【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

479:ファースト◆gI:2021/12/14(火) 02:39

桜空「・・・・・」

(毒鴉の行動は、桜空の脳裏にかつての邪悪をそのまま人間の形にしたような人物、神宮の姿を蘇らせる・・・・・

一度奪われた幸せ、そこから這い上がろうとしていた、また幸せな人生をつかもうと望んでいた自分含め少年院の仲間達の希望を根こそぎ奪っていった悪魔・・・・・

その悪魔の姿と重なって見えた毒鴉に対する桜空の答えは・・・・・

「・・・・・黙秘、す・・・・・る・・・・・・」)

>>476

紀「私に命令とは随分な度胸ですね、今回の件が終わったら覚悟してなさい・・・・・」

(そう言うと、インカムを受け取り、首をコキコキと鳴らしながら本気モードに入る・・・・・

正直、みすみす命令に従うというのはかなりしゃくだが、ここまで来たからには八咫烏とかいうふざけた組織を徹底的に踏みにじって壊滅させなければ、紀の気が済まない・・・・・)

>>477、478

480:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 03:26

>>479

毒鴉
「あ〜?じゃあ、黙って斬り刻まれろ!!」
《ヒュオッ》

毒鴉は死が目前に迫っているにも関わらず……右肩の細胞が壊死し始め、その激痛は筆舌に難いレベルのものであるにも関わらず、断末魔さえも抑えて黙秘を貫こうとしている桜空を見て、再び猛毒の刀を振り上げて今度は左肩を斬ろうとする……




『もし、自分がやられそうになっても……最後まで諦めたら駄目。必ず何処かに抜け出すためのチャンスがある。』

次の一撃を受ければ例え毒の回りが治まったとしても両腕が使い物にならなくなってしまう……そんな絶体絶命の状況の中、神宮によって痛め付けられた後の薫からの言葉が走馬灯のように蘇る。

そして、目の前にいる毒鴉は最初の一撃を桜空が受けたことで身動き一つ出来ないと完全に油断しており、振り下ろされた毒刀を椅子に当てて椅子を破壊させる事が出来れば両足は自由になるだろう。

481:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 03:32

>>478
>>479

狼谷
「俺が言えた事じゃないかもしれないけどよ……必ず生きて帰ってこいよ。この作戦が終わったらボスの金で飲み屋にでも行こうと思っているからよ。」

狼谷はこれから何が待ち受けているかわからない、下手すれば侵入して直ぐに十二鴉レベルに囲まれて抹殺されてしまうかもしれない死地に向かおうとしている二人に向けて、もし二人に生きて今回の作戦が終わったら桜空の金(自分の金とは言わない)で飲み屋にでも行こうと言う。

普段の彼は名の通り、狼のように鋭い目付きをして無愛想なのだが、そんな彼が死相を背負う二人に向けて自分が作れる一番の笑顔で見送る。その笑みはとてもぎこちなく、不自然なのものとなってしまっているが、その言葉に嘘は無い。

482:ファースト◆gI:2021/12/14(火) 04:07

桜空「・・・・・」

グォンッ・・・・・!

バキィッ・・・・・!!!!!

(桜空は、激痛で気絶しそうでできないという地獄のような状況の中、体を思いっきり捻って椅子に丁度刀の刃が直撃するようにする・・・・・

相手が本気で振り下ろしたこともあり、椅子は簡単に破壊されると、桜空は両足が自由な状況になり、あまりの勢いに一度尻餅をつくものの、すぐさま腹筋運動のように体を動かして立ち上がる・・・・・)

>>480

紀「言っておきますが、私はこの作戦が終わったら、帰らせていただきますからね・・・・・あなた方のようにお気楽に呑んだくれているほど時間に余裕が無いので・・・・・」

(紀自身は、なんと言われようと桜空を救出する為ではなく、八咫烏を潰すということを目的としてこれから動くため、もし万が一救出の作戦が成功したとしても、自分はそのまま帰ると言う・・・・・

ここへ呼ばれたことに対する不満は、一応本心のようだ・・・・・)

>>481

483:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 04:17

>>482

毒鴉
「!!?
………だが、両手は使えねぇ……足技だけで体格差を覆せると思うなよ!!」

振り下ろした毒刀が桜空を拘束していた椅子を切り裂いて破壊した事で椅子の脚に固定されていた桜空の両足が自由に動かせるようになり、一気に一方的な蹂躙状態が解消されると戸惑い、後退る。

だが、毒鴉もまた十二鴉と言う殺人のプロであり、戸惑いながらも再び毒刀を振り上げ、大人と子供の体格差を活かした筋力に任せて毒刀を振り下ろし、これまでは即死しない箇所を狙っていたのだが、今度はもう遊んでいる余裕が無くなった事で、桜空の頭を割ろうとする。

484:ファースト◆gI:2021/12/14(火) 04:39

桜空「両手が使えねぇ相手に随分と必死じゃねぇか・・・・・」

ダッ・・・・!

(桜空は、なんとか脱出できる策を考えながら、猛ダッシュで相手の剣撃を避け始める・・・・・

先程のように椅子を粉砕させたのと同じように壁か扉を粉砕してもらいたいところではあるものの、さすがは拷問部屋といったところか、壁も扉もかなり頑丈そうに出来ており、この手段が上手くいくかどうかは正直わからない・・・・・)

>>483

485:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 04:49

>>484


毒鴉
「生意気な餓鬼だな……!もう情報なんざどうだっていい、バラバラに切り刻んでやるぞ!!」

冷静さを失っている期間は短い。
それも相手が手練れになればなるほどにその間隔は短くなる……そして、一度冷静さを取り戻してしまえば相手はより慎重になり、同じ手が通じなくなると言うことや、此方の動きを予測されやすくなるため、決着を付けるのが難しくなる……


毒鴉はまだ戸惑っているからか、再び桜空に向けて毒刀を大きく振り上げ、今度は連続して毒刀を振るおうとする。


その攻撃は精神的な動揺からか、大振りになってはいるものの、少しずつ隙が無くなっており、下手に長期戦に持ち込まれてしまえば、毒が桜空の心臓にまで回り、先に桜空が絶命してしまうことになるだろう……

486:ファースト◆gI:2021/12/14(火) 05:25

桜空「そうか!!やってみろよ!!!!!」

ガッ・・・・・!

(桜空は敢えて今まで必死に逃げ回っていたのとは逆に、今度は体勢を崩して滑り込むようにして相手の足を蹴り、相手の体勢を崩そうとする・・・・・

両手が使えない今の桜空からすれば、これが精一杯の抵抗でもある・・・・・)

>>485

487:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 06:35

>>486

毒鴉
「……ぐッ!この野郎……!!」

足蹴りを受けると、毒鴉の体勢が崩れるものの、咄嗟に床に左手を当てて完全に転倒するのを阻止すると、右手に持った毒刀で横へ薙ぎ払うように振るうことで反撃を行おうとする。

大きく体勢を崩した今なら両手が拘束された状態でも相手の首を腕で締め上げて気絶させ、その刀を奪うことも出来るかもしれないのだが、刻一刻と毒鴉も冷静さを取り戻して来ており、迅速に行うことが出来なければならないだろう……

488:中川 隆次:2021/12/14(火) 13:22

>>481

「あっはっは! 代金は大将持ちか、そりゃぁいい!」

ちゃっかり自分の懐を痛めないように誘導する狼谷の言葉で笑いが吹き出す。
だがまあ筋は通ってる。これ程の大仕事だ、せいぜい高額品を貪りまくってやるさ。

「さて、時間も差し迫ってるからな、そろそろ行くとしますかね」

あまり駄弁っている暇はない、こうしている間にも桜空が拷問を受けているかもしれないのだ。後ろ髪を引かれる思いながらも前哨基地から出た。

ーーーーー

【数十分後/八咫烏アジト】

「いよっ……と! あ〜狭かったぁ〜!」

通気孔の蓋を外し、通路らしき空間に出る。窮屈な細道から解放された充実感を存分に噛み締める。
自分の能力を使えば、蓋を固定するボルトを、裏側から道具なしで外すことくらい朝飯前だ。

「けどこういうのって映画みたいでワクワクするよなぁ」

軽口を叩きながらも、周囲への警戒は怠らない。そして能力で宙に浮かせていた蓋とボルトを、元の状態に戻す。

「……ここまでは順調だったが、こっからが問題だよなぁ」

何といってもあの八咫烏の本拠地、当然彼らの全戦力が待ち構えていると考えていいだろう。

「大丈夫かい紀ちゃん、足とか捻ってねえか?」

自分に続く形で出てきた彼女を案ずる。かつて物盗りだった彼女の身のこなしなら平気だとは思うが、念のため確認しておく。

【あまり時間をかけ過ぎるのもどうかと思い、勝手ながら『アジトに着くまでは順調』という流れにさせて頂きました】

489:ファースト◆gI:2021/12/14(火) 22:35

スタッ・・・・・!

桜空「お見通しだ!!!!!」

ドガッ・・・・・!!

(桜空は予め相手がどのような動きに出るのかを想定していたのか、再び勢いだけで飛び起きると、そのまま今度は相手の顔面へと蹴りを入れ、ダメージを与えようとする・・・・・

ファーストのボスというだけあり、裏社会で生きるためのピンチになった時の抜け道を探すのにはそこそこ長けている・・・・・)

>>487

紀「人の心配よりまず自分の心配とよく言うでしょう?」

(それは、遠回しの優しさか、それともただ単に心配されるのがしゃくなのか・・・・・

いすれにしても、自分の体は能力の使用時以外ではこの程度じゃダメージを受けるほどやわではないという意思表示であり、むしろ相手の言うようにここからが正念場だと言える・・・・・)

【了解です!】

>>488

490:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/14(火) 22:57

>>489

毒鴉
「ぐッ……!?」

桜空の繰り出した蹴りが体勢が半ば崩れ、頭が下がっていた毒鴉の顔面に直撃すると、そのまま後ろにまで倒れ、後頭部がコンクリートの壁に激突し、打ち所が悪かったのか、そのまま意識を失う。

毒鴉の持つ毒刀は、毒と言う性質は毒鴉の意識下でのみ機能するのか、桜空の右肩を蝕んでいた毒と、毒刀にあった毒が無くなり、ただ頑丈な骨で出来ただけの刀になる。

これを使えば両手の拘束を斬って自由になれる他、鍵がかけられた様子も無い事から扉を使って部屋の外へ逃げられるかもしれない。

491:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 05:00

桜空「やっと大人しくなったか・・・・・」

(そう言うと、本当は気絶をしているフリなのではないかと疑いつつ恐る恐る刀に近づき手の拘束具を斬って、ゆっくりと扉を開け、近くに人の気配がないかを確認すると、急いで部屋から脱出する・・・・・

そして、能力が使用できるかどうかの確認のために、1メートル先に能力で移動するなど、能力が部屋の外ではちゃんと使用できるということも確認する・・・・・)

>>490

492:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 06:19

桜空「・・・・・やっぱり、駄目か・・・・・」

(能力でのアジトからの脱出を試みるものの、アジト内では何らかの細工がされているのか、能力が使用出来ないことがわかると、ここからの脱出は能力に頼らずに自力でなければならないということを理解する・・・・・

監視カメラなどがないかどうか、見渡しながら警戒して進んでゆく・・・・・)

>>490

493:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 06:21

>>救出チーム ALL


【地下アジト 南東地区】

《ゴオォォォォォォォォォ……》

通気孔のある部屋は、天井も壁も床も、その全てが無機質なコンクリートによって出来ており、部屋には三つの蛍光灯しか光源が無いため、部屋全体は薄暗い。

部屋の壁際には木箱や、ガラクタの並んだ鉄製の簡素な棚があり、十畳ほどの部屋であるものの、実質的には四畳程しか自由に動けるスペースが無いと言うように、実質的に倉庫のように使われている。

