【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

547:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 03:46

紀「では試してみましょう・・・・・貴方方野蛮で下劣な下等生物共と私達・・・・・どちらが勝利を得るかを・・・・・」

(十二鴉ということを強調して言う水鴉の言葉を聞けば、ならばその十二鴉と自分達とではこの戦いにおいてどちらが勝利を得ることが出来るか、試してみようと述べる・・・・・

紀は、発電室の存在に気づいていた・・・・・)

>>543

桜空「・・・・・俺は・・・・・生きなきゃいけないんだ・・・・・大切な人との・・・・・約束だから・・・・・」

(素鴉の言葉を聞けば、桜空なりの精一杯の反論をしながら立ち上がろうとするが、体に上手く力が入らない・・・・・

ここで改めて桜空は、自分と相手との戦闘力の違いを思い知る・・・・・

物理攻撃を用いた戦いでは、こんな相手に最初から適うわけがない・・・・・だが、負けるわけにはいかない・・・・・

桜空は、追い詰められていた・・・・・)

>>544

紀「いや、これで上々・・・・・」

(そう言うと、紀は蟲鴉に向けてライフルを向けるようにナイフを遠くから先端を向けて構えると、能力を用いてそのままナイフを蟲鴉の顔面へとめがけて猛スピードで飛ばす・・・・・

小さいものならば、さほど操作しても体力の消耗は抑えられる・・・・・)

>>545、546

548:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 04:15

>>547

素鴉
「……そうして理想を抱きながら、叶えることが出来ずに倒れた奴らを俺は何人も見てきた……」

素鴉は桜空に対してトドメを刺す前に、必死で立ち上がろうとする桜空を見て、自分が持つ理想を抱いたまま命を落とした者達について語る……桜空の倍を生きる素鴉だからこそ、数多の生死を見届けて来たのだろう……




素鴉
「知っているか?そう言って倒れ、理想を捨てた者が最期に何て言うか……"最初から夢なんか持つんじゃなかった"って言うんだよ……」

素鴉は悲しそうな、虚しそうな、複雑な表情をしながら、夢半ばに倒れた者達の呪詛について話す……その言葉に嘘や偽りは無く、純粋な戦闘能力だけでなく、桜空の理想と信念を真っ向から折ろうとしている……




『ごめん……ね……?
貴方の事を……救えなかった……』

腹部に大穴を開けられ、口から血を流した薫が、ボロボロになった桜空の傍で倒れ、息絶えるその前に……薫は桜空の頬を優しく撫でながら、涙を流して桜空に謝っている……

これは少年院にいた中で一番辛く、悲しい記憶だろう……
神宮に復讐を遂げた桜空だったが……復讐を終えて戻ってきた桜空前に薫が無惨な姿にされてしまっていた……

全てを救おうとした氷華は歪み、悪に等しい存在となり……
全てを助けようとした薫は敗れ、命を落とした……

希望があるから絶望がある。
希望の中から絶望が生まれる。
それならば……絶望しか無い世界には希望は生まれないのだろうか?

549:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 04:21

>>547

《ドスッ》
紀の撃ち出した弾丸は蟲鴉を撃ち抜く前に、視界を覆う巨大な鉄球を喰らう百足達が開けた穴を覗き込んだ巨大な蝗の頭に命中し、蝗の頭の中で弾丸が食い止められる形で防がれてしまう……




水鴉
「ヒヒヒ……お前の相手は俺だァ……!」

《ズズズズズズズズズズズ……》

遂に中川の作り出した壁を通り抜けることに成功した水鴉がスライムのような体を用いて紀を呑み込み、窒息死させようとする。

物理攻撃を無効化する事が出来ると言うその性質上、並大抵の攻撃では水鴉を捉えることが出来ず、その全ての攻撃が無駄な体力の消耗となってしまうだろう……

蟲鴉と水鴉。
どちらも一筋縄では行かない厄介な異能力者達であり、その実力は未だに未知数だ……

550:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:13

【地上の攻撃部隊】


狼谷
「おかしい……中川が水道管を壊した以上、何らかの混乱が生まれると思っていたが……外部の警備の人数、配置、巡回ルートと、外から見るだけでは何も変化が無い……」

中川が破裂させた水道管を水鴉が逆に利用して現れて二人を追い詰め、分断させた事を外部にいる狼谷は知らないまま、合図である筈の混乱を待っていたものの、一向にそれが見えない事を疑問に感じ始めている。

外部から見ている限りでは、何の騒動も混乱も起こっておらず、まるで全てが"順調"であるかなように、滞り無く警備の交代や巡回が行われており、地下へ部隊が駆け付けたり、移動するような素振りも一切見えていない。



狼谷
「(……まさか十二鴉クラスが二人……いや、二人以上待機しているのか……!?)」

狼谷が事前に入手していた情報では、十二鴉は一人しか駐在しておらず、氷華も途中で東京に向けて移動するため、アジト内の防衛戦力は注意すれば制圧可能なレベルであり、その上で万が一のために潜伏チームを先行させたのだが、

潜伏チームは音信不通となり、あれから暫く待ってみたものの、中川達の引き起こしたであろう妨害行為を受けても何の変化も見えない事に違和感を覚えた狼谷は右手を額に当てて思考し始める。

もし、アジト内に三人以上、八咫烏の十二鴉クラスがいた場合……このまま突入したとしても戦力的に全滅する可能性が高い……桜空の身の安全から救出を優先するあまり、人員を募集する日時を一日だけに絞った弊害がここで出て来てしまっている。




狼谷
「(総攻撃を仕掛けるか……?いや、その場合ボスが脱出していた場合や、中に潜伏チームが捕らえられていた場合、巻き込んでしまう可能性が高い……それにこれが八咫烏側からの罠だった場合……迂闊に攻撃をしかければ逆に全滅のリスクもある……)」

狼谷はこれからどう動くのが正解なのかがわからず、言葉には出さないものの、脳内で数多の試行錯誤を繰り返して正解を……いや、最適解を思案し始める……

今この場で自分が取れる最適解は……

551:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 05:21

桜空「・・・・・そう・・・・・かもな・・・・・夢なんて、所詮は夢だ・・・・・どんなに努力したって、し尽くしたって、叶わない夢はある・・・・・」

(過去のあの日の惨劇が、桜空の脳裏によぎる・・・・・

一度ならず二度までも・・・・・文字通りこの言葉のように、悪は自分の大切なモノを根こそぎ奪っていった・・・・・

桜空自身も悪なんて死ぬほど大嫌いだった、この世から消えてしまえ、跡形もなく、そう思っていた・・・・・

だが、そんな自分を救ってくれたのも、違う形の悪であり、違う角度から見た正義だった・・・・・

言わば、麻間桜空は悪人になったからこそ、今まで生きてこれたのだ・・・・・)

>>548

紀「なっ・・・・・!?」

ゴボボッ・・・・・

(紀は抵抗する間もなく、水鴉の思うがままに呑み込まれてしまう・・・・・

必死にもがくものの、もがけばもがくほど息が苦しくなるだけであり、ここから脱出するだなんて夢のまた夢である・・・・・

まさに、絶体絶命・・・・・)

>>549

552:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:33

>>551

素鴉
「そうだ……だからお前もこれ以上立ち上がる必要はない。」

やはり、身も心も無垢な子供だ。
揺さぶれば直ぐに移り変わる。
だが、だからこそ今ここで己の信念を捨てて楽になる権利がある。
死と言う終わりによって解放される権利がある。

自分はその権利を認め、行使することを許す存在だ……
素鴉はそう考えつつ、子供を殺害することに強い抵抗があるものの、相手と自分の立場を考えた上で処刑することを選び、今度は全体重を乗せた、必殺の威力を持った右ストレートを桜空に向けて打ち込もうとする……




『硬くぶ厚いコンクリートを突き破って伸びる植物のように、踏まれても踏まれても諦めず、無謀な挑戦と言われても頑張り続けられる人は強い。貴方にはそんな人になって欲しいな。』

命を落とす前、薫と桜空が少年院の中庭にあるベンチで日差しに当たりながら一緒に話している時に薫が溢した、桜空になって欲しい人物像について話す……これは少年院に来たときの全てに恐怖し、全てを拒絶していた桜空を知っている薫だからこそ、こう言ったのだろうか?

だが……同時にこれは薫にとっての理想でもあった。
薫は桜空に、何が起きても自分を曲げず、どんな窮地や絶望へ追い込まれても一つの信念を貫ける、そんな真の意味で強い人物になって欲しい、なりたかった……

今は亡き薫の遺志を……桜空はどう受け止めるか………

553:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 05:42

>>551

水鴉
「ヒヒヒ……安心しなァ、蟲鴉の野郎が鉄塊野郎を始末してくれる。
お前はちょぉぉぉぉぉっとだけ早く逝くだけだ……」

水鴉は紀を呑み込むと、そのまま口や鼻を介して彼女の気道を通って肺へ侵入しようとする中、直ぐに中川も蟲鴉に始末されると断言し、紀に助けは誰も来ないと示唆し、抵抗する気力を削ごうとする。

水鴉が操れるのは自分を中心とした半径5m圏内の水だけであり、生物の中にある水分は操ることが出来ないものの、肺の中に水を流し込んで溺死させる事は出来る。

水と同化すると言う性質上、電気が最大の弱点であり、通常の人間よりも通電性が高くなると言う欠点を抱えてはいるものの、発電所があるのは二つの扉を抜けた先であり、そこへ行くには蟲鴉の生み出した巨蟲と、蟲鴉の二つを突破しなければならない。



水鴉
「あの餓鬼の言いなりになるのは癪だが……
お前らを潰して手柄にさせてもらうぞ……?」

554:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 15:26

「最近の若者は大和魂というものを知らないのか」
「この国賊が」

名前/犀賀轍州(さいが てっしゅう)
通り名/愛酷者(誤字ではない)
年齢/42歳
性別 男

役職/その他
政府に嫌悪感をいだき、総理暗殺計画を立てるものの失敗、一度投獄されるが脱獄してICPUから「国際指名手配者」となり現在は山形のとある村で潜伏している。
外国人(おもに中国人、韓国人、朝鮮人、アメリカ人)を自身の能力「抗制」を使って自殺したように見せかけていた(それで自身を執拗に追うものを殺害していた)。

性格/社交的かつ積極的で、明るいが自分の思想に反するもの(共産主義、民主主義など)に対しては横暴な振る舞いを行う。

容姿/普段は身分を隠すため田舎っぽい感じの服を着ているが、犯行時には般若の面を被り、紺色の作業服を着て犯行に及ぶ。
武器としてホームセンターで購入した草刈り鎌と鉄製チェーンを改造したお手性鎖鎌と出刃包丁。

能力/『抗制』
相手(生物のみ)の動きを制御させて、自分の思うままに動かさせる、しかし長ければ長いほど体力を消耗して息切れを起こす。

備考/右利き、8歳の頃に両親が仕事から戻る際に土砂崩れに巻き込まれて死亡し長野の片田舎に住む叔父に引き取られる、18歳のときに武士道精神に感激し、そこから日韓関係や日本の歴史に興味を持つ、しかしその思考はエスカレートしていき、26歳の頃に国主党の党員を殺害しようとして殺人未遂の疑いで逮捕される。

555:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 16:14

>>554

【キャラシート確認しました!
紀さんのキャラシを確認した際にも聞いていたのですが、具体的にどれだけ操れる感じですか?
相手の心臓を強制的に止めたり、相手の異能も操れるレベルだと、無双キャラになってしまうかもしれないですね。】

556:ニュージャージー ホップンミュージック:2021/12/20(月) 16:43

>>555
表面的な動きに限っています(相手の異能は動かせない、臓器等は原則動かすことは不可能)

557:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 17:42

ドゴォオオッ!!!!!

(素鴉の一撃が、桜空に直撃・・・・・したのではなく、床に直撃し、あまりの勢いに床を凹ませる・・・・・

確かに桜空は軽く脳震盪を起こし、まともに動けなかったはずだ、それにここでは能力も封じられている、もし使えたとしてもゲートが開いていなかったことから、いずれにしても能力を使ったとも考えられない・・・・・)

ドガッ・・・・・!

