【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

641:最後の脱出チャンス◆3.:2021/12/31(金) 01:29

>>639
>>640


剱鴉
「……問題ない、斬り伏せる……」
【無明流 陸の太刀……】

剱鴉
「……目障りな……」

桜空が鉄甲を投げつけ、鉄甲が破壊されるのと引き換えに斬擊二つを打ち消し、残った斬擊も回避したのを見て、予想とは少し違ったが、相手が足を止めているのならば好機と見て、間髪入れずに追撃を仕掛けようとするものの、突如として自身の周囲に大量の砂がまるで砂嵐のように巻き起こり、視界を奪われた事で桜空への追撃を中止せざるを得なくなる。



剱鴉
「……無駄な足掻きだ。」

【無明流 捌の太刀「滅陽」】
《ゴガガガガガガガガガガガガッ》

剱鴉は静かに目を閉じ、瞬時に自分の周囲に無数の浅葱色の斬擊群を放つ。この斬擊は先程の"逆神"と同じように周囲の空気を巻き込んで飛んで行く斬擊であるため、自身の周囲を舞う砂の流れを掻き乱すと同時に斬擊と共に遠方へ弾き飛ばす事で再び視界を取り戻してしまう……

この技は本来ならば多数の敵に囲まれた際に放つものであるため、これまでのものとは違って精度は低く、ある程度の距離を取っている二人に当たることは無い。




剱鴉
「……ふん、苦肉の策も徒労に終わったな。
悪は悪らしく惨めに死に絶えるがいい。」
【無明流 弐の太刀「双極」……】

狼谷
「させるかよ!!!」
《ドゴオォォォォォォッ》

既に桜空は鉄甲も無い事や、中川の異能の性質が土や砂の生成と操作であり、それに対抗するための手段も把握した剱鴉が手にした大太刀を鞘から抜き、二人を同時に斬り刻むべく神速の剣技を放とうとしたその瞬間……

狼谷が残った左手を地面に叩き付け、異能の範囲を剱鴉の近辺に集中展開する事で、常人であれば立っている事すら出来ない程の凄まじい大気圧を轟音と共に剱鴉にかけ、剱鴉の機敏さを封じ、その動きを一時的に鈍化させる。



狼谷
「この技もそうは持たねぇ……今のうちに行け!!!」

これで剱鴉は繰り出せる技の速度や移動速度は大きく鈍化させる事が出来るのだが、右腕を失っている現状ではせいぜい食い止めておけるのは一分足らずであり、同じ手は二度も剱鴉には通じないであろう事から、今のうちに三人に此処から脱出して欲しいと言う……

剱鴉は狼谷の起こした大気圧によって全身に強烈な負荷がかかっているものの、その瞳は変わらずに桜空と中川を捉えており、反撃をしかけて来たとしても即座に対応できるように手にした大太刀を構え続けている。

剱鴉にとって見れば、一分が経過した瞬間に最速の一撃を放てばそれだけで勝利出来る上に、反撃として攻撃されたとしても自分の動体視力を使えば容易く対処できると言うことから微塵も焦っている様子は無く、ただただ静かに……冷静に戦況を伺っている。

642:ファースト◆gI:2021/12/31(金) 07:40

桜空「・・・・・俺は・・・・・もう、失いたくないだけなんだ・・・・・だが、それがお前達にとっての足枷になっていたのかもしれないな・・・・・」

(中川の言葉を書けば、小声で呟く・・・・・

思い返してみれば、失ってばかりの人生だった・・・・・

普通の幸せな日常、両親、姉との楽しい日々、薫先生、そして今この時も・・・・・

だが、それは客観的に見てみれば、足手纏いにもなりかねないほどの守護心だったのかもしれないと、気付かされる・・・・・)

>>640

桜空「・・・・・」

《ふざけんな・・・・・今のうちに行けだと・・・・・?それじゃあお前はどうなるんだ・・・・・?》

(桜空の体は、気づけば自然と動いていた・・・・・

桜空の考えは、揺るがず生き残った全員での脱出・・・・・薫先生からの教えもあるが、それとは別で桜空自身には命が一番大切なモノであるということをわかっていた・・・・・

ふざけるな、お前も一緒に逃げるんだ、帰ったら命と引き換えに俺たちを逃がそうとしたことを愚痴ってやる・・・・・

そう思っていたその時・・・・・)

紀「馬鹿が!!!!!逃げるなら今でしょうが・・・・・!!!!!」

ガッ・・・・・!

(少し前に意識を取り戻していたが、ここで戦闘に参加すれば他の三人の足手纏いになる上に、能力のデメリットも大きい自分では役に立たないと思っていた紀が、満を持して動き出し、桜空の服の首の部分、中川の腕をを掴んで三人で脱出口へと向かう・・・・・

狼谷が作ってくれたこの敵を足止めする為の一分、無駄にするわけにはいかなかった・・・・・)

>>641

643:最後の脱出のチャンス◆3.:2021/12/31(金) 21:26

>>642

狼谷
「……ああ、すまねぇ……」

気絶から回復した紀がこの場に残ろうとしていた桜空と、中川の二人を連れて出口に向かい始めたのを見て、狼谷は優しく微笑みながら、三人に謝る……

だが、狼谷の胸中に悔いは殆ど無い……
八咫烏に入ったその時からまともな死に方が出来るとは思わなかったし、数多くの同胞や戦友達が息を引き取る瞬間を幾度と無く見てきた……
こうなる事は始めから予想できていたのだが……

叶うことなら……桜空の理想が叶った世界……
八咫烏が変わった後の世界を見てみたかった事だけが心残りだ……


三人は動きを封じられている剱鴉の傍を通って敷地外へ出ることに成功する……

644:中川 隆次:2021/12/31(金) 21:48

>>643

「くぅ〜、これも、ダメか〜」

苦虫を噛み潰したような表情で洩らす。桜空の特攻と自分の砂撃が合わさってもなお崩せない。
またもや猛攻に晒されるのかと身構えた瞬間、予想外の攻撃が剱鴉を襲った。

「っ! 旦那!?」

なんと狼谷が命懸けの拘束を仕掛けていた。この期に及んで自らを犠牲にするつもりらしい。

「ったく、やれやれ……二人揃って自己犠牲か」

その献身っぷりには頭が下がる。他人の為に命を投げ出すなど、滅多にできることではない。

「けどまあ、俺も人のこと言えねえがな!」

彼の命令に背き、再び剱鴉の周囲に砂を殺到させる。今度は『散らされたものを操作している』だけなので、手間や消耗は大幅に抑えられた。

(やっぱ、刃物に対しての砂は正解だったな)

直接的な破壊はされない分、幾らかこちらにアドバンテージがある。

「うおっ!?」

またも意外な事態。ここで紀が動いたのだ。狼谷と再三の口論を始めようとした桜空と自分を引っ張り、脱出しようと走り出した。
彼女の有無を言わさぬ振る舞いに、諦観のため息をつく。

「へっ、ありがとよ紀ちゃん……けど」

もうひと仕事だけやらせて貰う。
剱鴉に対し、砂だけでなく彼女の足元から無数の金属針を伸ばす。
さっきまでなら無造作に捌けただろう。しかし超大気圧の拘束に加え、砂まで被さろうとしているこの瞬間ならばどうだ。
斬撃では壊せない砂と、風では動じない金属針が彼女を捕らえんとする。

「何がなんでも全員で生き残る」

もう、誰も失わない。仲間を切り捨てての生存などまっぴら御免だ。

「そうだよな? 大将!!」

そう言い、不適な笑みを桜空へと向けた。

645:その先は希望か絶望か◆3.:2022/01/01(土) 00:11

>>644

剱鴉
「ギリッ……」

【無明流 肆の太刀「黄昏」】
《ガガガガガガガガガガガガッ》

剱鴉は自身の視界を奪う砂、動きを封じる大気圧、そして足元から迫る金属針を見て、致命傷を避けはするものの、剱鴉の着ている藍色のコートに針が刺さり、その下に着ている黒いズボンや藍色のシャツにも針が掠った事でボロボロになっていく。

執念と意地だけで視界も動きも封じられている中、足元から伸びる針から致命傷となる部位や、手足と言った言動に支障の出る場所を避けているところから彼女の意思の強さや、身体能力の高さが伺える。

剱鴉は対抗策として、構えた大太刀を小さく振るう事で自身の周囲に大量の斬擊を飛ばし、先程の"滅陽"とほぼ同じように周囲の砂を吹き飛ばし、針も全て切り裂く事で対処する……

だが、振るう刀の範囲が狭くなり、斬擊そのものも半径3m程で自然消滅してしまうため、桜空達の元にまでは届くことはない。



狼谷
「ハッハッハッ!
とっくに死ぬ覚悟は出来ていたんだが……こうまでしてくれるのなら……もう少し足掻いてみるか!!!」

剱鴉
「……………!!?」
《ドゴオォォォォォォッ》

中川が生成したものの、切り裂かれた金属破や瓦礫を風によって一点に集めて巨大な塊に変え、それを剱鴉に向けて砲弾のようにして打ち出す事で技を発動した直後の剱鴉にぶつけ、剱鴉の体を吹き飛ばし、そのまま瓦礫の下敷きにする。

646:ファースト◆gI:2022/01/01(土) 07:45

紀「・・・・・あなた達は本当に馬鹿ですね、せっかくあの馬鹿が体を張ってまで私達を逃がしてくれたというのに・・・・・」

(紀は二人を連れて脱出する際、狼谷の表情がかすかに見えた・・・・・

あれは、どこかまだ悔いが残っている表情だった・・・・・

だが、今更引き返して加戦したところで、ボロボロの自分達が束になってかかったとしても相手に適うわけがないどころか、狼谷の意思を無駄にすることにもなるし、ただただ足手纏いになるだけだと思っていた・・・・・)

桜空「・・・・・その通りだ、アイツだってここまでしてくれたんだ、借りを返さずに死なれちゃあ困る・・・・・」と言い、紀の忠告に刃向かうように、中川の意見に賛同する・・・・・

一人でも、全員生きて帰るという意志に賛同してくれる仲間がいるだけでも、桜空にとっては力になった、気がした・・・・・)

>>643、644、645

【皆様方、新年、明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願い致します!】

647:脱出口◆3.:2022/01/01(土) 21:55

>>646

紀と桜空の二人の眼前には既にあと3m程に出入口となっている、ガラスが割られた自動ドアが見え、そのドアの向こうには少し離れた先にあるビルの明かりや、マンション、アパートまで見えており、異能封じの鉄甲による副作用や、建物そのものを構築している空間移動の作用が薄れており、直ぐにでもファーストのアジトにまで撤退できる状態となっている。

このまま外に出ればその瞬間にでも逃走する事が出来るし、流石の剱鴉も今では瓦礫の下に潰されていることから、紆余曲折があったものの、最終的には桜空達に運が回り始めている。


【あけおめです!!】

648:ファースト◆gI:2022/01/02(日) 04:12

桜空「・・・・・行くぞ、お前達・・・・・」

ダッ・・・・・!

