【オリキャラ&バトル】『The Three Ravens』【EP2】

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1:◆3.:2022/04/08(金) 13:42

物語の舞台は現代日本

1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる

冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語


現在は八咫烏のトップ『麻摩氷華』と
firstのボス『麻摩桜空』の決戦が行われています


>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!

2:◆3.:2022/04/08(金) 13:43

【ハウスルール】

1.背後様同士の喧嘩は御法度
2.台詞やロルでの顔文字の使用禁止
3.1日に1回は返信可能
4.死ネタやグロ描写あり
5.ロルは30文字以上お願いします
6.管理できる範囲なら何役でも可
7.モブの使用可能
8.代償無しのチート禁止
9.裏切り有り


【募集枠】

《八咫烏》

1.八咫烏 三羽鴉
募集〆

2.八咫烏 十二鴉
八咫烏における部隊長クラス
名前の通り12キャラまで

3.八咫烏 鴉
八咫烏における構成員
人数無制限(モブとしての使用も可)



《秘密結社 First(ファースト)》

4.副リーダー
Firstのリーダーを補佐し、時には自ら前線に立つこともある。1キャラ限定

5.情報屋
Firstにおける諜報員
人数無制限(モブとしての使用も可)

6.武闘派構成員
Firstにおける実動隊
隊長クラスも使用可
人数無制限(モブとしての使用も可)

7.その他構成員
Firstにおける構成員
人数無制限(モブとしての使用も可)


8.その他
組織に属していない犯罪者や警察官、一般市民等
人数無制限(モブとしての使用も可)

3:◆3.:2022/04/08(金) 13:46

【組織概要】

1.八咫烏

表社会では都市伝説として語られる事もある対異能犯罪として存在する日本最古の組織。上位組織は存在せず、礼状無しの独断で犯罪者を裁くことが出来ると言う強い権力を持ち、必要とあらば政治家や権力者、果ては同じ八咫烏の構成員の粛清も行うことが出来る完全な独立機関。
三羽鴉の更に上位に位置する金鵄がこの組織を総括しており、必要とあらば無抵抗な民間人の殺害も許可されている。

※Firstとの抗争の中、最大戦力だった三羽鴉が倒れ、主戦力だった十二鴉もその半数以上が敗れた事で壊滅状態



2.秘密結社First

日本各地に活動拠点を持ち、犯罪行為を主軸として資金を稼いでいる犯罪シンジケート。海外にも活動拠点を持ち、強盗等の大胆な犯罪行為にも手を出しているものの、表社会の人間からはあまり知られていない。
組織のリーダーの意向もあり、殺人だけは決して行わない事を信条としている。

※八咫烏との抗争により、構成員の大半が殺害され、八咫烏と同じく組織が壊滅状態に陥っている

4:◆3.:2022/04/08(金) 13:55

【キャラシート】

「(キャラの言いそうな台詞を二つほど)」

名前/(英名でも和名でも可、英名や漢字の場合は読みも)
通り名/(あれば記載お願いします)
年齢/(千歳とか特殊な理由や事情が無い場合は人外の年齢は禁止)
性別/(中間や無性別は無し)

役職/(募集枠から)
性格/(なるべく詳しく)
容姿/(画像省略可)
能力/(能力の名前や性質、弱点等)
備考/(過去や経歴、一人称等)

5:◆3.:2022/04/08(金) 13:57

【八咫烏の頂点】

「万人を救うことなんて誰にも出来ない。だけど奪うことしか知らない悪を除き、悪の存在しない世界を作り上げることは出来ると私は信じている。」

「凍ったものは美しい、それはどうしてだかわかる?答えは簡単、凍り付いたものは過ちを冒さず、穢れることが無いから。」


名前/麻摩 氷華(あさま ひょうか)
通り名/金鵄(きんし)
年齢/17歳
性別/女

役職/八咫烏 金鵄
法律に捕らわれること無く独断で犯罪者を裁くことが許可された裏の秩序維持部隊の
部隊と言ってもそれそのものが独立しているため、上位にあたる指導機関や組織は無く、政府からの指示も受けず、腐敗した政治家の粛清や不穏分子、外国勢力からの干渉から国を守っている。
また、その権力を悪用して私欲を満たそうとする八咫烏のメンバーの粛清も担当しているため、敵からも味方からも恐れられている事が多い。

性格/元々強い正義感を抱いていて、困っている人を見捨てることが出来ない優しい性格をしていたものの、今では弟の桜空とは対照的にこの世の悪を根絶やしにするためには殺害さえも何の躊躇いもなく行える冷酷な考え方をしており、中でも拷問による情報収集に対して卓越した才を持っている。
冷酷非情に見える彼女だが、唯一の肉親である桜空に対しては非常に強い執着心を抱いており、自分の庇護下に置いて監視しておきたいと言うメンヘラ的な面もある。

容姿/17と若いにも関わらず、異能の開花と絶望による影響で髪の色が白く脱色してしまっている。整った顔立ちをしているものの、その瞳の奥には悪を野放しにしている現代社会への憎悪と絶望の念が渦巻いており、冷たい雰囲気を纏っている。

能力/『氷蓮六華』
冷酷な彼女の心から生まれた異能であり、炎でも溶けることの無い氷を自由自在に作り出し操る事が出来る。
また、実体の無い存在を凍結させて破壊したり操作する事が出来る上に、凍結させた対象はその機能や能力も凍結され封じられる。
直接相手に触れることで相手の体の水分を凍結させることで凍り付かせる事が出来たり、生成した氷塊を浮遊させ、それに乗ることで飛行する事も出来る。
八咫烏のリーダーに相応しい強大な異能を持っているものの、生成された氷の硬度は周囲の温度に左右され、高温の場所ではその硬度は大きく低下する上に、高い攻撃力を持つ技であればその氷そのものを破壊する事も出来る。
また、精神に直結した異能であるため、術者である氷華が精神的に動揺している場合にもその異能の効果は大きく低下する。
理不尽な"悪"と断定した相手に対しては無敵に近い強さを誇るものの、そうでないものや、そう判断するのが難しい相手であれば対抗する事が可能なものとなっている。

備考/右利き、幼少期に家に強盗が入ってきた際に両親を目の前で殺害され、彼女自身も強盗に捕まりリンチにあい、その際に両親の命を奪い、自分達を苦しめる理不尽な悪と、それを生み出す現代社会に対して激しい憎悪と絶望を抱くようになり、孤児院に入れられ、表舞台から姿を消して裏社会で生きるにつれてその憎悪と絶望はより揺るぎ無いものになっていった。
犯罪者は救い用の無い極悪人であり、それらを殲滅する事こそ世界をよりよくするものであると確信し、八咫烏のリーダーとしての令嬢無しの独断で犯罪者を葬れると言う権限を用いることで日夜悪人を裁き続けている。

6:◆7s:2022/04/08(金) 20:52


「外は大分騒がしいでしょう?ここでは、全部忘れてのんびりしていってね。息抜きって大事よ」
「あら、ここではみんな仲良くしなきゃ。騒ぐ人は出ていってちょうだい」

名前/ オリヴィア=ラッチェンス
年齢/ 22歳
性別/ 女

役職/ 一般市民

性格/ 秘密主義で非常にのらりくらりとした店主。常時にこにこと笑みを浮かべており、大抵のことで取り乱すことは無い。ただ、店内で問題を起こす人には厳しい。けろっとどうでもいい嘘を吐くこともあれば、悪戯をしかけるなどお茶目な面もある。人と話すことが好きで、少々距離が近い時もあるが仲良くしたいが故。気さくで穏やかであるため、お客さんやご近所さんとの付き合いは非常に良い。広く浅くで友人も多そう。