桜空「悪いが、俺はまだくたばるわけにはいかねぇんだよ・・・・・」

(桜空の踵落としが、相手の後頭部へと直撃する・・・・・

攻撃を受ける場所の問題以前に、桜空の繰り出す攻撃の威力、そして桜空の身体の移動速度ががさっきよりも格段と跳ね上がっているのがわかる・・・・・

かつて恩師が委ねてくれた理想を、桜空は貫き通す時が来たのだと実感する・・・・・)

>>552

紀《そ・・・・・んな・・・・・こんなところ・・・・・で・・・・・》

がぼっ・・・・・

紀「・・・・・」

(紀の動きが止まる・・・・・

つい数秒前まで必死にもがいていたのが嘘だったかのように、ピクリとも動かない・・・・・

命が尽きたのか、それとも・・・・・)

>>553

558:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 18:45

>>556

【それならOKですよ!】

559:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 19:15

>>557(桜空)

素鴉
「…………!!」

もはや相手も心が折れたと思っていた矢先、急激に気力を取り戻し、一瞬にして姿が消えたと思いきや、背後から風を切る音が聞こえ、その次の瞬間、強い衝撃が走り、今度は素鴉が片膝を付く事になる。



素鴉
「ようやく本気を出し始めたと言うことか……
いいだろう、お前の貫き通したい信念があると言うのなら……俺を倒してそれを証明してみせろ!!」

一瞬で死角へ入り込み、自分の背後へ回り込んで、親子ほどもある自分との身長差を脚力で埋め、後頭部へ踵落としを行った事から桜空の身体能力の高さを認める。これで、桜空の体格があと10cm大きければ自分を倒すことも出来ていただろう。

子供を相手に本気になるのは大人げないが……
相手が自分の命を燃やしてでも戦うつもりならば、相手を子供と見なすのは侮辱になる。相手が死力を尽くして戦うのならば、此方も先程までのような情けを捨てることにする。

素鴉は両腕を構えてボクシングのファイトポーズを取り、床を蹴って左腕拳で桜空の右腹部、右顔側面に向けて高速でジャブを放ち、側面から打撃を行おうとする。



>>557(紀)

水鴉
「ヒヒヒ……溺死させるには心配停止から10分がかかる。
このまま10分かけて完全に仕留めてやるぞォ……?」

水鴉はこれまで数多の犯罪者達を葬って来た経験から、人間は心配停止してから3分間、応急救護を行わなければ50%の確率で死亡し、10分行わなければ生存は絶望的になると言うことを知っており、意識を失ってから10分はこのまま捕らえておこうと考える。

仮に脱出したとしても、外には鉄球を乗り越えて来た巨大な蝗の群れと、鉄をも噛み砕く百足が待ち構えており、どの道生存することは困難だと思われる……

560:ファースト◆gI:2021/12/20(月) 20:03

ヒュッ・・・・・!

桜空「あぁ、してやるよ・・・・・」

ドガッ!!!!!

(桜空は、素鴉の攻撃を避けるのとに成功すると、そのまま相手の下顎へとさっきのお返しと言わんばかりに強い蹴りを入れる・・・・・

そしてそのまま、続けて相手の頭頂部へと肘鉄を入れる・・・・・)

>>559

紀「・・・・・」

ズズッ・・・・・

(水鴉の体が、突然水鴉自身の意思に関係なく動き始める・・・・・

つまり、紀が能力で水鴉の体を動かしているものと思われる、ギリギリ意識を保っているのだろう・・・・・

だが、かなりゆっくりであり、いずれにしても脅威ではないほどである・・・・・)

>>559

561:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 20:23

>>560(桜空)

素鴉
「どうした、まだまだ軽いぞ……!!」

桜空が繰り返した顎を狙った蹴りだが、顔の近くに構えていた右腕によってその蹴りをガードしつつ、放った二発のジャブが桜空の顔の右側面と右腹部に直撃してダメージを重ねていく。

素鴉は筋肉の鎧を持っている事から圧倒的な防御力を持っているのに対し、桜空からの攻撃でダメージになる箇所は限られており、非常に不利な状況での戦いとなっている……

素鴉にとっては速度に特化したジャブだが、それでも素鴉の腕力から来る一撃はその全てがまともに受ければかなりのダメージを与えるだろう。



>>557(紀)

水鴉
「なんだ……?まだ意識があるみたいだな……!!」

自分の意思に反して、スライムのような自分の体の一部が動き始めていることに対して驚くものの、切り裂かれた水道管から流れる水が異能の支配範囲に入った瞬間に新たに自分の一部として取り込む事で補填している。

だが自分は水と言う流動体であり、固体ではないことから、多少は動きを変えられはするが、その全てを操ろうとすれば異能の性質上、ただ操るのではなく、相手の異能にまで干渉する必要があることから、かなりの負担を強いる事になるだろう。

呼吸を止められ、気道に侵入されつつ、まだ意識が残っている紀に対して、更に多くの水を肺へ流し込もうとし始める。

562:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:40

【山形/高速道路】
深夜1時の高速道路を一台の緑色の軽ワゴンが駆け走る
「今日で鴫野(しぎの)総理暗殺未遂事件から15年が経ちます、現在もICPOから国際指名手配されている「犀賀轍州」は現在何処へ…」
ピッ、男はカーオーディオのチャンネルを変えた
「警察は怠慢野郎ばかり、八咫烏共は酔狂なやつばかりだ、ハハハハハハ…」
男はそう独り言を言うと高笑いを上げた。そう、彼こそ犀賀だ。

563:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:40

【山形/高速道路】
深夜1時の高速道路を一台の緑色の軽ワゴンが駆け走る
「今日で鴫野(しぎの)総理暗殺未遂事件から15年が経ちます、現在もICPOから国際指名手配されている「犀賀轍州」は現在何処へ…」
ピッ、男はカーオーディオのチャンネルを変えた
「警察は怠慢ばかり、八咫烏共は酔狂なやつばかりだ、ハハハハハハ…」
男はそう独り言を言うと高笑いを上げた。そう、彼こそ犀賀だ。

564:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/20(月) 21:42

>>563 ?おかしいなあ

565:中川 隆次:2021/12/20(月) 22:39

>>546

「なっ!? ぐあああっ!!」

一心不乱に発電室へ走っていたため不意討ちに対応できず、攻撃を許してしまう。すんでのところで気付いて腕をかざしたが、コートの布地を容易に食い破り、ほぼ一瞬で素肌に食らいついている。

「う、ぐ……こい、つ……!!」

どんなに腕を激しく振り回しても離れない。やむを得ずナイフで対抗。
頭部に突き立てることで何とか返り討ちにできたが。払った代償は大きい。

「あぁー……くそっ、やっちまった」

傷口から命の赤が滴り落ちる。まだ腕は動かせるが、同じ箇所に攻撃を受ければその限りではないだろう。
後方に気を払いつつ発電室へ走り続ける。

566:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/20(月) 23:04

>>565

蟲鴉
「餌……餌……餌……!!!」

蟲鴉は口を大きく開けて更に新しい巨蟲を吐き出そうとしている上に、蟲鴉の放った四枚羽根の蜻蛉は再び中川に向かって高速で飛行し、彼の右肩を喰い千切ろうと迫る……



《ゴゴゴゴゴゴゴ……》

蟲鴉
「…………!!?」

幾つもの爆発音と共に地響きが鳴り始め、パラパラと天井から小さな土埃が落ちて来ると蟲鴉は巨蟲の生成を中断する。

満を持して狼谷が率いる地上の攻撃部隊が総攻撃を開始したのだが、その事を知らず、中川と紀が最後の攻撃部隊だと思っていた蟲鴉は驚き、周囲を見渡し、中川への追撃が出来なくなっており、

高速で迫る蜻蛉の一撃を凌げば、発電室に入るまでのチャンスが生まれるだろう。

567:中川 隆次:2021/12/21(火) 00:47

>>566

「あ〜っ、痛ぅ〜」

傷口を押さえながら走る。さほど深くはないが、やはり痛いものは痛い。

「けど、まだまだやれるぜ……ぐうぅうおおぉおお!!」

能力で針金を作り、傷口を縫い付けていく。その際の痛みは全て気迫で堪えた。

「!」

またも差し向けられる羽虫の鋭牙。しかし隆次の目に恐れの色はない。
もう動きは見切った。銃弾クラスの速度でないなら一度見れば十分だ。そして、この揺れは恐らく狼谷の総攻撃が始まった合図だろう。
蜻蛉に対し向き直るようなことはせず視線だけを注ぐ。

「同じ手を、食うかよ……!」

並足を揃えて膝で軽くしゃがみ、背中での強烈な体当たりを繰り出す。

鉄山靠(テツザンコウ)
八極拳の技の一つ。正式名称は貼山靠(テンザンコウ)
本来の使い方とは違うが、広く応用を利かせられるのが武術の利点だ。
再びかぶりつこうと考えていたであろう蜻蛉に、痛烈なカウンターが迫る。

568:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 01:38

>>567

人喰い蜻蛉
「ギッ……!!」

しゃがんで回避する動作に乗せて返す刃として中川の放った鉄山靠が人喰い蜻蛉に直撃し、小さな金切り声が出て、ダメージを与えることに成功する。

だが……相手は空中に浮遊している上に、全ての飛行虫に共通することだが、飛行に特化するためにその体は大きさに反して軽量化されている事も合わさり、放たれた衝撃や勢いも空中にて無数に分散されてしまった事で致命傷には至らない。

分散しきれなかった衝撃と勢いによって天井に叩き付けられるものの、致命傷には至らず、三度目の突進を仕掛けようとする。



蟲鴉
「蟻の群れが………!!!
もういい……虫ケラの相手は終わりだ、最強の友達で全員喰い散らす。」
《メキメキメキメキメキメキメ……》

人喰い蜻蛉の金切り声を聞いた瞬間、
蟲鴉は大きく口を開け、新たな蟲を生み出すために集中し始める。

この場にいる中川と外にいる紀や桜空、狼谷の攻撃部隊の全員をまとめて葬るために最大最強の蟲を生み落とし、これで一気に決着を付けようと考え、

569:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 01:42

>>567

人喰い蜻蛉
「ギッ……!!」

しゃがんで回避する動作に乗せて返す刃として中川の放った鉄山靠が人喰い蜻蛉に直撃し、小さな金切り声が出て、ダメージを与えることに成功する。

だが……相手は空中に浮遊している上に、全ての飛行虫に共通することだが、飛行に特化するためにその体は大きさに反して軽量化されている事も合わさり、放たれた衝撃や勢いも空中にて無数に分散されてしまった事で致命傷には至らない。

分散しきれなかった衝撃と勢いによって天井に叩き付けられるものの、致命傷には至らず、即座に体勢を整え、彼の頭上から三度目の突進を仕掛けようとする。



蟲鴉
「蟻の群れが………!!!
もういい……虫ケラの相手は終わりだ、最強の友達で全員喰い散らす。」
《メキメキメキメキメキメキメ……》

人喰い蜻蛉の金切り声を聞いた事で我に変えると、この場にいる中川と外にいる紀や桜空、狼谷の攻撃部隊の全員をまとめて葬るために最大最強の蟲を生み落とし、これで一気に決着を付けようと考え、大きく口を開けて新たな蟲を生み出すために集中し始める。

次に蟲鴉が生み出すのが蟲鴉の最大にして最強の蟲。
生み出すためには少し時間がかかり、巨大蝗による守りも無いものの、生み出すまでの時間稼ぎは人喰い蜻蛉がしてくれるだろう。

中川の直ぐ前には発電室の扉があるのだが、蟲鴉はその危険性や驚異に気付いていない。

570:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 04:18

桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」

ゴガッ・・・・・!