(桜空は、急いで来た道を戻り始める・・・・・

狼谷を救い、一緒に助かるとするならばチャンスは今しかない・・・・・

紀は反対気味の様子だが、中川は狼谷を助けることに賛同してくれた、桜空達はまだ知らないが、剱鴉も瓦礫の下敷きになっていることから、狼谷を助けるには丁度過ぎる状況であり、こういうのを天は我に味方した、と言うのだろうか・・・・・)

>>647

【今年もバリバリなりきりしていきましょう!】

649:脱出口◆3.:2022/01/02(日) 10:44

>>648

狼谷
「ああ、行くぞ……!」

《ダァン》
自由まで後数歩だけと言ったところで、突如として辺りの空気を切り裂くようにして銃声が鳴り響き、狼谷が左足を撃ち抜かれ、そのまま床に倒れ込んでしまう……

見渡しても周囲には誰もおらず、何処から狙撃されたのか、狙撃手は誰なのかはわからないものの、絶望は重なってしまう……


【無明流 肆の太刀「黄昏」】
《ガガガガガガガガガガガガッ》
剱鴉
「まだだ……まだ終わってなどいない!」

剱が手にした大太刀から周囲に多数の斬擊を形成して自分の身動きを封じていた瓦礫をバラバラに切り刻み、そのまま弾き飛ばす事で姿を見せる……



【ですね!お願いします!!】

650:ファースト◆gI:2022/01/02(日) 15:18

桜空「終わりっつってんだ・・・・・!!!!!」

ドガッ・・・・・!

(まだ終わっていないと怒りを顕にしながら瓦礫を切り刻み出てきた相手の背後から頭部へと蹴りを入れる・・・・・

瓦礫から出るのに必死で先程よりも不意打ちを比較的仕掛けやすい今が反撃のチャンスだと見た桜空の決死の覚悟での一撃だった・・・・・

これで相手が少しでも体勢を崩せばその間に全員での脱出は成功するだろう・・・・・)

>>649

651:立ちはだかる剱◆3.:2022/01/02(日) 15:43

>>650

《ズッ》
瓦礫を切り裂いて剱の前へ行こうとした桜空の脳裏に強烈な死のビジョンが映る……

剱鴉の大太刀の間合いである2m圏内に入った瞬間に蹴りを出そうとした桜空の伸ばした脚もろとも脳天にかけて一直線に、一刀両断されると言うものだ。

狼谷の瓦礫砲によって吹き飛ばされた事から剱の後ろは壁であり、背後に回り込むことは出来ず、正面から行こうものならものなら、この危険予知した未来が現実となってしまうだろう……

652:中川 隆次:2022/01/02(日) 16:32

>>651

「させるかよォ!!」

それを放っておく隆次ではなかった。適当な大きさの金属板を飛ばし、桜空を押し出すことで致命の間合いから離す。当然金属板は無惨に両断された。

(マジで化け物かよこいつは!! 冗談キツいぜ……)

あれ程の策を講じても尚、僅かな時間稼ぎが関の山とは。

「っと、今助けるぜ旦那ぁ!!」

鎖分銅を形成、すかさず狼谷に巻き付けこちらに引き寄せた。

(このタイミングでの狙撃……いよいよもって王手をかけにきたか!)

しかしこちらも脱出まであと一歩だ。悔いの残る結末にする気など毛頭ない。

【遅れて申し訳ありません! リアルが立て込んでましたので!】

653:立ちはだかる剱◆3.:2022/01/02(日) 18:23

>>652
>>桜空

剱鴉
「……今の銃声は……ルインか?
……だが先ずは奴らを仕留める……!!」
【無明流 伍の太刀「月輪」】

剱鴉は今まさに桜空を両断すべく大太刀を振るおうとしたものの、二人の危機察知を前に桜空を両断する事に失敗し、身代わりとなった金属板をまるで豆腐のように殆ど抵抗を受けること無く切断する。

狼谷の左足に銃弾の傷があるのを見て"ルイン"と呼ばれる存在の名を口にするが、直ぐ様四人を殲滅すべく最初に放った時よりも速度が大幅に上げられた回転する三日月状の斬擊を五つ放ち、逃げられる前に仕留めようとする。

だが、既に出入口の側にいる事から今なら桜空の能力を使えばファーストのアジトまで帰還できるだろう。


【年末年始は忙しいのでしょうがないですよ!】

654:ファースト◆gI:2022/01/03(月) 01:04

桜空《今のは、マジで危なかった・・・・・》

(即座に脳裏に過ぎった死のビジョン、幻覚などではなく、本当に未来が見えたような、そんな不思議な感覚・・・・・

走馬灯の逆バージョンとも言えるような不思議な現象に理解が追いつかず、中川の助けがなかったら確実に斬られていた・・・・・

中川に礼を言いたいところではあるが、今はとにかく逃げることが最優先だと判断し、咄嗟に

「全員掴まれ・・・・・!」

と叫び、死の斬撃が迫り来る中、アジトへと全員で戻ろうとする・・・・・)

>>651、652、653

655:銃と剣◆3.:2022/01/03(月) 01:27

狼谷
「ああ……悪いな……」

狼谷は撃ち抜かれた左足を左腕で強く押さえ、出血を少しでも遅らせようとするものの、押さえた手からは大量の血が止めどなく溢れ続けており、狼谷の顔色も青白くなり始めている。

その出血量から察するに、狙撃手はただ動きを封じるために脚を撃ったのでは無く、脚の太い血管がある場所を精確に撃ち抜いて出血を止めることが困難に成るようにしていた事がわかってしまう……

どれだけ殺戮を繰り返せば、どれだけの命をこの手段で奪えば、ここまでの狙撃力を身に付けることが出来るのか……想像もしたくない。


また、剱の放った人間を容易く膾切りに出来る破壊力を有した回転斬擊が眼前にまで迫って来ている……一つの判断ミスが全滅に繋がってしまうだろう……

656:ファースト◆gI:2022/01/03(月) 03:05

桜空「おい斬撃女ぁあっ!!!!!てめぇらのボスによーく伝えておけ!!!!!俺が絶対にお前ら腐った正義の鴉共を潰してやるってなぁ!!!!!」

スゥゥッ・・・・・!

(桜空は転送ゲートを出現させると、アジトへと移動する直前に相手へ上記を仲間を傷つけられた怒りを顕にしながら叫ぶ・・・・・

そして、相手の斬撃は当たる直前に転送ゲートが閉じてしまった為、そのまま桜空達を切り刻むことなく空間の一角を切り刻み不発に終わる・・・・・

コンマ一秒でも桜空達の行動が遅れていれば、確実に仕留められたであろう時差だった・・・・・)

>>655

657:中川 隆次:2022/01/03(月) 03:15

>>653

瀕死に陥った狼谷を見て、駄目だと知りつつも焦ってしまう。

「チッ……嫌な手を使いやがる。昔やったゲームで見たことあるぜ」

眉間に皺を寄せ、嫌悪感を露(あらわ)にする。
わざと一発で仕留めず、他の敵を炙り出すために重傷を与える。プロのやり方だ。

「けど、あんたらの思い通りにはいかねえよ!」

すぐに不敵な笑みに切り替え、狼谷の大腿部に先程と同じく、針金で止血を行う。流石に輸血などは不可能だが、これで少しでも猶予は伸びるだろう。

「旦那、もう少しだけ踏ん張ってくれ……!」

そして桜空の肩へ触れる。すんでのところで転送が間に合い、漸く脱出に成功したのだった。

658:脱出成功?◆3.:2022/01/03(月) 04:00

>>656
>>657


狼谷
「ぐおぉぉぉぉぉぉ……!!
痛ッ……死ぬ程痛てぇ……!」

桜空が転移した事で窮地を脱した。
狼谷が率いていた攻撃部隊の内の半数と、潜入部隊の全滅と言うように、ファーストと言う組織が深傷を負う事になってしまったものの、四人は生還する事が出来た……

また、狼谷が殿を勤めた事で攻撃部隊の半数は剱鴉から逃れることにも成功している。

中川が傷口を縫う際に、傷口を通る針に激痛を感じつつも、何時もながらの軽い皮肉を口にする辺り、一先ずは一命を取り留める事に成功したものの、それがどのぐらいの延命になるかはわからない……



剱鴉
「腐った正義……か。
私達をそうしたのはお前達の秩序への無関心からだと言うのに……
愚かな……」

四人の去った後、体に付いた土埃を払いながら、桜空が残した言葉に対する答えのようなものを呟くものの、その真意は現状では伺い知れない……

何が正義で何が悪なのか……
八咫烏との死闘はその答えを探すための試練なのかもしれない……

659:ファースト◆gI:2022/01/03(月) 09:06

桜空「・・・・・中川、紀、狼谷・・・・・すまなかった・・・・・」

(桜空は、転送が無事に済みアジトへと帰還すると、すまなかったと言い土下座をする・・・・・

今回の件で、攻撃部隊や潜入部隊に徹したメンバーの多くが命を落としたことや、生き残ったメンバーを危険に晒してしまったのは、すべて自分の責任だ、償おうとしても償い切れない・・・・・)

>>657、658

660:生還◆3.:2022/01/03(月) 10:57

>>659

狼谷
「いや、謝るのは俺の方だ。
ボスを救うためとは言え……采配ミスで大勢の仲間を失ったし、この二人にも危ない目に合わせちまった……俺の責任だ。」

アジトに帰還すると、狼谷は苦々しい顔をして視線を背けながら、コンクリートの壁に背中を預けて息を整え、今回の作戦における被害の大きさについて話す……

事前に確認した際には十二鴉が1,2人いるだけだったのが、実際には四人もいた上に、三羽鴉の剱鴉まで現れたと言う、完全なるイレギュラーが重なってしまっていた。

661:ファースト◆gI:2022/01/03(月) 13:14

桜空「いや、元はといえば俺が捕まったのがすべての原因だ・・・・・」

(そう言うと、座り込んで頭を抱える・・・・・

自分は組織のリーダーでありながら、まんまと敵に捕まった上にそれが原因で多くの仲間を失った、生き残った仲間達も傷つけられた、何も出来ない自分が情けない・・・・・

桜空の絶望と悲しみは、大きかった・・・・・)

662:帰還◆3.:2022/01/03(月) 13:47

>>661


《ズズズズ……》
狼谷
「おいおい…八咫烏のアジトから脱出する間際とは随分と違うじゃないか……?腐った正義の鴉共を……潰すんだろ……?」

狼谷はもたれかかったコンクリートの壁から力無く床に座り込むと、切断されずに残った左手で左足の弾傷を強く抑えながら、転移前に八咫烏を潰すと言い放った桜空と、打って変わって弱々しくなった桜空を励ますように言う。

663:ファースト◆gI:2022/01/03(月) 14:49

桜空「・・・・・あぁ・・・・・だが、お前達が傷ついたこと、他の仲間達が命を落としたことに変わりはない・・・・・」

(そう言うと「・・・・・完治は叶わないが、治療マシンでいくらか回復はするだろう・・・・・狼谷、立てるか・・・・・?」と、肩を貸そうとする・・・・・

桜空は今回の件でかなり精神的にも追い詰められたのか、声が弱々しい・・・・・)

>>662

664:帰還◆3.:2022/01/03(月) 15:35

>>663

狼谷
「………そうしたいのは山々だが……
左足の動脈を断絶されている……傷口を塞ごうと、血管そのものがやられている以上、内出血になるだけだ……
治療マシンも万能じゃない……これだけの出血、身体組織の破壊じゃ治る見込みもない……」

片腕を失っただけなら治療マシンに入って治癒を開始すれば、時間こそかかるものの、出血を回復し、切断箇所を塞いで治癒することも出来たのだが、最後に放たれた弾丸だけは例外だった……