棚の中にあるガラクタを探れば何か有益な物を作れるスクラップやパーツが見付かるかもしれないものの、その大半は廃材も同然の物となっている。

紀と中川の通って来た通気孔は部屋にある三つの通気孔の一つであり、正面には鉄製の扉が一つあり、そこを開ければ通路に出ることが出来るようになっている。

494:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 13:27

紀「・・・・・お粗末、ですね・・・・・」

(紀は部屋の様子を見ると、ただ一言そう呟く・・・・・

基本的に部屋が片付いていたり、何かしらを置きっぱなしにして放置するということがない紀からすれば、この部屋の風景は理解し難いのだろう・・・・・

「使おうと思えば、まだ使えるものだってあるのに・・・・・」

と、小声でボソッと呟く)

495:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 13:56

>>桜空

【通路】


尋問室から脱出した桜空の前には、右と左に伸びるコンクリートの壁や天井で出来た通路があり、左側の通路奥からは人の気配がする。

案内板も何も無く、現在位置を示すものが何も無い。
敢えて人気のある方向に進んでその会話内容からアジトについての情報を集めることも出来るし、人目を避けて声のしない方向へ進んでもいい。

監視カメラらしきものも何も無いが……ここは敵のアジトである以上、どのような罠や仕掛けがあってもおかしくないだろう。

496:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 15:16

桜空「・・・・・何かしら武器になりそうなものでもありゃあいいが、そうもいかねぇか・・・・・」

(桜空は脳内で、能力も封じられているのであれば、さっき気絶させた奴の刀でも奪っておけばよかったなと思いながら上記を呟く・・・・・

桜空は一か八か、人気のある方向へと進み、会話内容などで情報を得たり、武器になりそうなものがあれば護身用に強奪しようと考え、左側の通路奥へと向かう・・・・・)

>>495

497:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 15:33

>>496

鴉A
「おい、知っているか?2時間前にこのアジト内にfirstの連中が潜入していたらしいぞ……」

鴉B
「ははは、馬鹿な奴らだ。金鵄様が居ないとはいえ、アジト内には四人も十二鴉が集まっている。何十人来ようと無駄な話だ。」

通路の先では、小さなホールのようになっており、更に奥に向かって伸びる通路が三つあり、見張りの鴉は二人だけで、その見張りも周囲への警戒が緩んでおり、壁に背を預け、呑気に駄弁っている。

八咫烏のメンバーは黒服に身を包み、肩や腕、脚にはプロテクターが付いているものの、あまり重武装ではなく、両手で持ったカービンライフルを除けばそれほどの脅威ではないように見える。

また、施設の構造については不明だが、桜空が倒した毒鴉を除いても、まだ三人も十二鴉の幹部戦力が残っていることが判明する……

498:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 19:16

桜空《・・・・・連中が潜入・・・・・俺は捕まったわけだから、俺のことじゃねぇよな・・・・・ってことは、アイツらここに来てやがんのか!?》

(できるだけ仲間を危険に晒したくない桜空は、見張りの鴉達が話している内容を聞くと、そのまま二人の真ん前に飛び出して「てめぇら!!その話もっと詳しく教えろ!!!!!」と怒鳴り散らす・・・・・

もし戦うことになったとしても、氷華や毒鴉と比べれば、アリンコのようなものだ)

>>497

499:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 19:26

>>498

鴉達
「なッ!!?」

桜空を見て鴉達は一斉に銃口を向ける。

鴉は二人とも銃を持っているものの、至近距離から桜空が飛び出したため困惑しているものの、丸腰の桜空では少し分が悪いように見える。

上手く銃を捌き、制圧することが出来れば、少なくとも今、何が起きているのかについての情報を入手することが出来るかもしれない。

500:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 19:27

>>498
訂正版

鴉達
「なッ!!?」

桜空を見て鴉達は一斉に銃口を向ける。

鴉は二人とも銃を持っているものの、至近距離から桜空が飛び出したため困惑し、大きな隙が生まれている。

上手く銃を捌き、制圧することが出来れば、少なくとも今、何が起きているのかについての情報を入手することが出来るかもしれない。

501:中川 隆次:2021/12/15(水) 20:49

>>500

「相変わらず手厳しいねえ、まあ無事なら何よりだ」

相方の好調を確認し、この部屋の調査に意識を移す。

「……まさに殺風景ってとこか、風情も何もありゃしねぇ」

僅かに肩を落とす。
まあ無駄に豪華絢爛でも困るのだが。とりあえずいきなり兵隊に取り囲まれる、という事態にならなかっただけでも儲けものだろう。

「ん〜……いや、止めとくか」

棚に並んだガラクタを見て物色してみようかと考えたが、直ぐに止めた。
もしかしたら銃器の類が眠っている可能性もゼロではない。しかしこんなところに廃棄されているのだから、まともに使える保存状態ではない筈。それに弾薬が入ったまま捨てるほど奴らも馬鹿ではあるまい。そして何よりーー

(俺に銃器は要らねえ)

この錬地術師(アースウォーリア)がある限り。
適当な大きさの鉄球を飛ばすだけで、下手な拳銃を超える威力は出せる。もし必要になるとすれば、成形炸薬弾くらいのものだろう。

「こっからくすねるなら、家電のジャンクパーツあたりだな」

だが今は大仕事の真っ最中。つまりは、ここに拘る理由はない。

「おっ?」

さて扉を開けて進もうかと思考した直後、誰かの話し声が聞こえてきた。

「……へぇ〜」

すかさず能力で金属のメガホンを作り出し、それで聞き耳を立てる。多少間抜けな絵面だが、効果はある(意識的なスイッチ含め)ので躊躇いなく続行。
会話内容や話し方から察するに、末端の兵士が雑談しているらしい。

(四人しかいないのか、そりゃいいこと聞いたぜ)

どうやら十二鴉は現時点で全員集まっているわけではないようだ。これは朗報、こちらとしては十二人全員と事を構えるつもりだったので大分気が楽になった。
とはいえ、それでも大きく不利な状況には変わりない。

「へっ!?」

引き続き盗聴で情報を得ようとした瞬間、唐突に怒鳴り声が響いた。そしてその声の主は……

「え、あっ、大将!!??」

聞き覚えがある、間違いなく彼のものだ。いきなり目当ての『お宝』がやってきたことに、流石の隆次もすっとんきょうな声をあげた。

「まさかのまさかだな……突っ込むぞ、紀ちゃん!!」

もうここに留まっている理由はない。全速力で駆け出し、桜空と挟み撃ちを行う形で兵士の一人に飛び蹴りを見舞う。

502:ファースト◆gI:2021/12/15(水) 20:49

桜空「遅せぇっ!!」

ドゴッ・・・・・!

桜空「ぐっ・・・・・!」

(桜空は鴉達の顎を殴り飛ばす・・・・・

が、毒鴉による拷問を受けた箇所が、毒は無くなっているものの、痛みは普通にあり、激しく動かすことで尋常ではないほどの激痛が走る・・・・・)

>>500

503:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/15(水) 21:05

>>502

鴉達
「ぐがッ……!?」

兵士達は総じて30以上の大人であるため、小柄な桜空とはかなりの体格差があるにも関わらず、体の動きや捻りを活かして顎へ強打すると、鴉二人が軽い脳震盪を引き起こし、床に倒れる。

桜空のいる小さなホールのような場所は三叉路があり左右と正面の三つの通路がある他に、ホールの片隅には通路の他にも片開きの鉄扉が一つある。

通路の先からは発電機のものと思われる小さな駆動音が聞こえ、鉄扉の先からは何の音も聞こえてこないため、実際に進んでみない限りはわからない……



>>501
【狼谷の台詞にもあるように、紀さん達のいる場所は南東の隅であり、桜空さんの居る場所からはかなり遠い位置にあるので、直ぐには来れないですよ〜。】

504:中川 隆次:2021/12/15(水) 22:09

>>503

【え、そうだったんですか! 申し訳ありませんでした。何か変だと思ったら…… 直ぐに訂正版を作ります】

505:中川 隆次:2021/12/15(水) 22:23

>>494

「相変わらず手厳しいねえ、まあ無事なら何よりだ」

相方の好調を確認し、この部屋の調査に意識を移す。

「……まさに殺風景ってとこか、風情も何もありゃしねぇ」

僅かに肩を落とす。
まあ無駄に豪華絢爛でも困るのだが。とりあえずいきなり兵隊に取り囲まれる、という事態にならなかっただけでも儲けものだろう。

「ん〜……いや、止めとくか」

棚に並んだガラクタを見て物色してみようかと考えたが、直ぐに止めた。
もしかしたら銃器の類が眠っている可能性もゼロではない。しかしこんなところに廃棄されているのだから、まともに使える保存状態ではない筈。それに弾薬が入ったまま捨てるほど奴らも馬鹿ではあるまい。そして何よりーー

(俺に銃器は要らねえ)

この錬地術師(アースウォーリア)がある限り。
適当な大きさの鉄球を飛ばすだけで、下手な拳銃を超える威力は出せる。もし必要になるとすれば、成形炸薬弾くらいのものだろう。

「こっからくすねるなら、家電のジャンクパーツあたりだな」

だが今は大仕事の真っ最中。つまりは、ここに拘る理由はない。
扉に近づき、向こう側に兵士などがいないか注意しながらドアノブを回す。

【訂正版です】

506:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/16(木) 02:25

【狼谷の回想】


狼谷
「…………………。」

紀と中川の二人が八咫烏のアジトに潜入し、桜空が脱出作戦を開始したのと同時刻。潜入した二人からの通信を待つ狼谷は戦闘チームに突入準備をさせながら、煙草を吸い、眼下にある八咫烏直轄の工場の敷地を小高い丘の上から眺めている。

二人には潜入前の通信テストを兼ねて、桜空が拘束されているであろう尋問室の位置を教えてある。道なりに進めば最短ルートを通って桜空を救出する事が出来るだろう。




氷華
『私が望む世界は、悪人が居ない世界。
善人だけの世界には腐敗も貧困も差別も戦争も無い。
理不尽な暴力を前に奪われる事も、真面目に生きている人が踏みにじられる事も、悲しい別れを経験する者もいない、人と人が支え合って生きていける世界、悪に堕ちなくとも生きられる世界……私はそんな世界を作ろうと思う。』

狼谷
「(………アンタは……何時から堕ちた……?
最初の頃のアンタになら……着いて行っても良かった……
いったい……何がアンタをここまで歪めた?)」

氷華は始めから悪人を滅するためにはそれ以外の人を巻き込むような事をしなかった。それどころか、悪人以外の全ての人を守ろうとしていた。世界を善い方向に導こうとしていた……

だが、今の氷華は人の心を失いつつあり、悪人を滅ぼせるのなら民間人も巻き込んだ攻撃や作戦を何の躊躇いもなく行うようになった……今の氷華には最初の頃のような優しい人の良心が失われていった。

平和と望むその力は
秩序を創るための暴力となり
悪という大敵を滅するための大義名分となり果てた……

幾ら力を増したところで……
人の心を失った氷華に幸福な世界が創れるのか?
狼谷は表情には一切現れてはいないものの、八咫烏のアジトを眺める彼はそこには居ない氷華に対して心の中で問いかける……

507:ファースト◆gI:2021/12/16(木) 08:15

桜空「・・・・・護身用に、持ってくか・・・・・」

(そう言うと桜空は、鴉達が持っていたカービンライフルの一つを奪い、護身用と言っても人の命を奪わないことを信念としていることから、撃つのではなく危険がないようにただ脅す為に予め全ての銃弾を抜いておく・・・・・

これで襲われたとしても、相手が今のようなただの見張りなら、手負いの体で無理して気絶させたりせずとも幾分かなんとかなるはずだ・・・・・

にしても、情報を聞き出す前に気絶させてしまったのは想定外だった・・・・・

いずれにしても、進まないことには始まらない、桜空は恐る恐る鉄扉を開ける・・・・・)

