【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』

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1:◆3.:2021/11/03(水) 02:04

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

761:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 05:47

紀「くっ・・・・・!」

バッ・・・・・!

(紀は能力で地面の瓦礫を浮遊させ、羽の猛攻をなんとか防ぐ・・・・・

辺りが霧に包まれていることが、どこから攻撃を仕掛けてくるのかわからないという攻撃を仕掛けられる側としてはかなり厄介な状況を生み出している・・・・・)

>>760

762:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 11:38

>>761


《グオッ》

横を薙ぎ払うようにして茨のように無数の棘が生え、複数の枝や蔦が絡まり、大木のようになった巨大な枝が紀に向けて迫って来る。

今度は瓦礫による防御は期待できない上に、地を払うようにして振るわれた一撃である事から飛び上がる他に回避する手段は無い……

先程の槍のような枝の異能の作用によるものであるが、何処にも術者の姿が見えず、何処からどのようにして攻撃しているのかはまるで見えない…

息をもつかせぬ猛攻。
霧は濃さを増しており刻一刻と周囲の状況は悪化を辿っている。

763:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 18:35

ヒュオッ・・・・・!

紀「姿も見せずにただただ攻撃とは、とんだ卑怯者ですね・・・・・」

(紀はファーストのメンバー、当然世間で言うところの悪人だ・・・・・

だが、悪人にも悪人なりの美学がある、姿も見せずに次から次へと獲物を仕留める為だけにただただ攻撃を繰り出してくる者は、紀の美学に反する卑怯者として認定される・・・・・)

>>762

764:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 18:48

>>763

霞鴉
『フフッ、相手の手の内がわからないのに素直に攻撃を仕掛ける訳がないだろう?』

霞鴉は冷静沈着な性格をしている。
常に相手の手の内を分析し、情報を集め、相手の異能について把握した上で、最も相手にとって効果の高い技や攻撃だけを繰り返す……

紀と直接戦った蟲鴉も水鴉も死亡した今、実戦以外で情報収集する方法が無い…だからこそ、部下達に攻撃をさせているのだろう。

霞鴉は油断も慢心もしない。
最適解のみを求め、情報を重視する
こうして戦ってきたからこそ、苛烈な戦場において怪我の一つもせずに勝ち続け"無敵の名"を得るに至った…




大鴉
「ハッハッハァーッ!!」
《ヒュオッ》

眼前から迫る樹木の鞭を飛び上がって回避した紀に向かって両腕が翼になり、足が鋭利な鉤爪の生えた鳥類のような脚となった逆立った黒髪の男が飛びかかる。

空中では動きが大きく制限され、その動きは単調なものになってしまう。
それを突くようにこのタイミングで攻撃を仕掛けて来たのだろう。

彼の脚の鉤爪はナイフのようであり、捕まってしまえば動きを封じられるだけでなく、大量の出血を強いられてしまうだろう……

765:始まりの惨劇◆gI:2022/01/22(土) 22:12

紀「っ!!!!!」

グッ・・・・・!

(紀は能力で相手の動きを止めると、そのまま地面へと猛スピードで落下させる・・・・・

こうなったら、自分の体への負荷なんていちいち考えずに、制限時間ギリギリまで能力を行使して戦い尽くすしか道は残されていない・・・・・)

>>764

766:無敵の鴉◆3.:2022/01/22(土) 22:49

>>765

《ギラッ》

紀が地面に落とした黒髪有翼の男は周囲を包む濃霧の中へと消え、自然落下し始めた紀の足元には無数の棘が生えた茨によって床の一部が覆われ、即席の棘床を形成している……

もし、このまま落下してしまえば、両足に棘が突き刺さり、機動力を封じられてしまう事になる。

更に、機動力を削がれた状態では霧に潜む者達からの攻撃を防ぐ事は出来なくなってしまうだろう

視界の悪さと人数の優位性を利用した巧みな戦術構築能力、そしてそれらさえも単純な戦力としてだけでなく、情報分析として用いる機転、これこそが霞鴉が三羽鴉たる由縁

767:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 03:54

紀「っ・・・・・!!!!!」

グッ・・・・・!

《危なかった・・・・・一秒でも反応が遅れていたら、全身に突き刺さっていた・・・・・》

(地面に落ちる寸前、自分自身を浮遊させてなんとか一時的に難を逃れる・・・・・

流石は八咫烏のメンバーの上位に位置する三羽鴉、といったところだろうか・・・・・

だが、こちらもやられているばかりではない・・・・・)

紀「そろそろ、こちらも反撃させていただくとしましょうか・・・・・」

>>766

768:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 04:02

>>767

霞鴉
『フフッ、少しは抵抗してくれないと面白くないからね?
さあ……君の足掻きを見せておくれ。』

濃霧の中に潜む霞鴉はそう言葉を告げる……
すると、その次の瞬間、紀の視界の端で小さく何かが光ると、その光に向けるようにして無数の羽根弾と鋭利な槍のような枝が紀の左右から迫る。

この濃霧の中では、敵味方の区別がつかず、同士討ちを起こしてしまいそうな状況でありながら、それが起こらなかった理由……

それは光の反射と拡散を調整する事で紀の背後や死角を発光させる事で目印とし、そこを中心に範囲攻撃を仕掛けさせたり、動きや位置を予測しているのだろう。

相手が感知しにくい、死角に小さな閃光を起こす事で同士討ちを避けつつ、相手の位置を相手には悟られないように知らせる………

これが霞鴉の戦力運用の法則の一つだ。

769:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 07:03

紀「くっ・・・!この程度で負けるわけには・・・・・っ・・・・・」

ぐぐぐっ・・・・・!

(左右からの攻撃を能力でギリギリ当たる寸前で磁石が反発するようにぐらつきながらも停止させることに成功する・・・・・

が、紀の体への負担が、じわじわと大きくなり始める・・・・・

だが、今の光で何故霧の中でも自分の位置がわかるのか、やっと理解出来た・・・・・

となれば、これを利用するという手もある・・・・・)

>>768

770:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 11:28

>>769

《ググググ…》

左右から迫る枝槍と羽根弾の数と威力が少しずつ増加している…

相手の攻撃のタイミングや位置把握方法がわかったとしても、それを活用する方法は限られている…

攻撃に専念する事の出来る八咫烏とは違い、防御と回避を行うだけでなく、現状を打開するための策を練り、実行しなければならない……

時間の経過と共に力の消耗は激化していく中、過剰な異能使用によるデメリットや反動が起きる前に打破しなければ…その先には死しか待っていない。

771:始まりの惨劇◆gI:2022/01/23(日) 11:56

紀「・・・っ、あ゙あっ!!!!!」

グォッ・・・・・!

(左右から迫り来る攻撃をなんとか別方向へと跳ね除ける・・・・・

「いいでしょう・・・・そこまでして私を怒らせたいのであれば、望み通り地獄を見せてやりましょう・・・・・!」

紀は限界を迎える前にやれるだけのことをやり、そして早い所ここから立ち去ろうと考える・・・・・

「さぁ、来るなら来なさい・・・・・」)

>>770

772:無敵の鴉◆3.:2022/01/23(日) 13:34

>>771

霞鴉
『面白いことを言うね。
地獄にいるのはキミだと言うのにね?』

次の瞬間、再び紀の左右から無数の枝槍と羽根弾が放たれる…

しかも、攻撃箇所を悟られないように場所を移動しながら攻撃をしているため、不規則に攻撃方向が変化しており、それが結果として周囲のあらゆる方向からの同時攻撃に繋がっている。

視力が使えない濃霧の中、一方的に攻撃される…
この不安と恐怖に押し潰される前に打開する術はあるのか…!

773:始まりの惨劇◆gI:2022/01/24(月) 05:55

紀「随分派手にやってくれるじゃないですか・・・・・」

カッ・・・・・!

(紀は霧の中で感覚を研ぎ澄まし、攻撃を紙一重で避けながら空中に向かって何かを投げる・・・・・

すると次の瞬間、辺り一帯が激しい光に包まれる・・・・・

恐らく閃光弾を投げたのだろう・・・・・)

>>772

774:無敵の鴉◆3.:2022/01/24(月) 06:11

霞鴉
「(この瞬間的な発光……
閃光弾……か。なるほど、光の反射をしやすい濃霧を利用して閃光の威力を引き上げたか……)」

霞鴉もまた、一時的に身体を完全に霞に変え、そこから身体を再構築する事で視界を回復させつつ、冷静に戦況の分析を行う。



霞鴉
「(けど……それが吉に出るとは限らないよ?
なにせ……突然視界を奪われた者は見えない敵を恐れて周囲を攻撃し始めるのだからね)」

霞鴉の読み通り、樹木使いと、有翼の異能力者の二人が周囲に無数の枝槍を振り回し、または羽根弾を放ち続け、互いに自滅し合うことさえも厭わずに無差別に攻撃を撃ち出して行く……

仲間意識が低いからこそ、互いに攻撃が及ぶことさえも厭わずに視界を奪われた瞬間に周囲への攻撃を行っている。

だが、肝心の二人の位置……
特に樹木使いの位置はこの濃霧に紛れて巧妙に隠されており、周囲を攻撃する枝槍も遠隔操作可能なものとなっている。

775:始まりの惨劇◆gI:2022/01/24(月) 18:33

紀「無差別攻撃、ですか・・・・・ナメないでもらいたい、私が幼少期過ごしたところなんて、こんな四方八方周囲への無差別な攻撃なんて当たり前、は日常茶飯事だった・・・・・」

(紀は幼少期、毎日が常に死と隣り合わせのスラム街、それも周りは砂埃で覆われることもあれば、銃を片手にうろつく大人がいることも珍しくない場所で孤独に育った・・・・・

霧の中でもある程度対処ができていたのは、幼少期に過ごした場所での経験が活きている証拠なのだろう・・・・・

常人ならばまず確実に避けることはありえない量の攻撃を、ひょいひょい避けてゆく・・・・・

「元戦争孤児を、ナメないでいただきたい・・・・・」)

>>774

776:無敵の鴉◆3.:2022/01/24(月) 19:48

>>775

《ガッ》

霞鴉
『遅いなぁ、判断も反撃も……
チャンスがあるのなら直ぐに攻撃しないと、こうして攻撃チャンスも潰されちゃうよ?』

紀は羽根弾と枝槍による無差別攻撃を避ける事が出来ていたものの、

反撃のためではなく、回避に専念してしまった娘とが仇となり、紀の背後に部分的に具現化された霞鴉の手が紀の襟を掴んで羽根弾や枝槍の方向へと強引に引き寄せる事で

その動きを封じ、そのまま羽根弾と枝槍による無差別な攻撃を紀に当てようとする…

777:始まりの惨劇◆gI:2022/01/25(火) 04:48

紀「わざわざそちらから来て下さるとは、ありがたい・・・・・」

ジー・・・・・

スウウゥゥゥッ・・・・・

(襟を掴まれた紀の首には、服で隠れていたものの何やら監視カメラのようなものが付いたベルトのようなものが巻かれており、次の瞬間、紀に向かっていた攻撃がいきなり現れた謎のゲートのようなものに入っては、もう一つ出現したゲートのようなものから出てきて、来た方向をスピードを維持したままそのまま戻り始める・・・・・

「貴方が霧になれるのであれば、私達もそれ相応の対処をさせてもらいます・・・・・私達のリーダーは、もうあなた達をロックオンしました・・・・・」)

