物語の舞台は現代日本
1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる
冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語
>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!
夕渚「確か・・・・・その通り二週間前!氷華記憶力いいね!」
(カレンダーに氷華が来てくれた日には印をつけており、氷華が確か最後に来たのは二週間ほど前だったかと呟けば、カレンダーを確認してその通りだと答え、氷華の記憶力のよさに少し興奮気味で上記を返す・・・・・
そして「バナナ、食べる?」と、学校の友達がお見舞いの品として持ってきてくれたと思われるいくつかの果物から、バナナを選んで差し出す)
>>200
>>201
氷華
「ありがとう。
貴方へのお見舞いの物」
最初に彼女と会った時の事も鮮明に覚えている……路地裏で半グレの集団に絡まれているところを助けた時の事も……記憶力がいいと自分を褒めてくれる夕渚に感謝すると、彼女が学校の友人から貰ったお見舞い品を
氷華は微笑んではいるものの、悪を倒せば倒すほどに、他者を信じたり思いやる事が出来ない程の不信と憎悪を募らせ、その心からは人間性が削られてしまい、その影響で最初に夕渚と会った頃に比べて明らかにその顔は人間らしい温もりが失われてしまっているのだが、氷華自身はその事に気付いていない……
氷華
「本当なら貴方にはもっといい病院を紹介して、沢山のお見舞い品をあげたいところなのだけれど……私の立場的にそれが出来ない……だから代わりにこれをあげる。」
《パキンッ》
氷華は右手の掌に氷の鶴を生成して見せる。
千羽鶴をイメージしたもので、今にも動き出しそうな程に精巧な造形をしており、硝子細工のように綺麗な物となっている……
本来なら多額の支援金や、よりより医療装置の整った病院に移動させてあげたいのだが、そんな事をすれば直ぐにその提供者として自分の存在が明らかになってしまい、間違いなく報復として夕渚にまで危険が及んでしまう事から出来ずにいるため、これが氷華が出来る唯一のお見舞い品となっている……
もっとも、氷華の形成した氷は術者である氷華が去ってから少しの時間が立つだけで直ぐに気化して跡形も無くなってしまうのだが………
>>201
氷華
「ありがとう。
貴方へのお見舞いの物」
最初に彼女と会った時の事も鮮明に覚えている……路地裏で半グレの集団に絡まれているところを助けた時の事も……記憶力がいいと自分を褒めてくれる夕渚に感謝すると、彼女が学校の友人から貰ったお見舞い品の一つであるバナナを受け取ると、彼女からの善意を無駄にしないために「ありがとう、貰っておくわ」と応えてそれをコートの内ポケットの中に仕舞う。
氷華は微笑んではいるものの、悪を倒せば倒すほどに、他者を信じたり思いやる事が出来ない程の不信と憎悪を募らせ、その心からは人間性が削られてしまい、その影響で最初に夕渚と会った頃に比べて明らかにその顔は人間らしい温もりが失われてしまっているのだが、氷華自身はその事に気付いていない……
氷華
「本当なら貴方にはもっといい病院を紹介して、沢山のお見舞い品をあげたいところなのだけれど……私の立場的にそれが出来ない……だから代わりにこれをあげる。」
《パキンッ》
氷華は右手の掌に氷の鶴を生成して見せる。
千羽鶴をイメージしたもので、今にも動き出しそうな程に精巧な造形をしており、硝子細工のように綺麗な物となっている……
本来なら多額の支援金や、よりより医療装置の整った病院に移動させてあげたいのだが、そんな事をすれば直ぐにその提供者として自分の存在が明らかになってしまい、間違いなく報復として夕渚にまで危険が及んでしまう事から出来ずにいるため、これが氷華が出来る唯一のお見舞い品となっている……
もっとも、氷華の形成した氷は術者である氷華が去ってから少しの時間が立つだけで直ぐに気化して跡形も無くなってしまうのだが………
【追記版】
夕渚「わあぁ〜・・・・・すごい綺麗・・・・・」
(まるで無邪気な子供のように目を輝かせながら氷の鶴を受け取ると、そっとお見舞いの品である果物の横に置き、数秒眺めてから「氷華はさ、代わりにって言うけれど、私病気が治るのと・・・・・いや、それ以上に嬉しいかも♪こうしてお見舞いに来てくれるだけでも、病気なんかに負ける気しないもん!」と、氷華からのエールはしっかりと受け取っており、立場上いい病院を紹介したりできずに歯がゆい思いをしている氷華とは対称的に、かなり前向きである・・・・・)
>>203
>>204
氷華
「……………………。」
氷の鶴を受け取り、傍に置き、自分が見舞いに来てくれるだけでも嬉しいと言ってくれる夕渚からの言葉を聞いて、氷華は微笑んだまま、少しだけ黙り込む。
罵詈雑言でも恨み言でも無い、純粋な好意。
それが殺戮と闘争の世界で生き続けて来た氷華にはとても深く染み込む……
端から見ると何の事も無い、見舞いに来てくれた事へのお礼として見えるのだが、今の氷華にはそんな何気無い言葉の一つでさえ、かけがえの無い物になっている。
そう言えば昔……今となっては遠い昔の事になってしまったものの、生き別れた弟にもこうした言葉をかけてもらっていた事を思い出す……あの頃の自分が今の自分を見たらどう思うのだろうか?
氷華
「ええ、私も……こうしている間が一番落ち着くわ。」
此処でならば、金鵄である事や、正義のために現世を地獄にしようと考え、他者に弱みを見せずに強い自分だけを見せ続ける必要がなく、まるで普通の人間になれたかのように思える。
だが……自分は何時までも安寧の中にいる訳にはいかない。
自分は世界から悪を根絶するために戦い続けなければならない。
これは強い力を持った自分の宿命であり使命だ。悪がいる限りこの世界では終わり無き恐怖と悲しみに満たされたままであり、それに終止符を打つために自分は戦い続けなければならないからだ。
夕渚「・・・・・氷華、ちょっといい・・・・・?」
(上半身を起こして、相手の両頬に両手を添え、じっと目を見つめる・・・・・
それは、まるで子供がなにか悪いことをした時に親が嘘を見破るための行動、もしくは泣いている子供を落ち着かせるために親がする行動のどちらにも考えられ、夕渚の表情、雰囲気は普段の明るく子供っぽい無邪気な感じとは異なり、どこか大人びた印象を受ける・・・・・)
>>205
>>206
氷華
「……?
どうかしたの……?」
以前までの自分であれば落ち着いて穏やかな、人間としての自分でいられる筈の場所にいる中でもこの内面的な変化を感じ続けてしまう……
少しずつ自分が自分でなくなっていくような感覚……
だがそれ以上に、その変化に対する拒絶反応や違和感が自分の中から無くなっている事に焦りを覚えてしまう。
最終的に自分は異能と同じように氷のような心をした存在になってしまうかもしれない……そうなった時……夕渚はどう思うだろうか?……弟が生きていたとしたら……そんな自分を見て何を言うのだろうか……?