一見すると銃弾が一発だけ左足に当たっただけに見えるが、脚にある太い動脈が完全に断絶して骨にまで弾丸が入っているため、中川が傷口を縫った事で体外へ流れる血は止まったものの、切断された動脈から流れる大量の血が左足に溜まってしまい、重篤な内出血となってしまっている。

血が血管を通って正常な流れに入れなくなった事から、そう時間もかからずに出血死してしまう事を悟っている。もし、これが通常の銃弾によるものであれば、ここまで重篤なダメージにはならなかったのだが、今回ばかりは俗に言う"当たり所が悪い"と言えるだろう……



狼谷
「……俺はもう助からないし、仮に助かったとしても片手片足を失った状態じゃ足手まといにしかならん……だから俺は……残された時間を……お前らに伝えたい事を話すために使おうと思う……」

死が目前に迫り、一層顔が青白くなり、左足の傷口からは内出血によって起きた黒い血膿が滲み出す中、生きていられる内に三人に言葉を伝えるために費やそうとしている。

自分が足手まといとなって生き続けるのではなく、仲間に後の事を託した上で命を落とすことを選んだ……

665:中川 隆次:2022/01/04(火) 00:09

>>664

「…………」

こんな状況では、いかに隆次といえど茶化すことは出来なかった。
周囲の大気が質量を持ったと錯覚するような、重苦しい空気を吹き飛ばせるほど彼は破天荒ではなかった。

三羽鴉、よもやあそこまで力の差があったとは。様々な悪条件こそ重なったものの、複数対一で圧倒し続けてみせたその実力は驚愕に値する。
何らかの打開策を打ち出さなければ。
だがどうする、個々の戦闘能力を向上させる為の訓練など、成果はたかが知れている。かといって強力な異能者の伝手があるわけでもない。

「……」

額を抑え、思考に影が差し始める。今は何とか生還できたが、今後を考えると八方塞がりな事態になる確立は濃厚だ。
次に全面対決などしようものなら今度こそ全滅しかねない。

「……それでも、やれることはやっときますか」

ネットで実践型格闘技について、一通り調べるだけでも少しは違ってくる筈だ。他には基礎体力向上トレーニング、能力を何度も限界まで使うなど、視野を広げれば意外とやれることは多い。

(けど、その前に……)

まずやるべきことは、狼谷の話に耳を傾けることだろう。

666:風の絶える時◆3.:2022/01/04(火) 01:34

>>665

狼谷
「お前はまだこの組織に入って1ヶ月ほどだったな?
短い間だったが……色々と大変な事もあったと思うし、これからも幾つもの困難や苦難も訪れるだろうな……」

firstは裏社会の組織であり、裏の世界からも表の世界ででも敵が多い。
組織に入る前も、入った後も、そしてこの先も八咫烏を始めとした数多くの敵が立ちはだかる事になってしまうと言うことを告げる。



狼谷
「だが……剱鴉と言う化物を前にしても……諦めたり悲観すること無く最後まで勝機を探り続けることが出来たお前なら……負けること無く進んでいけると俺は思った……」

呼吸を整え、少しでも長く話すことが出来るように自分の左足の弾傷に微弱ながらも大気圧をかけて出血を遅らせながら言葉を紡いで行く。
狼谷が剱鴉に最期の足掻きを出来たのも、今こうして遺言を残すことが出来るのも、彼の助力の賜物だからだろう、一番始めに言葉を伝えていく……

剱鴉と言う、圧倒的な実力を持った敵に対しても屈すること無く挑み続け、勝機を諦めなかったその度胸を、勇姿を狼谷は見ており、それを高く評価している。



狼谷
「うちのボスはまだまだ若い……俺の代わりに支えてやってくれないか……?」

もう左足の間隔は無い。
全身の痛覚が無い…
神経が死滅し始めているのだろう…

幸いにもまだ意識が朦朧とするような事は無いが、それも時間の問題だ。一度意識を失えばもう目覚めることはない…

中川さえ良ければ、桜空の事を支えてやってくれないかと聞いてみる。

667:ファースト◆gI:2022/01/04(火) 06:17

桜空「・・・・・」

(桜空は、認めたくなかった・・・・・

狼谷と一番長い付き合いだからか、桜空自身も心のどこかでわかっていた、狼谷はもう助からないということを・・・・・

だが、薫先生の死という前例があることから、大切な人の死というものを桜空自身がとうしても受け入れたくない、現実逃避をさせようとしていた・・・・・

だが、ここまで来て今改めて思い知らされる、そこにある確かな迫り来る死の気配・・・・・

あぁ、そうか・・・・・またか、と桜空の思考は停止する・・・・・

結局、守る側の立場になっても、以前よりも強くなっても、守れない者は守れない、現実とは非情だ、だが何よりも悪いのは、守れなかった自分自身の無力さだと・・・・・

桜空の顔に影がかかる・・・・・)

>>664、665、666

668:風の絶える時◆3.:2022/01/04(火) 11:01

>>667


狼谷
「ははは……何を辛気臭い顔をしてんだよ……?
お前は最善を尽くした、寧ろよく四人もあの場から生存出来たと言ってもいいだろうな……お前は悪くない。」

死の間際にはその者の本性が現れるものであり、その多くは生への執着から醜いものになる事が多いのだが、狼谷は桜空を責めること無く、これまで見たこともない……いや、狼谷自身もした事の無い穏やかな笑みをしながら、恨み言は一切言わずにこの結果は最善のものだった事を言う。



狼谷
「お前はもっと強くなれる。
誰も理不尽な悪に踏みにじられないような世界を…
俺みたいな半端者には出来ない理想を…
お前なら叶えられると俺は信じている…!
だからこそ、こうしてお前に安心して託すことが出来る。」

狼谷はfirstの理念である不殺の信念を認め、桜空の想い描く理想を肯定し、自分の想いを託すことが出来ると言う……

自分はここで命を落とす。
だが、自分のような半端者では叶えることの出来なかった理想を桜空であれば安心して託す事が出来ると言う。

669:ファースト◆gI:2022/01/04(火) 12:11

桜空「・・・・・俺の最初で最後のわがままだ、死なないでくれ・・・・・」

(自分の往生際の悪さが嫌になる・・・・・

狼谷はもう助からない、そんなのはわかっている、だが、桜空は裏社会の世界で生きるようになっても、誰かの死を受け入れられるほどに精神面は強くなかった・・・・・

桜空は、最初で最後のわがままとして、生きてくれと告げる・・・・・

桜空の表情は無表情だった、どんな感情を持てばいいのかすらもわからないほどに、悲しみが勝ってしまうと人間は表情が無になるのか・・・・・

だが、同時に目からは涙が流れていた・・・・・

死の間際に、わがまままで言って狼谷を困らせる自分が嫌になってくる・・・・・)

>>668

670:風の絶える日◆3.:2022/01/04(火) 13:25

>>669


狼谷
「ははは……それは難しい願いだな……」

狼谷は桜空に自分の遺志を託した。
狼谷は徐々に意識が朦朧として来ており、言葉を話すことも難しくなっている中、何とか言葉を紡いで行く……



狼谷
「紀……お前とももう少し話してみたかったが……
お前は昔の俺に似ている…お前は俺みたいな半端者にはなるなよ……?」

狼谷は視線を紀に向けると、あまり多くを語る時間は残されていないとわかっているかるか、昔の自分と相手が似ていると言うことの続きなのか、自分のように正義にも悪にもなれなかった半端者にはなるなよとだけ伝える。

671:ファースト◆gI:2022/01/04(火) 14:21

紀「・・・・・半端者、ですか・・・・・天地がひっくり返ろうと、私達は悪人です、ただ、あの黒服達のやり方が気に入らない、それだけの話です・・・・・」

(狼谷は半端者と言うが、狼谷も含めて自分達は天地がひっくり返ろうと悪人の集まりであり、腐っても正義にはなれない、八咫烏のやり方が気に入らないだけであり、結局は悪人なのだ・・・・・

「私に言わせれば、貴方はどちらかと言えば悪人ですよ、この組織にいて悪人じゃない人間なんていません・・・・・それに、逝く時まで一人ですか、どこまでも一匹狼ですね貴方は・・・・・」

と告げる・・・・・)

>>670

672:風の絶える日◆3.:2022/01/04(火) 15:31

>>671

狼谷
「そうか?まともな人生だったとは言えないが……
俺は幸せ者だ……信じられる奴らに……自分の意思を託して……逝けるんだからな……」

遂に意識が朦朧として来たのか、狼谷は一人で逝くその姿から一匹狼だと形容されるものの、自分は幸せ者だと応える。
その声はとても弱々しおものではあったものの、決して嘘や偽りの無い、心からの安心をしている事が感じられる……


狼谷
「俺は……頼んだぜ?」

最期に桜空に優しく微笑みながら、後は頼んだとだけ言うと狼谷は出血の影響で意識を失い、そのまま目が覚めること無く衰弱死する……
険しく深い谷底を生きる孤独な狼であった彼は、太陽を求めて地上を進み、仲間を助け、助けらた結果、信じられる仲間に囲まれて命を落とした……


【狼谷陽助 死亡】

673:ファースト◆gI:2022/01/04(火) 15:49

紀「・・・・・まったく・・・・・」

桜空「・・・・・」

(こんな時には、泣けばいいのか、叫べばいいのか・・・・・桜空にはわからない・・・・・

昔、薫先生が命を落とした時はまだまだ子供だったということもあり、ただただ悲しむだけだったが、こうして組織のリーダーとなり、守側の立場になっても守れなかった・・・・・

ここまでしても守れないとなれば、もうどうすればいいのかわからない・・・・・

桜空は、眠るようにして逝った狼谷を抱え上げると、硬く冷たい床ではなく、ベッドに寝かす・・・・・

桜空の表情は、人形のように、どこまでも無だった・・・・・)

_________

674:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 15:55

【某所・反社会的勢力拠点にて_____】

ボス「ひっ・・・!ひぃぃいいいいいいいっ!!!!!たっ・・・・・助けてくれっ・・・・・!頼む・・・・・!!!!!」

悠矢「いやいや、どうしてもアンタら潰さないといかんのよ、というわけで、さいなら♪」

ボス「ま、待っ・・・・・!」

ビチャッ・・・・・

ボス「・・・・・」

悠矢「さーてと、氷華ちゃんに知らせますかねぇ・・・・・」

(氷華に頼まれ、反社会的勢力の拠点を潰しに行っていた悠矢は、任務が完了した為スマホで氷華に任務終了の一報を知らせる為に、電話をかけ始める・・・・・

とんでもない収穫もあったことから、きっと喜んでもらえるだろう・・・・・)

675:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 18:10

【 ー 回想 ー 】

夕渚「・・・・・」

(前々から体は弱かったが、とうとう入院してしまったことで自分の今後が心配になり、表情には出さないものの、かなり精神的に夕渚は追い詰められていた・・・・・

まだ高校生、本当なら今頃、友人達と一緒に楽しく高校生活を、青春を謳歌していた頃だろうと思うと、泣きそうになる・・・・・)