容姿/ 柔らかい髪質のブラウンの髪は背中の真ん中辺りの長さ。やや下がった眉は優しげで、撫子色の瞳もやや垂れ目。見た目だけでいえばおっとりしてそう。口角も上がっていて明るい印象を持たれがち。日焼け止めのおかげで割と白い肌。服装は8分袖の白のスキッパーブラウスに黒のスキニーパンツ。靴は黒のパンプスとシンプルに。上には茶色のカフェエプロン。身長は160糎。作業するときは銀縁の丸眼鏡を掛けることもある。
https://i.imgur.com/RxWjfjI.png

能力/ 【 私の領域 】
 自分好みのお店を1つ、瞬時に作ることが出来る能力(小さなCafeくらいで、ある程度土地を要する)。
 ☆【私の領域】とあるくらいだから、其のお店の情報は全て能力者に筒抜け。物の配置から来店者の基本的な情報、能力、頑張れば過去などもわかる。
 基本1店舗しか作れず、2店舗目を作りたい場合には今あるお店を潰す(物理)必要がある。その際、店にある物は2店舗目に何故か引き継がれるので問題無し。建てる場所もある程度広さがないと建てられない。お店を作る場合、上記☆に加え条件をひとつだけ追加することも可能。例えば「防御型の店(外部からの異能攻撃にある程度耐えられるとか、細かい設定をする必要がある)」、「攻撃型の店(店内で騒ぎを起こすと店の外に投げ出されるとか、店の中で店主に危害を加えると追い出されて二度と中に入れなくなるとか)」など。人の生死に関する条件は追加できない(腹痛頭痛が和らぐくらいならできるかも)。

備考/ こじんまりとカフェを経営する一般市民。八咫烏やfirstの構成員さんがお店に来ることもあるから、なんとなぁく情報を知っているけど何も知らないフリするお姉さん。今のところ中立だが、親しくなって声を掛けられればどちらかに寄る可能性はある。


【 / 別スレで参加を希望させていただいた者です。何かありましたらご指摘ください 】
 

7:頂上決戦◆gI:2022/04/08(金) 23:29

「あの女はやばい、関わるな」

「お前らのやっていることは正義って言葉を借りた悪だよ」

【プロフィール】

名前 麻摩 桜空 (あさま さくら)

年齢 15歳

性別 男

性格 生きていくためには犯罪に手を染めるのもやむを得ないという考え方ではあるが、絶対に人を殺めない、物理的外傷、及び無意味な暴力は絶対にしないという考え方も併せ待っている、しかし身内や自身の生い立ちに関して否定的な意見を言われると我を忘れて凶行に走るという精神的に未熟な部分もあるが、それは自分が一番痛感していることであり、自分の悪い部分であるということも自覚している

容姿 15歳という年齢に反して、髪の毛は一本残さずに全て白髪に変色してしまっている、また、本来は目の色が左右共に茶色だが左側の目が濁った灰色に変色してしまっていて、視力は失っている、体にはあちこちに痛々しい火傷の跡があるが、当然服を着ているため普段は見えないようになっている、これらの珍しい特徴を除けば特に特徴と呼べる特徴はないものの、顔立ちと体型がモデルのように整っていてスラリとしている

能力 【転送:自身を含め、生物や非生物問わずに特定の場所へと転送できる能力ではあるが、行ったことがある場所や頭の中にしっかりと入っている場所(言ったことがある前提)でなければ適用されない、また、言ったことがあっても記憶から抜けている場合も適用されない、そして転送前には転送先に繋がる空間を展開しなければならないため、必ず予備動作が発生してしまい相手側に気づかれやすいというデメリットがあるが、空間を展開してしまえば転送はあっという間に済むため、よほどのスピードがない限りは追いつかれることは無いというメリットもある】

備考 左利き、幼少期に家に強盗が入ってきた際に両親を殺害されており、しかもそれを目の前で目撃してしまった恐怖から、前述した様に髪が白髪に変色してしまった、しかもそのまま強盗に捕まってしまい、大の大人に幼い子供が適うはずもなくそのままリンチにあってしまう、体中にある火傷の跡や左目の失明はこの時のリンチが原因で負ってしまったものであり、生き地獄を味わう中で使い慣れていなかった転送能力を無意識に発動させてしまい、その際に強盗達を家の外に転送してしまったのだが、家の外の空中に転送してしまい強一人はそのまま落下して首の骨を折り死亡、もう一人は家の柵に落下してしまい串刺し状態になって死亡、異変に気づいた近隣住民は警察に通報し、警察は桜空を精神的に問題ありと判定し、少年院に入れてしまい、そして世間も同じように桜空を能力を行使した精神的に異常な強盗殺害の加害者として見るようになり、これが原因で幼くして性格が歪んでしまい、生きてゆくために犯罪に手を染めるようになった

【こちらでも引き続き宜しくお願い致します!&新しい参加者様宜しくお願い致します!】

8:◆3.:2022/04/09(土) 02:40

>>6-7

【お二人ともキャラシ把握しました!
宜しくお願いします!!】

9:正義とは◆3.:2022/04/09(土) 03:13

【国会議事堂前】


氷華
「この地を罪を償う場所……地獄へ変える。
その邪魔を誰にもさせない………」
《パキパキパキパキパキ……》

氷華は両手を地面に付け、地表を覆う氷を介し、周囲にある無数の氷塊へ干渉し、巨大な氷の塊から無数の氷の槍を天に向けて伸ばして行く……

その氷槍の一本一本がビルの高さにも相当するものであり、そんな規格外のサイズのものが何十本も、まるで天を支える柱のように現れていく。



氷華
「もう貴方が私に近付く事も永劫に無い……
私は止まれない、この世の悪の全てを滅ぼすまでは……!!」
【氷蓮六華・神滅之氷槍 臛々婆】

氷華は生成した無数の氷槍……いや、氷塔を操るために両手を地面に付けたまま、桜空をその圧倒的な質量によって押し潰そうとする。

10:頂上決戦◆gI:2022/04/09(土) 05:59

【こちらこそ、宜しくお願い致します!】

桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」

バッ・・・・・!

グォンッ・・・・・!

(桜空は両手を広げると、ゲートを氷華の氷塔ですらも転送できるほどの大きさに展開させる・・・・・

氷華ほどの実力者であればこれほどのものを作ることなど朝飯前、非常に簡単なことだと思われるが、桜空は巨大なゲートを展開するだけでもかなりの体力を消耗する・・・・・)

>>9

11:正義とは◆3.:2022/04/09(土) 10:53

>>10

氷華
「裁いても裁いても悪は消えない……
ならばこの世界そのものを裁く。」
《ドガガガガガガガガガガッ》

ゲートを繋げた先で氷塔が突き刺さり、また桜空の展開する巨大なゲートによって氷塔から逃れることが出来ているものの、大量にある氷から生じる冷気は着実に彼の体を蝕んでいく……



《パキパキ…》
大規模な転移ゲートを開いた桜空の足下から新たに小さな氷の棘が伸び、巨大な氷塔からの猛攻を防ぐ事に集中しなければならない彼へ容赦なく奇襲を仕掛けようとする。

12:頂上決戦◆gI:2022/04/09(土) 21:03

桜空「・・・・・堕ちたな、ほんとに・・・・・」

(昔は純粋なヒーロー像を抱いていた実の姉が、こうも歪みきった正義の道へと足を踏み入れてしまったことに対して、悲しみを通り越して呆れを感じる・・・・・

人間は欲の塊の生き物だ、どんな人間でも、何かしらきっかけがあればどんな悪にでも変化する、もしそうなった時の歯止め役として正義がいるのではないかと桜空は思う・・・・・)

