「がはっ」
海「前原!」

 鷹岡先生が前原くんの腹を蹴ったのだ!
 磯貝くんと岡野さん、海が前原くんに駆け寄った。

鷹「できないじゃない、やるんだよ」

職員室

 烏間は職員室でパソコンを開いた。
 鷹岡に関するデータが画面上に映し出されている。

烏「これはっ!」

校庭

鷹「お前たちは俺の家族だ。家族みんなで地球の危機を救おうぜ、な」

 鷹岡先生はこちらへやってきて、三村くんと神崎さんと肩をくんだ。

海「お前……」
茅「海ちゃん」

 海が怒っている。

鷹「な、お前は父ちゃんについてきてくれるよな」
神「あ、あの、私は……いやです。烏間先生の授業を希望します」

 瞬間、鷹岡先生は神崎さんの頬を平手打ちした。

海「有紀子!」
烏「やめろ、鷹岡!」

 そこへ烏間先生がやってきた。神崎さんに駆け寄ってくる。

烏「大丈夫か、首の筋に痛みはないか」
神「大丈夫です」
烏「前原くんは」
前「へ、へーきっす」

 鷹岡先生が微笑みながら言った。
鷹「俺は父親でお前たちは俺の家族だ。世の中に父親の命令を聞かない家族がどこにいる?」
殺「いいや、あなたの生徒ではありません。私の生徒です」

 殺せんせー!

鷹「なんだ、殺るのかモンスター? 多少教育論が違うだけでお前に危害を加えていない俺を攻撃すんのか?」
海「それ以前に、これは体罰だと思うけどな」

 茅野が心配そうな顔をしながら海の腕をつかんだ。
 殺せんせーは何も言い返せないようで、黙るよりなかったみたいだ。
 たしかにここで鷹岡先生を攻撃しては、僕らに納得のいく説明ができない気がする。きっと鷹岡先生はそれを分かったうえでこんなことを言っているのだろう。

鷹「抜けたい奴は抜けてもいいぞ。その場合、俺の権限で新しい生徒を補充するだけだからな」
海「だったら抜ける」

 海⁉

354:凪海:2016/04/02(土) 01:20 ID:vP2

岡野さん、誕生日おめでとう!!
🎈🎉 おめでとー 🎉🎈
  ✨\(^∇^)/✨ 

    ⭐ ⭐ ⭐  
    ┃  ┃  ┃   
╭🎂━━━━━━━━━🎂╮
┃ 🍓 🍓 🍓 🍓 🍓 ┃
🎂━━━━━━━━━━━🎂

355:凪海:2016/04/02(土) 16:00 ID:XOs

>>353

 海が突然のボイコット宣言。

海「やる必要ないっしょ。だから私は抜ける」

 鷹岡先生はにこりと笑って……

渚「海!」

 殴られる!
 僕は思わず目をつぶったけど、海はすれすれでよけていた。
 よ、よかったぁ。

茅「海ちゃん!」
海「大丈夫だよ。じゃ、そういうことで」

 海はバカにしたように笑うと、校庭を去っていった。
 鷹岡先生は肩をいからせていたけど、やがて普通に戻ると僕らのほうを振り向いた。

鷹「さぁ、授業再開だ」

 ここで逆らうと、きっと僕らは殴られるだろう。
 僕らは互いの顔を見合わせて、仕方なくやることに決めた。

殺「彼には彼なりの教育論がある。でも、だからこそ烏間先生。あなたの力で彼を否定してほしいのです」
烏(俺が奴を否定?)

岡「スクワット300回とか……」
菅「ぜってー死んじまうよ」
倉「か、烏間先生……」
鷹「おい」
倉「ひっ」

 倉橋さん!
 鷹岡先生は指をぽきぽき鳴らしながら、倉橋さんに歩み寄っていた。

鷹「烏間は俺たちの家族じゃないぞ。おしおきだなぁ、父ちゃんだけを頼ろうとしない子はっ!」

 倉橋さんが殴られる!
 
 がしっ

皆「烏間先生!」
烏「そこまでだ。暴れたいなら、俺が相手をつとめてやる」
鷹「烏間ぁ、横槍を入れてくるころだと思ってたよ」

 倉橋さんはとりあえず無事だ。
 数人の女子が倉橋さんを取り囲んでいる。

鷹「いいか、烏間。お前とやりあう気はない。やるならあくまで、教師としてだ」
烏「………」
鷹「烏間。お前が育てた中でいちおしの生徒を一人選べ。そいつが俺と戦い、俺に一発でもナイフを当てられれば俺より優れていると認めて、でていってやろう。ただし、使うナイフはこれじゃあない」

 鷹岡先生は自分が持ってきた大きめのカバンから対せんせーナイフを放り投げて、代わりに……。

皆「⁉」

 ほ、本物のナイフ⁉

鷹「殺す相手は俺なんだ。使う刃物も、本物じゃなくっちゃなぁ」
烏「待て。この子たちは人間を殺す訓練も用意もしていない!」
鷹「大丈夫だ、寸止めでも当たったことにしてやる。俺は素手だし、これ以上ないハンデだろう? さぁ、烏間。一人選べよ。嫌なら無条件で俺に服従だ」

 投げ出された、本物のナイフ。烏間先生は地面に刺さったそれを抜き取る。

烏(俺はまだ迷っている。地球を救うためなら、奴のような容赦ない教育こそ必要なのではないかと。俺はまだ迷っている。わずかに可能性がある生徒を危険にさらしていいものかも……)
 「渚くん、できるか」
渚「え?」
杉「なんで渚を⁉」
烏「俺は、地球を救う暗殺任務を依頼した側として君たちとはプロ同士だと思っている。そして、プロとして支払うべき最低限の報酬は当たり前の中学生活を保障することだと思っている。だから、このナイフは無理に受け取る必要はない」

 僕は、この人の目が好きだ。こんなに目を真っ直ぐ見て話してくれる人は家族にもいない。立場上、僕らに隠し事も色々あるだろう。なんで僕を選んだのかもわからない。でも、思った。
 僕は差し出されたナイフを受け取る。
 それに、神崎さんと前原くんのこと、許せない。