676:中川 隆次:2022/01/04(火) 18:56

>>666

「そいつぁ買いかぶりってもんよ、旦那」

双眼を閉じ、柔らかに彼の言葉を否定する。

「けど、そう言われて悪い気はしねぇな……OK、後は任せてくれ」

だからといって、他に適任がいるかと言われれば疑問が残る。紀は組織への忠誠心などが自分よりも欠けているので、消去法的にこうなったのだろう。
これからあの直情一本気リーダーの尻拭いをやらされると思うと、気が滅入ってくる。

(けれども……何だろうな)

不思議と、それを投げ出す気にはなれなかった。

「じゃあな。地獄(あっち)でまた会おうぜ」

それだけ言い残すと、踵を返しその場を後にした。
一人の漢を見送るのにそれ以上の言葉は要らない。きらびやかな虚飾も必要ない。
ただひとつ、何があろうとも曲がらぬ意思(たましい)を示せばよいのだ。

677:金鵄◆3.:2022/01/04(火) 20:02

>>675

氷華
「随分と暗い顔をしているわね?
私で良かったから愚痴を聞くよ。」

夜になり、静寂と沈黙、無機質な機械音のみが鳴る夕渚の病室にて、病室の窓が開き、月明かりに照らされた氷華が入って来る。
入って直ぐに夕渚の顔を見てその暗く沈んだ様子を察し、何か愚痴があるのなら聞くと言う。

678:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/04(火) 20:14

桜空「・・・・・」

(中川の言葉を聞き、心の中で思う・・・・・

そうか、自分達は悪人だ、もし死後の世界というのがあるならば、死後は地獄に堕ちる・・・・・

自分が死後地獄に堕ちるとしても桜空は今までの人生、地獄を見てきたからか今更地獄に対する恐怖なんて薄れている、本当の恐怖というのは、失うこと・・・・・

願わくば、狼谷には天国で安らかに眠ってもらいたい、そう思っていた・・・・・)

>>676

夕渚「・・・!氷華・・・・・」

(消灯時間になり、一人で気持ちが沈んでいた時、月明かりと共に姿を現した氷華に驚くも、夕渚も珍しく精神的に追い込まれていたのか、いつものように常に笑顔で接する夕渚とは違い、疲れたような表情で喋り始める・・・・・

「・・・・・私、とうとう入院しちゃった・・・・・なんか・・・・・ちょっと怖くてさ・・・・・これからのこととか・・・・・」)

>>677

679:金鵄◆3.:2022/01/04(火) 20:33

>>678


氷華
「………そう。
此処では退屈でしょう……私は何かを買ってあげる事は出来ないけれど、話し相手ぐらいにはなれる筈よ。」

夕渚が入院する事になったと聞くと、氷華は窓の縁に座りながら、数秒の間だけ自分の顎に左手を当てて何かを推測するようにして考える。

そして、口を開くと、本来ならば何か物を購入して見舞品としてあげたいところなのだが、自分の立場上、購入履歴から足が着くことを警戒して見舞品の一つもあげられない事に歯痒さを覚える。

見舞品の代わりとして、自分が話し相手になる事で少しでも退屈を紛らわせようとする……

680:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 05:08

夕渚「氷華・・・・・」

(相手のどこまでも純粋な優しさが、身に染みて伝わる・・・・・

そして、夕渚は口を開く・・・・・

「・・・・・私ね、どうしても思っちゃうんだ・・・・・もしかしたら、自分がここで死んじゃうんじゃないかって・・・・・考えるとすっごく怖いけど、どうしても考えちゃうんだ・・・・・でも、もし死んじゃったとして、本当に死後の世界が、天国とか地獄とかっていうのが本当にあるなら、私はやりたいことがあるんだ・・・・・」

と言うと、氷華にも今まで見せていなかった、氷華が弟の写真を入れたペンダントを持つのと同じように、夕渚も写真入りペンダントを持っており、それを開いて中の写真を見せる・・・・・

「可愛いでしょ?私の妹なんだ・・・・・」

夕渚の表情は、静かな微笑みだがどこか哀しくもあり、無理して作っている微笑みなのは明らかだった・・・・・

写真には、幼少期の夕渚と一緒に、夕渚に雰囲気の似た当時の夕渚よりも少し幼いしょうじょがうつっていた・・・・・)

>>679

681:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 11:57

>>680

氷華
「そう……確かに今は良い状況だとは言えない……
けれど、一度しかない人生を悲観的に見るのは良くないわ、病は気からと言うでしょう?」

神童に選ばれた際に神道学についても叩き込まれた。
アニミズムや祖霊崇拝等の民族信仰についてや、陰陽道についての知識はあったものの、死後の世界について氷華は懐疑的だ。

天国も地獄も存在しない、人は命を死んだら無になるだけ……
だからこそ、今を生きる、悔いが残らないような生き方をすると決めている。

だからこそ、氷華は少しでも生きる活力が沸くように、悲観的に現状を見るのではなく、多少は楽観視してもいいと言う。




氷華
「ええ、貴方に似て可愛いわ。」

彼女の持つペンダントを見て、自分が昔、弟に誕生日プレゼントをあげるために街に行った時の事を思い出しつつ、愁いを帯びた微笑みを見せる夕渚の妹の写真をみて、サラリと夕渚を可愛いと言う。

682:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 12:24

夕渚「・・・・・照れるじゃん・・・・・」

(貴方に似て可愛いと言われると、想定外の発言だったからか、少し嬉しそうな笑みになるが、やはりどこか哀しみを感じることには変わりない・・・・・

そして、夕渚は語り始める・・・・・

「昔ね・・・・・家に不審者が入ってきて、お父さんとお母さん、私は縛られて妹は目の前で不審者に刃物で首を切り裂かれて命を落としたの・・・・・あの日以来、両親は笑わなくなってしまった・・・・・そして、今度は私・・・・・私が死んだら、両親は悲しむけれど、妹のいる場所に行ける、ずっと一人ぼっちにさせちゃった妹に会える・・・・・そんなことばかり、考えちゃってさ・・・・・」

と、いつもの夕渚からは考えられないほど暗い発言をする・・・・・

今でも脳裏にこびりついている、緋色の鮮血に染められた妹の姿が・・・・・

だが、今までそれを隠し、人と接する時は常に笑顔を絶やさないようにしてきた・・・・・

氷華は、夕渚が初めて本当の自分をさらけ出して話せた相手だったのかもしれない・・・・・)

>>681

683:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 14:35

>>682

氷華
「………それは辛いわね……
貴方にそんな暗い過去があったなんて驚いたわ……」

自分の見て来た夕渚は天然で人を疑うことがなく、犯罪現場を知りながらも捕らわれている者を身を案じたりと、どこか弱々しい様子であった事から、凄惨な過去があったと思っていたのだが、案の定、今にも引き摺る暗い過去があった事を知り合点がいく。

大抵の者は辛い過去があると復讐に走ったり、異常性を開花させたり、全てを諦観するようになるのだが、おそらく夕渚の場合は後者なのだろう。



氷華
「貴方は悪が憎い?」

本心を見せてくれた夕渚に対してさえ、氷華は自分の過去については一切語らず、悪が憎いのかどうかだけを聞いてみる……
自分は理不尽な悪、惨劇や悲劇をもたらすために力を渇望し、強さを追い求め、八咫烏に入った。そんな自分を突き動かす原動力は、悪に対する憎悪と、無力だったかつての自分への絶望から来ている……

彼女が復讐を望むのであれば八咫烏としての道を教えてもいいのかもしれない…

684:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 15:57

夕渚「・・・・・私は・・・・・」

(氷華との出会いは路地裏でチンピラ達に絡まれているところを助けられたことだった、そして、ある程度氷華は悪人という存在に対して嫌悪感を示す人物であるということはなんとなくわかってはいたが、いつも自分と話す時の氷華と比べると、今の氷華はどこか別人のようにも思えるほどに、その表情に氷のような冷たさを感じた・・・・・

そして、夕渚は氷華からの問いかけに答えを返す・・・・・

「私は、正直妹の命を奪った人達を許すことは、絶対にできない・・・・・私だけじゃなく、両親だってそう、自分の家族を○されて、犯人を許せるわけがないよ・・・・・」

と、俯いて言う・・・・・

が、少しして顔を上げると

「でもね、私は生き残った・・・・・いや、生き残ってしまった以上、妹が生きれなかった分、憎しみとか恨みとか持って生きてたら、申し訳なくてさ・・・・・妹は・・・・・結は、もし私が復讐鬼になったら、きっと悲しむだろうから・・・・・」

と、自分が復讐に走らない理由を明かす・・・・・)

>>683

685:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 16:11

>>684

氷華
「………そう……
やっぱり貴方はお人好しだわ。」

家族を失った境遇から、少しだけ親近感を覚えていたものの、世界にも自分にも復讐の矛先を向けずに、復讐の道を進まなかった事に、自分と対称的なものであると感じ取ると、夜空を照らす三日月を眺めながら、下記を呟く……



氷華
「けれど……貴方のような考え方の人こそ、不条理や不合理な悪に苦しまずに住む世界になって欲しいわね……?」

氷華の理想とする世界はお人好しとされる者達が苦しまず、悲しむことも恨むこともなく、平和に平穏に自由に生きていられる楽園のような世界にしたいと言うものだ。

自分はもう後には戻れない……
復讐の歩みを辞めようとしたところで、自分は取り返しのつかない数の命を奪って来てしまった……引き返すにはあまりにも遅すぎる。

だからこそ、この道の先に、理想の世界が誕生したとしても、自分の破滅は免れない……だがそんな破滅の決まった未来であっても自分には歩みを躊躇するような事は許されていない。

全ては……悪のいない世界を作るために。

686:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/05(水) 16:52

夕渚「・・・・・氷華は、どこまでも優しいんだね・・・・・」

(そう言うと

「氷華はさ、優し過ぎるから、少し頑張り過ぎちゃうこともあると私は思うんだ・・・・・だから、たまには少し休まないと、駄目だよ・・・・・?」

と告げる・・・・・

氷華の掲げる信念、悪人に苦しめられることのない世界作りというものに、氷華の言うお人好しというものと同じものを感じたからだ・・・・・

自分もお人好しなら、どこまでも優しい氷華もまたお人好し、と言ったところか・・・・・)

______

【現在】

ヒュウウゥゥゥゥ・・・・・

(冷たい夜風が、氷華の髪を撫でるようにして吹き付ける・・・・・

弟の現在、そして脳裏に過ぎる夕渚との会話、色々な感情が入り乱れる今の氷華にとっては、冷たい夜風など何にも感じない程度なのだろう・・・・・)

>>685

687:金鵄◆3.:2022/01/05(水) 18:22

>>686


たまには休まないと駄目だと言う言葉を聞いた氷華は嬉しいような、困ったような、複雑な内心を抱きながらも、もう止まることの出来なくなって自分の事については一切言葉にはせず、ただ微笑み返す。



氷華
「………………。」

現在に戻った氷華は多数の海外のマフィア構成員の死体の山の上の座りながら、夕渚と話した時と同じように三日月を見上げている……

だが、あの頃と違い、人の心はもはや残っておらず、正義のために殺戮を繰り返す氷のような心を持った冷酷な存在へと変わり果ててしまった……

殺戮や虐殺の後、体を刺すような冷たい夜風にさえ何も感じておらず、悪に対する憎悪と自身への絶望のみが渦巻く瞳を持って月を眺めていた……

688:八咫烏◆3.:2022/01/06(木) 01:47

【八咫烏 地下アジト】


剱鴉
「それで?
何故僕の戦いに水を刺したのか……
理由を説明してもらおうか、ルイン。」

四人がファーストのアジトにまで帰還した後、開け放たれた出入口の先を見ながら、大太刀を納刀し、体に着いた土埃を払いながら、狼谷に致死の凶弾を撃ち込んだ張本人である謎の仮面……"ルイン"に対して声をかける。