>>11

13:正義の果て◆3.:2022/04/09(土) 21:45

>>12

氷華
「私は悪を滅ぼすためなら喜んでこの身を捧げられる。
貴方にはそれだけの意志が……覚悟があるの?」
《ドガガガガガガガガ……》

氷華が桜空の足下から伸ばした氷の棘が彼の体を裂き、ゲートの展開や維持を妨害し、氷塔による致死の猛攻を叩き込もうと様々な策を巡らせていく。

徹底的に敵対者を滅ぼす…
これが正義の成れの果てと言えるのか……

14:頂上決戦◆gI:2022/04/10(日) 07:09

桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」

ポタッ・・・・・ポタッ・・・・・

(死に至るほどの傷ではないものの、かなりの激痛を感じる・・・・・

傷口からは血が滴り落ち、地面に血だまりができてゆく・・・・・)

桜空「おっ・・・・・俺は・・・・・悪人でもてめぇみてぇに異常じゃねぇからよぉ・・・・・正義にも悪にもなりきれねぇ中途半端な奴の言い訳なんざ理解出来ねぇし、てめぇみてぇな歪んだ意志と覚悟を持ちてぇとも思わねぇなぁ・・・・・」

>>13

15:正義の果て◆3.:2022/04/10(日) 07:51

>>14

氷華
「フフフ……笑わせないで。
私は正義のために全てを捨てた。」

自分の事を『正義にも悪にもなりきれない中途半端な奴』と罵る桜空に対して、自分は正義のために人間としての心も、幸せだった過去も、普通の人間としての生も、自由や幸福すらも捨て去り、正義のみを求め続けた彼の言葉を聞いて、まるで話を聞いていないようだと嗤う。

そして、勝負に決着を付けようと、両腕を振り上げると、無数の氷塔が天高くまで伸びていく……それはまるで天を閉ざす氷の壁か檻のように……



氷華
「悪のいない世界を作るために捨てたモノの多さがこの結果よ。
何も捨てることが出来ないと言うのならせめて命だけでも捨てていきなさい。」
《ゴガガガガガガッ》

氷華は振り上げた両腕を下げると、天へ登っていた夥しい数の氷塔が次々と地上に激突し、周囲の大地が砕け、議事堂寸前までの広場が滅茶苦茶に破壊され、破壊された地上には息をも凍らせる冷気が吹き込む……

もはや、氷華に勝利するためには異能封じの弾丸を撃ち込まなければ近付くことさえ許されないだろう。加えて……無策で弾丸を撃ち込もうとしたところで即座に見きられ、容易く対処されてしまうだろう。



氷華
「私はもうこれ以上、無駄に時間を使うつもりはない。
二度と私には近付くこともさせないし、貴方が完全にバラバラになるまで攻めの手を緩めることもしない……」
《パキパキパキパキパキ…》

予想以上に戦いが長引いた事への微かな苛立ちから、決着を付けようと、小さな氷の足場を作り出すと空中へ浮遊しつつ、自分の周囲に無数の氷柱を形成し、少しでも桜空の姿が見えたら即座に総攻撃を仕掛けられるように体勢を整えていく。

16:頂上決戦◆gI:2022/04/10(日) 08:12

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」

《くそっ・・・・・!どうにもできねぇ・・・・・っ・・・・・ここで・・・・・終わるのか・・・・・》

(よくある少年漫画のように、絶体絶命の状況に陥ったからといって覚醒するわけでもない、現実はそんなに甘くはない・・・・・

もしこのまま、氷華の攻撃を受けて〇ねるのならば、苦しみからも、葛藤からも、全てから解放されるのだろうか・・・・・

そんな考えが桜空の脳裏に過ぎる・・・・・)

>>15

17:正義の果て◆3.:2022/04/10(日) 08:41

>>16

氷華
「………そこかしら?」
《ドドドドドドドドドドドドッ》

氷華が眼下に広がる氷点下の中、白い冷気の霧の中に見え桜空のものと思われる人影を中心とした半径10m圏内へ、形成した無数の氷柱をまるで霰のように降り注がせ、そのまま彼の体を貫こうとする。

打開する唯一の方法である異能封じの弾丸も、近付くことさえ困難な今となっては何の意味も持たなくなってしまっているだろう……

このまま行けば、氷華の攻撃で殺害されるか、それとも周囲の極寒の冷気によって凍死するか……その二択のどちらかしか無い。

18:頂上決戦◆gI:2022/04/11(月) 05:34

桜空「っ・・・・・!!!!!」

(まともに抵抗することすら許されないまま、無慈悲な氷柱の大雨の中に、再び桜空の姿が消えてゆく・・・・・

桜空の体力が徐々に低下してく一方な中、氷華はまだまだ余裕で戦える状態であり、圧倒的な力の差は寧ろ開いていっていると言っても過言ではない・・・・・)

>>17

19:正義の果て◆3.:2022/04/11(月) 06:10

>>18

氷華
「……貴方はどうして私の前に現れたの?」
《パキパキパキパキパキ…》

一度桜空が八咫烏の拠点の一つから脱出した後……いや、こうした戦闘の中でも彼の異能を使えば簡単にこの場から逃げられたにも関わらず、劔鴉を倒し、自分の前に現れた彼の行動に対してそう呟く。

氷華は自分の周囲に再度多数の氷柱を形成しながらも、脳裏では先程からの桜空の言葉が何度も蘇っている。

20:頂上決戦◆gI:2022/04/11(月) 20:57

桜空「くっ・・・・・ぅ・・・・・!」

(なんとか死は免れたものの、氷柱の雨によって左腕を半分ほど失った状態で、仰向けになっている・・・・・

腕から全身へと走る激痛に表情を歪める・・・・・

実の姉でありながら、弟がこんなに必死で逃げもしないで今もここにいることが本当にわからないのかという悲しみと複雑な感情までもが表情に入り交じる・・・・・)

>>19

21:正義の果て◆3.:2022/04/11(月) 22:25

>>20

氷華
「返答は無し……か。」
【氷蓮六華・千貫氷槍 頞部陀】
《ドドドドドドドドド…》

展開した無数の氷柱を桜空が横へ飛び退くことも予想した上で、桜空とその周囲に向けて千本もの氷柱の雨を集中砲火していく……

もはや氷柱に慈悲は見られず、徹底的に桜空を始末しようと猛攻を繰り広げており、左腕を失った状態でも、幸いにも周囲の気温が極低温である事から殆ど出血はせずに、傷口も直ぐに凍り付いて自然と止血が出来ている。

22:頂上決戦◆gI:2022/04/12(火) 07:31

桜空「ぐっ・・・・・ぁ・・・・・!」

スッ・・・・・!

(桜空はこんなにボロボロになってもまだ抵抗するのか、巨大なゲートを出現させて何が何でも周囲への被害が拡大しないようにゲートを展開する・・・・・

が、どんどん体温も下がっていき、意識も朦朧とし始め、まつ毛や髪の毛に霜ができ始める・・・・・)

>>21

23:正義の果て◆3.:2022/04/12(火) 12:46

>>22

氷華
「……消耗戦は無意味、このまま戦いが続けば貴方の肉体が先に限界を迎えるでしょうね……」

氷華は桜空の体に氷が張り付き始めているのを見て、変わらずに氷柱の雨を降らせながら、このまま戦闘が長引けば異能切れを起こす前に彼の体が限界を迎えてしまうと警告する……

その言葉からは家族への情と言うよりも、民間人を守ると言う『無意味』な事をする暇があるのなら逃げ出してしまえばいいと言う呆れから来ている。

24:頂上決戦◆gI:2022/04/12(火) 16:10

桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・馬鹿・・・・・言ってんじゃねぇよ・・・・・こっちはもうとっくに限界超えてんだ・・・・・」

(もはや虫の息と言っても過言ではない状態であり、それでも尚ゲート展開を維持し続ける・・・・・

桜空自身、何故今もこうしてゲートを展開できているのかがわかっておらず、もはや生きたいという執念に突き動かされているのかもしれない・・・・・

薫先生の生きていれば必ずいいことがあるという教えが、桜空を動かしている・・・・・)