>>503

紀「体力の消耗こそあれど、私の能力ならある程度敵をなんとかできます、貴方はある程度体力を温存しておきなさい」

(もしこのドアの先に敵がいたとしても、自分の能力なら敵を少しの間でもなんとか出来る、体力の消耗が激しい能力だからこそ、中川はできるだけ体力を温存しておくようにと告げる・・・・・

一人がやばくなっても、もう一人が大丈夫なら任務の遂行はまだ可能だからだ・・・・・)

【投稿時間が同じで気づくのが遅れてしまいましたすみません!改めて投稿された修正版を確認しましたので、そちらの方に返信させていただきますね!】

>>505

508:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/16(木) 14:34

>>507(桜空)

牽制用に鴉から奪った銃を持った、桜空の前には三つの通路と一つの鉄扉がある。通路の先からも、扉の奥からも何の音も気配もしないものの、何の案内板も表示板も無いことから、その先に何があるのかは予想するしか無い……

509:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/16(木) 14:40

>>507(桜空)

牽制用に鴉から奪った銃を持った、桜空の前には三つの通路と一つの鉄扉がある。通路の先からも、扉の奥からも何の音も気配もしないものの、何の案内板も表示板も無いことから、その先に何があるのかは予想するしか無い……




「…………ん?
何だ?見かけない奴らだな……侵入者か……?」

桜空の開けた鉄扉の中は、五畳程の小さな部屋であるものの、一面には監視カメラのモニターが映された監視部屋であり、アジト内の至るところに仕掛けられた監視カメラの映像が映し出されている。

監視員である鴉は無線機を持ちながら、モニターを見ており、そのモニターの一つには、倉庫から出て来た紀と中川の二人の姿も移っており、それを見た事で監視員の鴉は無線機を使ってアジト内の鴉達に教えようとしている。

もし、桜空が監視員の鴉が通報する前に、迅速に制圧することが出来なければこのまま紀と中川の潜入がバレてしまい、大量の鴉や十二鴉が二人に立ちはだかる事になってしまうだろう……

510:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/16(木) 14:45

>>505
>>507

《ゴオォォォォォォォォォ……》

倉庫から出た紀と中川の前には、左右に伸びた灰色の壁と天井に、まるで血管のように張られた水道のパイプが伸びており、水が流れる音が無機質なコンクリートの壁や天井に反響して周囲の音が聞き取り辛くなってはいるものの、周囲には人の気配は感じられない。

桜空が捕まっているエリアは二人のいる南東地区から離れた北西にある区域であり、南東地区は主に倉庫としか使われていないため、あまり人員が集中していないように思われる。

511:ファースト◆gI:2021/12/16(木) 17:53

スチャッ・・・・・

桜空「無線機を置いて両手を頭の後に回せ、お前の背中は完全に取った・・・・・」

(桜空は、弾が入っていないライフルでの脅し作戦に出る・・・・・

仲間が来ているというのは先ほどの見張りの鴉達の会話でわかってはいたものの、まさか監視カメラで丁度見つかってしまったタイミングに出くわすとは想定外だった・・・・・)

>>509

紀「・・・・・まるで侵入してくれと言っているようなものですね、こうも見張りも何も無いとは・・・・・」

(八咫烏といえば噂には少し聞いたことがあり、悪に対して容赦のない制裁を与えるということから、それ相応の見張りや徹底した侵入者対策がされているのかと想像してはいたが、ここまで無防備だと逆に不安にもなる・・・・・

監視カメラで見られているなど、思っていなく・・・・・)

>>510

512:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/16(木) 18:04

>>511


「………ッ!!?
ど、どうやってここまで来た……!?」

まさか尋問室から毒鴉を倒して脱出して来たとは思わず、地上エリアのものも含めた広範囲に死角無く配置された監視員カメラを潜り抜けてこの場にやって来ることまでは考えも出来ず、背後に現れた桜空を見て、桜空の持つ銃が空砲だとも知らずに言われるがままに無線機を机の上に置き、両手を頭の後ろに回す。

この監視員の鴉から見ると、桜空は内部から脱出した者ではなく、巧みに監視カメラによる監視網をすり抜けて来た得体の知れない相手であり、下手に抵抗しても勝ち目は無いと考えている。

513:中川 隆次:2021/12/16(木) 23:49

>>510

「なんだ、気を張って損したぜ」

またもや兵士の姿はなく、鼻で嘆息。
何があるのかと思えば、何の変哲もない水道管のみ。どうやらここもハズレらしい。

(……いや待てよ、水道管?)

水。
古来から重要視されてきた要素の一つ。地政学でもよく取り挙げられ、またこれの確保を巡っての争いや苦難も枚挙に暇がない。

「……」

そしてその『大動脈』といえる部分が今、目の前にある。

「よし、決めた」

一歩踏み出し、深呼吸。

「紀ちゃん、隠密行動はここまでだ」

そう言い終わると、狼谷に連絡を入れる。

「狼谷の旦那、聞こえるか? これから施設内の水道管を壊して奴らを引っ掻き回す。その混乱に乗じて攻め込んでくれ」

連絡を終えると、次は何十もの巨大な斧を宙に生み出し、目につく限りの水道管を破断させていく。
巻き起こる轟音と水流。無秩序な噴水庭園がそこに完成した。

あのまま隠密行動を続け、桜空が始末されるまでの時間制限というリスクと、ここで破壊工作し比較的有利な状況ながら隠密性を捨てるリスクを天秤に掛け、後者を選んだ。

(それに、通気孔を抜けた時点で監視カメラに引っ掛かってた可能性もゼロじゃないしな)

建築物における水道管。重要なインフラの一つ。そんなものを壊せば大混乱は明白。もしかしたら最近の設備はこういった事態にも対応しているのかもしれないが、とにかく暫くすればこの部屋に大勢の兵士が押し寄せてくるだろう。

「よし! こんなもんだろ。紀ちゃん、俺達までびしょ濡れになる前に進むぞ」

一通り壊し終わったのを確認し、更に奥へと走り出す。

ついでに自分達が入ってきた側のドアは、能力でドアノブの内部構造を弄り、開かなくしてある。これを無理矢理通るなら直接破壊するしかない。かなりの時間が稼げる筈だ。

(とりあえず当分は、後ろから追跡される心配はねえな)

現時点で桜空が捕らわれている部屋はかなり遠い。ならばここで混乱を起こせば、否が応でも人員を散りばめざるを得ないだろう。

(そしたら俺達を潰す為の人員は少なくなるってね)

この一連の行動により、戦闘時の危険性を軽減するだけでなく、狼谷達が攻めやすくなるというのが隆次の作戦であった。

(監視してる奴が居眠りでもしてくれたらもっと楽になるんだが、そんなラッキーは期待しちゃ駄目だよな)

514:ファースト◆gI:2021/12/17(金) 00:47

桜空「なぁに、ちょっくら毒みてぇなのを使う奴倒して拷問部屋から抜け出してきただけだ・・・・・」

(そう言うと「俺はお前ら八咫烏が今最も敵視しているファーストの長、だと言えばわかるか?自分で言うのもなんだが、長と言うだけあって、俺は強いぞ?」と、敢えて自分が物凄く、最初から相手側には勝ち目がない人間という印象を植え付けることで、何らかの情報を入手しやすいように仕向ける・・・・・

「教えろ、お前が見つけた侵入者は今、どの辺りにいる?あるならこの要塞の地図を渡せ」)

>>512

紀「随分と派手にやってくれたものですね、まぁ、ある程度やりやすくなったのは事実ですが・・・・・」

(薄々、ここまで見張りも何も無いとなると、どこかしらに隠し監視カメラのたぐいがあるのではないかと感じつつ、ある程度行動が限られるのではないかとも思っていたが、中川の派手なやり方で行動しやすくなったのは事実だ・・・・・

これで多少なりとも、暴れやすくはなっただろう・・・・・)

>>513

515:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 01:17

>>514


「………!!?
ぐっ……や、奴らは南東地区にいる。
地図はそこの棚の上から二段目の引き出しにある……」

鴉はいかにして反撃しようかと考えていたものの、桜空が毒を使う者を倒して脱出したと言うのを聞いて凍り付く。

毒を使う者はこの拠点内には一人しかおらず、しかも尋問部屋には今の時間帯であれば毒鴉が囚人の尋問をしていると公言していた事も知っていたため、ここで抵抗しても勝ち目が無いことを悟る。

八咫烏の一員として正義を遂行するよりも……
自分や、自分の汚れた金ではあるものの、自分の帰りを待ってくれている家族達を養うため、抵抗することをやめ、大人しく地図のある場所と、紀と中川の二人がいるエリアについて教える。

そんな中、中川が水道管を破壊して水を流出させた事で映像が乱れ始めてしまう……

516:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 01:18

>>513
>>514

狼谷
『ああ、任せろ。
混乱を確認したら直ぐに総攻撃を仕掛ける。』

中川から水道管の破壊によって施設内で混乱が起こる事を合図として攻撃を仕掛けるようにとの通信が入る。

中川からの通信を聞きながら吸っていた煙草を地面に捨て、それを靴底で押し潰して鎮火すると、混乱に乗した総攻撃を約束する。





《ゴボッ》
《ボコボコボコボコボコボコッ》

水道管が破壊され、通路を水が満たそうとしている最中、止めどなく水を噴出させていた水道管の中を何かが凄まじい速さで通ってくる異音が聞こえる。

配管の断面から黒い"何か"が床に落ちた次の瞬間、周囲の床に浸水していた水がまるで意識を持ったかのように水が集束して津波となり、中川と紀の二人を呑み込もうと迫る。

中川の予想を裏切るようにして背後の水が急激に水量を増して津波となって迫ってくる事から、これが異能の類いによる攻撃である事に疑いの余地はない。

通路の幅は4m、天井までの高さは3m程と言うように、通路そのものが狭い上に何処か別の部屋に通じる扉は二人のいる通路からは見えない……

部屋に避難して避けようにも扉も通路の分岐も無く、下手に正面から受け止めようとすればそのまま濁流に呑み込まれてしまうだろう。

517:ファースト◆gI:2021/12/17(金) 02:37

桜空「そうか・・・・・」

(そう言うと、ライフルを床へ放って「言っておくが、そのライフルは弾なんて入っちゃいねぇし、俺だって毒を使う奴にはたまたま気絶させることが出来ただけだ、元より俺はそこまで強くねぇよ・・・・・」と言い、そして相手の言った通りに棚の引き出しから地図を取り出すと「悪いが、コイツをコピーしてくれ、オリジナルがここから無くなったらお前の過失がバレるだろ?」と、ライフルに弾が入っていないということから地図のコピーまで、さっきから自分が不利にもなりうることから相手のことを思っての発言までと、いくらただの脅しとはいえ罪悪感がわいたのか、次々と告げてゆく・・・・・)

>>515

紀「・・・・・っ!!!!!」

グォッ・・・・・!!!!!

