【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

901:正義と悪◆3.:2022/03/13(日) 16:25

>>900

氷華
「」

【氷蓮六華・泰山氷槍 臛々婆】

氷華は自分の伸ばした手の先にワープゲートが開かれ、背後から同様にゲートの開く音を聞くと、伸ばした手を桜空ではなく、地面に変え、地面に手を付けると技を発動する。

地中に張り巡らされた水道管を凍らせ、100mを超える巨大な氷柱を無数に伸ばし、桜空を足元から貫こうとする。

氷華を戦況によって瞬時に技の切り替えを行い、氷剣によるリーチを生かしきれない至近距離になると即座に蹴りや凍結に回ると言うようにその判断能力はかなりの脅威となるだろう。

902:正義と悪◆3.:2022/03/13(日) 16:26

>>900

氷華
「悲しいわ、己の信じるべき正義すら持たない空虚な存在へ成り下がってしまっただなんてね。」

【氷蓮六華・泰山氷槍 臛々婆】

氷華は自分の伸ばした手の先にワープゲートが開かれ、背後から同様にゲートの開く音を聞くと、伸ばした手を桜空ではなく、地面に変え、地面に手を付けると技を発動する。

地中に張り巡らされた水道管を凍らせ、100mを超える巨大な氷柱を無数に伸ばし、桜空を足元から貫こうとする。

氷華を戦況によって瞬時に技の切り替えを行い、氷剣によるリーチを生かしきれない至近距離になると即座に蹴りや凍結に回ると言うようにその判断能力はかなりの脅威となるだろう。

903:頂上決戦◆gI:2022/03/13(日) 17:08

桜空「お前に俺の何がわかるってんだよ・・・・・っ!!!!!」

スッ・・・・・!

(ワープゲートで移動することで、何とか間一髪で攻撃を避けるものの、桜空の息が切れ始める・・・・・

己の正義すら持たない、確かにそうかもしれない、自分は裏社会というアンダーグラウンドの世界でしか生きられない、生きることのできない悪人だ、そもそも正義なんて持ち合わせない・・・・・

「でもよ、無差別に命を奪いまくる自分勝手な正義と、正義は持ち合わせていなくてもそれを阻止しようとする悪党とでは世間はどっちの肩を持つだろうな・・・・・?教えてくれよ、正義の味方さんよ・・・・・」)

>>902

904:正義と悪◆3.:2022/03/13(日) 17:54

>>903

氷華
「その質問に意味は無いわね。
世間は……いえ、世界はまもなく変革の時を迎える。
あまねく悪はその悉くが滅び、絶対正義の下で新たなる平穏な世界が誕生する。」

【氷華六華・無間牢樹 臛々婆】
《パキパキパキパキパキ》

氷華は地面に右手を当てたまま、更に地中から伸びる巨大な氷柱に念を送ると、天まで届く巨大な氷柱から、新たに多数の氷柱がまるで成長する樹木のように複雑に分岐し、周囲の空間そのものを埋め尽くすような勢いで伸びていく。

巨大な氷柱から伸びた数十本の氷柱が新たに数百の氷柱へと分岐を繰り返し、その分岐した氷柱から新たに数千もの氷柱が生えると言ったように時間の経過と共に逃げ場が失われてしまうだろう。



氷華
「代償を払う覚悟があり、揺るぎ無い一つの信念のために全てを捨てられる者と捨てることの出来ない者…そのどちらがより大きく世界に影響を与えられると思う?」

905:頂上決戦◆gI:2022/03/13(日) 18:39

桜空「意味の有無についてじゃねぇ、どう思うかを聞いてるんだ・・・・・だが、答えられないってことは本気でわからねぇか、もしくはわかっている上での無回答か・・・・・」

ガッ・・・・・!!!!!

(桜空は息を切らしながらも、剣を片手に氷柱を切断してゆく・・・・・

どんな相手であろうと、命を奪ったり生死に関わるようなことは避けたい為、話し合いによる説得を少なからず望んではいたものの、それも実現は不可能だと相手の殺意を全身で感じては改めて思い知る・・・・・)

>>904

906:正義と悪◆3.:2022/03/13(日) 19:31

>>905

《タンッ》
《ヒュオッ》

桜空が劔鴉から託された刀で迫り来る氷柱を斬り砕く中、いつの間にか桜空の頭上へ飛び上がっていた氷華が体を縦に一回転すると、そのまま踵落としを放って桜空を地面に叩き付けようとする。

先程の無間牢樹は複雑に枝分かれした氷柱を攻撃や逃げ場封じをするだけでなく、こうして相手の頭上、つまりは桜空の死角へと移動するための足場としていた。

907:頂上決戦◆gI:2022/03/13(日) 20:11

桜空「なっ・・・・・!?」

(この攻撃は自分の逃げ場を無くす為の攻撃だと思っていたからか、まさか対応している隙を突かれ図上という死角を取られるとは思っていなかったこともあり、反応が遅れ、得意のゲートの展開も間に合わない・・・・・)

>>906

908:正義と悪◆3.:2022/03/13(日) 20:42

>>907

氷華
「貴方の移動範囲がどの程度なのかは知らないけど……これはどうかしら?」
《パチンッ》

【氷蓮六華・巨星総滅 嗢鉢羅】

自分の足元に小さな氷の足場を作り、空中へ移動する中、左手で指を鳴らすと、天を覆うような巨大な氷の星を形成し、それを地上へ激突させることで議事堂もろとも周囲一帯を氷柱の樹海もろとも丸ごと消し飛ばそうとする。

しかも、立ち上がるために体制を立て直す必要のある桜空が準備を整える前に超広範囲をまとめて消し飛ばすことで確実に仕留めようと考える。

しかも、氷華本人は空中へ逃れる事で半径数kmにも及ぶ地上において壊滅的なダメージが引き起こされようと無傷で済むようになっている。

909:頂上決戦◆gI:2022/03/14(月) 05:59

桜空「てっ・・・・・めぇっ・・・・・!ふざけるなよっ・・・・・!!!!!」

グゥオッ・・・・・!

(桜空は特大のワープゲートを展開させ、転送先を海にして何とかしてこの氷の星を手荒なやり方ではあるが被害が最大限に抑えられるように対処しようとする・・・・・

氷華の弟というだけあり、桜空もまた火事場の馬鹿力とでも言うものなのか、今までに展開させたことがないほどに巨大なワープゲートを展開させることは成功する・・・・・)

>>908

910:正義と悪◆3.:2022/03/14(月) 08:31

>>909

氷華
「……いいわ、これまで貴方の事を過小評価していたようだから……評価を改める事にするわ。」

【氷蓮六華・寒烈嵐風 虎々婆】

氷華は自身が作り出せる技の中でも最大にして最強の威力と規模を誇る氷の巨星を桜空が渾身の力を込めて作り出したゲートによって海へ飛ばされるのを見て、桜空への認識を改める。

氷の足場に乗って10mほど上空に浮遊したまま両腕を横へ広げ、桜空に向けて両腕を交差するようにして突き出すと、氷華の背後から桜空に向けて美しい煌めきを伴った吹雪が押し寄せる。

それはまるで吹雪の中を舞う粉雪のようにも見えるものの、その粉雪は薄く軽い鋭利な氷の刃状で形成されているものであるため、見た目の美しさに反して吹雪に呑まれた者の全身を瞬く間に切り裂く程の威力を持った無慈悲な技。

度重なる氷の技によって周囲の空間そのものの気温が低下しており、呼吸をしているだけでも肺に痛みが走る程の低温になっている。



氷華
「悪は決して許してはいけない。
私達の人生を狂わせた奴らの事を忘れたの?
私は片時たりとも忘れた事など無い。」

911:頂上決戦◆gI:2022/03/14(月) 20:11

桜空「くっ・・・・・!呼吸すらままならねぇのかよっ・・・・・!」

グオォオ・・・・・!!!!!