>>23

25:正義の果て◆3.:2022/04/12(火) 17:29

>>24

氷華
「……これだけ気温が低下した今なら触れずとも貴方を凍らせることも出来るでしょうね……」
《スッ》
《パキパキパキパキ…》

氷華は氷柱の雨を降らせながら、地上にいる桜空に向けて右手を翳す…
すると、これまでは直接触れなければ凍らせることが出来なかったのだが、周囲の気温が氷点下(0度以下)にまで下がった事で触れなくとも対象を凍り付かせられるようになっている……

ゲートを使えば、桜空の持つ異能封じの弾丸を当てられるかもしれないが……氷華は警戒や注意を緩めてはおらず、失敗すれば二度と弾丸を当てることは出来ないだろう。

チャンスは一度だけ、しかもそのチャンスも確実である訳ではないため、いかにして自分が氷像にされる前に当てるかが鍵となっている。

26:頂上決戦◆gI:2022/04/13(水) 12:53

桜空「・・・・・っ・・・・・優しいじゃねぇか・・・・・ボコボコにされて死ぬよりと凍死する方が・・・・・数倍マシだぜ・・・・・」

(氷華は常時隙がない、戦う相手としては最悪過ぎる・・・・・

ゲートー展開して弾丸を当てるとしても、今まで通り瞬時に対処されてしまうだろう・・・・・

覚悟を決めるしか、無いのだろうか・・・・・)

>>25

27:絶対零度の正義◆3.:2022/04/13(水) 14:14

>>26

氷華
「これが私の与える最後の慈悲よ……」

これまでのように桜空に逃げられないように、足下から少しずつ凍らせて行くのだが、この期に及んでも空中に浮遊して距離を取りつつ、周囲に氷柱を形成して攻撃を続けていることから針が通る程の隙も無い。

そんな氷華の警戒や注意を逸らし、隙を生じさせるには、氷華の予想外の出来事を起こすしか無い。

28:頂上決戦◆gI:2022/04/14(木) 05:43

桜空「・・・・・最後に一つ・・・・・頼みを聞いちゃくれないか・・・・・?」

(最後の慈悲と聞いて、今なら最後の頼みごとも聞いてくれるんじゃないかと思い、ダメ元で最後に一つ頼みを聞いてくれないかどうか問いかける・・・・・)

>>27

29:絶対零度の正義◆3.:2022/04/14(木) 06:03

>>28

氷華
「……遺言の一つも聞かないほど情の無い人間になるつもりはないわ。言ってみなさい……」

既に勝敗は決まった。
このまま周囲の冷気を操って彼の体を凍らせる事で絶命させることが可能である事実と、唯一の肉親である彼へ微かに残った人として……いや、姉としての情が彼の最後の頼みへ耳を傾けている。

30:頂上決戦◆gI:2022/04/14(木) 22:24

桜空「・・・・・抱きしめてくれ・・・・・」

(桜空はたった一言、シンプルな言葉を告げる・・・・・

長い年月、二人の間に出来た溝が、より一層この言葉をのしかからせる・・・・・)

桜空にとって、唯一残った家族に抱きしめられることが最後の願い・・・・・)

>>29

31:絶対零度の正義◆3.:2022/04/15(金) 02:37

>>30

氷華
「…………!!?」

何か命乞いをするのか、それとも恨みの込められた言葉を投げかけられるか……氷華が裁いてきた悪人達は例外無くそのどちらかしか言ってこなかったのだが、抱き締めて欲しいと言われると、驚愕する。



氷華
「………いいわ。」

例えここで攻撃をされようと、これまでの経験から体術だけでも充分に対応できると言う事だけでなく、氷華の中にある微かな人間性が攻撃される隙を作り出してしまうであろう、抱き締めると言う行動をさせる。

無数に展開した氷柱はそのままだが、ゆっくりと乗っている氷塊の浮力を弱めて地上へ降りる。

32:頂上決戦◆gI:2022/04/15(金) 12:48

桜空「・・・・・サンキュー・・・・・」

(視界が霞む・・・・・いつ、何も見えなくなってもおかしくはない・・・・・

細胞の一つ一つが、芯から凍りついていくような感覚に襲われる、隙あらば弾丸を、せめて罪悪感を軽くする為に自分もろとも急所を外して撃とうと思ったが、もう腕を動かす気力すら残されていないと悟る・・・・・

ここで死ぬのなら、せめて最後だけは、正真正銘、姉弟として人生を締め括りたいと願った・・・・・)

>>31

33:絶対零度の正義◆3.:2022/04/15(金) 14:10

>>32

氷華
「……私は此処に来るまでに多くのものを捨ててきた……
誰かを助けようと手を差し伸べても手を振り払われ…
悪を赦そうとしても、背を向けた瞬間にナイフを持って襲い掛かる…
助けた相手が悪になる事だってあった…」

善人と悪人を明確に二分する事は出来ない。
誰の心の中にも二面性がある……氷華は誰よりも多くの卑劣な悪を見てきたため、極端なまでの人間の二面性を、邪悪さを見続けてしまっていたのだろう……



氷華
「……優しさや思いやりなんてあっても悪に付け込まれる。
そうして私は私の守らなければならなかった命を沢山目の前で喪って来た……」

氷華ほどの力があっても、全ての者を救うことは、助けることは出来なかった……人一倍正義感の強かった氷華にとって、その現実がいったいどれほど酷く心を抉り、精神を磨り減らし、正義を歪ませるのかは計り知れない……

まるで氷のように冷たい体で桜空を抱き締めながら、そう告げる。
氷華が纏うこの冷気はさながら、氷華の歩んできた冷たい世界そのものから来ているのだろうか。

氷華は独りで、この心の熱をも凍てつかせる極寒の世界を歩き続けて来たのだろう……そして、その苦悩と葛藤、絶望の果てに、今のように極端なまでの正義を抱くようになってしまった……

34:頂上決戦◆gI:2022/04/16(土) 05:54

桜空「・・・・・そうか・・・・・そうだよな・・・・・優しさなんてのは・・・・・結局悪人にいいように隙を突かれるだけだ・・・・・」

(そう言うと、桜空は続けて「姉ちゃん・・・・・俺な、あの後孤児院に住んでたんだけど、その孤児院も失ってさ・・・・・救ってくれたのは、悪人だったんだよ・・・・・」と言う・・・・・

ここで初めて、悪人と言っても一言に悪人とは言えないということを、桜空自身の口から語り始める・・・・・)

>>33

35:絶対零度の正義◆3.:2022/04/16(土) 12:47

>>34

氷華
「……悪人が誰かを救う?それはありえない、悪人は奪うことしか知らない筈……」

桜空からの言葉を聞いて驚く。
氷華の見てきた悪は総じて、救い用の無い外道ばかりであり、とても他者を守ったり、救おうと言う気概はなく、自分が不利になれば直ぐに逃げ出す、他者を利用するために善人を装うことはあっても、その本質は自己保身であるためだ。

だからこそ、氷華は悪を嫌悪し、憎悪して、悪が存在しない世界を作り上げようとして来た……

36:終着点◆gI:2022/04/16(土) 18:06

桜空「・・・・・俺も・・・・・最初はそう思った・・・・・父さんと母さんの命を奪ったのは悪人だった、だから悪人なんてみんな〇ねばいいと思った・・・・・でも・・・・・俺を拾ってくれたあの人は・・・・・ボスは・・・・・優しかった・・・・・」

(そう言うと、弱い呼吸を繰り返しながら「武器商人のくせして・・・・・相手に売るのはみんな精巧に作られた武器として全く機能しないバッタもんだし、売って得た金は児童施設や福祉施設に寄付したりするし、悪人って名乗ってるのが馬鹿みてぇな奴だよほんと・・・・・不正に得た金が預けられている銀行だってなんだって、すぐに突き止めて強盗して取り返しちまうんだ・・・・・そんなの見てたらさ・・・・・やり方は間違っていても・・・・・この人につていきてぇって思ってさ・・・・・俺は悪人の道に生きることを決心したんだ・・・・・」)