(紀は、自分の能力で津波そのものを操ってなんとか動きを止めようとし始める・・・・・

が、相手が津波ということもあり、紀の能力でもむしろ止められない可能性の方が高く、体にかかる負担による苦痛から、表情を歪める・・・・・)

>>516

518:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 04:09

>>517


「………!!?
…………………………。」

桜空が武器のライフルを放り投げ、自身もそれほど強くないと言った事に驚き、あのまま無理難題を押し付けられそうになった場合、護身用に持たされていた拳銃を使って返り討ちに合うことを覚悟して一矢報いろうとしていたのだが、それをする決意や覚悟は桜空の言動によって消えた。

鴉は名も知らない敵組織の人間だ。
だが、彼もまた一人の人間であり、無用な殺生を行わず、自分の優位性を捨て、相手の立場を考えて行動の出来る桜空に一種の感銘を受ける。




鴉(通信先)
『南東地区に水道管の破裂を確認した!そっちの方は大丈夫か!?』


「……ああ、こっちは何も起きていない、問題無しだ。」

監視員の鴉は無線機から仲間の声が聞こえて来ると、桜空の顔を見て、少し微笑んだ後、無線機を手に取り、仲間に桜空の事を伝えず、異常無しだと答える。

もし、この鴉が無線機を取らずに沈黙していたり、少しでも異常を伝えていれば、瞬く間に鴉の大軍が押し寄せ、異能を封じられた桜空を包囲し、最悪殺害されていただろう……




「俺は何も見ていないし、此処では何も起こらなかった。」

貸し借りは作らない。
桜空が自分を殺害せずに見逃した事を、自分もまた相手を見逃すことで返すことにした。

桜空から受け取った地図をモニター台近くに設置していた小型のコピー機によって複製すると、それを桜空に渡し、上記を言うと、再び監視モニターの前に移動して行く。

彼の様子から、警報ボタンを押したり、無線機を介した救援を要請するつもりは無いように見える。

519:中川 隆次:2021/12/17(金) 04:41

>>516

「っ、こいつは……!?」

後方から聞こえる音がおかしくなったことに気付き、振り返る。

「どうやら、早速おいでなすったようだ……いくらなんでも早すぎだぜ」

こめかみから嫌な汗が流れる。それでもなお笑みは絶やさない。

「やってらんねぇよ、まさか墓穴とはなぁ」

見るからに相手は水関連の能力者。水道管を壊すという行動が仇になった。

「すまねぇ紀ちゃん、こりゃ完全に予想外だ」

「! ここで能力を使っちまうのか……」

彼女は意を決して能力の行使に出た。しかし簡単にはいかないらしく、顔が苦悶の色に歪む。

「……」

(どうする!? 何か手は……?)

一瞬の選択、だがそれ以上の迷いはなかった。

「紀ちゃん、逃げるぞ!」

彼女の腕を引っ張り走り出す。恐らくもう自分ではロクに動けないと判断しての行動だ。
そして迫りくる津波に対しては、鋼鉄をテトラポッド型にし、大量にばら蒔くことで対応。
テトラポッドとは、波止場などにあるコンクリートなどでできた独特の形状を持つ構造体である。大量に累積させることで効果を発揮するため、この状況にはうってつけだ。津波の勢いが目に見えて衰えていく。

「ぐ……くそっ!」

しかし、紀を引っ張りながら走っているため、とても全速力は出せない。徐々に津波との距離は縮まる。

「まずったなこりゃ、何かいい手はないもんかねぇ」

520:ファースト◆gI:2021/12/17(金) 06:01

桜空「感謝する、じゃあな・・・・・」

(そう言うと、桜空は部屋から出て、地図を見ながら仲間のいる目的地へと目指し、歩みを進める・・・・・

が、同時に鴉のいる部屋には、鉄のような臭いがし始める・・・・・

が、それは鉄の臭いではない、紛れもなく人間の血の臭いであり、桜空がいた場所には、小さな血溜まりができていた・・・・・

自分が来た何よりの証拠になることから、恐らく桜空自身も気づいていなかったと思われると同時に、桜空の体の状態はかなり危険であるということの前触れなのだろう・・・・・)

>>518

紀「何してるんです!!!!!私が食い止めていた内に行けばよかったものを!!!!!」

(覚悟を決めて能力行使に出たのに、相手は自分を引っ張ってまで一緒に逃げるという選択をした・・・・・

正直、この程度で死ぬほどやわじゃないと言いたいが、それを言ったとしても相手には通用しないだろう・・・・・

紀は、中川に怒鳴り散らす・・・・・)

>>519

521:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 11:57

>>516
>>519

水鴉
「ヒヒヒ……」

紀が押し寄せる波を止め、その間に生成された鉄製のテトラポッドにより、水の流れが不規則に掻き乱される事で勢いが衰える。

だが、これで止まる程敵は弱くも甘くも無い。
不規則な流れのまま、破壊された水道管から流れる水が二人の背後で集まり、ブヨブヨした巨大なスライムのように変化していく。

通路を埋めるように肥大化したソレの表面から二人を見下ろすように膝まで伸びた黒髪に、下品な笑みを浮かべた男……十二鴉の一人である『水鴉』がその姿を現す。

水鴉はスライムと言う、液体と個体の中間体となる事で流動性と引き換えに流れを阻害するテトラポッドを押し退ける圧力を獲得し、逃げるスピードの落ちてしまった二人とは反対に少しずつ押し寄せる勢いも上がってしまっている。


そんな中、二人の進む先には、エリアを仕切る観音開きの鉄扉が見えて来る。この扉を使えば、完全に食い止めることは出来なくとも、その水の威力と勢いを少しは削げるかもしれない。

522:ファースト◆gI:2021/12/17(金) 14:11

紀「下劣な単細胞生物はこれだから困りますねぇ・・・・・」

(水鴉を見上げて睨みつけては、上記を呟く・・・・・

そして、逃げる先に見えてきた観音開きの鉄扉に手をかざし始める・・・・・

すると、ゆっくりではあるものの、徐々に鉄扉が開き始める・・・・・

鉄扉の向こうへと逃げてそのまま閉めてしまえば、多少は逃亡及び任務遂行はしやすくなるだろう・・・・・)

>>521

523:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 15:30

>>桜空


【八咫烏地下アジト/南部地区】


八咫烏の男
「よぉ、待っていたぜ。
ファーストのリーダーさんよ。」


地図を頼りに南東地区に向かう桜空。
地図を入手した事で迷路のような地下アジトの中でも迷うこと無く最短ルートを通ることが出来るようになった。

途中で幾つかの監視カメラがあったものの、監視員の鴉の考えからか、警報が鳴ることは無く、地区を区切る鉄扉を開けたところ、小さな広間となっており、その広間の中央に置かれた黒いソファーにはトンファーを持った黒髪の男が座り、桜空を見ている。

だが……最悪な事に、その男の後ろには銃を構え、フルフェイスの強化ヘルメットを被り、完全武装した鴉が十人以上並んでいる……

524:ファースト◆gI:2021/12/17(金) 16:08

桜空「そうか・・・・・随分待たせちまったようで悪かったな・・・・・」

(桜空も桜空なりに相手への怒りを込めて言う・・・・・

いくら敵対視する組織のリーダーが脱出したからといって、能力も使えない生身の人間ああ手に普通ここまでするかとでも言いたげな表情をしながら・・・・・)

>>523

525:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 16:25

>>524

八咫烏の男
「……………………。」

圧倒的な人数差に加え、完全武装に身を包んでおり、量でも質でもかなりの力を持った部隊であり、このまま交戦すれば丸腰に等しい桜空では瞬く間に蜂の巣にされてしまっていただろう……
そんな中、男は数秒の間じっと桜空を見た後、部下達に指示を出す。




八咫烏の男
「ああ、それもそうだな。
おい、お前ら、銃を下ろせ。」

ソファーに座ったまま、男は右手を挙げて部下達に銃を下ろすように命じると、鴉達は抵抗や反論を一切すること無く大人しく銃を下ろす。
フルフェイスのヘルメットを被っているため、表情がわからず、鴉達の真意や、考えていることが読めない……

これが罠であるのか、それとも何か別の策があるからなのかはわからないものの、桜空を見て、男がやり方を変えたと言うことだけは明らかになっている。

526:中川 隆次:2021/12/17(金) 21:13

>>521

「へへっ、悪ぃな……これがFirstの流儀なもんでね」

紀の叱責に、強がり混じりの笑顔で返す。

「ってうおお!? そんなのアリかよ!」

驚愕に目を見開く。なんと相手は水質を変化させスライム状にしてきたのだ。

「なんとまあ器用なこって……!」

毒づいたところで状況が好転するわけでもない、どうにかしなければ。

(スライム状ってことは、流動性は落ちてる筈だ)

「それなら……」

まずは片手に、でき得る限り大きく鋭いピッケルを作り出す。

「どおりゃあっ!!」

そして思い切り床へ振り下ろし、突き刺した。

「こっからだ!」

次にピッケルを、刺さった部分だけ除いて網目状の鉄格子に変化させる。対スライム壁の完成だ。刺さった部分で『踏ん張り』が利いているので、力押しではまず破れない。

「んで、仕上げ!」

まだ終わりではない。波と一緒に押されてきている大量のテトラポッドを操作する。
それらが網目鉄格子に触れた瞬間、溶けて吸収されるように鉄格子側の体積を増加させる。これで耐久性は磐石だ。

「かぁ〜……流石に、しんどいな」

いくら隆次といえど、これ程複雑な制御は堪えたらしい。一時的に足を止めた上で神経を磨り減らしている。
だが、その甲斐あってスライムの速度は半分以下となった。更に紀が能力でドアを開けてくれたことによって、次の部屋までに追い付かれる危険性は大幅に減った。

「おまけ!」

ドアに入る直前、せめて一矢とばかりに行動を起こす。
長髪男の顔面に向かって、親指でパチンコ玉を飛ばした。

指弾。
中国武術の一つ。
読んで字の如く指で小石などをぶつける技だが、達人ならば500円玉を段ボールに突き刺す程になる。
隆次が使えば能力で勢いが加算され、その威力は下手な銃弾を超える。

(流石にデザートイーグルとかには負けるがな)

殺人的な速度を得た小鉄球が男の頭蓋を貫かんと迫る。

(……多分、全身が水状になってるから効きませーん、てオチだな)

527:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/17(金) 21:56

>>522
>>526


水鴉
「ヒヒヒ……見てわかるだろう?
水と同化している俺に物理技は効かない……」

流動性が落ちているものの、実体を持っていないことに代わりはなく、案の定、振り下ろされたピッケルも、撃ち込まれた指弾も水鴉にはダメージになっていない。

例えガトリングで集中砲火したとしても、水と同化し、実体を無くした水鴉にはまるでダメージにならないだろう。

中川が形成した壁と激突し、その勢いを食い止められるものの、形成された壁の小さな隙間から少しずつ滲み出すようにして二人がいる壁の向こうへと移動し始める。

スライム化した状態では壁を通り抜けることに時間がかかってしまう上に、異能の性質上、水鴉本体のいる場所は完全な液体に変えることは出来ない……

だがその問題を解決するための策……時間稼ぎをするための誘導は終わった。






《バリボリバリボリ》
蟲鴉
「あァァ……虫ィ、虫の音が聴こえるなァァァァ……」

後ろからは水鴉が迫る中、紀の開いた観音開きの鉄扉の奥から、黒いタンクトップに丸刈り、顔には大きな蜻蛉の刺青を入れた重点の合わない目をし、見るからに異様な雰囲気をした大柄な男が現れる。

左手には生きたカナブンがぎっちり持った虫籠を掴んで持っており、その中に手を入れ、まるでスナックか何かのようにバリバリと音を立ててカナブン達を食べており、言動や外見のどれを取っても気味が悪い。

タンクトップの上からわかる筋肉だけでも、ボディビルダー顔負けの筋肉を持っており、見るからにパワーに特化したような見た目をしている。

また、男の後ろには口元が人間の血で血塗れになった体長1mもある巨大な蝗が何匹も群れを成している。

前門の虎、後門の狼とはこの事を言うのだろう。
違うとすれば……前門にいる者も、後門から追うモノも、虎や狼とは比較にならないほど異常かつ強大な事だろうか……

528:ファースト◆gI:2021/12/18(土) 01:07

桜空「・・・・・何のつもりだ?」

(銃を下ろせという命令と共に後ろの鴉達が銃を下ろすのを見ると、一体何をするつもりなのかがわからず、正直、恐怖すらわいてくる・・・・・

こちらとしては蜂の巣にされずに済んだのはいいものの、相手側が何を考えているのかがまったくわからないというのは、かなり不気味である・・・・・)