(桜空は腕でなんとかガードして素鴉の攻撃を防ぎ切るものの、防いだことで腕にかなりのダメージがいく・・・・・

が、負けじと相手の顔面へと蹴りを入れ、なんとかダメージを与え用と奮闘する・・・・・

素鴉同様、桜空も絶対に負けられない・・・・・

負けたら、先生の意思を否定することになる、そんな気がした・・・・・)

>>561

ゴポッ・・・・・

紀「・・・・・」

(今までの人生が、走馬灯のように見え始める・・・・・

考えたみれば、自分はそんなに悪いことをしてきた人間だろうか・・・・・こんな仕打ちをされるほど、他人に酷いことをしてきただろうか・・・・・

生きていく上で自分が有利な状況に立てるよう、常に考えてきただけだ、どんな人間にだって共通することのはずだ・・・・・

ただただ、ここで自分は終わるのかという無念だけが募ってゆく・・・・・)

>>561

571:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 11:42

>>570(桜空)

素鴉
「…………!!」

すかさず素鴉に向けて拳を振るおうとした最中、狼谷達によるアジトへの総攻撃が始まる。

それも、素鴉と桜空のいる場所は攻撃開始地点の直ぐ近くだったからか、大きな揺れが起こり、攻撃しようとしていた素鴉は体勢を大きく崩れる。

奇しくも反撃するための大きな隙が生じる。
勝負を決めるのなら今しかない、次の一撃で素鴉を仕留めることが出来なければ体勢を立て直した素鴉を倒すことは困難になってしまうだろう。

572:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 16:19

>>570(桜空)
※追記版

素鴉
「…………!!」

桜空の繰り出した蹴りを引き戻した右腕によってガードしつつ、蹴り後に生じる隙を突く形で素鴉に向けて左フックを彼の右腹部へ打ち込もうとした最中、狼谷達によるアジトへの総攻撃が始まる。

それも、素鴉と桜空のいる場所は攻撃開始地点の直ぐ近くだったからか、中川と紀の戦っている場所よりも遥かに大きな揺れが起こり、攻撃しようとしていた素鴉の体勢が大きく崩れる。

奇しくも反撃するための大きな隙が生じる。
勝負を決めるのなら今しかない、次の一撃で素鴉を仕留めることが出来なければ体勢を立て直した素鴉を倒すことは困難になってしまうだろう。

573:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 19:24

桜空「っ・・・・・!?」

(唐突に起きた想定外の大きな揺れに、桜空も思わず驚きと困惑を隠せない表情をするものの、すぐさまファーストによる八咫烏への総攻撃により発生したものだということを直感で悟ると、桜空はこの隙を無駄にするものかと言わんばかりに・・・・・

「これで・・・・・終わりだっ・・・・・!!!!!」

右拳に全身全霊の全力を込め、素鴉の顔面へと叩き込む・・・・・

今までとは比にならない威力のパンチは、顔面だけじゃなく、脳へも相当な衝撃を与えるほどであり、それを体勢を大きく崩した状態で受けたのならば尚のこと立っているのは愚か、一度倒れればしばらくの間は立ち直すことすら困難を極めるだろう・・・・・)

>>572

574:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 19:44

>>573

素鴉
「!!!」
《ゴッ》

全身全霊の右ストレートが繰り出されるのを見て、少し微笑むと、桜空の拳に対して頭突きをするようにして額で桜空の一撃を受けると、そのまま大きく床に倒れる。

素鴉が負けるとは思っていなかったからなのか、周囲を取り囲んでいた素鴉の部下の完全武装した鴉達はどよめき、混乱し、狼狽え始めてしまう。

体格的にも筋力的にも経験的にも圧倒的に素鴉が勝っていた……
だが、素鴉は最初から勝つつもりはなく、桜空の意思や覚悟を試しつつ、タイミングを見て倒されようとしていたかのようでもあった……

575:中川 隆次:2021/12/21(火) 20:15

>>569

「浅い……っ!? いや、『通し』にくいか!」

鉄山靠の手応えが薄いことに驚き、これでは有効打にならないと直感で理解する。
蜻蛉は懲りずに頭上から突っ込む。
相手の特性は大方わかった。圧倒的なスピードを生み出す為、体重などが犠牲になっているのだ。

「そんなら……よっ!」

頭上に手をかざし、捕獲用の大型網を形成。無論金属製だ。そしてそれを、壁などを伝う形で蜻蛉を広く包囲し、捕らえようと動かす。
高速飛行に特化しているのなら、多少無理矢理にでも捕獲してしまえばいい。あの蜻蛉には踏ん張りを利かせる重量も、一瞬で四肢を噛み千切るパワーもない。

「へへっ、じきに俺らの援軍が来るぜ。袋のネズミになるのは、お前さん達さ……そらっ!」

空いている片腕を使い、虫の男の顔面へ指弾でパチンコ玉を飛ばす。

虫の男が何やら大きな仕込みをするつもりなのは何となく察せる。そしてそれを簡単に許す隆次ではない。

576:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 20:51

>>575

《ゴッ》

中川の予想通り、速度に特化した分、パワーに劣っており、ジタバタと羽根や脚を動き回して脱出しようともがくものの、大型網に捕らわれ、追撃や反撃はおろか、自由に移動することさえ出来なくなっている。

蟲鴉の顔に向けて放たれたパチンコ玉だが、蟲鴉が吐き出す際に嗚咽により体が動いていた事もあり、蟲鴉の口内にある蟲に当たると、パチンコ玉が砕け散るが、その激突の衝撃によって蟲鴉が床へ倒れる。



《「破壊戦甲蟲」》
蟲鴉
「ぐ……もう……友達を呼び出せない……が………これで充分…………」

倒れた蟲鴉の口内からは幅だけで10m、長さに至ってはそのあまりのサイズに広間に収まらず、壁を破壊し、発電室に繋がる扉の傍の壁を破壊して頭部が現れると言ったように、どれだけ小さく見積もっても60mを優に超える圧倒的な巨大な蜈蚣が生み出されてしまう。

更に、先ほどの激突したパチンコ玉を砕いた事から、その外骨格も鋼鉄と同等か、それ以上もあると言うように、尋常ではない戦闘力を持っていることがわかる……

もし、こんなものが地上に出てしまえば、狼谷の攻撃部隊に甚大な被害が出てしまうだろう……

幸いにもこの蜈蚣を生み出した事で蟲鴉は全ての体力を使いきり、意識を失っている。

577:ファースト◆gI:2021/12/21(火) 21:41

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

(桜空は息を切らしながら、床に座り込む・・・・・

正直、ここまで戦えるとは自分でも意外だった、戦うことを諦めるつもりはなかったが、ここまで戦い通せたのは、やはり自分の意思の強さなのだろうかと、自分の拳を見つめながら思う・・・・・)

>>574

578:中川 隆次:2021/12/21(火) 23:02

>>576

「おいおいおいおい……」

First武闘派としてどころか、これまでの人生でも前代未聞の事態に戦慄する。

「怪獣映画じゃねえんだぞ、ちくしょう」

苦笑いで毒づきながら立ち止まり、両手にナイフを3、4本づつ形成。そしてばら蒔くように投げつける。

「よっ! ほっ!」

再び形成、投擲。それを何度も繰り返す。

(あいつはもう伸びてる……ってことは、とりあえずは打ち止めか)

唯一救いがあるとすれば、そこだろう。
少しだけ胸を撫で下ろしつつ、狼谷に通信を入れる。

「狼谷の旦那! 十二鴉の一人がとんでもねえ蜈蚣のデカブツを、能力で作りやがった! もしそっちに行ったら部隊が全滅しないように注意してくれ!」

579:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 23:30

>>577

素鴉
「エイト……ナイン………テン。」

桜空の渾身の一撃を受けて倒れた素鴉だったが、目を瞑ったまま、自分でテンカウントを行い、カウントダウンを負えると、額を抑えながらゆっくりと上体を起こす。

その様子から、まだまだかなりの余力を残していることがわかり、安堵した完全武装した鴉達が一斉に桜空に向けて銃を構え、トリガーに指をかけて集中砲火を行おうとしたものの……それを素鴉は「つまらねぇ事をするんじゃねぇ」と一喝して阻止する。



素鴉
「痛たた……お前の勝ちだ。
拳を通してお前が殺人衝動や破壊衝動にかられ、私利私欲のままに戦う悪党じゃないって事がわかった……だからなのかは知らないが……こうして土を付けられたが悔しくないな。」

素鴉は最初から桜空の殺害に気乗りしなかった事もあり、戦いの中で敢えて桜空の攻撃を避けずに受けていた……そして、素鴉はその身をもって桜空の闘志と覚悟を知り、桜空が生きる事と、自分の敗北を認めた。



素鴉
「………餞別だ、コイツを持って行け。
今のお前にはコイツがあった方がいいだろ?」

素鴉は自分の右腕の鉄甲を外し、それを桜空に向けて投げ渡そうとする。
その鉄甲は触れた異能による作用や干渉を打ち消す対異能力者用の防具なのだが、空間移動を封じられたアジトの中であれば、桜空の身を守る最高の防具となってくれるだろう。

自分の立場を省みずに桜空の味方をするその姿は狼谷とも重なって見えると思われる……

580:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 23:43

>>578

狼谷
『あァ!?なんだ、今此方は手一杯で忙し……
……って、蜈蚣のデカブツだと!?』

アジトに乗り込んだものの、桜空の相手を素鴉の小隊が、紀と中川の二人に水鴉と蟲鴉と言うように、十二鴉を集中運用しているからか、空いた通常戦力が集結しており、銃弾が飛び交う戦場となっており、とても加勢に向かえるような状態ではない。

そんな中で中川の言葉の中にあった"蜈蚣のデカブツ"と聞くと、様子が一変し、無線機を介して幾つもの爆発音や銃声、敵味方の怒声や怒号に負けじと助言を言う。



狼谷
『こっちの事はいい!それよりもソイツは一匹で武装勢力を丸ごと殲滅する力を持つ化物で、蟲野郎の切り札だ!まともに戦うな!!』
《ドガガガガガガガガガガガガガガッ》

狼谷がまともに戦っても勝ち目が無いと言うのと同時に巨大な蜈蚣もまた動き始め、周囲の通路を突き破り、通路の先にある岩盤や岩石をも容易く砕きながら縦横無尽に動き回る……

巨大蜈蚣には敵味方の区別が無いのか、理性や知性と言うものを備えていないのか、破壊した通路や部屋の先にいた鴉や、中川が捕らえた蜻蛉を捕獲網ごとバラバラに破壊していく。

581:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/21(火) 23:48

>>570

水鴉
「…………!!?
おいおいおいおい……アイツ……こんなところでこんなもんを出すなよ……!!」
《ガラガラガラガラガラ……》

紀を溺死させるようとしていた水鴉の近く轟音と共に巨大蜈蚣の尾が現れ、咄嗟に避けた水鴉の背後にあった中川が作った壁を一撃で叩き割り破壊してしまう……

蟲鴉が残した巨大な蝗が鉄球の残骸もろとも一瞬にして叩き潰され、蜈蚣に反撃しようと、四匹の鉄喰い蟲が巨大蜈蚣の無数の脚に噛み付くものの、傷一つ付けることが出来ずに踏み潰される。

敵味方関係なしで暴れ回る巨大蜈蚣は水鴉にとってもあまり有難い存在では無く、明らかに苛立ちを感じている。

582:ファースト◆gI:2021/12/22(水) 03:32

桜空「・・・・・さっきまでと違って、随分気前がいいじゃないか・・・・・」

(右腕の鉄甲を受け取ると、随分気前がいいと言いながら装着する・・・・・

桜空自身も、戦っている時から薄々感じていた、今目の前にいる男は、どことなく狼谷と似ている部分があると・・・・・

そして、相手がまだまだ余裕そうなのを見ると、自分としては全力を出したつもりだったのだが、やはり相手の方がまだまだ実力は上だと思い知らされ、最初からやはり勝てるはずはなかったのだということを悟る・・・・・)

>>579

583:中川 隆次:2021/12/22(水) 07:03

>>580

(クソ、やっぱこんなのじゃ蚊ほども効かねえか……)

虚しく弾かれた大量のナイフを観察し、力量差を推し測る。

「OK旦那、たった今それを痛感したとこだ」

一時撤退を促す旨の返答を聞き、なるほどと納得する。
『武装勢力を丸ごと殲滅する』『切り札』
具体的な戦闘力と立ち位置がわかっただけでも儲けものだ。この場合、これ以上強力な蟲は出てこない、どころかそもそも存在しない。そしてこちらへの対抗手段も尽きた。加えて、こちらとしてはひたすら逃げに徹すればいい戦闘力であることが判明した。

(よぉーし、方針は明確化した。あとは)

行動に移すのみ。
先ずは蜈蚣からの攻撃を回避、及び発電室への侵入を優先。蜈蚣の排除はほぼ不可能、攻撃はせず消耗を避ける。

「もう1つ」

虫の男を忘れてはならない。今彼は気を失い完全に無防備な状態にある。今後蜈蚣に悩まされない為にも、ここで始末しておくべきだ。

パチンコ玉の指弾で再び頭部を狙う。動作やリソースが極めて小さく済むこの技なら、蜈蚣の攻撃を掻い潜りながらでも十分使う余裕がある。

584:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/22(水) 11:52

>>582(桜空)