>>35

37:絶対零度の正義◆3.:2022/04/16(土) 22:47

>>36

氷華
「………そう……
貴方はその道を選ぶことにしたのね……
いいわ、それなら……」

自分の知っている悪…
平気で他者の人生を壊し、些細な幸せさえも私利私欲で踏みにじる、そんな極悪非道な者達ばかりを見てきたのだが、それらとは違う存在と出会っていたのだと知ると、桜空を抱き締めていた力を緩めると同時に、周囲に吹き込む吹雪が納まり始める

38:終着点◆gI:2022/04/16(土) 23:33

桜空「・・・・・やり方は間違っていたとしても・・・・・自分の人生を見つけられて、幸せだったよ・・・・・」

(桜空自身、結果がどうあれやり方は間違っているということはわかっていた・・・・・

だが、それでも自分の人生を見つけられたことに関しては、幸せだったと告げる・・・・・)

>>37

39:絶対零度の正義◆3.:2022/04/17(日) 10:36

>>38

氷華
「……………。
……私は…………」
《ダァン》

桜空の選んだ人生を、幸福を知り、戦意が薄まったところに突如として銃声が辺りに響き渡る……

すると、その次の瞬間、氷華の左胸の辺りに赤い血の染みが広がって行く。

40:終着点◆gI:2022/04/17(日) 12:03

桜空「・・・・・姉ちゃん・・・・・?」

(目の前の光景は、夢なんじゃないかと疑いたくなる・・・・・

いきなりの出来事に理解は追いつかず、時が止まったかのように時間の感覚が鈍くなる・・・・・)

>>39

41:絶対零度の正義◆3.:2022/04/17(日) 13:15

>>40

氷華
「………こふッ………」

突然走った激痛により両足の力が抜けてしまい、倒れはしないものの、床に膝を付いてしまう。

左胸へ右手を当てて傷口を凍らせることで出血を止めようとするものの、異能がまるで使えなくなっている事から、今撃ち込まれたのが『異能封じの弾丸』である事を察知する……

その放たれた凶弾は狼谷の命を奪ったものと同様のモノであり、おそらくはその射手も同一人物によるものだろう……

42:終着点◆gI:2022/04/17(日) 16:19

桜空「・・・・・っ・・・・・死ぬんじゃねぇぞ・・・・・今・・・・・アジトに・・・・・」

(桜空は今にも途切れそうな意識の中、必死に立ち上がり、氷華が倒れないように支えながらゲートを展開しようとする・・・・・

桜空も氷華の様子から異能が使えなくなっているのだと察し、何故こんな物が、しかもどこから撃ってきたのか、頭が混乱する・・・・・)

>>41

43:絶対零度の正義◆3.:2022/04/17(日) 18:29

>>42

氷華
「それより……『家』に……帰りたい……わ………」

内出血が酷く、銃弾が体内に残っている事から手足にさえ力が入らず、口から流れる血が凍ること無く滴る中、生気の失われ始めた虚ろな目で家に帰りたいと言う……

幸いにも間接的に触れているだけなら異能封じの効力が及ばないのか、桜空のゲート展開には何の支障もきたしていない。

44:終着点◆gI:2022/04/17(日) 18:44

桜空「何言ってんだ・・・・・!今処置すればまだ助かっ・・・・・」

(凍ることなく、地面へと滴り落ちる鮮血が桜空の精神を掻き乱す・・・・・

まだ間に合うかもしれないという気持ちと、もう助からないという気持ちが、心の中でぶつかり合う・・・・・)

桜空「とにかく・・・・・死ぬんじゃねぇ・・・・・!償いもせずに逃げるのかよ・・・・・!」

>>43

45:絶対零度の正義◆3.:2022/04/17(日) 18:51

>>44

氷華
「大丈夫……急所は……外れているわ……」

急所が外れているという氷華の言葉が正しければ、すぐに命を落とすと言うことはなく、体内で異能を封じられていることで意識が薄れ始めているのだと思われる。

だからこそ、家に帰りたいと言っているのか、それとも自身の死に場所を自分で選びたいという願いか……

46:終着点◆gI:2022/04/18(月) 03:32

桜空「・・・・・少しだけだからな・・・・・」

(真っ先に治療を最優先しなければいけないのはわかっている・・・・・

わかっているが、ここで家に行かなければこの先ずっと後悔することになる、そんな気がした・・・・・

桜空は、歪だが自分達二人を転送する分には問題ないゲートを展開し、遠い昔の記憶を頼りに家へとゲートを繋ぐ・・・・・)

桜空「少ししたら、アジトに移動して治療する・・・・・それまで絶対死ぬんじゃねぇ・・・・・」

>>45

47:求めた正義の果て◆3.:2022/04/18(月) 06:28

>>46

氷華
「感謝する……わ………」

桜空へ寄りかかり、体力の消耗を抑え、不用意に傷口を広げたり、負担をかけないようにする事で延命に専念しつつ、感謝の言葉を口にし、完全に敵意はないと言うことを示す。



氷華
「……覚えてる?ここで過ごした時の事を………
……私は昨日のように思い出せるわ。」

ゲートを潜った先では、のどかな草原にポツンとある一件家、少し離れた場所では小さな町が見える穏やかな場所……

二人は此所で生まれ、幼い頃を過ごして来た。
周囲にはもう凍てつくような寒さも、周囲からの責任や重圧も無い、まるで幼い頃に戻ったような静かな心になれる場所。

48:終着点◆gI:2022/04/18(月) 20:13

桜空「・・・・・一日だって忘れたことはねぇよ・・・・・」

(この家で過ごした幼少の日々を覚えているかどうか聞かれれば、一日とて忘れたことはないと言葉を返す・・・・・

ここには、自分の全てが詰まっていた、あの日を境に奪われるまで・・・・・)

桜空「・・・・・俺達の原点だ、ずっと、ずっと・・・・・あの日のまま残っていたんだな・・・・・」

>>47

49:求めた正義の果て◆3.:2022/04/19(火) 07:17

>>48

氷華
「………そうね………私達の人生が狂ったきっかけでもあるわね……」

氷華にとって此所は自分達の生まれ育った思い出の場所であると同時に、人生の狂い始めたきっかけでもあり、懐かしさと嬉しさだけでなく、悲しみも感じてしまっている。

自分にも確かにあった、人間として生き、人間として生きられた筈の人生……



氷華
「……どうして……こうなったのかしら………ね………?」

氷華の目からは一筋の涙が頬を伝って流れ落ちる。
どうしてこうなったのか、自分はどうすればよかったのかと問いかける。

世界は想像以上に腐敗し、悪が蔓延る世界であったため、強引な手段でなければ正義を貫けない世界だと悟り、自分自身や幸福、人生の全てを擲ってでも叶えなかった理想……悪によって理不尽に奪われることの無い世界……

その純粋な考えだけは幼い頃から変わらずに持っていた……

50:終着点◆gI:2022/04/20(水) 04:19

桜空「・・・・・やり方さえ間違えなければ、姉ちゃんの人生もここまで狂うことは無かった・・・・・俺は悪人だが、少なくとも狂いそうだった人生は軌道修正をなんとか出来た気がする・・・・・」

(人それぞれ、貫く正義というものはある・・・・・

だが行き過ぎれば、時にそれは悪をも凌駕する・・・・・

肝心なのはどこまで貫けるかではない、どこで歯止めができるかだと桜空は答える・・・・・)