>>776

778:無敵の鴉◆3.:2022/01/26(水) 13:48

>>777

霞鴉
『へぇ……その対策がどこまで通じるのか試してみなよ。』

枝槍と羽根弾の二つを空間転移によって返された事で事実上無効化されると、掴んでいた紀の襟から手を話し、掴んでいた霞鴉の左手が再び霧散する。

また、一度や二度返しただけでは濃霧に紛れた相手には当たらず、再度左右から羽根弾と枝槍が迫って来る……

この場にいる二体の鴉も少しずつ視力が回復して来たのか、命中精度も再び上がり始めており、幾らか閃光に対する対策も取って来てしまうだろう。

779:始まりの惨劇◆gI:2022/01/26(水) 14:40

紀「これは・・・・・思っていた数倍はキツイ戦いになりそうですね・・・・・」

(すると「どうです?提案なんですが、私は能力を使わずに戦います、ですからそちらも能力を使わずに戦う、というのは・・・・・仮にも表向きは名だけの正義を語る者達が、ただただ悪人を数人係で、しかも視界を遮ってまでボコボコにするというのはそこらのチンピラよりもよっぽどタチが悪いと思いますが・・・・・?」と、能力は使わずにお互い、人数の差は出るものの正々堂々と戦わないかと提案する・・・・・)

>>778

780:無敵の鴉◆3.:2022/01/26(水) 15:29

>>779

霞鴉
『フフッ、敵に対して提案するなんて愚かだね。
その提案に乗る輩なんて存在するのかい?』

次から次へと枝槍と羽根弾による波状攻撃が続く中、霞鴉は紀の提案を一蹴する……霞鴉に挑発や罠は通用しない……何故なら、自らの優位性を維持するために常に冷静沈着に戦況を分析し続け、相手の一挙手一投足に至る全てを"観察"しているからだ……



霞鴉
『いいか?正義を語れるのは勝ち続けた者だけだ。
敗者の語る理想は須く悪となる…
悪に等しいと糾弾されようと、独善的だと蔑まれようと、正義を語り続ける以上は勝ち続けなければならないんだ。一度でも敗北してしまえば……それはもう正義とは呼べない……呼ばれない。』

霞鴉は自らの正義に対する価値観を語る。
霞鴉が何故ここまで慎重に戦うのか……その理由は正義である事を維持するためだ。

善悪の価値観など幾らでも逆転してしまう事を霞鴉は知っている。
どれだけ心優しい者であっても……善人の行う善行だろうと、それと正義がイコールになるとは限らない。

悪人が善人を悪であると大衆に語り、力によって善人を捩じ伏せる事でその汚名の一切を押し付けることが出きると言うことを霞鴉は知っていた。

だからこそ、勝ち続けるために手段を選ばないようになったのだろう。

781:始まりの惨劇◆gI:2022/01/26(水) 17:24

紀「なるほど・・・・・価値観が古いですね・・・・・ごふっ・・・・・!」

(紀は能力の制限時間に突入し、吐血し始める・・・・・

勝ち続けた者だけが正義になるのなら、どんな悪でも勝ち続けたなら正義になるだろう・・・・・

正義も悪もどこまでが、どこからかという判別は難しいが、万条の一致の悪人ですら勝ち続ければ正義となりうる・・・・・)

>>780

782:無敵の鴉◆3.:2022/01/26(水) 17:38

>>781

霞鴉
『フフッ、何事も新しいモノだけが正しいとは限らないのさ。』

異能の過剰使用の反動によって吐血する紀を見ている霞鴉は濃霧の中、周囲の空間を静かに反響するような声量で何事も新しいモノだけが正しいとは限らないと応える。



霞鴉
『さあ、時間稼ぎはもういいかな?
ボク達の方はもう充分に稼げたよ。』

紀の話しに乗って正義について語った行為も、紀が何かを仕掛けるための時間稼ぎであったと察した上のもであったようで、視力の回復した翼腕の男が紀の背後から巨大な鈎爪のような脚を持って紀の体を捕らえようとする。

同じ手は二度も通じない……
もう閃光弾では視力を奪うことは出来ないだろう……

783:始まりの惨劇◆gI:2022/01/26(水) 18:01

紀「えぇ、やっとここまで来てくれました・・・・・」

スウウゥゥゥゥッ・・・・・!

(襲い来た翼腕の男が迫ってきたその時、先程と同じように男と紀の間に桜空の遠隔操作するワープゲートが出現する・・・・・

桜空「ようこそ・・・・・」)

シュンッ・・・・・!

・・・・・・

(桜空は男が迫ってきたその時に合わせてゲートを出現させることで相手の意思に関係なくゲートの向こう側へ来るように仕向け、そしてゲートを閉じた・・・・・

氷華の弟というだけあるからなのか、それとも狼谷の死が影響を与えたのか、明らかに以前よりもワープゲートの出現までの時間が短くなっている、つまりゲート展開が早くなっており、そして同様にゲートを閉じるのも早くなっている・・・・・)

>>782

784:無敵の鴉>>◆3.:2022/01/26(水) 18:44

>>783

霞鴉
『へぇ……そのワープゲートは少し厄介だったけど……
キミ達のリーダーでは彼を仕留められるだけの力は無いだろう?』

空中から滑空している状態であったため、速度が速いものの、その旋回力は低下しており、桜空のワープゲートを通じて彼の目の前へ移動させられると、そのまま桜空へ飛び掛かり、一気に制圧しようとする。




霞鴉
『それに……本命はこっちだ。』
《バッ》

紀の眼前に無数の枝槍が迫る……
濃霧に紛れているせいで何処に術者がいるのかわからない上に、遠隔で幾らでも攻撃できるため、霞鴉の力と相性が良い。

だからこそ、翼腕の鴉がこの場から消えてもまるで気にしておらず、平気で紀に対して追撃を加えて行く……

785:中川 隆次:2022/01/26(水) 20:53

>>783

ここで桜空が来たとあらば、もう一人忘れてはならない男がいる。

「へっ、漸く出番ってか?」

アーミーグリーンのモッズコートをたなびかせ、桜空のワームホールの一つをくぐり抜けた。

「よう、皆さんお揃いで。これだけ豪華な面子で紀ちゃん一人お出迎えとは、サービス精神旺盛ですなあ」

ミュージカルでもしているかのような仰々しい仕草をしながらの軽口。しかしその内に秘めたる闘志と怒りは、確かに彼の中で渦巻いている。

「んじゃ、こっちも相応の礼儀を尽くさねえとなぁ?」

瞬間、虚空を掴む。
否、掴んだのは虚空ではない。その手には既に形成された棒術用鋼鉄棍が握られていた。
それを風切り音と共に一通り振り回し、構える。

「そらよっ!」

そして目にも止まらぬ速さで踏み込み、紀に迫っていた枝槍を全て粉砕。

「おーっとっと、ちょいとやり過ぎたかねぇ?」

素人にはほぼ見切れない程の動きをしたにも関わらず、息は全く切れていない。

【暫く出番がなかったので、独断で『桜空と一緒にきた』ということにさせて頂きました。もし展開的にまずいようなら直ぐ撤退させます】

786:無敵の鴉◆3.:2022/01/26(水) 23:56

>>785

霞鴉
『へぇ……これで手数の優位性は崩れた訳か……』

霞鴉
『フフッ、でも残念だったね。
増援が来るのなら……あと数万は用意しないとこの"数的優位性"は崩せないよ?』
《シャッ》

あくまでも霞鴉は視界を奪い、部下の姿を隠す事に専念している。
まだ自分が戦うべきではないと考えているから、それとも霞鴉自身は霧化と濃霧生成しか異能の範疇に無いからなのか……

その真相は謎だが、中川が新しく増援として現れた事で、無数の枝槍が今度は中川の足元のコンクリートを突き破って伸び、中川の体を貫こうとする。

787:始まりの惨劇◆gI:2022/01/27(木) 04:04

ドゴォッ・・・・・!!!!!

桜空「ほらほらどうしたデカブツ、こっちだこっち」

(桜空の身体能力が、意見よりも増している・・・・・

相手の行動を先読みしたかのように華麗に避けては、腹部への強烈な一撃をおみまいする・・・・・

桜空の目には氷華とはまた違った強い意志が宿っている・・・・・)
>784

桜空「中川、俺はこいつを何とかする、悪いがお前は紀の助っ人になってくれ、片付き次第手助けへ行く、くれぐれも〇すなよ?」

(桜空は翼腕の男をゲートの先で何とかするので、そっちは紀の手助けになってくれと言う・・・・・

「言っておくが、マジで危険だと判断したらすぐに止めに入るからな・・・・・」

ゲートを閉じる寸前に中川へ忠告をしておく・・・・・)

>>785

788:無敵の鴉◆3.:2022/01/27(木) 05:38

>>707

【桜空vs鳥人の鴉】


鳥人の鴉
「この野郎……!!!」

最初の掴みかかりを避け、更にカウンターとして強力なボディブローを受けるが、小柄な桜空では物理攻撃において最も重要な体重が無いため、決定打にはならず、

空中へその衝撃を逃す事でダメージを最小限に抑えた上に、距離を取り、反撃として無数の羽根弾を打ち込んで桜空を撃ち抜こうとする。

桜空には相手を殺傷するつもりは無くとも、それを知らない鴉は、敗北=死と言う事を認識しているため、死に物狂いで抵抗してくるだろう……

789:中川 隆次:2022/01/27(木) 18:18

>>786、787

(……来る!)

僅かながら伝わるコンクリートからの振動。偶然地震が起こったなどという能天気な認識は持たない。

「前に俺が使ったのと似たような手だな!」

故に対処はしやすい。鋼鉄棍を一瞬でスレッジハンマーに変え、思い切り振り下ろす。
豪快な一撃が枝槍を全て砕いた。

「まだだぜ?」

それだけに留まらず、直ぐ様スレッジハンマーを無数の細長いドリルに変化させ、先端の砕かれた枝槍全てに掘削させ始める。

(こいつは見たところどう見ても枝だ。てことはそれを伝って掘り進んでいけば本体にたどり着ける筈)

鋼鉄の螺旋錐は異形の樹木に食い込み、食い荒らす。

「ん? ああ、わかってますよ大将」

桜空からの非殺傷に徹しろという命令を快諾する。もう彼が生半可な覚悟でないことは思い知らされた。ならばその信念の為に尽力するまで。

(尤も……『非殺傷による不利益』も受け入れる覚悟を持ち合わせてない場合は、その限りじゃねえけどな)

その時は躊躇なく反旗を翻し、狭量な独裁者を討とう。

790:始まりの惨劇◆gI:2022/01/27(木) 18:46

桜空「・・・・・さて、これで思う存分やり合えるってわけだ・・・・・」

ズッ・・・・・!

(桜空はゲートを出現させ、もう一つの転送先に繋がるゲートを相手の方向へ、だがギリギリで当たらない位置に相手の羽根弾を跳ね返す・・・・・

「どうした?見た目だけじゃなくおつむの方も単細胞か?」)

>>788

紀「気をつけなさい、奴らこの霧を最大限に活かして攻撃を仕掛けてくる・・・・・」

(駆け付けてくれた中川に忠告をする・・・・・

どう転んでも八咫烏側が有利なこの状況、ファースト側に一人加勢したところで逆転できるほど甘い戦いではなく、二人まとめてやられる可能性も十分にある・・・・・)

>>789

791:無敵の鴉◆3.:2022/01/27(木) 19:42

>>790

【中川vs樹木使い】



《メキメキメキメキメキ…》

術者に近づけば近付くほどに樹木は強度を増しており、その根本を掘り進める速度や、螺旋錐の磨耗も激しくなってしまう……

更に、その樹木そのものに高い再生力と生命力があるようで、空洞になった箇所も僅か十秒足らずで埋まってしまう上に、砕かれた箇所から細長い鞭のような枝が生え、硬度や殺傷力は落ちるが、その手数と一本一本の速度によって中川に反撃しようとする。

中川の読み通り、この樹木の根元には、樹木と半信が一体化した術者が潜んでいる。

また、この異能はあくまでも一本の樹木を介して攻撃を行うといった性質のものであり、複数の樹木を同時に生成して操るのでは無く、一本の樹木の枝を分裂させたり増殖させる事で攻撃をしている。

792:無敵の鴉◆3.:2022/01/27(木) 20:00

>>790

【桜空vs翼腕の鴉】


翼腕の鴉
「ふざけやがって!この餓鬼がァ!!」

翼腕の鴉は遠距離攻撃は効果が無いと言うことや、挑発を受けて頭に血が登った事で近接攻撃を仕掛けようと、両足の巨大な鈎爪を剥き出し、それによって桜空に向けて再度飛び掛かる。

