【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

674:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 15:55

【某所・反社会的勢力拠点にて_____】

ボス「ひっ・・・!ひぃぃいいいいいいいっ!!!!!たっ・・・・・助けてくれっ・・・・・!頼む・・・・・!!!!!」

悠矢「いやいや、どうしてもアンタら潰さないといかんのよ、というわけで、さいなら♪」

ボス「ま、待っ・・・・・!」

ビチャッ・・・・・

ボス「・・・・・」

悠矢「さーてと、氷華ちゃんに知らせますかねぇ・・・・・」

(氷華に頼まれ、反社会的勢力の拠点を潰しに行っていた悠矢は、任務が完了した為スマホで氷華に任務終了の一報を知らせる為に、電話をかけ始める・・・・・

とんでもない収穫もあったことから、きっと喜んでもらえるだろう・・・・・)

675:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 18:10

【 ー 回想 ー 】

夕渚「・・・・・」

(前々から体は弱かったが、とうとう入院してしまったことで自分の今後が心配になり、表情には出さないものの、かなり精神的に夕渚は追い詰められていた・・・・・

まだ高校生、本当なら今頃、友人達と一緒に楽しく高校生活を、青春を謳歌していた頃だろうと思うと、泣きそうになる・・・・・)

676:中川 隆次:2022/01/04(火) 18:56

>>666

「そいつぁ買いかぶりってもんよ、旦那」

双眼を閉じ、柔らかに彼の言葉を否定する。

「けど、そう言われて悪い気はしねぇな……OK、後は任せてくれ」

だからといって、他に適任がいるかと言われれば疑問が残る。紀は組織への忠誠心などが自分よりも欠けているので、消去法的にこうなったのだろう。
これからあの直情一本気リーダーの尻拭いをやらされると思うと、気が滅入ってくる。

(けれども……何だろうな)

不思議と、それを投げ出す気にはなれなかった。

「じゃあな。地獄(あっち)でまた会おうぜ」

それだけ言い残すと、踵を返しその場を後にした。
一人の漢を見送るのにそれ以上の言葉は要らない。きらびやかな虚飾も必要ない。
ただひとつ、何があろうとも曲がらぬ意思(たましい)を示せばよいのだ。

677:金鵄◆3.:2022/01/04(火) 20:02

>>675

氷華
「随分と暗い顔をしているわね?
私で良かったから愚痴を聞くよ。」

夜になり、静寂と沈黙、無機質な機械音のみが鳴る夕渚の病室にて、病室の窓が開き、月明かりに照らされた氷華が入って来る。
入って直ぐに夕渚の顔を見てその暗く沈んだ様子を察し、何か愚痴があるのなら聞くと言う。

678:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 20:14

桜空「・・・・・」

(中川の言葉を聞き、心の中で思う・・・・・

そうか、自分達は悪人だ、もし死後の世界というのがあるならば、死後は地獄に堕ちる・・・・・

自分が死後地獄に堕ちるとしても桜空は今までの人生、地獄を見てきたからか今更地獄に対する恐怖なんて薄れている、本当の恐怖というのは、失うこと・・・・・

願わくば、狼谷には天国で安らかに眠ってもらいたい、そう思っていた・・・・・)

>>676

夕渚「・・・!氷華・・・・・」

(消灯時間になり、一人で気持ちが沈んでいた時、月明かりと共に姿を現した氷華に驚くも、夕渚も珍しく精神的に追い込まれていたのか、いつものように常に笑顔で接する夕渚とは違い、疲れたような表情で喋り始める・・・・・

「・・・・・私、とうとう入院しちゃった・・・・・なんか・・・・・ちょっと怖くてさ・・・・・これからのこととか・・・・・」)

>>677

679:金鵄◆3.:2022/01/04(火) 20:33

>>678


氷華
「………そう。
此処では退屈でしょう……私は何かを買ってあげる事は出来ないけれど、話し相手ぐらいにはなれる筈よ。」

夕渚が入院する事になったと聞くと、氷華は窓の縁に座りながら、数秒の間だけ自分の顎に左手を当てて何かを推測するようにして考える。

そして、口を開くと、本来ならば何か物を購入して見舞品としてあげたいところなのだが、自分の立場上、購入履歴から足が着くことを警戒して見舞品の一つもあげられない事に歯痒さを覚える。

見舞品の代わりとして、自分が話し相手になる事で少しでも退屈を紛らわせようとする……

680:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 05:08

夕渚「氷華・・・・・」

(相手のどこまでも純粋な優しさが、身に染みて伝わる・・・・・

そして、夕渚は口を開く・・・・・

「・・・・・私ね、どうしても思っちゃうんだ・・・・・もしかしたら、自分がここで死んじゃうんじゃないかって・・・・・考えるとすっごく怖いけど、どうしても考えちゃうんだ・・・・・でも、もし死んじゃったとして、本当に死後の世界が、天国とか地獄とかっていうのが本当にあるなら、私はやりたいことがあるんだ・・・・・」

と言うと、氷華にも今まで見せていなかった、氷華が弟の写真を入れたペンダントを持つのと同じように、夕渚も写真入りペンダントを持っており、それを開いて中の写真を見せる・・・・・

「可愛いでしょ?私の妹なんだ・・・・・」

夕渚の表情は、静かな微笑みだがどこか哀しくもあり、無理して作っている微笑みなのは明らかだった・・・・・

写真には、幼少期の夕渚と一緒に、夕渚に雰囲気の似た当時の夕渚よりも少し幼いしょうじょがうつっていた・・・・・)

>>679

681:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 11:57

>>680

氷華
「そう……確かに今は良い状況だとは言えない……
けれど、一度しかない人生を悲観的に見るのは良くないわ、病は気からと言うでしょう?」

神童に選ばれた際に神道学についても叩き込まれた。
アニミズムや祖霊崇拝等の民族信仰についてや、陰陽道についての知識はあったものの、死後の世界について氷華は懐疑的だ。

天国も地獄も存在しない、人は命を死んだら無になるだけ……
だからこそ、今を生きる、悔いが残らないような生き方をすると決めている。

だからこそ、氷華は少しでも生きる活力が沸くように、悲観的に現状を見るのではなく、多少は楽観視してもいいと言う。




氷華
「ええ、貴方に似て可愛いわ。」

彼女の持つペンダントを見て、自分が昔、弟に誕生日プレゼントをあげるために街に行った時の事を思い出しつつ、愁いを帯びた微笑みを見せる夕渚の妹の写真をみて、サラリと夕渚を可愛いと言う。

682:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 12:24

夕渚「・・・・・照れるじゃん・・・・・」

(貴方に似て可愛いと言われると、想定外の発言だったからか、少し嬉しそうな笑みになるが、やはりどこか哀しみを感じることには変わりない・・・・・

そして、夕渚は語り始める・・・・・

「昔ね・・・・・家に不審者が入ってきて、お父さんとお母さん、私は縛られて妹は目の前で不審者に刃物で首を切り裂かれて命を落としたの・・・・・あの日以来、両親は笑わなくなってしまった・・・・・そして、今度は私・・・・・私が死んだら、両親は悲しむけれど、妹のいる場所に行ける、ずっと一人ぼっちにさせちゃった妹に会える・・・・・そんなことばかり、考えちゃってさ・・・・・」

と、いつもの夕渚からは考えられないほど暗い発言をする・・・・・

今でも脳裏にこびりついている、緋色の鮮血に染められた妹の姿が・・・・・

だが、今までそれを隠し、人と接する時は常に笑顔を絶やさないようにしてきた・・・・・

氷華は、夕渚が初めて本当の自分をさらけ出して話せた相手だったのかもしれない・・・・・)

>>681

683:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 14:35

>>682

氷華
「………それは辛いわね……
貴方にそんな暗い過去があったなんて驚いたわ……」

自分の見て来た夕渚は天然で人を疑うことがなく、犯罪現場を知りながらも捕らわれている者を身を案じたりと、どこか弱々しい様子であった事から、凄惨な過去があったと思っていたのだが、案の定、今にも引き摺る暗い過去があった事を知り合点がいく。

大抵の者は辛い過去があると復讐に走ったり、異常性を開花させたり、全てを諦観するようになるのだが、おそらく夕渚の場合は後者なのだろう。



氷華
「貴方は悪が憎い?」

本心を見せてくれた夕渚に対してさえ、氷華は自分の過去については一切語らず、悪が憎いのかどうかだけを聞いてみる……
自分は理不尽な悪、惨劇や悲劇をもたらすために力を渇望し、強さを追い求め、八咫烏に入った。そんな自分を突き動かす原動力は、悪に対する憎悪と、無力だったかつての自分への絶望から来ている……

彼女が復讐を望むのであれば八咫烏としての道を教えてもいいのかもしれない…

684:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 15:57

夕渚「・・・・・私は・・・・・」

(氷華との出会いは路地裏でチンピラ達に絡まれているところを助けられたことだった、そして、ある程度氷華は悪人という存在に対して嫌悪感を示す人物であるということはなんとなくわかってはいたが、いつも自分と話す時の氷華と比べると、今の氷華はどこか別人のようにも思えるほどに、その表情に氷のような冷たさを感じた・・・・・

そして、夕渚は氷華からの問いかけに答えを返す・・・・・

「私は、正直妹の命を奪った人達を許すことは、絶対にできない・・・・・私だけじゃなく、両親だってそう、自分の家族を○されて、犯人を許せるわけがないよ・・・・・」

と、俯いて言う・・・・・

が、少しして顔を上げると

「でもね、私は生き残った・・・・・いや、生き残ってしまった以上、妹が生きれなかった分、憎しみとか恨みとか持って生きてたら、申し訳なくてさ・・・・・妹は・・・・・結は、もし私が復讐鬼になったら、きっと悲しむだろうから・・・・・」

と、自分が復讐に走らない理由を明かす・・・・・)