ルイン
「嫌だなぁ、その理由についてはだいたい検討が付いているんじゃないですか?それに……貴方はあのまま"四人全員を見逃すつもり"でしたよね?貴方の速度があれば四人をまとめてバラバラに切り刻む事だって出来たでしょうに。」

狼谷の左足を撃ち抜いた時に使ったロングバレル型の拳銃を持ったルインが剱鴉の直ぐ後ろから現れ、説明を求める剱鴉に対し、剱鴉は狼谷の右腕を斬り飛ばしてから、一度も剱鴉の"本来の戦闘スタイル"を見せること無く戦い、その結果見逃した事について指摘していく。



剱鴉
「……それは買い被りすぎだ。僕は最初から全員を斬るつもりだった。」

ルイン
「クフフッ、まあ貴方が何を考えているのかはわかりませんが、次に同じミスをしたら……"今の金鵄様"は貴方を生かしておくでしょうかね?」

剱鴉
「……………。」

今の氷華は剱鴉を相棒として認め、共に幾度もの死線を潜り抜けて来た頃とはまるで別人のようになっていた事を思い、剱鴉は何も言葉を返すこと無く、一度もルインの方へ振り返ることもなく、アジトの出口から外に出ては何処かへ向かって歩き去って行く………

689:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/06(木) 05:54

ブーッ、ブーッ・・・・・

(三日月を見上げる氷華のスマホから、バイブ音が鳴る・・・・・

相手は悠矢であり、恐らく任務完了の知らせだと思われるが、何やら写真付きメールのようであり、添付された写真に写っていたのは、極秘と書かれた謎のリストのような物であり、メールの文章は「氷華ちゃん、任務完了だ、同時にちょっと真面目な話があるから、合流できる?」となっていた・・・・・)

>>687

690:金鵄◆3.:2022/01/06(木) 06:50

>>689

氷華
「………確認した、合流についても私は構わないわ。」

氷華はスマホの振動から着信が来たことを理解すると、コートの内側からスマホを取り出し、慣れた手付きでパスワードを解除し、その内容とリストの帳簿を確認すると、合流しても構わないと言葉短く返す。

そのリストに記載されている事を確認し、その内容によっては今後の動向も変えなくてはならない程の重要なものである事から、彼の言う真面目な話よりも、そのリストの真偽、本物かどうかの確認や、その内容にある"黒い貴族"について気になっている。

691:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/06(木) 19:54

「OK、それじゃあ、いつもの倉庫裏で」

(任務が完了した際、収穫があった時は人目につかない場所で得た物についての大まかな話し合いが行われる・・・・・

悠矢はいつものように、人目のつかない廃墟の近くにある寂れた倉庫の裏で待ち合わせしようとメールを送る・・・・・

悠矢が真面目な話があると言うことは、よほどのことだとも思えるが、今の氷華からすればさほどのことでもないだろう・・・・・)

>>690

692:金鵄◆3.:2022/01/06(木) 20:31

>>691

氷華
「……わかったわ。」

短く返答すると、通話を切り、通話履歴を確認し、このスマホをによって電話を使用した回数が10回未満である事を確認すると、再びコートの内側に入れて倉庫に向かって移動するべく屍の山を降りて行く。

そして、地上に降り立つと、積み上げられた屍の山と、星一つ見えない夜空を照らす三日月を背にし、軽く指を鳴らして屍の山の全てを一瞬にして凍結させ、そのまま砕け散らせる……

砕け散った氷がまるで雪のように綺麗に月の光を反射しながら辺りに降り注ぐという幻想的な光景ではあるものの、それを実行した氷華の瞳には底無しの憎悪と厭悪が渦巻いている……

693:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 04:53

夜空に浮かぶ三日月は、いつの時代でも等しくその美しさを保ち続け、人々を魅了させる・・・・・

もしこの砕け散りゆく結晶が、死体などではなく純粋に氷が散る幻想的や光景だったら、もし過去のあの惨劇がなかったとしたら、氷華と桜空は今も隣同士で笑い合っていたのだろうか・・・・・

【倉庫裏にて・・・・・_____】

悠矢「おいーっす氷華ちゃん、これが、今回の収穫・・・・・一通り俺も目を通したけど、俺自分のことを棚に上げて他人をやばいとか言えるほど常識人じゃあないけど、なかなかにやばいよ・・・・・」

(そう言って、メールに添付した写真に写っていたリスト、大体小説と同じくらいのページ数であり、五冊分ほどある・・・・・

どれも表紙に、繋がっていたであろう有名な企業名、団体名、果ては孤児院や政治家など、人物や場所を問わず様々な黒い繋がりがあったことを連想させる・・・・・)

悠矢「今回潰した組織の奴らに片っ端からこれについて情報を聞き出そうとしたけど、どいつもこいつもこれを管理するようにとしか言われてなかったみたいでさ、悪いけどこれの大本についてまではわからなかったよ・・・・・」

>>692

694:金鵄◆3.:2022/01/07(金) 11:35

>>693

氷華
「……そう、どうやら……私の読みは合っていたようね?」

氷華はリストを見て、自分の考えは間違っていなかった事を確信し、緋染の言うように、リストを所持していた東北の暴力団もリストの大元については知れないと聞くと「それはそうよ、彼らはこのリストの大元の使い走り過ぎないのだから……」と応える。

現世を贖罪の場……地獄に変えると言う自分の考えが正しいものである事を確信し、リストにある全ての有力者達を殲滅するべく、リストを渡すようにと右手を緋染に向けて差し出す。

695:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 14:34

悠矢「へぇー、大元についての大体のことは知ってるんだ」

(氷華の言葉から察するに、氷華は恐らくこのリストに関する大元について何かしらを知っているのだろうと思いながら、氷華にすべてのリストを渡す・・・・・

氷華にリストを渡すと「それとさ、実はもう一つあるんだよねぇ・・・・・俺は一ページ見ただけで吐き気がしちゃって見るのやめたけど・・・・・」と言い、もう一冊、表紙には何も書かれていない謎のリストを取り出す・・・・・

「奴ら、とんでもねぇリストを持ってやがった、どんな方法でやってるのかは知らないけど、死体を利用して別の人間に作り上げることができるらしい、記憶も、性別も、姿形も、まるで別人に・・・・・まぁ、こいつらが使い走りなら、やってるのはその大元ってことになるとは思うけど・・・・・」

と、にわかには信じ難いものの、様々な能力を持つ者がいる現代では、死者を蘇らせるのではなく、死体を元にして別の人間を作り上げる、ということも成せる能力者がいるのだろう・・・・・

悠矢はそのリストも氷華に渡す・・・・・)

>>694

696:◆3.:2022/01/07(金) 15:31

>>659

氷華
「奴ら……"黒の貴族達"ならそれが出来るだけの科学技術も資金も設備も幾らでも揃えられるでしょうからね……驚きは無い。」

全ての根源と言える"黒の貴族達"について少し触れる。
生と死を弄び、神の領域まで冒すような技術力を奴らが持っている事を伝える。

おそらく、このリストを所持していた暴力団はその立場上、足を洗おうとした組員やホームレス、多重債務者に破産者などを殺害し、その死体をリストのある企業や組織に回しつつ、それぞれの組織や企業が表立っては出来ない汚れ仕事をしていたのだろう。

いずれにせよ、奴らにとっては幾らでも替えの利く駒に過ぎなかったのは確実であり、既に替えの組織も用意されていると思われる……

何が目的で死体から生命の創造を行っているのかは氷華でさえ知らないものの、その目的が果たされる前に自分が全て滅ぼすと決めているため、熟考せずにそう応える。



氷華
「漸く良い成果を上げたわね?
何か望みがあるのなら聞いてあげる。」

彼から最後のリストも受け取ると、これまでに無い成果を上げた緋染に対し、氷華は何か褒美が欲しいかと問いかける。

697:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/07(金) 16:09

悠矢「望み・・・・・って言われても、前は氷華ちゃんの持ってるペンダントの中身とか気になってたけど、今はそこまで気になるものでもないし、特に無いかねぇ・・・・・まぁ、強いて言うなら・・・・・」

ビュオッ・・・・・!

バサッ・・・・・

悠矢「さっむ・・・・・早いとこ帰ろうぜ、氷華ちゃん・・・・・」

(何かを言おうとした瞬間、そこそこ吹いていた夜風が強く吹く、と言っても、何者かの攻撃でも何でもなく、ただ風が一瞬強く吹いただけであり、悠矢は冷たい風に寒がり早く帰ろうと呟く、これだけなら特に気にすることは何もない・・・・・

・・・・・が、問題は、風に吹かれたことで地面に落ちたリスト・・・・・たまたまページが開いた状態で地面に落ちているのだが、そこには元となった死体の人物名と生前の写真、、死体から新たに生まれ変わった人物名と、今現在の写真が貼られている・・・・・

見たことも聞いたこともない名前と写真が連なる中、途中にこのような表記があった・・・・・

「佐藤 結」

過去に、夕渚が話していた妹と同名の別の人物、ではなく、名前の横には夕渚が氷華に見せた幼少期の夕渚が写っている写真に一緒に写っていた少女と同一人物と思われる瓜二つな少女の写真が、死体の状態で貼られている・・・・・

夕渚の言っていた通り、本当に鋭利な刃物で首を切り裂かれている証拠として、右の首筋がぱっくりと開き、そこから血が溢れているという、なんとも痛々しく、生々しい写真だ・・・・・

だが、このリストに夕渚の妹の写真が載っている、ということは、夕渚の妹は、今現在別の人物になって、記憶も、姿も変わって生きている、ということになる・・・・・

果たしてこれは吉報か、それとも悲報か・・・・・)

>>696

698:金鵄◆3.:2022/01/07(金) 17:14

氷華
「ええ、そうね。」

自然と開かれたリストのページの対象者の名前と写真に視線が向くものの、今の氷華は驚くことすら無く、何の動揺も見えない。例えここで緋染がペンダントの中身を見せて欲しいと言われても何の躊躇いもなく見せるだろう。

緋染が夜風を浴びて寒がる緋染の言葉を受けると、リストを拾い上げ、そのまま倉庫内に向かって歩き始める。

699:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/08(土) 04:28

悠矢「・・・・・氷華ちゃんさぁ・・・・・」

(一緒に歩き始めて少しすると、悠矢は口を開き始める・・・・・

「なんかさ、前と変わったよね」

悠矢と氷華、なんだかんだで一緒に行動する機会も多く、付き合いもそこそこ長いからなのか、悠矢は氷華が文字通り氷のように心が凍てつき始めていることに気づいていた・・・・・

多分氷華本人は何も変わっていないと否定するだろうが、それでも自分は騙されない・・・・・)

>>698

700:金鵄◆3.:2022/01/08(土) 11:34

氷華
「そうかしら?」

自分の変化について気付き、変わったと言う緋染に対して氷華は短く一言で応える。その声や様子、雰囲気は何処か冷たいものの、これまでのように緋染に対して避けたり距離を取って様子を見ていると言うものではなく他者への無関心さから来ている。