>>525

紀「水だったり虫だったり、忙しい人達ですね・・・・・」

(挟みうちにされてしまった以上、素直に逃がしてくれるわけもなく、こうなったらある程度戦ってなんとか凌ぎきるしか道は残されていない・・・・・

「貴方は私が戦っている間に隙を見て任務を続行し続けなさい」と、中川に命令する・・・・・)

>>526、527

529:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 01:27

>>528

八咫烏の男
「もし、これでお前が只の悪党だったんならあのまま撃って終わりにするつもりだったんだがな、気が変わった……って奴だ。」

男はゆっくりと身に付けていた黒のジャケットを脱ぎ、両手に服装と同じ黒の指無し手袋を付け、もし桜空が只の悪党だった場合は躊躇い無く始末するつもりであった事を教える。

ジャケットの下には黒いノースリーブのシャツを着ており、シャツから出た肩や腕には一切の無駄な脂肪が付いておらず、両腕と首元だけでも優に十を超える大量の刀傷や銃創があり、彼もまた、数多の死線を潜り抜けて来た猛者である事が言葉を使わずともわかる……



素鴉
「俺は八咫烏の主力、十二鴉の一人『素鴉(スガラス)』。
お前がタイマンでこの俺を倒すことが出来たなら、お前が逃げる事を見逃してやる。だが、もし俺に敗れた場合……そのまま粛清する。」

十二鴉の素鴉と名乗るその男は、1vs1で勝負し、その状況でも自分に勝利する事が出来たのなら、桜空の脱走を見逃すが、負けた場合はそのまま殺害することを宣言すると、脱いだジャケットを床に落とす。

すると、床に落ちたジャケットは鈍い音をたて、素鴉の着ていたジャケットだけでも、桜空の体重と同等の重りが入っていた事がわかる……

これは素鴉の与えた最初にして最後のチャンスであり、断ればこの場にいる十人以上の完全武装した鴉達からの猛攻を受けることになだてしまうだろう……

だが、相手は桜空よりも……いや、毒鴉よりも大柄であり、無駄無く鍛え上げられた彼に勝利できる可能性は限り無く低いと言えるだろう。

530:ファースト◆gI:2021/12/18(土) 02:53

桜空「・・・・・もし俺が勝った場合、俺を逃せばお前の身も立場も危うくなる・・・・・」

(勝ち目はないと思うが、もし自分が勝って逃げることが出来た場合は、相手の身が危ういと考える・・・・・

拷問を受けた手負いの自分を、こんな大男が逃がすはずもない、自分じゃなくてもわかるし、あの鋭い氷華のことだ、きっと敢えて逃がしたと察知し、氷華は素鴉を粛清するだろう・・・・・

それに、、こんな大男に手負いの状態で勝てるわけがない、狼谷と戦った時とはわけが違う・・・・・)

>>529

531:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 03:40

>>530

素鴉
「おいおい、この期に及んで相手の心配か?
先に来ないのなら……こっちから行くぞ。」

自分の命の心配よりも、相手の命や立場の心配をしている桜空の言葉を聞いて少し驚くものの、素鴉は即座にボクシングスタイルで構え、そのまま床を蹴って身を屈め、桜空に向けて左のジャブを繰り出し、様子見を兼ねて先制の一撃を加えようとする。

身長は180cmにも及ぶ巨体だが鈍重な様子や、大振りな動きというものは一切無く、最短距離を一直線に彼の筋肉は飾りではなく、まるで打ち出された砲弾のような速度で拳の一撃を繰り出す。

全力を出さなければ勝つことは出来ないだろう。
いや、全力を出しても尚、勝機は薄いかもしれない……

532:ファースト◆gI:2021/12/18(土) 05:51

桜空「ぐっ・・・・・!?」

(桜空は、防御も何も出来ずにそのまま頬に受けてしまいよろけるものの、なんとか体勢を戻して「・・・・・それじゃあ、こっちも本気でやらせてもらおう・・・・・」と言うと、そのまま猛スピードで相手の腹部へとめがけて右ストレートを一発入れようと繰り出す・・・・・)

>>531

533:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 11:42

>>532

素鴉
「…………どうした?それが全力か?」

素鴉は敢えて桜空の拳を腹部に受けるが、まるで鋼のように鍛え抜かれた素鴉の腹筋により、その威力は大きく軽減され、まともなダメージになっておらず、素鴉は右フックを桜空の顔に向けて打ち込もうと拳を横凪に振るう……

完全武装した鴉達は素鴉が倒されるとは思っていないからか、

534:ファースト◆gI:2021/12/18(土) 18:23

桜空「がっ・・・・・!!」

(桜空は両手で腹部を押さえながら床に膝をつく・・・・・

正直、子供の自分に敵う相手ではない、最初からわかっていた・・・・・

だが戦わなければ死ぬ、先生が言っていた、どんなに辛くても生きていればいいことがある、生きなければならない、その意志が、桜空を突き動かしている・・・・・)

>>533

535:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 19:17

>>534

素鴉
「どうした、もう終わりか?
それなら直ぐに楽にしてやる……」
《ゴオッ》

床に膝を付いた桜空を見て、桜空の攻撃は自分の筋肉の鎧を前に大幅に軽減されるのに対し、自分が繰り出すジャブやフック程度の攻撃でも深刻なダメージを与えると言うことから、パワーと頑強さの違いが浮き彫りとなる。

此処に桜空が辿り着いたと言うことは少なくとも毒鴉を倒せていたと言うことから、何か光るものがあると思いきや、自分に到底及ばないと悟り、下手に苦しめること無く絶命させることが出来るように桜空の頭部に向けて、ボクシングにおける最大の威力を誇る右ストレートを打ち込む事で桜空の脳に深刻なダメージを与えてそのまま昏倒するようにして絶命させようとする……

536:中川 隆次:2021/12/18(土) 19:40

>>527

(あー……やっぱりな)

案の定、か。
さも当然の権利のように物理無効ですか。
深くため息をつきそうになるが気合いで堪える。

「まあいい、逃げることさえできりゃ何とかな……っとぉ!?」

正面へ向き直った瞬間、飛び込んできた光景に驚く。

「うっ……げえぇ〜、いやもうぶっ飛び過ぎてて語彙力無くすわ」

相手が能力者という点を差し引いてもなお異様な絵面だった。さしもの隆次もひきつった笑顔しかできない。
その直後、紀から提案がくる。

「……わかったよ、けど生き残る自信はあるのかい?」

先程と同じく拒否しようかと考えたが、彼女の強い意思を尊重することにした。

「そぉ〜ら、よっと!」

そして直径2mほどの巨大な鉄球を作り出し、虫の男に向かって勢いよく蹴ることで転がした。
勝手に進んでくれる大盾の出来上がりだ。

「どいて貰うぜぇ、マッチョマン!」

その後を追うように走ることで前方への攻防一体を成す。
いくら男や蝗が大柄といっても、こんな代物は容易に受け止められないだろう。

(さて、なるべく急いでくれよ、旦那……!)

もう少し経てば狼谷達の援軍が到着する筈、それまで何としても粘らなくては。

537:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/18(土) 21:49

>>526
>>536

蟲鴉
「ダンゴムシ……ダンゴムシが転がって来る……」

蟲鴉は左右の目をギョロギョロと動かしながら、中川が生成して撃ち出した2mもの鉄球に対し、背後に控えていた八匹もの蝗が飛び掛かり、元の蝗の時点で強靭だった脚が巨大化した事で更に増大した脚力を活かして鉄球を押し返そうとする。

更に、追撃として、鉄球を押し返そうとするだけでなく、仮に押し返せなかった場合も考えて鉄球と天井の間にある1-2mの隙間を三匹の蝗達が飛び越えて二人を喰らおうと襲い掛からせる……

538:ファースト◆gI:2021/12/19(日) 04:06

スッ・・・・・

桜空「うるせぇよ・・・・・」

ドゴォッ!!!!!

(桜空は、これを受けたら本当にやばいと直感したのか、急に動きが鋭くなり、相手の右ストレートをギリギリで避けると、そのまま相手の腹部へと全力の一撃をめり込ませる・・・・・

ここまでボロボロになってもまだこんなに戦えるというのは、火事場の馬鹿力、というやつだろうか・・・・・)

>>535

紀「馬鹿も休み休み言っていただきたい、私がこの程度の下等な奴ら相手に死ぬとでも?」

(キッと中川を睨みつけては、自分がこの程度の敵相手に死ぬとでも思っているのかと反論する・・・・・

生き残れるかどうかではない、勝つ、ただそれのみ・・・・・

「貴方の相手は私がしましょう、その虫けら共々文字通り虫の息にして差し上げますよ・・・・・?」

紀は、蝗の猛攻を避けると、そのまま蟲鴉に上記を述べる・・・・・)

>>536、537

539:中川 隆次:2021/12/19(日) 06:13

>>537、538

「チッ……」

(存外統率が取れてる上に、割と器用な芸当もこなすか)

醜悪な外見に反して、その戦闘スタイルは高いレベルで洗練されていた。
やはり彼もまた、幹部クラスの能力者らしい。

「でも、よぉ!!」

だからといって諦観するような柄ではない。止められた鉄球に両手を当て操作。
鉄球の表面から、海栗(ウニ)よろしく無数のトゲが突き出す。無論、自分には当たらないよう調整してだ。飛び上がってきた個体に対しては、頭上に金属板を形成しその場を凌ぐ。

「悪手だったなぁ、マッチョマン?」

わざわざそちらから密集、それも大半は鉄球に体を押し付けてくれるのだから、手間が省けるというもの。

(これでサクッと終わってくれりゃ、肩の荷が降りるんだがなぁ……)

何故だか、この程度ではまだまだ終わらないという嫌な胸騒ぎを覚えた。そして、経験上この手の予感が外れたことはない。

540:ファースト◆gI:2021/12/19(日) 10:44

紀「・・・・・中川、何か小さい物で武器になりそうなものは?」

(紀は、このままでは二人してここでやられてしまうと察したのか、小さくも武器として使えそうな物は持っているかどうかを持っているかどうかを尋ねる・・・・・

ある程度の戦歴がある自分達でも、ここまで苦戦するとなると、もういよいよ追い詰められ始めている・・・・・)

>>539

541:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/19(日) 12:18

>>538

素鴉
「少しはまともなパンチを打てるようになったみたいだが……まだまだ力不足だな。」

素鴉は桜空の全力の一撃を受けるものの、強固な腹筋が持つ弾力によってその威力は最初に桜空の放った右ストレートと同じように大幅に軽減されてしまい、大きなダメージにはなっていない……

とは言え、最初のストレートよりも威力が上がっている事わ呟くと、直ぐ様、返しとして左フックを桜空の顎に向けて放ち、それによって桜空の脳を揺らして脳震盪を起こさせてダウンさせようとする。

ほぼ全身を筋肉の鎧に守られている素鴉には並みの打撃は意味を成さない……狙うのならば筋肉を付けることが出来ない箇所でなければまともなダメージを与えられないだろう。

542:ファースト◆gI:2021/12/19(日) 13:20

桜空「っぐぅ・・・・・!!!!!」

(桜空は攻撃を避けようとするも、反応が遅れ顎をかするが、それでも軽い脳震盪が起き、地面にひれ伏す・・・・・

立ち上がろうとするものの、体に力が入らずに相手の姿がブレて見え始め、足が痙攣している・・・・・

ゆっくりと立ち上がろうとするものの、なかなか立ち上がれない・・・・・)

>>541

543:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/19(日) 14:47

>>538
>>539

蟲鴉
「俺の……俺の友達をよくも……よくも殺ってくれたなァァァァ!!」
《「鋼喰い蟲」》

蟲鴉は鉄球を食い止めようとした蝗達が次々と串刺しにされて絶命していくのを見て、手にしていたカナブンが詰まっている虫籠を落とすと、憤慨し、口を大きく開け、その口内から40cm程の百足を四匹吐き出し、鉄球に向かわせる。