(桜空は寒さと痛み、最悪のコンボとも言える感覚を同時に感じながらも、その吹雪さえも同じように海に転送しようとゲートを維持し続ける・・・・・

が、同時にゲートは桜空の体力の消耗に比例して歪み始める・・・・・)

>>910

912:正義と悪◆3.:2022/03/14(月) 20:23

>>911

氷華
「……にも関わらず、貴方は悪を肯定するつもり?」

氷華はゆっくりと桜空から20mほど離れた場所へ氷の足場を下ろし、再び地上に降り立つ。こうして距離を取りながら遠巻きに攻撃し続けているだけでも異次元の強さを誇る氷華の優位性に変わりはない。

活路を開けるとしたら、触れられた瞬間に凍結させられるリスクや、氷剣に斬られると言う事を承知の上で接近戦に持ち込むしか方法が無いだろう……

桜空へ追い討ちをしかけるべく、正面から迫る体を切り裂く吹雪をゲートで辛うじて防いでいる桜空の背後にある、先程の無間牢樹の影響で形成された大量の氷柱の一部から桜空へ小さな氷の刃を飛ばし、背中へ突き刺そうとする。

913:頂上決戦◆gI:2022/03/15(火) 04:53

桜空「正義の為ならっ・・・・・民間人への無慈悲な殺戮も正当化されるのかよ・・・・・!!!!!」

スゥッ・・・・・!

桜空「ふざけんなぁっ!!!!!」

グォッ・・・・・!

(桜空は決死の覚悟で、自分が入れる大きさのゲートを展開し、氷華の頭上から斬りかかる・・・・・

どんなリスクがあっても、接近戦に持ち込めばまだ今の戦い方よりも少なからず相手にダメージを与えられるのならば、それに賭けるしか道はない・・・・・)

>>912

914:正義と悪◆3.:2022/03/15(火) 11:38

>>913

氷華
「理想論や綺麗事では何も変えられない。
私は理想のためならどれだけの代償を払うことになろうとも決して躊躇わない……!」

【氷蓮六華・大輪 頞哳吒】

氷華は桜空がゲートを展開した瞬間を見て、即座に右手に氷剣を持ち直して地面に刺すと、氷華を包み込む蓮華草の花弁ような、巨大な氷の壁が三重に展開する。

これは氷華の最大防御技であり、あらゆる方向からの攻撃を最高硬度の氷壁によって防ぐと言うものとなっている。

915:頂上決戦◆gI:2022/03/15(火) 20:58

桜空「・・・・・その理想論や綺麗事を少しでも実現しようとしない卑怯者がよく言えたな・・・・・」

(桜空は静かな怒りを表情に出し始める・・・・・

理想の為ならどれだけの犠牲を払っても構わないという相手の考え方は、極めて自分勝手であり、そしてお世辞にも正義とは言えない、ただの自己満足な大量虐殺でしかない・・・・・)

>>914

916:正義と悪◆3.:2022/03/15(火) 21:27

>>915

氷華
「……そう、どうやら貴方は私の記憶にある貴方とは違うようになってしまったようね……私は以前もそう問われた時に返したでしょう?」

昔から氷華は自分の理想や正義を貫くためなら、どれだけ不利になろうとも挑み続け、一度掲げた目標は必ず叶えて来た……

そして、桜空の今の発言を聞いて、過去の姿や、それに憧れていて自分と一緒にヒーローになろうと言っていた頃の桜空とは別物になった事に失望が隠せなくなると同時に、

どれだけの挫折を味わったのか、どれだけ多くに裏切られたのか、どれだけ多くの友を失ったのか……それを桜空は感じ取ることが出来なかった。



氷華
「いいわ、完全に貴方はただのつまらない悪党に成り下がったのだと認識する事にする。」

氷蓮壁によって刀を防ぐだけでなく、そこから更に氷の花弁から無数の氷の棘を伸ばして桜空の体を貫こうとしてみる。

917:頂上決戦◆gI:2022/03/16(水) 04:14

桜空「殺人さえも正当化する正義を一方的に押し付けるだけの奴は悪党じゃねぇのか?」

ガッ・・・・・!

(桜空は剣を振るい、棘を斬り対処する・・・・・

氷華がこんな性格に至るまでに何があったかを想像するのは難しくない、自分だってかなり過酷な状況下を生き抜いた経験だってある、そして悪党に落ち着いた自分でもまだこうして人の心を持てているということは、たとえ悪人でも今も昔夢見た正義を辛うじて貫こうとしてる桜空よりも、氷華は意思が弱かった、とも思える・・・・・)

桜空「墜ちたな・・・・・」

>>916

918:正義と悪◆3.:2022/03/16(水) 11:04

>>917

氷華
「言ったでしょう?
綺麗事や理想論では何も変えられないと。
多くの人の心には悪意が潜んでいる。それら全てを除き、善人のみを残そうとするのなら、目に見える悪人だけでなく、善人を装う悪人を炙り出し、裁かなければならない……」

《パキパキパキパキパキ…》

氷華は伸ばされた氷の棘を切り裂く桜空を見て、鋭く睨みながら氷華を守る三重の氷の花弁の内、一番外側にある花弁が巨大な槍のようになって桜空の体を貫こうと一斉に伸びる。

919:頂上決戦◆gI:2022/03/16(水) 19:37

桜空「どこまでもくだらねぇ奴だ・・・・・」

スッ・・・・・!

(桜空は剣では対処しきれないと判断し、即座にワープゲートを展開させ、再び相手に返す形で攻撃する・・・・・

綺麗事や理想論ではたしかに何も変えられないかもしれない、だが強引な自分勝手なやり方で多くの命を奪って作り上げた平和なんて、心地が悪すぎると桜空は思う・・・・・

阻止するには、力が及ばずとも、どんな手を使ってでも氷華を止めなければならない・・・・・)

>>918

920:正義と悪◆3.:2022/03/16(水) 20:47

>>919

氷華
「世界は一度地獄となり、百億いる世界人口は一旦、百人にまで減少する……」

《シャッ》

攻防に優れる反面、さしもの氷華でも継続して発動、維持をする事が難しいのか、形成した三重の氷壁は桜空が返した氷刃を防ぐとゆっくりと氷の花弁が溶けて崩れる。

氷の蓮華草が溶ける最中、氷華は左手の手元へ小さな氷のナイフを形成し、それを桜空の心臓に向けて何の躊躇いも無く投げつけ、彼の体を突き刺そうとする。

楽園の主、地獄の王、その相反する二つを兼ね備えた存在になろうとしている氷華の瞳からは、かつての人間としての温もりや光は完全に失われてしまっている……

921:頂上決戦◆gI:2022/03/17(木) 06:07

桜空「どう考えても正義を名乗る奴のやり方じゃねぇな、八咫烏さんよぉ・・・・・」

(氷のナイフが来ることを見切って、ゲートの展開も剣を振るうこともなく、身体能力を活かして華麗に避ける・・・・・

人それぞれの正義はある、だが氷華のやり方はやはりどう考えても間違っている・・・・・)

>>920

922:狂った正義◆3.:2022/03/17(木) 11:30

>>921

氷華
「けれど……それは過程過ぎない。
この四満ちた全ての悪を取り除くためには、今ある世界を根底から破壊しなければならない。」

【氷蓮六華・天貫 臛々婆】

氷華は右足を通じて桜空の足元から幅が10m、高さに至っては100mを超える巨大な氷柱を伸ばして貫こうとする。

923:頂上決戦◆gI:2022/03/17(木) 19:25

桜空「化け物かよてめぇっ・・・・・!!!!!」

ヒュォッ・・・・・!

(ワープゲートでの回避をするが、こうも巨大な氷柱を出されては、この回避で対応出来なくなるのも時間の問題・・・・・

しかも、周りへの被害もどんどん大きくなる一方、明らかに力の差が天と地ほどある・・・・・)

>>922

924:狂った正義◆3.:2022/03/17(木) 19:52

>>923

氷華
「貴方が私を悪と蔑むのも構わない……それが私の望む世界へ進むための代償であると言うのなら甘んじて受け入れるわ。そして……善の世界を作り上げた後、私はその罪と共に滅び去る……」
《ドドドドドドドドドッ》

氷華は左手を桜空に翳し、桜空を追いかけるようにして動かすと、次から次へと桜空が移動した先を先読みしているかのように巨大な氷柱が地中から次から次へと伸び、執拗に桜空を貫こうとする。

925:頂上決戦◆gI:2022/03/18(金) 05:28

桜空「追跡系かよ!!!!!ちくしょうっ!!!!!」

バゴッ!!!!!