だが、自分が止まれば世界は悪と腐敗が蔓延る世界になってしまう。
誰かがやらなければならない。誰かが世界を変えなければならない。
それをするために自分は強い力を持って生まれた。
自分にしか出来ない、自分の生まれてきた意味、存在理由だ。
叶うのならば、身も心も完全に人ならざる者になってしまう前に世界を救いたい……
夕渚「・・・・・氷華、なんか思いつめた顔してる・・・・・」
(そう言うと、両手を下ろして「どうしたの?・・・・・何か、お仕事で嫌なことでもあった・・・・・?」と、氷華の表情の奥底に隠れた氷華自身もよくわからないような感情に、直感的に気がつく・・・・・
こうして毎日毎日病室で過ごしている夕渚には、到底氷華の苦労をわかることはできない・・・・・
そもそも、氷華の立場上、本来ならばこうしてこの場にいることはそもそもないのだ・・・・・
住む世界が違うとはよく言うが、二人の関係は正に友人であると同時にそれに該当する・・・・・)
>>207
>>208
氷華
「……………!!」
第三者から見れば氷華は眉一つ動かさずに話しているように見える程、その表情に変化はほぼ無かったものの、その僅かな変化を見逃さずに言葉をかけた夕渚に少し驚く。
彼女は異常に勘が鋭い。他の者であれば見抜けない程の小さな変化にも気付ける……嘘を付いて誤魔化そうとしても彼女は見破るだろう……加えて、滅多に会うことの出来ないと言うことからも、氷華自身は気付けないような変化にも、大きな変化として気付けてしまうのだろうか。
両頬を押さえ、真っ直ぐにじっと自分を見つめる夕渚に対して氷華はまるで氷のように冷たく、深海のように暗い瞳を持って見返す……氷華の体は異能による影響からか少し冷たく、まるで氷像に触れているかのように感じるだろう。
氷華
「……貴方は自分が自分でなくなるような感覚を覚えたことはある……?本当に今此処にいる存在は自分なのかわからなくて……本当の私は実はもう
そして……その事を嫌だとも思わなくなっている自分が……怖い。」
商店街の巨大なバルーンを触れずに瞬時に凍結させたり、直径10m以上もある巨大な氷塊を瞬時に生成してその軌道を自在に操る、圧倒的多数の敵に囲まれた状態でも逆に蹂躙するだけの格闘技術、戦闘能力を持ち、怖いものなど何もない最強の存在である筈の氷華は自分の抱く"恐怖"について話す。
そう語る氷華の顔や声からは明確な恐怖心は感じられない……いや、その恐怖心さえも削れて無くなってしまっている……
夕渚「・・・・・えっと・・・・・私、あまり頭よくないからさ、氷華の言ってることは多分把握しきれていないと思う・・・・・ただ、氷華は氷華だよ?私の大事な友達・・・・・」
(そう言うと「ってか、氷華体冷たいよ?最近冷え込んできているから、風邪ひかないようにしないと!」と、氷華の体の冷たさ=能力が関係しているから、という結論ではなく、外の風が冷たいからだという結論に結びつける、自分でも言っているとおり、やはり頭はよわよわだ・・・・・
だが、氷華は氷華であり、それ以外の何者でもなく、大切な友達であると答える・・・・・)
>>209
>>210
氷華
「ありがとう……そう言ってくれると……私はまだ私なんだって安心できる……」
氷華は微笑んだまま、夕渚の自分は自分だと言ってくれる言葉を聞くと、彼女に感謝の言葉を口にする。彼女はあまり賢い方ではなく、あまり深い部分まで推測しての言葉では無いと思われるものの、それでも氷華は彼女の言葉を聞いて安心する……
氷華
「あはは、私は大丈夫。少し夜風に当たりすぎただけ。
それじゃあ……私は帰るけど……ちゃんと勉強もしないと駄目よ?知識は力になる。今は役に立たなくとも、何時かは役に立つから……」
数多の戦闘の中で鍛え上げられた聴力が見回りの看護師の後音が廊下から聞こえて来るのを捉えると、これ以上長居していると看護師に見付かってしまうと思い、病室の窓を開け、外に出ようとする。
此処は地上5階の場所であるため、普通に考えるととても出入り出来るような場所でもないのだが、氷華は氷の足場を作ることで高度を無視して移動することが出来る。
夕渚「わかってるってぇ〜!こう見えても勉強はしてるんだよ?・・・・・一応・・・・・」
(一応の部分だけ、若干苦笑いしながら言うと、窓から帰ろうとする氷華に「またね、気を付けて帰ってね・・・・・」と、笑顔だがどこか別れを惜しむような感情も感じられる表情で、氷華に言う・・・・・
夜風が、氷華を再び八咫烏の長へと引き戻すかのように吹き付ける・・・・・)
>>211
>>212
氷華さ
「ええ……また……ね?」
氷華は最後にそう短く呟くと、窓の縁から身を乗り出し、自身の足元に氷の足場を生成し、それに乗ると、夕渚の方に振り返り、久し振りの再開にも関わらず、あまり長く入るけどれなかった夜風に青みのかかった銀色の髪を靡かせまたを立ち去ろうとする。
夕渚「・・・・・かっこいい」
(やはり、病室にいる時と見送る時とでは、氷華の雰囲気は違った印象を受ける・・・・・
氷華は氷華、それ以外の何者でもないが、仕事へと戻る時はまるで自分と接している時とは別人格が出てきているようにも時々追うことがある・・・・・
氷華がさっき言っていたことは、正に今自分が考えていることなのだろうと思うが、氷華の真面目さをただ自分が勘違いしているだけだと結論づける・・・・・
そして、夕渚はゆっくりと眠りについた・・・・・)
>>213
【八咫烏 新宿ビル/幕間イベント】
新宿にある八咫烏の所有するビルの屋上に氷塊に乗った氷華が降り立つ。
此処が総本部と言うわけではないものの、現時点では指揮系統はこの建物内に全て集約されており、小さな会議場や、集会場も内包している。
剱鴉
「"ただいま"と"おかえり"……どっちを先に言うべきかな。」
氷華
「……!
剱鴉。貴方が一番最初に来てくれたの?」
屋上にある塔屋に背を預け、両手で身の丈程もある長い刀を抱えて腕を組み、目を瞑りながらもその雰囲気だけで氷華であると察知し、声をかける。
青い髪に眼帯の剣士……彼女が八咫烏最高戦力の一角。
三羽鴉の一人であり氷華の相棒の"剱鴉"その人だ。
これまでは香港で中国大陸へ八咫烏が活躍するための足掛かりを作るために渡っていたのだが、氷華による召集を受けた事で本国へ戻って来た……
剱鴉
「他ならぬ君からの召集だったからな。向こうにあった組織を潰して直ぐに戻って来た。ところで……ボク達を呼んだと言うことは……いよいよ始めるつもりなのか?」
氷華
「………ええ、この国に……いえ、この世界に地獄を顕現し、そこで全ての悪人を等しく裁く……そして私達の理想とする真の平和世界を築き上げる……そのための足掛かりとして、手始めにこの国の中枢を掌握する。
一週間で全てが決まる、全てが終わり……始まる。」
この世に"地獄"を作り上げ、全ての悪人を裁く。
夕渚と話していた人物とは同一人物とは思えぬ程に心の底まで冷たい瞳をして夜月を見上げ、そう宣言する。
これまで二千年以上の時を影から支えて来た八咫烏が……自らの故郷である太陽を目指すように、表の世界を破壊し、新たなる世界を築き上げようとしている……これが氷華にとっての"正義と"なのだろうか。
剱鴉
「………ボクは強くなれるのならそれでいい。だが、君がそれを望むのなら僕もこの刀を振るおう。」
3日後に行われるfirstによる八咫烏の極秘兵器工場の破壊を成功させることが出来なければ……泰平の世は終わりを迎え、戦前を超える凄惨な地獄が始まることになるだろう……
悠矢「お、久しぶりな子がいるじゃ〜ん?」
(頭の後で両手を組みながら、どこからともなく現れる・・・・・
相変わらず何を考えているかわからないニヤニヤした表情、そして相変わらず相手を小馬鹿にしたような口調、八咫烏のメンバーとしてどこか欠けているような感じで話しかけてくる・・・・・
そして「いつ見ても大きい刀だよねぇ〜、動きづらくないの?」と、剱鴉に聞く・・・・・)
>>215
【ファースト本拠地】
桜空「俺の方で三日後に備えて色々と準備をしておこう、狼谷、お前が持ってきてくれた情報で奴らになんとか立ち向かえるほどにこちら側はかなり有利なまでに上り詰めることが出来た、ありがとうな・・・・・」
(そう言うと、立ち上がって「今日はもう寝ることにする・・・・・お前も煙草は控えつつ、体を休めた方がいいぞ?」と、かなりのヘビースモーカーな相手の体を気遣いつつ、体を休めた方がいいと告げ、喫茶室から去ってゆく・・・・・
自室まで着くと、桜空は別途に横になる・・・・・
「・・・・・姉ちゃん・・・・・今、どこで何をしているのか、生きているかどうかすらわかんねぇけど・・・・・俺、戦うからな・・・・・姉ちゃんが昔目指していた正義の味方とは違うけど・・・・・俺、戦うから・・・・・」と、姉を思い出してそう呟くと、眠りについた・・・・・)
>>215
剱鴉
「緋染。お前はもう少し緊張感と言うものを持った方がいい。」
壁に背を預け、両腕を組んだままの状態で応える。
小柄な剱鴉に見合わない長大な刀であるものの、それを自在に振るうことで絶大なリーチを持つ。これまでこの刀の長さについて不便に思ったことはなく、それどころか底抜けに陽気に話している彼を見て思わずそう呟く。
悠矢「緊張感っつってもさぁ〜・・・・・俺達、ピンチになったことないじゃん?この前だって逃げられはしたけど圧勝だったし・・・・・」
(そう言うと、氷華の方を見て「ところでさぁ、氷華ちゃん何してたの?なんか時々どっか行ってるっぽいじゃん?」と、神出鬼没な悠矢でも流石に氷華がどこへ出向いていたのかは知らなかったらしく、この前の報酬をねだった時のように、しつこく聞き始めてくる・・・・・
八咫烏は個性的なメンバーが多いが、悠矢の場合は個性的というか、めんどくさくてしつこくて厄介である)
>>218
>>219
氷華
「………………。」
氷華は何も語らずに塔屋に入り、ビル内部へ入って行くと、剱鴉もまた氷華を護衛するようにその後ろに付いて歩いて行く。剱鴉は緋染が格下としか戦った事がないと知ると、少し呆れた様子になるものの、それ以上は言葉にせずにいる事から、相手にもしなくなり始めている。
悠矢「冷たいなぁ〜二人とも・・・・・まぁ、今に始まったことじゃないか・・・・・」
(そう言うと、二人の後を追いかけて追いつくと「まぁまぁ聞いてよ二人共、この前の奴ら、特に取引相手の方、って言っても剱鴉は知らないんだっけ?情報がどうのこうのっつってたチップがあったじゃん?」と、隅影と桜空が取引をしていたチップについての話を持ち出す・・・・・
「氷華ちゃんにあの戦いの後言ってなかったんだけどさぁ〜・・・・・あのチップ、実はこっそりすり替えておいたんだよねぇ〜♪これ、実物ね!」と、この前の戦いにおいて氷華にすら伝えていなかったとんでもない収穫物をスーツの内ポケットから取り出す・・・・・)
>>220
【氷華と桜空の過去編】
氷華
「ほら、桜空!