翼を持ち、自由に空を飛べると言うことからその速度はかなりのものだが、その分動きも単調になってしまっている……

空間移動させる事が出来れば相手の攻撃を無力化させる事も出来ると思われるものの、それだけでは相手を倒す事も出来ない。

更に……この鴉の後には霞鴉も控えているため、悪戯に異能を使うのは得策とは言えないだろう。




【紀vs霞鴉】


霞鴉
『部下二人は暫くは使えないか……
仕方がない、こうなればボク自身も戦うとしよう。』
《ザアァァァァァァァァァァァァァァ……》

霞鴉は紀の前、6m程前方にて、周囲を覆う濃霧の一部が集束し始め、人の形を成すと、そこにはカランビットナイフを持った綺麗な白髪に碧色の瞳をし、右目が髪で隠れ、黒いスーツのような服に身を包んだ霞鴉が現れる。

漸く霞鴉が姿を見せたのだが、彼女の先程の発言から霞鴉一人で幾万人分の戦闘能力を持っている事がわかるため、無策で現れた訳ではないのだろう。

793:始まりの惨劇◆gI:2022/01/27(木) 21:29

桜空「お前が猫だとするなら俺はネズミだが、ネズミはちいせぇ分動きが早いらしいな、正に今の俺とお前じゃないか・・・・・」

スッ・・・・・

(桜空は小さい分、その小ささを戦闘で活かし、攻撃を見切って避ける以外に身軽さで攻撃を避けるということも出来る・・・・・

体格差という部分では桜空の方が一歩も二歩も有利なような気もするが、相手は相手でその凶暴さと爪を活かした猛攻で攻めてくる・・・・・

桜空の目的は相手を〇すことではなく、相手の動きを完全に止めることであり、タイミングを見計らって不意打ちを仕掛け気絶でもさせることができればいいのだが・・・・・)

紀「やっとお出ましですか・・・・・」

(こちらはもう能力のせいでかなりボロボロなのに、相手はやっと姿を現したことから、相手にとっては今までは単なるお遊び程度であり、これからが本当の地獄の幕開け、といったところか・・・・・)

>>792

794:無敵の鴉◆3.:2022/01/27(木) 23:45

>>793


【桜空vs翼腕の鴉】


翼腕の鴉
「ふん、俺は空を舞う大鷲だ!
鼠も猫も俺にとっちゃ餌でしか無い!!」

顔に血管を浮かべながら、爪による捕獲を避けられると、それを最初の回避の時点である程度予見していたため、爪を避けられて直ぐに刃のような両腕の翼を桜空に向けて至近距離で振るう事で追撃を加えようとする。




【紀vs霞鴉】


霞鴉
「キミだけは私の手で葬った方が安定すると思ってね。
なに、キミを葬った後、残りは全て部下達に任せるさ。」
《ヒュッ》

紀を観察し、彼女の異能でサポートをされると厄介であると思ったからか、部下の二人がそれぞれ敵対者と戦い始めた事で自分の手で後方支援に長けた紀を先に潰すと言う。

そして話し終えた瞬間、霞鴉は右手に持ったカランビットナイフではなく、左手を紀の顔に向けて伸ばす。

人間は反射的に目の前に高速で迫るモノを見ると後ろへ仰け反る癖がある。その反射的に相手が後方に下がるだろう事を見越し、一気に紀を地面へと押し倒し、回避も防御も出来ない状態へ持ち込もうとする。

今この場で霞鴉を倒す事が出来れば……
三羽鴉の一羽を失わせ、圧倒的に不利な現状を覆す転換点にする事が出来るだろう。

795:始まりの惨劇◆gI:2022/01/28(金) 03:21

桜空「その餌に遊ばれてるようじゃあ、空を舞う大鷲が聞いて呆れるな・・・・・」

ドガッ・・・・・!

(自分の足元にゲートを出現させ、相手の頭上に移動するとそのまま踵落としをおみまいする・・・・・

そして、相手からの反撃が来る前にまたゲートで別の場所へ移動するという、自分の能力を最大限に活かした戦い方をする・・・・・

こうしている間にも桜空は、相手を〇さずにどう倒すかを考えている・・・・・)

紀「言っておきますが、タダでは捕まりませんからね・・・・・」

グサッ・・・・・

(忍ばせていたナイフを能力で操り、相手の右手を貫通するように猛スピードで突き刺す・・・・・

紀自身、戦闘経験だってかなりある、自分が後方に下がったところを何かするつもりなのだろうということは大体わかる、体を霧にできる相手にこの攻撃が通用するかどうかはわからないが、相手の予想から少しでも逸れた結果になるのなら、徐々に相手の戦いの策を崩すことも少なからず可能だろう・・・・・)

>>794

796:無敵の鴉◆3.:2022/01/28(金) 11:51

>>795

【桜空vs翼腕の鴉】


《ガッ》

翼腕の鴉
「餌が生意気に動き回ってんじゃねぇよ……!」
《メキメキメキメキメキ…》

桜空の一撃が鴉の頭に直撃するが、やはり致命傷には至っておらず、それどころか右翼の一部の異能を解除して桜空の左脚を掴み、翼の代わりに顔の一部を黒い嘴に変えて桜空の頭を突き刺そうとする。

だが、これは逆に鴉の高速移動や飛行と言った機動力を自ら捨てて攻撃に転じているため、ここで強力な一撃を逆に加える事が出来れば勝利出来るかもしれない。

797:無敵の鴉◆3.:2022/01/28(金) 12:33

【紀&霞鴉】

霞鴉
「フフッ、キミの異能は既に把握しているよ。」

紀の放ったナイフが霞鴉に向けて勢いよく飛び出すものの、霞鴉は身体の一部を即座に霧に変えることでナイフを避けると、そのまま伸ばした左手で紀の顔を掴んで一気に押し倒す。

既に先程の戦いで、部下達を介して紀が遠隔で物体を動かす異能であると言うことは把握していた。それに対して自分は瞬時に体を霧に変えることが出来る異能を持つ。

相性におけるジャンセンでは既に勝っていると言っても過言ではないだろう。



霞鴉
「一矢報いる事が出来るなんて思わない方がいい。
何せボクは……"無敵の鴉"なのだからね……!」

そのまま霞鴉は逆手持ちになっているカランビットの刃を殴るようにして突き出す事で紀の喉元を切り裂いて絶命させようとする……

798:始まりの惨劇◆gI:2022/01/28(金) 12:59

桜空「くっ・・・・・!?」

グッ・・・・・!

(脚を掴まれるものの、その身軽さで相手の攻撃を頬に掠る程度でギリギリで避けると、相手の片目に指を突っ込む・・・・・

自分の力ではまともなダメージを与えることは難しい、だが人間誰もが急所である部分を攻撃すれば、大抵の者は一時的に怯む・・・・・)

>>796

ぐぐぐっ・・・・・!

紀「・・・・・っ・・・・・!」

(能力で、相手の腕の動きを止めるものの、完全に止めるというよりかは、何とか力を振り絞ってやっと片腕を止めることが出来る程度なのか、磁石同士が反発するような感じで相手の攻撃を止めている・・・・・

悪足掻きとは正にこのことか・・・・・)

>>797

799:無敵の鴉◆3.:2022/01/28(金) 13:19

>>798


【桜空vs翼腕の鴉】

翼腕の鴉
「ぐああああああッ!!?
テメェ………!!!」

片目を潰された事でますます怒り狂い、今度は両足で桜空の両足を掴み、両足に備えた鈎爪によって桜空の両足を潰し、完全にその機動力を潰そうとする。

急所だけじゃない、突然の激痛によっても人は怯む。
それを知らしめるようにして反撃を加えて行く……



翼腕の鴉
「片目を潰した程度で図に乗るなよ……!!!」
《グアッ》

そして、ここで再び嘴によって桜空の頭を割ろうと、ヘッドバンドをする要領で頭を突き出す。

片目を潰されようと、既に至近距離にいて、攻撃のほぼ全てが通るようになった今では、視力を潰されようと相手の位置を常に把握していられる……

800:無敵の鴉◆3.:2022/01/28(金) 13:23

【紀vs霞鴉】

霞鴉
「へぇ?目が見えなくても使えるんだ?
だけど無駄だよ、既に部下達との戦いでかなり消耗したと言うのはわかっている。"これ"もいつまで持つかな?」

霞鴉は馬乗りの状態である事を活かして右肘を少し折って右腕に全体重をかけ、そのまま紀の異能による制止を押し切って紀の喉元を切り裂こうとする……

霞鴉の左手は未だに紀の顔を抑え続け、その視界を遮り続けているものの、既にカランビットナイフの刃は紀の喉に当たっており、一瞬でも気を緩めてしまえばそのまま喉を切り裂かれてしまうだろう。

801:中川 隆次:2022/01/28(金) 17:24

>>791

紀一人の状態から自分達が加勢したことにより、頭数だけは五分五分へと持ち込めた。
問題はやはり紀の消耗具合である。彼女にも気を配りながら戦わなければならない。

「その為にも……」

巨大な鋼の扇子を作り出し、横溜めに構える。

「どおおおりゃあああああっっ!!!」

凄まじい勢いで振り抜く。鍛え上げられた己の筋肉だけでなく、能力で扇子自体も加速させることで超高速の一閃を実現する。結果、周囲を覆っていた濃霧は暴風に退かされ始める。

「うし、これでくっきりはっきり見えるようになるだろ」

扇子を足元に突き立て、ニカッと笑う。
いまいち視認し辛かった桜空と紀の様子が一目瞭然となる。とりあえずはどちらも致命的な事態にはなっていないようだ。

「おおっとと、こっちも火の粉を払いますかねえ!」

瞬時に鋼鉄棍を再形成。
既に目前まで迫っていた新たな枝を、残らず叩き落とす。

「さーて、そろそろ本体の樹が見えてくる筈だけどな……」

風圧により掻き分けられていく濃霧。鋼鉄棍を肩に乗せ相手の出方を窺う。

「っておいおい! 割りとシャレにならねえ事になってんな!」

ふと紀の方へ視線を向けると、なんと霧の者に今にも止めを刺されそうになっている最中だった。
少し目を離した隙にこれか。あの霧の奴、思った以上にやるようだ。

「させるかよ!」

すかさずパチンコ玉の指弾を撃つ。
こういった緊急事態には、予備動作も使用リソースも少ないこの技が便利である。
銃弾と遜色ない速度で飛ぶ小鉄球は、そのナイフを持つ腕を貫かんと迫る。

「桜空っっ!!!! 仲間が殺されそうになってるぞ!! どうするんだ!!」

喉がはち切れんばかりの勢いで叫ぶ。
非殺傷を通し抜き八咫烏の殺戮行為を許すか、それとも仲間を助ける為に殺しに手を染めるか。

桜空の、選択はーー

802:無敵の鴉◆3.:2022/01/28(金) 18:17

>>801


《グアッ》

周囲の濃霧を払い、視界をある程度確保した事で紀の危機状況が判明したものの、戦場において不用意に周囲へと注意を分散するのは直面した敵対者に対する注意が欠如するため、悪手にしかならない……

打ち砕いた枝の一本一本にはそれほど異能による強化が施されていないと言うことはつまり、幾らでも即座に再生可能と言うことであり、砕かれた次の瞬間にはもう再生し終え、再生したばかりの枝槍がほぼ全方位から中川の体を貫こうと迫る。

また、そろそろ術者のいる根元へ近付けたと思いきや、術者が近いこともあり、根元部分と言う局所的にだが、異能か集中している事もあり、鋼をも超す硬度となった樹木によって阻まれてしまう。



樹木使い
「………!!」

だが、絶望的なままと言うわけではなく、紀と霞鴉の姿が見えたと同時に、その奥にある濃霧の中に地面に両手を付けた人影が見える。

位置的にもその人影こそがこの樹木使いの本体であるのだが、中川と樹木使いまでの距離は優に20mはある上に、何処から新しい枝槍を生やして来るかわからない……

803:中川 隆次:2022/01/29(土) 01:18

>>802

戦場において頭数が減るのは、そのまま敗北への一歩。故に周囲の仲間を、余裕のある内に気遣っておくのは寧ろ定石といっても過言ではない。目の前しか集中できないようでは、それこそ早死にが待っているだけである。

「! くそ、壊したそばからこれかよ……!」

即座にコイル式ジャンプ台を形成、空高く飛び上がった。
恐ろしい再生速度だ、普通のやり方ではジリ貧になる。

(……仕方ねえ『修行の成果【おくのて】』の一つを使うか!)