>>683

685:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 16:11

>>684

氷華
「………そう……
やっぱり貴方はお人好しだわ。」

家族を失った境遇から、少しだけ親近感を覚えていたものの、世界にも自分にも復讐の矛先を向けずに、復讐の道を進まなかった事に、自分と対称的なものであると感じ取ると、夜空を照らす三日月を眺めながら、下記を呟く……



氷華
「けれど……貴方のような考え方の人こそ、不条理や不合理な悪に苦しまずに住む世界になって欲しいわね……?」

氷華の理想とする世界はお人好しとされる者達が苦しまず、悲しむことも恨むこともなく、平和に平穏に自由に生きていられる楽園のような世界にしたいと言うものだ。

自分はもう後には戻れない……
復讐の歩みを辞めようとしたところで、自分は取り返しのつかない数の命を奪って来てしまった……引き返すにはあまりにも遅すぎる。

だからこそ、この道の先に、理想の世界が誕生したとしても、自分の破滅は免れない……だがそんな破滅の決まった未来であっても自分には歩みを躊躇するような事は許されていない。

全ては……悪のいない世界を作るために。

686:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 16:52

夕渚「・・・・・氷華は、どこまでも優しいんだね・・・・・」

(そう言うと

「氷華はさ、優し過ぎるから、少し頑張り過ぎちゃうこともあると私は思うんだ・・・・・だから、たまには少し休まないと、駄目だよ・・・・・?」

と告げる・・・・・

氷華の掲げる信念、悪人に苦しめられることのない世界作りというものに、氷華の言うお人好しというものと同じものを感じたからだ・・・・・

自分もお人好しなら、どこまでも優しい氷華もまたお人好し、と言ったところか・・・・・)

______

【現在】

ヒュウウゥゥゥゥ・・・・・

(冷たい夜風が、氷華の髪を撫でるようにして吹き付ける・・・・・

弟の現在、そして脳裏に過ぎる夕渚との会話、色々な感情が入り乱れる今の氷華にとっては、冷たい夜風など何にも感じない程度なのだろう・・・・・)

>>685

687:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 18:22

>>686


たまには休まないと駄目だと言う言葉を聞いた氷華は嬉しいような、困ったような、複雑な内心を抱きながらも、もう止まることの出来なくなって自分の事については一切言葉にはせず、ただ微笑み返す。



氷華
「………………。」

現在に戻った氷華は多数の海外のマフィア構成員の死体の山の上の座りながら、夕渚と話した時と同じように三日月を見上げている……

だが、あの頃と違い、人の心はもはや残っておらず、正義のために殺戮を繰り返す氷のような心を持った冷酷な存在へと変わり果ててしまった……

殺戮や虐殺の後、体を刺すような冷たい夜風にさえ何も感じておらず、悪に対する憎悪と自身への絶望のみが渦巻く瞳を持って月を眺めていた……

688:八咫烏◆3.:2022/01/06(木) 01:47

【八咫烏 地下アジト】


剱鴉
「それで?
何故僕の戦いに水を刺したのか……
理由を説明してもらおうか、ルイン。」

四人がファーストのアジトにまで帰還した後、開け放たれた出入口の先を見ながら、大太刀を納刀し、体に着いた土埃を払いながら、狼谷に致死の凶弾を撃ち込んだ張本人である謎の仮面……"ルイン"に対して声をかける。



ルイン
「嫌だなぁ、その理由についてはだいたい検討が付いているんじゃないですか?それに……貴方はあのまま"四人全員を見逃すつもり"でしたよね?貴方の速度があれば四人をまとめてバラバラに切り刻む事だって出来たでしょうに。」

狼谷の左足を撃ち抜いた時に使ったロングバレル型の拳銃を持ったルインが剱鴉の直ぐ後ろから現れ、説明を求める剱鴉に対し、剱鴉は狼谷の右腕を斬り飛ばしてから、一度も剱鴉の"本来の戦闘スタイル"を見せること無く戦い、その結果見逃した事について指摘していく。



剱鴉
「……それは買い被りすぎだ。僕は最初から全員を斬るつもりだった。」

ルイン
「クフフッ、まあ貴方が何を考えているのかはわかりませんが、次に同じミスをしたら……"今の金鵄様"は貴方を生かしておくでしょうかね?」

剱鴉
「……………。」

今の氷華は剱鴉を相棒として認め、共に幾度もの死線を潜り抜けて来た頃とはまるで別人のようになっていた事を思い、剱鴉は何も言葉を返すこと無く、一度もルインの方へ振り返ることもなく、アジトの出口から外に出ては何処かへ向かって歩き去って行く………

689:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/06(木) 05:54

ブーッ、ブーッ・・・・・

(三日月を見上げる氷華のスマホから、バイブ音が鳴る・・・・・

相手は悠矢であり、恐らく任務完了の知らせだと思われるが、何やら写真付きメールのようであり、添付された写真に写っていたのは、極秘と書かれた謎のリストのような物であり、メールの文章は「氷華ちゃん、任務完了だ、同時にちょっと真面目な話があるから、合流できる?」となっていた・・・・・)

>>687

690:金鵄◆3.:2022/01/06(木) 06:50

>>689

氷華
「………確認した、合流についても私は構わないわ。」

氷華はスマホの振動から着信が来たことを理解すると、コートの内側からスマホを取り出し、慣れた手付きでパスワードを解除し、その内容とリストの帳簿を確認すると、合流しても構わないと言葉短く返す。

そのリストに記載されている事を確認し、その内容によっては今後の動向も変えなくてはならない程の重要なものである事から、彼の言う真面目な話よりも、そのリストの真偽、本物かどうかの確認や、その内容にある"黒い貴族"について気になっている。

691:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/06(木) 19:54

「OK、それじゃあ、いつもの倉庫裏で」

(任務が完了した際、収穫があった時は人目につかない場所で得た物についての大まかな話し合いが行われる・・・・・

悠矢はいつものように、人目のつかない廃墟の近くにある寂れた倉庫の裏で待ち合わせしようとメールを送る・・・・・

悠矢が真面目な話があると言うことは、よほどのことだとも思えるが、今の氷華からすればさほどのことでもないだろう・・・・・)

>>690

692:金鵄◆3.:2022/01/06(木) 20:31

>>691

氷華
「……わかったわ。」

短く返答すると、通話を切り、通話履歴を確認し、このスマホをによって電話を使用した回数が10回未満である事を確認すると、再びコートの内側に入れて倉庫に向かって移動するべく屍の山を降りて行く。

そして、地上に降り立つと、積み上げられた屍の山と、星一つ見えない夜空を照らす三日月を背にし、軽く指を鳴らして屍の山の全てを一瞬にして凍結させ、そのまま砕け散らせる……

砕け散った氷がまるで雪のように綺麗に月の光を反射しながら辺りに降り注ぐという幻想的な光景ではあるものの、それを実行した氷華の瞳には底無しの憎悪と厭悪が渦巻いている……

693:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 04:53

夜空に浮かぶ三日月は、いつの時代でも等しくその美しさを保ち続け、人々を魅了させる・・・・・

もしこの砕け散りゆく結晶が、死体などではなく純粋に氷が散る幻想的や光景だったら、もし過去のあの惨劇がなかったとしたら、氷華と桜空は今も隣同士で笑い合っていたのだろうか・・・・・

【倉庫裏にて・・・・・_____】

悠矢「おいーっす氷華ちゃん、これが、今回の収穫・・・・・一通り俺も目を通したけど、俺自分のことを棚に上げて他人をやばいとか言えるほど常識人じゃあないけど、なかなかにやばいよ・・・・・」

(そう言って、メールに添付した写真に写っていたリスト、大体小説と同じくらいのページ数であり、五冊分ほどある・・・・・

どれも表紙に、繋がっていたであろう有名な企業名、団体名、果ては孤児院や政治家など、人物や場所を問わず様々な黒い繋がりがあったことを連想させる・・・・・)

悠矢「今回潰した組織の奴らに片っ端からこれについて情報を聞き出そうとしたけど、どいつもこいつもこれを管理するようにとしか言われてなかったみたいでさ、悪いけどこれの大本についてまではわからなかったよ・・・・・」

>>692

694:金鵄◆3.:2022/01/07(金) 11:35

>>693

氷華
「……そう、どうやら……私の読みは合っていたようね?」

氷華はリストを見て、自分の考えは間違っていなかった事を確信し、緋染の言うように、リストを所持していた東北の暴力団もリストの大元については知れないと聞くと「それはそうよ、彼らはこのリストの大元の使い走り過ぎないのだから……」と応える。

現世を贖罪の場……地獄に変えると言う自分の考えが正しいものである事を確信し、リストにある全ての有力者達を殲滅するべく、リストを渡すようにと右手を緋染に向けて差し出す。

695:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 14:34

悠矢「へぇー、大元についての大体のことは知ってるんだ」

(氷華の言葉から察するに、氷華は恐らくこのリストに関する大元について何かしらを知っているのだろうと思いながら、氷華にすべてのリストを渡す・・・・・

氷華にリストを渡すと「それとさ、実はもう一つあるんだよねぇ・・・・・俺は一ページ見ただけで吐き気がしちゃって見るのやめたけど・・・・・」と言い、もう一冊、表紙には何も書かれていない謎のリストを取り出す・・・・・

「奴ら、とんでもねぇリストを持ってやがった、どんな方法でやってるのかは知らないけど、死体を利用して別の人間に作り上げることができるらしい、記憶も、性別も、姿形も、まるで別人に・・・・・まぁ、こいつらが使い走りなら、やってるのはその大元ってことになるとは思うけど・・・・・」

と、にわかには信じ難いものの、様々な能力を持つ者がいる現代では、死者を蘇らせるのではなく、死体を元にして別の人間を作り上げる、ということも成せる能力者がいるのだろう・・・・・

悠矢はそのリストも氷華に渡す・・・・・)