素鴉
「軽口を言えるだけの余裕があるんなら心配はいらないな?
ほら、俺の気が変わる前に行け。」

素鴉は桜空からの渾身の一撃を受けた額を擦りながら、まだ軽口を言えるだけの余裕があることを確認すると、自分の気が変わる前に進めと応える。

585:ファースト◆gI:2021/12/22(水) 12:35

桜空「言われなくても、そうするさ・・・・・」

(そう言うと、そのまま立ち去ろうとするが、一度振り返って「・・・・・サンキューな」と言うと、今度は小走りで去ってゆく・・・・・

さっきの大きな揺れからして、かなり大規模な戦いが繰り広げられているのは間違いないだろうと判断し、加勢しようと考えている・・・・・)

>>584

586:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/22(水) 13:50

>>583


《ガッ》

不殺を信条とするfirstの理念や、発電室に入るまでの隙を捨ててまで蟲鴉に向けて撃ち込んだパチンコ玉だったものの、部屋を埋め尽くすような巨体である上に、不規則に蠢いている巨大蜈蚣の体に阻まれ、撃ち出されたパチンコ玉は最初と同様に重厚な外骨格に激突し、砕け散ってしまう。



巨大蜈蚣
『ギイィィィィィィィ…!!!』

更に悪い事に、術者である蟲鴉へ攻撃したと言うことを察知した巨大蜈蚣は攻撃を放った中川に狙いを定め、通常の蜈蚣には無い、無数の剣のような牙がズラリと環状に並んだ口と、建物を容易く倒壊させる強靭な顎を持って中川を呑み込み、噛み砕こうと襲い掛かる……

587:ファースト◆gI:2021/12/22(水) 17:12

桜空「得体の知れねぇ音がする・・・・・こっちか・・・・・!」

(桜空は戦いの音が段々と近づいてくるのを感じると、急いで戦場へと向かう・・・・・

そして、巨大な蜈蚣の姿が見えると、あまりにも衝撃的かつ気持ちの悪い光景に、思わず足が止まってしまう・・・・・

が、中川の危機に気がつくと、一か八か自分を能力で蜈蚣の顔まで移動させ、ドゴッとパンチをおみまいする・・・・・

どうやら、ここなら能力は使えるようだと知ると、桜空はこの怪物をどう倒すか頭をフル回転させ始める・・・・・)

>>586

588:犀賀轍州<偽者>5j:2021/12/22(水) 20:00

【東京/HASEBAモール前】
午前9時39分
犀賀は車をこのショッピングモールの駐車場に止めた、そして助手席に置いてあるリュックサックを背負い、ショッピングモールの中へ入った。
午前10時43分
犀賀はゲームセンターで「首領蜂」のゲームで遊んでいた、ラスボスを倒し2周目を攻略したばかりだった、しかし犀賀の目的はこれではない、彼がこのショッピングモールに来たのは自身の思想に反する「民主主義者」である政治活動家「槇原清二(まきはらせいじ)」を消しに来たのだ、槇原はこのショッピングモールで演説運動を行うと云っていた、それを切り目に犀賀は彼の暗殺計画を立てたのだ。

589:犀賀轍州◆xU:2021/12/22(水) 20:13

犀賀は防犯カメラの死角を見計らってスタッフルームに侵入した、堂々と入ったがこれは愚かな行為ではない、計画のひとつなのだ。
「ちょっと、お客さんここは立ち入りき...」スタッフの女が注意してきたがお構いなし、犀賀は思いっ切り鳩尾に拳を入れて気絶させてリュックサックに入っていたガムテープとロープで彼女を縛った。
「もう終わりか」犀賀は女を倉庫の中に入れた。

590:中川 隆次:2021/12/22(水) 20:31

>>586

「っと、いっけねえ! また大将にどやされるとこだったぜ」

はっと我に返り、自省する。不殺を掲げるFirstにおいてこんな行為はご法度だ。
隆次は思想面であの氷華と通ずる部分もあり、度々殺人を犯しかけては桜空に大目玉を食らっている。

「お叱りから助けてくれてありがとよ、デカブツ」

皮肉混じりの感謝を述べ、再び逃走に戻る。

(けど、ホントにいいのか大将? ああいう奴まで助けるなんてのは、信念じゃなくて無節操だぜ)

胸中に靄(もや)を残しながらも、動きに淀みはない。
目の前の空間に、斜め向きのジャンプ台を形成。先程以上に大型で強力なものだ。そして迷うことなくドロップキックの要領で踏み込み、飛び上がった。
発電室までの距離が一瞬で縮んでいく。
攻撃を一切考慮せず撤退だけに注力したからこそ出来たことだ。

(この状況、存外悪くないかもしれないな……少なくとも、今は旦那達が攻められる心配はない)

まだ隆次は、桜空本人が近くにいることに気付いていない……

591:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/23(木) 01:45

>>590

《ドゴオォォォォォォォォォォォッ》

巨大ムカデは中川の生成したジャンプ台も破壊し、乗用車並みの速度で通路を埋め突くするような巨体を蠢かせて迫り続ける……

巨大ムカデが行うのは突進し、進行方向にある全てを破壊する事。
単純だが、圧倒的な巨体を誇る巨大ムカデがそれをやれば、左右や上空へ逃れる事が出来ず、先に進み続ける事しか出来ない、災厄そのものとなる。

ムカデの攻撃の矛先は中川一人であるのだが、少し動くだけで通路が崩壊し、触れるモノを全て叩き潰している事から周囲へもその被害が及んでしまっている。

更に……発電室の入口は合金で中川の異能の対象外である人工の特殊合金で出来ており、ロックされてしまっている事からこれ以上逃げるのは困難だろう……

592:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/23(木) 01:48

>>桜空

桜空が素鴉から受け取った鉄甲は異能による影響や干渉を打ち消すモノであり、これを使えば異能で形成された巨大ムカデにもダメージを与えられるかもしれない。

だが、ただ殴っただけではそのダメージも微々たるものであり、失敗すれば動く破壊兵器である巨大ムカデの逆鱗に触れ、全員まとめて圧し潰されてしまうだろう……

大きすぎる反撃のリスクを取って挑むか……
中川達を見捨てて逃げる事を選ぶか……
どちらの道を選んだとしても、相応のリスクを背負うことになってしまうだろう。

593:ファースト◆gI:2021/12/23(木) 04:01

桜空《いいか?中川・・・・・どんな奴でも命は命だ、〇してはい終わりってやってたら、ただの悪人と何ら変わらねぇ・・・・・》

(中川の脳裏に、桜空のかつての忠告がよぎる・・・・・

桜空はどんな命も平等に扱う、だからこそ蚊やハエなどを潰している場面も見ないし、肉を食べる場面においては合掌をした後に合掌とは別にいただきますをするなど、どんな命であっても平等に扱うし、命への弔いの気持ちはいつでも忘れない・・・・・)

>>590

桜空「・・・・・」

(桜空は迷った、仲間達を置いて逃げる、などという選択は最初から無い、だがこの巨大蜈蚣を相手に戦うということは、どんな戦い方であってもどの道仲間を巻き込んでしまうことへと繋がり、最悪の場合死者が出る・・・・・

・・・・・が、何も出来ずに仲間を殺されるくらいなら、やるだけのことはやってから、自分も含め全滅の方がまだ後味は悪くない、そう考えた桜空は・・・・・)

桜空「おらおらどうした化け物ぉ!!!!!てめぇの相手はこっちだぁっ!!!!!」

ドゴッ!!!!!

(巨大蜈蚣の体に、渾身の一撃を入れる・・・・・)

>>592

594:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/23(木) 06:45

>>593

巨大ムカデ
『ギギギギギ……ギギギギィッ……!!!』
《ドゴオォォォォォォォォォォォッ》

あまりにも巨大で、動く竜巻のようなムカデに対しても怯むこと無く繰り出された拳はムカデのぶ厚い外骨格に大きなクレーターを作り、外骨格の至るところに亀裂が生じ、その巨体が大きく吹き飛び、コンクリートの壁を破壊して外の岩盤に半身が埋まる。

桜空が素鴉から貰った鉄甲による対異能の効果により、桜空の渾身の一撃が何倍にも威力が増大され、ダメージを与える事が出来た。

しかし、大きなダメージを与えることに成功したものの、その巨体が持つ体力、生命力、再生力はかなりのものであり、破壊された外骨格が早くも再生し始めてしまう……

攻撃を畳み掛けるならチャンスは今しかない。
複数の箇所を同時に攻撃できるような技や力があれば、このままトドメを刺すことも可能だろう。

595:中川 隆次:2021/12/23(木) 11:39

>>591、593、594

(悪人と同じになる、か)

その程度で済むなら喜んで殺そう。
悪人を懲らしめてはい終わりってやってたら、犯罪行為の再発を誘発してしまう。信じる信じないの問題ではない。再発の可能性が残っているという点が重要なのだ。どれほどきつく言い聞かせても、またやる奴はやるのだ。その時被害を被った人達にどう弁明するつもりなのか。
世の中は桜空一人が生きているわけではない。彼一人自己満足に浸ったところで、悪人による被害がなくなることはないのだ。

(悪人を見つけ次第ぜ〜んぶ警察に突き出すか、大将自身が再発時の被害全てを賠償してくれるんなら話は別だけどな)

そこまで突き抜けた覚悟を示せるならば、彼の言葉に従い己の行動を本気で鑑みてもいい。

「おおっと! あんま感傷に浸ってる場合でもねえな! てか本人いた!」

眼前には堅牢極まりない扉。能力で操作しようとしても1mmも動かせない。後方には蜈蚣怪獣。その外骨格はこちらの攻撃では傷一つつけられない。
万事休すか。

「!?」

その時だった。なんと桜空が拳打で蜈蚣を損傷させたのだ。

「た、大将……あんたいつの間にそんな戦闘民族みたいになっちゃったの……」

あまりの事態に、ロクなリアクションがとれない。

「っと、再生能力持ちかよ」

目ざとく蜈蚣の様子に気付く。無惨に砕かれた外骨格だが、既に治癒が始まっている。

「気になることはあるが、今はこいつをぶちのめすのが先決だな」

傷口の箇所に駆け寄り、掌に砂利を握り締める。

「っ……でりゃああああ!!!」

そして流れるような動きのピッチングフォームで、砂利を投げ付けた。
無論ただ投げたわけではない。指弾の時と同じように、能力で砂利の一つ一つを加速させ、ショットガンと同等の威力と範囲を持たせた。

596:ファースト◆gI:2021/12/23(木) 14:45

桜空「こまけぇ話は後だ!!!!!一気に畳み掛けんぞ!!!!!」

ドゴッ!!!!!ボゴッ!!!!!

(桜空は中川に細かい話は後にして今は目の前の敵への総攻撃に集中するように忠告する・・・・・

中川が攻撃をするのとほぼ同じタイミングで、桜空も先程同様に渾身の一撃を二発入れる・・・・・

一回の攻撃であそこまでダメージを与えることが出来たのならば、二回の攻撃と中川の攻撃を同時に受けたのなら、かなり追い詰めることが出来るはずだ・・・・・)

>>594、595

597:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/23(木) 15:13

>>595
>>596

巨大ムカデ
『ギィィィィィィィィィィィィィッ!!!!』

中川の放ったショットガンと同等の威力の砂利と、桜空からの連撃を外骨格の亀裂や破損箇所に直撃した事で巨大ムカデが深刻なダメージを受けていく……

そんな中で巨大ムカデは顎をガチガチと鳴らしながら、二人を道連れにしようとするかのように無差別にのたうち回り、周囲の壁や床を破壊して暴れ回りながらも、その体は少しずつ塵となって崩れ始める。



水鴉
「嘘だろ……たった二人だけで……あの巨大蜈蜙を………!?」

武装組織を丸ごと殲滅出来るだけの力を持ったムカデが、中川と桜空の二人を前に追い込まれ、消滅し始めているのを見た水鴉は自分の戦闘力では勝つことが出来ないと悟り始める。

598:犀賀轍州◆xU:2021/12/23(木) 17:27

>>589
そして犀賀はスタッフルームで犯行用の服に着替えた、紺色の作業服に般若の面という奇抜な姿だ。
しかしこれは彼の美学(?)なのだ、犀賀は事前に確保したルートで暗殺計画を開始した。

599:ファースト◆gI:2021/12/23(木) 20:24

桜空「・・・・・」

(桜空は、消滅してゆく巨大蜈蚣を見ると、目を閉じて合掌する・・・・・

かつて、大切な人から教わった、命の大切さ・・・・・

例えそれがどんなおぞましい化け物であろうと、一つの命に変わりはない、桜空はどこまでも優しい考え方の悪人だった・・・・・)

桜空「・・・・・さて、どうしたものか・・・・・

(しばらくして、近くにいた水鴉を見ては、巨大蜈蚣との死闘が終わったばかりなのに、もしかしてまだ戦わなければならないのだろうかという、疲労困憊の表情で上記を呟く・・・・・

「お前も八咫烏のメンバーなんだろ?」)

>>597

600:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/23(木) 20:58

>>599
>>中川

《ガラガラガラガラガラガラ……》

水鴉
「嘘だろ………と、とにかく此処は逃げるしかない………!!!」

少しずつ体が崩れ、消滅しながらも暴れ回る巨大ムカデによって通路や広間が崩れ始め、大小様々な瓦礫や砂利が落ちて来る……

蟲鴉は意識を失ったまま、落ちて来る瓦礫の山に押し潰されて絶命し、水鴉は溺死させ始めてから既に五分以上が経過した紀を放り出し、体を水に変えて瓦礫の隙間を潜り抜け、何処かへと去っていく……

この場に留まれば三人とも生き埋めになってしまうだろう。

601:ファースト◆gI:2021/12/23(木) 21:37

桜空「くそっ!!!!!」

ダッ・・・・・!