その冷たさが氷華の冷静さと冷酷さをいっそう引き出しており、緋染の問いかけに対しても特に興味無さそうに応えている事から、これまで以上に人の心を失ったのだと言うことがわかる…

また、その氷華の持つ無関心は他者だけでなく、自分自身にさえ向けられている。

その姿はまるで正義と言う概念が形を成したかのようにすら見えるが、その正義の中に慈悲も慈愛も無くなってしまっている…

701:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/08(土) 18:20

悠矢「・・・・・ま、いいけどさ、一つ言っておくよ、氷華ちゃん・・・・・」

(そう言うと「正義だろうと、悪だろうと、行き過ぎたら自分で自分の首を絞めることになるから、気をつけた方がいいよ」と、言葉を返す・・・・・

今までも氷華は悪人に対して容赦はなかったが、今回は容赦がどうのこうのというよりも、どこまでも行き過ぎた正義、もとい悪にも正義にもなりきれない何かになりつつあるように思える・・・・・)

>>700

702:八咫烏◆3.:2022/01/08(土) 18:52

【三羽の鴉】

蟲鴉が切り札として出した巨大蜈蜙によって倒壊した八咫烏のアジトの一角…

そこでは桜空が運良く気絶させた毒鴉と、中川と紀が二人がかりで挑んでも正攻法では倒せなかった水鴉と言う猛者が瓦礫の上に倒れている。

それに対し、十二鴉を二人同時に相手取っても尚、服の乱れ一つもすること無く佇むのは、ルインと呼ばれたあの黒衣に身を包んだ謎の仮面…



水鴉
「ゴホッ……!!?」

水鴉
「(どうなってやがる……毒刀、水圧レーザーと俺達の攻撃はどれもアイツに当たらねぇのに……アイツの攻撃は的確に水化した俺にも当ててくる……コイツの異能は何なんだ……!?)」

毒鴉が振るう毒刀はいずれも空振りし、水鴉の最速最強の攻撃技である水圧レーザーすらもルインに掠る事すらなく難なく受け流された。

まるで攻撃そのものがルインを避けているかのような……見えない壁に受け流されているような……そんな現象を目の当たりにし、二人の鴉が困惑している。



毒鴉
「て…テメェ……!!
何を考えていやがるッ!!テメェと俺らは協定を結んでいる筈だ!こんな事をすれば金鵄が黙っちゃいねぇぞ!!」

ルイン
「クフフッ、察しが悪いね?
今こうして僕が現れているのもや、君達の処刑をしているのも、その金鵄からのお達しがあったからだよ。『不純な正義を粛清せよ』ってね。」

仮面の人物は楽しそうな声色やテンションで話し手はいるものの、彼の身につけた不気味な笑顔の仮面と相まって異様な雰囲気を放っている……

そんな中でルインは毒鴉からの協定を元にした問いかけに対し、金鵄からの指示があった事を教えるとゆっくりと右腕を挙げる……



ルイン
「それじゃ、バイバーイ。」

水鴉
「ふざけ……!!!」
《グチャッ》

ルインが振り上げた腕を下へ降ろすと、水鴉と毒鴉の二人が反応する間も無く、見えない"何か"によって跡形もなく押し潰されて絶命する……

ルインが正義のために行動をしているのか…
それとも悪のために行動しているのかは不明…
更に、ルインがfirstの敵となるか、味方となるのかすらも謎に包まれている。

703:金鵄◆3.:2022/01/08(土) 19:19

>>701

氷華
「……私は私の存在理由を果たすだけよ。
それ以上の大義もそれ以下の理由も必要ない。」

氷華は緋染の言葉に対し、自分は自分の正義を貫くだけであると応えると、倉庫に入り、倉庫内の木箱の上に座る……
氷華からは人間らしい感情の起伏も温もりも失われており、まさに動く氷像のように淡々と語る。



霞鴉
「やあ、二人とも。
深刻な話は終わったかい?」

氷華の背後に白い霞が現れると、それが徐々に人の形に変わり、氷華の座る木箱の後ろにあるコンテナの上に片足を立てながら座り、緋染と氷華の二人を見下ろしながら話は終わったのかと問いかける。

704:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/09(日) 03:47

悠矢「ん?あぁ、話しなら終わったけど・・・・・いつからいたの?」

(恐らく今の氷華には何を言っても同じように氷のような反応しか返ってこないだろうと思っていたところに、いきなり現れた霧鴉を見ては、どうやら話し合いが深刻だということを知っていたらしいことから、一体いつからいたのかと問いかける・・・・・

自分も神出鬼没だということは自覚しているが、相手の能力を考えると、相手の方がもっとどこにでもいきなり現れることが出来るだろう・・・・・)

>>703

705:三羽鴉◆3.:2022/01/09(日) 04:12

劔鴉
「悪いな、僕もいる。」

霞鴉の座ったコンテナの裏には劔鴉も待機していたのか、氷華の右隣へと移動しながら、自分の存在を話す……

意のままに自身の体を霞に変えることで無敵を誇る霞鴉に加え、その圧倒的なスピードと卓越した剣技を誇る劔鴉の二人…

この二人がいるだけで並みの組織どころか、小国の軍であれば瞬時に殲滅する事も出来るだけの圧倒的な戦力となっているのだが、そこへ更に……



焔鴉
「我らが金鵄の召集とあっちゃ来ねぇ訳にはいかねぇからァ。
テメェも久し振りだなァ、緋染。まだ鴉の名は持ってねぇのか?」

そこにいるだけでも強い熱気を放ち、氷華の周辺を除いて倉庫全体の気温が高くなっていく圧倒的な熱量と実力を持った焔鴉までその姿を見せる。

焔鴉はまさに生きた火山とでも言うべき存在であり、近代装備を備えた巨大な戦艦を一隻まるごと破壊し、中にいた軍人を殲滅したという噂がある程に圧倒的なパワーを持っている……

その破壊力やパワーは霞鴉と劔鴉すらも上回るだろう。



氷華
「緋染、貴方のくれたこのリスト…
これを手に入れた瞬間から次の計画に映すために予め三羽鴉に召集をかけておいた。貴方のお陰で計画から実行に移すことが出来る……」

氷華
「貴方には"二つの意味で"感謝するわ。」

氷華はリストにあった結の写真を思い出しながら、冷たく微笑み、二つの意味で感謝すると言う……

三羽鴉をわざわざ集結させたのは、"日本国を地獄へ変える計画"を実行するための最後の会議を開くためであり、国家崩壊のカウントダウンを開始したと言うことと同意でもある。

706:暴かれ始めるモノ◆gI:2022/01/09(日) 05:06

悠矢「あれまぁ、これまたお揃いで・・・・・」

(三羽鴉が全員集結していたことに気づかないほどに、自分の感覚は鈍かっただろうかと思いながらも、ここまでの実力者が揃っている中、自分はその中でも一番地位も実力も下っ端だが、怯むことなく三人を見渡す・・・・・

そして、鴉の名をまだ持てていないのかという焔鴉の言葉を聞けば「あぁ、俺は特に、なんとか鴉とか、なんちゃら鴉っていう肩書きにはこだわりないんでね、未来永劫このままで十分だよ」と返す・・・・・

そして、氷華から二つの意味で感謝すると言われれば「二つの意味・・・・・?よくわかんないけど、どういたしまして」と返した・・・・・)

>>705

________

【以下、リスト内結の項目における情報】

佐藤 結 (5)

捕獲動機:死体の再利用

実験台番号:310

死体再利用後個体名

緋染 悠矢

再利用には成功したものの、実力の面などで期待外れとみなされ、野放しにされる

本人には結の頃の記憶は無し

707:金鵄◆3.:2022/01/09(日) 11:43

>>706

焔鴉
「ほう、となるとテメェには"表の名"は無いみたいだな。」

八咫烏内で使われている鴉と付く通り名は所謂コードネームのようなものであり、互いに互いの素性を第三者に伝える事を防止するための呼び方であり、敵対組織からの暗殺やプライベートな関係者に危険が迫るのを阻止する目的があるのだが、それを持たないと言うことはつまり、プライベートを持っていないと言うことになる。

その事から焔鴉は両腕を組んでコンテナに寄りかかかりながら緋染に対して表の顔を持ち合わせていないことを見抜き言う。



氷華
「三羽鴉も集まった事だから、これから作戦会議を始めるとしましょうか……」

氷華は三羽鴉全員が集まった事を確認すると、リスト内にあった結と緋染の二人が同一人物である事に対しても微塵の感情の揺らぎも無いままに淡々と作戦会議を行うと宣言し、地獄を編み出すための計画を始める……

これが後に惨劇をもたらし、国家の存亡すらも揺るがす壮絶な死闘の幕開けとなる……


【三羽鴉集結 終了】

708:柴田武亮◆gI:2022/01/09(日) 12:13

【時を同じくして・・・・・】

ザアアアアァァァァァァ・・・・・

桜空「・・・・・」

(徐々に雨が降り出し始める中、アジトの外(敷地内)にて、俯きながら立っていた・・・・・

何故、自分はここまで無力なのか、戦って生きていかなければならない以上、所詮は力なのか・・・・・

「あああぁあぁぁぁぁぁぁあああああああああああああぁぁっ!!!!!」

桜空は、絶望と悲しみの雄叫びを上げる・・・・・)

709:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 04:27

>>708

朱音
「……こんなとこに居たら風邪をひくよ?
早く中に入りなよ。」

まるで空から叩き付けるようにして雨が降る中、独りで外に出て叫んでいる桜空に対し、藍色の傘を差しながら歩み寄り、建物の中に入るように言う。

狼谷が命を落とした事は聞いている……
自分は救出作戦が開かれた際に沖縄でファーストの部隊と共に別の作戦を行っていたため、駆け付けることが出来ず、慌ててこの場に到着した頃には既に全てが終わってしまっていた……

もし、自分がいれば……いや、仮に自分がいたとしても、八咫烏の最高戦力の一人である劔鴉に勝利するのは非常に困難だっただろう……

710:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 04:42

桜空「・・・・・ほっといてくれ・・・・・」

(桜空は、かつて家族を失い、孤児院に来たばかりの頃、後に仲良くなる薫先生にすら心を閉ざして反抗的な時期があった時と同じように、相手の言葉にも冷たくただ一言、ほっといてくれとだけ返す・・・・・

リーダーである分、仲間を守れなかった心の傷が深いのだろう・・・・・)

紀「無駄ですよ、もう数時間、ずっとあんな調子です、本人の言う通り、ほっときなさい・・・・・」

(雨が強まる一方で建物の中には入ろうとはしない桜空に対して心配して呼びかける朱音に、ここ数時間ずっとあんな調子で、多分今は何を言っても突き放してくるだろうと忠告をする・・・・・

「今はほっておくのが一番です、それよりも、ココアでも飲んで少し休憩なさい、長旅だったのでしょう?」

沖縄から急いで駆けつけたのだから、少しは休憩したらどうだと誘う)

>>709

711:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 05:29

>>710

朱音
「…………。」

普段ならここで反発して言い争いになり、力ずくでも建物内に引き戻そうとするのだが、今回ばかりは仲間を大勢失った事で精神的にも追い込まれてしまっている事を知っているため、強く出ることが出来ない…