外に遊びに行こうよ!」
運命の歯車が狂わされる前、二人がまだ人間だった頃……
平穏な日常が繰り返され、特別裕福と言うわけでも、貧しいと言うわけでもなく、小さな田舎にある一件家の中、今となっては見ることの出来なくなった屈託の無い満面の笑顔をした七歳の氷華が当時五歳だった桜空の顔を覗き込んで一緒に外に遊びに行こうと誘う。
桜空「うん!今日は何して遊ぶ?」
(どこまでも純粋無垢で無邪気な笑顔を浮かべながら、桜空は大好きな姉の氷華の遊びの誘いにのり、氷華の手を握る・・・・・
まだ人間らしさがあり、暖かかった頃の氷華の手は、幼い桜空にとってはすごく安心できる手だった・・・・・
一緒に遊んで、時々喧嘩して、遊び疲れたら眠る、そんな当たり前の日常がずっと続くと思っていた幼少期、失われた日々の話である・・・・・)
>>222
>>221
【現在】
氷華
「……そう、それが価値のあるものかどうかは後程此方で解析させてもらう。褒美はその内容次第。」
氷華は振り返り、彼の持つチップを見て、その中にある情報がどのようなものなのかによって彼の行動に褒美を与えるかどうかを決めると応える。
振り返った氷華の瞳はゾッとするほど冷たく、商店街での民間人を平気で巻き込み、仲間を仲間ともおもない悪人への憎悪や、民間人が悪人を庇った事への困惑と言った感情が氷華の人格を更に削った結果、より冷酷になってしまっている……
>>223
【過去編】
氷華
「今日は空地に行こう!」
氷華は今の氷像のように冷たい肌とは違い、温もりがある手で優しく桜空の手を引いて、近所の空地に行こうと言うも。
今の氷華に見られるような氷のような瞳も、冷たい微笑もない。
純粋に楽しいと思って笑っていた、それが幸せだと自覚する必要もないぐらいに幸せな日々だった。
安らげる場所があった、
帰るべき場所があった、
守るべきものがあった、
血や屍を見る必要もない、心を削って戦う必要もない、
当たり前の人間としての暮らしがそこにはあった。
悠矢「りょーかーい!そんじゃ、俺今日は寝るから!おやすぅ〜♪」
(氷華のゾッとするほどどこまでも冷たく、容赦のない冷酷な目を見ても、悠矢は相も変わらずマイペースで呑気に接しながら、今日は寝ると言い残し、去ってゆく・・・・・
一応、悠矢自身もこれからのことに備えてはいるつもりだ・・・・・)
【ここで一旦過去編なりきりに徹しますね!】
桜空「空地!空地!」
(桜空ははしゃぐあまり、空地を連呼しながらジャンプして喜ぶ・・・・・
靴下も履かずに、氷華の手に引かれるがままにサンダルで外へと飛び出し、空地へと向かう・・・・・
何気ないこういう日常、かくれんぼや鬼ごっこなどで遊ぶのが、氷華同様に桜空も大好きだった・・・・・)
>>225
>>227
【過去編】
空地に到着したところ、空地では小学校高学年の男子生徒五人が一人の生徒を一方的に殴ったり蹴ったりを行っており、明らかなイジメが行われており、暴行している生徒達は全員が楽しそうに笑っている。
氷華
「こら!!大きい奴がよってたかって一人を虐めるな!!」
氷華は昔から正義感が強く、まだ小学校に入ったばかりでありながら、まるで臆すること無く、イジメを行っている生徒達を止めに向かう。だが相手は氷華よりも遥かに大柄な上に五人もいる事から
そんな中で、聞く耳さえ持たずにいきなり氷華を殴ろうとした生徒の拳を氷華は見切り、体を横に逸らして殴打を避け、そのまま相手の金的に蹴りを入れて一撃で一人をダウンさせ、そこから小柄で華奢な氷華一人だけで四人に囲まれた状況であるにも関わらず、その全員を素手の喧嘩で圧倒していく。
氷華は自分の生まれ持った高い身体能力と動体視力を決して自分のためには使わず、困っている人やイジメられている人を助け、守るためにのみ振るっていた……
【了解です!】
桜空「お姉ちゃんすごーい!」
(まだ5歳だから当然ではあるのだが、姉の氷華と違って身体能力も動体視力もまだ開花していない桜空からすれば、氷華は正に正義のヒーローそのものであり、憧れの存在だった・・・・・
「正義は必ず勝つのだー!」
喧嘩に負けたいじめっ子達を見ながら、桜空は正義は必ず勝つと決めゼリフのように言う)
>>228
>>229
氷華
「私は皆を助けたい!誰も苦しまずに済むようにしたい!そのために私はもっともっと強くなるんだ!家族も桜空も、みんなを守れるヒーローになる!」
まさか年下の女子、それもたった一人に対して五人がまともに反撃も出来ずにボコボコにされるとは思わなかったようで、困惑しながらも散り散りになって逃げて行き、助けられた生徒も氷華の驚きながらも感謝して去って行く。
そして、正義は必ず勝つと言って自分を褒めてくれる桜空に向けて自分は皆を助けたい、誰も苦しまないようにしたい、だから自分は今よりももっと強くなると自信満々に胸を張って言う。
女の子とは思えない程活発で元気、だが曲がった事や理不尽な事は決して見逃さず、どんな相手にも恐れずに挑みかかる勇猛果敢な少女、それが幼い頃の氷華だった。
桜空「僕も!僕もヒーローやりたい!」
(憧れの姉に続くように、桜空は自分もヒーローになりたいではなく、ヒーローをやりたいと言う・・・・・
まだ「なる」と「やる」の違いもあまりわからないくらいだが、ヒーローというものがどんな感じなのかだけは大体わかることから、なんとかして自分も姉と同じようになろうと必死になっている)
>>230
氷華
「それならどっちが先になれるか競争だね!!約束だよ!」
氷華は無邪気に右手の小指を出してどっちが先にヒーローになれるかを"約束"しようと言う。後に氷華は両親を失い、孤児院で過ごすことになるのだが、どれだけ過酷な環境に苛まれようと、このヒーローになると言う意思を捨てずにずっと抱き続けていたとも言える……
それが歪みきり、今を生きる者全ての敵となるとしても……
桜空「うん!約束!」
(そう言うと、桜空も右手の小指を出して指切りをする・・・・・
この時、後に不審者に襲われて、性格から容姿まで、何もかもが変わってしまうとはまだ夢にも思っていなかった・・・・・
ヒーローになれると思っていた・・・・・)
>>232
【回想→現在】
桜空と氷華の過去の思い出の一つ。
幼い頃に交わした理想とも呼べる約束。
氷華はビルの一室にある、テーブルと椅子、小さな棚にベッドだけと言う何時でも退避可能な簡素な自室にて、窓の外からの狙撃対策として部屋の電気を付けず、窓の外から差し込む月明かりだけを頼りに凍らせていたペンダントを開き、回想していた。
ペンダントの中には唯一生き残った肉親である自分の弟の桜空の幼い頃の写真が入っている……その写真の取り出し、裏に書いてある文字を見てクスリと笑うと、再びペンダントの中へと戻していく。
氷華
「……懐かしい思い出。
貴方は今、どこで何をしているの?」
桜空「・・・・・正義のヒーロー、か・・・・・悪という立場でありながら、この世界でしか生きていけない立場でありながら、悪になりつつある正義を止めようとしている俺達は、なんなんだろうな・・・・・」
(桜空は、月を見つめながら、自分把握なのか、それとも姉の目指していたヒーロー像とは違うものの、これもまたひとつの正義として成立するのか、正義と悪の定義とはなんなのかが、桜空を悩ませる・・・・・
もしまだ姉がどこかで生きているならば、自分を叱ってもらいたい・・・・・
どうすればいいかわからないが、叱ってもらいたいという感情だけが湧き上がってくる・・・・・
桜空は、不審者にリンチされた時に意識を失ってしまった為、当時の記憶がリンチされた時からその後については存在せずに、姉の安否すらもわからない状況だった・・・・・)
>>234
「 みなさまのお役に立つことで、この世界が しあわせ になることを ノエル は信じております 」
通り名 : ノエル ( 白鴉 )
性別 : ♀
年齢 : 12
役割 : 八咫烏構成員
容姿 : さらとぅるな白髪は下ろした状態だと腰あたりまで。光の加減により薄ら水色にもピンクにも見える不思議な髪色。水色のインナーカラー有でお団子にすれば普段のスタイルの完成。前髪は軽く目にかかるパッツン。サイドはどんなに内巻きにしようとも外に向いてしまう。ぱっちりとした大きな瞳は金色で、白い十字が特徴的。よく笑うしよく口を尖らせるしよく涙目、と感情は顔に全面的に押し出す。嘘とかつくのは全然向いてない。肌は陶器のように滑らかで白く、服装はパフスリーブのワンピース。ロング丈で白色。それを覆い隠すように、黒生地に金で百合の刺繍が施されたコートを羽織る。トップである金鵄に倣っているのか黒を基調とした服装をしている。身長は150cmに満たないほど。
https://i.imgur.com/2EZDVeX.jpg
性格 : みんなの為に頑張りたい、一心不乱に努力する新米構成員。太陽のように明るくおてんば元気っ子。組織に関する知識はまだ浅いが、兎に角この組織の役に立てば立つほどこの国の人達が笑顔( しあわせ )になると信じて疑わない。精神年齢が年相応に幼いので嫌なことがあったり上手くいかないことがあるとすぐ不貞腐れる。でも甘いお菓子をあげれば忽ち笑顔になる、しあわせなくらい単純な子だね。頑張ったからには褒めて欲しいし組織のみんなはすごい人ばかりだから認めて欲しい。人懐っこく、おしゃべりが大好きだからたくさん話しかけてね。
能力 : 力を込めた弓矢を放ち、それに撃ち抜かれた人の頭上には天使の輪のような拘束具が現れる(弓矢が当たった際のダメージはない)。この拘束具のある人はノエルの命令に従わなければならない。逆らおうとした場合には激しい激痛に苛まれることになる。また、術者に危害を加えようとした場合は最悪死に至ることもあるとか。解除法はひとつ、彼女の命令をひとつ聞くこと。
矢の的中に関わらず、現時点では5本分が限界。頑張れば10本とかいけるかもしれないけど、それはまだまだ先のお話。
武器 : 神童として八咫烏にスカウトされた際、特注で貰った短刀を用いる。また、武器が無くとも物理戦の方も得意となれるように、パルクール他様々な護身用武術を習っている。能力が能力なので弓矢の訓練を毎日のように熟すも、なかなか難しいのか命中率は低め。矢に力を込めればいいので、最近はクロスボウなどにも手を出した次第。
備考 : 一人称「 ノエル 」二人称「 貴方、( 名前 )+さま 」
ですます口調が基本。八咫烏に所属し1ヶ月も立たない。ノエルは通り名、本名は秘密らしく誰に教えない。
【 参加希望した者です。pf貼っておきますね】
【〜回想〜】
夕渚「さーてとっ!帰って漫画でも読ーもぉっと!」
(下校時間、家に帰って好きな漫画を読もうと意気込む少女が一人
彼女の名前は、佐藤夕渚、超がつくほどの騙されやすいド天然娘である)
金髪男「ねぇねぇそこのかわい子ちゃん!ちょっとこっち来なよ〜!」
サングラス男「面白いもの見せてあげるからさ♪」
夕渚「面白いもの・・・・・?」
(普通、こんなあからさまに怪しく、見るからにチンピラな男二人からいいものを見せてあげるからおいでよと言われてのこのこ着いていくなんてことは、小学生でもしないが
「気になります気になります!どんなものですかぁー?」
残念ながら、夕渚には通用してしまった)
>>237
氷華
「………あれは?」
日本のチャイナタウンの一角を支配していた華橋マフィアの殲滅を終え、帰路に着こうと人目を避けて路地裏を歩いていたところ、夕渚がチンピラに言い寄られている様子を見て、不審を抱いた氷華は足音と気配を隠して三人を伺い始める。
金髪男「来てからのお楽しみだよ!」
サングラス男「さぁ、入った入った!」
(男達は、急かすように一人の少女を謎の怪しい店へと入れようとする・・・・・
が、看板には、英語で「売〇」と書かれており、英語がわからない人間だったら簡単に騙されて・・・・・いや、夕渚に関しては騙されやすさが異次元だが、恐らく普段はもっと上手く勧誘しているのか、英語のわからない人間を狙った、姑息な手段を用いて心も体も傷つけようとする、外道な連中の一部があの二人組の男なのだろう・・・・・
しかし、夕渚はいいものってなんだろうと店に言われるがままに入ろうとする・・・・・)
>>238
>>239
氷華
「そこまでよ。
その娘は見たところ学生でしょう?