(桜空は紀をお姫様抱っこ状態で抱き上げ、そして「早く抜け出すぞ中川!!!!!」と叫ぶと、急いで水鴉同様この場からできる限り少しでも遠くへと逃げようとする・・・・・

倒した結果が、まさか自分たちの首を絞めかねることになるとは思わなかった・・・・・)

>>600

602:中川 隆次:2021/12/24(金) 00:15

>>597、600、601

「ヒューッ! 信じられねえぜ、あのデカブツが沈んじまった!」

想定外の大金星をあげられたことに、思わず口笛を吹く。とりあえず今回ばかりは桜空の行動力に感謝だ。

「うぉっ!? っとっとぉ、危ねえ危ねえ」

蜈蚣の最後の意地なのか、のたうち回っての打撃が襲いかかる。

「そうは、いかねえよ!!」

ガントレットの要領で、右腕に鋼を纏う。
そして掌をかざし、打撃が当たる瞬間に、円形の壁を作るように掌を一回転させた。

回し受け。
空手の基礎的な防御技術。あらゆる受け技の基礎とも称される。円の動きをすることで、衝撃を分散させることが出来る。

「ぐおあああっっ!!」

鋼の腕で受け流した甲斐あって、一撃での粉砕を免れ、10m程吹っ飛ばされるだけで済んだ。

「あぁ〜っつつつ……ったく、やってくれるぜ」

ふらつく頭を押さえながら立ち上がる。

「! あいつは……ありゃ?」

ふと視界に水の男を捉え、第2ラウンド開始かと思いきや、桜空と言葉を交わした?直後逃げ出してしまった。

(いや、それよりも……)

放置された紀が気がかりだ。そして蜈蚣が暴れた影響で建物自体が崩壊を始めている。彼女も回収し脱出しなければ。

「……っと、おやぁ〜大将? 美味しい役回りですなあ?」

自分が動く前に、桜空が救出してくれた。そんな彼を茶化しつつ、後を追う形で走り出す。

603:八咫烏◆3. 進行相談用 http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/24(金) 00:44

【地下アジト】


狼谷
「…………ッ!!
何でここに……三羽鴉がいるんだ………!?」

中川、紀、桜空の三人が最初の頃に生じていた破壊音や爆発が無くなり、アジト内には沈黙か戻りつつあった……

何故なら、狼谷は右腕を切断され、狼谷が率いていた攻撃部隊もその半数以上が倒れ、絶命してしまっているからだ……

狼谷は桜空の時にも見せたように、銃弾や斬撃が進行時に生じる衝撃と風圧を利用することで回避することが出来る鉄壁のような防御力がありながらも、眼前にいる相手には通用しておらず、邂逅した一瞬にして斬り飛ばされてしまっている。



剱鴉
「…………他愛もない。」

青い髪を後ろで一本にまとめ、片目に眼帯を付け、背中には剱鴉の身長よりも明らかに長く、2mにも及ぶ大太刀を背負った少女……八咫烏の最高戦力が一人であり、八咫烏の頂点に君臨する氷華の相棒である『剱鴉』がこの惨劇をもたらした。

狼谷の他にも十人以上も中川や紀程ではないものの高い戦闘力を持った異能者がいたのだが、その多くが反応することすら出来ずにその体を斬り伏せられてしまっている。

一つの困難を乗り越えたその先にあるのは更なる困難か……

604:ファースト◆gI:2021/12/24(金) 06:03

桜空「今はここから逃げることに集中しろ!!!!!」

(自分を茶化してくる余裕を見せる中川に、とりあえず今はこの場から逃げることだけに専念するようにと忠告する・・・・・

そして、ここから逃げ出したとしてもまだ課題はある、紀、狼谷、その他多くのファースト構成員の安否だ・・・・・

見たところ、紀は数分間水に囚われていた為か呼吸が停止しており、肌も青白くなっていて危険な状態であることがわかる・・・・・

それに、狼谷と合流するにも、今相手がどこにいるのかもわからない・・・・・

このアジトの敷地内のどこかにいるのはまず間違いないが・・・・・)

>>602、603

605:中川 隆次:2021/12/24(金) 17:20

>>603、604

「でへへへ、すいませんね」

全く反省の色はない。

「ああそうだ、デカブツ倒したことを旦那に報告しねえとな」

狼谷に連絡を入れる。
戦況が大きく変わったなら、仲間にそれを教えるのが定石だ。

「旦那ぁ、まだ忙しいだろうけど聞いてくれよ。ついさっき蜈蚣のデカブツを大将のお陰で倒せたんだぜ。そんでさぁ……っ!?」

そこで異変に気付いた。
静かだ、静か過ぎる。先程連絡した時は激しい銃声や爆発音がひっきりなしに聞こえていたのに、今回は水を打ったように殆ど物音がしない。

(これは……!?)

明らかな異常事態。早急に彼らと合流し情報の共有をすべきだ。

「成る程、こりゃ確かに急いだ方がいいみたいですぜ、大将」

それによく見れば紀の容態も芳しくない。ちょっとシャレにならないレベルに移行しつつある。
両足に一層の力が籠った。

606:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/24(金) 18:30

https://i.imgur.com/kxCeBFi.jpg

607:ニュージャージー ポップンミュージック:2021/12/24(金) 18:30

犀賀の立ち絵です

608:ファースト◆gI:2021/12/25(土) 05:42

桜空「んなこたぁわかってる!!!!!それより狼谷がどこにいるかはわからねぇのか!?」

(早く合流して、能力が使えるところまで避難したところでアジトへと戻らなければ、敵に勝っても全滅という最悪の結末が考えられる・・・・・

桜空は、狼谷がどこにいるかは把握出来ていないのかどうかを中川に聞く・・・・・)

>>605

【かっこいい!】

>>606

609:中川 隆次:2021/12/25(土) 18:45

>>608

「さっすが大将、話が早くて助かるぜ」

付けている手甲について聞こうとも思っていたが、彼の様子を見て後回しでいいと判断する。

「で、狼谷の旦那の位置だが……サッパリだ。何しろ応答が全くなかったもんでね、現在位置報告もクソもなかったよ」

610:ファースト◆gI:2021/12/25(土) 20:54

桜空「・・・・・通信機の不具合って可能性はないか?何にも音は聞こえなかったのか?」

(桜空は逃げている中で考えて導き出した一つの可能性を中川に告げる・・・・・

もしかしたら、どこか通信障害が起きるような場所に今現在いたとしたら、狼谷からの連絡がないことも納得がいく、もしくは何かしらのトラブルに巻き込まれていて連絡不可能な状況にあるか、のどちらかだろう・・・・・)

>>609

611:謎の仮面◆3. 相談&雑談用http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/25(土) 21:20

>>桜空
>>中川


仮面の男
『…どうやら人探しをしているようですね?
もしかしたら…お力になれるかもしれません。』

瓦礫による倒壊の範囲から逃れた二人の背後に何の予兆もなく黒いローブに包まれており、笑顔の仮面を付けた得体の知れない冷たい雰囲気を身に纏った人物が現れる。

ローブによって体格が曖昧なものになってしまっている事や、その声は中性的である上に、仮面を隔てていることから性別も年齢も不明瞭なものとなってしまっている…

怪しげな風貌をしているものの、その声からは何の敵意も悪意も感じられず、優しげにさえ思われる。

612:ファースト◆gI:2021/12/26(日) 04:31

桜空「・・・・・アンタが敵じゃないのなら、その言葉、信じるよ」

(この危機的状況の中、そう都合よく自分達の味方の助っ人が現れるのは出来すぎている話だと思ったからか、桜空は少々警戒しながらも、敵じゃないのであればその言葉を信じると返す・・・・・

今はとにかく、早く狼谷と合流してアジトへと戻らなければならないからか、桜空は少しでも今の状況を解決できる可能性があるならば、例え怪しい人物であったとしても頼らざるを得ない・・・・・)

>>611

613:中川 隆次:2021/12/26(日) 18:03

>>611、612

(ん〜どうしたもんかね)

胸中で焦り始める。
狼谷達の位置が不明な上、唯一の通信手段も役目を果たせない状況ときた。
もはや八方塞がりか。

(……実はそうでもないんだな、これが)

奥の手がないこともない。
そして何故今まで使わなかったか。それはひとえに通信さえ出来れば不要な手段だからだ。しかし現状それが望めないのは明白となったので、消去法でこちらを選ぶことになったというわけだ。

(じゃ、早速取り掛かりますか)

一度深呼吸し、精神統一。
床に片手を添え、

『操作』を始めた。

(よぉ〜し、この建物もちゃんと操作の対象になってるな)

勿論建物の形をどうこうしようだとか、そんな大それたことは出来はしない。
しかし動かすことは叶わずとも、断片的に情報を得ることは出来る。

(この部屋は……なんもねえな。こっちの部屋もハズレか)

どこが『動かせない』部分なのか、どこが『そもそも対象外』の部分なのか、実は『少しだけ動かせる』部分なのかといった、感覚的な結果情報を手探りでかき集め、各部屋の状況を推測していく。
そうすると……

(お!)

今度の部屋は何か違う。

(床や壁の状態がおかしいな)

幾つか、『操作できない部分』が点在している。

(合成樹脂や塗料で挟んでるわけじゃない……こいつは)

傷だ。何らかの要因で壁や床が損傷している。そしてその形状は……

(刃物だな、それも随分切れ味のいい代物だ)

『操作できない部分』はどれも非常に細い直線であり、深いものである。そこから導き出される結論は、鋭利な刃物を持った人物が戦闘行為に及んだというところか。
自らのあずかり知らぬところでの戦闘、これだけで直接向かう価値は十分だ。

「ぃよいしょぉっ!!」

鋼鉄の円錐型ドリルを形成し、件の部屋目掛けて投擲。掘削させる。
これに関してはあっさり上手くいった。直前まで蜈蚣怪獣が暴れ回り、周囲の地形がボロボロになっていたからだ。

「さあ行きますよ大将、一度見るだけでも意義はあるぜ」

「ん? あんた誰? 何、助けてくれんの? ありがたいけど別にいいや、じゃな」

言い終わるや否や、謎の人物に向けて手をヒラヒラさせつつ穴へと入っていった。

614:◆3.:2021/12/26(日) 18:35

>>612
>>613

謎の仮面
「クフフッ、そうですか……
では、私の助力は必要なさそうですので此処は下がりましょう。」

中川が幾つも部屋に穴を開けて移動口を作り、自分の助力が無くとも大丈夫だとわかると、仮面の男は口許に手を当てて笑いながら、通路の暗闇の中へと消えて行く……

仮面の男の笑い方は、昔に桜空が何処かで聞いたことのある、少し癖のある笑い方であるものの、彼は自分の素性について明かす前に去ってしまう。

中川のこの判断や行動が吉と出るか凶と出るかはまだわからない……

615:中川 隆次:2021/12/26(日) 19:52

>>603

「はい到着っと〜」

ドリルで掘り進み、その後ろを追いかけることで目的の部屋へと辿り着いた。

「!」

直後、隆次の顔から余裕の色が消えた。

「旦那! それに皆も!」

なんと狼谷は片腕を切断され、他の者達も血塗れで倒れ伏していた。
明らかにシャレにならない事態だ。急いで彼のもとに駆け寄る。

「しっかりしろ旦那。こんなところでくたばっちゃ、笑い話にもならねえぜ」

残った腕の先端部を、針金で縛り止血を試みる。何もしないよりはマシだろう。

「やったのは……アイツか。旦那、何か弱点とかねえかい? 他には攻撃の特徴とかよ」

視線を移せば、青髪の少女。規格外に長い太刀が嫌でも目を引く。

(成る程、あんなのブン回してりゃそりゃ傷だらけにもなるわな)