(ワープゲートで移動する前に、ある程度引き寄せてから氷柱同士をぶつけさせて砕くことでなんとか対応してみせる・・・・

「自惚れても満身でもなく、その余裕は自身の強さからくる事実というわけか・・・・・歪んだ思想の奴が力を持つとろくな事にならないのはいつの時代も同じだな・・・・・?」)

>>924

926:狂った正義◆3.:2022/03/18(金) 05:57

>>925

氷華
「穢れ無き世界に穢れた存在は必要ない……勿論、その世界には私と言う存在も必要ないのだから……」

戦闘における時間が経過すればするほどに氷華の眼は桜空がワープゲートを生成する際の微細な癖、生成までのラグを見極め始めており、氷華は翳した左手を指を少し動かすだけでも桜空の背後や側面、頭上や眼下と言ったあらゆる方向から氷柱が伸ばされる。

空気中に含まれる水分を集めて瞬時に巨大な氷柱を生成して攻撃が出来ると言う事から一方的に氷華が攻撃を出来る状態となっており、技を使えば使うほどに気温が低下していく事から無尽蔵に氷を意のままに作り出せる上に、時間の経過と共に桜空の動きを見切る事の出来る動体視力と観察眼を兼ね備えた氷華が優位性を確立させている。

既に接近することすら叶わなくなって来ている……
桜空が勝利するためには氷華に接近戦を持ちかけなければならないのだが、それも次第に行えなくなりつつある……

氷華が完全に桜空の動きを読み終えた時が、桜空が殺害される瞬間なのだろう……そして、その時は残り僅か……



氷華
「全世界の憎悪と憤怒の全てを背負って……私が最後の大罪人となり、滅び去る事で悲劇の無い世界が誕生する、私にはそれを背負う覚悟がある。」


【氷華の先読み完了まで残り『5』】

927:頂上決戦◆gI:2022/03/19(土) 03:32

桜空「随分と自信がおありのようで・・・・・それがお前のただの妄想に過ぎないってことを教えてやるよ・・・・・」

(時間が過ぎれば過ぎるほどに、自分と氷華との力の差はどんどん開いてゆく・・・・・

そして、同時に自負の体力も消耗してゆく・・・・・

氷華自身が最後は自分が〇ぬことで悲しみのない平和な世界が完成するという考え方を持った正義であることから、何を失っても、何を犠牲にしても怖いものがない以上、解決策をこうしてワープゲートを瞬時にあちこちに展開しながら練っているのだが、失うものが無くなった自分勝手な正義というのは非常に厄介だ・・・・・)

>>926

928:狂った正義◆3.:2022/03/19(土) 10:55

>>927

氷華
「何の覚悟も信念も無い者が私に勝てると思わない方がいい。」

次から次へとゲートを開く桜空に対応するように、氷柱から氷柱が伸び、ゲートを通って移動した先で仕留められるようにしつつ、

氷華も自身に向けて最初の時のように桜空が不意討ちを仕掛けて来ても対応できるように自分の周囲を取り囲むように氷柱を立てて迎撃体勢も整え始めて行く。

929:頂上決戦◆gI:2022/03/19(土) 20:08

桜空「畜生っ・・・・・!キリがねぇっ!!!!!」

スッ・・・・・!

(桜空は一旦近くの建物の屋上に移動し、何か反撃に使えそうなものはないかどうか探し始める・・・・・

相手は純粋に能力だけでずっと余裕を保ちながら戦い続けることができるまさに化け物、対してただ瞬時な移動できるだけの能力では回避することしか出来ず、剣を振るっても大きなダメージを与えることはできなかった・・・・・

ならば、他に武器を調達する必要がある・・・・・)

>>928

930:狂った正義◆3.:2022/03/19(土) 20:51

>>929

氷華
「何処へ逃れようとも・・・私の手からは逃れられない。
そして私の手は悪を取り零すことは無い。」

【氷蓮六華・千刃氷刃 頞部陀】

氷華は桜空を中心とした周囲300mの頭上に多数の小さな氷の刃を形成し、そのまま一気に地上の全てを攻撃することで桜空が移動できるであろう範囲を超えて攻撃しようとする。

桜空の傍には氷華が展開した巨大な氷柱によって転倒した装甲車の一団があり、その中には対異能者用の異能封じの弾丸が装填されたライフルを持った機動隊の骸がある。

【氷華が完全見切るまで残り『3』】

931:頂上決戦◆gI:2022/03/20(日) 04:40

桜空「・・・・・逃げ場なし、か・・・・・」

(自分一人を仕留める為に、罪のない人間まで巻き込まれるのは御免だ、ならば無闇やたらに逃げ回らずに能力者にのみ通用する反撃をするのみ、後のことよりも今を何とかするべきだと考えた・・・・・)

スッ・・・・・

(桜空は、機動隊の骸が転がっている場所へと移動しようとゲートを展開する・・・・・)

>>930

932:狂った正義◆3.:2022/03/20(日) 12:25

>>931

氷華
「……………。」
【氷蓮六華・地烈氷刃 臛々婆】
《バキハキバキバキバキ…》

装甲車に向かって移動しようとしているのを見て、氷華は手にした氷剣を下から上へ振り上げ、地面を這うようにして強烈な冷気が地を駆け、転倒した装甲車の車体下から無数の氷柱を生やす事で、

桜空が異能封じの銃を手に入れるのが先か、それとも氷華の放つ氷柱が彼を装甲車もろとも貫くのが先か……

或いは空から降り注ぐ無数の氷刃の雨によって全身を切り刻まれるのが先か……

933:頂上決戦◆gI :2022/03/20(日) 14:49

桜空「何としてでも仕留める気か・・・・・」

ガッ・・・・・!

(桜空は今この時が勝敗を決すると確信し、身体の動きが素早くなる・・・・・

桜空は貫かれるギリギリで銃を手にすると、そままゲートで氷柱と氷刃の攻撃に挟み撃ちにされる前に移動し、間一髪のところで難を逃れる・・・・・)

>>932

934:狂った正義◆3.:2022/03/20(日) 15:52

>>933

氷華
「……貴方が身に付けたのは逃げ足の速さだけなの?」

桜空がゲートに入った次の瞬間、地中から伸びる氷柱と、空から降り注ぐ氷刃の上下からの壮絶な挟撃により、分厚い装甲に守られ、ライフル弾をも容易く防ぐ強固かつ巨大な装甲車が瞬く間に鉄片となり、粉々に粉砕されていく。

もし、ゲートに入る時間が一秒でも遅れていれば装甲車と同じ運命を辿ることになっていただろう……


【氷華が完全見切るまで残り『1』】

935:頂上決戦◆gI :2022/03/20(日) 21:38

桜空「かもな、ご存知の通り、生きづらい人間なんだ・・・・・」

(自分は孤児院で再び全てを失い、ボスに拾われたあの日、裏社会の人間になった、生きていくのが危険な人間になった、だからこそ逃げ足も能力を含めて考えなくとも人一倍早いのかもしれない・・・・・

「いい加減目を覚ましたらどうだ?お前が悪がどうだこうだって正義を歪ませてる間に、俺は少なくとも人間として幾分かは成長したぞ?悪人以下だな、お前は・・・・・」)

>>934

936:狂った正義◆3.:2022/03/21(月) 01:02

>>935

氷華
「私がやらなければ誰もやらない……
それどころか世界は新たなる惨劇と悲劇を生み出すだけ。」

氷華は自分の周囲3mを除いた周辺一帯に氷刃の雨を振らせ続けながら、桜空のいる方向へ手にした氷剣を向け、桜空の足元の薄氷から無数の氷柱を生やして急襲しようとする。

氷華は桜空の異力使用による呼吸の頻度、手足の微細な筋肉の動き、視線の移動、雰囲気の微細な変化を完全に掴んだ事で桜空による奇襲や不意討ちについての見切りと予測を完了してしまう……もう氷華に異能を用いて攻撃を当てることは出来ないだろう。


【氷華による能力見切り完了】

937:頂上決戦◆gI:2022/03/21(月) 05:50

桜空「どこまでも自分勝手な奴だ、正義と自分勝手の区別がつかないらしい・・・・・」

タンッ・・・・・!