治安を守るものとして見逃せないわ。」
氷華はチンピラの一人の肩に右手を乗せて注意すると同時に夕渚を店内に入れる前に制止させようとする。明らかに違法な春売り斡旋である事はわかっている事から相手が確信犯である事はわかっているものの、それでもまだ、この頃の氷華はいきなり相手の命を奪うことはせず、せいぜい注意して犯罪の抑止しようとする。
もっとも……制止を幾ら促したところで根っからの悪人は改心せず、聞く耳すら持たない訳だが……
金髪男「あ?なんだてめぇは?」
サングラス男「コイツのダチか?なんならてめぇも入れてやってもいいんだぞ?」
(治安を守るもの、とはいうものの、どう見ても治安を守っているような年齢には見えず、もっと言えば勧誘した夕渚と同い年ぐらいにも見えることから、氷華の言っていることはただの強がりで、友達を救いにでも来た命知らずの馬鹿な友達だろうというとてつもなく愚かな勘違いをする・・・・・)
>>240
>>241
氷華
「……そう………」
注意を聞かないとわかると、氷華はスッと一瞬にして感情の無い冷たい瞳になり、サングラスをかけた男へ足払いを仕掛けて姿勢を崩し、頭が下がったところへ跳び膝蹴りを放ち、蹴りによって砕いたサングラスのテンプルを一つだけ摘まみ、もう一人の右目に向けて弾き、その眼孔を突き刺す事で二人をまとめて瞬殺しようとする。
何の迷いも無駄も無い、流れるような一連の動作を見せる氷華。
これまで過去に何度も繰り返して来た動きである事からその一挙手一投足の一つ一つが流れるように滑らかかつ、その全て素早く、動体視力強化や反射神経強化能力持ちでない限り対応は難しいと思われる……
サングラス男「がぁっ!?!?!?」
金髪男「ぎぃぇえああああぁぁあぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁああっ!!!!!」
(サングラス男は飛び膝蹴りを受け目を見開いて痙攣し、金髪男は右目を両手で押さえて地獄の業火に焼かれる亡者のような叫び声を上げる・・・・・
容赦なく、身体能力も高い氷華の力もあってか、今のと同じ攻撃をもし常人がやったとしても、ここまでの威力になることはないだろう・・・・・)
夕渚「!?」
(ド天然な夕渚も、流石に驚きを隠せずに、今目の前で起きている地獄絵図のような光景にぽかーんとしたまま固まる・・・・・
そして、ようやく自分が危ない状況だったということに気がつくものの、まるでドラマのワンシーンのような出来事に、自分が危なかったということしか理解出来ずに、頭がパンクしそうになる・・・・・)
>>242
>>243
氷華
「ほら、今のうちに此方へ。」
氷華は夕渚に向けて振り返ると右手を伸ばして二人が倒れている内にこの場から離れようと言う。
氷華の髪と瞳はまるで月光に照らされた氷のように綺麗で青白くなっており、その姿はまるで人間ではなく、天使か何かのようにも見えるが、彼女の行った事はその見た目とは裏腹に流血を伴う凄惨なものとなっている。
え・・・・・?で、でも・・・・・
(攻撃を受けた二人が気がかりなのか、助けてくれたことは嬉しいものの、一応救急車を呼んだ方がいいのではないかという考えも巡る・・・・・
だが、もし店の中にも自分と同じように誘導されてしまった人々がいるのではないかと思い、警察に通報した方がいいだろうか、それとも救急車を呼ぶのが先か、悩み始める・・・・・
氷華のように裏社会で生きる者達を知らずに育ってきた、言うなれば、優しさと純粋さを持つが故に今回のような危険なことも正確に判断出来ず、己を知らず知らずのうちに自ら滅ぼしかねないタイプの人間とも言える・・・・・)
>>244
>>245
氷華
「………此処に長居しても得にはならない。
それに私は治安を守るもの、後始末は私がやっておくから心配なんていらないわ。」
氷華は立ち止まって動こうとしない夕渚を見て、一瞬だけ何故相手が動かないのかを考え、その結果として相手がこの店の事をよく知らず、また助け出された事から店を不審に思ったとしても、その中に自分と同じ境遇にいる者が居るのではないかという結論に辿り着くと、この店については後で自分が始末しておくと言う。
氷華
「……貴方、優しいのね?」
また、このように考えを巡らせたのは始めてである事から相手の自分以外の者にも向ける優しい心を感じ取ると、現在の氷華ではすっかり見せることの無くなった優しい笑みを浮かべる。
へ・・・・・?優しい・・・・・?
(普段から自分はこんな感じであり、周りもそれをわかっているからか、優しさ=当たり前になっていて自分も周りもそのことに誰も気が付いていないのか、優しいと言われると、きょとんとする・・・・・
怪我をしている人がいれば助ける、困っている人がいれば手を差しのべる、綺麗事と言ってくる人もいるが、これは本来は当たり前のことだと自分は思っていた、そして、周りも同じ考えだと思っていた・・・・・
だからこそ、優しいと言われたのが意外だった・・・・・)
>>246
>>247
氷華
「そう……私が守るべき者よ。
だからこそ、後は私に任せて此処から一度離れましょう?」
氷華は差し伸べた右手を伸ばし、夕渚の手を取り、そのまま自分の足元に氷の足場を生成して、まるで空を飛ぶようにして上昇してこの場から離れようとする。
普段の氷華ならば……いや、今の氷華であればチンピラ二人を殺害した後、その場にいる民間人を無視して店ごと氷塊で圧し潰し、建物の倒壊に見せ掛けて中にいる者を殲滅しようとするものの、かつての氷華は人命や民間人の安全を確保する事を優先にしている事もあり、このような行動を取ろうとしている。
夕渚「わっ!?す、凄い・・・・・」
(突如として現れる氷の足場、まるで漫画のような展開に驚きを隠せずにいる・・・・・
自分の周りにはいないが、噂で世の中には不思議な力を持った人間が多からず少なからず存在するという話を聞いたことがある・・・・・
今目の前に入る自分と同い年くらいの少女がそうなのだということを知ると同時に、体験したことのない経験に、夢のようなぼんやりとした印象を同時に受ける・・・・・)
>>248
>>249
氷華
「そう言えば、貴方は幾つ?私とあまり変わらないように見えるけど、一人であんなところに居たら危険だよ。」
氷の足場に乗って夜の暗闇に紛れて移動していく中、氷華は相手の年齢を聞いてみる。見たところ、自分とそう年の変わらない年齢に見えるものの、この辺りは治安が非常に悪く、一人で出歩くのは危険だと警告する。
夕渚「私は15歳です!あなたは?」
(一人であんなところにいたら危険と言われるが、注意の言葉よりも、相手とお友達になりたいなぁという感情が勝ってしまい、歳を聞かれたのも友達感覚でという勘違いをぶちかます・・・・・
二人が出会ったのは今現在から二年前、、まだ夕渚も入院前だった・・・・・)
>>250
>>251
氷華
「…………!!