壁、床に切り傷が幾つも付いたことに合点する。
そして身に纏うただならぬ気迫。他とは別格の存在だ。ともすれば虫の男や水の男より上かもしれない。

616:自由を阻む剱◆3. 雑談&相談用http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/26(日) 22:40

>>615

狼谷
「悪りぃ……まさかこんなところに三羽鴉がいるだなんて思ってもいなかった……作戦は失敗だ……」

直前までは十二鴉が一人か二人いるだけで、三羽鴉など居る筈も無かった……まして剱鴉は遥か遠方の四国の暴力団の制圧のために遠征している筈であった。

嘘の情報を掴まされたか、或いは何らかの方法で先回りをされたのか……いずれにしても完全に予想外の出来事だ。桜空の救出には成功したが……生還することは絶望的であり、作戦は失敗したと悟る……



狼谷
「アイツは……剱鴉は他の異能力者とは桁が違う……
まともに戦っても勝ち目はない……せめてお前らだけでも逃げてくれ……」

弱点について聞いてくる中川に対し、狼谷は戦っても勝ち目はないと応える……

普通に考えれば三羽鴉が来襲した時点で全滅は免れないのだが……ここで自分が命をかけて足止めをすれば中川達が逃げるまでの時間なら稼げるかもしれない。

細身な少女の姿をしているものの、彼女の纏う雰囲気は見た目通りではない。眼帯を付けていない剱鴉の左目、青い瞳は刹那の瞬間すらも見逃さない、狩人の眼をしており、奇襲や不意討ちといった小細工も通用しないだろう……

剱鴉を一言で現すのなら"磨き上げられた剣"であり
その剣を手にし、振るうのは人の心を捨てた氷の化身、氷華。

この場から生還できる可能性は限り無く無に等しい……

617:ファースト◆gI:2021/12/27(月) 05:45

桜空《・・・・・あの笑い方・・・・・まさか・・・・・》

(桜空はあの癖のある笑い方に、どこか聞き覚えがあったものの、確信が持てなかったのと、今は狼谷達の救出が最優先すべきことである為、引き止めずに中川の後から目的地へと辿り着くと、表情が凍りつく・・・・・

狼谷は片腕を失い、他の皆も多くが瀕死、もしくは既に事切れていた・・・・・

桜空は、ただただ唖然としていたが、狼谷のお前らだけでも逃げてくれという言葉を聞いた瞬間に、表情が変わり狼谷の胸ぐらを掴む・・・・・)

>>614、615、616

618:自由を阻む剱◆3. 雑談&相談用http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/27(月) 06:15

>>617

狼谷
「……!!
何をしているんだ……!?
お前は早く逃げろ……!お前は敷地の外に出れば後は異能で逃げれるんだ、俺のことはいいから早く行け……!!」

狼谷は既に命を捨てる覚悟が出来ていた。
いや、最初に八咫烏に離反すると決めた時から命を失う覚悟はあった。
ましてや、それが自分の認めた男を守るためのものであるのだから何の後悔も無い……

桜空が脱出しようとする動きに合わせて自分が全力で剱鴉に攻撃することで桜空、中川、紀の三人だけでも逃げられるだけの時間を稼ごうと考えていた。

自分の命を捨てても、勝ち目の無い相手に対しても決して折れること無く挑みかかるその姿は、どれだけボロボロにされようと、どれだけ殴られたり罵詈雑言を浴びせられようと、桜空達を守ろうとしていた薫の姿を想起させるかもしれない……

619:中川 隆次:2021/12/28(火) 00:47

>>617、618

「…………」

いつもの余裕が消え失せ、険しい表情のまま思考に浸る。
正直なところ、ここでどうするのか決めかねていた。
一斉に立ち向かうなら狼谷の激しい制止が入るだろう。実際自分の推測でも返り討ちに遭う可能性は高い。逆に全員で撤退するのも、同じく狼谷が反対するので駄目だ。
かといって、彼の要望通り囮になってもらうとしても、今度は桜空が割って入る。
堂々巡りというやつだ。どこか違う視点での解決策が要る。

「…………」

考え抜いた末、行動に移る。
剱鴉の背後の空間にナイフを生成。距離の空いた状態なので通常よりも遅いが、そこは必要経費だ。そして生成が完了すると同時に、彼女の背中へ飛ばす。一連の行動はその場から動かず、僅かな身動ぎすらなく完遂してみせた。

桜空と狼谷の衝突が避けられないのなら、いっそのことそれを利用する。彼らの口論という行動をデコイとして、敵の気が逸れたところに後ろから不意討ちを行う。
これが隆次の考えた結論だ。

620:自由を阻む剱◆3. 雑談&相談用http://ha10.net/test/write.cgi/yy/1636379816/l2:2021/12/28(火) 02:27

>>619

《カコンッ》

剱鴉
「不意討ちとは随分とつまらない真似をする。」

背後にて、自然に起こることのない異音が聞こえると、即座にそれが他者による背面からの奇襲である事を察知し、振り返り際に大太刀をしまったまま鞘によって形成されたナイフを中川に向けて弾き返して対処しようとする。

剱鴉にはこれまでの蟲鴉や水鴉のような油断や慢心は何処にも無く、常に冷静に周囲の状況を分析し、攻撃に備えている彼女には一瞬の隙も無く、奇襲や不意討ちと言ったものは剱鴉には通じないだろう……

まともに戦おうとすれば全滅する…
不意討ちや奇襲も通じない…
逃げようにも唯一の出入口は剱鴉の後ろ…



剱鴉
「姑息な真似が出来ないように退路も絶たせてもらう。」
《ヒュカカカッ》

剱鴉の右手と、彼女が背負った大太刀が一瞬だけ激しくブレたと思いきや、その次の瞬間に三人が通って来た大穴の天井部分が切り裂かれ、人工建材によって作られたコンクリート塊や合金の鉄骨や鉄板が落下して退路を塞いでしまう……

大穴へ戻ってこの場から離脱すると言う策さえも潰そうとする。加えて、剱鴉が見せた攻撃の速度や攻撃範囲は明らかに人間の域を超えており、刻一刻と状況は絶望的なものへ変わってしまっていく……

だが、桜空は相手の異能を打ち消す鉄甲があるため、これを使って剱鴉の後ろにある扉を通って外へ脱出すればそのまま桜空の異能でアジトへ帰ることが出来るだろう。

問題はそれを剱鴉が大人しくさせてくれるかどうかだ……

621:メイドと妖怪◆gI:2021/12/28(火) 02:49

桜空「ふざけんな!!!!!てめぇの状態よく見ていいやがれ!!!!!そんなボロクソの状態で何ができんだ!?言ってみろ!!!!!次まだ同じようなこと言ったらぶっ飛ばすからな!!!!!」

(桜空さは狼谷の自分の命を投げ出してでも自分達を守ろうとする行動に怒りを顕にして怒鳴りつける・・・・・

過去の大切な人と重なる部分があるからか、桜空は尚のこと狼谷を置いて逃げるだなんて考えられないのだろう・・・・・

桜空は怒鳴っているが、同時に少し涙目になっているようにも見える・・・・・)

>>618

桜空「・・・・・中川、紀と中川を頼んだぞ、こいつは俺が対処する・・・・・」

(中川の不意打ちも不発に終わり、紀は意識不明、狼谷は片腕切断の重症、となれば今異能を打ち消すことが出来る鉄甲を付けた自分が戦い、狼谷と紀の二人のことは中川に任せた方が最善の策だろう・・・・・

桜空は、剱鴉に立ち向かう決意をする・・・・・)

>>619

桜空「・・・・・お前の相手は俺だ、他の奴らには手を出すな」

(桜空は、剱鴉の顔を見ると、仲間達には手を出さないという条件を叩きつけ、お前の相手は俺だと告げる・・・・・

正直、相手から見たら桜空程度、ただの生意気なクソガキほどにしか見えないだろうし、鉄甲を付けていたとしてもそれでも純粋な戦闘力に大きな差があると思われるが、それでも桜空は怯むことなく立ち向かう・・・・・)

>>620

622:自由を阻む剱◆3.:2021/12/28(火) 03:06

>>桜空

狼谷
「………………ッ!!!」

狼谷は桜空の言葉を聞くと黙り込む……
異能者であると同時に十二鴉屈指の実力を持つ自分でさえ何の対抗も出来ずに一方的に攻撃されていたにも関わらず、異能が使えず、小柄でありながらも決して臆すること無く剱鴉と対峙するその姿を狼谷は見ていることしか出来ない……



剱鴉
「誰一人この場から逃がすつもりはない。
裁きの剣から逃れる術など無いぞ咎人ども。」

桜空が自分に向かってくると言うことがわかると、剱鴉は強烈な殺気を放ち、桜空の戦意と覚悟を挫こうとする……

剱鴉の放つ殺気は形無き、心を切る刃であり、自らの命の保身を考えたり、自分自身よりも大切なものを持たない悪人であれば即座に戦意を失い、死を受け入れざるを得なくなる程の強い殺気となっている。



剱鴉
「来い悪党、一人残らず斬り捨てる……!」
《スッ》

剱鴉は両足を前後へ向けて広げ、腰を落としつつ、右手で大太刀の柄を握り、左手で大太刀の鞘紐を掴んで独自の構えを取る。

一歩でも前に踏み出せば数多の剣擊が万人の命を刈り取る死の旋風となり、全員の命を無慈悲に奪おうとするだろう……

剱鴉は"正義の剣"の象徴だ。
そして……剣とは古来より力を示してきた……
無慈悲なる正義の力を前に命を拾う術はあるのか……

623:メイドと妖怪◆gI:2021/12/28(火) 04:05

桜空「・・・・・それじゃあ、いかせてもらおうか・・・・・」

ダッ・・・・・!

(桜空は、先ほど素鴉と戦った時のように、物凄いスピードで突進してくる・・・・・

昔は守られる立場だった桜空は、いつも近くで守ってくれる人を見てきた、今度は自分が守る側になるのだ・・・・・

桜空の表情と行動に、迷いも恐怖もなく、ただ仲間を守りたい気持ち一心で体が動いていた・・・・・)

>>剱鴉

624:自由を阻む剣◆3.:2021/12/28(火) 12:13

>>623

剱鴉
「正面からとは……笑止……!」

スピードには自信がある。
愚直なまでに真っ直ぐ此方へ向かって来る桜空を見て、剱鴉は居合い斬りの要領でコンマ数秒の間に横薙ぎに大太刀を振るい、横に広がる巨大な斬擊を一つ放つと、再び鞘へ納める。

迎え撃つようにして放った斬擊は左右に動いて回避するにはあまりにも大きすぎるため、下手に方向転換しようとすればそのまま切り刻まれる事になってしまうだろう…

625:メイドと妖怪◆gI:2021/12/28(火) 15:53

桜空「おらぁっ!!!!!」

ゴッ・・・・・!

(桜空は鉄甲武装した方の腕を前に突き出し、斬撃を防御しようとする・・・・・

正直、これが成功したとして、これを繰り返している内になんとか出来るとは思えない、むしろ戦いながらどうやってこの状況を打破し、敷地内へ出てファーストのアジトまで戻るかが肝心だ・・・・・)

>>624

626:自由を阻む剣◆3.:2021/12/28(火) 16:19

《シュオッ》
剱鴉
「……………!!」

剱鴉の放った斬擊が桜空の身に付けた対異能の鉄甲に当たると、その斬擊は形状崩壊を引き起こし、そのままバラバラになって空気中に吸い込まれるようにして消えていく。

それを見た剱鴉は一瞬何が起こったのかわからずに驚くものの、直ぐに冷静さを取り戻し言う。



剱鴉
「………その鉄甲は……
素鴉から奪った物か。小癪な真似をしてくれる……」

627:中川 隆次:2021/12/28(火) 18:21

>>620、626

返されたナイフを減速させ、側面を摘まむように受け止める。

「ちぇー、割と頭捻って考えた策なのによ」

内心の焦りを悟られない為、わざとらしい位に軽口を叩く。

(わかっちゃいたが……こいつ、口だけじゃねえ)

『本物』だ。達人だとか超人だとか呼ばれる類いの。
顔色一つ変えずに対応されたとなると。小手先は通用しないと断じていい。
格の違いは明確、その上で遊び無しで潰しにくる。

(今回ばかりは、お手上げかねぇ)

太刀筋も全く見えないときた。ここらが年貢の納め時となるか。
桜空と狼谷については、どうやら桜空が戦う方針になったようだ。

「了解です大将、二人のことは任せて下さい」

紀と狼谷を守って欲しいという命令を聞き入れ、動けない紀を鎖で巻き付け、部屋の隅まで運んだ。

(忘れないで下さいよ大将、仲間が死んだら嫌なのは、なにもあんただけじゃないんだぜ?)