>>694

696:◆3.:2022/01/07(金) 15:31

>>659

氷華
「奴ら……"黒の貴族達"ならそれが出来るだけの科学技術も資金も設備も幾らでも揃えられるでしょうからね……驚きは無い。」

全ての根源と言える"黒の貴族達"について少し触れる。
生と死を弄び、神の領域まで冒すような技術力を奴らが持っている事を伝える。

おそらく、このリストを所持していた暴力団はその立場上、足を洗おうとした組員やホームレス、多重債務者に破産者などを殺害し、その死体をリストのある企業や組織に回しつつ、それぞれの組織や企業が表立っては出来ない汚れ仕事をしていたのだろう。

いずれにせよ、奴らにとっては幾らでも替えの利く駒に過ぎなかったのは確実であり、既に替えの組織も用意されていると思われる……

何が目的で死体から生命の創造を行っているのかは氷華でさえ知らないものの、その目的が果たされる前に自分が全て滅ぼすと決めているため、熟考せずにそう応える。



氷華
「漸く良い成果を上げたわね?
何か望みがあるのなら聞いてあげる。」

彼から最後のリストも受け取ると、これまでに無い成果を上げた緋染に対し、氷華は何か褒美が欲しいかと問いかける。

697:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 16:09

悠矢「望み・・・・・って言われても、前は氷華ちゃんの持ってるペンダントの中身とか気になってたけど、今はそこまで気になるものでもないし、特に無いかねぇ・・・・・まぁ、強いて言うなら・・・・・」

ビュオッ・・・・・!

バサッ・・・・・

悠矢「さっむ・・・・・早いとこ帰ろうぜ、氷華ちゃん・・・・・」

(何かを言おうとした瞬間、そこそこ吹いていた夜風が強く吹く、と言っても、何者かの攻撃でも何でもなく、ただ風が一瞬強く吹いただけであり、悠矢は冷たい風に寒がり早く帰ろうと呟く、これだけなら特に気にすることは何もない・・・・・

・・・・・が、問題は、風に吹かれたことで地面に落ちたリスト・・・・・たまたまページが開いた状態で地面に落ちているのだが、そこには元となった死体の人物名と生前の写真、、死体から新たに生まれ変わった人物名と、今現在の写真が貼られている・・・・・

見たことも聞いたこともない名前と写真が連なる中、途中にこのような表記があった・・・・・

「佐藤 結」

過去に、夕渚が話していた妹と同名の別の人物、ではなく、名前の横には夕渚が氷華に見せた幼少期の夕渚が写っている写真に一緒に写っていた少女と同一人物と思われる瓜二つな少女の写真が、死体の状態で貼られている・・・・・

夕渚の言っていた通り、本当に鋭利な刃物で首を切り裂かれている証拠として、右の首筋がぱっくりと開き、そこから血が溢れているという、なんとも痛々しく、生々しい写真だ・・・・・

だが、このリストに夕渚の妹の写真が載っている、ということは、夕渚の妹は、今現在別の人物になって、記憶も、姿も変わって生きている、ということになる・・・・・

果たしてこれは吉報か、それとも悲報か・・・・・)

>>696

698:金鵄◆3.:2022/01/07(金) 17:14

氷華
「ええ、そうね。」

自然と開かれたリストのページの対象者の名前と写真に視線が向くものの、今の氷華は驚くことすら無く、何の動揺も見えない。例えここで緋染がペンダントの中身を見せて欲しいと言われても何の躊躇いもなく見せるだろう。

緋染が夜風を浴びて寒がる緋染の言葉を受けると、リストを拾い上げ、そのまま倉庫内に向かって歩き始める。

699:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/08(土) 04:28

悠矢「・・・・・氷華ちゃんさぁ・・・・・」

(一緒に歩き始めて少しすると、悠矢は口を開き始める・・・・・

「なんかさ、前と変わったよね」

悠矢と氷華、なんだかんだで一緒に行動する機会も多く、付き合いもそこそこ長いからなのか、悠矢は氷華が文字通り氷のように心が凍てつき始めていることに気づいていた・・・・・

多分氷華本人は何も変わっていないと否定するだろうが、それでも自分は騙されない・・・・・)

>>698

700:金鵄◆3.:2022/01/08(土) 11:34

氷華
「そうかしら?」

自分の変化について気付き、変わったと言う緋染に対して氷華は短く一言で応える。その声や様子、雰囲気は何処か冷たいものの、これまでのように緋染に対して避けたり距離を取って様子を見ていると言うものではなく他者への無関心さから来ている。

その冷たさが氷華の冷静さと冷酷さをいっそう引き出しており、緋染の問いかけに対しても特に興味無さそうに応えている事から、これまで以上に人の心を失ったのだと言うことがわかる…

また、その氷華の持つ無関心は他者だけでなく、自分自身にさえ向けられている。

その姿はまるで正義と言う概念が形を成したかのようにすら見えるが、その正義の中に慈悲も慈愛も無くなってしまっている…

701:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/08(土) 18:20

悠矢「・・・・・ま、いいけどさ、一つ言っておくよ、氷華ちゃん・・・・・」

(そう言うと「正義だろうと、悪だろうと、行き過ぎたら自分で自分の首を絞めることになるから、気をつけた方がいいよ」と、言葉を返す・・・・・

今までも氷華は悪人に対して容赦はなかったが、今回は容赦がどうのこうのというよりも、どこまでも行き過ぎた正義、もとい悪にも正義にもなりきれない何かになりつつあるように思える・・・・・)

>>700

702:八咫烏◆3.:2022/01/08(土) 18:52

【三羽の鴉】

蟲鴉が切り札として出した巨大蜈蜙によって倒壊した八咫烏のアジトの一角…

そこでは桜空が運良く気絶させた毒鴉と、中川と紀が二人がかりで挑んでも正攻法では倒せなかった水鴉と言う猛者が瓦礫の上に倒れている。

それに対し、十二鴉を二人同時に相手取っても尚、服の乱れ一つもすること無く佇むのは、ルインと呼ばれたあの黒衣に身を包んだ謎の仮面…



水鴉
「ゴホッ……!!?」

水鴉
「(どうなってやがる……毒刀、水圧レーザーと俺達の攻撃はどれもアイツに当たらねぇのに……アイツの攻撃は的確に水化した俺にも当ててくる……コイツの異能は何なんだ……!?)」

毒鴉が振るう毒刀はいずれも空振りし、水鴉の最速最強の攻撃技である水圧レーザーすらもルインに掠る事すらなく難なく受け流された。

まるで攻撃そのものがルインを避けているかのような……見えない壁に受け流されているような……そんな現象を目の当たりにし、二人の鴉が困惑している。



毒鴉
「て…テメェ……!!
何を考えていやがるッ!!テメェと俺らは協定を結んでいる筈だ!こんな事をすれば金鵄が黙っちゃいねぇぞ!!」

ルイン
「クフフッ、察しが悪いね?
今こうして僕が現れているのもや、君達の処刑をしているのも、その金鵄からのお達しがあったからだよ。『不純な正義を粛清せよ』ってね。」

仮面の人物は楽しそうな声色やテンションで話し手はいるものの、彼の身につけた不気味な笑顔の仮面と相まって異様な雰囲気を放っている……

そんな中でルインは毒鴉からの協定を元にした問いかけに対し、金鵄からの指示があった事を教えるとゆっくりと右腕を挙げる……



ルイン
「それじゃ、バイバーイ。」

水鴉
「ふざけ……!!!」
《グチャッ》

ルインが振り上げた腕を下へ降ろすと、水鴉と毒鴉の二人が反応する間も無く、見えない"何か"によって跡形もなく押し潰されて絶命する……

ルインが正義のために行動をしているのか…
それとも悪のために行動しているのかは不明…
更に、ルインがfirstの敵となるか、味方となるのかすらも謎に包まれている。

703:金鵄◆3.:2022/01/08(土) 19:19

>>701

氷華
「……私は私の存在理由を果たすだけよ。
それ以上の大義もそれ以下の理由も必要ない。」

氷華は緋染の言葉に対し、自分は自分の正義を貫くだけであると応えると、倉庫に入り、倉庫内の木箱の上に座る……
氷華からは人間らしい感情の起伏も温もりも失われており、まさに動く氷像のように淡々と語る。



霞鴉
「やあ、二人とも。
深刻な話は終わったかい?」

氷華の背後に白い霞が現れると、それが徐々に人の形に変わり、氷華の座る木箱の後ろにあるコンテナの上に片足を立てながら座り、緋染と氷華の二人を見下ろしながら話は終わったのかと問いかける。

704:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/09(日) 03:47

悠矢「ん?あぁ、話しなら終わったけど・・・・・いつからいたの?」

(恐らく今の氷華には何を言っても同じように氷のような反応しか返ってこないだろうと思っていたところに、いきなり現れた霧鴉を見ては、どうやら話し合いが深刻だということを知っていたらしいことから、一体いつからいたのかと問いかける・・・・・

自分も神出鬼没だということは自覚しているが、相手の能力を考えると、相手の方がもっとどこにでもいきなり現れることが出来るだろう・・・・・)

>>703

705:三羽鴉◆3.:2022/01/09(日) 04:12

劔鴉
「悪いな、僕もいる。」

霞鴉の座ったコンテナの裏には劔鴉も待機していたのか、氷華の右隣へと移動しながら、自分の存在を話す……

意のままに自身の体を霞に変えることで無敵を誇る霞鴉に加え、その圧倒的なスピードと卓越した剣技を誇る劔鴉の二人…

この二人がいるだけで並みの組織どころか、小国の軍であれば瞬時に殲滅する事も出来るだけの圧倒的な戦力となっているのだが、そこへ更に……



焔鴉
「我らが金鵄の召集とあっちゃ来ねぇ訳にはいかねぇからァ。
テメェも久し振りだなァ、緋染。まだ鴉の名は持ってねぇのか?」

そこにいるだけでも強い熱気を放ち、氷華の周辺を除いて倉庫全体の気温が高くなっていく圧倒的な熱量と実力を持った焔鴉までその姿を見せる。

焔鴉はまさに生きた火山とでも言うべき存在であり、近代装備を備えた巨大な戦艦を一隻まるごと破壊し、中にいた軍人を殲滅したという噂がある程に圧倒的なパワーを持っている……