(桜空は氷柱を生やしてくるだろうと先に予想し、地面を蹴って全速力で走りそのままゲートで移動を開始する・・・・・

氷華がこちらの動きを見切った以上、こちらは先読みして今まで以上にギリギリの回避を常にするしかなく、身体能力と瞬発力が必要となってくる・・・・・)

>>936

938:狂った正義◆3.:2022/03/21(月) 10:55

>>937

氷華
「貴方の異能はもう見切った。
タネを見破られた道化には退場願おう。」

ゲートを開いた瞬間、桜空の入ろうとしているゲートに向けてタイミングを合わせるようにして氷柱の一部から多数の氷刃を分離させて放ち、ゲート内に入ってもその内部で相手の体が引き裂かれるようにしようとする。

もう氷華に攻撃を当てるのは困難だ。
そして、氷華が技を使えば使うほどに周囲の気温は低下してい行っており、寒さの影響で動きも精細を欠くようになって来てしまうだろう。

939:頂上決戦◆gI:2022/03/21(月) 11:54

桜空「いいや、ショーはこれからだ・・・・・」

ガッ・・・・・!

(何も今の桜空は異能だけではない、剣という武器が多少なりとはサポートしてくれる・・・・・

氷柱から放たれた氷刃を、研ぎ澄まされた身体能力と瞬発力を駆使し、弾き返してゆく・・・・・

「俺がお前にやられるか、それともお前が目を覚ますか、どっちが先か勝負といこうじゃないか・・・・・」)

>>938

940:狂った正義◆3.:2022/03/21(月) 13:34

>>939

氷華
「その銃と刀がその自信の源なのかしら?
なら……その自信の源を絶たせてもらう。」

《パキパキパキパキパキ…》
【氷蓮六華・寒烈嵐風 虎々婆】

氷華は再び両腕を大きく広げると、氷華の周囲の空気中に星々の煌めきのように無数の光が生じ、光が生じた箇所には無数の小さな氷刃が形成され、広げた両手を桜空へ翳すと、吹雪に乗って無数の氷刃が桜空を呑み込もうと押し寄せる。

美しい見た目の技であるものの、その本質は圧倒的な物量を活かし、呑まれた全てのモノを切り刻む、命を奪う死の吹雪となっている。

刀を振るおうにも届かず、狙撃しようにも狙いを定められない、まさに銃と刀の双方の利点や長所を潰し、一方的に相手を蹂躙する技となっている。

941:頂上決戦◆gI:2022/03/22(火) 01:43

桜空「・・・・・仲間の遺品にすら感情の一つも持たねぇのかよ・・・・・」

グォッ・・・・・!

(自分の周りに四方八方ゲートを展開し、全方向からの攻撃を跳ね返せるようにする・・・・・

「本当に目の前の悪を滅ぼすことしか考えていないんだな、愚かな奴だ・・・・・どの口が正義を語っ・・・・・」

明らかに見てわかるほどに、桜空の表情が固まる・・・・・)

>>940

942:狂った正義◆3.:2022/03/22(火) 02:19

>>941

氷華
「私は私の人生を狂わせた悪を決して許しはしない。
全ての悪を滅ぼすこと、それだけが私の生まれた理由、そして存在する理由……」

《ザアァァァァァァァァァ…》

ゲートとゲートの隙間、前後左右だけでなく、上下からも無数の氷刃を含んだ吹雪が桜空の体を切り裂こうとする……

氷華には悪への復讐。
その感情に支配されてしまっており、劔鴉の刀にさえも気付けなくなってしまっている……

それは一歩間違えていれば……
薫先生や狼谷等の恩人や仲間に出会えなかった……
いや、自分を導いてくれる者と出会うのが遅ければ悪を憎み復讐する事を望む今の氷華のようになっていたかもしれないだろう。

943:頂上決戦◆gI:2022/03/22(火) 06:44

桜空「・・・っ・・・・・!」

スッ・・・・・!

ズババババババッ・・・・・!!!!!

桜空「ぐぅっ・・・・・!」

(桜空は切り刻まれることなどお構い無しと言わんばかりに、少し離れたボロボロになったビルの方へと急いで向かってゆく・・・・・

しかし、全身を切り刻まれながらだからか、ゲートが上手く展開できずに、歪になっている・・・・・

悪を滅ぼす為だけの復讐鬼と化した氷華から逃げることを選んだか、それとも・・・・・)

>>942

944:狂った正義◆3.:2022/03/22(火) 07:23

>>943

氷華
「もはや戦う意思も無い……と?」

【氷蓮六華・天貫 臛々婆】
《バキバキバキバキバキバキバキ》

周囲では氷華が技を使わなくとも冷たい風が吹き荒んでおり、地吹雪(ブリザード)まで生じる程に低温の世界となっており、この辺りにまでなってくると、まともに防寒具を身に付けていない桜空は手足の感覚すら失われて来てしまうだろう……

手足の感覚が失われれば刀を握る事も銃を持つことも出来なくなり、敗北と死が確実なものとなってしまうだろう。

そんな中でも氷華は無慈悲にも、桜空が駆け込もうとしているビルもろとも桜空を破壊するべく、100mを超える長大な氷柱を地中から伸ばす。

無策の行動は全て無意味となる。
このまま時間だけが過ぎれば、やがてはまともに動くことは愚か、生存する事すら出来なくなってしまうだろう……

945:頂上決戦◆gI:2022/03/22(火) 07:58

桜空「っ!!!!!」

ガッ・・・・・!!!!!

(氷柱が伸びていたところ、ボロボロになったビルの一部が崩れ、そのまま氷柱に激突し砕かれる・・・・・

氷柱が生えたことで辺りのガレキをなぎ飛ばし、土埃が待っている・・・・・

が、少しして土埃が晴れると・・・・・)

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

(生きているかどうかもわからない見ず知らずの、幼い姉弟と思われる地面に横たわる子供達を抱き抱え、間一髪のところで攻撃を避けていた・・・・・

もしかしたらまだ息があるかもしれない幼い命を、桜空は放ってはおけなかったのだろう・・・・・)

>>944

946:狂った正義◆3.:2022/03/22(火) 12:11

>>945

氷華
「……!!?」

ビルが倒壊する中でも氷華は何の感情も抱くことなく、静かに桜空の姿を探し、追撃に備えていたものの、崩れたビルの中から桜空が幼い姉弟を救出したのを見ると、その姉弟の姿が何処か昔の自分達の姿に重なって見える。

困惑する氷華には反撃するには充分な隙が生まれている。

947:頂上決戦◆gI:2022/03/23(水) 04:22

桜空「・・・・・おらぁっ・・・・・!!!!!」

ゴッ!!!!!

(桜空は素早く姐弟を別の場所に転送した後、氷華のもとまでワープして背後から回し蹴りを放つ・・・・・

正直、剣や銃は防御用と言っても過言ではなく、最初から命を奪うつもりが桜空にない以上、直接攻撃を出来る機会が訪れたその時は、身体能力による物理攻撃でなるべく攻める・・・・・)

>>946

948:狂った正義◆3.:2022/03/23(水) 13:05

>>947

氷華
「………ッ!」
《シャッ》

完全に不意を突かれるものの、桜空の異能の性質や特徴について既に把握していた事もあり、蹴りに対して即座に体そのものを前に倒すことで蹴りの威力を逃がし、ダメージを軽減すると

即座に前に右足を出して倒れるのを止め、それと同時に前に出した右足を軸足とし、背後へ振り返ると共に手にした氷剣を振るって桜空の体を切り裂こうとする。

異能は精神による同様の影響や術者の心の強さが大きく反映される。
そのため、今の精神的な動揺を抱く氷華の操る氷はその硬度が不安定なものとなっていて、僅かながらにだが弱体化している

949:頂上決戦◆gI:2022/03/23(水) 14:22

桜空「てめぇは自分の正義の正当化しか考えられねぇのか!!!!!」

ゴシャッ・・・・・!