怯むことなく立ち向かう彼の背中を見て、祈る。
祈ったところで何も変わらないかもしれない。だが、そうせずにはいられなかった。

「さ、旦那も下がってくれ。五体満足かつ二人がかりなら、まだ幾らか希望はある」

最低限の勧告を終え、自身も前へ出る。

「おっとお嬢ちゃん、俺とも遊んでくれよ?」 

言いながら、パチンコ玉指弾を放つ。

628:ファースト◆gI:2021/12/29(水) 11:22

桜空「そういうことだ、さぁ、続きを始めよう・・・・・」

(攻撃が打ち消されたことに驚くも、さすがの分析力といったところか、すぐに異能を打ち消すことができる鉄甲による防御だということに気づかれるも、こちらも気づかれたところでどうというわけではない・・・・・

相手が本気ならこちらも本気、一歩も引く気は無い・・・・・)

>>626

桜空「・・・・・中川、わかってんのか?あいつの強さは俺達二人が相手になったところでどうにか出来る強さじゃねぇ・・・・・俺達二人の強さが普通に1+1=2の強さなら、あいつはそれが10にも100にもなるんだぞ・・・・・」

(自分に続き応戦してくる中川に、相手の強さがわかった上での行動なのかどうかを問いかける・・・・・

今目の前にいる敵は、氷華と同じくらい規格外の強さを誇る、体の芯から身震いするほどに計り知れないほどの力があるのは確かであり、さっきの巨大な蜈蚣よりも強いだろう・・・・・)

>>627

629:自由を阻む剣◆3.:2021/12/29(水) 12:19

>>627
>>628

狼谷
「お前ら……!
ったく、助けに来たのは俺らだってのに逆に助けられるだなんてな……情けねぇ話だ……」

本来なら年長者であり、この解放作戦の立案者であった自分が率先して桜空や中川達の事を守らなければならなかったのだが、予想を超えて度重なるイレギュラーが起こり、守るどころか守られる事になった自分に対して不甲斐なさを覚える……



剱鴉
「……いいだろう、それなら……私の技も見せよう。」
【無明流 壱の太刀「一閃」】
《ズッ》
剱鴉は中川が此方に向けて腕を翳したその瞬間に合わせて身を屈めて居合い斬りの姿勢を取る事で攻撃の構えと同時にパチンコ玉の回避を行い、中川に向けて横薙ぎに一太刀振るい、青白い斬擊を放つ。

単発の攻撃ではあるものの、その分、込められた速度と切れ味は凄まじく、大規模な防御を形成するための時間を与えないと同時に、下手に即席で形成したもので受けようとすればその防御もろとも切断されてしまうだろう……

630:ファースト◆gI:2021/12/29(水) 14:13

桜空「情ねぇもクソもねぇ、お前は今は黙って守られてろ・・・・・」

(狼谷は片腕を失ってはいるものの、まだ喋れる余裕があることから、現状命に別状はないと見ていいといったところか・・・・・

が、その時、中川に向けて青白い斬撃が放たれるのを見た桜空は「危ねぇっ!!!!!」と叫び、中川を突き飛ばす・・・・・

あまりの速度から、鉄甲で防ぐ余裕すらなく、桜空の背中をかする・・・・・)

>>629

631:自由を阻む剱◆3.:2021/12/29(水) 15:47

>>630
>>中川

剱鴉
「……よく避けた。
だが、次はどうかな?」
【無明流……】

剱鴉の放った青白い斬擊は桜空の背中を掠めると、10m後方の壁に深い切断跡が刻まれ、壁の中にあった合金性の鉄骨やコンクリートさえも豆腐のように切り裂かれてしまう……

一撃必殺の威力を誇る強力な斬擊を繰り出す…
これが剱鴉の持つ異能の真髄なのかは定かではないものの、更なる追撃を加えるべく、再び居合い斬りの構えを取り始める。

632:ファースト◆gI:2021/12/29(水) 18:56

桜空「くそっ・・・!次から次へと・・・・・!」

(背中からポタポタと血を滴らせながら、桜空はなんとか体勢を直すものの、今の一撃でかなりのダメージを受けたことから、長期戦に持ち込むわけにはいかない・・・・・

手負いじゃない状態で戦ったところで、到底元から勝ち目はない相手だ、素鴉のように情けなど持ち合わせていない・・・・・)

>>631

633:中川 隆次:2021/12/29(水) 19:22

>>631

「だったらどうして一人で突っ込んだんです? ここは言いっこなしですよ」

桜空の問いに人懐っこい笑顔で答えた。
彼の性格はよくわかっている。というよりバカ正直すぎて嫌でもわかってしまう。そんな彼がこの状況でとる行動など火を見るより明らかだ。
そして自分は、所属している組織のリーダーが危機に陥って、それを放置できる性分でもない。故にこの行動は必然といえた。

「どのみち奴(やっこ)さんは簡単には逃がしちゃくれねぇんだ。それなら少しでも可能性のある方に賭けましょうや」

「!」

剱鴉はとんでもない反応速度で対応、すかさず水平に一閃、浅葱色に輝く剣圧を飛ばした。

(防ぐのは……多分無理だ!)

ならば跳躍で躱そうと、足裏からコイル式ジャンプ台を形成しようとした瞬間、

「ごわあっ!?」

突如横から襲ってきた衝撃に姿勢を崩す。何かと思い視線を向けると、桜空が自分を突飛ばしたらしい。

「た、大将! これぐらい自分で対処できますって!」

完全に余計なお世話だった。むやみやたらと仲間を助けたがり、結果自身が傷つくのも厭わないのはもはや悪癖といえる。
どうやらありがた迷惑という言葉は、彼には存在しないようだ。

(まあそこが大将の美徳でもあるんだがな)

「お気持ちだけ受けとっときますよ!!」

呆れ気味の苦笑いで感謝を述べ、受け身をとる。

(って、もう次が来んのか!)

あれだけの技を使っておいて、まるでジャブのように連続で放つとは。

「やっぱ、次元が違うなあ」

こめかみに冷や汗が流れるも、反撃は怠らない。
今度は砂利の投げてのショットガンだ。太刀で防ぐにしても、それなりの動きをしなければならない。

634:自由を阻む剱◆3.:2021/12/29(水) 19:42

>>632
>>633

【…伍の太刀「月輪」】

剱鴉は残像すら残らぬ速度で抜刀し、数回刀を振るい再び納刀する。
端から見れば刀を抜いた次の瞬間に再び鞘に戻しているように見えるだろう。

剱鴉が新たに放った斬擊は、先程の"一閃"とほぼ同等の速度でありながら、三日月状の特殊な形状をしており、斬擊そのものが高速で回転することで斬擊の起動が不規則なものとなっている。

避けようにも、斬擊そのものが回転しているため紙一重での回避は困難であり、大きく回避行動を取らなければならない……そんな斬擊が桜空に三つ、中川に二つ放たれてしまっている。

桜空達の勝利条件は剱鴉の後ろにある出入口からアジトの敷地外へ脱出する事なのだが……立ちはだかる壁はあまりにも厚く高い……

635:自由を阻む剱◆3.:2021/12/29(水) 19:51

《ガガガガガガッ》

剱鴉の放った砂利のショットガンもまた、剱鴉の放った浅葱色の月輪を連想させる斬擊により阻まれ、弾き飛ばされてしまう……

攻撃は最大の防御
剱鴉はそれを体現した戦闘スタイルをしている。

攻撃の流れや動きを決まった型に合わせることで徹底的に無駄を省いた事で、磨き上げた圧倒的なスピードと、全ての力を斬擊に込める事で実現した破壊力。

我流で磨き上げた動きであるため、例えこの場に剣術に秀でた者であってもその動きを見切ったり、先読みする事は難しかっただろう。

636:霊烏路空◆gI:2021/12/30(木) 06:46

桜空「それじゃあもし対処できなかったらどうするつもりだったんだ!?」

(これくらい自分で対処できると言い張る中川に対して、それじゃあもし対処できなかった時はどうするつもりだったのかと問いかける・・・・・

敵の放つ一撃一撃は、人体など容易く切断してしまうほどの恐ろしい威力を誇っており、もしまともに直撃してしまえば即死してもおかしくはない・・・・・)

>>633

桜空「くっ・・・・・!」

ゴガガッ・・・・・!

(必死に3つの斬撃を鉄甲で打ち消すものの、段々と桜空の体力も底が見え始めてくる・・・・・

逃げ道はすぐそこにあるのに、立ちはだかる壁があまりにも大きい上に、とても二人がかりでも足元にも及ばないほどに力の差かありすぎる・・・・・

このままでは全滅は免れない、もうこの手しか残っていない・・・・・)

桜空「おい、斬撃女・・・・・次で決めてやるぞ・・・・・」

>>634

637:自由を阻む剱◆3.:2021/12/30(木) 13:55

>>636

剱鴉
「……いいだろう、それならお前の宣言通り……これで終わりだ……!!」
【無明流 参の太刀「逆神」】

強さを求める過程において、女であることを捨て、その言動や戦闘スタイルを中性的、或いは男性的にしている剱鴉にとって、桜空の言葉に対する自分への挑発の中に女と付けていた事に対して強い苛立ちを覚える。

そして攻撃を発動すると決めると再び、瞬間的に抜刀し、今度は下から上へと斬り上げるように刀を振るい、三つの浅葱色に輝く斬擊をほぼ同時に放つ。

今度は右腕の鉄甲だけでは相殺しきれないように、三つの縦斬擊が横一列に並んでおり、それぞれの斬擊の間隔は30cm程である上に、斬擊の高さは2mにも及ぶため、斬擊そのものに周囲の空気を巻き込んでいるため、下手に斬擊の間を潜り抜けようとすれば左右の斬擊に引き寄せられてズタズタに切り裂かれてしまうだろう……

斬擊そのものも幅が40cmもあるため、幅2m以上のキルゾーンがまるで壁のように迫ってくる……この技は前方にいる相手を切り刻む事に長けており、

周囲の空気を巻き込んで擬似的な引力を持っているからか、見た目以上にその斬擊による攻撃範囲は広く、無傷で避けるのも難しくなっている……

638:自由を阻む剱◆3.:2021/12/30(木) 14:09

剱鴉
「(何かを仕掛けてくることはその言葉からわかっている。
だが、前面から迫る刃の壁を前に鉄甲だけでは完全に防ぐことは出来ないし、左右に飛び退いたとしても、着地するより先に次の一撃で確実に仕留められる)」

剱鴉
「(反撃する隙など与えない。
行動の選択肢を奪い、確実に仕留める……!)」

剱鴉は攻撃を放つと同時に、次の行動を予測し、早くも次の技を繰り出すための準備を行い始めている……その蜘蛛の糸程の隙も無い剱鴉の警戒心と、思考を即座に行動に変えることの出来る機敏さが脱出のための最後の壁となっている。

639:ファースト◆gI:2021/12/30(木) 22:35

桜空「それじゃあ終わらせてもらうぞ・・・・・!!!!!」

ガッ・・・・・!

(桜空は敢えて鉄甲を外して斬撃へと投げつけるという、どう考えても自分が不利になる行動を取る・・・・・

だが、これこそ桜空の賭けに出た作戦、人間は窮地に追い込まれた時ほど自分の保身に回るものだが、桜空は敢えて異能が封じられている自分を今まで守ってきた鉄甲を外して斬撃に投げつけ木っ端微塵にしてまで、仲間達と一緒に助かる道を選んだ・・・・・

三つの斬撃の内二つが鉄甲を巻き込み、そのまま相殺させてゆくのに対して残った一つの斬撃はまだ活発なままだが、一つだけなら何とかギリギリで対処できる・・・・・

鉄甲が巻きこまれて砕けて残骸になってゆくのと同時に、桜空は猛スピードで突進して残り一つの斬撃を回避しながら、剱鴉の前まで近づいてくる・・・・・

桜空の眼には、迷いも躊躇いもなかった・・・・・)

>>637、638

640:中川 隆次:2021/12/31(金) 00:22

>>638

「げぇ、マジかよ!」

タチの悪い冗談みたいな現象が次々と起こる。
砂利のショットガンもあっさり対処され、その次は回避も防御も難しい技が来る。

「っ……まだだああああっ!!!」

神経が焼き切れんばかりの気迫で金属形成。
硬度。ただ硬度のみを求めて作り上げたそれは数十cm四方と非常に小さく。板きれと呼ぶことすら烏滸(おこ)がましいものとなった。
が、

(これで十分!)