その破壊力やパワーは霞鴉と劔鴉すらも上回るだろう。



氷華
「緋染、貴方のくれたこのリスト…
これを手に入れた瞬間から次の計画に映すために予め三羽鴉に召集をかけておいた。貴方のお陰で計画から実行に移すことが出来る……」

氷華
「貴方には"二つの意味で"感謝するわ。」

氷華はリストにあった結の写真を思い出しながら、冷たく微笑み、二つの意味で感謝すると言う……

三羽鴉をわざわざ集結させたのは、"日本国を地獄へ変える計画"を実行するための最後の会議を開くためであり、国家崩壊のカウントダウンを開始したと言うことと同意でもある。

706:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/09(日) 05:06

悠矢「あれまぁ、これまたお揃いで・・・・・」

(三羽鴉が全員集結していたことに気づかないほどに、自分の感覚は鈍かっただろうかと思いながらも、ここまでの実力者が揃っている中、自分はその中でも一番地位も実力も下っ端だが、怯むことなく三人を見渡す・・・・・

そして、鴉の名をまだ持てていないのかという焔鴉の言葉を聞けば「あぁ、俺は特に、なんとか鴉とか、なんちゃら鴉っていう肩書きにはこだわりないんでね、未来永劫このままで十分だよ」と返す・・・・・

そして、氷華から二つの意味で感謝すると言われれば「二つの意味・・・・・?よくわかんないけど、どういたしまして」と返した・・・・・)

>>705

________

【以下、リスト内結の項目における情報】

佐藤 結 (5)

捕獲動機:死体の再利用

実験台番号:310

死体再利用後個体名

緋染 悠矢

再利用には成功したものの、実力の面などで期待外れとみなされ、野放しにされる

本人には結の頃の記憶は無し

707:金鵄◆3.:2022/01/09(日) 11:43

>>706

焔鴉
「ほう、となるとテメェには"表の名"は無いみたいだな。」

八咫烏内で使われている鴉と付く通り名は所謂コードネームのようなものであり、互いに互いの素性を第三者に伝える事を防止するための呼び方であり、敵対組織からの暗殺やプライベートな関係者に危険が迫るのを阻止する目的があるのだが、それを持たないと言うことはつまり、プライベートを持っていないと言うことになる。

その事から焔鴉は両腕を組んでコンテナに寄りかかかりながら緋染に対して表の顔を持ち合わせていないことを見抜き言う。



氷華
「三羽鴉も集まった事だから、これから作戦会議を始めるとしましょうか……」

氷華は三羽鴉全員が集まった事を確認すると、リスト内にあった結と緋染の二人が同一人物である事に対しても微塵の感情の揺らぎも無いままに淡々と作戦会議を行うと宣言し、地獄を編み出すための計画を始める……

これが後に惨劇をもたらし、国家の存亡すらも揺るがす壮絶な死闘の幕開けとなる……


【三羽鴉集結 終了】

708:柴田武亮◆gI:2022/01/09(日) 12:13

【時を同じくして・・・・・】

ザアアアアァァァァァァ・・・・・

桜空「・・・・・」

(徐々に雨が降り出し始める中、アジトの外(敷地内)にて、俯きながら立っていた・・・・・

何故、自分はここまで無力なのか、戦って生きていかなければならない以上、所詮は力なのか・・・・・

「あああぁあぁぁぁぁぁぁあああああああああああああぁぁっ!!!!!」

桜空は、絶望と悲しみの雄叫びを上げる・・・・・)

709:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 04:27

>>708

朱音
「……こんなとこに居たら風邪をひくよ?
早く中に入りなよ。」

まるで空から叩き付けるようにして雨が降る中、独りで外に出て叫んでいる桜空に対し、藍色の傘を差しながら歩み寄り、建物の中に入るように言う。

狼谷が命を落とした事は聞いている……
自分は救出作戦が開かれた際に沖縄でファーストの部隊と共に別の作戦を行っていたため、駆け付けることが出来ず、慌ててこの場に到着した頃には既に全てが終わってしまっていた……

もし、自分がいれば……いや、仮に自分がいたとしても、八咫烏の最高戦力の一人である劔鴉に勝利するのは非常に困難だっただろう……

710:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 04:42

桜空「・・・・・ほっといてくれ・・・・・」

(桜空は、かつて家族を失い、孤児院に来たばかりの頃、後に仲良くなる薫先生にすら心を閉ざして反抗的な時期があった時と同じように、相手の言葉にも冷たくただ一言、ほっといてくれとだけ返す・・・・・

リーダーである分、仲間を守れなかった心の傷が深いのだろう・・・・・)

紀「無駄ですよ、もう数時間、ずっとあんな調子です、本人の言う通り、ほっときなさい・・・・・」

(雨が強まる一方で建物の中には入ろうとはしない桜空に対して心配して呼びかける朱音に、ここ数時間ずっとあんな調子で、多分今は何を言っても突き放してくるだろうと忠告をする・・・・・

「今はほっておくのが一番です、それよりも、ココアでも飲んで少し休憩なさい、長旅だったのでしょう?」

沖縄から急いで駆けつけたのだから、少しは休憩したらどうだと誘う)

>>709

711:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 05:29

>>710

朱音
「…………。」

普段ならここで反発して言い争いになり、力ずくでも建物内に引き戻そうとするのだが、今回ばかりは仲間を大勢失った事で精神的にも追い込まれてしまっている事を知っているため、強く出ることが出来ない…

紀の言うように、此処でどんな言葉をかけようと、気休めにすらならないと悟り、アジト内へと帰って行く…

712:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 05:47

紀「・・・・・まだまだ子供のクセして、背負うものが大きすぎるからこうなるんです、哀れな・・・・・」

(そう言いながら、ココアを飲む・・・・・

心配する朱音とは対照的に、紀は一見冷たいようにも見えるが、紀の性格上、今の桜空に対する冷静な接し方であるようにも見える・・・・・

「あれで、少しは強くなれるのであれば、一応はリーダーとして認めてはやりますがね・・・・・」

と、一言呟いた・・・・・)

【朱音が駆けつける少し前・・・・・】

ボス「今回の件は、あまりにも代償が大きすぎた・・・・・これで、多分八咫烏側も我々への敵対心がより一層強まったと思う、悪いが、あの子を・・・・・桜空のサポートを、任せてもいいかい?」

(朱音がファーストのアジトへと向かう少し前に、ボスが朱音に桜空のサポートについてもらいたいと頼み込む・・・・・

まだ15歳という若さで一つの組織のリーダーに任命してしまった罪悪感と、今回の件ですら指示を出したり駆けつけることすらもできなかった後ろめたさからだろうか・・・・・)

>>711

713:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 06:23

>>712

朱音
「え!?アタシが?
アイツとは度々意見がぶつかったりするから喧嘩ばっかになるかもしれないけど、それでもいいの?」

唐突に現れた上位組織のボスが直々に自分に桜空のサポートを申し出て来ると、驚き、回りを見渡して自分以外に誰もいないとわかると、少し顔をしかめながら自分を指差して言う。

確かに自分はファーストにおける幹部としての立場を持ってはいるものの、得体の知れない組織と付き合っていたり、あまりにも向こう見ずな行動を取る桜空と意見が衝突した事があるのは一度や二度じゃない。

今回の原因である桜空が霞鴉に連れて行かれたというのも、元を辿ればその組織とつるんでいたからであり、その事を知った朱音は桜空に文句を言う気満々だった。

714:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 18:35

ボス「あぁ、寧ろ君が一番サポート役には適していると思ったからこそ、こうやって頼んでいるんだ・・・・・」

(会う度に何かと口喧嘩をしている二人だが、ボスは寧ろそんな口喧嘩の相手である朱音こそ、桜空のサポート役には一番適していると述べる・・・・・

そして、今回の一件の元凶にもなったことについては「今は桜空にはそのことは絶対に言わないように、その組織についてはまた日を改めて説明させてもらうよ」と伝えると、その場から去ってゆく・・・・・)

>>713

715:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 19:13

>>714


朱音
「わかったよ。アンタがそこまで言うのなら手伝うわ。」

普通の組織ならば部下なり通信なりで任命したりするところ、朱音はボスからの直々の依頼と言うこともあり、無下には断ることができず桜空のサポートをする事を受け入れる。

716:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 19:28

ボス「感謝するよ、ありがとう・・・・・それと、口喧嘩も程々にな・・・・・」

バタン!