渚「やります」
鷹「烏間ぁ、お前の目も狂ったなぁ」

ビ「カラスマの奴、気が変になっちゃったんじゃないの? なんで渚なのよ」
殺「見てればわかります」
海「人がいない間に、とんでもないことになってんね」
ビ「って、ウミ。あんたどこ行ってたのよ」
海「別に。心配になったから戻ってきただけだよ」

356:凪海:2016/04/03(日) 02:01 ID:ySs

>>355

 本物のナイフを前にして、僕はどう動けばいいか迷った。

烏「いいか、鷹岡にとってこれは見せしめのための戦闘だ。対して君は暗殺。大きな力を見せつける必要もなく、ただ1回当てればいいだけ。だが、この勝負の真の意味。それはナイフの有無ではない。わかるか?」

鷹(そろそろ気づいたな、ナイフを持つとはどういうことか。『本物のナイフで人を刺したら死んじゃうよ。こんなもの、本気で使えない』と、俺はな。それに気づいてビビりあがる人間を見るのが大好きなんだ……)

 烏間先生のアドバイス。それは「暗殺である」ということ。
 あれ、でも……。
「ナイフの有無ではない」……。
 そっか、そういうことなのか。

 殺せば、勝ちなんだ。

 だから僕は笑って、普通に歩いて近づいた。通学路を歩くみたいに、普通に。
 鷹岡先生に歩み寄り、彼の腕によりかかるようにする。
 そして、そのまま。

鷹「⁉」

 ナイフを振り、獲物の顔すれすれまで持っていく。
 誰だって、殺されかけたらギョッとする。殺せんせーでもそうなんだから。
 獲物はギョッとして態勢をくずした。重心が後ろに偏っていたから服を引っ張ったら転んだので、仕留めに行く。正面からだと防がれるので、背後に回って確実に。

渚「つかまえた」
烏(なんてことだ。予想をはるかに上回った。戦闘の才能でもなく、暴力の才能でもない。暗殺の才能! これは、咲かせてもいい才能なのか⁉)

渚「あれ、みねうちじゃ駄目なんでしたっけ?」
殺「そこまでです。ですよね、烏間先生。まったく、本物のナイフを生徒に持たすなど、正気の沙汰ではありません。怪我でもしたらどうするんですか」
烏(フッ。怪我でもしたらマッハで助けに入っただろうに) 

357:凪海:2016/04/03(日) 02:02 ID:ySs

>>356

 僕の周りにみんなが集まってきた。

磯「すごいな。よくあそこで本気でナイフを振れたよな」
渚「いや、烏間先生に言われた通りやっただけで。鷹岡先生強いから」

 前原くんが僕の前にやってきて、いきなり平手打ちをした。

渚「いたっ。なんで叩くの⁉」
前「いや、ちょっと信じられなくて。でも、さんきゅ渚。今の暗殺、スカッとしたわ」

烏(ああやって見ると、とても彼が強そうには見えない。小柄だからこそ、鷹岡は油断したんだ)
殺「今回は随分迷っているようですね、烏間先生」
烏「悪いか」
殺「いえいえ、にゅ」

鷹「このやろぅ、父親も同然の俺に逆らいやがって。もう一回だ。心も体も全部残らずへし折ってやる……!」
渚「たしかに、次やったら確実に僕が負けます。けど、はっきりしたのは鷹岡先生。僕らの先生は殺せんせーで僕らの教官は烏間先生です。これは絶対に譲れません。本気で僕らを強くしようとしてくれていたのには感謝します。でもごめんなさい、でていってください」

 鷹岡先生は怒っている。僕は今更になってちょっとびびった。
 まずい、殴られる!
 飛びかかってくる鷹岡先生を前にして、僕は思わず防御の体制をとった。

海「はい、終了」

 視界に入ってきたのは、鷹岡先生の額に向かって飛び蹴りをした、海の姿。

海「言っとくけど、これ以上。人の仲間を傷つけたら次はこっちが殺りにいくけど?」
渚「海……」
海「みんな平気?」
中「てか、おいしいとこだけ持ってくとか、海は生意気〜」

 中村さんが海の髪の毛をわしゃわしゃしている。

海「ちょっ、何すんのさ」

烏「大丈夫か、みんな」
皆「はーい」
烏「身内が迷惑をかけてすまなかった。今後は俺が体育の教師となれるよう、上と交渉する」
理事長「交渉の必要はありません」

 理事長先生!

理事長「新任教師の手腕に興味がありまして、少し見学させてもらったのですが。鷹岡先生、あなたの授業はつまらなかった。教育に恐怖は必要です、が。暴力でしか恐怖を与えられない者は、その教師は3流以下だ」

 理事長先生は鷹岡先生の口に何かを押しこんだ。

海「あれ、解雇通知じゃね?」
茅「うそ⁉」

理事長「この学校の任命権はあなた方、防衛省にはありません。常に私の支配下であることをお忘れなく」
鷹「くっそ、くっそ、くそ、くそぉぉぉぉぉ!」

 鷹岡先生は走り去っていった。

前「鷹岡、クビ」
岡「ということは……」
皆「いよっしゃぁぁぁぁ‼」

 烏間先生が体育の教師だ!

烏「お前は、例えば彼が将来は殺し屋になりたいといえばどうする?」
殺「答えに迷うでしょうね。ですが、迷わぬ教師などいません。だから面白いんですよ、教師という職業は」

358:凪海:2016/04/03(日) 13:58 ID:ySs

>>357

 夏になったらプールがベスト! だけど、E組はそうもいかない。別に本校舎のプールに行くな、というわけではないんだ。ただ、本校舎までの道のりならともかく、授業終了時。つまりは本校舎から帰ってくるときがつらい。何せ、炎天下の中。歩いて旧校舎まで戻らなくてはいけないからだ。
 ところで……。

渚「どうして海は夏のだというのに冬服なの? 暑くないの?」
海「え……、あぁ。私こう見えてけっこう寒がりなんだよね。夏でもさ、なんか寒いなぁって感じちゃうんだ。あはは」
中「てか、なんで本校舎に行かなけりゃいけないのに、こんな山奥に行くの?」
殺「行けばわかりますよ」

 まぁ、炎天下の中。本校舎目指して歩くよりは幾分ましかも。

カ「そういえばこの前、すごかったらしいじゃん。見ときゃよかった。渚くんの暗殺」
渚「え? ああ」
茅「そうだよカルマくん、面倒そうな授業はいつもさぼるんだもん」
カ「えー、だってあのデブ嫌だったし」
渚「あはは」

 でも、いくら人間相手でいい結果をだしても、ここじゃ通用しない。みんな、毎回色々と策を練ってはいるけれど……。

殺「さて、着きましたよ」
海「ここって⁉」
渚「プール⁉」

 そう、プールがあったのだ。

殺「何せ、浅瀬をせき止めて水を溜めるのに1日以上かかりましたから。さぁ、あとは1秒あれば飛びこめますよ〜」
皆「いやっほーーーー!」

 こういうことをしてくれるから、うちの先生は殺しづらい!