今こそ虎の子を白昼に晒す時。

「そうらっ!! 手足のどっかは覚悟しな!」

意を決し、円盤型のブレードを生成、フリスビーの要領で空中から投擲する。数は2つ、樹木使いと霧使いの両方を狙った。
丸鋸、ソーサーなどの通称を持つそれは、高速回転を以て彼らを襲う。

……と、これだけならば強化された樹木で防げるだろう。

(けどこいつはそうもいかねえぜ?)

何故ならその円盤刃の刃先部分はある鉱物で出来ていた。

黒曜石。
外観は黒または茶色の半透明。ガラスとよく似た性質を持ち、脆いという欠点はあるが、割ると非常に鋭い破断面(貝殻状断口)を示すことから先史時代より世界各地でナイフや鏃(やじり)、槍の穂先などの石器として長く使用された。

(で、その凄ぇ切れ味の理由ってのが……)

刃先が単分子レベルの厚みしかないのだ。この特性により、他に類を見ない程の切断力を発揮する。
これが『修行の成果【おくのて】』の一つ。徹底的な己の見直しと鍛練の結果、黒曜石をも支配下に入れるに至った。

804:無敵の鴉◆3.:2022/01/29(土) 01:51

>>803

樹木使い
「…………ッ!!」

樹木使いは両手を樹木そのものに変えているため、一度異能を解除しない限りは動くことが出来ない。かと言って立ったまま両腕を樹木に変えるとその樹木そのものの重さからいずれにせよ動けなくなる……これが樹木使いの持つ異能の代償の一つ。

中川の投げた黒曜石の円盤に対し、その刃の側面を何百何千と同時に殴るようにして地中から次々と夥しい数の枝槍……いや、これまでのように貫くのではなく、命中するための面積を広げ、打撃力を引き上げた強化した樹木を大量に伸ばすことによって、自分と霞鴉に向かった黒曜石の円盤を叩き割り破壊しようとする。

黒曜石の硬度はモース硬度に換算して"5"
これは通常の石と大差無い硬度であるため、黒曜石は脆く、割れやすい。この打撃を受けてしまえば成す術もなく砕かれてしまうだろう……

更に、薄さに特化した事が仇となり、物質そのものの密度も低く、一度砕かれてしまえば実質的に無効化する事が出来る。

もし、これが相手の不意を突くような形で繰り出していれば……或いは防御技を持たぬ者に対してであれば読み通りに撃破する事が出来ていただろう。



樹木使い
「こんなところで死ぬ訳には行かない……!
悪がいるからみんな苦しみ悲しむ……
何人にも金鵄様の邪魔はさせない……!!」

樹木使いもまた死に物狂いでそう簡単に勝ちは拾えない。
名も無い鴉にも守りたいもの、譲れない信念がある。
だからこそ、最後の最後まで足掻き、限界を超えてでも自らの力で抵抗し続ける。

樹木使いが戦う理由はたった一つ。
"誰も苦しまない、悲しまない世界にする"
金鵄がもたらすその世界こそ、自分の命を捨ててでも叶えたい理想だ。

故に樹木使いは反撃に転じる。
両腕の一部である樹木から再生した無数の枝に無数の棘を備えさせ、貫くだけでなく、それに触れるだけでも裂傷するように茨へと変異させた上で、空中に飛び上がった後、自由落下して来るだろう中川を追うようにして無数の茨を伸ばす。



樹木使い
「お前達には何の信念も理想も無いだろう!?
あったとしても他者を未来永劫苦しめるだけの欲望だ!!
そんな奴らに……邪魔はさせない!!!」

805:鴉の夢◆3.:2022/01/29(土) 02:07

【八咫烏の過去】


氷華
「私の望みはただ一つ。
苦しみも悲しみも無い楽園のような世界にする事だ。」

樹木使いの脳裏にはかつて、氷華が金鵄になって直ぐに開いた就任式の際の演説の一部が蘇る。



氷華
「私はかつて、悪によって両親、故郷、弟を失った……
この場にいる者の中にも何かを奪われた者も多いだろう。」

氷華
「だが、私は単に全てを奪った悪に対して復讐がしたい訳じゃない。
私と……いや、私達と同じような悲惨な目に合い、人間として生きられただろう時間を、人生を奪われる者が現れないような世界を作り上げる。」

氷華
「例え私が命を落とすことになろうと……私はこの悲劇の連鎖を絶ち切り、何者にも奪われる事の無い、苦痛も、恐怖も、絶望も、悲しみも無い未来を創る……!」


樹木使いと、翼腕の鴉の二人も、この時の氷華の語る理想に、自分の理想を重ね、心の内に誓った。
"このお方と共に、このお方の理想を叶えよう"と……

樹木使いも、翼腕の鴉も、過去に理不尽な悪に人生を狂わされた者の一人であり、復讐に取りつかれ、闇雲に悪とされた者達を葬り続けてきた……
だが、氷華の持つ圧倒的な力と才、そして頑なな信念が二人の心を掴んだ。

この二人の目から見えた氷華は、先の見えない復讐と憎悪の闇を彷徨っていた二羽の鴉に進むべき道を教え、暗闇を照らしてくれた存在。

それはまさに闇を払う"太陽"のように……

806:始まりの惨劇◆gI:2022/01/29(土) 13:54

桜空「っ!!!!!ぁぁあああああぁあああああああああああぁぁぁぁああっ!!!!!」

バキバキバキボキボキィイイッ!!!!!

(両足を潰され、骨が折れていくのがわかる・・・・・

そして、更なる追撃として頭突きを御見舞してこようとする相手に桜空は・・・・・

「っっ!!!!!」

ゴッ・・・・・!

桜空も負けじと頭突きをし、威力を相殺して何とかしようとする・・・・・)

>>799

紀「・・・・・っ」

《もう・・・・・ダメ・・・・・》

ぐっ・・・・・ぐっ・・・・・!

(紀も、能力の限界を超え何とかギリギリで抵抗していたものの、とうとう自分の死を悟り始める・・・・・

が、最後にとことん抵抗してやろうという意思はまだ残っており、その執念が自分の首とナイフの先端の間を数ミリ空けることに成功する・・・・・)

>>800

「中川!!!!!私の生死よりも目の前の的に集中なさいっ!!!!!」

絶体絶命とも言える中、中川に自分が今死にそうになっているこの状況に気を取られずに、目の前の敵をねじ伏せることに集中するように叫ぶ・・・・・

本来ならばもう大声など出せないはずだが、最後の火事場の馬鹿力というやつか・・・・・)

>>801

【一応、今桜空は紀や中川さんがいる場所とは別の場所で戦っているということになっています!わかりづらくてすみません!】

>>中川さん本体様

807:無敵の鴉◆3.:2022/01/29(土) 15:27

>>806

翼腕の鴉
「ぐがッ……!!?
こ…の……石頭が……!!」

鴉の繰り出した嘴と桜空の額が激突すると、鴉の嘴が砕け、頭突きの衝撃を諸に頭部に受けてダメージを受けるが、それは桜空も同じであり、高い硬度を誇る嘴と激突した事で彼の額にも致命傷にはならないものの、少なからず傷が出来る。

だが、桜空の両足には鴉の巨大な鉤爪が深々と突き刺さっており、総ダメージ量で言えばまだ鴉の方に分がある……



翼腕の鴉
「俺はまだ負けねぇ……!
負ける訳にはいかねぇんだよ!!」

とは言え、少しでも距離を空けられれば鴉から桜空へ攻撃する手段が無いため、再び両腕を翼に変え、至近距離から無数の羽根弾を撃ち込んで一気に桜空を仕留めようとする。

鴉にも負けられない理由がある。
こんなところで死ぬ訳にはいかない、何が何でも氷華の理想を叶える……そのために自分達はいるのだから。

808:無敵の鴉◆3.:2022/01/29(土) 16:10

【紀vs霞鴉】

《ザアァァァァァ…》

霞鴉
「惜しい……」

あと一息で紀の首を斬れたにも関わらず、紀の最後の最後、執念から成る異能によって少し押し返されたところに、中川の打ち出した小鉄球の風切り音を聞いて、自身の体を一瞬にして霞に変える事でその攻撃を透過して回避する。



霞鴉
「助かった……って思っているところ悪いけど……
次は無いよ?」

霞鴉は紀から10m離れた場所で新たに霞の中から具現化すると、まるで今のように追い詰める事など何時でも出来ると言わんばかりに不敵な笑みを浮かべて紀に対して言う。

また、自身の体を一旦霞に変えた後から、中川が吹き飛ばした濃霧が再び戦場に戻り始めており、現在霞鴉の立っている場所はまさに戻り始めた濃霧がある場所となっている。

809:始まりの惨劇◆gI:2022/01/29(土) 19:17

桜空「それは俺だって同じだ・・・・・!!!!!」

スゥッ・・・・・!

(桜空は再びゲートを出現させ、転送先を真上にすることで自分に攻撃が当たるのを阻止する・・・・・

が、やはり防御に使用している辺り、桜空自身も自分の能力では相手を倒すことは出来ないと薄々察知しているようにも見える・・・・・)

>>807

紀「あなたもしつこい人ですね・・・・・」

(もう力がほとんど残っていない紀は、精神的にもかなり追い詰められており疲れ切った笑みを浮かべては霧鴉のことをしつこい人だと評価する・・・・・

相手のまだまだ余裕と言わんばかりの表情に怒りが湧いてくる・・・・・)

>>808

810:無敵の鴉◆3.:2022/01/29(土) 20:22

>>809

【桜空vs翼腕の鴉】


翼腕の鴉
「ハハハッ!それじゃあ……この距離ならどうだ!!」
《ググググ……》

ゲートによって大きく広げた翼から放つ羽根弾を全て頭上へ転移させられると、広げた翼を盾にして防ぎつつ、桜空の両足を食い込む鴉の両足に力を強め、そのまま桜空の両足の筋肉をも握り潰そうとする……

羽根弾を防ぐことは出来ても、既に接触している箇所からの攻撃には対応のしようが無いだろう……

だが、鴉の方も無傷では無く、翼で防ぎきれなかった羽根弾によって鴉自身もダメージを受けており、身体中に裂傷が出来ている。



【紀vs霞鴉】


霞鴉
「言っただろう?ボクは勝ち続けるためには手段を選ばないと……」
《スッ》
【霧幻爪(ファントムクロウ)】

霞鴉は周囲の濃霧に溶けるようにしてその姿を消した次の瞬間、紀の右後ろに現れ、殴り付ける勢いに乗せて紀の首を切り裂こうと襲い掛かる。

体の霧化と実体化を瞬時に繰り返す事で瞬間移動するようにして相手の近くへ移動し、相手の死角から斬撃を繰り返す……

手負いの紀を相手にこれだけの手段を用いることから、霞鴉には正攻法で戦いをするつもりは毛頭無いのだとわかる。

811:中川 隆次:2022/01/29(土) 21:09

>>804

(くそ、やっぱここからじゃ遠すぎるか……!?)