>>49

51:求めた正義の果て◆3.:2022/04/20(水) 13:06

>>50

氷華
「……やり方さえ間違わなければ……ね……
それは違うわ……私達は……両親が殺害された時から……狂うことが運命付けられていた……」

例え氷華の正義が暴走しなかったとしても、両親が殺害されたその時からな運命の歯車が狂い、遅かれ早かれこの対立は起きていたのだろうと氷華は悟り、そう呟く。

52:求めた正義の果て◆3.:2022/04/20(水) 13:06

>>50

氷華
「……やり方さえ間違わなければ……ね……
それは違うわ……私達は……両親が殺害された時から……狂うことが運命付けられていた……」

例え氷華の正義が暴走しなかったとしても、両親が殺害されたその時からな運命の歯車が狂い、遅かれ早かれこの対立は起きていたのだろうと氷華は悟り、そう呟く。

53:終着点◆gI:2022/04/20(水) 17:28

桜空「・・・・・今はうじうじしてたって仕方がねぇ、そろそろアジトに移動するぞ・・・・・」

(このままでは、本当に氷華が死んでしまう・・・・・

今は、やり方が間違っていなければだとか、狂うことは運命だったとか、そんなことをうじうじと言っている場合ではない、一刻も早くファーストのアジトに戻り治療マシンで氷華を治療しなければと思い、ゲートを展開して移動しようとする・・・・・)

>>52

54:求めた正義の果て◆3.:2022/04/20(水) 20:33

>>53

氷華
「……その必要はないわ。
私はこのまま此所で終わりを迎えたい……」

氷華はかつての幸せな思い出に抱かれて永遠の眠りにつきたいと応える。
八咫烏は壊滅し、国家転覆と反逆を企てた氷華を永遠に罪人として追われ続けることになるだろう。

そうなり、自らが嫌う悪へと堕落してまで生きるのではなく、自分の終わりを自分で決めたい、歪ながらも正義を抱いたまま果てたいという……

55:終着点◆gI:2022/04/21(木) 06:03

桜空「・・・・・ふざけんなよ・・・・・てめぇ、逃げるのか・・・・・?」

(桜空は声を震わせながら上記を言えば、続けて

「てめぇ、散々無実の人間の命奪っておいて、自分勝手な正義貫いたまま死ぬのか?ざけんじゃねぇぞこらぁっ!!!!!今のテメェには死ぬ資格すらねぇ!!!!!生きるんだよ!!!!!血反吐吐いてでも生きろ!!!!!」

と、怒りを顕にする・・・・・・)

>>54

56:求めた正義の果て◆3.:2022/04/21(木) 06:32

>>55

氷華
「フフフ……言葉は荒くなっているけど……貴方は昔と同じ心をもっている……」

氷華は生気の消えた虚ろな目をしながらも微笑み、桜空の頬に手を伸ばし、昔と変わらない彼の感情や心を知ると、口から血が溢れながらも言葉を紡いでいく。



氷華
「最期に……貴方の顔が……見れ……て…………よかっ…………」

先程の致命傷を避けていると言う発言は偽りであったのか、言葉の途中であるものの、伸ばした手から力が失われ、そのまま意識を失う……おそらくはもう目覚めることは無いだろう……

狼谷の時と同じ。
助けることが叶わずに、すぐ目の前で大切な命が失われてしまう……
桜空もまた、氷華と同じように世界を、自分を憎むようになってしまうのだろうか……

57:終着点◆gI:2022/04/21(木) 22:25

桜空「・・・・・」

(助かる、助けられる、そう思っていた・・・・・

いや、氷華は何としてでも自分の手で救わなければならない、そんな使命感が心のどこかにあった・・・・・

もし、氷華の頼みを受け入れず、アジトに早く戻って治療マシンに入れていたなら結果は大きく変わっていたはずだと思うと、後悔してもし切れない・・・・・

もはや、涙すら出なかった・・・・・)

>>56

58:求めた正義の果て◆3.:2022/04/23(土) 02:21

>>57

氷華は永遠の眠りについたように見えたが……
微かにだが心音がしており、今からアジトに戻って治療すれば一命を取り留められるかもしれない……

だが、例え生き残ったとしても目を覚ます確証は無く、永遠に植物人間状態のままである可能性が非常に高い。

59:終着点◆gI:2022/04/23(土) 05:57

桜空「・・・・・っ・・・・・!」

(まだわずかに心音が聞こえるのに気づけば、本当にわずかな可能性だとしても構わない、助かるのなら、最善を尽くして助けるだけだ・・・・・

桜空は急いでアジトへと戻ると「誰かぁ・・・・・!誰かいないのか・・・・・!いるなら手伝ってくれ・・・・・!」と、片腕を失っている為治療マシンに氷華を入れるにはもう一人いないと難しいからかアジトで誰かいないかと呼びかける・・・・・)

>>58

60:決着の後◆3.:2022/04/28(木) 00:08

>>59

朱音
「…………!!
何処に言っていたんだ!?こっちは溶岩野郎のせいで手一杯だって言うのに……って、ソイツは……!?」

焔鴉と交戦したファーストの隊員が壊滅状態になっており、アジトの内が混雑している中、ようやく現れた桜空を見て怒るものの、彼が担いでいるのが宿敵の八咫烏、その頂点にいる氷華であると知って驚愕する。

61:終着点◆gI:2022/04/28(木) 01:18

桜空「・・・・・朱音・・・・・頼む・・・・・今はコイツの治療を・・・・・最優・・・・・先・・・・・」

バタン・・・・・

(今は氷華の治療を最優先してくれと伝え切る前に、咄嗟に氷華を守るようにしてそのまま倒れる・・・・・

よく見ると、氷華は胸からの大量出血、桜空は片腕を失うという瀕死の状態であり、桜空も桜空でこの状況をなんとか打破しようとしていたということが伺える・・・・・

そして、桜空が倒れる前、その表情は焔鴉との交戦へ駆けつけることが出来なかったことによる申し訳ない気持ちでいっぱいだった・・・・・

桜空はこれ以上ないほどに精神的にも追い詰められたのだろう・・・・・)

>>60

62:決着の後◆3.:2022/04/28(木) 18:39

>>61

朱音
「……ああ、また厄介ごとを持ち込んでくれたね……
貸し一つだよ?」

八咫烏は言うなれば長年の宿敵であり、そのトップである氷華は積年の天敵であった事から一瞬だけ怒りや混乱、戸惑いといった複雑な感情を秘めた表情になるものの、直ぐに自分の体に気を流すことで身体能力を引き上げ、気倒れた桜空と氷華の二人を抱えて治療室へ向かって歩いて行く。

63:終着点◆gI:2022/04/29(金) 01:47

桜空「・・・・・」

(瀕死の状態で気を失っている桜空と、同じく瀕死の氷華・・・・・

二人の表情は、実によく似ている・・・・・

桜空は悪人という立場なのに、昔から超が付くほどのお人好しだった・・・・・

そして今回は、そのお人好しな性格が故に、とうとう敵対する組織のボスを治療してくれという無理難題まで押し付けてきた・・・・・

どう考えても、裏社会で生きる人間としては圧倒的に何もかもが未熟だった、冷酷になりきることもなく、善人になりきることもできない、しかし、だからこそ狼谷も何かを変えられると桜空に委ねたのかもしれない・・・・・)

>>62

64:決着の後◆3.:2022/04/29(金) 02:13

>>63

朱音
「……ったく、私も甘いね……」

姉弟と言うこともあり、何処か雰囲気や表情が似ているのを見て、優しく微笑む。

ファーストの中には八咫烏や氷華によって仲間や親友を殺害された者や、八咫烏への復讐心を持った者も少なくは無く、本来ならファーストの不殺の信条も無視して問答無用で処刑する必要のある氷華を助けてくれとまで言う。

この事が知られれば桜空だけでなく、自分も仲間や部下達から罵詈雑言を浴びせられたり、避難される事だろう……かく言う自分も少し前に桜空のそのやり方に反対していたのだが、それでも朱音は桜空の願いを聞き届ける事を決めた。