茅「楽しいけどちょっと憂鬱〜。泳ぎは苦手だし、水着は体のラインがはっきりでるし」
岡「そんなことないぞ、茅野。お前の体もいつかどこかで需要があるって」
茅「うん、岡島くん。二枚目づらして盗撮カメラ用意すんのはやめよっか」

 僕がプールの真ん中あたりで立っていると、中村さんが意外そうな顔をして僕に声をかけた。

中「渚、あんたって男だったのね」
渚「今更⁉」

茅「海ちゃんはどうしてダイバースーツなの?」
海「え⁉ えーっと、スク水が家になかったんだ。で、仕方なくこれを……。私もけっこう金づちだからさ、あんま水着らしい水着も持ってないんだよね」
茅「そうなんだ」

 僕らがプールではしゃいでいる最中、いきなり殺せんせーの声が響いた。

殺「こら、木村くん。プールサイドを走ってはいけません」
木「あ、すみません」
殺「中村さんに原さん、水中遊びもほどほどに! あまり長くもぐっていると溺れたかと心配します」
中&原「ごめんなさい」
殺「岡島くんのカメラも没収! 狭間さんも本ばかり読んでないで泳ぎなさい。海さんも泳ぎが苦手でもせめてプールに入ってください! 苦手は克服がナンボなんですから」

杉「こ、こうるせぇ……」

 殺せんせー、プールマナーにやたら厳しいなぁ。

359:凪海:2016/04/03(日) 14:41 ID:ySs

>>358

中「いるいる、自分が作ったフィールドだと調子に乗るやつ……」
海「典型的なバカだな」
茅「こらこら」

 僕らが呆れる中で、倉橋さんは持ち前の笑顔で殺せんせーに言った。

倉「そんな固いこと言わないでよ、殺せんせー。水かけちゃえ」

 ばしゃっ

殺「きゃん!」

 え……。
 何、今の悲鳴は。

 ぐらぐら

 カルマくんが何かに感づいたのか、殺せんせーの座っている脚立の足をつかんでぐらぐらとゆすった。

殺「ちょ、カルマくん! やめてください」

 もしかして、殺せんせー。

殺「いえいえ、別に水に浸かると触手がふやけるとかそんなんないしぃ。泳ぎたくないから泳がないだけだしぃ」
三「ビート板持ってるからてっきり泳ぐ気まんまんなのかと」
殺「これはビート板ではありません。麩菓子です」
三「おやつかよ!」

 泳げないんだ!
 これはもしかしたら、今までで一番使える手かもしれないぞ。


倉「海ちゃん、どこ行くの?」
海「ちょっと用事があるんだ。ごめん、みんな。先に帰ってて」
中「?」

裏庭

 そこには寺坂と村松がいた。

寺「成績が上がって良かっただぁ⁉」
村「なんでも、あいつのやった『模試直前ヌルヌル強化講習』を受けたらさ……いてっ」
寺「成績めあてで日和やがって!」

 寺坂は村松を思い切り突き飛ばし、校舎に戻っていった。

360:凪海:2016/04/03(日) 14:43 ID:ySs

>>359

教室

茅「あ、海ちゃんおかえり」
海「ただいま……って、何やってんの、殺せんせー」

 海が教室へ戻ってくると、そこにはヘルメットをかぶった殺せんせーがいた。ちなみに今、彼は木材で作られたバイクらしきものに乗っていた。

吉「まじかよ、殺せんせー。すげぇじゃん」
海「吉田がみんなの輪に加わってるなんて、珍しいな」
吉「いや、俺けっこうバイク好きでさ。こういうの見ると、興奮しちゃうんだよ」
殺「ヌルフフフ。何せ、私はかっこいいうえに、漢字の『漢』と書いて『おとこ』と読む、漢の中の漢の殺せんせー。このくらいのものを作るのはたやすいことです。それにしてもこのバイク、本物はとっても速いそうで。一度乗ってみたいですねぇ」
吉「バカが。そのバイク持って乗った方が速いだろ」
皆「あはは」

 そこへ寺坂がやってきた。バイクを見るなり、それを蹴とばす。

殺「あぁっ!」

 殺せんせーはいきなり壊された木材バイクを前にして、しくしくと涙を流した。

吉「おい、謝れよ寺坂」
中「そうだよ。かっこいいうえに漢字の『漢』と書いて『おとこ』と読む、漢の中の漢の殺せんせーが泣いてるよ!」
寺「うるっせえなあ、虫みたいにブンブンブンブン。駆除してやるよ!」

 寺坂は自分の机の中から殺虫剤のような容器を取りだし、それを床にたたきつけた。すると、そこから薬品が飛びだし、教室じゅうに蔓延した。

皆「うわっ」
殺「こら、寺坂くん。やんちゃするのもいい加減に!」
寺「っるっせぇなぁ、モンスターが。俺はむかつくんだよ。てめぇも、モンスター相手に仲良しこよしのてめぇらも」
カ「そんなにむかつくんなら殺せばいいじゃん。せっかくそれが許されてるクラスなんだから」
寺「んだと、カルマ。てめぇは」