周囲に本人の姿が見当たらない状況では、流石に声は届きはしないか。

「うげぇ、これも駄目かよ……」

貴重な手札の一つを切って尚、事態は好転しない。胸中に焦りが募る。
そんな中、樹木使いの言葉に耳を傾ける。

「……」

悪がいるから。
理想。
欲望。



「自惚れんな」

射抜き殺さんばかりの視線を向けた。
脊髄に熱が走る、神経が機敏になる。
魂が奴を赦すなと叫ぶ。

空中で手甲と脚絆を形成、刺で手足が傷付かないよう対策する。

「てめえらのソレは信念でもなんでもねえ」

目で追うのがやっとの速さで拳打と蹴りを打ち込む。刺の枝は悉く打ち砕かれ、着地を許してしまう。
返す刀でアッパーカットを放ち、また枝の一つをへし折る。
続けて流れるように回し蹴り。更に一本ひしゃげさせた。

「ただの自己陶酔だ」

枝が強くなっているなら、こちらも同じこと。それも手甲と脚絆という、体に密着するものの関係上、強度も『馬力』もこちらが優位である。
言い換えれば、この手甲と脚絆は、防具とマッスルスーツを兼ねていた。

……しかし、

「しゃらくせえ!」

それでも、押し切れない。膠着状態から競り勝ってはいるのだが、いかんせん『押し』が遅すぎる。こうしている間に仲間が死んでは意味がない。それに加え、こちらも徐々にかすり傷などを付けられ始めていた。

(これでも駄目だ、もっと別の方法を……!)

そう判断するやいなや、手甲と脚絆を円形盾に変化させる。枝の濁流が押し寄せ早々に軋みを上げた。あと数十秒もすれば無惨に破壊されるだろう。

「さぁて、いっちょ試してみますか!」

ある合金を紐状に無数に形成、高速で蛇が這うような動きで全ての枝に絡みつかせた。
すると……



3000℃もの火花が枝の表面を包んだ。



その金属の正体はフェロセリウム。
鉄とセリウムの合金である。木の肌のような表面が荒い物で高速で擦ると、高温の火花を起こす。UN1323(クラス4.1(可燃性物質)容器等級 II)に分類され、輸送する際には定められた容器や方法を用いなければならない程の代物。

瞬く間に枝が燃え上がり始める。ここまで高い温度では最早霧による湿度も、ましてや強度など関係ない。
加えて、全ての枝を隆次一人に向けていたことが事態を加速。
火の手はあっと言う間に燃え広がり『隆次の周囲』というごく狭い空間にしか展開していなかった枝達は、ものの数秒で全て炎上する。

「いくら理想が崇高でも、そこに至る道程が間違ってちゃ意味ねえんだよ」

【畏まりました、ではそのように描写します】

>>主様

812:無敵の鴉◆3.:2022/01/29(土) 21:48

>>811

【中川vs樹木使い】

樹木使い
「……………なッ!!」

手数でも物量でも此方が勝っている上に、じきに霞鴉が紀を仕留めて此方へ増援に来る。そうなればもはやこの優位性が崩れることは無く、圧勝できると考えていた矢先、生成した無数の枝の全てが瞬く間に焼き尽くされて行くのを見て驚愕する。

予め、バオバブの樹のように水分を樹木の中に蓄え、更に周囲の濃霧から水分を常時補充することで山火事に合おうとも耐えきれる程の耐火性能も備えていたのだが、それも3000℃の業火を前に意味を成さず、瞬く間に燃え散って行く。



樹木使い
「ぐ………ああぁぁぁぁぁぁッ!!!」

樹木と一体化していた事が仇となり、地中に伸びていた樹木本体と、樹木と一体化していた両腕を介して樹木使いの全身にまで炎が燃え移り、地面を転がりながら全身を覆う炎を必死で消そうとする。

こうなった以上、もはや勝敗は決した。
中川が巻き起こした炎によって周囲の建物にまで燃え広がり、窓ガラスや建物の壁をも焼き焦がし、風と共に周囲へと炎は勢いを止めること無く燃え広がって行く……

悪とされる組織を潰して回っていた鴉達と、街や、そこに住む人々を危険に晒し、実害を出してまで正義とされる鴉を倒そうとする中川……

この様子を端から見ればどちらが悪なのか判別できる者はいないだろう……



【あれ?そう言えば自然界にあるモノしか操れないんじゃなかったんですか?合金とかは明らかに人工になっていますよw】

813:中川 隆次:2022/01/29(土) 22:50

【セリウムも立派な金属なので、鉄との合金状態での使用も問題ないと判断しました。また、先程自分でプロフを確認したところ『石、砂、金属、宝石といった、地面に由来する物質を生成、操作出来る。』とあったのでやはり問題はないかと。どうしてもまずいようなら直前の投下を書き直します】

>>主様

814:◆3.:2022/01/29(土) 23:50

>>813

【流石に合金とかもありとかになると分子操作や原子操作レベルも可能になるので、合成とかにも生成できるサイズや、数に限界があるか、それを使う度に生死に関わるような代償がかかるようにして下されば特に問題は無いですよ。

また、地面に由来するモノであれば無条件で操れるとなると、普通にボスキャラである三羽鴉以上になるので、そこを調整して頂けると幸いです】

815:始まりの惨劇◆gI:2022/01/30(日) 06:19

桜空「ぐっ・・・・・!?」

(意識を保っていられるのが不思議なくらいの強烈な激痛・・・・・

しかし、桜空は激痛に耐えながら「俺ばかりに気を取られていたようだな・・・・・!」とニヤリとして言い放つ・・・・・

直後、天井の蛍光灯が割れ、破片が相手めがけて落ちてきた・・・・・

桜空が転送先を上に向けて攻撃を回避していたのは、これが狙いだったのだ・・・・・)

紀「徹底的に相手を叩き潰すそのやり方、敵ながら評価します、ですが・・・・・」

ゴッ・・・・・!

(相手が実体化し右後ろに出現するのとほぼ同時に、紀は右後ろへと振り返ることなく拳を振るう・・・・・

実体化した状態から、また体を霧に変えて溶け込んでゆくその前に、こちらから反撃に出る・・・・・

相手は最後の最後まで抵抗してくる自分を仕留めるためならば、仕留めるには絶好のやり方である背後からの不意打ちも仕掛けてくるだろうと、霧鴉が離れた直後にどの角度で攻撃されても対応できるよう、覚悟を決め感覚を研ぎ澄ましていた・・・・・)

>>810

【ありがとうございます!】

>>中川さん本体様

816:無敵の鴉◆3.:2022/01/30(日) 07:46

>>815

【桜空vs翼腕の鴉】

翼腕の鴉
「なに……!!?」

天井の割れた蛍光灯の破片が桜空の展開したゲートによる空間移動を介して振ってくると、咄嗟に両腕の翼を交差させて頭上からの衝撃に備えるものの、それによって腹部がガラ空きにとなる。

また、桜空の両足を鉤爪で突き刺している関係上、翼腕の鴉の俊敏さや機動力も自らの封じてしまっているため、今ここで桜空が渾身のボディーブローを打ち込めばダウンさせる事が出来るかもしれない。



【紀vs霞鴉】

霞鴉
「………!!」

連続して全身を霧に変えるにはある程度の間隔を開ける必要があるのか、このまま再び全身を霧に変えればいいにも関わらず、それをせずに迎撃をしようと考え付く。

だが、此方へ振り向かずに裏拳を放つのを見て、右手に装着したカランビットナイフの刃先を紀の拳に向けて迎え撃つようにして突き出す事で逆に紀の拳をナイフで貫こうとする。

少しずつ見え始めた霧の先
霞鴉と言う得体の知れない無敵の存在が見せた小さな綻び…
これを確固たる反撃の目に出来るかどうかは紀次第……

817:始まりの惨劇◆gI:2022/01/30(日) 10:29

桜空「っ・・・・・!」

(今しかない、今、この時しか・・・・・

なんとか戦うことは出来ても、能力を使っても倒すことはできない相手を倒すにはチャンスは今しかない・・・・・

桜空は、力を振り絞って全力の一撃を繰り出す・・・・・

「っぉおらぁぁあああっ!!!!!」)

ドボォオンッ!!!!!

>>816 (翼腕の鴉)

紀「そんなに私が仕留めやすそうに見えますか?」

グォンッ・・・・・!

(紀は自分の拳を貫くことに気を取られて一瞬生まれた隙を見逃さずに、そのまま先ほどと同じように体を霧に変えられる前に相手のこめかみめがけて回し蹴りをする・・・・・

無敵にも等しい霧鴉の隙を突けたのはかなり大きいだろう・・・・・)

>>816 (霧鴉)

818:無敵の鴉◆3.:2022/01/30(日) 17:14

>>817

【桜空vs翼腕の鴉】

翼腕の鴉
「ぐぉ……ォ………!!?」
《ドサッ》

頭上から落ちて来た蛍光灯を頭上に振り上げた両腕の翼によって防ぐものの、桜空を渾身の一撃が鴉の腹筋をも打ち抜いて殴り飛ばし、翼腕の鴉はそのまま桜空の両足を突き刺していた鉤爪もろとも吹き飛んで行く。

そして、今の一撃をもろに受けた事によって翼腕の鴉は意識を失い、そのまま地面に倒れ、異能も解除される。



【紀vs霞鴉】

《ドスッ》
霞鴉
「フフッ、よくわかっているじゃないか。」

霞鴉は裏拳を止めて回し蹴り


回し蹴りは威力が高いものの、その分、大振りに動かなければならず、その攻撃に必要な動作は先程の裏拳よりも大きい事から、拳を突き刺すために構えていたナイフの刃先を紀の脚に向ける。

更に、カランビットナイフを持った右腕を更に押さえ、蹴りの威力を緩和させるために左腕で右腕に交差させるようにして構える。

これによって回し蹴りを放つ紀に対して逆にその勢いと攻撃を利用して紀自身が自らナイフに突き刺さり、そのままの片足を潰すことになる……

だが、ナイフによって片足が潰れる事を恐れずに蹴りを放つ事が出来れば、まだ霧化する事の出来ない霞鴉に対して少なからずダメージを与えることが出来るだろう。

819:中川 隆次:2022/01/30(日) 17:31

>>812

「ん?」

(なんで火事なんか起こってんだ!?)

周りを見ると、建築物まで火が燃え移っていた。

「いやなんでそんな広ーく燃えてんの!?」

今しがた燃やした範囲はせいぜい半径5m以内。それがどうして離れた位置にある建物まで燃え広がっているのか。

『何故か』炎が燃え広がり、
『何故か』それに自分は気付かず、
『何故か』スプリンクラーなどの消火設備は作動しなかった。

「枝か? あいつの枝がそこらじゅうに張り巡らされてたのか!?」

「……ああもう! 考えてる暇はねぇ!」

即座に土を覆い被せ、消火を行う。酸素の供給さえ絶ってしまえば簡単なものだ。

「だが規模がそれなりにデカい、ちょいとしんどいな」

暫くの間、隆次は消火の為駆け回ることになる。

ーーーーーーーー

「ふぃ〜っやぁっと終わっ……!?」

「うっ……ぐ……!!」

一段落ついた途端、形容し難い脱力感が襲ってくる。
堪らずその場で膝を付き、やがて倒れた。

「あぁ〜やっぱキッツ……」

無理に体を動かそうとすればする程、余計に重くなるような感覚。
たったあれだけ、たったあの量でこのザマだ。もし数分以上かつトラックみたいな大容量を使っていたらどうなっていたことやら。

「能力を切った瞬間ダレるってわけじゃねえのは、助かるっちゃ助かるが……」

『合金』などというある種原子操作、分子操作にも片足を突っ込む領域である以上、寧ろこの程度の代償で済んでいると考えるべきなのか。
そして合金以外でも、完全に無条件というわけではない。一気に大量に使えばすぐ疲弊するし、地震や地割れなんてのは土台不可能。要は合金を使えば消耗度合いが極端に大きくなるのだ。

(こうしてる間にも、二人が危ねえかもしれねえってのに!)

直ぐに助けにいけない自分に歯噛みする。

(にしても……)

(もしそこらじゅうに張り巡らせてた枝が燃えてたんなら、そもそも樹木の野郎が不法侵入みてーなことしてたってことじゃねえか?)