ブロロロロロロロロ・・・・・

(車に乗って走り去る寸前に、念の為に口喧嘩も程々にと忠告をする・・・・・

喧嘩するほど仲がいい、とは言うものの、別の組織絡みともなれば、もし口喧嘩に発展した場合いつも以上に辛辣な罵倒対決が始まってしまうと思ったが、同時に今の桜空にはそれすらする気力もないだろうとも考える・・・・・)

【そして、今現在・・・・・_____】

紀「うちのボスも何考えてるかわからない人ですね、あなた、あのガキとはしょっちゅう喧嘩しているでしょう?」

(まだ15歳という若さの桜空を一つの組織のリーダーにしたり、そのリーダーと仲の悪い人物をサポート役に任命したりと、相変わらず何を考えているのかがわからないとポツリと呟けば「・・・・・にしても、いつまであそこであぁやってしょげている気ですかねぇ」と、桜空を呆れたように見て)

>>715

717:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 21:59

>>716

朱音
「ああ言う時は外野は心の整理がつくまで放っておいておくのが一番よ。」

朱音もかつて警官時代に救えなかった命を前にした時に今の桜空と同じように一人で涙を流していた事があったため、紀と違い、彼の心情についてもわかっているため、今はこのまま彼が落ち着くまで一人にしておいてあげようと言う。

718:中川 隆次:2022/01/16(日) 00:38

>>717

あれから自身を見直し、肉体と能力共に鍛え上げた。そしてたまにはメンバーに顔見せしようとアジトを訪れる。

「よう、美人が二人もいて目の保養だぜぇ」

神経を磨り減らしそうな緊張感を、程よく解(ほぐ)す声色で話し掛けた。

「ってか、九条の姐さんじゃないの。久しぶり〜」

二人の内、より大人びた方を見てやや驚く。彼女は狼谷と同じくFirst幹部の九条朱音だ。実力は折り紙付きである。

「姐さんが来るなんて珍しい。一体何があったのさ?」

純粋に以前の一件関連だろうか。欠員の補充ついでに桜空のメンタルケアと見るのが筋か。

【めっちゃ期間開けてすみません! どのタイミングで来ようか全然わからなかったもので……】

719:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 02:54

>>718

朱音
「おお!アンタか!少しぶりだなぁ!アンタは元気そうでよかったよ!
アタシが沖縄に行く前以来か?マイペースなのも変わってないな!」

朱音は紀との話しをしつつ、まだ外にいるであろう桜空の方を見て心配していた中、ふと聞き覚えのある声が聞こえた事でそちらへ振り返る。

自分が沖縄支部へ移動する前に知り合った中川であり、彼の「嬉しい事を言ってくれるね!」と、張り詰めた緊張感を取り払うように言葉をかけた彼の言葉に便乗するように陽気に応える。



朱音
「アタシの地位が上がりそうだな〜って事だよ。
うちのリーダーを支えてやれって言われてね。」

朱音は桜空のサポートをしてやって欲しいと言われた事を素直に話す。

狼谷が中川に桜空を支えてやって欲しいと言う言葉と合わさることで、桜空一人では無く、組織にいる者達で桜空を支えて行くと言う事になっている。

八咫烏を始め、大抵の組織では一人の指導者が権力の中枢を担い、構成員達は与えられる仕事をこなすだけなのだが、Firstの場合は、上下の隔たりを取り払う事になる。

一歩間違えれば内部分裂を引き起こす危うさを持っており、朱音と桜空は意見の衝突による喧騒が多いのだが、この判断が後に吉と出るか凶と出るのかはわからない……



【大丈夫ですよ!
自由に好きなタイミングで動いても大丈夫ですよ!
キャラに空きのある方が絡んでくれると思いますので!】

720:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 05:15

紀「普段喧嘩ばっかりしている割には、随分あのガキのことをわかっているような言い分ですね?」

(普段、顔を合わせればちょっとしたことで衝突しているような桜空と朱音だが、朱音が今の桜空の状況を見て、的確な判断をすれば普段喧嘩ばかりしている割には、よく相手のことを思いやっているように見えると呟く・・・・・

いや、寧ろ喧嘩ばかりしている者同士ほど、相手のことをよく理解している、ということなのだろうか・・・・・)

>>717

紀「あら、随分鍛え上げたようですね?」

(紀は、やってきた中川を見るやいなや、あの一件以降中川がかなりトレーニングに励んでいたということを見破る・・・・・

そして「言っておきますが、美人と褒めても何も出ませんからね?」と、美人と言われても特に喜んだり恥ずかしがったりする様子もなく、真顔で答える)

>>718

721:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 05:34

>>720

朱音
「ん?何を言っているんだ?
互いの事がわかっていないと喧嘩なんて出来ないじゃないか?」

朱音は桜空と意見の衝突をする際にも、相手の判断が気にくわないからと言ったように理不尽な感情によって反発するのではなく、自分には自分の考えがあり、それとは異なる判断をする相手であるからこそ、

意見の衝突を行っているため、善くも悪くも桜空についてはそれなりに理解しているつもりであるため、互いの事をわかっているからこそ、意見の対立があった際には気兼ねもなく喧嘩する事が出来るのだと応える。

722:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 06:28

紀「互いのことが分かっていたら、喧嘩に発展する前に対処するのでは?」

(互いのことが分かっている場合に起きる喧嘩は、互いのことが分かっているからこそ気兼ねなく喧嘩ができると言う相手に対して、互いのことを理解しているのならば喧嘩に発展する前に対処するのではないかと述べる・・・・・

が、紀自身は特に誰かと喧嘩をするということがない、というか、基本的に挑発的な態度であることが多いが紀に対して組織内に喧嘩腰でかかれる相手がいないので、喧嘩をちゃんとしたことすらあまりないのかもしれない・・・・・

「貴方と桜空、まるで姉弟のようですね」と呟く)

>>721

723:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 06:40

>>722


朱音
「あっはっはっ!確かにそうかもしれないねぇ……
だけど、理解している事と賛同することは別だ、相手の考えを知っているからこそ、何をしようとしているのかわかる。
詳しいところまでわかってしまうからこそ、賛成する事が出来なくなる事だってある……」

一般的に互いについて理解があれば喧嘩をする前に対処できる筈だと言う紀の的を射た発言を聞くと明るく笑い、その通りだと応えるものの、同時に相手についてわかっているからこそ、その真意に気付き、それに気付いてしまうからこそ、反対する事もあるのだとも言う。



朱音
「姉妹…か。
そう言えば、リーダーには生き別れの姉がいたんだっけ?
リーダーはあまり過去について話そうとしないからハッキリとした事はわからなかったけど。」

ふと、自分と桜空が姉弟のようだと言われると、髪の色も瞳の色も、性格も違うものの、たしかに相手を分かろうとしていたり、喧嘩をしている事から姉弟のようだと自覚する。

だが、桜空には生き別れの姉がいたと言うことを聞いたことがある…
過去について聞こうとしても桜空が語ることは無く、ずっと謎に包まれていたため、その詳細については朱音も知らない。



朱音
「ま、アイツの姉だ。
きっと何処かで元気にやってるだろうけどな!」

724:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 11:04

紀「いつもただ単に喧嘩しているだけだろうとは思っていましたが、そこまで考えていた上での喧嘩だった、と・・・・・まぁ、桜空に関しては、ただの意地で反抗しているようにしか見えませんが・・・・・」

(二人のいつもの喧嘩は、ただただ気に入らないから喧嘩していたというわけではないことに少し驚くものの、桜空に関しては恐らく朱音ほど考えているわけではなく、年相応に単なる意地っ張りなだけだろうと話す・・・・・

続けて、桜空の姉について朱音が言及すると「少し前にボスから聞いたことがありますが、死別の可能性もある、とか・・・・・桜空自身、姉の生死についてはよくわからないと聞いたこともありますが・・・・・」と言う)

>>723

725:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 17:24

>>724

朱音
「ま、それなりに長いこと一緒に居たからね。
だいたいの事はわかるよ。」

桜空の過去についてはあまり知らないものの、それを除いた現在の事であれば、それなりに長いことfirstに属していた事もあってわかるようになった。

紀から桜空の姉が死別している可能性もあると聞くと、「まだまだ若いのに嫌な事ばかりに直面しているのか…」と小さく呟き、桜空を蝕む宿命と業について考えを巡らせる。

自分が出来ることはそう多くはないだろう。
だが、このまま精神に負荷がかかるのを少しでも軽減したいとも考えている……とは言っても、おそらく喧嘩をする事は無くならないだろう……

726:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 17:59

紀「でもまぁ、裏社会という世界で生きていく以上、嫌なことの一つ二つで挫折していたら、こっちとしてもたまったもんじゃありませんが・・・・・」

(このメンバーの中では一番ファーストの一員として長い紀からすれば、この程度のことで挫折していたら、命がいくつあっても足りない、しかもそれが肝心のリーダーならば、組織の一員としてはたまったものではないと呟く・・・・・

桜空よりも辛い人生を歩んでいる人間なんて山ほどいる、裏社会で生きてゆく以上この程度で弱音を吐いていたらキリがない・・・・・)

桜空「・・・・・」

バタン・・・・・

(例の一件で精神的に追い詰められた他に、長い間豪雨に打たれて身体的にも限界を迎えたのか、桜空はそのまま地面に倒れる・・・・・

桜空自身、自分の限界にすら気づけずに倒れるほど、追い詰められていたのだろう・・・・・)

>>725

727:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 18:32

>>726

朱音
「あーあ、無理をしたから倒れた…
それじゃ、アタシらの大将を運んで来るよ。」

先ほどからずっと視線だけを窓の外にいる桜空に向けていたところ、土砂降りの中、地面が泥のようになってしまっているところへ意識を失った桜空が倒れ込むと、

桜空が倒れた事にいち早く気付いた朱音が傘に付いた雫を少し払い、再び外に繋がる扉を開いて桜空をアジト内に運ぶために向かおうとする。

728:中川 隆次:2022/01/16(日) 18:48

>>727

「おっと姐さん、あんたの手を煩わせるまでもないぜ」

一連の様子を見ていた隆次が彼女の後ろに立つ。
そしてそこから動かずに鎖を形成、桜空の体へ器用に巻き付けると、そのまま中へと引き寄せた。

「洗濯物とか増やすのも、面倒だろ?」

びしょ濡れになって服の一部が透けるというのも乙なものだが、そういうのはごく個人的な範囲に留めておくべきだ。

729:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 20:25

>>728

朱音
「相変わらず便利な異能だなぁ。
アタシの異能はこういう時には役に立たないからね…
助かったよ!」

中川が鎖を生成し、開かれた扉の先で倒れた桜空を引き込むのを見ると、扉を閉めながら彼の利便性に富んだ異能を見て感心する。

自分が持つ異能は基本的に攻撃や索敵には有利だが、それ以外の日常生活ではほぼ使えない。

こう言った場面でも直ぐに対応できる彼の能力に素直に称賛送る。

730:中川 隆次:2022/01/16(日) 22:04

>>729

「へへっ、誉めても何も出ないぜ姐さん」

確かに自身の能力とその練度に対しては、自負のようなものを持っている。しかしいざ面と向かって称賛されると中々にむず痒い。

「それで、今後はどうします? すぐにでも八咫烏へ攻め込みますか?」

声色を落とし、First構成員としての顔つきになる。
リーダーがこの有り様なので録な方針は定まっていないだろうが、朱音の頭には何らかのプランがあるかもしれないと踏んだ。

731:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 23:49

>>730

朱音
「勿論、奴らにも目に物を見せてやるつもりさ。」

朱音は狼谷のような作戦立案能力は無く、八咫烏内の情報を持っている構成員ももう居ない……つまり、これまで異常に八咫烏の動向を把握することが困難になってしまった事を意味している……

朱音は自身の異能によって腕力を強化し、意識を失った桜空を抱えながら応える。



朱音
「とは言っても……奴ら八咫烏がどう動くのかは読めないから、先手を打つことも出来ないし、私はあまり頭を使った事は苦手だから、その辺りは任せようかと思っている。」

救出作戦の舞台となった拠点は既に破棄されており、広大な地下空間もろとも半日で取り潰され、その足取りすら不明となってしまった。

八咫烏は少数精鋭と言うことであり、大規模な組織では無く、系列組織も無い。各メンバーは元々各自の判断で行動していたため、その行動を読むことは困難だ。

そもそも、今回のように組織的に行動したり戦力が集中する事自体が異常だと言える……八咫烏の中でも何かしらの変化が起きているのだろうか…?

732:始まりの惨劇◆gI:2022/01/17(月) 05:49

桜空「・・・・・八咫烏との戦いは、数日後だ・・・・・あっちから出向いてくれる、それを待つ・・・・・」

(倒れてから意識もあるのかないのかもわからず、長い間豪雨に体を打たれていたことで冷たくなっていた桜空が、二人の会話を聞き、八咫烏との戦いは数日後、しかもあっちから出向いてくれるということを呟く・・・・・

目を開いた桜空の目は、今までの桜空とは違う、何かが宿ったような目だった・・・・・)

>>朱音、中川

733:九条朱音◆3.:2022/01/17(月) 06:38

>>732

朱音
「数日後だって?
これまた随分と唐突に言うけど、何か確証があるの?」

雨に打たれ過ぎたことで体力が無くなり、朦朧とする意識の中で何かの幻を見たのかと思い、桜空を抱えながらも、何か確証があるのかと問いかける。

もし、何かしらの情報を掴んでいるのであれば、それを元に作戦を練ることで対策を講じれるのだが……今の桜空はとても正常な状態であるようには見えない。

734:始まりの惨劇◆gI:2022/01/17(月) 19:37

桜空「あぁ・・・・・あるさ、言っておくが、俺は別におかしくなったわけじゃねぇからな・・・・・?」

(朱音の目を見て、確証はあると、自分はおかしくなってこんなことを言っているわけではないと告げる・・・・・

付き合いがそこそこ長いと、相手が思ったことを全部言わずとも、大体のことはわかってしまう・・・・・

雨の中泣いていたのか、桜空の目は、少し赤くなっていた・・・・・)

>>733

735:九条朱音◆3.:2022/01/17(月) 22:17

>>734

朱音
「……それなら、私達はどう動く?
全戦力の三分の1が海外にいるけど、国内にいるfirstのメンバー全員を集めて戦力を強化しておくか?」

桜空が意識を取り戻した事で彼を床に降ろしながら、彼の言う数日以内の八咫烏の攻勢に対して自分達はどう動くべきかと問いかける。

数日だけでは海外で作戦を展開している構成員の召集には間に合わないものの、日本国内にいるfirstのメンバーであればそのほぼ全員を集めることが出来るため、それらを集めることで有事の際にも直ぐに動ける状態を確保しておくかと聞く。

736:中川 隆次:2022/01/17(月) 22:26

>>734

「一任……ですか、こりゃ責任重大だなぁ」

とはいえ、こうなることは半ば予想できていた。
とすれば、地道な情報収集から始めようかと考えたがーー

「おや? お目覚めですかい、大将」

どうやら桜空が意識を取り戻し始めたようだ。

「ふむ、数日後ね……」

捕まっている間に情報を取ってきたのか、嘘や出任せではない声色に思える。

「OK、了解した」

他ならぬリーダーの言葉だ。軽々しく無碍には出来ない。
そして、あちらから来るというのなら好都合。わざわざ探し出す手間が省ける。

「ところで大将、能力の方はもう大丈夫ですかい? 問題なかったとしても、また対策される事態は十分あり得ますぜ」

Firstのリーダーだけあって彼の能力は強烈だ。これがあるとないとではパワーバランスや戦術の組み立てに大きく関わってくる。
そして、Firstのリーダーだけあって狙われやすい。なにしろ特定の施設内で彼の能力が使えないという事態が発生したのだ。これを応用した技術でこちら側の能力を封じてくる可能性は高い。

737:始まりの惨劇◆gI:2022/01/18(火) 04:24

桜空「・・・・・今回の戦いは、俺一人で出向く・・・・・」

(今度の戦いでどう動くかという指示を待っている二人に、今回の戦いは自分だけで出向くと呟く・・・・・

「組織のメンバーを招集して強化することもない・・・・・能力の方は、なんとか上げることに成功したし、対策をされる前にこちらから動く・・・・・お前達には悪いが、ここで大人しくしてろ・・・・・」

桜空は、あの雨に打たれながら精神統一でもしていたのか、それとも悲しみから底知れぬ力の覚醒でもしたのかは定かではないが、ハッキリと本人の口から能力が上がったと言う・・・・・

しかも、他のメンバーを招集する必要もないとまで言い張る・・・・・)

>>735、736

738:九条朱音◆3.:2022/01/18(火) 11:42

>>736

朱音
「何を言って……たった一人でどうにかなるような奴らじゃないって事は知ってるだろ?」

精神統一や一朝一夕の鍛練でどうにかなるものじゃない。

多少の力の差はあれど、あの難敵、蟲鴉や水鴉クラスの十二鴉が少なくともあと十羽(正確にはルインに粛清されたり、ファーストとの戦いを避けた素鴉を除いて七羽)いる上

たった一人で五十人以上いたファーストの攻撃部隊を一方的に壊滅した剱鴉に、一度桜空を圧倒した霞鴉に加え、その剱鴉と霞鴉と同格の存在がもう一人存在している上に、その三羽鴉をも超える金鵄もいる……

ファーストの全戦力をぶつけて漸く互角か、少し劣勢ぐらいの戦力差であるにも関わらず、それにたった独りで挑むなど無謀としか言いようがない。

朱音は少し呆れながら応える。

739:中川 隆次:2022/01/18(火) 18:25

>>737

「……!?」

耳を疑った。
何故この状況でそんな言葉が出てくるのか。
実は雨風でとっくに頭がやられていたのではと考えてしまう。
当然ながら九条も異を唱える。しかし、



しかし……



「待ちな姐さん、ここは大将の言う通りにしてみましょうや」

桜空の可能性に、賭けた。
こういう事を言い出した彼が止まらないのはもう十分身に染みている。
それに、上手くは言えないが今の彼にはただならぬ『何か』がある。
それならば下手に反対せず、背中を押してやるのが上策だと判断した。

「但し、俺達はバックアップが出来る立ち回りをさせて貰いますよ。いいですね、大将?」

ここは譲れない。Firstの一人として、狼谷から託された者として役目は全うしなければならないのだ。

740:始まりの惨劇◆gI:2022/01/18(火) 18:57

桜空「あぁ、わかってるさ・・・・・俺だって馬鹿じゃない、お前達からすれば無謀にも程があるってことだろ?」

(朱音の反論に、いつもなら少し怒り気味で反論するのだが、今の桜空は朱音の反論にも落ち着いた様子で対応している・・・・・

いつも喧嘩に発展するのは、お互い相手の意見が間違っている、もしくは気に入らないという感情からであり、今喧嘩になっていないのは桜空自身も無謀なことだとわかってのことなのだろう・・・・・)

>>738

桜空「例えば、それはどんなことだ・・・・・?」

(バックアップが出来る立ち回り、と聞けば、それは例えばどんなことなのかと問いかける・・・・・

今の桜空は、できるだけ仲間達を巻き込みたくないという強い意志が、戦いから仲間達を遠ざけ、自分だけでも八咫烏という立ちはだかる巨大な壁に挑む気でいる・・・・・

もし、中川達にも危険が及ぶようなことであれば、この時点でストップをかけておかなければいけないと考えている・・・・・)

>>739

741:九条朱音◆3.:2022/01/18(火) 19:30

>>739-740

朱音
「とても正気だとは思えないけど………
アンタらがそこまで言うのならアタシもアンタらの考えに乗るよ!」

桜空一人が言うのであれば、とても賛成し難い事なのだが、そこへ、この中では比較的冷静に状況分析の出来る中川まで賛成した事から、二人の中には何かしらの考えがあると思い賛成する。