……そう、私と同じ歳だったなんて……少し驚いた。」
氷華は相手の年齢を聞くと、自分と同じ年齢だとわかり、驚く。
自分も家族が生きてさえいれば彼女と同じように、学生として暮らしていけたのかなと思い、少し憂いを帯びた笑みになってしまうものの、彼女には心配をかけまいと微笑みながら少し明るい口調で話す……
自分はもう普通の人々と同じ道は歩めない、それをまざまざと思い知らされているかのように感じてしまう……だからこそ、友達になりたいと思っている夕渚とは対照的に血と死にまみれてしまった自分の事など直ぐに忘れて生きてほしいと思ってしまう。
夕渚「・・・・・」
《この人の笑顔は、素直な笑顔じゃない・・・・・》
(わずかに感じる違和感、氷華の笑顔には、別の感情が混じっている・・・・・
警察でもないのに悪い人の対応をするということは、警察とはまた違う立場の人間、まだ15歳でその立場ということは、きっと私なんかよりも苦労が多いのだろうと感じれば、黙り込んで相手の表情を無意識の内に見つめてしまう・・・・・)
>>252
>>253
氷華
「さあ、ここまで離れればもう大丈夫。
後は自分で帰ることが出来るよね?
私は戻ってあの店の検挙をしてくる。」
氷華は静かに路地裏へ降り立つと、これだけ離れればもう追手も来れないと考え、変わらず微笑みながら夕渚を降ろし、自分はもう一度店に戻り、あの店の検挙を行ってくると言うことを伝える。
夕渚「ありがとうございました・・・・・なんてお礼をすれば・・・・・」
(これが相手の務めであったとしても、やはりなにかお礼はしたいところである・・・・・
だが、相手にも相手の仕事があり、それを引き止めてまでお礼をするのは、逆に相手の邪魔をしてしまうということでもあり、悩み始める・・・・・)
>>254
>>255
氷華
「……?何か言いたそうな顔をしているわね?
これも何かの縁、何かあれば聞いてあげる。」
再び氷の足場を浮遊させて夕渚の前から立ち去ろうとしているところ、夕渚が何か悩み、言い淀んでいる様子を見ると、何かあるのならそれを聞くと言う。
これまで敢えて自己紹介をせず、年齢が同じである事以外に名前等の個人的な自己紹介を一切せず、また相手の名前についても伺わずにいるのは、互いにこの一件が終わったらそのまま互いに忘れて生きられるようにしようと言う考えから来ている。
【 不慣れですが絡み文投下いたします。】
(八咫烏拠点、日が最も高く昇るお昼時にて。薄暗い廊下を無我夢中に走る少女がひとり。その小さな腕には、持てる分いっぱいの書類を抱えていて。これを提出したらお昼ご飯と考えていたものの…どうやらこの広いビル内で迷子になってしまったらしく。徐々に走る速度を緩め、むゆんと眉を下げては目に溜まる涙が零れないように我慢し。)
ノエル、こんな所で挫けるわけにはいかないのです
>>おーるさま
>>257
氷華
「こんにちは……随分と大変そうだけど、私も手伝いましょうか?」
現状では自分が動かなければならない程の多きな犯罪組織や、大規模な犯罪行為も確認されていないことから、気晴らしを兼ねて拠点の中を歩いて回っていたところ、山のような書類を抱えて歩いているノエル(白鴉)の姿が目に映る。
フラフラとあちこちを歩いている事や、始めて見る顔であることから八咫烏に配属されてまだ間もない鴉であるとわかると、彼女の負担を少しでも軽減すると同時に道案内をしてあげようと思い、自分も手伝おうかと申し出てみる。
その氷華の様子や言動からは八咫烏と言う正義の執行機関、国家の暗部の長、金鵄と言うような単語から連想されるような威圧的な雰囲気やプレッシャーは一切感じられない。
夕渚「あ・・・・・えっと・・・・・なにかお礼をしたいのですが・・・・・」
(できれば、相手と友達になりたいと思っているものの、ただの学生の自分と悪人を取り締まる相手とでは立場も違えばそもそも生きる世界が違うという壁があり、この時はまだ後に親友になれるなんて思っていなかった・・・・・
せめて、助けてくれたお礼だけでもしたいと相手の顔を見つめる・・・・・)
>>256
悠矢「あーれま珍しい!氷華ちゃんが優しくしてる!・・・・・俺達にも優しくしてくれないかなぁ・・・・・」
(新入りであるノエルに優しくしている氷華を見て、いくら相手が新入りであれど氷華が優しくしているのが相当珍しかったのか、素直に驚く・・・・・
普通に失礼だが、悠矢の記憶が正しい限り、自分含め他のメンバーに・・・・・いや、そもそも優しい氷華など、一秒たりとも記憶にない・・・・・)
>>257、258
>>259(夕渚)
氷華
「お礼をしたいと思ってくれるその気持ちだけで充分。それにこれは私が好きでやっていることだから気にしなくてもいいよ。」
氷華は氷の足場による浮遊を止めて微笑みながら、お礼をしたいと言う気持ちだけで充分にお礼になっていると応え、あくまでもこれは自分がやりたくてやっているだけだからと言う。
>>259(緋染)
氷華
「……貴方はあまりにも軽すぎて責任感や危機感が薄いから避けているだけ。」
八咫烏には毒鴉や水鴉のように正義側でありながら悪人のような言動を取る者も少なくはない事や、何時も危機感や責任感が無く、格下としか戦おうとしない事から本当に悪を根絶する気や覚悟があるのかわからない事から氷華は緋染を避けているだけであり、それ以外の者であれば最下位の階級であり、無能力者である鴉にさえも偏見や差別をせずに対等に接する、これが氷華の考え方だ。
__ っ、こんにちは、氷華さま!
( むゆん、と下がっていた眉が、突然目の前に現れた相手を見て驚いたようにぽんと上がって。彼女のやさしいお言葉に、ふわへな、口が泣き出しそうに歪み。ああこの方が、金鵄の氷華さま!お会いできるなんてと感動のあまり頬がやや紅潮し。すがるように目を瞑っては )
ちょっとだけ、ちょっとだけでいいので手伝って頂けたら、ノエル、幸いです …… 、
( けれど別の人物の声に今度はびくっと肩が震え。そっと瞼を開けば十二鴉のひとりである悠矢さまのお姿。ノエル、残りの人生の運を使い果たしてしまったかも。ひょこ、彼の方に足を向けて )
こんにちは、悠矢さま、
>>258-260
夕渚「そ、そうですか・・・・・」
(好きでやっている、ということは、この人は本当に正義感の強い人なんだなぁと感じる・・・・・
自分と同い年とは思えないほどにしっかりしているし、とても頼りになる印象も受ける・・・・・
だが、同時にどこか寂しそうか印象も受ける、不思議な感覚だ・・・・・)
悠矢「いやいやいやいや、格下としか戦わないんじゃなくて、格下しか基本相手がいないんだって!この前だって獲物を他のがめつい鴉に取られちゃったし・・・・・」
(そう言うと「それに、もしかしたら俺、変身するかもしれないし、その変身をしたとしてもあと二回変身を残しているかもしれないよ?」と、かなり馬鹿げた冗談を返す・・・・・
しかし、基本的に他のメンバーが我先にと獲物(悪人)の取り合いになるのも事実と言えば事実である・・・・・)
悠矢「こんちわーノエルちゃん!頑張ってるかなぁー?」
(誰であろうと構わず相変わらず軽いノリで接してくる・・・・・
ボスである氷華も含めて基本的にクセの強いメンバーだらけの八咫烏の中でも、特に・・・・・というか、ほとんど問題児の面が強く、そして基本的に誰からも相手にされないものの、鋼のメンタルの持ち主なのか、めげずに新入りにもガンガン接してくる・・・・・)
>>260、261
>>261
氷華
「ええ、それじゃあ、少し貰うわね?」
氷華は微笑みながらノエルが抱える書類の山の内の上部半分を分けてもらい、一緒に書類を抱えると、「知っているかもしれないけれど、私は金鵄。貴方の事は何と呼んだ方がいいかしら?」と問いかける。
自分は始めて見る顔だが、神童を選んで八咫烏にスカウトする権限を持っているのは金鵄である自分か、剱鴉を始めとする三羽鴉しかいない。その事から他の三羽鴉がスカウトしたと思われる。
>>262
氷華
「それじゃあ、さようなら。」
氷華は自分の事を最後まで話すこと無く"さようなら"と言うと、氷の足場に乗ったまま夜の闇に紛れるようにして立ち去ろうとする……
これで立ち去れれば彼女の記憶には、昔に一度助けてくれた人。と言うだけで直ぐに日々の記憶に埋没して自分の事も忘れ、変わらぬ日常を遅れるだろうと考えている。
はいっ。ノエル、みなさまのお役に立てるように頑張っています!
( 彼の言葉に元気よくお返事をすると ふにゃり、あどけない笑みを浮かべ。でもでも、ノエルの頑張りはまだまだ足りないのです。ぐぐっと体に力を入れて、きりっとした表情で彼を見て )
悠矢さまみたいになれるように、もっともっと頑張っていく所存です、!