 カルマはその瞬間、寺坂の口をがしっとつかんだ。

カ「ダメだってば、寺坂。ケンカするなら口より先に手ぇださなきゃ」
寺「っ……、うっせぇ!」

 寺坂は肩をいからせながら教室をでていった。

海「ゲホッ、ゲホッ」
茅「海ちゃん、大丈夫⁉」
海「ゲホッ、うん……平気。ちょっと至近距離で浴びちゃったからむせただけ……ゲホッ」

 海が激しくせき込む中で、茅野は心配そうに海を見ていた。

殺「海さん。咳がひどいですよ。少しうがいをしてきなさい」
海「ゲホッ、うん。そうするよ……」

361:凪海:2016/04/03(日) 15:06 ID:KT2

>>319のやつ

ごめん、今更だけど海の中間テストの結果。「クラス順位7番」ではなく、「学年順位7番」だわ!!
すみませんm(*_ _)m

362:凪海:2016/04/03(日) 17:54 ID:ySs

>>360

その夜

 寺坂はプールに続く川に薬品を流しこんでいた。

?「助かったよ、寺坂くん」

 声のした方を向くと、そこにはシロとイトナがいた。

シ「何せあのタコは外部の人間に対しては鼻が敏感だ。君のように内部の人間に準備をしてもらった方がたやすい。ありがとう。はい、報酬の10万円」
寺(こっちのほうが居心地いいな)

 寺坂はシロから報酬を受け取り、それをポケットにつっこんだ。
 樹上で様子を見ていたイトナが寺坂の前に降り立って言った。

イ「お前の目にはビジョンがない。目の前の草を漠然と食っているノロマな牛は、牛を殺すビジョンを持った狼には勝てない」

 寺坂の頭の中に、昼間の光景が映し出される。
 カルマの挑発的な言葉に思わずビビってしまった自分を、思い出す。

寺「んだと、てめぇ!」
シ「まぁまぁ。では明日、頼んだよ寺坂くん」

次の日

 ………。
 なんと言えばいいんだろうか。

ビ「何よ、意味もなく涙流して」

 そう。殺せんせーは泣いているのだ。それをハンカチでおさえているものの、とめどなくあふれている。

殺「いいえ。これは涙ではなく鼻水です。目はここにあります」
ビ「まぎらわしい!」

 なんだ、鼻水だったのか。
 今はお昼休みの最中。みんなで机をくっつけあってお昼ご飯を食べていた。
 何故かカルマくんと海の姿が見えなかった。カルマくんは例のごとく授業をサボったまま帰ってこないんだけど、海のほうはどうしたんだろう。
 そこへ、教室のドアがガラリと開いて、寺坂くんが現れた。

殺「おぉ! 寺坂くん。今日はなかなか来なかったので心配しました」

 殺せんせーは鼻水で顔をベチョベチョにしながら、寺坂くんのもとへやって来て、さらに鼻水で寺坂くんの顔をもベチョベチョにさせた。
 寺坂くんは殺せんせーを押しのけ、殺せんせーのネクタイで自分の顔を拭くなり言った。

寺「おい、モンスター。聞いたぜ? 弱点なんだってな、水が。おい、お前らも手伝え! 俺たちで協力してこいつを殺すぞ」

 一方的すぎない?
 僕がそう思っていると、隣の席で一緒に昼食を食べていた前原くんが立ち上がった。

前「寺坂さぁ、お前。ずっと俺たちの暗殺には協力してこなかったろ。それを今更お前の都合で『はい、やります』なんてみんなが言うと思うか?」
寺「やりたくないならやらなくてもいいぜ? その場合、俺が100億を独り占めだ」

 寺坂くんが教室をでていくと、みんながざわつき始めた。

吉「もう正直ついていけねぇわ」
村「ああ」
倉「私行かな〜い」
岡野「同じく」
殺「みなさん、行きましょうよ〜」

 わっ!
 殺せんせーの鼻水が教室じゅうに広がっていき、僕らは身動きがとれなくなった。

殺「寺坂くんがやっと私を殺る気になったんです。これを期に仲直りして、みんなで気持ちよくなりたいです〜」
木「まずあんたが気持ち悪い!」

363:凪海:2016/04/03(日) 18:23 ID:ySs

>>362

 やっと粘液地獄から抜け出せた。
 僕は校舎からでると、寺坂くんを追いかけた。

渚「寺坂くん」
寺「んだ、渚」
渚「暗殺をするって、具体的にどうするの? ちゃんとみんなに作戦を教えないと、思い付きでやれるほど殺せんせーは甘くはないよっ」

 寺坂くんが僕の胸倉をつかんだ。

寺「っるせぇな。俺はお前らとは違うんだよ。本気で殺すビジョンもないくせによ」

 寺坂くんは僕を突き飛ばすなり、どこかへ行ってしまった。
 それにしても、寺坂くんは計画に自信を持っているように見えたけど、自分に自信があるようには見えなくて。
 ちぐはぐさに、胸騒ぎがした。

プール

寺「よぅし、そうやって全体に散らばっとけ」
木「すっかり暴君だぜ、寺坂の奴」
菅「ああ。あれじゃあ1、2年の頃と同じだ」

 僕らは寺坂くんに言われた通り、プールにやって来た。そして、彼の指示に従っていた。

竹「納得いかないな。君に人を泳がせるほどの器量があるのかい?」
寺「っるせぇ、竹林。とっととお前も行け」

 寺坂くんは竹林くんをプールに突き落とした。

殺「なるほど。みんなに武器を持たせてプール内に散らばらせる。それで君はいったい、どうやってせんせーを落とすんです? ピストル一丁ではせんせーは落とせませんよ」

 たしかに、どうするんだろうか。

寺「俺はずっとお前が気に入らなかった。ずっと消えてほしいと思っていた」
殺「わかっています。この暗殺が終わったら、私と話しましょう」

少し離れた場所にて

シ「寺坂くんにはあのピストルは合図のためだと言ってあるが、それだけであのタコを落とせるわけがない。少し工夫させてもらったよ」

プール

寺(来い、イトナ!)

 寺坂くんがピストルをせんせーに向けて放った瞬間!

 ドゴーーーーーーーーーーン

 ⁉
 プールがっ!