自分は昔から一人で敵陣に突っ込んで成果を上げ続けて来た、叩き上げの存在であり、戦術や戦略を組み立てると言った器用な事は出来ない。

他力本願のような形になってしまっているが、二人の実力と秘策に賭けることを決めたのには、この無謀とも言える戦いの中でも諦めない、自信を感じたからだ。

742:中川 隆次:2022/01/18(火) 21:41

>>740

桜空は朱音の反論に対しても感情的にならず、平静に対応してみせた。あの時とはまるで別人である。

「そうですね、今回の場合は集団戦になるから、索敵が主になるでしょう。あとは、大将が万一倒された時、大将を運んでの撤退ですね」

勝率は問題ではない、ここで重要なのは『桜空本人以外が想定し得る、最悪の事態』に対処する為の保険の存在だ。
そして、自分の能力ならばこのどちらもこなせる。

「無論、大将が奴らを全員倒し、俺の考えが杞憂に終わればそれが理想的です」

だが未来はどうなるかわからない、故に事前に打てる手は打っておきたいのだ。

743:始まりの惨劇◆gI:2022/01/19(水) 04:01

桜空「・・・・・前もって、これをお前達に渡しておこう」

スッ・・・・・

(今回ばかりは相手が悪すぎることから猛反対されるかと思っていたものの、腕を組み、真剣な表情でただ話を聞いている紀を除き、二人共賛同してくれたこのタイミングで、桜空はズボンのポケットから、何かを取り出す・・・・・

それは茶封筒であり、茶封筒には『遺書』と書いてあった・・・・・)

>>741、742

744:九条朱音◆3.:2022/01/19(水) 12:56

>>743


朱音
「おお!何か金一封か何か入っているのか?
………って、んんんん!!?」

二人の意見に賛同し、その開始を待っている最中、桜空が茶封筒を差し出して来たため、それを意気揚々と受け取る。

餞別か作戦の指示書を渡してくるのかと思いきや、封筒に書かれた"遺書"の二文字が目に飛び込んで来ると、あまり物事を深く考えない朱音であったものの、流石にこれには驚く。



朱音
「おいおいおいおい、こんな縁起の悪いものを渡されても士気が下がるだけなんだけど?死ぬ気満々じゃないか。」

745:始まりの惨劇◆gI:2022/01/19(水) 17:28

桜空「死ぬ気満々だと?ふざけるな!元より死ぬ気なんてサラサラねぇよ!!!!!」

(狼谷を亡くしたばかりで死ぬというワードにかなり敏感になっているらしく、いつもとは違って落ち着いた様子だった桜空は、それまでとは打って変わって急に怒鳴り声を上げる・・・・・

「俺はいつだってお前達の身を案じながら自分だって生き延びることを考えて今までリーダーのしてやってきたんだ!だが今回の戦いでもしかしたら命を落とすかもしれない、そんな気持ちが生まれるほどに今回は相手が悪い!だからもしもの時の為にこうやって言い残しておくべきことを書いたんだ!これは保険だ!もともと死ぬ気なんかない!!!!!」)

>>744

746:中川 隆次:2022/01/19(水) 19:45

>>745

「……わかりました。貴方の覚悟と配慮、確かに聞きました」

桜空の悲痛な叫びを聞き、自身も改めて気を張り直す。
狼谷の旦那に報いる為にも、つまらない失敗はできない。

「ああ、それと……」

「言葉一つでいちいちヒスってるようじゃ、返り討ちで犬死にだ。小僧」

血も凍るような声色で釘を刺す。

「……けど、そうならないように俺達も死力を尽くしますよ。まあ大船に乗ったつもりでいて下さいな」

しかしまたすぐにいつもの軽薄男に戻り、人懐っこい笑顔で締めた。

「姐さんもそれでいいですね? なーに心配はいらないっすよ、終わったら俺が一杯くらい奢ります」

朱音の不安を拭うように明るい口調で説得を試みる。また、封筒の中身が金銭でなかったことに対するフォローも入れておく。

747:九条朱音◆3.:2022/01/19(水) 21:44

>>745

朱音
「黙って聞いていれば……!!
死ぬ気の無い奴が遺書なんか書くか!!
もしかしたらも、万が一も無い!必ず生きて帰る!それだけ言えば充分だろうが!!」

自分が二人の考えに乗ったのは、二人が必ず果たすという覚悟と自信を感じられたからだ。にも関わらず、弱気や弱音を聞いて、その覚悟や決意が揺らぎうるものであるとわかると、怒りを露にしていく。

748:九条朱音◆3.:2022/01/19(水) 21:53

>>746

朱音
「……アタシはもう知らん。」

桜空の渡そうとした遺書を受け取らずに近くのテーブルの上に置くと、両腕を組んで壁に背を預け、自分はもう止めもしないと言う。

先程までの自分は必ず生きて帰る、必ず勝利する。
始めから勝率の無い戦いだ、虚飾とは言えど、それを掲げられるだけの勇気と意思を感じたから警察官と言う立場と肩書きを捨ててまでこの組織に来た。

政府の上層部にいる者達は己の利権と利益のために腐敗を容認し、自らの意思や信念も無く、己の手が届く範囲しか干渉しなかった……

そんな連中では決して持ち得ない強い信念を感じており、それがあれば世界をも変えられると信じていたからだ……

だが、先程の桜空の言動は明らかにそれを反語にするものだった。
自分は叶わないかもしれない、力及ばず命尽きるかもしれない、自分が命を落としたら……と言ったように臆病風に吹かれたような、半ば自暴自棄なものであったからだ。

だからこそ、朱音は失望と落胆を隠すことなくそう応える……

749:始まりの惨劇◆gI:2022/01/20(木) 05:54

桜空「・・・・・あぁ、任せた・・・・・」

(今まで聞いたことのない中川の声色に少し驚くも、すぐさま任せたと一言だけ呟く・・・・・

ヒスっている、か・・・・・と内心思うも、かなり精神的に追い詰められている今の自分は、この言葉には流石に逆らえなかった、これは紛れもなく事実でしかないからだ・・・・・)

>>746

桜空「お前に何がわかる!政府の闇がどうたらこうたらなんてちょっと知ったくらいでこの組織に入ったような奴がわかったようなことを言うな・・・・・!!!!!」

(桜空自身、この組織のリーダーになってからは、メンバーのことをいつでも思って生きてきた・・・・・

メンバーの過去も全て受け入れ、前に進んできた・・・・・

だが、今この瞬間、ついカッとなって突発的に心にもないことを朱音に言ってしまう・・・・・)

>>747

750:九条朱音◆3.:2022/01/20(木) 13:32

>>749

朱音
「………!?
………ああ、そうかよ……それならもうアンタの好きにしな……」

しかし、自分がファーストに入る際のきっかけや理由については話していなかったにも関わらず、それを知っていた事に驚きながらも、失望した朱音は足早にこの場を立ち去って行く……

普段ならばここでヒートアップして大論争になったりするのだが、それをせずに立ち去る事からもう話す余地も無いと判断したのだろう……

八咫烏との決戦の前に朱音は姿を消してしまう……

751:始まりの惨劇◆gI:2022/01/20(木) 18:24

桜空「・・・・・」

(朱音が立ち去った後、言い過ぎてしまったと立ち尽くしながら後悔する・・・・・

だが、一人でも今回の戦いに関わる人間が減ったことは、逆によかったのかもしれない・・・・・

内心、自分はクズだと思うが、これが最善の策とも思えてしまう自分がいる・・・・・)

>>750

752:中川 隆次:2022/01/20(木) 21:15

>>751

「あっちゃー……」

舌の根も乾かぬ内にこの体たらく。
流石の隆次もこれには呆れ果てた。
狼谷の遺志を放り投げてしまいたくなる。

(いや……ここ最近で立て続けに状況変化の連続だからな。完全に冷静さを保てってのも酷な話か)

何とか自分を押さえ思い留まる。そうだ、ここで自分が冷静にならなくてどうする。今朱音が去ってしまった以上桜空のブレーキ役は自分しかいないのだ。

「行っちまったもんは仕方ないですぜ大将。俺がやれるだけやってみますよ」

そして、一歩引いた視点で見れば桜空は見事彼女を危険な前線から遠ざけた。
もしかすると無意識の内に、仲間を死地に行かせない為の最適解を選んでいたのかもしれない。

753:始まりの惨劇◆gI:2022/01/21(金) 06:03

桜空「・・・・・あぁ・・・・・」

(桜空は一言だけ上記を呟くと、そのまま自室へと戻ってゆく・・・・・

かなり追い込まれているが、戦闘へ向けての最終準備をしなければならない、だからこそ、ここでただただ落ち込んでいるわけにはいかない、桜空は今するべきことをしなければならない・・・・・

歪み切った正義に立向かう為に・・・・・)

>>752

754:無敵の鴉◆3.:2022/01/21(金) 14:39

【First神奈川第二支部】


桜空の救出作戦が決行され、狼谷が死亡した二日後…
桜空が捕らえられていた八咫烏の拠点への進行準備をしていたファーストの拠点を含めた、神奈川県内に点在していたファーストのアジトが次々と壊滅されていく……

襲撃されたアジトにいた少数の生き残り達は口々に
"何処から攻撃されたのかわからない"
"霧が出たと思ったら音も気配もなく仲間が次々とやられた"
"霧の中に入った奴は誰も助からない"

と言ったように、まるで命を奪う化学兵器が使われたかのように、生き残った者達はその謎の霧に怯えてしまっていた……

壊れ、捻れ、歪んだ正義を掲げる氷華が率いる八咫烏による日本全土を地獄へと変える序章はこの時点から始まる……

755:始まりの惨劇◆gI:2022/01/21(金) 16:34

紀「まさかここまでやるとは、完全にしてやられましたね・・・・・」

(八咫烏による本格的な悪人粛清が始まったことを知り、紀は別の班がいるアジトへと赴いたものの、そこの光景は悲惨の一言に尽きるものだった・・・・・

よほどの悪人でもここまではしないだろうと言えるほどに、上半身や頭部を失っている死体や、原型を留めていない死体など、地獄絵図が広がっている・・・・・)

>>754

756:無敵の鴉◆3.:2022/01/21(金) 16:47

>>755

???
『君はFirstの主要戦闘員の一人だね……?』

紀が現場に訪れ、その惨劇を目の当たりにしたところで、周囲には薄い靄のようなものが広まり始め、視界を奪い始める……

そして、周囲の靄の中から小さく反響するように中性的な声が聞こえ、紀が主要戦闘員の一人かと問いかける。

757:始まりの惨劇◆gI:2022/01/21(金) 19:08

紀「・・・っ・・・・・!・・・・・えぇ、いかにも、私はファーストの者ですが・・・・・」

(戦闘において大事なのは、取り乱さずに冷静さを保つこと・・・・・

冷静でいれば負けることはない、ということはないが、こういう時こそ落ち着いて対処せねばならない・・・・・

見たところ、相手の能力はさしずめ霧に化ける、といったところだろうか・・・・・)

>>756

758:無敵の鴉◆3.:2022/01/21(金) 19:16

>>757

???
『フフッ、やっぱりか……
丁度いい、剱鴉が逃してしまった君を"ボク達"が代わりに葬るとしよう。』
《バキバキバキバキバキ…》

相手が霧に化ける異能であると予測した紀の考えを裏切るように紀の背後から、尖端が鋭利な刃物のようになっている紫色の無数の枝が伸び、紀を背後から不意打ちをしようと迫って来る……

759:始まりの惨劇◆gI:2022/01/21(金) 19:23

紀「不意打ち、ですか・・・・・使い古されたやり方ですね・・・・・」

グォッ・・・・・!