紀の言うように、此処でどんな言葉をかけようと、気休めにすらならないと悟り、アジト内へと帰って行く…

712:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 05:47

紀「・・・・・まだまだ子供のクセして、背負うものが大きすぎるからこうなるんです、哀れな・・・・・」

(そう言いながら、ココアを飲む・・・・・

心配する朱音とは対照的に、紀は一見冷たいようにも見えるが、紀の性格上、今の桜空に対する冷静な接し方であるようにも見える・・・・・

「あれで、少しは強くなれるのであれば、一応はリーダーとして認めてはやりますがね・・・・・」

と、一言呟いた・・・・・)

【朱音が駆けつける少し前・・・・・】

ボス「今回の件は、あまりにも代償が大きすぎた・・・・・これで、多分八咫烏側も我々への敵対心がより一層強まったと思う、悪いが、あの子を・・・・・桜空のサポートを、任せてもいいかい?」

(朱音がファーストのアジトへと向かう少し前に、ボスが朱音に桜空のサポートについてもらいたいと頼み込む・・・・・

まだ15歳という若さで一つの組織のリーダーに任命してしまった罪悪感と、今回の件ですら指示を出したり駆けつけることすらもできなかった後ろめたさからだろうか・・・・・)

>>711

713:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 06:23

>>712

朱音
「え!?アタシが?
アイツとは度々意見がぶつかったりするから喧嘩ばっかになるかもしれないけど、それでもいいの?」

唐突に現れた上位組織のボスが直々に自分に桜空のサポートを申し出て来ると、驚き、回りを見渡して自分以外に誰もいないとわかると、少し顔をしかめながら自分を指差して言う。

確かに自分はファーストにおける幹部としての立場を持ってはいるものの、得体の知れない組織と付き合っていたり、あまりにも向こう見ずな行動を取る桜空と意見が衝突した事があるのは一度や二度じゃない。

今回の原因である桜空が霞鴉に連れて行かれたというのも、元を辿ればその組織とつるんでいたからであり、その事を知った朱音は桜空に文句を言う気満々だった。

714:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 18:35

ボス「あぁ、寧ろ君が一番サポート役には適していると思ったからこそ、こうやって頼んでいるんだ・・・・・」

(会う度に何かと口喧嘩をしている二人だが、ボスは寧ろそんな口喧嘩の相手である朱音こそ、桜空のサポート役には一番適していると述べる・・・・・

そして、今回の一件の元凶にもなったことについては「今は桜空にはそのことは絶対に言わないように、その組織についてはまた日を改めて説明させてもらうよ」と伝えると、その場から去ってゆく・・・・・)

>>713

715:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 19:13

>>714


朱音
「わかったよ。アンタがそこまで言うのなら手伝うわ。」

普通の組織ならば部下なり通信なりで任命したりするところ、朱音はボスからの直々の依頼と言うこともあり、無下には断ることができず桜空のサポートをする事を受け入れる。

716:始まりの惨劇◆gI:2022/01/15(土) 19:28

ボス「感謝するよ、ありがとう・・・・・それと、口喧嘩も程々にな・・・・・」

バタン!

ブロロロロロロロロ・・・・・

(車に乗って走り去る寸前に、念の為に口喧嘩も程々にと忠告をする・・・・・

喧嘩するほど仲がいい、とは言うものの、別の組織絡みともなれば、もし口喧嘩に発展した場合いつも以上に辛辣な罵倒対決が始まってしまうと思ったが、同時に今の桜空にはそれすらする気力もないだろうとも考える・・・・・)

【そして、今現在・・・・・_____】

紀「うちのボスも何考えてるかわからない人ですね、あなた、あのガキとはしょっちゅう喧嘩しているでしょう?」

(まだ15歳という若さの桜空を一つの組織のリーダーにしたり、そのリーダーと仲の悪い人物をサポート役に任命したりと、相変わらず何を考えているのかがわからないとポツリと呟けば「・・・・・にしても、いつまであそこであぁやってしょげている気ですかねぇ」と、桜空を呆れたように見て)

>>715

717:九条朱音◆3.:2022/01/15(土) 21:59

>>716

朱音
「ああ言う時は外野は心の整理がつくまで放っておいておくのが一番よ。」

朱音もかつて警官時代に救えなかった命を前にした時に今の桜空と同じように一人で涙を流していた事があったため、紀と違い、彼の心情についてもわかっているため、今はこのまま彼が落ち着くまで一人にしておいてあげようと言う。

718:中川 隆次:2022/01/16(日) 00:38

>>717

あれから自身を見直し、肉体と能力共に鍛え上げた。そしてたまにはメンバーに顔見せしようとアジトを訪れる。

「よう、美人が二人もいて目の保養だぜぇ」

神経を磨り減らしそうな緊張感を、程よく解(ほぐ)す声色で話し掛けた。

「ってか、九条の姐さんじゃないの。久しぶり〜」

二人の内、より大人びた方を見てやや驚く。彼女は狼谷と同じくFirst幹部の九条朱音だ。実力は折り紙付きである。

「姐さんが来るなんて珍しい。一体何があったのさ?」

純粋に以前の一件関連だろうか。欠員の補充ついでに桜空のメンタルケアと見るのが筋か。

【めっちゃ期間開けてすみません! どのタイミングで来ようか全然わからなかったもので……】

719:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 02:54

>>718

朱音
「おお!アンタか!少しぶりだなぁ!アンタは元気そうでよかったよ!
アタシが沖縄に行く前以来か?マイペースなのも変わってないな!」

朱音は紀との話しをしつつ、まだ外にいるであろう桜空の方を見て心配していた中、ふと聞き覚えのある声が聞こえた事でそちらへ振り返る。

自分が沖縄支部へ移動する前に知り合った中川であり、彼の「嬉しい事を言ってくれるね!」と、張り詰めた緊張感を取り払うように言葉をかけた彼の言葉に便乗するように陽気に応える。



朱音
「アタシの地位が上がりそうだな〜って事だよ。
うちのリーダーを支えてやれって言われてね。」

朱音は桜空のサポートをしてやって欲しいと言われた事を素直に話す。

狼谷が中川に桜空を支えてやって欲しいと言う言葉と合わさることで、桜空一人では無く、組織にいる者達で桜空を支えて行くと言う事になっている。

八咫烏を始め、大抵の組織では一人の指導者が権力の中枢を担い、構成員達は与えられる仕事をこなすだけなのだが、Firstの場合は、上下の隔たりを取り払う事になる。

一歩間違えれば内部分裂を引き起こす危うさを持っており、朱音と桜空は意見の衝突による喧騒が多いのだが、この判断が後に吉と出るか凶と出るのかはわからない……



【大丈夫ですよ!
自由に好きなタイミングで動いても大丈夫ですよ!
キャラに空きのある方が絡んでくれると思いますので!】

720:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 05:15

紀「普段喧嘩ばっかりしている割には、随分あのガキのことをわかっているような言い分ですね?」

(普段、顔を合わせればちょっとしたことで衝突しているような桜空と朱音だが、朱音が今の桜空の状況を見て、的確な判断をすれば普段喧嘩ばかりしている割には、よく相手のことを思いやっているように見えると呟く・・・・・

いや、寧ろ喧嘩ばかりしている者同士ほど、相手のことをよく理解している、ということなのだろうか・・・・・)

>>717

紀「あら、随分鍛え上げたようですね?」

(紀は、やってきた中川を見るやいなや、あの一件以降中川がかなりトレーニングに励んでいたということを見破る・・・・・

そして「言っておきますが、美人と褒めても何も出ませんからね?」と、美人と言われても特に喜んだり恥ずかしがったりする様子もなく、真顔で答える)

>>718

721:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 05:34

>>720

朱音
「ん?何を言っているんだ?
互いの事がわかっていないと喧嘩なんて出来ないじゃないか?」

朱音は桜空と意見の衝突をする際にも、相手の判断が気にくわないからと言ったように理不尽な感情によって反発するのではなく、自分には自分の考えがあり、それとは異なる判断をする相手であるからこそ、

意見の衝突を行っているため、善くも悪くも桜空についてはそれなりに理解しているつもりであるため、互いの事をわかっているからこそ、意見の対立があった際には気兼ねもなく喧嘩する事が出来るのだと応える。

722:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 06:28

紀「互いのことが分かっていたら、喧嘩に発展する前に対処するのでは?」

(互いのことが分かっている場合に起きる喧嘩は、互いのことが分かっているからこそ気兼ねなく喧嘩ができると言う相手に対して、互いのことを理解しているのならば喧嘩に発展する前に対処するのではないかと述べる・・・・・

が、紀自身は特に誰かと喧嘩をするということがない、というか、基本的に挑発的な態度であることが多いが紀に対して組織内に喧嘩腰でかかれる相手がいないので、喧嘩をちゃんとしたことすらあまりないのかもしれない・・・・・

「貴方と桜空、まるで姉弟のようですね」と呟く)

>>721

723:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 06:40

>>722


朱音
「あっはっはっ!確かにそうかもしれないねぇ……
だけど、理解している事と賛同することは別だ、相手の考えを知っているからこそ、何をしようとしているのかわかる。
詳しいところまでわかってしまうからこそ、賛成する事が出来なくなる事だってある……」

一般的に互いについて理解があれば喧嘩をする前に対処できる筈だと言う紀の的を射た発言を聞くと明るく笑い、その通りだと応えるものの、同時に相手についてわかっているからこそ、その真意に気付き、それに気付いてしまうからこそ、反対する事もあるのだとも言う。



朱音
「姉妹…か。
そう言えば、リーダーには生き別れの姉がいたんだっけ?
リーダーはあまり過去について話そうとしないからハッキリとした事はわからなかったけど。」

ふと、自分と桜空が姉弟のようだと言われると、髪の色も瞳の色も、性格も違うものの、たしかに相手を分かろうとしていたり、喧嘩をしている事から姉弟のようだと自覚する。

だが、桜空には生き別れの姉がいたと言うことを聞いたことがある…
過去について聞こうとしても桜空が語ることは無く、ずっと謎に包まれていたため、その詳細については朱音も知らない。



朱音
「ま、アイツの姉だ。
きっと何処かで元気にやってるだろうけどな!」

724:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 11:04

紀「いつもただ単に喧嘩しているだけだろうとは思っていましたが、そこまで考えていた上での喧嘩だった、と・・・・・まぁ、桜空に関しては、ただの意地で反抗しているようにしか見えませんが・・・・・」

(二人のいつもの喧嘩は、ただただ気に入らないから喧嘩していたというわけではないことに少し驚くものの、桜空に関しては恐らく朱音ほど考えているわけではなく、年相応に単なる意地っ張りなだけだろうと話す・・・・・

続けて、桜空の姉について朱音が言及すると「少し前にボスから聞いたことがありますが、死別の可能性もある、とか・・・・・桜空自身、姉の生死についてはよくわからないと聞いたこともありますが・・・・・」と言う)

>>723

725:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 17:24

>>724

朱音
「ま、それなりに長いこと一緒に居たからね。
だいたいの事はわかるよ。」

桜空の過去についてはあまり知らないものの、それを除いた現在の事であれば、それなりに長いことfirstに属していた事もあってわかるようになった。

紀から桜空の姉が死別している可能性もあると聞くと、「まだまだ若いのに嫌な事ばかりに直面しているのか…」と小さく呟き、桜空を蝕む宿命と業について考えを巡らせる。

自分が出来ることはそう多くはないだろう。
だが、このまま精神に負荷がかかるのを少しでも軽減したいとも考えている……とは言っても、おそらく喧嘩をする事は無くならないだろう……