>>262 悠矢さま
ありがとうございますっ
( ふわ、と腕が軽くなったことで、緊張が解れてきて表情は柔らかいものに。年相応の純粋な笑みで、礼儀正しくお礼の言葉を口にして。彼女の優しげな問いかけに、ちゃんと声が届くよう ぴょこぴょこ、と背伸びをしては幸せそうに目を細め )
ノエルは 白鴉 ともお呼びいただいております! ……氷華さまに呼んでいただけるなんて、光栄です
( 最後にはうっとりと、そして ぽぽぽ、と頬を赤らめて言葉を口にし。一日でも早く、このお方のお役に立てるようになりたいものです。真っ直ぐに彼女の瞳を見つめては にこり と微笑んで )
>>263 氷華さま
>>265
氷華
「そう言ってくれると私としても嬉しいわ。
これから宜しくね、白鴉。」
ノエルの言葉や、伸びをして幸せそうに目を細めている彼女の様子を見て氷華は静かに微笑む。可愛らしいリスや小鳥と言った小動物のような可愛さを感じながら、自分を好いてくれている事がわかると、氷華もまた穏やかな口調でこれから宜しくと早速自己紹介してくれた相手の名前を呼ぶ。
書類を抱えて拠点内における事務所へ案内するために歩き始め、そのついでとして少し雑談をしようと思い問いかけを一つしてみる。
氷華
「そう言えば、白鴉。貴方は八咫烏からの勧誘を受けた理由は何かしら?八咫烏は多くの者に恨まれ、呪われる……ベッドの上で安らかな老衰を迎えることはまず出来ない……そんな呪われた宿命を背負おうと思った理由は何か……よかったら教えてくれないかしら?」
八咫烏は単純に慈善事業をするだけの正義の味方ではなく、悪を廃絶するために日夜、日本各地で犯罪と腐敗に挑み続け、その立場から自衛隊や警察にさえ味方をされずに戦い、どれだけ奮闘しようと最後には何者かの手で苦痛の果てに命を奪われるこの八咫烏と言う組織からの勧誘を受けた理由は何かと問いかける。
夕渚「・・・・・あ、ありがとうございましたっ・・・・・!」
(ただただ、立ち去る相手に出来るお礼といえば、頭を下げて感謝を述べるくらいだ・・・・・
だが、これが最善の手だということに、夕渚自身もわかっていた・・・・・
が、やはり相手のどこかさみしそうな表情が、頭から離れなかった・・・・・)
【数日後…】
夕渚「・・・・・近くにいる気がする・・・・・」
(下校帰り、今度は前のようにチンピラに誘われたりとかはないものの、何かを感じる・・・・・
あの人が近くにいる、そんな気がした・・・・・
何の根拠もないただの勘だが、昔から夕渚の勘はよく当たり、今回ももしかしたら、と勘だけで普段は通らない裏路地を歩いてゆく・・・・・)
>>264
悠矢「ほぉ〜・・・・・俺みたいにねぇ〜・・・・・♪」
(そういうと、顔を近づけて「悪いことは言わない、やめておけ」と、予め伝えておく・・・・・
悠矢自身が自分のキャラを確立している上での発言か、それとも相手のことを思ってかは定かではないが、悠矢にしては珍しくまともな判断である・・・・・)
>>265
>>267
氷華
「…………………。」
バサバサとカラスが青空を羽ばたく中、氷華は雑居ビルの屋上から通りにいる静かに夕渚を見守り、数分が経過すると、彼女や他の鴉達に気付かれないように踵を返し、屋上から立ち去って行く。
互いに名も知らぬ者同士、呼び方さえも知らないものの、彼女が入院する事になる際には御見舞いに訪れる等して少しずつ親睦を深めていくのだが、それはまた別の話……
夕渚「・・・・・気のせい、かな・・・・・?」
(氷華が立ち去った数秒後に、夕渚はビルを見上げる・・・・・
ついさっきまで、誰かに見られていた気がしたが、気のせいだろうか、それともあの子が見ていたのだろうか・・・・・
そんな考えを巡らせる・・・・・)
【別の日…】
夕渚「うぅ〜・・・・・今日は寒いなぁ〜・・・・・」
(下校途中、その日は特に冷え込む日で、夕渚も手袋にマフラーと、かなり防寒対策をした状態でいた・・・・・
そして、他の裏路地が視界に入る・・・・・
またも謎の勘の鋭さが、夕渚を路地裏へと誘導する・・・・・
もしいたら、挨拶ぐらいはできるかなと思いながら、路地裏へと入ってゆく・・・・・)
>>268
>>269
氷華
「………………。」
路地裏の奥では氷華は傷付いたカラスを左腕に止めさせ右手だけで器用かつ、優しく手当てをしているものの、氷華の傍には氷に包まれた肉片が無数に転がっており、氷華の中にある慈愛と冷酷、優しさと冷たさの二つを兼ね備えた様子が見て取れる。
夕渚「あっ・・・・・いた・・・・・」
(氷華のことを見つけると、物陰に隠れながら氷華の様子を見守る・・・・・
辺りに無数にある凍りついた肉片に関しては、そのまま人が凍らされているわけではないのと、夕渚が鈍感で天然なことも相まって、何なのかは気にはなるもののそれが元人間だったモノであるとは気づかずに、特に気にすることでもないだろうと判断する・・・・・
黒服に身を包む氷華と、その氷華から手当てを受けるカラスは、どこか似た者同士のようにも見える・・・・・
それは、氷華の服とカラスの色が同じ黒だからか、それとも・・・・・)
>>270
>>271
氷華
「……あら、また会ったわね?
だけど感心しないわ、こんなところに入る輩は表の道を歩けない者だけよ?」
犯罪者の粛清を終えた後、群れから離れて飛ぶことも出来ない怪我を弱っていたカラスの手当てをしていた最中、ふと誰かの気配を感じてそちらへ視線を移すと、物陰から小さな人影が見えるものの、殺意や敵意と言うものは感じられない、
更にその気配へ意識を集中させると、かつて自分が助けた夕渚のものである事を思い出すものの、ビルの屋上から見守ったのを最後に、彼女とは完全に接触を絶っていた事からこうして相手と再び会うとは思わず、少し驚きながらも少し咎めるように言う。
( 穏やかな声色で、尊敬する彼女の口から紡がれる自分の名前。それだけで忽ち胸は弾み、心はぽかぽかと心地好いあたたかさで満ちていく。嬉しそうにはにかみながらも、少しでも早く拠点内の構造を覚えるために視線をあちこち忙しなく動かしていて。ふと、彼女から問いかけを受けてはぱっちりとした瞳を彼女に向けて。 )
ノエルは、みんなに しあわせ になって欲しいのです。
( 何かに怯える必要がなくて、笑顔で心豊かに暮らせるあたたかい世界。ううん、笑顔じゃなくても良いのです。誰かが悲しい顔をしていたら、困っている顔をしていたら、誰しもが当たり前に手を差し伸べられるやさしい世界。)
例え安らかな眠りにつくことができないとしても、ノエルの死が誰かのためになれるならそれは……それはとっても素敵なことだと、ノエルは思います
( だから自分はこの組織に所属したのだと答えて。)
>>266 氷華さま
……では、悠矢さまを超えられるよう頑張ります、!
( 彼がいつでも三羽鴉に昇格できるような優秀さを持つことを知っていながら、その深い闇にたたえる瞳を捉えて。悠矢さまを超えるくらい強くなって、みんなのために頑張るのです。目標を口にすることは何も悪いことではないと信じて疑わず、自信と希望に満ちた眼差しで彼の反応を待ち。)
>>267 悠矢さま
夕渚「・・・・・たまには、静かな場所で過ごしてみたいんです・・・・・」
(氷華の言葉を聞き、考えてみれば自分は、氷華にまた会いたいという気持ちの方が強いが、その気持ちとはまた別に、たまには静かな場所で過ごしてみたかったのかもしれないという気持ちに気がつく・・・・・
夕渚は氷華のように裏の世界で生きる者ではないが、表の世界で生きる者はそれはそれで苦労があるのだろう・・・・・)
>>272
是非とも超えられるように頑張ってもらいたいねぇ、でもノエルちゃんなら俺なんかは多分簡単に超えられると思うよ?
(普段がかなりクレイジーな分、今の悠矢はまともに見えるものの、これを果たして本心で言っているのか、それとも冗談で言っているのか、それは本人のみぞ知る・・・・・
ただ、この組織に属する人間はクセの強い人間がほとんどだが、大体皆優秀なので、ノエルも優秀に育つだろうとは内心思っている・・・・・)
>>273
>>273
氷華
「…………!!」
正義と言う肩書きや、犯罪撲滅を大義名分として自らの破壊衝動や破滅願望を満たそうとする者も少なくない……そんな中で彼女が口にしたのは"皆に幸せになって欲しい"と言うもののだった。
漠然とした夢……いや、絵空事に等しい理想だ。
だが、嘘を付いていたる訳ではないと言うことがその瞳からわかる……そして、その理想を自分もまた追いかけ続けている。どれだけ罪にまみれようと、どれだけのものを犠牲にしようと、叶えようとしている自分とノエルの姿が重なって見える……
氷華
「それなら、早く十二鴉にならないといけないわね?