白蟻は消化管にある原生生物を用いることで木材を喰らい自分の栄養に変換しており、蟲鴉が吐き出した百足もまた、その白蟻に近い性質を備えており、鉄をも噛み砕き掘り進む強靭な顎と、鉄をも瞬時に消化し栄養素とする事が出来る。

だが、蟲を生み出すためには他の異能よりも体力の消耗が激しいようで、百足を吐き出した後の蟲鴉は少し息切れを起こしている。




水鴉
「ヒヒヒ……諦めなァ?
"十二鴉"である俺達に挟まれた時点でお前らに勝ち目は無い……」

物理攻撃が通用しない水鴉、任意の性質を備えた蟲を生み出して操れる蟲鴉。その一人一人が強力な異能を持っている。

他の鴉の兵員が増援に来なかったり、南東地区の警備が手薄であるにも関わらず、警備の増強等を行っていないのも、十二鴉が二人もその地区にいるからだったのだろう。

だが、逆にこの二人を倒してしまえばこのアジトにおける防衛戦力の大幅な弱体化と、八咫烏における主要戦力を削り取る事が出来るだろう。

蟲鴉の出て来た部屋の奥には『発電室』と記されたプレートが貼られた扉があり、ここへ上手く誘導し、攻撃させることに成功すれば難敵である水鴉も倒せるかもしれない。

544:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/19(日) 15:30

>>542

素鴉
「……それ以上苦しむな。
お前はもう充分に頑張った。それでいいじゃないか。」

素鴉はあくまでもボクシングスタイルを貫くつもりで、軽い脳震盪を引き起こしてしまった桜空を見て、もう立ち上がる必要はない、桜空はまう充分に頑張ったのだからもう生きて苦しむ必要はないと言う……

545:中川 隆次:2021/12/19(日) 23:43

>>540、543

「小さい武器……これでいいか?」

ステンレス製の出来るだけ鋭いナイフを作り出し、紀の手元に飛ばす。

「制限時間については知ってるな? それまでに状況を好転させるぞ」

「それとも、ナイフはお気に召さないか? ダガー、カランビット、十手、釵(さい)、ソードブレイカーも用意出来るぜ。ご注文はお早めに」

百足を横目で冷静に分析しつつ茶化す。
この苦境にあって尚、軽口を止めない。これが中川隆次という男なのだ。

(……さて、タイミングとしては今が最高かな)

厄介な蝗は半数以下にまで減った、虫の男はそれに激昂し冷静さを失う、補充として出した百足も機動力の面では優れていないようだ。加えて、男は補充を行った反動か既に肩で息をしている。
行動に出るなら、この瞬間をおいて他にない。

「ふんっ!!」

鉄球から手を離すと同時に、両足の裏にスプリング機構のジャンプ台を作り出し、鉄球もろとも虫達を飛び越える。そしてすかさず空中で同じことを行い、虫の男をも飛び越えていった。

「いよっ……と。あっぶねぇ〜、天井に頭ぶつけるとこだったぜ」

無駄のない動作で前転着地、すぐさま立ち上がって発電室へ走り出す。

「じゃあ、また後でな紀ちゃん! 死体になって再開とかは勘弁だぜ!」

今度こそ一時の別れを告げる。願わくば、無傷での生還を。

546:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 01:57

>>545

蟲鴉
「ダンゴムシの次はバッタかァ?
お前は生きたまま友達のご飯にしてやる。」
【「音速飛蟲」】

理性も知性も無いような言動や風貌をしている事とは裏腹にある程度までなら戦況の分析も出来るようで、天井の高さを活かして飛び上がり、自分達をも飛び越えた中川を見て、今度は口内から40cm程の大きさの蜻蛉を一匹だけ吐き出す。

吐き出された蜻蛉は通常の蜻蛉よりも二枚多い、四枚の羽根を持ち、血のように赤黒い体色をしている。この蜻蛉が備えた性質は『速度』であり、残像が出来る程の圧倒的な飛行速度を持ち、肉を噛み千切れるだけの顎の力を持った蜻蛉となっている。

鉄球を喰い荒らして無力化させる百足と、水鴉に紀の始末を任せ、自分は中川を始末することで各個撃破を行う事を決め、攻撃を仕掛けることを決める。

547:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 03:46

紀「では試してみましょう・・・・・貴方方野蛮で下劣な下等生物共と私達・・・・・どちらが勝利を得るかを・・・・・」

(十二鴉ということを強調して言う水鴉の言葉を聞けば、ならばその十二鴉と自分達とではこの戦いにおいてどちらが勝利を得ることが出来るか、試してみようと述べる・・・・・

紀は、発電室の存在に気づいていた・・・・・)

>>543

桜空「・・・・・俺は・・・・・生きなきゃいけないんだ・・・・・大切な人との・・・・・約束だから・・・・・」

(素鴉の言葉を聞けば、桜空なりの精一杯の反論をしながら立ち上がろうとするが、体に上手く力が入らない・・・・・

ここで改めて桜空は、自分と相手との戦闘力の違いを思い知る・・・・・

物理攻撃を用いた戦いでは、こんな相手に最初から適うわけがない・・・・・だが、負けるわけにはいかない・・・・・

桜空は、追い詰められていた・・・・・)

>>544

紀「いや、これで上々・・・・・」

(そう言うと、紀は蟲鴉に向けてライフルを向けるようにナイフを遠くから先端を向けて構えると、能力を用いてそのままナイフを蟲鴉の顔面へとめがけて猛スピードで飛ばす・・・・・

小さいものならば、さほど操作しても体力の消耗は抑えられる・・・・・)

>>545、546

548:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 04:15

>>547

素鴉
「……そうして理想を抱きながら、叶えることが出来ずに倒れた奴らを俺は何人も見てきた……」

素鴉は桜空に対してトドメを刺す前に、必死で立ち上がろうとする桜空を見て、自分が持つ理想を抱いたまま命を落とした者達について語る……桜空の倍を生きる素鴉だからこそ、数多の生死を見届けて来たのだろう……




素鴉
「知っているか?そう言って倒れ、理想を捨てた者が最期に何て言うか……"最初から夢なんか持つんじゃなかった"って言うんだよ……」

素鴉は悲しそうな、虚しそうな、複雑な表情をしながら、夢半ばに倒れた者達の呪詛について話す……その言葉に嘘や偽りは無く、純粋な戦闘能力だけでなく、桜空の理想と信念を真っ向から折ろうとしている……




『ごめん……ね……?
貴方の事を……救えなかった……』

腹部に大穴を開けられ、口から血を流した薫が、ボロボロになった桜空の傍で倒れ、息絶えるその前に……薫は桜空の頬を優しく撫でながら、涙を流して桜空に謝っている……

これは少年院にいた中で一番辛く、悲しい記憶だろう……
神宮に復讐を遂げた桜空だったが……復讐を終えて戻ってきた桜空前に薫が無惨な姿にされてしまっていた……

全てを救おうとした氷華は歪み、悪に等しい存在となり……
全てを助けようとした薫は敗れ、命を落とした……

希望があるから絶望がある。
希望の中から絶望が生まれる。
それならば……絶望しか無い世界には希望は生まれないのだろうか?

549:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 04:21

>>547

《ドスッ》
紀の撃ち出した弾丸は蟲鴉を撃ち抜く前に、視界を覆う巨大な鉄球を喰らう百足達が開けた穴を覗き込んだ巨大な蝗の頭に命中し、蝗の頭の中で弾丸が食い止められる形で防がれてしまう……




水鴉
「ヒヒヒ……お前の相手は俺だァ……!」

《ズズズズズズズズズズズ……》

遂に中川の作り出した壁を通り抜けることに成功した水鴉がスライムのような体を用いて紀を呑み込み、窒息死させようとする。

物理攻撃を無効化する事が出来ると言うその性質上、並大抵の攻撃では水鴉を捉えることが出来ず、その全ての攻撃が無駄な体力の消耗となってしまうだろう……

蟲鴉と水鴉。
どちらも一筋縄では行かない厄介な異能力者達であり、その実力は未だに未知数だ……

550:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:13

【地上の攻撃部隊】


狼谷
「おかしい……中川が水道管を壊した以上、何らかの混乱が生まれると思っていたが……外部の警備の人数、配置、巡回ルートと、外から見るだけでは何も変化が無い……」

中川が破裂させた水道管を水鴉が逆に利用して現れて二人を追い詰め、分断させた事を外部にいる狼谷は知らないまま、合図である筈の混乱を待っていたものの、一向にそれが見えない事を疑問に感じ始めている。

外部から見ている限りでは、何の騒動も混乱も起こっておらず、まるで全てが"順調"であるかなように、滞り無く警備の交代や巡回が行われており、地下へ部隊が駆け付けたり、移動するような素振りも一切見えていない。



狼谷
「(……まさか十二鴉クラスが二人……いや、二人以上待機しているのか……!?)」

狼谷が事前に入手していた情報では、十二鴉は一人しか駐在しておらず、氷華も途中で東京に向けて移動するため、アジト内の防衛戦力は注意すれば制圧可能なレベルであり、その上で万が一のために潜伏チームを先行させたのだが、

潜伏チームは音信不通となり、あれから暫く待ってみたものの、中川達の引き起こしたであろう妨害行為を受けても何の変化も見えない事に違和感を覚えた狼谷は右手を額に当てて思考し始める。

もし、アジト内に三人以上、八咫烏の十二鴉クラスがいた場合……このまま突入したとしても戦力的に全滅する可能性が高い……桜空の身の安全から救出を優先するあまり、人員を募集する日時を一日だけに絞った弊害がここで出て来てしまっている。




狼谷
「(総攻撃を仕掛けるか……?いや、その場合ボスが脱出していた場合や、中に潜伏チームが捕らえられていた場合、巻き込んでしまう可能性が高い……それにこれが八咫烏側からの罠だった場合……迂闊に攻撃をしかければ逆に全滅のリスクもある……)」

狼谷はこれからどう動くのが正解なのかがわからず、言葉には出さないものの、脳内で数多の試行錯誤を繰り返して正解を……いや、最適解を思案し始める……

今この場で自分が取れる最適解は……

551:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 05:21

桜空「・・・・・そう・・・・・かもな・・・・・夢なんて、所詮は夢だ・・・・・どんなに努力したって、し尽くしたって、叶わない夢はある・・・・・」

(過去のあの日の惨劇が、桜空の脳裏によぎる・・・・・

一度ならず二度までも・・・・・文字通りこの言葉のように、悪は自分の大切なモノを根こそぎ奪っていった・・・・・

桜空自身も悪なんて死ぬほど大嫌いだった、この世から消えてしまえ、跡形もなく、そう思っていた・・・・・

だが、そんな自分を救ってくれたのも、違う形の悪であり、違う角度から見た正義だった・・・・・

言わば、麻間桜空は悪人になったからこそ、今まで生きてこれたのだ・・・・・)

>>548

紀「なっ・・・・・!?」

ゴボボッ・・・・・

(紀は抵抗する間もなく、水鴉の思うがままに呑み込まれてしまう・・・・・

必死にもがくものの、もがけばもがくほど息が苦しくなるだけであり、ここから脱出するだなんて夢のまた夢である・・・・・

まさに、絶体絶命・・・・・)

>>549

552:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:33

>>551

素鴉
「そうだ……だからお前もこれ以上立ち上がる必要はない。」

やはり、身も心も無垢な子供だ。
揺さぶれば直ぐに移り変わる。
だが、だからこそ今ここで己の信念を捨てて楽になる権利がある。
死と言う終わりによって解放される権利がある。

自分はその権利を認め、行使することを許す存在だ……
素鴉はそう考えつつ、子供を殺害することに強い抵抗があるものの、相手と自分の立場を考えた上で処刑することを選び、今度は全体重を乗せた、必殺の威力を持った右ストレートを桜空に向けて打ち込もうとする……




『硬くぶ厚いコンクリートを突き破って伸びる植物のように、踏まれても踏まれても諦めず、無謀な挑戦と言われても頑張り続けられる人は強い。貴方にはそんな人になって欲しいな。』

命を落とす前、薫と桜空が少年院の中庭にあるベンチで日差しに当たりながら一緒に話している時に薫が溢した、桜空になって欲しい人物像について話す……これは少年院に来たときの全てに恐怖し、全てを拒絶していた桜空を知っている薫だからこそ、こう言ったのだろうか?