裏山

カ「あれ、海。何してんの?」
海「カルマじゃん。そっちこそ、さっきの授業サボってたでしょ」
カ「まぁね〜。で、何してんの?」
海「ああ。これ? ちょっとした実験だよ」
カ「実験?」

 海が見ていたのは角砂糖に群がるアリたちだった。

海「角砂糖を置けばどのくらいの時間でアリがやって来て、角砂糖をすべて回収するのかっていう。地味〜な実験。今度陽菜乃とやろっかなぁって思ってんだよね」
カ「ふぅん」

 そこへ、爆発音が響いた。

海「何、今の音」
カ「行ってみよう」

 海とカルマは音のした方へ走りだした。

364:白猫:2016/04/03(日) 18:41 ID:g/M

こんにちは 白猫といいます。私、暗殺教室大好きなので、混ぜていただいてもよろしいですか?【今年で中1の女子です】

365:凪海:2016/04/03(日) 19:25 ID:ySs

>>363

 プールをせき止めていた壁が壊れて、僕らは流れに逆らえずどんどん流されていった。

殺「皆さん!」

 殺せんせーがマッハで飛んできて、僕らを助けてくれた。
 でも、殺せんせーの触手がだんだんふやけてきていた。

殺(この先には滝がある。早く助けないと落ちて死んでしまう!)

 寺坂は事態が呑み込めずに茫然としていた。
 そこへ海とカルマがやって来た。

カ「何これ」
海「プールが消えてるじゃん」

 海は寺坂の姿を見つけて、声をかけた。

海「あ、寺坂。これはいったいどういう状況?」
寺「俺は、何もしてねぇ……。こんなことになるなんて、聞いてねぇよ」
カ「なるほどね。自分でたてた計画じゃなくて、まんまと騙されてたってわけ」
海「この計画は誰がたてたのさ」
寺「シロだよ」
海「なっ!」

 海の表情がだんだん青ざめていくのを、カルマは見逃さなかった。

カ「海」
海「え、ああ。……ちょっと待って。まさかとは思うけど、クラス全員をプールに放ったとか言わないよね?」
寺「それがどうかしたのかよ」
海「どうかしたのかよじゃない! カエデは泳げないんだよ⁉ それなのに……」
カ「海、先に行ってなよ」
海「わかった」

 海は急いで滝の方へ向かって走りだした。
 茅野の姿を見つけると、海はホッとして彼女に声をかけた。

海「カエデ、よかったぁ……」
茅「海ちゃん……」

 周囲には何人かいた。
 海はウェストバッグから大きめのタオルを取りだして、茅野の肩にかけた。

茅「ありがと」

 みんなで滝の方へ歩いていくと、そこにはやはり。

海「シロとイトナ……」

 イトナが殺せんせーに攻撃をしかけていた。殺せんせーはその攻撃を必死に防いでいた。

杉「殺せんせー、どうして。あれくらいの攻撃を避けるなんてたやすいだろうに」
倉「触手が水を吸っちゃったからじゃ……」
寺「それだけじゃねぇ、見ろ。タコの頭上」
奥「あっ」

 殺せんせーの頭上には原さんたちがいた。

磯「寺坂。今回の計画、まさかあいつらに騙されて」
寺「あぁ、そうだよ。目的やビジョンを持たない俺のような奴は計算高い奴にいいように操られるだけだ。だけどな、操られる奴だけは選びてぇ。だからカルマ、お前が俺を操ってみろや」
カ「うん? 別に良いけど、いいのぉ? 俺の作戦、死ぬかもよ」
寺「ハッ、やってやらぁ。こちとら実績持ってる実行犯だぜ?」

366:凪海:2016/04/03(日) 19:27 ID:UX.

やっほー、白猫さん。
はじめまして、いらっしゃーい。

367:あやや◆dA:2016/04/03(日) 19:51 ID:eyU

いらっしゃーい!

368:白猫:2016/04/03(日) 21:06 ID:g/M

きっ気づくの遅れてごめんなさい(汗) 皆さんの小説に読み耽ってました

369:白猫:2016/04/03(日) 21:10 ID:g/M

皆さん小説書くの上手ですね 尊敬しちゃいます! どうやったらそんなに上手くかけるのか教えてください!

370:凪海:2016/04/03(日) 21:11 ID:iRk

私は漫画と同じ進行の仕方をしてるだけですよ。

371:白猫:2016/04/03(日) 21:37 ID:g/M

あれ?暗殺教室に『海』ってキャラクターいましたっけ?

372:あやや◆dA:2016/04/03(日) 21:40 ID:eyU

オリキャラだよー

373:白猫:2016/04/03(日) 21:44 ID:g/M

すごーい!!! やっぱりその辺才能ですよ!!! 私なんか、オリキャラなんてとても頭に浮かんできませんよ!!! まず文章の才能がないですし・・・

374:白猫:2016/04/03(日) 21:46 ID:g/M

あややさんは小説はかかれるんですか?

375:白猫:2016/04/03(日) 21:56 ID:g/M

質問続きですいません 皆さんの暗殺教室を好きになったなれ染め?を教えてくだされば嬉しい限りです。 あと、呼びタメokですよ♪

376:凪海:2016/04/03(日) 21:59 ID:iRk

>>375
ガチめなファンに怒られるかもしれませんが、私はアニメで入りました!!

377:白猫:2016/04/03(日) 22:54 ID:g/M

そうなんですか!? 私は映画からで、最近全巻揃えましたー♪ 私も怒られそうです;(οωο);ブルブル

378:あやや◆dA:2016/04/03(日) 23:07 ID:eyU

>>374

私も一応暗殺教室の小説書いてるよー

>>377
私も映画からなんだー(笑)
なんか面白そうだなーって思って、原作全巻集めたよー!
今は原作・アニメ派なんだけど…(笑)

379:凪海:2016/04/03(日) 23:10 ID:ySs

>>365

カ「そうだ! 原さんは助けずに放っておこう」
海「カルマ、あんたね……」

 これを言っちゃうからカルマくんらしいというか。

寺「何言ってんだ、カルマ! 原が一番危ねぇだろ。へヴィで太ましいからつかまってる枝も折れそうだ!」

 カルマくんは小悪魔のような笑顔を浮かべていた。

シ「さぁ、イトナ。とどめをさしなさい」

 イトナくんが触手を振り下ろそうとした瞬間。

寺「おい。イトナ、シロ!」

 寺坂くんが自分の着ていたYシャツを盾にしながらやってきた。

寺「よくも俺をだましてくれたな! おい、イトナ。俺とタイマンで勝負しろっ!」
殺「やめなさい、寺坂くん。君が敵う相手ではない」
寺「うっせぇ、ふくれダコ!」
シ「ははっ。シャツ一枚で健気だねぇ。黙らせろ、イトナ」

渚「カルマくん!」
カ「大丈夫だよ、死にゃしない。原さんも一見危なそうに見えるけど、あのタコが見捨てるはずないのは体験済みだし。
  あのシロも俺たちを殺すことが目的じゃない。生きてるからこそ、殺せんせーの集中を削げるんだ。だから寺坂にも言っといたよ。気絶する程度の触手は食らうけど、逆に言えばスピードもパワーもその程度。死ぬ気で食らいつけって」

 寺坂くんはイトナくんの触手をもろに食らってしまった!
 