【成る程、わかりました。では消耗が大きいという方向性で書かせていただきます】

>>主様

820:無敵の鴉◆3.:2022/01/30(日) 18:14

>>819


戦いの決着は付いた
樹木を使う相手に火は確かに有効だ
だが、ここは街の中にあるファーストのアジト

火花程度のものであるとは言え、3000℃もの火が出て、地中を覆うようにしてアジト全体に張り巡らされていた樹木使いの枝を介して燃え広がってしまった影響は大きい。

術者が倒れた事で樹木との一体化が解除され、形成されていた樹木も急速に朽ち始め、消えて行くものの、一度作り出された炎は風や可燃物に乗って運ばれ、その被害は拡大していく。

鉄やコンクリートと言ったものは燃えることは無いものの、アジト内にあるカーテンやカーペット、木製品はもちろん、アジトの周辺にある木造家屋等も可燃性の物である上に更にアジト内には霞鴉達によって殺害された遺体もあるため、アジトの内外にまで炎は燃え広がってしまう……

もし、このままアジト内に炎が蔓延し、火薬庫に引火してしまえば……
それこそ大惨事が起きてしまうだろう。



樹木使い
「霞鴉様……金鵄様……
私は……ここで……終わりますが……この者達に………少しでも……」

更に樹木使いは自身がこのまま中川に葬られるぐらいなら、最後の最期まで、業火に包まれていた樹木使いは、神経が焼かれた事で痛みすら感じなくなった事で、新たなる足掻きを思い付く。

自身の体を焼く炎を使うべく、自身の身体中から無数の枝を周囲へと新たに伸ばし、それによって中川の奔走によって鎮火しかけていたアジト内へと更に火種を増やし、再度アジト内を火の海へと変え始める。

自分の命ある限り、自分を焼く炎がある限り、少しでもファーストへ被害を及ぼそうとする……



もし、中川がファーストの信条の通り、炎に包まれた相手の命を助けるため、相手の体にある炎を先に消していれば……もしくは樹木使いの誤りを正すことが出来ていれば……

樹木使いも、本来ならば守るべき無垢の民を守るために火を消すために協力していたかもしれない。

821:始まりの惨劇◆gI:2022/01/31(月) 06:21

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

(かなり体力を消耗してしまった・・・・・

だが、これでとりあえずしばらくは相手も目を覚まさないだろう・・・・・

今は、仲間達の身の安全を優先しなければならない・・・・・)

紀「あまい・・・・・!」

ドガッ!!!!!

(紀は何の迷いも躊躇いもなく霧鴉に回し蹴りを食らわせる・・・・・

今更、足を負傷することなど怖くもなんともないのだろう・・・・・)

>>818

822:無敵の鴉◆3.:2022/01/31(月) 10:29

>>

【桜空vs翼腕の鴉 決着】


翼腕の鴉
「ぐ……あ……金……鵄………様……」

既に意識を失い、床に倒れて気絶しているものの、それでも尚、金鵄の事を呼ぶようにして、彼女の名前を呟く……

例え氷華の理想が歪んだものであったとしても、それを信じ、悲しみも苦しみもない世界を渇望し、そのために命を賭けて戦う意思のある賛同者もいる……

桜空の両足には翼腕の鴉の鉤爪によって骨にまで届くほどの重傷を負わされていることもあり、この状態で霞鴉に挑むのは無謀だとも言えるだろう。



【紀vs霞鴉】

霞鴉
「な………ッ!!?」
《ドガッ》

カランビットナイフを構え、紀の脚に向けてナイフの刃先を向けつつ、紀の視線や手足の動きを読み、その動きを予測している。

例え避けられたとしても、自分が再び霧化するまでの時間が稼げる。
回避しようと攻撃の手を止めようと、自分の計算通りであり、自分の優位性は崩れない……そう確信していた。

だが、その霞鴉の予想を裏切るように、ナイフが脚に突き刺さる事も厭わずに蹴りの威力を落とすことなく放った事で、始めて霞鴉にダメージを与えることに成功する。



霞鴉
「……ぐ………ぅ…………
賢いとは言えないね……そんな深傷を負った状態では……まともに動くことすら出来ないだろう?」
《ザアァァァァァァァ》

霞鴉はいきなり予想に反した事をした事に驚きつつも、直ぐに自分の体を霧化させて紀から30m離れた場所へ逃れると同時に紀の脚から即座にナイフを抜く。

今の一撃で紀の片足が使い物にならなくなった筈であり、この状態であれば充分に距離を取った自分の前に移動する事は出来ない、このまま距離を取ったまま攻撃し続ければそれで自分は勝てる。

そう考えた霞鴉は30m先で自分の周囲の霧を多数の槍へと具現化させ、それを紀に向けて撃ち出すことで遠距離からの攻撃で仕留めようとする。

823:中川 隆次:2022/01/31(月) 19:55

>>820、822

『かもしれない』は『かもしれない』でしかないのだ。決して確定ではない。

(なんでこんな、道を外しまくった奴相手に気を遣いまくらなきゃいけないのかねぇ)

そもそも、樹木使いに正気が残っているなら、どこかしらのタイミングで八咫烏を抜けている筈である。
そうでもないのに相手の善意を信じるというのは、単に危険なだけでなく無責任そのものといえる。
更に言うなら、彼らはこれが明確な殺戮行為であることを理解した上で実行に移し、且つそれが正しいと信じ込み、おまけに途中で迷うこともなかった。そんな人間をどうして『土壇場で改心するだろう』と思えるだろうか。
そして対処するにあたり、中学生レベルの感情論をねじ込み、やれ○すな、やれ相手と同じになるだのとほざく自陣営のトップ。

(改めて考えるとホント頭おかしいことしてんな俺ら……)

ブラック企業にも通ずる部分がある。

「とはいえ……」

樹木使いに土を大量に被せ、即座に鎮火。無論新たに燃え広がった部分もだ。またも襲う疲労感は気合いで耐える。
先程といい、何故か被害拡大しやすい風が、八咫烏にとって都合よく吹いていたのは気掛かりだが、今はおいておこう。
おかしな挙動を起こした時点で生成の用意はしていた。そのお陰で被害は最小限に収まる。

「一度やり遂げるって断言しちまったからなあ」

今更それをねじ曲げるのも癪だ。

「ここまできたら、行けるとこまでいくしかねえか」

身の振り方を変えるにしろ、それからでも遅くはないだろう。

(それに……)

やはり自分は八咫烏とは反りが合わない。共感できるのは本当に理想だけであり。その為の過程や方針はどうにも受け入れられないと再確認。たとえFirstを抜けるとしても、八咫烏に鞍替えすることは有り得ない。
加えて、桜空の理念についても、彼自身がその責任を取れないようなら、その瞬間反逆すると心に決めている。その点も現状維持を選んだ理由である。

「とりあえず、後で大将に謝っとく必要はあるな」

完全に相手に非があるのは確かだ、しかし桜空からの命令が『○すな』であったのも事実。ならばここは頭を下げるのが筋であろう。

「それはさておき」

仲間の助太刀に向かわねば。
一分一秒が惜しい。早速巨大扇子を再び作り出し、渾身の力で振るう。

「でりゃああああっっ!!!」

濃霧は蜘蛛の子を散らすように逃げ去り、紀の様子が露になる。案の定窮地に陥ったままで、風前の灯といった体だ。

「まだ生きてるみてぇだな! とりあえずは安心だぜ!」

言うが早いか、砂利のショットガンを放つ。
小粒の群体は全ての槍に襲い掛かり、横殴りの形で軌道を逸らした。

824:無敵の鴉◆3.:2022/01/31(月) 20:11

>>823

霞鴉
「……二人ともやられたようだね。
これは少し予定外だったけど……予想を超えるものでは無いね。」

霞鴉
「(まあいい、霞鴉を払う事が出来るようだけど、対処法方はそう難しいものじゃない…)」
【霧幻騎士(ミストブレイカー)】

《ザアァァァァァァァ…》

中川の背後に両手に長剣を持った人型の分身体が現れ、具現化された霧の剣先を振り下ろすことで彼を背後から切り裂こうとする。

先程中川が振り払った事で周囲に霧はもう無くなっていたのだが、何もナイフ空間から新たに霧を生成して操る事が出来るようで、周囲は再び視界をも遮る濃霧に満たされ始めてしまう。

霞鴉の作り出したそれは分身と呼べるほど精巧なものではなく、人の形をしてはいるものの、その顔や細かい姿は再現されておらず、人の上半身を持った霧そのものとなっている。

825:始まりの惨劇◆gI:2022/01/31(月) 21:05

桜空「・・・・・」

スゥッ・・・・・

(このまま放っておいても大丈夫だろうとは思ったものの、ここまでやられても尚氷華への揺るぎなき忠誠心を見せつけられた桜空は、何を思ったのか翼腕の鴉を治療マシンの中へと転送する・・・・・)

紀「・・・・・あまいですね、中川・・・・・」

(こんな状況で、まだ仲間を助けようだなんて考えている中川に対してあまいというが、その直後に「とりあえず、礼は言っておきます、ありがとう・・・・・」と言い、ふらつきながらも立ち上がる・・・・・)

>>822、823

826:無敵の鴉◆3.:2022/01/31(月) 21:25

>>825

霞鴉
「キミは油断大敵と言う言葉を知るべきだ。」
《ヒュオッ》

中川の妨害によって紀に向けて放った霧の槍が全て逸らされるものの、依然として紀と霞鴉の間には30mも離れているため、幾らでも攻撃するチャンスがある。

そこから、霞鴉は中川に向けて繰り出した霧の分身を生み出した時と同じように、今度は紀の頭上に濃霧を作り出し、紀の頭上から多数の霧の槍を降らせて不意討ちを兼ねて攻撃しようとする。

827:始まりの惨劇◆gI:2022/02/01(火) 05:40

ズウゥッ・・・・・!

(いきなりワープゲートが出現し、全ての槍を仲間の以内場所へ転送すると、桜空が顔を覗かせる・・・・・

「お前のお遊びもここまでだ・・・・・」

桜空は霧鴉に向けて宣戦布告すると

「中川、紀、お前達はアジトに戻ってろ・・・・・」

と言い、強制的にゲートで二人を転送しようとする・・・・・)

>>826

828:無敵の鴉◆3.:2022/02/01(火) 11:45

>>827

霞鴉
「フフッ、一度ボクに敗れ、今も両足に深傷を負った状態で勝てるとでも思っているのかい?」

ワープゲートを介して姿を見せた桜空が紀と中川の二人に撤退を進め、自分に挑もうとしているのを見て、以前に彼が自分と戦って敗れ去り、捕縛された事を指摘する。

829:始まりの惨劇◆gI:2022/02/01(火) 18:14

桜空「物覚えが悪いもんでね・・・・・やれるところまでやってやるよ・・・・・」

(自信満々・・・・・いや、元より力も自分よりも上で、しかも自分は両足を負傷しておりこの有様だ、自信満々なのではなく、これが当たり前の反応だろう・・・・・

「先行を譲ってやるよ、霧野郎・・・・・」)

>>828

830:無敵の鴉◆3.:2022/02/01(火) 18:23

>>829

霞鴉
「フフッ、威勢がいいのは結構だけど……キミに悲報だ。
もうキミは生きて捕らえるよりも始末した方が良いと判断したよ。」
【霧幻騎士(ミストナイト)】
《ザアァァァァァァァ…》

桜空の背後に霞が発生し、その中から両手に大剣を持った騎士の上半身が現れ、桜空の背後から交差するようにして両手に持った大剣を振り下ろして切り裂こうとする……

831:中川 隆次:2022/02/01(火) 18:52

>>824、827

「なっ!?」

後ろに違和感を感じ視線を向けると、剣を持った人間?が振りかぶっていた。

「くっ!」

振り向いて反撃……間に合わない。

(じゃ、これしかねえな!)