726:始まりの惨劇◆gI:2022/01/16(日) 17:59

紀「でもまぁ、裏社会という世界で生きていく以上、嫌なことの一つ二つで挫折していたら、こっちとしてもたまったもんじゃありませんが・・・・・」

(このメンバーの中では一番ファーストの一員として長い紀からすれば、この程度のことで挫折していたら、命がいくつあっても足りない、しかもそれが肝心のリーダーならば、組織の一員としてはたまったものではないと呟く・・・・・

桜空よりも辛い人生を歩んでいる人間なんて山ほどいる、裏社会で生きてゆく以上この程度で弱音を吐いていたらキリがない・・・・・)

桜空「・・・・・」

バタン・・・・・

(例の一件で精神的に追い詰められた他に、長い間豪雨に打たれて身体的にも限界を迎えたのか、桜空はそのまま地面に倒れる・・・・・

桜空自身、自分の限界にすら気づけずに倒れるほど、追い詰められていたのだろう・・・・・)

>>725

727:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 18:32

>>726

朱音
「あーあ、無理をしたから倒れた…
それじゃ、アタシらの大将を運んで来るよ。」

先ほどからずっと視線だけを窓の外にいる桜空に向けていたところ、土砂降りの中、地面が泥のようになってしまっているところへ意識を失った桜空が倒れ込むと、

桜空が倒れた事にいち早く気付いた朱音が傘に付いた雫を少し払い、再び外に繋がる扉を開いて桜空をアジト内に運ぶために向かおうとする。

728:中川 隆次:2022/01/16(日) 18:48

>>727

「おっと姐さん、あんたの手を煩わせるまでもないぜ」

一連の様子を見ていた隆次が彼女の後ろに立つ。
そしてそこから動かずに鎖を形成、桜空の体へ器用に巻き付けると、そのまま中へと引き寄せた。

「洗濯物とか増やすのも、面倒だろ?」

びしょ濡れになって服の一部が透けるというのも乙なものだが、そういうのはごく個人的な範囲に留めておくべきだ。

729:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 20:25

>>728

朱音
「相変わらず便利な異能だなぁ。
アタシの異能はこういう時には役に立たないからね…
助かったよ!」

中川が鎖を生成し、開かれた扉の先で倒れた桜空を引き込むのを見ると、扉を閉めながら彼の利便性に富んだ異能を見て感心する。

自分が持つ異能は基本的に攻撃や索敵には有利だが、それ以外の日常生活ではほぼ使えない。

こう言った場面でも直ぐに対応できる彼の能力に素直に称賛送る。

730:中川 隆次:2022/01/16(日) 22:04

>>729

「へへっ、誉めても何も出ないぜ姐さん」

確かに自身の能力とその練度に対しては、自負のようなものを持っている。しかしいざ面と向かって称賛されると中々にむず痒い。

「それで、今後はどうします? すぐにでも八咫烏へ攻め込みますか?」

声色を落とし、First構成員としての顔つきになる。
リーダーがこの有り様なので録な方針は定まっていないだろうが、朱音の頭には何らかのプランがあるかもしれないと踏んだ。

731:九条朱音◆3.:2022/01/16(日) 23:49

>>730

朱音
「勿論、奴らにも目に物を見せてやるつもりさ。」

朱音は狼谷のような作戦立案能力は無く、八咫烏内の情報を持っている構成員ももう居ない……つまり、これまで異常に八咫烏の動向を把握することが困難になってしまった事を意味している……

朱音は自身の異能によって腕力を強化し、意識を失った桜空を抱えながら応える。



朱音
「とは言っても……奴ら八咫烏がどう動くのかは読めないから、先手を打つことも出来ないし、私はあまり頭を使った事は苦手だから、その辺りは任せようかと思っている。」

救出作戦の舞台となった拠点は既に破棄されており、広大な地下空間もろとも半日で取り潰され、その足取りすら不明となってしまった。

八咫烏は少数精鋭と言うことであり、大規模な組織では無く、系列組織も無い。各メンバーは元々各自の判断で行動していたため、その行動を読むことは困難だ。

そもそも、今回のように組織的に行動したり戦力が集中する事自体が異常だと言える……八咫烏の中でも何かしらの変化が起きているのだろうか…?

732:始まりの惨劇◆gI:2022/01/17(月) 05:49

桜空「・・・・・八咫烏との戦いは、数日後だ・・・・・あっちから出向いてくれる、それを待つ・・・・・」

(倒れてから意識もあるのかないのかもわからず、長い間豪雨に体を打たれていたことで冷たくなっていた桜空が、二人の会話を聞き、八咫烏との戦いは数日後、しかもあっちから出向いてくれるということを呟く・・・・・

目を開いた桜空の目は、今までの桜空とは違う、何かが宿ったような目だった・・・・・)

>>朱音、中川

733:九条朱音◆3.:2022/01/17(月) 06:38

>>732

朱音
「数日後だって?
これまた随分と唐突に言うけど、何か確証があるの?」

雨に打たれ過ぎたことで体力が無くなり、朦朧とする意識の中で何かの幻を見たのかと思い、桜空を抱えながらも、何か確証があるのかと問いかける。

もし、何かしらの情報を掴んでいるのであれば、それを元に作戦を練ることで対策を講じれるのだが……今の桜空はとても正常な状態であるようには見えない。

734:始まりの惨劇◆gI:2022/01/17(月) 19:37

桜空「あぁ・・・・・あるさ、言っておくが、俺は別におかしくなったわけじゃねぇからな・・・・・?」

(朱音の目を見て、確証はあると、自分はおかしくなってこんなことを言っているわけではないと告げる・・・・・

付き合いがそこそこ長いと、相手が思ったことを全部言わずとも、大体のことはわかってしまう・・・・・

雨の中泣いていたのか、桜空の目は、少し赤くなっていた・・・・・)

>>733

735:九条朱音◆3.:2022/01/17(月) 22:17

>>734

朱音
「……それなら、私達はどう動く?
全戦力の三分の1が海外にいるけど、国内にいるfirstのメンバー全員を集めて戦力を強化しておくか?」

桜空が意識を取り戻した事で彼を床に降ろしながら、彼の言う数日以内の八咫烏の攻勢に対して自分達はどう動くべきかと問いかける。

数日だけでは海外で作戦を展開している構成員の召集には間に合わないものの、日本国内にいるfirstのメンバーであればそのほぼ全員を集めることが出来るため、それらを集めることで有事の際にも直ぐに動ける状態を確保しておくかと聞く。

736:中川 隆次:2022/01/17(月) 22:26

>>734

「一任……ですか、こりゃ責任重大だなぁ」

とはいえ、こうなることは半ば予想できていた。
とすれば、地道な情報収集から始めようかと考えたがーー

「おや? お目覚めですかい、大将」

どうやら桜空が意識を取り戻し始めたようだ。

「ふむ、数日後ね……」

捕まっている間に情報を取ってきたのか、嘘や出任せではない声色に思える。

「OK、了解した」

他ならぬリーダーの言葉だ。軽々しく無碍には出来ない。
そして、あちらから来るというのなら好都合。わざわざ探し出す手間が省ける。

「ところで大将、能力の方はもう大丈夫ですかい? 問題なかったとしても、また対策される事態は十分あり得ますぜ」

Firstのリーダーだけあって彼の能力は強烈だ。これがあるとないとではパワーバランスや戦術の組み立てに大きく関わってくる。
そして、Firstのリーダーだけあって狙われやすい。なにしろ特定の施設内で彼の能力が使えないという事態が発生したのだ。これを応用した技術でこちら側の能力を封じてくる可能性は高い。

737:始まりの惨劇◆gI:2022/01/18(火) 04:24

桜空「・・・・・今回の戦いは、俺一人で出向く・・・・・」

(今度の戦いでどう動くかという指示を待っている二人に、今回の戦いは自分だけで出向くと呟く・・・・・

「組織のメンバーを招集して強化することもない・・・・・能力の方は、なんとか上げることに成功したし、対策をされる前にこちらから動く・・・・・お前達には悪いが、ここで大人しくしてろ・・・・・」

桜空は、あの雨に打たれながら精神統一でもしていたのか、それとも悲しみから底知れぬ力の覚醒でもしたのかは定かではないが、ハッキリと本人の口から能力が上がったと言う・・・・・

しかも、他のメンバーを招集する必要もないとまで言い張る・・・・・)

>>735、736

738:九条朱音◆3.:2022/01/18(火) 11:42

>>736

朱音
「何を言って……たった一人でどうにかなるような奴らじゃないって事は知ってるだろ?」

精神統一や一朝一夕の鍛練でどうにかなるものじゃない。

多少の力の差はあれど、あの難敵、蟲鴉や水鴉クラスの十二鴉が少なくともあと十羽(正確にはルインに粛清されたり、ファーストとの戦いを避けた素鴉を除いて七羽)いる上

たった一人で五十人以上いたファーストの攻撃部隊を一方的に壊滅した剱鴉に、一度桜空を圧倒した霞鴉に加え、その剱鴉と霞鴉と同格の存在がもう一人存在している上に、その三羽鴉をも超える金鵄もいる……

ファーストの全戦力をぶつけて漸く互角か、少し劣勢ぐらいの戦力差であるにも関わらず、それにたった独りで挑むなど無謀としか言いようがない。

朱音は少し呆れながら応える。

739:中川 隆次:2022/01/18(火) 18:25

>>737

「……!?」

耳を疑った。
何故この状況でそんな言葉が出てくるのか。
実は雨風でとっくに頭がやられていたのではと考えてしまう。
当然ながら九条も異を唱える。しかし、



しかし……



「待ちな姐さん、ここは大将の言う通りにしてみましょうや」

桜空の可能性に、賭けた。
こういう事を言い出した彼が止まらないのはもう十分身に染みている。
それに、上手くは言えないが今の彼にはただならぬ『何か』がある。
それならば下手に反対せず、背中を押してやるのが上策だと判断した。

「但し、俺達はバックアップが出来る立ち回りをさせて貰いますよ。いいですね、大将?」

ここは譲れない。Firstの一人として、狼谷から託された者として役目は全うしなければならないのだ。

740:始まりの惨劇◆gI:2022/01/18(火) 18:57

桜空「あぁ、わかってるさ・・・・・俺だって馬鹿じゃない、お前達からすれば無謀にも程があるってことだろ?」

(朱音の反論に、いつもなら少し怒り気味で反論するのだが、今の桜空は朱音の反論にも落ち着いた様子で対応している・・・・・

いつも喧嘩に発展するのは、お互い相手の意見が間違っている、もしくは気に入らないという感情からであり、今喧嘩になっていないのは桜空自身も無謀なことだとわかってのことなのだろう・・・・・)

>>738

桜空「例えば、それはどんなことだ・・・・・?」

(バックアップが出来る立ち回り、と聞けば、それは例えばどんなことなのかと問いかける・・・・・

今の桜空は、できるだけ仲間達を巻き込みたくないという強い意志が、戦いから仲間達を遠ざけ、自分だけでも八咫烏という立ちはだかる巨大な壁に挑む気でいる・・・・・

もし、中川達にも危険が及ぶようなことであれば、この時点でストップをかけておかなければいけないと考えている・・・・・)

>>739


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