シ「ははっ、よく耐えたね。イトナ、もう一発あげなさ……」
イ「へくしょんっ」
シ「え?」

 イトナくんがまるで花粉にかかったようにくしゃみをしまくっている。
 どうして?

カ「寺坂の奴、昨日と同じシャツのままなんだよ」
海「え、きたなっ!」
カ「でも、それはつまり、あの変な殺虫剤みたいなのを至近距離で浴びたってこと。イトナだって、ただで済むはずがない。で、イトナに一瞬でも隙を作れば、原さんはタコが勝手に助けてくれる」

 カルマくんが合図をだす。そろそろ僕たちの出番だ。

カ「殺せんせーと弱点一緒なんだよね? だったら、それをやり返せばいいわけだ」

 崖からイトナくんめがけて、僕らは飛び降りた。
 水しぶきがあがる!
 イトナくんの触手が水を吸ってブクブクに膨れ上がった。

カ「で、どうすんの? 俺たち賞金持ってかれるのヤだし、そもそもみんなあんたの作戦で死にかけてるし。ついでに寺坂はボコられてるし。そっちがまだ殺る気なら、こっちも全力で水遊びさせてもらうけど?」
シ「イトナ、帰るよ」
イ「チッ」

 シロとイトナくんは去っていった。

杉「はぁ。なんとか追っ払えたな」
岡野「よかったね、殺せんせー。私たちのおかげで命拾いしたでしょ」
殺「ヌルフフフ。もちろん感謝しています。まだまだ奥の手はありましたがね」

 バシャッ
 
 突然あがった、水しぶきの音。
 海が四つん這いになって倒れていた。

渚「海っ⁉」
海「ハハッ、ごめんごめん。ちょっと緊張が解けたから安心してさ……」
カ「ねぇ、海。一つ聞きたいんだけどいい?」
海「何さ」
カ「海さ、もしかしてシロとなんかあったの?」

 カルマくん?

380:白猫:2016/04/03(日) 23:11 ID:g/M

はいっ 今あややさんの小説読んできましたー♪ やっぱり渚カエは可愛いですよね〜♪ どうやったらそんなにうまく書けるのか、教えてください! 私も今は原作派です♪

381:凪海:2016/04/03(日) 23:29 ID:ySs

>>379

カ「ねぇ、なんかあんでしょ。例えばイトナの転校初日。俺が海に声をかけたらさ、ボーッとしてたじゃん。それからイトナとシロが教室からあと、いきなり倒れるとか」
渚「それは、海。寝不足だって言ってたけど」
カ「じゃあ、今回のことはどう説明すんの? さっき、寺坂からシロの名前がでたとき、海はすごく青ざめてたじゃん。で、挙句。今回も倒れるし。いったい何があんのさ」

 海は黙っていた。その表情は無で、何を考えているのか読み取れなかった。
 やがて彼女は、フッと笑うと思い切り笑い始めた。

海「アハハハハハッ。ごめんごめん。いやぁ、シロって言われるとさ、毎回思いだしちゃうんだよね。かつて仕事をしていたときにさ、水族館での仕事だったんだけど、そこで私。間違ってシロイルカのいる水槽で溺れちゃってさぁ。それ以来、シロって言われるとトラウマがよみがえっちゃって」
カ「ふぅん」
海「あのときはめっちゃロヴロ先生に怒られたよ。あーあ」
倉「でも、シロイルカは人になつきやすいんだよ?」
海「え、そうなの?」

 ふぅ。
 険悪な雰囲気になりかけてたけど、とりあえず良かった。

原「ところで寺坂くんさ、さっき私のこと散々言ってたよね? へヴぃだとか太ましいだとか」
寺「えっ⁉ あ、あれはだな。状況を客観的に分析してだな……」
原「問答無用! 動けるデブの恐ろしさ、見せてあげるわ」
カ「あーあ、寺坂。そんなんだから人の手の上で転がされるんだよ」
寺「うっせぇ、カルマ。てめぇも高いところから見下ろしてんじゃねぇ」

 寺坂くんは高いところに座っていたカルマくんの胸倉をつかみ、川に落とした。当然、カルマくんはびしょ濡れだ。

カ「はぁっ⁉ 何すんだよ、上司に向かって」
寺「うっせぇ、触手を生身で受け止めさせるイカれた上司がどこにいる! だいたいてめぇはサボり魔のくせしておいしいとこだけ持っていきやがってよ!」
片「あー、それ私も思ってた。よく言った寺坂」
中「これを機に泥水もたっぷり飲ませようか」

 中村さんと前原くんがカルマくんを抑え込んで、川の水に頭を押しつけた。
 散々言いあったりやりあったりしてたけど、そこには寺坂くんも加わっていた。僕もカルマくんもそのことが内心では嬉しくて、だからクラスみんながそのときは見逃していたんだ。

 水なんかよりももっと大きな、殺せんせー最大の弱点を。

382:あやや◆dA:2016/04/03(日) 23:31 ID:eyU

海…何かあるの!?