(桜空は何の罪もない幼い命までもが命の危険に晒されている光景を目にしても、まだ自分の歪み切った正義を正当化することしか考えられないのかと怒号を浴びせながら剣を振るい、氷華の氷剣を砕く・・・・・

砕け散った氷の残骸が散らばってゆく・・・・・)

>>948

950:狂った正義◆3.:2022/03/23(水) 15:36

>>949

氷華
「…………!!!
万人が望む正義など存在しない……
どれだけの素晴らしい案があろうと、それを実現することが出来なければただの空虚な理想論にしかならない……!」

【氷蓮六華・天満刃華 頞哳吒】
《パキンッ》

氷華の心に動揺が走ったことで脆くなった氷剣が、桜空の刀と激突して砕けると、まさか自分の作り出した氷がこれほど容易く破壊されるとは思わず、砕けた氷剣を見て刹那の瞬間だけ驚愕するものの、直ぐに冷静さを取り戻し、折れた氷剣を捨てて右手を地面に付ける。

すると、その次の瞬間、氷華を中心に周囲に向かって水面の波紋のように無数の蓮華の氷華が刃のような鋭さを持って全方位に向けて伸び、桜空が何処へ回り込もうとしても切り裂けるようにしてみる。

氷華がいる中心点から外へ伸びた三重の巨大な氷の花弁は先程のものとは違い、攻撃力に特化したものとなっており、氷そのものの硬さよりも、花弁の鋭利さに注力されている。

951:頂上決戦◆gI:2022/03/24(木) 06:20

桜空「それでてめぇが実現するのがこんなクソみてぇな大虐殺か!!!!!正義が聞いて呆れるな!!!!!」

ゴガガガガガガガガガッ!!!!!

(桜空は自分の周りにゲートを展開して、花弁の前に攻撃を全て転送することで防御と攻撃の二つを同時に行う・・・・・

空虚な理想論のままならまだいいこんな惨劇を引き起こすのが正義なら聞いて呆れる・・・・・)

>>950

952:狂った正義◆3.:2022/03/24(木) 07:23

>>951

氷華
「……貴方はそうやって吠える事しか出来ないのでしょう?
その証拠に……貴方からは何の信念も感じられない。」

氷華は地面に付けている右手を少し浮かせながら、先程から自分の翳す正義に反対しているものの、具体的に自分は何をするのか、何を理想としているのかを語らず、稚拙な揚げ足取りに終始しているだけである事を指摘する。



氷華
「今のように目に見えているものを救う?
それもいいでしょう。けれど……目に見えない者はどうするの?」
【氷蓮六華・槍天 臛々婆】

氷華は浮かせた右手の人差し指の先を地面に付ける。
すると、地中からはこれまでの中でも最長を誇る氷柱……いや、その大きさからもはや氷柱ではなく、氷の尖塔が出現させて桜空を貫こうとする。
氷の尖塔はスカイツリー並みの高さを有しており、下手に浮けようとすれば遥か天高くまで押し上げられてしまうだろう。



氷華
「私は手の届く範囲に、目の届く範囲に命を集め、それを守るためにこの命を使う。決して誰も取り零されないように、誰も見捨てられないように……そのためには悪を徹底的に裁き選別しなければならない。」

氷華はもはや止まらない。
確固たる信念、揺るぎ無い正義を持つ氷華を打ち倒すには、それをも凌ぐ"何か"を示さなければならないだろう。
その差が異能の強さ、影響力となって現れている。

氷華は心の底から正義の楽園を作ろうとしており、そのための覚悟も決め、犠牲も払い続けて来た。これこそが氷華の持つ桁違いの異能の源となっており、これを崩せなければ勝機は無いだろう。

953:頂上決戦◆gI:2022/03/24(木) 21:02

桜空「信念もクソもあるか!!!!!てめぇ一人の身勝手で多くの人間が犠牲になってんだぞ!!!!!信念や理由なんて後回しだ!!!!!」

スゥッ・・・・・

(桜空はゲートを展開し、氷華の攻撃をギリギリで避ける・・・・・

正直、口では何とでも言えるが、もうここまで圧倒的に差をつけられては、手を出しようがなく、説得するにも聞く耳持たずな以上、内心お手上げ状態となる・・・・・)

>>952

954:狂った正義◆3.:2022/03/24(木) 21:31

>>953

氷華
「私がやらないと誰もやらない……
そうして悲劇と惨劇を誰も断ち切ろうとせずに連鎖して今に至っている訳でしょう?」

手にした氷剣をゲートによって移動した桜空に向けて三回ほど素早く振るうと、三つもの凍った斬撃を飛ばして遠隔でも相手を切り裂こうとする。

955:頂上決戦◆gI:2022/03/25(金) 03:18

バシュッ・・・・・!

桜空「がっ・・・・・!?」

(先ほど、幼い姉弟を救う為に氷華の猛攻を浴びたことから、体中傷だらけで動きが以前よりも圧倒的に遅く、鈍くなってしまっているのが仇となり、背中に斬撃の一つを受けてしまう・・・・・

「その為に・・・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・・惨劇を起こしてやろう・・・・・ってか・・・・・?こんなことをしておいて・・・・・本当に世界が平和になると思ってんのか・・・・・?」)

>>954

956:狂った正義◆3.:2022/03/25(金) 07:14

>>955

氷華
「いつかは誰かがその業を背負わなければならない。
だけど……時間の経過と共に苦しむ者は増えるばかり。」

桜空の背中に氷の斬撃が命中したのを見ながら、自身の持論について話す。今を生きる者の多くを……罪を冒さずに生涯を終えるかもしれない者や、現在の秩序の中であれば悪事に手を染めずにいる者達と言ったように改心の余地がある者達をも極悪人ともども切り捨て、進もうとしている。

同じ氷の異能を持ちながら、悪事に手を染めた者をも救おうとしていた、薫先生とはまるで対照的な考えとなっている……

幸いなことに出血した箇所が直ぐに氷で覆われ、出血による絶命や気絶をする事は無いだろう。



氷華
「この世で唯一残った肉親へかける最後の情として聞いてあげる。
何か言い残すことはある?」

氷華はブーツの底をスケートのエッジのようなものを形成し、それを活かして氷上を滑るようにして彼の前へ移動すると、手にした瞬時に再生成していた氷剣を大きく振り上げる。

そして、氷華の中に微かに残っていた桜空への情から、最後に何か言い残すことはあるかと問いかける。

957:頂上決戦◆gI:2022/03/26(土) 05:02

桜空「ぐっ・・・・・ぅ・・・・・ず、随分と・・・・・優しいじゃねぇか・・・・・」

(まだ立ち向かうつもりなのか、ボロボロになりながらも桜空は立ち上がるだけ立ち上がってみる・・・・・

周囲一帯が極寒とかした今、桜空の傷口から滴り落ちる鮮血は、瞬時に凍りつき、結晶となって地面へと落ち砕け散る・・・・・

「そ・・・・・それじゃあ・・・・・お言葉に甘えさせてもらうか・・・・・と言っても、俺はもうあまり喋る気力すらねぇ・・・・・だから・・・・・代理に代弁してもらうか・・・・・」

そう言うと、スマホを取り出す・・・・・

恐らく、桜空の言葉から察するに、ビデオ通話が繋がっているのだろう・・・・・)

>>956

958:狂った正義◆3.:2022/03/26(土) 10:35

>>957

氷華
「…………………」

氷剣を持った右手の代わりに左手で桜空が取り出したスマホを手にし、目線は桜空に向けたまま、話を聞こうとする。

仮に何か変な事をしようとすれば即座に異能を使って防ぐように身構えており、ここから不意討ちや奇襲は難しいだろう。

959:頂上決戦◆gI:2022/03/26(土) 20:22

桜空「俺はもうまともに動けねぇ・・・・・攻撃も何もしねぇよ・・・・・俺の方じゃなく、相手の方を見ろ・・・・・相手の為にも、お前の為にもな・・・・・」

(体中に出来た切り傷の中でも、特に傷が深い部分を手で押さえながら上記を述べる・・・・・

体温も徐々に下がっており、恐らく反撃なんてまともにもうできないというのは嘘偽りではなく、事実だろう・・・・・

「俺なんかの方を見てたら、後悔するぞ、お前・・・・・」)

>>958

960:狂った正義◆3.:2022/03/26(土) 23:58

>>959

氷華
「そう?それなら保険をかけておくわ。」

左手の指先を桜空の頭上に向けると、彼の頭上1m上にウニのように小さくも無数の棘を備えた氷の塊を形成し、何時でも桜空へトドメをさせるような状況にした上で数秒だけスマホへ向ける。

961:頂上決戦◆gI:2022/03/27(日) 14:15

『・・・・・っ・・・・・ぐすっ・・・・・』

(スマホ画面は何故か真っ暗で、誰かの泣いているような、嗚咽が聞こえてくる・・・・・

どこまでも悲しみに包まれたような、そんな悲哀がスマホから伝わってくる・・・・・)