貴方が登ってこれる事を私も応援しているわ。」
かつての自分を想起させるようなノエルを見て、懐かしさを覚えると同時に微かに悲しみを感じてしまう……どれだけ無垢な理想を持っていても……どれだけ強い力を得ても……現実はあまりにも無情だ。
掲げた理想は何度も踏みにじられ、数多の悪人と対峙し、人間の愚かさ、醜さを何度も目の当たりにして、その理想が歪んでしまうかもしれないと感じているものの、それを相手に悟られないように、穏やかな笑みを浮かべたまま、彼女が十二鴉……ひいては三羽鴉にまで登って来れるように祈っていると言う。
>>274
氷華
「そう………それならちゃんと気を付けなさいね?」
氷華は右腕に止めていたカラスを優しく撫でた後、カラスを自由に空へ羽ばたかせると、路地裏の更に奥に広がる暗闇の中へと歩き去ろうとする。
自分は表の世界の苦労を知る前に裏の世界へと落ちてしまったため、表の世界の苦悩を知ることが出来なかった……
だが、物陰に隠れたままの夕渚から返ってきた言葉には力がない事から何か嫌なことでもあったのだろうと思うものの、自分にはそれに言及するだけの権利は無い……
夕渚「・・・・・あなたも、気をつけてください・・・・・あなただって、私と同い年の女の子なんですから・・・・・」
(ちゃんと気をつけるように言われると、夕渚はあなたも気をつけてくださいと言葉を返す・・・・・
氷華から見れば夕渚は何の力もないただの一般人かもしれないが、夕渚から見れば、生きる世界が違えど、能力を持っていようと、自分と同い年の女の子であり、もし誰かに襲われたりでもしたらという不安がある・・・・・)
>>276
氷華
「…………え?」
このまま何事もなく場を立ち去ろうとしていた最中、夕渚のかけた言葉に驚き、立ち止まる。
12の頃に八咫烏に入るまで……いや、両親が殺害されてから一度も女扱いされることが無かった……奪い奪われが当たり前、多くの者の悪意に晒され続け、一秒たりとも気が抜けない過酷な環境に居た自分を……まるで普通の人間に対してかけるような言葉を口にした事に対して微かに困惑してしまう。
夕渚「・・・・・どんなに強くても、どんな能力を持っていても・・・・・例え、どんなに悪い人の対応に慣れていたとしても・・・・・誰だって一人の人間、命は一つしかありませんし、命を落としたらそこでおしまいですから・・・・・」
(最初は、誰だって一人の人間だから、夜道に悪い人に襲われてもおかしくはないので気をつけてくださいと言葉をかけるつもりだった・・・・・
だが、これは自分基準で考えた場合・・・・・悪人の対応をするという、いつ命の危険に晒されてもおかしくはない相手の立場を考えていうなら、声に出した通りに言葉を変えて、相手基準での言葉にした方が伝わりやすい・・・・・そう思った・・・・・
誰だって一人の人間、命を落とせばそこで終わり・・・・・
氷華の脳裏に、今に至る原因となったあの日の惨劇が過ぎる・・・・・)
>>278
簡単に超えられるように、ノエル、もっともっと頑張らなければなりませんね
( 彼を 簡単に 超えるだなんて、ノエル想像できません。ふるふる、と首を振ってはみたもののその言葉通りになれるようもっと頑張れってことだと受け取っては気合いに満ちた表情で笑って。ちょっぴりお話をしたところで、ふと思い出したようにハッとしては へなへな、眉を下げて。)
悠矢さま、非常に申し訳ないのですが……ノエル、絶賛迷子中なのです。……この書類を持っていくお部屋を教えていただけませんか?
>>274 悠矢さま
__!!、 はいっ!ノエル、この気持ちを忘れずに頑張りますっ
( 大きな瞳はより一層きらきらと輝き、穏やかな笑みを浮かべる彼女を映す。一日でも早く、尊敬する彼女のため、この組織のため、そしてみんなのしあわせのため走り続けるのだと誓って。ぴょこぴょこ、興奮のあまり小さく跳ねながら上記口にし。とてとてと歩き続け、ふと彼女を見ては書類を抱え直しながら問いかけ。 )
氷華さまの 八咫烏の勧誘を受けた理由 をお聞きしても良いですか?
>>275 氷華さま
>>279
氷華
「………そう……ね。
人は……死んだらそこで終わり………」
夕渚のどれだけの事をしたとしても人は死んでしまえばそこで終わりだと言う言葉を聞いて夕渚に背を向けたまま目を伏せ、相手の言葉を繰り返すように呟き、自分達を庇って命を落とした両親達を想起する……
>>280
氷華
「ええ、励みなさい?」
大きな瞳を輝かせ、小さく跳ねながら自分を敬愛してくれているノエルを見て彼女を励ますように言う。太陽のように明るく元気に応える彼女にはそのままでいけ欲しいと言う考えも少しだけしてしまう。
氷華
「私が勧誘を受けた理由は……恐怖も苦痛も無い、それをもたらす悪人もいない、誰もが幸せに生きられる世界にするため。貴方を見ているとまるで昔の自分を見ているように感じるわ。」
自分が八咫烏からの勧誘を受けた理由について聞かれると、その理由について応えると、口にしたことで改めて、その理由と相手の話した夢が似ている事から、まるで昔の自分を見ているようだと呟く。
悠矢「ほぉ〜・・・・・書類、か・・・・・なら、近道していくかい?」
(書類を持っていく部屋はどこかを尋ねられると、普通に目的地の部屋に行くよりも、近道をしていくかどうかと聞き返してみる・・・・・
普通、建物内で目的地へ向かうとなると、大体はその構造に従って向かうのが正しいが、近道と聞く限りそれがちゃんと安全なのか、それとも普通にやばい感じなのかは定かではない・・・・・)
>>280
夕渚「・・・・・あ、あのぉ・・・・・?」
(氷華の様子の変化に気が付き、気分でも悪いのかと思って心配して近寄る・・・・・
さっきまでと違って、氷華の声が震えているのがわかる・・・・・
もしかして、しつこくしすぎただろうかとも思いながら声をかけてみる・・・・・)
>>281
>>283
氷華
「……人は失ってからでなければ気付けないにも関わらず……平気でそれを奪い続ける……どれだけ言葉で解決しようとしても無駄……屑(悪)は何処まで行っても屑(悪)……」
氷華の瞳の奥にはかつて自分から全てを奪った者達に対する激しい憎悪と憤怒が渦巻いており、それが氷華の心を蝕んで行く……これまで氷華の対峙して来た悪は総じて改心の余地も無い極悪人ばかりだった事もあり、悪人=憎悪の対象となってしまっている……
幸いにも夕渚には背を向けているため、見るもの全てを呪うようなその眼を彼女に見せずに済んだものの、怒りのあまり感情を抑えきれず、声が微かに震えてしまっている。
【氷華の見てきた悪】
悪人A
「いいのか!?俺を殺ろうとすればコイツらも全員道連れだ!!」
他者の命を何とも思わず、微塵の躊躇いも葛藤もなく、自分が追い込まれた時に平気で他者を道連れにしようとする悪……
悪人B
「俺が犯罪を繰り返す理由?そんなもん、楽しいからに決まってんだろ!!」
己の享楽の為だけに他者の苦痛や悲しみを意にも介さずに犯罪行為を繰り返す身勝手な悪……
悪人C
「ギャハハハハハッ!!殺戮と破壊はいい!これ以上に楽しいことは他に無い!!」
殺戮や破壊を楽しいと言って繰り返す悪……
このいずれも言葉による和解や説得と言うものが通じず……それどころか歩み寄ろうとしたところを反撃のチャンスとして利用しようとする者ばかりだった……それも、このような悪は決して少数派と言うわけではなく、寧ろ大多数を占めていた。
氷華
「悪は生きる意味も価値もない。
理不尽な悪が命を奪う……だから私がそれを終わらせる。
全ての悪を滅ぼして……誰も悲しまない、誰も何者にも脅かされない世界を作る……私の力はそのために在る。」
自分が人より強く生まれた理由。
それはこのような悪を根絶するものであると言う決意をより固めるものとなった。それを夕渚との話の中で思い出す……
夕渚「・・・・・そう・・・・・ですね・・・・・その通りです・・・・・人は、失ってからでないと気づけない・・・・・」
(かつて、自分も目の前で大切な妹を奪われた・・・・・
両親と自分は助かったが、今でもあの時の両親の悲惨な叫びは覚えている・・・・・
「やめてぇっ!!!!!うちの子に手を出さないでぇぇええええええええぇぇえっ!!!!!」
「この人間のクズ共・・・・・!!!!!外道共がああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
家に入ってきた不審者達は、敢えて両親と自分の目の前で、妹の頚動脈を切り裂いた・・・・・
両親には我が子を失う悲しみを、そして自分には、姉という立場である事を理解した上で姉でありながら何も出来ずに目の前で妹を失うという絶望と悲しみを与えた・・・・・
「・・・・・一つ・・・・・教えてください・・・・・目の前で大切なものを奪われていても何も出来なかった人間は・・・・・・悪゛て゛す゛か゛・・・・・?」
ずっとあの日から、友達や先生の前では明るく振舞ってはいたものの、一人の時は泣くことが多かった・・・・・
両親もあの日から、笑顔は全て作り物になってしまった・・・・・
自分は、ただただ奪われるだけで何も出来なかった・・・・・ずっと、罪悪感に押し潰されそうになりながら生きてきた・・・・・
だが、先生や友達は勿論のこと、両親にこんなことは聞けない・・・・・
夕渚は、背を向ける氷華に、涙混じりに目の前で大切なものを奪われながら何も出来なかった人間は悪かどうかを氷華に尋ねる・・・・・)
>>285
>>286
氷華
「……それを悪と呼ぶのなら……私は大悪党になるわね。」
かつて両親や弟が襲われている頃……
自分は惨劇が起こる事を知らず、弟の誕生日のために街へ買い物のために出掛けていた……もし、惨劇が起こると知っていればこの命をかけてでも戦っていたのに……
強く生まれたにも関わらず、自分は守るための戦いすら出来なかった。帰った頃には既に両親は殺害され、弟の消息もわからなくなっていた……家を襲った強盗達は仲間割れを起こしたのか、二人死亡していたものの、弟の生存も絶望的な状態だ……
夕渚の言葉から自分に近い境遇をしてきたのだと知ると、氷華は憎悪と憤怒の感情を再び瞳の奥に隠し、氷の瞳に戻すと夕渚の方へ振り返り、守れるだけの力がありながら、その戦いすら出来なかった無力と無能の極みだった自分は悪どころか大悪党になるだろうと応える。
夕渚「・・・・・でも・・・・・あなたは今、悪人を裁く正義になっているんでしょう・・・・・なら、大悪党ではないですよ・・・・・」
(震える声で、過去を悔いても悔いても悔いきれない罪だとするならば、その過去を力に変えて今悪を裁くことで償っている、正義になっている氷華は、大悪党なんかではないと言葉を返す・・・・・
声に力がこもらない・・・・・)
>>287
>>288
氷華
「……なかなか面白い事を言うわね?