だが……同時にこれは薫にとっての理想でもあった。
薫は桜空に、何が起きても自分を曲げず、どんな窮地や絶望へ追い込まれても一つの信念を貫ける、そんな真の意味で強い人物になって欲しい、なりたかった……

今は亡き薫の遺志を……桜空はどう受け止めるか………

553:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:42

>>551

水鴉
「ヒヒヒ……安心しなァ、蟲鴉の野郎が鉄塊野郎を始末してくれる。
お前はちょぉぉぉぉぉっとだけ早く逝くだけだ……」

水鴉は紀を呑み込むと、そのまま口や鼻を介して彼女の気道を通って肺へ侵入しようとする中、直ぐに中川も蟲鴉に始末されると断言し、紀に助けは誰も来ないと示唆し、抵抗する気力を削ごうとする。

水鴉が操れるのは自分を中心とした半径5m圏内の水だけであり、生物の中にある水分は操ることが出来ないものの、肺の中に水を流し込んで溺死させる事は出来る。

水と同化すると言う性質上、電気が最大の弱点であり、通常の人間よりも通電性が高くなると言う欠点を抱えてはいるものの、発電所があるのは二つの扉を抜けた先であり、そこへ行くには蟲鴉の生み出した巨蟲と、蟲鴉の二つを突破しなければならない。



水鴉
「あの餓鬼の言いなりになるのは癪だが……
お前らを潰して手柄にさせてもらうぞ……?」

554:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 15:26

「最近の若者は大和魂というものを知らないのか」
「この国賊が」

名前/犀賀轍州(さいが てっしゅう)
通り名/愛酷者(誤字ではない)
年齢/42歳
性別 男

役職/その他
政府に嫌悪感をいだき、総理暗殺計画を立てるものの失敗、一度投獄されるが脱獄してICPUから「国際指名手配者」となり現在は山形のとある村で潜伏している。
外国人(おもに中国人、韓国人、朝鮮人、アメリカ人)を自身の能力「抗制」を使って自殺したように見せかけていた(それで自身を執拗に追うものを殺害していた)。

性格/社交的かつ積極的で、明るいが自分の思想に反するもの(共産主義、民主主義など)に対しては横暴な振る舞いを行う。

容姿/普段は身分を隠すため田舎っぽい感じの服を着ているが、犯行時には般若の面を被り、紺色の作業服を着て犯行に及ぶ。
武器としてホームセンターで購入した草刈り鎌と鉄製チェーンを改造したお手性鎖鎌と出刃包丁。

能力/『抗制』
相手(生物のみ)の動きを制御させて、自分の思うままに動かさせる、しかし長ければ長いほど体力を消耗して息切れを起こす。

備考/右利き、8歳の頃に両親が仕事から戻る際に土砂崩れに巻き込まれて死亡し長野の片田舎に住む叔父に引き取られる、18歳のときに武士道精神に感激し、そこから日韓関係や日本の歴史に興味を持つ、しかしその思考はエスカレートしていき、26歳の頃に国主党の党員を殺害しようとして殺人未遂の疑いで逮捕される。

555:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 16:14

>>554

【キャラシート確認しました!
紀さんのキャラシを確認した際にも聞いていたのですが、具体的にどれだけ操れる感じですか?
相手の心臓を強制的に止めたり、相手の異能も操れるレベルだと、無双キャラになってしまうかもしれないですね。】

556:ニュージャージー ホップンミュージック:2021/12/20(月) 16:43

>>555
表面的な動きに限っています(相手の異能は動かせない、臓器等は原則動かすことは不可能)

557:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 17:42

ドゴォオオッ!!!!!

(素鴉の一撃が、桜空に直撃・・・・・したのではなく、床に直撃し、あまりの勢いに床を凹ませる・・・・・

確かに桜空は軽く脳震盪を起こし、まともに動けなかったはずだ、それにここでは能力も封じられている、もし使えたとしてもゲートが開いていなかったことから、いずれにしても能力を使ったとも考えられない・・・・・)

ドガッ・・・・・!

桜空「悪いが、俺はまだくたばるわけにはいかねぇんだよ・・・・・」

(桜空の踵落としが、相手の後頭部へと直撃する・・・・・

攻撃を受ける場所の問題以前に、桜空の繰り出す攻撃の威力、そして桜空の身体の移動速度ががさっきよりも格段と跳ね上がっているのがわかる・・・・・

かつて恩師が委ねてくれた理想を、桜空は貫き通す時が来たのだと実感する・・・・・)

>>552

紀《そ・・・・・んな・・・・・こんなところ・・・・・で・・・・・》

がぼっ・・・・・

紀「・・・・・」

(紀の動きが止まる・・・・・

つい数秒前まで必死にもがいていたのが嘘だったかのように、ピクリとも動かない・・・・・

命が尽きたのか、それとも・・・・・)

>>553

558:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 18:45

>>556

【それならOKですよ!】

559:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 19:15

>>557(桜空)

素鴉
「…………!!」

もはや相手も心が折れたと思っていた矢先、急激に気力を取り戻し、一瞬にして姿が消えたと思いきや、背後から風を切る音が聞こえ、その次の瞬間、強い衝撃が走り、今度は素鴉が片膝を付く事になる。



素鴉
「ようやく本気を出し始めたと言うことか……
いいだろう、お前の貫き通したい信念があると言うのなら……俺を倒してそれを証明してみせろ!!」

一瞬で死角へ入り込み、自分の背後へ回り込んで、親子ほどもある自分との身長差を脚力で埋め、後頭部へ踵落としを行った事から桜空の身体能力の高さを認める。これで、桜空の体格があと10cm大きければ自分を倒すことも出来ていただろう。

子供を相手に本気になるのは大人げないが……
相手が自分の命を燃やしてでも戦うつもりならば、相手を子供と見なすのは侮辱になる。相手が死力を尽くして戦うのならば、此方も先程までのような情けを捨てることにする。

素鴉は両腕を構えてボクシングのファイトポーズを取り、床を蹴って左腕拳で桜空の右腹部、右顔側面に向けて高速でジャブを放ち、側面から打撃を行おうとする。



>>557(紀)

水鴉
「ヒヒヒ……溺死させるには心配停止から10分がかかる。
このまま10分かけて完全に仕留めてやるぞォ……?」

水鴉はこれまで数多の犯罪者達を葬って来た経験から、人間は心配停止してから3分間、応急救護を行わなければ50%の確率で死亡し、10分行わなければ生存は絶望的になると言うことを知っており、意識を失ってから10分はこのまま捕らえておこうと考える。

仮に脱出したとしても、外には鉄球を乗り越えて来た巨大な蝗の群れと、鉄をも噛み砕く百足が待ち構えており、どの道生存することは困難だと思われる……

560:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 20:03

ヒュッ・・・・・!

桜空「あぁ、してやるよ・・・・・」

ドガッ!!!!!

(桜空は、素鴉の攻撃を避けるのとに成功すると、そのまま相手の下顎へとさっきのお返しと言わんばかりに強い蹴りを入れる・・・・・

そしてそのまま、続けて相手の頭頂部へと肘鉄を入れる・・・・・)

>>559

紀「・・・・・」

ズズッ・・・・・

(水鴉の体が、突然水鴉自身の意思に関係なく動き始める・・・・・

つまり、紀が能力で水鴉の体を動かしているものと思われる、ギリギリ意識を保っているのだろう・・・・・

だが、かなりゆっくりであり、いずれにしても脅威ではないほどである・・・・・)

>>559

561:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 20:23

>>560(桜空)

素鴉
「どうした、まだまだ軽いぞ……!!」

桜空が繰り返した顎を狙った蹴りだが、顔の近くに構えていた右腕によってその蹴りをガードしつつ、放った二発のジャブが桜空の顔の右側面と右腹部に直撃してダメージを重ねていく。

素鴉は筋肉の鎧を持っている事から圧倒的な防御力を持っているのに対し、桜空からの攻撃でダメージになる箇所は限られており、非常に不利な状況での戦いとなっている……

素鴉にとっては速度に特化したジャブだが、それでも素鴉の腕力から来る一撃はその全てがまともに受ければかなりのダメージを与えるだろう。



>>557(紀)

水鴉
「なんだ……?まだ意識があるみたいだな……!!」

自分の意思に反して、スライムのような自分の体の一部が動き始めていることに対して驚くものの、切り裂かれた水道管から流れる水が異能の支配範囲に入った瞬間に新たに自分の一部として取り込む事で補填している。

だが自分は水と言う流動体であり、固体ではないことから、多少は動きを変えられはするが、その全てを操ろうとすれば異能の性質上、ただ操るのではなく、相手の異能にまで干渉する必要があることから、かなりの負担を強いる事になるだろう。

呼吸を止められ、気道に侵入されつつ、まだ意識が残っている紀に対して、更に多くの水を肺へ流し込もうとし始める。

562:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:40

【山形/高速道路】
深夜1時の高速道路を一台の緑色の軽ワゴンが駆け走る
「今日で鴫野(しぎの)総理暗殺未遂事件から15年が経ちます、現在もICPOから国際指名手配されている「犀賀轍州」は現在何処へ…」
ピッ、男はカーオーディオのチャンネルを変えた
「警察は怠慢野郎ばかり、八咫烏共は酔狂なやつばかりだ、ハハハハハハ…」
男はそう独り言を言うと高笑いを上げた。そう、彼こそ犀賀だ。

563:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:40

【山形/高速道路】
深夜1時の高速道路を一台の緑色の軽ワゴンが駆け走る
「今日で鴫野(しぎの)総理暗殺未遂事件から15年が経ちます、現在もICPOから国際指名手配されている「犀賀轍州」は現在何処へ…」
ピッ、男はカーオーディオのチャンネルを変えた
「警察は怠慢ばかり、八咫烏共は酔狂なやつばかりだ、ハハハハハハ…」
男はそう独り言を言うと高笑いを上げた。そう、彼こそ犀賀だ。

564:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:42

>>563 ?おかしいなあ

565:中川 隆次:2021/12/20(月) 22:39

>>546

「なっ!? ぐあああっ!!」

一心不乱に発電室へ走っていたため不意討ちに対応できず、攻撃を許してしまう。すんでのところで気付いて腕をかざしたが、コートの布地を容易に食い破り、ほぼ一瞬で素肌に食らいついている。

「う、ぐ……こい、つ……!!」

どんなに腕を激しく振り回しても離れない。やむを得ずナイフで対抗。
頭部に突き立てることで何とか返り討ちにできたが。払った代償は大きい。

「あぁー……くそっ、やっちまった」

傷口から命の赤が滴り落ちる。まだ腕は動かせるが、同じ箇所に攻撃を受ければその限りではないだろう。
後方に気を払いつつ発電室へ走り続ける。

566:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 23:04

>>565

蟲鴉
「餌……餌……餌……!!!」

蟲鴉は口を大きく開けて更に新しい巨蟲を吐き出そうとしている上に、蟲鴉の放った四枚羽根の蜻蛉は再び中川に向かって高速で飛行し、彼の右肩を喰い千切ろうと迫る……



《ゴゴゴゴゴゴゴ……》

蟲鴉
「…………!!?」

幾つもの爆発音と共に地響きが鳴り始め、パラパラと天井から小さな土埃が落ちて来ると蟲鴉は巨蟲の生成を中断する。

満を持して狼谷が率いる地上の攻撃部隊が総攻撃を開始したのだが、その事を知らず、中川と紀が最後の攻撃部隊だと思っていた蟲鴉は驚き、周囲を見渡し、中川への追撃が出来なくなっており、