直後、霧の分身体は強烈な打撃で吹き飛ばされていた。

鉄山靠(テツザンコウ)
背中で体当たりを繰り出す八極拳の技の一つ。蟲鴉との戦いでも披露した技だ。

「あの時の戦闘は知らされてねえのか? 俺の後ろを取っても無意味だぜ?」

口ではそう言うものの、内心では焦っていた。

(さっきからなんなんだコイツの能力は!? 霧を操るだけじゃねえのかよ!?)

自身を霧に変えて攻撃を無効化。これだけでも十分『ぼくのかんがえたさいきょうののうりょく』といえるが、まあいい。まだ理解できる範疇である。
問題は次だ。霧から衣服だけでなくナイフや槍まで作り出している。一体どういう仕組みなのか。

(霧っていったら小さい水滴じゃねえのかよ!? それが繊維や金属に変わるなんて、ご都合主義もいいとこだぜ!)

まるで合金を無条件無制限に使える自分自身、いやそれでも足りないと思える程に、この能力は脅威だった。

(……まさか、霧を使うってのは偽装で、実際には原子や分子を直接操作してんのか?)

脳裏に、ある恐ろしい可能性がよぎる。この状況で決して考えたくはない、あって欲しくない、そんな可能性。
しかし……もしも、万が一そうだとすれば、これまでの矛盾点が解消されてしまう。
こめかみを嫌な汗が流れる。

「紀ちゃん、あいつの能力、見た目通り霧に限定したものだと思うか?」

「っ!?」

そこまでだった。どうやら桜空が無理矢理自分達を転送させるつもりらしい。

「おい!! 大将っ!!」

霧使いのことで頭が一杯になっていたせいで反応が遅れ、ゲートに飲み込まれてしまう。

「……!……!!」

食ってかかろうとするがその努力も空しく、転送は完了した。

ーーーーーー

【Firstアジト】

「ふざけんな!! 何考えてやがる!!」

怒りの余り壁に拳を叩き付ける。
能力抜きでも、鍛え上げられた筋肉から放たれるそれは非金属製の壁を容易くへこませた。

「くそ! くそ!」

尚も殴打を止めない。
ただただ悔しかった。桜空から実質的に信頼されていないことが、そしてこれから彼が討たれてしまうであろうことが。
ここまで離れていては最早何を生成しても間に合わない。それこそどんな合金であっても。

(せめて、あの樹木使いをもっと早く倒せていれば……)

顔を片手で覆う。
もっといい戦果を残していれば、桜空は自分を強く信頼し、霧使い相手に共闘できていたかもしれない。

(……いや、よそう)

そこまでで思考を止めた。
現実に『たられば』はないのだ。
『かもしれない』は『かもしれない』でしかない。決して確定ではないのだから。

832:始まりの惨劇◆gI:2022/02/01(火) 21:21

桜空「そいつは面白い、俺が能力の限界でくたばるのが先か、お前にやられるのが先か、それともお前がやられるか、勝負といこうじゃないか・・・・・」

ブォンッ・・・・・!

(桜空はワープゲートを再度出現させると、騎士の振り下ろした剣がワープゲートの先、桜空ではなく別の場所に当たることで桜空は攻撃を回避する・・・・・

「お前も反則レベルの能力だから、俺が能力でどんな回避しても文句はねぇよな?」)

>>830

紀「・・・・・桜空の奴、どこまでも私達をコケにするつもりのようですね、ガキが・・・・・」

(結局は能力で自分達を避難させるという結果になった、戦わせるのか待機させるのか、正直ハッキリとさせてもらいたいところではあるが、何より自分達が弱く見られているような気がして納得がいかない・・・・・

「中川、貴方さっき、敵の能力が霧に限定したものかどうかと聞いてきましたね?」)

>>831

833:無敵の鴉◆3.:2022/02/01(火) 22:01

>>832

【桜空vs霞鴉】

霞鴉
「フフッ、自分の生まれ持った異能をいかにして上手く使えるかだうかじゃないか?ボクの方がキミ達の異能を上手く使えるかもしれないね。」

霞鴉は手の内を明かすことを嫌う。
霞鴉は再び周囲の濃霧に紛れ込みながら、桜空の後方だけでなく、正面にも新たに霧の騎士を作り出し、挟み撃ちにするような形へと変えて行く。

正面にいる騎士は桜空に向けて正面から突くようにして大剣を突き出し、背後にいる騎士はワープゲートから剣先を引き抜き、桜空の左右から挟み込むようにして大剣を振るうことで三方面からの同時攻撃を行おうとする。

霞鴉は巧みに異能の本質を隠し続ける。
霧化と霧の具現化が主軸となっているのだが、その上限がどれほどまでのものなのかはまだわからない……

834:中川 隆次:2022/02/01(火) 22:57

>>832

「……ああ、どうにも気になったんだ。小さい水滴から金属に変わるなんて、どう考えてもおかしいぜ」

いつまでも嘆いているわけにもいかないので、紀に質問の続きをする。

「俺の杞憂だったらいいんだが……ありゃ原子・分子操作の可能性もあり得るぞ」

だとすれば桜空の勝率が更に低くなる。

835:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 05:23

桜空「使えない能力に対する上手く使えるかもしれないって発言は控えるんだな・・・・・」

スゥッ・・・・・!

(桜空は、今度は自分自身を転送することで攻撃を回避する・・・・・

しかし、アジトへ逃げたりはせずに、この霧が満ちているフィールド内に限定しての移動転送であり、不利とわかっていながらもまだ相手に立ち向かう・・・・・

桜空が幼少期に見た、怯まずに見ず知らずの子をいじめるいじめっ子を助ける為に立ち向かっていた氷華を理想のヒーロー像としているのか、桜空自身もまた、歪んだ正義感を持つ八咫烏には怯まずに立ち向かってゆく・・・・・)

>>834

836:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 05:30

紀「それか、霧の能力であるというのが嘘ではない可能性も・・・・・」

(紀は続けて「もし私の想像が現実ならばどうやってるかはわかりませんが、複数の能力を持っていて、それを使い分けている、という可能性もあります・・・・・基本、能力者は一つの能力しか持っていない、でも中川は霧以外の能力なんじゃないかと感づき始めたあの霧野郎がもし複数能力持ちだったとしたら、それを仄めかすようなことを自らするとも思えません・・・・・」と言う・・・・・

ファーストのアジトに治療マシンなどという万能マシンがあるのと同様、複数の能力を持たせることくらいは八咫烏に出来てもおかしくはないはずだと紀は考える・・・・・)

>>834

837:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 05:31

>>835>>833宛です!ミスすみません!】

838:無敵の鴉◆3.:2022/02/02(水) 05:41

>>835

霞鴉
『フフッ、あのまま逃げればよかったものを。
むざむざやられるためにこの場に留まるだなんて愚かとしか言いようがないね。キミももっと賢くなりなよ?』

霞鴉は辺りを満たす濃霧の中に潜み、新たに現れた桜空に対して、中川を仕留めるために生成したものを含めた三体もの霧の騎士達を向かわせ、前後左右の三方向から同時に斬りかからせようとする。

霞鴉はまさにその名の通り、全てにおいて霞に巻くような言動や戦闘スタイルをしている……

しかも……霞鴉の余裕の様子や、桜空の異能を目の当たりにしても尚、余裕を維持している事から仮に空間転移によって逃げ切れたとしても、それが幸を成すかはわからない。


霞鴉は現状、霧に姿を変えているため、このまま霧になったまま、霧の騎士を使って戦いをされている限り反撃の糸口すら掴めなくなってしまうだろう。

何とかして霧となった霞鴉の本体が出てこざるを状況を作り出すことが出来ればその糸口が見えるようになるかもしれない。

839:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 12:14

桜空「悪かったな、頭が悪くて・・・・・」

スゥ・・・・・

(桜空は自分の下にゲートを出現させ、落ちるようにして騎士達から10mほど離れた場所へ移動する・・・・・

桜空自身も、何も考えずに攻撃の回避に回っているのではない、常に考えて行動している、だが相手は一歩も二歩も先を読んでいるかのように、隙のない攻撃を仕掛けてくる・・・・・)

>>838

840:無敵の鴉◆3.:2022/02/02(水) 14:49

>>839

霞鴉
『その愚かさが故に悪に至った訳なのかい?』
《ザアァァァァァァァ…》

騎士達の振るった大剣が空振りに終わるものの、10m離れた桜空の前へと瞬時に騎士達も移動し、何度でも斬りかかろうとする。

徹底して隙を見せず、常に自分が有利な状態を作り続ける……これが霞鴉の頭脳が生み出す必勝の戦術なのだが、もし、桜空が巨大なゲートを開き、それを高山の山頂やビルの最上階と言った突風の吹き荒れる場所へ繋げる事が出来れば

霞鴉は濃霧もろとも吹き飛ばされる事を阻止するために実体化するかもしれない。

841:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 15:30

桜空「愚かで悪に至ったからこそ、生きてこれた・・・・・」

スゥ・・・・・

(家族を悪人に奪われ、孤児院での大切な日々と大切な人も奪われた自分は、悪人として生きることになったからこそ、今まで生きてこれたのだと告げる・・・・・

ゲートを出現させるにも、風が強い場所、ビルの最上階は桜空の転送能力を持ってしても身の危険が付き纏う、山などはほとんど行ったことがなく、桜空は他にいい場所はないかと頭をフル回転して考える・・・・・)

>>840

842:無敵の鴉◆3.:2022/02/02(水) 17:06

>>841

霞鴉
『そして、今ここで果てる……と言ったところかな?』
【霧幻騎士団(ミストナイツ)】
《ザアァァァァァァァ……》

霞鴉に剥けて振るわれた大剣の斬撃に対して回避も防御もしなかった事から次々と桜空の体が斬り裂かれてしまう。

そんな中、霞鴉の生み出せる霧の騎士の数は三体が上限ではないようで、百人にも及ぶ大軍団が瞬く間に生み出されていく……

これこそが中川達が参戦した際に霞鴉の言っていた"数的有利"の正体なのだろう。


霞鴉
『茶番は終わりにしよう。
キミには一筋の勝機も見せない。』

霞鴉は自身の創造した百を超える騎士の大軍団を桜空に向けて突撃させ、その圧倒的な物量によって桜空を今度こそ勧善に葬ろうとする……

843:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 17:21

桜空「がっ・・・・・!?」

ビシャッ・・・・・!

(反応が少し遅れた、たったそれだけのことだが、生死をかけた戦いにおいては、致命的ミスとなる・・・・・

攻撃を受けたことにより桜空の体から血が飛び散るが、転送の為のワープゲートが開き、どこかの山奥に場所が変わる・・・・・

不気味な小屋がただそこにポツンとあるだけであり、とても逆転勝利できるようには見えない・・・・・)

>>842

844:無敵の鴉◆3.:2022/02/02(水) 19:19

>>843

《ザアァァァァァァァ……》

霞鴉
「もう逃げることは出来ないよ?」

桜空がワープゲートを介して山奥の小屋へ移動するものの、その桜空が開いたワープゲートに濃霧の一部と共に入り、桜空の背後で再び姿を現すと、右手に持ったカランビットナイフを桜空に向けて殴る勢いに乗せて押し出し、一気に決着を付けようとする。

最初は突撃させている霧の騎士達を送り込もうとも考えたが、霧の騎士達の移動速度ではワープゲートの開閉に間に合わない。そのため、霞鴉自身が霧となって高速でワープゲートを通り抜ける事で桜空に先回りを仕掛けていた。

奇しくも霞鴉が姿を見せ、厄介な霧化も数秒の間使えない状況にする事が出来たものの、両足がまともに動かせない桜空ではこの一撃を回避するのは困難だろう……

仮に再びワープゲートを作って移動しようとも、至近距離にいる霞鴉もそれに合わせて即座にゲートを通って追撃を仕掛けて来るだろう…

845:中川 隆次:2022/02/02(水) 20:08

>>836

複数の能力持ち、紀の口からそれを聞いて納得する。

「なるほど、確かに能力は一人一つなんて、誰が決めたわけでもないしな」

目から鱗とはこのことだろう。
荒れていた感情も幾らか静まり返る。

現時点での情報を統合すれば、霧操作主体で原子・分子操作を補助的に使う、といった具合か。

846:始まりの惨劇◆gI:2022/02/02(水) 22:09

桜空「・・・・・」

(もはやここまでかと、桜空らしくもなく覚悟を決める・・・・・

死にたくない、戦わなければならない、でも体が動かない・・・・・

意志とは対照的に、体は動かすことが出来ないという、覚悟を決めるしか道は残されていなかったその時・・・・・)

ビュォッ・・・・・!