>>960

962:狂った正義◆3.:2022/03/28(月) 03:09

>>961

氷華
「……これが貴方の最後の言葉、かしら?」

氷華は嗚咽が聞こえるだけで、他には何も声が聞こえない事に落胆すると、桜空の頭上に浮かぶ氷の棘珠を凝縮し始める……

今の氷華にとって、スマホの向こうに誰が居るのか、何を想っているのか、その事へ思慮を巡らせるということすら忘れてしまっている……

963:頂上決戦◆gI:2022/03/28(月) 05:57

『・・・・・もう、やめてよ・・・・・氷華・・・・・』

(スマホから、聞き覚えのある声が聞こえてくる・・・・・

その声は、時々の、それも限られた時間でしか会えなかったものの、氷華からすればとても大切な人物の声であり、氷華を一気に引き戻すような声で・・・・・)

>>962

964:狂った正義◆3.:2022/03/28(月) 11:23

>>963

氷華
「………!?」

桜空の頭上に形成した氷球を破裂させ、自分以外の全てを貫く氷針を解き放とうとしていたものの、そのまま決着を付けようとしていた寸前で氷華がまだ『人間』だった頃の親友の声が聞こえた事でその攻撃の手が止まる。

965:頂上決戦◆gI:2022/03/29(火) 02:56

『私はっ・・・・・こんなことをする氷華嫌だよ・・・・・!氷華がいつも平和の為に頑張ってるのは知ってた・・・・・ほんの少しだけど、氷華は話してくれたし・・・・・時々しか会えないのも氷華が一生懸命頑張っているからなんだと思ってた・・・・・でも・・・・・こんなことをする為に氷華が今まで頑張っていたなんて知らなかった!私すごく悲しいよ!やるせない!騙された気持ちだよ・・・・・!』

(ようやく、スマホの画面に夕渚の姿が映る・・・・・

恐らく、あまりの惨状にスマホを置いてしまっていたのだろう・・・・・

夕渚の顔は、涙で見たことがないほどに悲しみに包まれていた・・・・・)

>>964

966:狂った正義◆3.:2022/03/29(火) 03:43

>>965

氷華
「……私はもう後戻りする事は出来ない。
理解してもらえないのは悲しいけれど……それでも私はもう止まれない。」

国を敵に回した以上、もう後戻りは出来ない。
自分で始めてしまった以上、自分の手で終わらせる事は出来ない……
氷華の瞳の奥に微かに感情の揺らぎが見えるものの、凍りついた心は感情そのものを押し潰してしまう。

自分の中にある人としての感情から生まれる罪悪感から氷華はスマホから目を離そうとする。

967:頂上決戦◆gI:2022/03/29(火) 04:27

『・・・・・私、馬鹿だからどうするのが一番いいかなんてわからないけど・・・・・でも・・・・・氷華がこれからやり直す手伝いはしたい・・・・・』

(夕渚本人が言うように、夕渚は本当に馬鹿だ・・・・・

ここまでのことをしておいて、やり直すことなんてどう考えても出来っこない・・・・・

もう後戻りできない以上、氷華が計画しているように、一度完全な地獄を作り出してから氷華自身が命を絶つことで元通りとはいかずとも事態は終息する・・・・・

それでも尚、氷華が親友として心を開いた夕渚だからこそ、説得しようとする・・・・・)

>>966

968:狂った正義◆3.:2022/03/29(火) 16:33

>>967

氷華
「……………。」

自分と一緒にやり直してくれると言う夕渚の言葉を聞いて、何も言葉を返すことが出来ず、少しの沈黙をもって応えると、静かにスマホの通話を切る。

何も言葉を返さずにいたため、その本心はわからないものの、夕渚の言葉で氷華の心に張り詰めていた氷が微かに溶けたのか、氷華が迎撃用に展開していた巨大な氷柱が崩れ始め、桜空の頭上に浮かばせていた氷の棘珠もその硬度を大きく落ち、破壊が容易なものとなる。

これで多少なりとも氷華の力が落ちたものの、それでも依然として世界最強クラスである事に変わりはない無い。

969:頂上決戦◆gI:2022/03/30(水) 02:50

桜空「・・・・・っ・・・・・!」

ガッ・・・・・!

(桜空は、頭上のものを素手で殴りバラバラにして砕くと、そのまま氷華に突進して掴みかかり

「てめぇ・・・・・!ダチすら大切にできねぇのか・・・・・!」

と、怒号を浴びせる・・・・・

精神的にかなり揺らいではいるものの、依然としてまだ力の差はある相手に対して怖じ気付くことなく立ち向かう桜空の姿は、当の本人である氷華の目にはどう映るのか・・・・・)

>>968

970:狂った正義◆3.:2022/03/30(水) 02:57

>>969

氷華
「……全ては大義のため、私は私欲を、私情を捨ててどれだけでも非情になれる……それこそが私の覚悟よ、何も捨てることが出来ない貴方では理解することは出来ないでしょうけどね……」

桜空が頭上にある氷塊を破壊された事で攻撃が不発に終わると、此方へ向かって来る桜空に対して手にした氷剣を振るって迎え撃とうとする。

だが、その氷の硬度は低下しており、氷華を打ち倒し、自らの信念を持つことが出来ているのなら容易く破壊することが出来るだろう。

971:頂上決戦◆gI:2022/03/30(水) 03:55

バキッ・・・・・

桜空「あぁ・・・・・理解したいだなんて死んでも思わねぇ、クソくらえだ・・・・・」

(桜空は簡単に氷剣を砕くと、そのまま睨みながら「これを見ろ、全部てめぇがやったんだ・・・・・罪もない人間さえ、子供すら巻き込んだ・・・・・大義もクソもへったくれもねぇ、これを正義だのなんだのって言えるなら、てめぇは本当に頭がおかしい・・・・・」と言い)

>>971

972:狂った正義◆3.:2022/03/30(水) 04:24

>>971

氷華
「……!!!
正気な頭の者がいても何も変わらなかった。
その末路が私達のような生い立ちの者でしょう……?」

桜空の首を狙って振るった氷剣が砕かると、今度は自分の左手で手刀を作り、その手刀に氷を纏わせて氷の刃とすると、それをもって桜空の腹部を貫いて掴まれる前にその体を貫いて絶命させようとする。

973:頂上決戦◆gI:2022/03/30(水) 06:21

桜空「っ・・・・・」

ポタッ・・・・・

(桜空は氷華の腕を掴んでなんとか止めるものの、手刀の先端部分が桜空の腹部に数センチほど突き刺さり、血が滴り落ちる・・・・・

氷華の言うこともわかる、だが、それを理由にして虐殺をしていいわけがない・・・・・)

>>972

974:狂った正義◆3.:2022/03/30(水) 16:37

>>973

氷華
「貴方はその非情になりきれない甘い幻想を抱いたまま朽ちていくがいいわ。」
《パキパキパキパキパキ…》

桜空の腹部に少し刺さると、そこからパキパキと音を立てて凍り始め、そのまま手刀が刺さった箇所を壊死させ、彼の体を凍り付けにしようとする。

氷華はこの計画のために、人であるために必要なものを全て捨て去った……その彼女から見れば希望論や綺麗事ばかりを並べ、自分のように世界の改革のために動かない事を"甘い幻想"と蔑んでいる。

975:頂上決戦◆gI:2022/03/30(水) 23:48

桜空「ぐっ・・・・・!?くっ・・・・・!」

ぐっ、ぐっ・・・・・

(桜空は必死に手刀を抜こうとするものの、既に腕も凍り始めており、じわじわと体の自由を奪ってゆく・・・・・

激痛と極寒、二つの脅威に挟みうちにされる・・・・・)

>>974

976:狂った正義◆3.:2022/03/31(木) 03:15

>>975

氷華
「人生とは等価交換。
何も捨てる事が出来ない者は何も得ることが出来ない……
私は正義以外の全てを捨てた……」

一度凍り始めてしまえば、能力が弱体化している今でもこれで充分。
氷華は桜空の腹部に当てていた右手を離すと、そのまま桜空から離れて彼が凍るまでの様子を見ようとする。