(裏社会の人間である以上、紀は不意打ち程度であれば仕掛けられることに慣れているのか、咄嗟にジャンプして身体能力の高さを活かした回避をする・・・・・

「貴方の言い方からして、一人ではないですよね・・・・・?出てきたらどうです?」)

>>758

760:無敵の鴉◆3.:2022/01/21(金) 19:47

>>759

《ヒュオッ》
紀が避けた先を狙い済ましていたかのように鋭利な刃物のような羽根が複数同時に紀が着地したタイミングを計って撃ち出される……

周囲は靄に包まれているため、次に何処からどのような攻撃が飛んでくるのかはわからない上に、どれだけの敵がこの霞の中に潜んでいるのかはわからない……

生存したファーストのメンバーが霧を異常に恐れていたのは、この得体の知れない攻撃によるものなのだろう。

761:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 05:47

紀「くっ・・・・・!」

バッ・・・・・!

(紀は能力で地面の瓦礫を浮遊させ、羽の猛攻をなんとか防ぐ・・・・・

辺りが霧に包まれていることが、どこから攻撃を仕掛けてくるのかわからないという攻撃を仕掛けられる側としてはかなり厄介な状況を生み出している・・・・・)

>>760

762:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 11:38

>>761


《グオッ》

横を薙ぎ払うようにして茨のように無数の棘が生え、複数の枝や蔦が絡まり、大木のようになった巨大な枝が紀に向けて迫って来る。

今度は瓦礫による防御は期待できない上に、地を払うようにして振るわれた一撃である事から飛び上がる他に回避する手段は無い……

先程の槍のような枝の異能の作用によるものであるが、何処にも術者の姿が見えず、何処からどのようにして攻撃しているのかはまるで見えない…

息をもつかせぬ猛攻。
霧は濃さを増しており刻一刻と周囲の状況は悪化を辿っている。

763:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 18:35

ヒュオッ・・・・・!

紀「姿も見せずにただただ攻撃とは、とんだ卑怯者ですね・・・・・」

(紀はファーストのメンバー、当然世間で言うところの悪人だ・・・・・

だが、悪人にも悪人なりの美学がある、姿も見せずに次から次へと獲物を仕留める為だけにただただ攻撃を繰り出してくる者は、紀の美学に反する卑怯者として認定される・・・・・)

>>762

764:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 18:48

>>763

霞鴉
『フフッ、相手の手の内がわからないのに素直に攻撃を仕掛ける訳がないだろう?』

霞鴉は冷静沈着な性格をしている。
常に相手の手の内を分析し、情報を集め、相手の異能について把握した上で、最も相手にとって効果の高い技や攻撃だけを繰り返す……

紀と直接戦った蟲鴉も水鴉も死亡した今、実戦以外で情報収集する方法が無い…だからこそ、部下達に攻撃をさせているのだろう。

霞鴉は油断も慢心もしない。
最適解のみを求め、情報を重視する
こうして戦ってきたからこそ、苛烈な戦場において怪我の一つもせずに勝ち続け"無敵の名"を得るに至った…




大鴉
「ハッハッハァーッ!!」
《ヒュオッ》

眼前から迫る樹木の鞭を飛び上がって回避した紀に向かって両腕が翼になり、足が鋭利な鉤爪の生えた鳥類のような脚となった逆立った黒髪の男が飛びかかる。

空中では動きが大きく制限され、その動きは単調なものになってしまう。
それを突くようにこのタイミングで攻撃を仕掛けて来たのだろう。

彼の脚の鉤爪はナイフのようであり、捕まってしまえば動きを封じられるだけでなく、大量の出血を強いられてしまうだろう……

765:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 22:12

紀「っ!!!!!」

グッ・・・・・!

(紀は能力で相手の動きを止めると、そのまま地面へと猛スピードで落下させる・・・・・

こうなったら、自分の体への負荷なんていちいち考えずに、制限時間ギリギリまで能力を行使して戦い尽くすしか道は残されていない・・・・・)

>>764

766:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 22:49

>>765

《ギラッ》

紀が地面に落とした黒髪有翼の男は周囲を包む濃霧の中へと消え、自然落下し始めた紀の足元には無数の棘が生えた茨によって床の一部が覆われ、即席の棘床を形成している……

もし、このまま落下してしまえば、両足に棘が突き刺さり、機動力を封じられてしまう事になる。

更に、機動力を削がれた状態では霧に潜む者達からの攻撃を防ぐ事は出来なくなってしまうだろう

視界の悪さと人数の優位性を利用した巧みな戦術構築能力、そしてそれらさえも単純な戦力としてだけでなく、情報分析として用いる機転、これこそが霞鴉が三羽鴉たる由縁

767:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 03:54

紀「っ・・・・・!!!!!」

グッ・・・・・!

《危なかった・・・・・一秒でも反応が遅れていたら、全身に突き刺さっていた・・・・・》

(地面に落ちる寸前、自分自身を浮遊させてなんとか一時的に難を逃れる・・・・・

流石は八咫烏のメンバーの上位に位置する三羽鴉、といったところだろうか・・・・・

だが、こちらもやられているばかりではない・・・・・)

紀「そろそろ、こちらも反撃させていただくとしましょうか・・・・・」

>>766

768:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 04:02

>>767

霞鴉
『フフッ、少しは抵抗してくれないと面白くないからね?
さあ……君の足掻きを見せておくれ。』

濃霧の中に潜む霞鴉はそう言葉を告げる……
すると、その次の瞬間、紀の視界の端で小さく何かが光ると、その光に向けるようにして無数の羽根弾と鋭利な槍のような枝が紀の左右から迫る。

この濃霧の中では、敵味方の区別がつかず、同士討ちを起こしてしまいそうな状況でありながら、それが起こらなかった理由……

それは光の反射と拡散を調整する事で紀の背後や死角を発光させる事で目印とし、そこを中心に範囲攻撃を仕掛けさせたり、動きや位置を予測しているのだろう。

相手が感知しにくい、死角に小さな閃光を起こす事で同士討ちを避けつつ、相手の位置を相手には悟られないように知らせる………

これが霞鴉の戦力運用の法則の一つだ。

769:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 07:03

紀「くっ・・・!この程度で負けるわけには・・・・・っ・・・・・」

ぐぐぐっ・・・・・!

(左右からの攻撃を能力でギリギリ当たる寸前で磁石が反発するようにぐらつきながらも停止させることに成功する・・・・・

が、紀の体への負担が、じわじわと大きくなり始める・・・・・

だが、今の光で何故霧の中でも自分の位置がわかるのか、やっと理解出来た・・・・・

となれば、これを利用するという手もある・・・・・)

>>768

770:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 11:28

>>769

《ググググ…》

左右から迫る枝槍と羽根弾の数と威力が少しずつ増加している…

相手の攻撃のタイミングや位置把握方法がわかったとしても、それを活用する方法は限られている…

攻撃に専念する事の出来る八咫烏とは違い、防御と回避を行うだけでなく、現状を打開するための策を練り、実行しなければならない……

時間の経過と共に力の消耗は激化していく中、過剰な異能使用によるデメリットや反動が起きる前に打破しなければ…その先には死しか待っていない。

771:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 11:56

紀「・・・っ、あ゙あっ!!!!!」

グォッ・・・・・!

(左右から迫り来る攻撃をなんとか別方向へと跳ね除ける・・・・・

「いいでしょう・・・・そこまでして私を怒らせたいのであれば、望み通り地獄を見せてやりましょう・・・・・!」

紀は限界を迎える前にやれるだけのことをやり、そして早い所ここから立ち去ろうと考える・・・・・

「さぁ、来るなら来なさい・・・・・」)

>>770

772:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 13:34

>>771

霞鴉
『面白いことを言うね。
地獄にいるのはキミだと言うのにね?』

次の瞬間、再び紀の左右から無数の枝槍と羽根弾が放たれる…

しかも、攻撃箇所を悟られないように場所を移動しながら攻撃をしているため、不規則に攻撃方向が変化しており、それが結果として周囲のあらゆる方向からの同時攻撃に繋がっている。

視力が使えない濃霧の中、一方的に攻撃される…
この不安と恐怖に押し潰される前に打開する術はあるのか…!

773:始まりの惨劇◆gI:2022/01/24(月) 05:55

紀「随分派手にやってくれるじゃないですか・・・・・」

カッ・・・・・!

(紀は霧の中で感覚を研ぎ澄まし、攻撃を紙一重で避けながら空中に向かって何かを投げる・・・・・

すると次の瞬間、辺り一帯が激しい光に包まれる・・・・・

恐らく閃光弾を投げたのだろう・・・・・)

>>772


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