本当ならこのまま帰るつもりだったのだけれど……気が変わった。
私の名前は麻摩氷華、どう呼んでも構わないわ。」
氷華はこれ以上深い追求をするのを阻止するように……罪の贖罪をしている事を隠すかのように……氷華は自身の好奇心へと考えを切り替えては、相手に対して自分の名前を教える事で場の空気を変えようとしてみる。
夕渚「へ・・・・・?えっ・・・・・あ・・・・・さ、佐藤、夕渚・・・・・です・・・・・」
(制服の袖でぐしぐしと涙を拭いながら、相手からの言葉でまさかの自己紹介が返ってくるとは思わなかったらしく、一瞬唖然とするものの自分も自己紹介をする・・・・・
泣いたり驚いたりと、間髪入れずに色々な感情が込み上がってくる・・・・・)
>>289
>>290
氷華
「貴方は本当に表情豊かね?
……少し羨ましいわ。」
氷華は感情が読みにくい微笑を浮かべながら、人並みに喜怒哀楽がある夕渚を見て、感情豊かだと言った後、相手に聞こえないように小さく"羨ましいと"呟く。
自分は過去から逃げられない、失ったモノに対する執着を捨てられず、感情の多くを幸せな記憶と共に失ってしまったのだが、対する夕渚は過去に凄惨な思い出があったのだろう事は先程の彼女の悲しげな声からわかるものの、それ乗り越えて感情を残せていると言う精神的な強さに対しての尊敬も含まれている……
ノエル、氷華さまと同じ想いをもっていたのですね
( 彼女の答えに少しぽかんと、ただ彼女を見ることしかできずにいて。彼女と自分の夢が似ている、同じ想いを持つ人がいる……こんなに心がぽかぽかするなんて。ほんのり頬は紅潮し、幸せそうに目を細めながら呟く )
……ひとりじゃないのですね
( 同じような問いを、所属してからいろいろな人にぶつけてみた。けれど、殆どの人は 自らの欲望を満たすため という気持ちが見え隠れしていたし、自分の想いは綺麗事だ絵空事だと共感されることはなかった。ノエルはひとりじゃない、そして氷華さまもひとりじゃない。このあたたかい気持ちがこぼれないように、自然と書類をぎゅ、と抱きしめて )
>>282 氷華さま
ちか、みち……ですか?
( 彼の言葉に、こてん、首を傾げて。さすが悠矢さま、拠点のことをよく知り尽くしていらっしゃるのですね!そう考えるなり尊敬の眼差しを彼に向けて。近道を知っておけば、緊急事態の時にすぐ移動できて役に立つかもしれません。こくこく、2回ほど頷いてはあどけない笑みを浮かべて )
ぜひノエルにも教えてくださいっ
>>283 悠矢さま
>>292
氷華
「ええ、私も貴方の理想を……いえ、目標を聞いて驚いたわ。
一人で理想を叶えるのは難しい、現実は理想よりも非情で残酷だけど……定めた目標に向かって歩き続ければ必ず願いは叶う。理想は現実となる、そう私は考えている。」
理想と言う言葉から、必ず叶えると言う意味で"目標"に呼び方を変え、自分と同じ理想を持つノエルに対して持論を話す……理想を現実にする事は容易い道ではなく、特に自分達の望む世界の実現は、実現するまでにあまりにも困難な道を歩まなければならないのだが、それでも歩みさえ止めなければ必ず叶うと言うもの。
これまで無人の荒野を独りで歩き続けているようなものであった氷華であったものの、自分は一人じゃない、そう思った事で氷華も心の奥底に暖かいものを感じた……それは何処か懐かしいような、不思議な感覚であるものの、その感覚の名を氷華は忘れてしまっている……
氷華
「……………クスッ。」
ふと視線を移すと、緋染が珍しく親切に近道について教えようとしているのを見て、微笑みながら静かに二人を見守る。自分は決まった道やルートしか通らないため、近道の捜索をしようと思ったことも無いことから自分も知らない道や通り方があるのならそれを知っておきたいとも思っている。
夕渚「・・・・・いえ、私の感情は・・・・・とっくの昔に死んでしまいました・・・・・」
(そう言うと「今の自分が、過去を思い出したくないあまりに自分が作り上げた偽りの自分なのか、それとも無意識に出ている本来の自分なのか、わからなくなるんです・・・・・」と告げる・・・・・
人前では明るく振る舞うために、友達にも過去のことは明かしていない、思い出したくないから・・・・・
そうしている内に、今の自分は本当の自分なのか、それとも振る舞いの為に作り上げた偽りの自分なのか、わからなくなってしまった・・・・・
ある意味、夕渚は悪を粛清する正義の道を進まなかったもう一人の氷華なのかもしれない・・・・・)
>>291
悠矢「ではまず、窓から出て垂直の壁をわずかな溝に指をかけて登ります」
(親切心からくる説明のための敬語なのか、丁寧に説明し始めるものの、ハッキリ言ってその方法はス〇イダーマンかと言いたくなるような人間離れした方法であり、頭がおかしいと言わざるを得ない・・・・・
本気で言っているのか、思いつきで言っているのか、定かではない・・・・・)
>>292
>>294
氷華
「……いいえ、決して感情が死んでなんかいないわ。
だって……本当に感情が死んでいたら……そう思う事すら無くなるのだから……」
氷華はゆっくりと夕渚の前にまで歩み寄ると、本当に感情が失われているのであれば、自分に感情がないと嘆くことも、他者に感情を見せることも、ましてや偽りの自分に気付く事すら無いと言うことも無くなるのだと言う。
だが、そう告げる氷華の笑みからは悲しみや後悔と言うものは無く、あるのは薄れた"喜"の感情だけであり、彼女自身は笑っているつもりなのだが、その笑みから感じられる感情は何処か稀薄なものになってしまっている。
夕渚はもう一人の氷華には惜しくもならないだろう……
何故なら、例え何度過去に戻り、自分で自分の選択肢を変えられるチャンスを得られたとしても……氷華はこの道を選び、現在に至っていたからだ……
氷華は普通の世界には生きられない。
自らが破滅の道に向かっているのだとわかっていても、自分では止められない……そう言う宿命の下にある。
夕渚「・・・・・」
(感情は死んでなんかいない、そう言われ相手の顔を見ると、相手の表情は笑顔だった・・・・・
だが、夕渚はすぐに感じる・・・・・この笑顔は、純粋な笑顔ではない、昔の自分がよくしていた表情と同じ、何かが欠けた不完全な笑顔だ・・・・・
そう思って夕渚は氷華へ近づくと、氷華の右頬に手を添えて「・・・・・とても無理をしている笑顔です」と言う)
>>295
>>296
氷華
「……そうかしら?」
氷華の頬は微かに温もりが残っており、夕渚の手に氷華の体温が伝わるが、氷華は自分はどれだけ感情が失われているのかを知らず、虚ろに微笑んだまま無理をしていると言われても特に意に介していない。
氷華
「私はこれからまた去るけれど……
また貴方とは会いそうね……?」
氷華は夕渚から再び離れ、墨で塗り潰したかのように漆黒の闇が広がる路地裏に向かって歩き始める……これからまた犯罪組織が日本国内で反政府テロを企んでいると言う情報を掴んでおり、その犯罪組織を殲滅するために立ち去らなければならない……
こうして偶然にも二度出会った……ならば三度目もある……氷華はそう確信している。ノエルと違い、同じ思想や理想は無いものの、自分と違い人間らしさを残した夕渚に対して氷華は関心を抱いており、次に会った時は自分の理想についても話してみようかとも考えつつ、闇の中へ去っていこうとする。
夕渚「・・・・・えぇ、また会いましょう・・・・・」
(氷華同様に、夕渚もまた会えるという確信があった・・・・・
言葉では説明出来ないが、氷華には惹かれる、友達になりたいという気持ちが会う度に強まってゆく・・・・・
友達がいないわけじゃない、学校に行けばいつも親友達に会える・・・・・
だが、その親友達とはどこか違う、同じ歳でも自分とも親友達とも違う相手に、謎の魅力を感じたのかもしれない・・・・・)
>>297
【ー桜空サイド・過去ー】
桜空「・・・・・」
(不審者に襲撃され、両親を失い、姉とも離れ離れになり、世間の目は厳しく無情にも自分へと向けられる・・・・・
桜空は、心と体共に深い傷を負い、幼心に消えることのない傷として切り刻まれた・・・・・
数日前、意識を取り戻し、酸素マスクも外れたが、意識不明のままの方がまだよかったかもしれないと思うほどに、この施設は地獄だった・・・・・
周りの目が、自分を化け物を見るような目で見てくる・・・・・)
>>299
薫
「ま〜た暗い顔をしてる。」
自分の背負わされた宿命や運命、因果を嫌悪する桜空の後ろから、彼の入れられた少年院の医師をやっている薫が優しく微笑みながら彼に声をかける。
薫は少年院に送られ、心や身体に深い傷を負った少年達を少しでも救いたいと思い、幾らでも別の道や医者としての道があったにも関わらず、その道を全て捨て、親からの反対さえも押しきってこの少年院に勤めるようになった……