977:頂上決戦◆gI:2022/03/31(木) 06:21

パキ・・・・・パキ・・・・・

桜空「ぐっ・・・・・正義がどうとか言っているが・・・・・てめぇのやってることは・・・・・ただの無差別大量虐殺以外の何ものでもねぇ・・・・・」

(内蔵までも凍てついてゆく中、呼吸すらまともにできずに最後の時は迫り来る・・・・・

そんな中でも、桜空は氷華のやり方は間違っていると必死に反論する・・・・・)

>>976

978:狂った正義◆3.:2022/03/31(木) 13:27

>>977

氷華
「貴方はそこで歩みを止めて見ているといいわ。」

氷華は次第に体が氷に包まれていく桜空を見て、あと数分で全身が凍り付いて凍死するであろう事から決着は着いたと考え、最後の仕上げをするために凍り付いた国会議事堂に向かって歩き始める。

そんな中で、桜空の懐には先程、装甲者の中にいた機動隊員から手に入れた対異能弾を装填された拳銃がある。

実質的に決着が付き、ほぼ全身が凍り付いてしまった桜空に対しての警戒が緩んでいるようで、今、彼女の背中からこの銃弾を打ち込めば倒すことは出来なくとも更なる弱体化を狙えるかもしれない。

979:頂上決戦◆gI:2022/04/01(金) 04:58

ピキッ・・・・・パキッ・・・・・

桜空「ぅ・・・・・あ・・・・・」

《くそっ・・・・・!体が・・・・・動かねぇ・・・・・》

(平和の実現の為ならば、悪人になっても平和を望む実の弟すらも手にかけることを躊躇わない氷華の作り上げた氷は、まるで氷華の今の人間性や心を表すかのように、硬く、そしてどこまでも冷たい・・・・・

桜空は、力を振り絞り懐の拳銃を取り出そうと必死に腕を動かすものの、わずか数ミリ動かすのがやっとであり、桜空はどんどん氷像へとなってゆく・・・・・)

>>978

980:狂った正義◆3.:2022/04/01(金) 06:17

>>979

氷華
「……………。」

氷華は構わずに議事堂前の階段を登って行く。
そして去って行く氷華の背中も周囲に吹き込む吹雪によって薄れ始めてしまっている。

かつて二人は別々に別れ、それぞれ過酷な環境で生きることになったのだが、その時と同じ……いや、その時以上に、この場で氷華の姿が見えなくなった場合、二度と会うことが出来ない……例え桜空が生き延びたとしても二度と氷華と邂逅することは無い。

そんな予感が感じられる。

981:頂上決戦◆gI:2022/04/02(土) 01:16

《・・・・・待てよ・・・・・行くな・・・・・》

(桜空は、最後の力を出せる限りだそうとする・・・・・

が、体を覆い尽くす氷は、もうすぐ完全に桜空の全身を包み込もうとしており、じわじわと対応と体の自由を奪うと同時に、桜空の意識が朦朧とし始める・・・・・)

ジャリ・・・・・

(国会議事堂へと歩いてゆく氷華の足元、何かを踏んだような感覚が伝わる・・・・・)

>>980

982:狂った正義◆3.:2022/04/02(土) 02:48

>>981

氷華
「……………?」

桜空の必死の抵抗や呼び掛けも虚しく、桜空の体は氷に覆われ始め、氷華は振り替えることも無く歩き続ける。

既に周囲の階段、道路、芝生、土の表面には厚さ3cm程の氷で覆い尽くされているため、議事堂の階段を登り終えた後に足元から違和感を感じる。

その違和感の正体を突き止めるために足をどかし、自分の足元を見る。

983:頂上決戦◆gI:2022/04/02(土) 06:03

・・・・・

(氷華が足をどけると、そこにあったのは、幼少期の氷華と桜空が映った写真が入ったペンダントであり、氷華のものとは違うことから、桜空も同じように幼少期の思い出を肌身離さずに持っていたこと、戦いの衝撃で桜空の服から落ちて飛んでいったのだということがわかる・・・・・

桜空は、氷華との正義のヒーローになりたいという願いを忘れてはいなかった・・・・・)

>>982

984:狂った正義◆3.:2022/04/02(土) 10:23

>>983

氷華
「……なぜこんな所にコレが……?」

桜空のペンダントが落ちているのを見て、黒い革手袋を付けた右手で拾い上げてそれを見ると、どうして議事堂の階段上にこれがあるのか、何時これが落ちたのか……何故桜空がまだこれを持っているのか、様々な疑問が脳を過る。

985:頂上決戦◆gI:2022/04/03(日) 00:40

・・・・・

(写真の中の幼い二人は、まだ穢れというものを知らず、どこまでも純粋で、そして些細な喧嘩すらもしなかった・・・・・

たった10年という年月が、二人にとってはあまりにも大き過ぎた・・・・・

桜空がまだこれを持っている理由は、桜空以外では氷華しか知ることは出来ないだろう・・・・・

まだ桜空は幼少期の誓いを・・・・・)

>>984

986:狂った正義◆3.:2022/04/03(日) 18:04

>>985

氷華
「…………………。」

写真の中に映る桜空の顔を見て、表情には現れてはいないものの、数秒だけ立ち止まり、様々な感情が胸の中を駆け巡り、複雑な心境になるが、やがて目線を議事堂へ戻し、議事堂内へ入ろうと歩みを再開しようとする。

自分はもう二度と戻ることは出来ない、一方通行であり、決して巻き戻すことの出来ない時の流れの中では前に進むと言う選択肢しか存在しない……

987:頂上決戦◆gI:2022/04/04(月) 06:04

バキンッ・・・・・!

桜空「氷華ぁぁぁあああああああああああああっ!!!!!」

(氷華が立ち止まり、様々な感情が入り乱れたその刹那の瞬間、桜空はそのタイミングを逃すことなく氷を打ち破り、氷華へと走り迫ってゆく・・・・・

桜空の目は、悲しみや信念など、氷華同様に様々な感情が入り混じっていた・・・・・)

>>986

988:狂った正義◆3.:2022/04/04(月) 06:15

>>987

氷華
「……………!!」
《バッ》

背後から自分の名を呼ぶ咆哮が聞こえ、更に体の芯までは凍り付いていなかったのか、氷華は反射的に振り向き際に右手を翳し、その掌から一本の氷柱を伸ばして桜空の体を貫こうとする。

精神的な動揺からか、その氷の生成速度も硬度も低下しているため、死力を尽くせば回避や破壊も可能なレベルとなっている。

989:狂った正義◆3.:2022/04/04(月) 06:53

【正義の行方】


息も凍る程の冷たい大地
草も木も無く、地平線の遥か彼方まで広がる無人の凍土
方位磁石やコンパスはおろか、星すらも存在しない

自分がいったい何処を歩いているのかさえもわからない
歩き出した足は太腿、脹ら脛、両膝、足首、土踏まずの全てが常に引き裂かれるような激痛をもたらしている

吹き付ける風は肌を刺すようで
温もりを生むものは何一つ無く
体温を守る毛布すら無い

生命を拒むような死と氷の世界を氷華は歩いている
ひとたび視線を反らせば方向感覚すら失う世界
それこそが氷華の歩く世界だ

かつて最愛の弟と約束した未来を、正義を守るために
この無人の荒野を歩くことを決めたのだが
もはや目的地どころか帰る場所も戻る場所も
どこにあるのかわからない

ただ一度向いた『前』だけが未来へ繋がると信じ
両足が上げる悲鳴や激痛に耐えて歩き続ける

この先にはきっと……
かつて自分達が夢見た理想の世界があると信じて…

990:頂上決戦◆gI:2022/04/04(月) 19:47

桜空「っ・・・・・!!!!!」

ヒュッ・・・・・!

(ある程度予想していたものの、やはり仕掛けてくる際のスピードは予想込みでも避けるのがギリギリになってしまう・・・・・

しかし、今の氷華の攻撃を避けるのは、今の桜空でも十分に可能だった・・・・・

桜空は、氷柱を避けると、そのまま氷華に掴みかかり、そしてそのまま勢いに任せて押し倒す・・・・・)

桜空「ふざっけんなよっ!!!!!」

(桜空喉号が凍てつく世界に響き渡る・・・・・)

桜空「仮にも正義を志す人間がこんなことをして何も感じねぇわけねぇだろ!!!!!てめぇの心は死んじゃいねぇ!!!!!てめぇは本心に気づけないんじゃなく本心に蓋して都合よく自分を偽ってるだけだ!!!!!もう他人も、自分自身も傷つけるな!!!!!