もう氷華は異能を使えるだけの余力も無いほど衰弱しているのか、直接氷華に触れても凍り付くような事は無くなっており、二人を担いで治療実の前に到着する。


そして一週間後……

65:予兆◆gI:2022/04/29(金) 03:54

紀「貴方も馬鹿ですね・・・・・桜空はともかく、敵組織の大元まで助けるだなんて・・・・・」

(未だ目覚めない桜空と氷華が入った治療マシンの前に立つ朱音の後ろから声をかける・・・・・

死んでいった仲間がこれを見たらどう思うだろうか、少なくとも冷静ではいられないだろう・・・・・

「・・・・・今なら、その腐りきった鴉も簡単に始末できますね・・・・・」)

>>64

66:決着の後◆3.:2022/04/29(金) 12:12

>>65

朱音
「おお、アンタはもう目が覚めたのか。」

焔鴉との戦いで交戦した自衛隊や警官隊、ファーストの戦闘部隊が壊滅し、紀も死闘の末に焔鴉を倒すことに成功したものの、捕まえたりトドメを刺すことは出来ずに逃走されてしまった。

紀も全身に重篤な火傷を負わされていたものの、治療装置によってもう歩いて話せるぐらい回復したのを見てそう呟く。



朱音
「あれから一週間後……二人ともまったく目が覚める様子は見えないね。それに正直に言うと……金鵄の方は助からないかもね……」

朱音もまた紀と同じように二人の様子を見に来たものの、多少は回復してきている桜空と違い、体内にはまだ異能封じの弾丸がある氷華は殆ど回復していないことから氷華は助からないだろうと呟く。



朱音
「異能封じの弾丸を受けて生還した奴は見たことがない……確率的に言っても1%あるかどうかだね……仮に助かったとしても意識が戻ることは無い。」

67:予兆◆gI:2022/04/29(金) 14:01

紀「それは丁度いい・・・・・鬼退治は鬼が眠っている内に限りますね・・・・・」

(弱々しく歩きながら、紀は意味深なことを言い始める・・・・・

「私は助からないと決まった人間は、早い内に楽にさせた方がいいという考え方の人間です、ですが、今回の場合は特別ケース・・・・・こんな奴を生かしておいたら、いつまた命が危険に晒せれてもおかしくはありません・・・・・楽にさせるさせないではなく、私個人としての恨みです、この火傷の恨み、まずはコイツで晴らさせてもらうとしますか・・・・・」

と言い、隠し持っていた拳銃を取り出し、治療マシンを開こうとする・・・・・)

>>66

68:決着の後◆3.:2022/04/29(金) 15:20

>>67

朱音
「……待ちな。」

氷華にトドメを刺そうと隠し持った拳銃に手をかけようとしたのを見て朱音はいち早く紀の考えと行動を長年の警察としての勘から先読みし、拳銃を取り出した紀の手に向けて蹴りを放つ。

動体視力を強化する、或いは感知感覚強化や、何らかの予知や感知が出来なければ、そのまま手にした拳銃を蹴り飛ばされるだろう。



朱音
「直にうちのボスも目を覚ます。文句があるんならボスに言ってくれ。」

69:予兆◆gI:2022/04/29(金) 16:23

紀「理由は?」

(紀も、かつて幼少期に紛争地帯で過ごしたことで研ぎ澄まされた瞬発力、感知能力を活かして、肘で蹴りを防御する・・・・・

そして、せっかく目の前に一番厄介な相手が手も足も出せずに意識不明の状態なのに、いつ起きるかもわからないボスに文句を言えと忠告する相手を睨みつけ、その理由は何なのかを聞く・・・・・)

>>68

70:◆3.:2022/04/30(土) 02:09

>>69

《ドゴッ》

肘で防がれるものの、気の力によって強化されたその一撃は同じ身体強化か防御系の力、或いは飛び抜けて高い筋力が無ければ耐えられるものではなく、防御した肘を含めて紀の腕を蹴りあげようとする。



朱音
「理由?さあね、それもボスに聞きな。」

蹴りを放った後、直ぐに二人のいる治療ポットの前に移動する。
焔鴉のように周囲を一瞬で灼熱地獄に変える技も、火山の噴火のごとき力も使えないものの、近接戦闘でこそ真価を発揮することが出来る。

71:予兆◆gI:2022/04/30(土) 06:22

紀「・・・・・っ・・・・・私も馬鹿ではありません、力の差がある相手に挑もうだなんて、思いませんよ・・・・・」

(蹴りを防御しようとは思ったものの、いざ当たると当たった箇所が痺れるように痛む・・・・・

紀は、諦めてボスが起きてからじっくりと事情を聞き出すことに決めれば

「言っておきますが、私は組織の為も思っているということを頭に入れておくように・・・・・」

と、氷華の生死に関する忠告をする・・・・・)

>>70

72:決着の後◆3.:2022/04/30(土) 07:01

>>71

朱音
「ああ、それはアタシも一緒だよ。」

氷華の処遇については自分も思うところがあるものの、生かすようにと頼んだのは他ならないボスであり、さながら今の状況はかつての桜空と自分のやり取りをそのまま繰り返したようなものと言えるだろう。

73:予兆◆gI:2022/04/30(土) 13:35

紀「・・・・・で、肝心の鴉がここにいるということは、他の鴉共も群れてここへ来る、なんてことはないでしょうね・・・・・?」

(敵対組織のボスがこんな所にいるということは、他の八咫烏メンバーがここへ攻めてきてもおかしくはないのではなかろうかと考え始める・・・・・

氷華をこのままにしておくのは、ファーストとしてはかなりのリスクを負うことになる・・・・・)

>>72

74:決着の後◆3.:2022/05/04(水) 02:56

>>73

朱音
「それはわからないね、だけど八咫烏の最高戦力の三羽鴉は生死不明、主力の十二鴉もその半数以上が倒された事で組織は壊滅状態。元々少数精鋭なのもあっても体制を立て直すには数年はかかるだろうけど、今や八咫烏は国家転覆を企てた組織として指名手配されている。」

八咫烏の現状についても話す。
八咫烏は壊滅状態にある上に、メンバー全員が国家転覆を企てた犯罪組織として手配されていることから組織を立て直すことそのものが困難な状態になっていると教える。



朱音
「だから八咫烏からの襲撃の心配はしなくても良さそうだよ?」

75:予兆◆gI:2022/05/04(水) 04:07

紀「哀れですねぇ、正義にもなれず、悪にもなれず、歪な正義を貫いた結果がこれですか・・・・・結果は目に見えてましたがね・・・・・」

(歪で自己中心的な正義を抱く者は正義にも悪にもなりきれずに、自滅するか、世間から批難を浴びて壊滅するか、或いはその両方・・・・・

八咫烏に関しては哀れ見事に両方を成し遂げた・・・・・

「無様ですね、最高に・・・・・見ていて気持ちがいいですよ、調子に乗った鴉共の成れの果ては・・・・・」)

>>74

76:tery よう!:2022/05/08(日) 22:23

https://i.imgur.com/W7xegBu.png

77:そして…◆3.:2022/06/21(火) 08:03

【ファースト本部/治療室】

氷華
「う……ん………?
ここは………」

八咫烏との接戦から2年の歳月が経過し、治療マシンから出て八咫烏の元統率者であり、最強の異能力者だった氷華が目を覚まし、マシンから出て来る……



氷華
「あれからどれだけの時間が経ったの……?ここはいったい………」

2年もの間にすっかりと体の筋力が失われてしまっており案の定、体に力が入らず、まともに立っていることも出来ず、異能力も上手く扱うことも出来ずに、そのまま床に倒れ込んでしまう。

78:動き始める因縁◆gI:2022/06/21(火) 09:37

桜空「・・・・・起きたか・・・・・」

(あの戦いの後、桜空は氷華よりも先に目を覚まし、それから二年間、八咫烏が起こした例の件の片付けを陰ながら行い、襲撃を受けた場所はもうかなり復興が進んでいた・・・・・