高速で迫る蜻蛉の一撃を凌げば、発電室に入るまでのチャンスが生まれるだろう。

567:中川 隆次:2021/12/21(火) 00:47

>>566

「あ〜っ、痛ぅ〜」

傷口を押さえながら走る。さほど深くはないが、やはり痛いものは痛い。

「けど、まだまだやれるぜ……ぐうぅうおおぉおお!!」

能力で針金を作り、傷口を縫い付けていく。その際の痛みは全て気迫で堪えた。

「!」

またも差し向けられる羽虫の鋭牙。しかし隆次の目に恐れの色はない。
もう動きは見切った。銃弾クラスの速度でないなら一度見れば十分だ。そして、この揺れは恐らく狼谷の総攻撃が始まった合図だろう。
蜻蛉に対し向き直るようなことはせず視線だけを注ぐ。

「同じ手を、食うかよ……!」

並足を揃えて膝で軽くしゃがみ、背中での強烈な体当たりを繰り出す。

鉄山靠(テツザンコウ)
八極拳の技の一つ。正式名称は貼山靠(テンザンコウ)
本来の使い方とは違うが、広く応用を利かせられるのが武術の利点だ。
再びかぶりつこうと考えていたであろう蜻蛉に、痛烈なカウンターが迫る。

568:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 01:38

>>567

人喰い蜻蛉
「ギッ……!!」

しゃがんで回避する動作に乗せて返す刃として中川の放った鉄山靠が人喰い蜻蛉に直撃し、小さな金切り声が出て、ダメージを与えることに成功する。

だが……相手は空中に浮遊している上に、全ての飛行虫に共通することだが、飛行に特化するためにその体は大きさに反して軽量化されている事も合わさり、放たれた衝撃や勢いも空中にて無数に分散されてしまった事で致命傷には至らない。

分散しきれなかった衝撃と勢いによって天井に叩き付けられるものの、致命傷には至らず、三度目の突進を仕掛けようとする。



蟲鴉
「蟻の群れが………!!!
もういい……虫ケラの相手は終わりだ、最強の友達で全員喰い散らす。」
《メキメキメキメキメキメキメ……》

人喰い蜻蛉の金切り声を聞いた瞬間、
蟲鴉は大きく口を開け、新たな蟲を生み出すために集中し始める。

この場にいる中川と外にいる紀や桜空、狼谷の攻撃部隊の全員をまとめて葬るために最大最強の蟲を生み落とし、これで一気に決着を付けようと考え、

569:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 01:42

>>567

人喰い蜻蛉
「ギッ……!!」

しゃがんで回避する動作に乗せて返す刃として中川の放った鉄山靠が人喰い蜻蛉に直撃し、小さな金切り声が出て、ダメージを与えることに成功する。

だが……相手は空中に浮遊している上に、全ての飛行虫に共通することだが、飛行に特化するためにその体は大きさに反して軽量化されている事も合わさり、放たれた衝撃や勢いも空中にて無数に分散されてしまった事で致命傷には至らない。

分散しきれなかった衝撃と勢いによって天井に叩き付けられるものの、致命傷には至らず、即座に体勢を整え、彼の頭上から三度目の突進を仕掛けようとする。



蟲鴉
「蟻の群れが………!!!
もういい……虫ケラの相手は終わりだ、最強の友達で全員喰い散らす。」
《メキメキメキメキメキメキメ……》

人喰い蜻蛉の金切り声を聞いた事で我に変えると、この場にいる中川と外にいる紀や桜空、狼谷の攻撃部隊の全員をまとめて葬るために最大最強の蟲を生み落とし、これで一気に決着を付けようと考え、大きく口を開けて新たな蟲を生み出すために集中し始める。

次に蟲鴉が生み出すのが蟲鴉の最大にして最強の蟲。
生み出すためには少し時間がかかり、巨大蝗による守りも無いものの、生み出すまでの時間稼ぎは人喰い蜻蛉がしてくれるだろう。

中川の直ぐ前には発電室の扉があるのだが、蟲鴉はその危険性や驚異に気付いていない。

570:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 04:18

桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」

ゴガッ・・・・・!

(桜空は腕でなんとかガードして素鴉の攻撃を防ぎ切るものの、防いだことで腕にかなりのダメージがいく・・・・・

が、負けじと相手の顔面へと蹴りを入れ、なんとかダメージを与え用と奮闘する・・・・・

素鴉同様、桜空も絶対に負けられない・・・・・

負けたら、先生の意思を否定することになる、そんな気がした・・・・・)

>>561

ゴポッ・・・・・

紀「・・・・・」

(今までの人生が、走馬灯のように見え始める・・・・・

考えたみれば、自分はそんなに悪いことをしてきた人間だろうか・・・・・こんな仕打ちをされるほど、他人に酷いことをしてきただろうか・・・・・

生きていく上で自分が有利な状況に立てるよう、常に考えてきただけだ、どんな人間にだって共通することのはずだ・・・・・

ただただ、ここで自分は終わるのかという無念だけが募ってゆく・・・・・)

>>561

571:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 11:42

>>570(桜空)

素鴉
「…………!!」

すかさず素鴉に向けて拳を振るおうとした最中、狼谷達によるアジトへの総攻撃が始まる。

それも、素鴉と桜空のいる場所は攻撃開始地点の直ぐ近くだったからか、大きな揺れが起こり、攻撃しようとしていた素鴉は体勢を大きく崩れる。

奇しくも反撃するための大きな隙が生じる。
勝負を決めるのなら今しかない、次の一撃で素鴉を仕留めることが出来なければ体勢を立て直した素鴉を倒すことは困難になってしまうだろう。

572:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 16:19

>>570(桜空)
※追記版

素鴉
「…………!!」

桜空の繰り出した蹴りを引き戻した右腕によってガードしつつ、蹴り後に生じる隙を突く形で素鴉に向けて左フックを彼の右腹部へ打ち込もうとした最中、狼谷達によるアジトへの総攻撃が始まる。

それも、素鴉と桜空のいる場所は攻撃開始地点の直ぐ近くだったからか、中川と紀の戦っている場所よりも遥かに大きな揺れが起こり、攻撃しようとしていた素鴉の体勢が大きく崩れる。

奇しくも反撃するための大きな隙が生じる。
勝負を決めるのなら今しかない、次の一撃で素鴉を仕留めることが出来なければ体勢を立て直した素鴉を倒すことは困難になってしまうだろう。

573:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 19:24

桜空「っ・・・・・!?」

(唐突に起きた想定外の大きな揺れに、桜空も思わず驚きと困惑を隠せない表情をするものの、すぐさまファーストによる八咫烏への総攻撃により発生したものだということを直感で悟ると、桜空はこの隙を無駄にするものかと言わんばかりに・・・・・

「これで・・・・・終わりだっ・・・・・!!!!!」

右拳に全身全霊の全力を込め、素鴉の顔面へと叩き込む・・・・・

今までとは比にならない威力のパンチは、顔面だけじゃなく、脳へも相当な衝撃を与えるほどであり、それを体勢を大きく崩した状態で受けたのならば尚のこと立っているのは愚か、一度倒れればしばらくの間は立ち直すことすら困難を極めるだろう・・・・・)

>>572

574:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 19:44

>>573

素鴉
「!!!」
《ゴッ》

全身全霊の右ストレートが繰り出されるのを見て、少し微笑むと、桜空の拳に対して頭突きをするようにして額で桜空の一撃を受けると、そのまま大きく床に倒れる。

素鴉が負けるとは思っていなかったからなのか、周囲を取り囲んでいた素鴉の部下の完全武装した鴉達はどよめき、混乱し、狼狽え始めてしまう。

体格的にも筋力的にも経験的にも圧倒的に素鴉が勝っていた……
だが、素鴉は最初から勝つつもりはなく、桜空の意思や覚悟を試しつつ、タイミングを見て倒されようとしていたかのようでもあった……

575:中川 隆次:2021/12/21(火) 20:15

>>569

「浅い……っ!? いや、『通し』にくいか!」

鉄山靠の手応えが薄いことに驚き、これでは有効打にならないと直感で理解する。
蜻蛉は懲りずに頭上から突っ込む。
相手の特性は大方わかった。圧倒的なスピードを生み出す為、体重などが犠牲になっているのだ。

「そんなら……よっ!」

頭上に手をかざし、捕獲用の大型網を形成。無論金属製だ。そしてそれを、壁などを伝う形で蜻蛉を広く包囲し、捕らえようと動かす。
高速飛行に特化しているのなら、多少無理矢理にでも捕獲してしまえばいい。あの蜻蛉には踏ん張りを利かせる重量も、一瞬で四肢を噛み千切るパワーもない。

「へへっ、じきに俺らの援軍が来るぜ。袋のネズミになるのは、お前さん達さ……そらっ!」

空いている片腕を使い、虫の男の顔面へ指弾でパチンコ玉を飛ばす。

虫の男が何やら大きな仕込みをするつもりなのは何となく察せる。そしてそれを簡単に許す隆次ではない。

576:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 20:51

>>575

《ゴッ》

中川の予想通り、速度に特化した分、パワーに劣っており、ジタバタと羽根や脚を動き回して脱出しようともがくものの、大型網に捕らわれ、追撃や反撃はおろか、自由に移動することさえ出来なくなっている。

蟲鴉の顔に向けて放たれたパチンコ玉だが、蟲鴉が吐き出す際に嗚咽により体が動いていた事もあり、蟲鴉の口内にある蟲に当たると、パチンコ玉が砕け散るが、その激突の衝撃によって蟲鴉が床へ倒れる。



《「破壊戦甲蟲」》
蟲鴉
「ぐ……もう……友達を呼び出せない……が………これで充分…………」

倒れた蟲鴉の口内からは幅だけで10m、長さに至ってはそのあまりのサイズに広間に収まらず、壁を破壊し、発電室に繋がる扉の傍の壁を破壊して頭部が現れると言ったように、どれだけ小さく見積もっても60mを優に超える圧倒的な巨大な蜈蚣が生み出されてしまう。

更に、先ほどの激突したパチンコ玉を砕いた事から、その外骨格も鋼鉄と同等か、それ以上もあると言うように、尋常ではない戦闘力を持っていることがわかる……

もし、こんなものが地上に出てしまえば、狼谷の攻撃部隊に甚大な被害が出てしまうだろう……

幸いにもこの蜈蚣を生み出した事で蟲鴉は全ての体力を使いきり、意識を失っている。

577:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 21:41

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

(桜空は息を切らしながら、床に座り込む・・・・・

正直、ここまで戦えるとは自分でも意外だった、戦うことを諦めるつもりはなかったが、ここまで戦い通せたのは、やはり自分の意思の強さなのだろうかと、自分の拳を見つめながら思う・・・・・)

>>574

578:中川 隆次:2021/12/21(火) 23:02

>>576

「おいおいおいおい……」

First武闘派としてどころか、これまでの人生でも前代未聞の事態に戦慄する。

「怪獣映画じゃねえんだぞ、ちくしょう」

苦笑いで毒づきながら立ち止まり、両手にナイフを3、4本づつ形成。そしてばら蒔くように投げつける。

「よっ! ほっ!」

再び形成、投擲。それを何度も繰り返す。

(あいつはもう伸びてる……ってことは、とりあえずは打ち止めか)

唯一救いがあるとすれば、そこだろう。
少しだけ胸を撫で下ろしつつ、狼谷に通信を入れる。

「狼谷の旦那! 十二鴉の一人がとんでもねえ蜈蚣のデカブツを、能力で作りやがった! もしそっちに行ったら部隊が全滅しないように注意してくれ!」


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