・・・・・頼むよ・・・・・姉ちゃん・・・・・」

ポロッ・・・・・ポロッ・・・・・

(桜空の目からは、涙が零れ始める・・・・・

互いに正体を知って傷ついたのは、氷華だけではない・・・・

いくら薫先生という恩人に恵まれ用と、恩人を失うも悪人に命を救われようと、どんな時でも心のどこかには氷華の存在があった・・・・・

だが、やっと会えた時には、すべて変わっていた・・・・・

今までの様々な感情が、入り乱れ、そして涙となって零れ落ちてゆく・・・・・

もう、限界だった・・・・・)

>>988、989

991:狂った正義◆3.:2022/04/05(火) 04:08

>>990

氷華
「!?……桜空……。」

氷柱による刺突が避けられ、直ぐに逃れようと後方へ下がろうとするものの、足元に桜空の落としたペンダントが見え、このまま動けばそのペンダントをも踏みつけてしまうと考え、回避のための足が止まる……
そこで防御に回る時間が無くなり、桜空に押し倒される。

押し倒す際に彼が持っている刀を心臓に突き出していればその時点で自分が殺害されていたのだが、それをせず、変わり果て、決別を宣言した自分の事をまだ姉と呼んでくれている事に対して氷華は静かに驚いている。



氷華
「……私はここに来るまでに多くのものを捨てて来た……
自分も、仲間も、親友も……実の弟でさえも……」

ゴールも、自分の居る場所でさえも見えない無限に広がる荒野を歩き続けるのはいったいどれだけの絶望に満ちているのだろうか。

正義を言い訳に、過去の約束を言い訳に、自分自身からも目を背け、理想の正義を成すために数多くの罪を背負った……

自分はもう姉と呼ばれる資格も無く、涙の一つも流れない自分の冷たさに呆れさえ感じてしまうが、そんな全てを切り捨てて来た自分も……唯一、桜空や亡き両親と共に過ごした幸せな記憶を大切に守り続けて来た……

992:頂上決戦◆gI:2022/04/05(火) 05:56

桜空「てめぇの勝手を押し付けてんじゃねぇ!!!!!てめぇさっきの夕渚の言葉聞いてもまだそんなことが言えんのかよ!!!!!てめぇが勝手に周りを避けてるだけだろうが!!!!!夕渚も俺もまだお前のこと見捨てちゃいねぇぞ!!!!!」

(夕渚の想いも、自分の想いも、これだけ想い続けてもまだ氷華には届かないのか、何故わかってくれないのか、意味のない歪んだ正義の遂行の為ならば周りを避けられるのか・・・・・

桜空には理解出来なかった、思いが届かないのが悔しかった、やるせなかった、許せなかった・・・・・)

>>991

993:狂った正義◆3.:2022/04/06(水) 06:39

>>992

氷華
「そうして悪から目を背けるから新たな犠牲者が生まれる……
誰も世界を救わないと言うのなら……私がやるしかない……!」

桜空の落としたペンダントを踏まないようにし、最初に霞鴉が桜空を捕縛した時、それ以降も何度も桜空を殺害できるチャンスがありながら、それを一切する事無く、



氷華
「貴方の考えが正しいと言うのなら……私を倒し、その信念を貫いてみなさい!!」
《ヒュオッ》

氷華は素早く桜空の服の右襟と左裾を掴み、足払いを仕掛けつつ、自身の体を横転させるように動くことで逆に桜空を押し倒して馬乗りになる状態に持ち込もうとする。

氷華の異能は弱体に弱体を重ね、その力は通常の異能レベルにまで低下しているものの、それでも尚、ずば抜けた格闘センスと身体能力を持っている氷華を倒すのは困難だろう……

だが、氷華を呪縛から解放するためには氷華の氷を、氷華の呪縛を全て打ち砕かなくてはならない……

994:頂上決戦◆gI:2022/04/07(木) 00:08

桜空「くっ・・・・!?ただの大量虐殺止めるのに正しいもクソもあるか・・・・・!!!!!いい加減に目を覚ませやぁっ!!!!!」

ゴッ・・・・・!

(桜空は馬乗り状態に持ち込まれる前に、氷華の顔を殴りつけることで体勢を崩そうとする・・・・・

桜空の信念というものを一言で表すなら、理不尽が世界を滅ぼすなんてことはさせない、だろうか・・・・・)

>>993

995:狂った正義◆3.:2022/04/07(木) 01:44

>>994

氷華
「その大量虐殺をしなければ、これから生まれてくる無限の命が絶えず奪われ続け、踏みにじられ続ける……世界そのものが根底から変わらない限り…ね!」

氷華は自分の顔に向かって桜空が拳を打ち出そうとしているのを肩の動きと肘の曲がりから予知し、その拳を受け止める形で防ぎつつ、左拳に氷を纏わせて威力を引き上げたものを桜空の顔へ逆に打ち込もうとする。

996:頂上決戦◆gI:2022/04/07(木) 06:16

桜空「未来の為なら今ある罪の無い命を奪っていいのかよ!!!!!」

ブォンッ・・・・・!!!!!

(桜空は敢えて予備動作がわかりやすい攻撃を仕掛けると見せかけて氷華を誘導し、自分の目の前にゲートを展開し、転送先を氷華の背後、つまり背中に氷華自身の攻撃が直撃するようにする・・・・・

氷華がとことん能力を用いた攻撃を仕掛けてくるのならば、桜空はそれに対応した頭脳戦、といったところだろうか・・・・・)

>>995

997:狂った正義◆3.:2022/04/07(木) 15:01

>>996

氷華
「………………。」
《バッ》

先程、桜空が異能を発動させるタイミングや動作の癖等を見抜いていた事もあり、氷を纏った拳が自分の背後に当たる寸前で拳を止める事が出来る。

氷華は桜空の未来のために今を生きる命を奪ってもいいのかと言う問いかけに対して明確な答えを出すことが出来ず、ゲートから手を引き抜くと同時に後方へとバク転するようにして飛び退き、右手を地面に着地させると、そのまま地中の水分を瞬間凍結させて氷柱とし、地面に倒れた桜空の体を下から貫こうとする。

理不尽な現実に対する怒りは二人の共通点ではあるのだが、その途が交わることは無いのかもしれない……

998:頂上決戦◆gI:2022/04/07(木) 18:54

桜空「答えられないか・・・・・そりゃあそうだよなぁ!!!!!てめぇは自分の悪事を正当化しているだけで正義じゃあねぇんだからなぁっ!!!!!」

グォッ・・・・・!

(桜空はゲートを展開し、氷柱が自分へ突き刺さらないように防御する・・・・・

桜空自身、氷華への怒りからかもはや吹っ切れているらしく、ゲートの展開速度が先程よりも早まり始めている・・・・・)

>>997

999:狂った正義◆3.:2022/04/08(金) 02:43

>>998

氷華
「私が倒れれば……誰も世界を変えられない。
断言するわ、今のままの世界が続けば何千年何万年経とうとも決して悪は無くならない……」
《パチンッ》
【氷蓮六華・千本氷桜 頞部陀】

氷華が指を鳴らすと、その次の瞬間、桜空の周囲に伸びた氷柱から無数の氷の針が桜空に向けてありとあらゆる方向から同時に放たれ、迫る。

この技は殺傷能力や一撃ごとの威力はさほど無いものの、恐るべきはその数。ダメージも蓄積すれば致命傷となる。それを体現するかのような氷の針となっている……

1000:頂上決戦◆gI:2022/04/08(金) 13:51

桜空「ぐっ・・・・・!?」

バババババババババババッ・・・・・!

(桜空はゲートー展開させることですべての針を直撃することはなんとか免れるものの、やはり体のあちこちに無数の針の攻撃を受けてしまう・・・・・

が、ここで自分が怯んでは、世界のこれからが、無実の人間達の未来が危うい・・・・・)

桜空「・・・・・てめぇ一人がこんな意味のねぇことをやって何になる・・・・・?いつの時代だって、悪人なんてのはどこにでもいる・・・・・こんなことしたって、悪は無くならねぇよ・・・・・」

>>999


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