383:凪海:2016/04/04(月) 00:44 ID:ySs

>>381

殺「今回の試験では各教科でトップ1位をとった者に触手を破壊する権利をあげましょう!」

 そう言った殺せんせーの言葉に、僕らはやる気をそそられた。

奥「皆さん、頑張りましょう!」
カ「珍しく気合入ってるね、奥田さん」
奥「はい。理科だけなら私の大の得意ですから。やっとみんなの役に立てます」

 プルルルル

海「誰の電話?」
杉「あ、俺だ」

 杉野の携帯が鳴っていた。

杉「もしもし、進藤か? 球技大会ぶりだな」
進『やぁ、杉野。ちょっとお前が進学できるか心配に鳴ったから電話をかけたんだが』
杉「ははっ。相変わらずの上から目線で」
進『というのもな、今、特進クラスのA組が会議室に集まってるんだ。指揮をとっているのは、五英傑と呼ばれるうちが誇る精鋭たちだ』

 五英傑。
 たしか、国語が得意な榊原くん。英語が得意な瀬尾くん。社会が得意な荒木くん。理科が得意な小山くん。そして……。

進『生徒会長・浅野』
杉「理事長の1人息子」
進『どうやらA組の連中はE組のお前たちを本校舎に復帰させないつもりらしい』
杉「安心しろ、進藤。今の俺たちはE組脱出が目的じゃない。ただ、目的を達成するためにはA組に勝たなきゃいけないんだ」

放課後

磯「渚、茅野」
渚「磯貝くん?」
磯「明日、本校舎の図書館で勉強しないか? 実はこの日のために随分前から予約してたんだ。E組は基本後回しだから俺たちにとっちゃプラチナチケットだぜ」
茅「行く行く」
渚「うん」
海「ねぇ、磯貝。それ、私も参加していい?」
磯「いいぞ」
海「やった。サンキュ」

次の日

?「あれ〜。E組のみなさんじゃないか。君たちにとってここは、豚に真珠じゃないのかね」
中(うっわー)
茅(よりによって、例の五英傑)

 彼がたしか、荒木くん。そして、榊原くんと瀬尾くん、小山くん、か。浅野くん以外は全員いるみたいだ。
 海は僕の隣で黙々と勉強をしていた。

瀬「どけよ、ザコども。ここは俺らの席だぜ」
茅「何よ、勉強してんだから邪魔しないで!」

 茅野が立ち上がって文句を言った。
 そのとき、バサッと国語の教科書が落ちて、でてきたのは『世界のプリン大百科』

渚「茅野、本……」

 僕はあきれてしまった。

磯「ここは俺らが予約してとった席だぞ」
中「そうそう。エアコンの中で勉強するなんて久しぶりだから、超天国〜」

小「忘れたのか? 成績の悪いE組はA組に逆らえないこと」
奥「さ、逆らえます!」
小「何⁉」
奥「私たち、今回のテストで各教科1位を狙ってるんです。そしたら、大きい顔なんてさせませんから」

 奥田さん……。
 珍しいな、こんなことを言うなんて。

小「んだと、生意気な女め。おまけに眼鏡なんてして芋くさい。なぁ、荒木」
荒「あ、ああ」
榊「やめなよ、小山。ごらん、どんな掃き溜めにも鶴がいる」

 榊原くんは神崎さんに近づいて髪をなでている。

渚&茅(神崎さん、男運なさすぎ)

 それにしても、と思う。
 よく海はこんな状況の中で黙々と勉強をしてられるよなぁ。

384:凪海:2016/04/04(月) 01:22 ID:ySs

>>383

小「待てよ、たしかこいつら……。磯貝悠馬、社会14位。奥田愛美、理科17位。神崎有紀子、国語23位。中村莉桜、英語11位。なるほどなぁ、各教科だけなら張り合える奴もいるってわけだ」
荒「なら、こういうのはどうかな。各教科で1位を取った者がなんでも命令できるってのは」

 え……。

瀬「どうした、臆したか? 俺らなら命賭けてもかまわないぜ」

 瞬間、僕らはそれぞれ反応した。
 僕は瀬尾くんに、磯貝くんは荒木くんに、中村さんは小山くんに、神崎さんは榊原くんに対して急所をついた。

渚「命はそう簡単に賭けないほうがいいと思うよ」

 僕は思わずそう言っていた。
 こんな騒がしい状況の中で、やっぱり海は黙々と勉強をしていた。

荒「お、覚えてろよ」
榊「どうなっても知らないからな!」

 五英傑の人たちが立ち去ろうとしたところで。

海「待った。ちょっと、そこのえーっとなんだっけ? 五、五……あー、いいや。A組の頭が素晴らしくできてる人たち。ちょっと謝ってよ」
瀬「な、なんだよ。どうして俺たちがE組のために謝んなきゃ……」
海「僕らじゃなくて、この人たちにだよ」

 海が示したのは僕らの席の周りにいる他クラスの生徒たちだった。

海「ここにいる人たちは、勉強するためにここに来たんだ。まぁ、もちろん僕らもそうだけど。君たちの勝手な都合で騒がされた挙句に謝らないのはおかしいと思う。あれ、見える?」

 続いて海が示したのは、本棚にある『館内は静かに利用しましょう』の文字。

海「ルールを守れないなんて、成績以前に、人間としてどうかと思うけど。聞いたところによるとさ、A組ってみんなのお手本なんでしょ?」

 海……。

茅「もしかして海ちゃん、間接的にケンカ売ってる?」

 茅野が小声で僕に聞いてきた。

渚「もしかしたら、そうかも」

 海はため息をついて、席に着いた。

小「お前、名前は」
海「名乗ってどうすんのさ。どうせ成績下位組の僕らのことなんて、君たちは興味もわかないでしょ。明日には忘れてるだろうよ」

 海は片づけを始めた。

渚「え、帰るの?」
海「いや、ちょっと校舎に戻るよ。やっぱ数学は難しいや。せんせーに質問してくる。じゃね、みんな」

 海は僕らがあっけにとられている中で、図書室をでていった。

385:白猫:2016/04/04(月) 08:22 ID:g/M

朝早くからすいません
昨日拝見させていただきました、あややさんの小説がすごくて、『私もあんな風に書きたいな・・・』と思い ←できるはずないのに 書いてみました。 ダメなところをアドバイスしてください!