(強烈な突風が吹き荒れる・・・・・

まるで、桜空に味方するように・・・・・)

>>844

紀「まぁ、憶測の域ですが・・・・・」

(これは推測でしかなく、実際はどうなのかはわからない・・・・・

だが、能力者が存在する以上、可能性としてはゼロではないはずだ・・・・・

どの道、相手が悪すぎた、桜空はもうダメだろうと思っている・・・・・)

>>845

847:無敵の鴉◆3.:2022/02/02(水) 22:20

>>846

狼谷
『おちおち死んでもいられねぇな。』

これは夢か幻か、黒いボサボサの髪に、不健康そうな肌、特徴的な丸い眼鏡をかけた男……狼谷が桜空の横に現れ、霞鴉に向けて右腕を翳すと同時に巻き起こった突風によって霞鴉の異能の主軸となっていた濃霧が掻き消される。

彼は確かに死亡した筈であり、
この狼谷の姿も桜空にしか見えない幻のようなものなのかもしれない……



霞鴉
「…………ッ!!
サーマル……いや、山風か……!?
だけど……今の状況ならこのナイフ一本で充分……!!」

突如巻き起こった突風によって纏っていた濃霧が掻き消されてしまうものの、満足に動くことの出来ない桜空一人を仕留めるにはナイフ一本で充分であると判断している。

普段の彼女であれば距離を取って様子を伺うなり、再度濃霧を展開する事を選択するのだが、ナイフが突き刺さる事も厭わずに蹴りを繰り出した紀の姿と言うイレギュラー要素を目の当たりにした事で勝ちを急いでしまっていた。

吹き込んだ突風に、霞鴉の選択ミス。
この二つの大きな要因が桜空に味方をする。

848:始まりの惨劇◆gI:2022/02/03(木) 19:25

桜空「・・・・・!」

(いきなり吹き荒れたこの風は、もういないはずの狼谷の協力か、それとも極限状態が見せた幻か、どちらにしても桜空は今ここでやれという狼谷の言葉を受け取ったような気がした・・・・・)

桜空「させ・・・・・ねぇよ・・・・・!!!!!」

グォンッ!!!!!

(桜空は残りの力を振り絞り、この戦いでは最後になるであろうワープゲートの展開をする・・・・・

転送する際に吹き荒れる強風も一緒にゲートを通しており、霧鴉を包むように通っている為霧を掻き消したまま転送することに成功する・・・・・

ゲートの先がどこに出るかは、桜空しか知らない・・・・・)

>>847

849:無敵の鴉◆3.:2022/02/03(木) 19:37

>>848

霞鴉
『言ったろう?逃がしはしないと……!』

桜空がワープゲートを生成したのを見て、彼の左肩を掴んで一緒に空間移動すると同時に、手にしたカランビットナイフの刃先を桜空の喉に向けて押し出し、桜空の喉を掻き斬って絶命させようとする。

850:始まりの惨劇◆gI:2022/02/04(金) 16:19

桜空「くっ・・・・・!」

ズブッ・・・・・!

(桜空は自分の右腕を喉元の防御の為に突き出して敢えてナイフを刺させることで防衛する・・・・・

「いいぜぇ・・・・・!そんなに逃がしたくないなら、仲良く一緒に餌食になろうや・・・・・!」

転送先、あまり人も通らない夜道に出ると、落ちてゆく二人を待つのは、電線だった・・・・・)

>>849

851:無敵の鴉◆3.:2022/02/04(金) 16:38

>>850

霞鴉
「……!!!
これは少しばかり分が悪い……ここは撤退させてもらおうかな?」

繰り出したナイフの刃によって桜空の右腕を切り裂くものの、そこから更に追撃するためには。眼前の脅威である電線に対応しなければならない事や、このまま行けば両足だけでなく右腕にまで重篤なダメージを負った桜空であればその電線だけでも充分に自滅させられると考える。

直ぐにナイフを引き抜き、再び霧化して逃れようとする。
だが、他者に触れている状態では霧化が使えないのか、直ぐには霧にならず、先ずは離れようとしている。

852:始まりの惨劇◆gI:2022/02/05(土) 05:44

桜空「大丈夫だ、俺もお前も、この程度で死にはしねぇだろっ・・・・・!」

ぐっ・・・・・!

(桜空は相手の体に抱きつくようにして逃がさないように力を強める・・・・・

とても手負いの状態とは思えないほどに力が強い、よく聞く「火事場の馬鹿力」というやつか・・・・・

自分も電線の餌食になってでも、相手を倒す気でいる・・・・・)

>>851

853:無敵の鴉◆3.:2022/02/05(土) 18:26

>>852

霞鴉
「……ッ!!
やめ……ろ…!」

まさか自分の能力による有効範囲が、自分が直接触れている無機物に限定される。だからこそ、最初に出した部下二人も霧化させる事が出来なかった……

その事を知っていたのかどうかは知らないが、自分に抱き付くようにした事で完全に能力が封じられる形となり、必死にもがいて脱出しようとするものの、

決死の力を振り絞る桜空に、体術をあまり鍛えていなかった霞鴉では逃れる事が出来ず、電線に触れてしまう……



霞鴉
「ぐッ!?
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」

電線に触れた瞬間、霞鴉の体に凄まじい高圧電流が走り、霞鴉と桜空の二人に激痛が襲い掛かる……

854:始まりの惨劇◆gI:2022/02/06(日) 06:18

桜空「がっ・・・・・ぁ・・・・・!あ・・・・・」

(覚悟はしていたが、やはり想像を絶するほどの激痛に、呻き声が漏れる・・・・

全身を無数の針で同時に突き刺されるような激しさと、体中が焼かれているような熱さ、これが生き地獄というものなのかと思えてくる・・・・・

が、これで八咫烏の主力の一角を削ることができたのだから、まだいい方だろう・・・・・

しばらく電流を受けた後、二人して地面へと落ちてゆく・・・・・)

ドサッ・・・・・

桜空「・・・・・あ・・・・・りが、と・・・・・な・・・・・狼、谷・・・・・」

(風が吹き荒れたあの場所、狼谷と初めて出会ったあの小屋があった場所に転送したのは、本能がそうさせたのか、それとも狼谷が導いてくれたのかは定かではない・・・・・

だが、あの時確かに見えた狼谷の姿に、桜空は感謝の言葉を述べると、そのまま意識が落ちた・・・・・)

>>853

855:無敵の鴉◆3.:2022/02/06(日) 11:35

>>854

霞鴉
「……ぐ……うぅぅ………」

高所から地面に激突した痛みなど気にもならない程の激痛が電線から離れた今でも尚、全身を駆け巡っており、"無敵の鴉"と呼ばれた彼女の姿は何処にも無く、哀れなほどにボロボロになった霞鴉の姿だけがそこにある。



氷華
『貴方のその力は臆病者の力なんかじゃない、貴方の力は弱い者を悪人から隠し、守れる力。私は貴方を信じるわ。』

霞鴉の脳内で孤児院で出会った氷華の姿と言葉が蘇る。
幼い頃は霧になれると言う異能であった事であらぬ疑いをかけられたり、誰からも信頼されず孤立していた事から、

もし、氷華と出会っていなければ、自分は何者にもなれない、空っぽで空虚な存在で終わっていただろう。

そんな自分を認め、信じてくれた氷華がいたからこそ、自分は前任の三羽鴉を倒してその座を得る事で氷華に近付いた。



霞鴉
「はぁ……はぁ………
……ボクは……まだ倒れる訳にはいかない……こんなボクを……信じてくれた氷華を……失望させる訳にはいかないんだ……!!!」

霞鴉は全身を走る激痛に加え、落下の衝撃で体の至るところの骨が折れ、痛みと肉体の過度なダメージによって上手く異能が使えない状態になっているにも関わらず、立ち上がり、おぼつかない足取りだが桜空に近付き、右腕を大きく振り上げ、桜空の心臓目掛けてナイフの刃を突き刺そうとする。

その姿は、最初の頃のような不敵な雰囲気は無く、譲れないものをそれこそ命を賭けてでも必死で守ろうとしているように見える。

856:始まりの惨劇◆gI:2022/02/06(日) 15:13

ガシッ・・・・・!

悠矢「はいはーい!そこまでそこまでぇ〜♪さっさと帰りますよー霧ちゃん♪」

(霧鴉が桜空にトドメを刺そうとしたその時、いきなり背後から悠矢が霧鴉の右腕を掴み、その動きを止めてアジトに連れて帰ろうとする・・・・・

「こぉんな手負いの雑魚をやったところで何になるのさ?最強の霧鴉の名が泣くよ〜?生かしておいたってどうせ何にもできないんだからこっち側としては問題無いし、とりあえず撤退しないと、ね?」)

>>855

857:無敵の鴉◆3.:2022/02/06(日) 21:09

>>856

霞鴉
「……この絶好のチャンスを逃す訳が無いだろう……!?」

霞鴉は桜空を仕留めるこの絶好のチャンスを逃す訳もなく、腕力で少し負けながらも、靴の爪先から小型の仕込みナイフを出し、それを蹴る勢いに乗せて倒れた桜空の腹部に突き刺そうとする。

858:始まりの惨劇◆gI:2022/02/07(月) 05:38

悠矢「まぁ聞きなって、この時間帯、この辺りはもうすぐ警官が未成年を対象に歩道目的でパトロールするんだよ、俺達が見つかったらいろいろとやばいだろって話さ、氷華ちゃんの計画を無駄にしたくないだろう?」

(今は大人しく撤退するのが最善だということをなんとか告げる・・・・・

警官はおろか、一般人にもこんなところを見られては騒ぎになる、なるべくそのようなことを避けたいからか、今は撤退するように忠告をする・・・・・

「今回はまぐれさ、君ほどの実力があればこんなガキ、いつだってやれるだろう・・・・・?それとも、怖気付いたかな・・・・・?」)

>>857

859:無敵の鴉◆3.:2022/02/07(月) 06:02

>>858

霞鴉
「…………運のいい奴だね。キミは……」

霞鴉はならば問題になる前に片付けようとも考えるものの、蹴り出した仕込みナイフの付いた足を止め、氷華からの"極秘任務"を思い出すとその足を止め、周囲を軽く見渡すと、夜明けと共にパトカーのサイレントが鳴り響いて来ている事を聞き取る。

そこで悠矢の進言を聞いて、自分の右腕を霧に変えようとするが、部分的な霧化も出来ない程にダメージを受けた事を察し、即座の離脱や退避が出来ない事からこの場を立ち去る事を決める。



霞鴉
「……これをあげるよ。
口惜しいが…ボクがキミを仕留めきれなかった時にはそれをキミに渡すように言われている。」

霞鴉は自分のボロボロになったコートの内ポケットから布に包まれた映像記録媒体用のチップが入った特殊強化ケースを取り出し、そのチップケースを桜空の傍へ放る。

電線によって感電した際に布に包まれたこのチップケースだけは守っており、中にあるチップは無傷であると思われる。



霞鴉
「……じゃあね、運命に嫌われた者。」

860:始まりの惨劇◆gI:2022/02/08(火) 04:00

悠矢「よし、それじゃあ行くとしますか、肩貸すからさ」

(霧鴉がやることはやってこの場から去ることを決めたのを見て、肩を貸しながらこの場から移動し始める・・・・・

その際、自分は知らないチップケースの存在と、もし霧鴉が桜空を仕留め切れなかった時はそのチップケースを渡すことになっていたという事実を初めて知り「で?あれは何だったのさ?」と、興味を抱き問いかける・・・・・)

>>859


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