それを掌に張り付けるように操作し、回し受け。

「っでりゃあああっ!!!」

掌で円の動きを行い、擬似的な防壁を作る。
甲高い金属音が響き、かろうじて切り刻まれる事態は回避した。

(だが、守ってるだけじゃ勝てはしねえ……)

このままでは進展はのぞめない、何とか打開しなくては。

「はぁ……あのね、そこで対処できないようなら、そもそも立ち向かうこと自体してませんぜ」

未だに他人の意見に耳を貸さないリーダーに若干失望しかける。
更にいうなら、そこで『誰のせいで対処しにくくなったのか』を考えられない時点でまだまだ未熟という他ない。

「って、ああくそ! 言ってる暇はねえか!」

こうしている間にも猛攻は押し寄せる。

「はあああああっ!!」

先と同じ小型金属板での回し受けでしのぐ。確かに凄まじい剣技だが、流石に目が慣れてきた。防いでから呼吸を整える余裕くらいは出てきている。

「……つっても」

こちらからの攻め手がまるでないのが現実だ。まだ互角というには程遠い。

(どうする、何をやってもあのバカげた剣術で細切れになっちまう)

コンクリートや鉄骨まで容易に切断したところを見るに、下手な金属ではすぐ両断されるのがオチだ。

(ん? ちょっと待て。細切れ、細切れ……)

しかしその時、隆次はあることに気付く。

(……いっちょ、試してみっか!)

この土壇場で、即席ながら奇策を練り上げる。

「そぉらっ!!」

剱鴉の回りに、出来る限り大量の砂を生成。それらを纏わりつかせようと殺到させる。
どんな物でも切り刻まれるというのなら、はじめから極小の粒になっているものを、天文学的な数でぶつければどうなるだろうか。
それだけでなく、桜空が無茶を押し通し決死の突撃を敢行した。
流れを変えられるとするならば、この瞬間をおいて他にない。

641:最後の脱出チャンス◆3.:2021/12/31(金) 01:29

>>639
>>640


剱鴉
「……問題ない、斬り伏せる……」
【無明流 陸の太刀……】

剱鴉
「……目障りな……」

桜空が鉄甲を投げつけ、鉄甲が破壊されるのと引き換えに斬擊二つを打ち消し、残った斬擊も回避したのを見て、予想とは少し違ったが、相手が足を止めているのならば好機と見て、間髪入れずに追撃を仕掛けようとするものの、突如として自身の周囲に大量の砂がまるで砂嵐のように巻き起こり、視界を奪われた事で桜空への追撃を中止せざるを得なくなる。



剱鴉
「……無駄な足掻きだ。」

【無明流 捌の太刀「滅陽」】
《ゴガガガガガガガガガガガガッ》

剱鴉は静かに目を閉じ、瞬時に自分の周囲に無数の浅葱色の斬擊群を放つ。この斬擊は先程の"逆神"と同じように周囲の空気を巻き込んで飛んで行く斬擊であるため、自身の周囲を舞う砂の流れを掻き乱すと同時に斬擊と共に遠方へ弾き飛ばす事で再び視界を取り戻してしまう……

この技は本来ならば多数の敵に囲まれた際に放つものであるため、これまでのものとは違って精度は低く、ある程度の距離を取っている二人に当たることは無い。




剱鴉
「……ふん、苦肉の策も徒労に終わったな。
悪は悪らしく惨めに死に絶えるがいい。」
【無明流 弐の太刀「双極」……】

狼谷
「させるかよ!!!」
《ドゴオォォォォォォッ》

既に桜空は鉄甲も無い事や、中川の異能の性質が土や砂の生成と操作であり、それに対抗するための手段も把握した剱鴉が手にした大太刀を鞘から抜き、二人を同時に斬り刻むべく神速の剣技を放とうとしたその瞬間……

狼谷が残った左手を地面に叩き付け、異能の範囲を剱鴉の近辺に集中展開する事で、常人であれば立っている事すら出来ない程の凄まじい大気圧を轟音と共に剱鴉にかけ、剱鴉の機敏さを封じ、その動きを一時的に鈍化させる。



狼谷
「この技もそうは持たねぇ……今のうちに行け!!!」

これで剱鴉は繰り出せる技の速度や移動速度は大きく鈍化させる事が出来るのだが、右腕を失っている現状ではせいぜい食い止めておけるのは一分足らずであり、同じ手は二度も剱鴉には通じないであろう事から、今のうちに三人に此処から脱出して欲しいと言う……

剱鴉は狼谷の起こした大気圧によって全身に強烈な負荷がかかっているものの、その瞳は変わらずに桜空と中川を捉えており、反撃をしかけて来たとしても即座に対応できるように手にした大太刀を構え続けている。

剱鴉にとって見れば、一分が経過した瞬間に最速の一撃を放てばそれだけで勝利出来る上に、反撃として攻撃されたとしても自分の動体視力を使えば容易く対処できると言うことから微塵も焦っている様子は無く、ただただ静かに……冷静に戦況を伺っている。

642:ファースト◆gI:2021/12/31(金) 07:40

桜空「・・・・・俺は・・・・・もう、失いたくないだけなんだ・・・・・だが、それがお前達にとっての足枷になっていたのかもしれないな・・・・・」

(中川の言葉を書けば、小声で呟く・・・・・

思い返してみれば、失ってばかりの人生だった・・・・・

普通の幸せな日常、両親、姉との楽しい日々、薫先生、そして今この時も・・・・・

だが、それは客観的に見てみれば、足手纏いにもなりかねないほどの守護心だったのかもしれないと、気付かされる・・・・・)

>>640

桜空「・・・・・」

《ふざけんな・・・・・今のうちに行けだと・・・・・?それじゃあお前はどうなるんだ・・・・・?》

(桜空の体は、気づけば自然と動いていた・・・・・

桜空の考えは、揺るがず生き残った全員での脱出・・・・・薫先生からの教えもあるが、それとは別で桜空自身には命が一番大切なモノであるということをわかっていた・・・・・

ふざけるな、お前も一緒に逃げるんだ、帰ったら命と引き換えに俺たちを逃がそうとしたことを愚痴ってやる・・・・・

そう思っていたその時・・・・・)

紀「馬鹿が!!!!!逃げるなら今でしょうが・・・・・!!!!!」

ガッ・・・・・!

(少し前に意識を取り戻していたが、ここで戦闘に参加すれば他の三人の足手纏いになる上に、能力のデメリットも大きい自分では役に立たないと思っていた紀が、満を持して動き出し、桜空の服の首の部分、中川の腕をを掴んで三人で脱出口へと向かう・・・・・

狼谷が作ってくれたこの敵を足止めする為の一分、無駄にするわけにはいかなかった・・・・・)

>>641

643:最後の脱出のチャンス◆3.:2021/12/31(金) 21:26

>>642

狼谷
「……ああ、すまねぇ……」

気絶から回復した紀がこの場に残ろうとしていた桜空と、中川の二人を連れて出口に向かい始めたのを見て、狼谷は優しく微笑みながら、三人に謝る……

だが、狼谷の胸中に悔いは殆ど無い……
八咫烏に入ったその時からまともな死に方が出来るとは思わなかったし、数多くの同胞や戦友達が息を引き取る瞬間を幾度と無く見てきた……
こうなる事は始めから予想できていたのだが……

叶うことなら……桜空の理想が叶った世界……
八咫烏が変わった後の世界を見てみたかった事だけが心残りだ……


三人は動きを封じられている剱鴉の傍を通って敷地外へ出ることに成功する……

644:中川 隆次:2021/12/31(金) 21:48

>>643

「くぅ〜、これも、ダメか〜」

苦虫を噛み潰したような表情で洩らす。桜空の特攻と自分の砂撃が合わさってもなお崩せない。
またもや猛攻に晒されるのかと身構えた瞬間、予想外の攻撃が剱鴉を襲った。

「っ! 旦那!?」

なんと狼谷が命懸けの拘束を仕掛けていた。この期に及んで自らを犠牲にするつもりらしい。

「ったく、やれやれ……二人揃って自己犠牲か」

その献身っぷりには頭が下がる。他人の為に命を投げ出すなど、滅多にできることではない。

「けどまあ、俺も人のこと言えねえがな!」

彼の命令に背き、再び剱鴉の周囲に砂を殺到させる。今度は『散らされたものを操作している』だけなので、手間や消耗は大幅に抑えられた。

(やっぱ、刃物に対しての砂は正解だったな)

直接的な破壊はされない分、幾らかこちらにアドバンテージがある。

「うおっ!?」

またも意外な事態。ここで紀が動いたのだ。狼谷と再三の口論を始めようとした桜空と自分を引っ張り、脱出しようと走り出した。
彼女の有無を言わさぬ振る舞いに、諦観のため息をつく。

「へっ、ありがとよ紀ちゃん……けど」

もうひと仕事だけやらせて貰う。
剱鴉に対し、砂だけでなく彼女の足元から無数の金属針を伸ばす。
さっきまでなら無造作に捌けただろう。しかし超大気圧の拘束に加え、砂まで被さろうとしているこの瞬間ならばどうだ。
斬撃では壊せない砂と、風では動じない金属針が彼女を捕らえんとする。

「何がなんでも全員で生き残る」

もう、誰も失わない。仲間を切り捨てての生存などまっぴら御免だ。

「そうだよな? 大将!!」

そう言い、不適な笑みを桜空へと向けた。

645:その先は希望か絶望か◆3.:2022/01/01(土) 00:11

>>644

剱鴉
「ギリッ……」

【無明流 肆の太刀「黄昏」】
《ガガガガガガガガガガガガッ》

剱鴉は自身の視界を奪う砂、動きを封じる大気圧、そして足元から迫る金属針を見て、致命傷を避けはするものの、剱鴉の着ている藍色のコートに針が刺さり、その下に着ている黒いズボンや藍色のシャツにも針が掠った事でボロボロになっていく。

執念と意地だけで視界も動きも封じられている中、足元から伸びる針から致命傷となる部位や、手足と言った言動に支障の出る場所を避けているところから彼女の意思の強さや、身体能力の高さが伺える。

剱鴉は対抗策として、構えた大太刀を小さく振るう事で自身の周囲に大量の斬擊を飛ばし、先程の"滅陽"とほぼ同じように周囲の砂を吹き飛ばし、針も全て切り裂く事で対処する……

だが、振るう刀の範囲が狭くなり、斬擊そのものも半径3m程で自然消滅してしまうため、桜空達の元にまでは届くことはない。



狼谷
「ハッハッハッ!
とっくに死ぬ覚悟は出来ていたんだが……こうまでしてくれるのなら……もう少し足掻いてみるか!!!」

剱鴉
「……………!!?」
《ドゴオォォォォォォッ》

中川が生成したものの、切り裂かれた金属破や瓦礫を風によって一点に集めて巨大な塊に変え、それを剱鴉に向けて砲弾のようにして打ち出す事で技を発動した直後の剱鴉にぶつけ、剱鴉の体を吹き飛ばし、そのまま瓦礫の下敷きにする。

646:ファースト◆gI:2022/01/01(土) 07:45

紀「・・・・・あなた達は本当に馬鹿ですね、せっかくあの馬鹿が体を張ってまで私達を逃がしてくれたというのに・・・・・」

(紀は二人を連れて脱出する際、狼谷の表情がかすかに見えた・・・・・

あれは、どこかまだ悔いが残っている表情だった・・・・・

だが、今更引き返して加戦したところで、ボロボロの自分達が束になってかかったとしても相手に適うわけがないどころか、狼谷の意思を無駄にすることにもなるし、ただただ足手纏いになるだけだと思っていた・・・・・)

桜空「・・・・・その通りだ、アイツだってここまでしてくれたんだ、借りを返さずに死なれちゃあ困る・・・・・」と言い、紀の忠告に刃向かうように、中川の意見に賛同する・・・・・

一人でも、全員生きて帰るという意志に賛同してくれる仲間がいるだけでも、桜空にとっては力になった、気がした・・・・・)

>>643、644、645

【皆様方、新年、明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願い致します!】


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