渚視点
「はぁ〜」
今日は3月12日。
明日は卒業なのに、みんな盛り上がってる。
理由は明白。
明後日がホワイトデーだから。
みんなバカみたい・・・
・・・なんていうぼくも持ってきてるんだけど…
カタッ
はぁ。
中「あれれぇ?渚くぅん それを誰に?」
最悪だ。 中村さんにバレたら、死ぬまでからかわれつづける!なんとかごまかさないと・・・
「別に? みんなもってきてたから合わせて持ってきただけだよ」
中「へー あたしはてっきりこの子に渡すかと・・・」
「はぐう/////」
中村さんから見せられたソレは、あの夜の画像だった

386:白猫:2016/04/04(月) 08:33 ID:g/M

茅野視点
あーあー
渚にチョコもらえると思ったのになあ
私があまかったかなぁ
奥「それでは失礼します。」
「うん。 じゃあね♪」
あーあー
奥田さんもカルマくんにチョコもらったって言ってたなあ・・・
私も帰るか。
ガタッ
???「か、茅野・・・」

387:凪海:2016/04/04(月) 10:10 ID:KT2

白猫、続き楽しみにしてるよ!!

388:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/04/04(月) 10:14 ID:p/I

白猫さん!初めまして!
私も白猫さんと一緒で4月から中学生の『橘 舞花☆赤髪の殺し屋』です!
気軽に舞花って呼んでね!
あと呼び捨て&ためOK?
私はOKだよ!よろしくね!
あと、小説いい感じですよ!
(私が言うまでもないか。そもそも私は小説書いてないしね)
この調子で頑張ってみてくださいね!
続き楽しみにしています!

389:白猫:2016/04/04(月) 10:50 ID:g/M

ありがとうございます(涙)
呼びタメokです



渚視点
「かっ茅野・・・」
ヤバイ 教室であんなこと絶対ムリ
~回想~
「人を好きになるのはじめてなんだよ////」
中「攻めればいいじゃない あっそうだ♪ 茅野ちゃんと二人きりのんびりときに呼び止めてそこでキスするの!!!」
「そ、そんなことできないよ////」
当たり前だ
中「しないんだったらこの画像ネットにばらまくけど(ニヤリ」
「そんな殺生な!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
で、いまにいたる
どうしよう。どうしたら(汗
茅「ちょっと渚大丈夫?」
うぅぅぅぅぅぅ・・・!
「一緒帰らない?」
???(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)←おこってる

390:白猫:2016/04/04(月) 11:00 ID:g/M

中村視点
渚「かっ茅野・・・」
おっ呼び止めた
渚茅「・・・」
なんだよ 喋れ〜
・・・あれ?渚汗かいてない?
茅「ちょっと渚大丈夫?」
もう!何してんのよ
男でしょ! しっかりしなさいよ!




すいません389のでなんか『のんびりとき』ってなってますけど、正しくは『のとき』です(´д`) ごめんなさい

391:白猫:2016/04/04(月) 11:23 ID:g/M

茅野視点
渚「一緒帰らない?」
今日の渚なんかおかしい・・・
顔赤いし・・・
まさかチョコを? いやそんなはずないでしょ
渚「だっだめだったらだめでいいんだよ」
「えっいやダメじゃないけど・・・」
渚『ピロリン』
渚「あっメールだ。ちょっとごめん茅野」
渚「!!!////!!!」
???

392:白猫:2016/04/04(月) 11:37 ID:g/M

渚視点
『ピロリン』
「あっメールだ。 ちょっとごめん茅野」
『メールを一件受信 中村さん』
なっ中村さん!?
『今ここで じゃないとながす』
うひぃ!!!////!!!
どこから見てるんだよ////

393:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/04/04(月) 11:42 ID:p/I

んじゃ早速
よろしくね!白猫!
この話は中村さんしかゲスイ人関わってないんだね
カルマもいつもはいじってるよね♪

あと、敬語じゃなくていいよ!
私もそっちの方がやりやすいからね!

394:白猫:2016/04/04(月) 11:46 ID:g/M

中村視点
フフフッ探してる探してる
もういっちょいっとくか
『ほらほら 愛しの茅野ちゃんがお待ちだよ〜』
フフフッからかいがいがある
!!!!!!!
「えっ!ちょっ!うそでしょ!」

395:白猫:2016/04/04(月) 11:47 ID:g/M

キャラ崩壊してませんか?
大丈夫?

396:白猫:2016/04/04(月) 12:13 ID:g/M

このたび、新しいスレットを立ち上げましたー♪  小説書きたい人はぜひどうぞ♪

397:あやや◆dA:2016/04/04(月) 14:14 ID:eyU

面白い!
私の小説上手いって言ってくれてありがとう!!

続き期待!

じゃ、私も小説書いていい?

リクで、カルマのとある1日とかが見たい!
って言ってくれたから、書くね!

398:あやや◆dA:2016/04/04(月) 14:28 ID:eyU

〜カルマのとある1日〜


=========================
業「……もう朝か…」

時刻は朝の9時。今日は休日。
俺の両親は今海外出張中で、いない。
俺一人だ。

…休みって…ダルい……

ピンポーン

杉野「カルマー!いるかー?」

朝早くに、チャイムがなった。
声の主は、多分杉野だ。

あぁ…今日、渚達と遊びに行くんだっけ……

俺は着替えて、玄関のドアを開けた。

業「おはよう。皆。」
杉野「よう、カルマ。」
渚「おはよう。」
茅野「おっはよ〜!」
中村「カルマ、もしかして寝起き?」
業「あれ、なんでわかったの?」
中村「な〜んとなく?」

399:白猫:2016/04/04(月) 14:59 ID:g/M

すごい! あややさんは天才ですよ!
よーし私も!



茅野視点
『 ピロリン』
渚「うぅぅ」
渚どうしたんだろう。 さっきから何か探してるし・・・
「渚?」
渚「ん?何?」
「どうかしたの?」
渚「あっいやっその・・・これっ!」
何これ・・・
あれ?あれれ?
「渚。これってもしかして・・・」
渚「うん バレンタインのお返し」
「ありがとう」
すごい可愛い。←チョコのラッピングが
「これ、私のために?」
渚「うん     じゃあ」
(タッタ
渚「あっそうだ」
渚がくるりとこちらを振り返った。
少しずつ、確実に、こっちに近付いてきた、次の瞬間、私は声を出さなくなった。




いや、出さなくなったのではない。
出せなくなったのだ。
私の唇は、渚の唇によってふさがれてしまっていたから    〜END〜

400:白猫:2016/04/04(月) 15:02 ID:g/M

最後終わり方が雑になってすいません


私からひとつ提案なのですが、お話リレーみたいなのをやりませんか?


続きを読む 全部 <<前100 次100> 最新30 ▲上へ