そして同時に、目を覚ますかどうかもわからない、もしかしたらずっとこのまま目を覚まさないかもしれない氷華を見守りながら過ごしていた・・・・・

目を覚ました姉に対する感情が溢れ出しそうになるも、冷静を保とうとしながら声をかける・・・・・)

>>77

79:人鴉◆3.:2022/06/22(水) 01:36

>>78

氷華
「……まさか私を助けるだなんてね……
今の私は見ての通り、異能も使えないし、体も大きく弱まった」

2年もの間、身動き一つせずに昏睡していた事もあり、完全に全身の筋肉が弱まってしまっており、手足も細くなり、自力では立ち上がることも出来ない状態になっている。

自分の命を助けた弟へ、申し訳ないと言う感情と、不甲斐ない姿を見せたと言うこと、複雑な感情が入り交じった目で見上げる。

80:動き始める因縁◆gI:2022/06/22(水) 12:58

桜空「・・・・・しばらく、安静にしておくんだな・・・・・」

(歪んだ正義を振りかざした代償と言わんばかりに、目を覚ました氷華の姿はかつての面影が見られないほどに、桜空の瞳には弱々しく映っていた・・・・・

「・・・・・一つ、聞きたいことがある」)

>>79

81:人鴉◆3.:2022/06/22(水) 13:32

>>80

氷華
「……何かしら?」

自分が出てきたばかりの治療マシンに背を預け、体に巻いてある布を整えながら、安静にしておくようにとの言葉を静かに聞くと、言葉の最後に聞こえた自分への質問について応えようとする。

82:動き始める因縁◆gI:2022/06/22(水) 16:19

桜空「・・・・・八咫烏のリーダーってのは、二人いたのか?」

(八咫烏のリーダーは、氷華ただ一人なのはスパイとして活動していた狼谷含め、組織内の人間なら全員知っているであろう事実であり、生前狼谷が情報を提供してくれていたこともあり、八咫烏をまとめていたリーダーの立場の人間は氷華だけのはずだが、桜空はリーダーは二人いたのかと聞く・・・・・

氷華が治療中の間に何かしらがあったのだろうということが伺える・・・・・)

>>81

83:人鴉◆3.:2022/06/22(水) 16:51

>>82

氷華
「……いえ、八咫烏の頂点は金鵄である私だけよ。
何か八咫烏が動いているの?」

質問の意味が理解できず、自分が八咫烏の頂点であると応えた後、彼の真意を探ろうと、自分が不在の状態でありながら、八咫烏が何かしらの独断行動をしているのかと問いかけて

84:動き始める因縁◆gI:2022/06/22(水) 21:18

桜空「・・・・・数ヶ月前、こんな物が届いてな・・・・・」

(桜空はそう言うと、一件見た目は普通のDVDを取り出す・・・・・

氷華が眠っている間に届いた物であり、桜空の口振りから、八咫烏から送られた物であることが伺える・・・・・)

>>83

85:人鴉◆3.:2022/06/22(水) 23:01

>>84

氷華
「………………。」

静かに桜空が取り出したものへ視線を移す。
この2年の間で何が起こったのか、八咫烏は、日本はどうなっているのか、そのきっかけを知るためにもそのDVDの再生を待つ。

86:動き始める因縁◆gI:2022/06/23(木) 05:37

『あー、あー、テストテスト、映っている?』

『えぇ、バッチリと・・・・・』

『よかったよかった、えー、ゴホン!こんにちは、ファーストの皆さん及び八咫烏リーダーの麻間氷華さん・・・・・私は八咫烏リーダーの者です・・・・・』

(再生すると、画面には不気味なペストマスクを付けた男とも女ともわからない加工された音声で喋る謎の人物が映っていた・・・・・

その人物は、八咫烏のリーダーであると話す・・・・・)

>>85

87:人鴉◆3.:2022/06/23(木) 10:23

>>86

氷華
「……ふぅん、八咫烏の主力は既に壊滅し、政府からの繋がりも失ったにも関わらず、新しい金鵄を選出する事が出来るのね?」

映像を見て、八咫烏における主戦力だった十二鴉は潜鴉、水鴉、毒鴉、剣鴉、素鴉、蟲鴉、鴉狼と半数以上を失い、最高戦力だった三羽鴉も自分以外に着いていく者はいないと知っているため、つまらなさそうに組織再建における矛盾点を指摘する。

88:動き始める因縁◆gI:2022/06/24(金) 05:20

桜空「いや、八咫烏は主要メンバー含めてほぼ壊滅した、この短期間で以前と同等の組織として立ち上がるなんてできると思うか?しかもこの映像は数ヶ月前のものだ・・・・・つまり、この映像を送る前にはもう、奴らある程度準備を整えて組織としての力も回復していると思う・・・・・」

(世間にもその歪んだ正義の元の行いが知れ渡り、再起不可能だったはずの八咫烏が、あの惨劇から一年と数カ月で組織として再度立ち上がったことにいくら何でも早すぎると桜空は推測する・・・・・

『氷華さん、貴方が組織にいた頃は、随分お世話になりました・・・・・自分が何をしたかも知らず、よくもまぁ堂々と、本当に腸が煮えくり返る気持ちでしたよ・・・・・』

映像に映る人物は、その言葉の内容から氷華と面識がある人物、つまり組織内の人間であり、以前から他の構成員とは違い、氷華に対して怒りを抱いていることがわかる・・・・・

ペストマスクのような被り物で顔を隠しているのも、その為か・・・・・)

>>87

89:人鴉◆3.:2022/06/24(金) 06:45

>>88

氷華
「ふぅん、それで……私が力を失い、八咫烏の主力が居なくなったにも関わらず、顔さえ見せようとしない臆病な残党の大将様が私に何の用件かしらね?まさか愚痴を吐くためと言う訳では無いのでしょう?」

八咫烏の中にも鴉狼や素鴉のように自分に迎合しない、意思に賛同しない者も居たことは知っており、その中でも自分の傍にいつつ、本心を見せようとしない者が居ることを知っており、だいたい相手の正体について掴んでいるような口調で言う。

90:動き始める因縁◆gI:2022/06/24(金) 15:14

『私はお前を許さない、絶対に・・・・・』

(再生された映像越しであれど、伝わってくる憎悪の念は凄まじいものがある・・・・・

過去に氷華が悪を見境なしに狩る復讐鬼と化したように、謎の人物もまた、似た憎悪を募らせているように見える・・・・・)

>>89

91:人鴉◆3.:2022/06/25(土) 10:43

>>90

氷華
「………………。」

憎悪の念を受けながら、まるで全てを諦めているように無言で立ち上がろうとするものの、直ぐに床に倒れてしまう。

だが今の氷華には、金鵄だった頃の強大な力も、復讐鬼のような鬼気迫る様子もなく、自分の脚で立ち上がることも出来ない非力な少女になっている。

92:動き始める因縁◆gI:2022/06/26(日) 10:03

桜空「・・・・・奴は是が非でもお前を殺るつもりだぞ、どうする・・・・・?」

(自力で立ち上がることも困難になった氷華に手を差し伸べ、これからどうするつもりだと問いかける・・・・・

今の氷華なら、容易く葬れるのは間違いない、相手側からしたら正に絶好のチャンスというやつだ・・・・・)

>>91

93:人鴉◆3.:2022/06/27(月) 08:27

>>92

氷華
「一度でも闇の中を生きた者がまともな死に方を出来るだなんて思っていないわ、これまで散々命を奪ってきたのだもの、その時が来たのならそれを潔く受け入れるわ。」

氷華は自分だけがのうのうと幸せに、普通の人間のように生きて果てる事が出来るだなんて思っておらず、恨みや憎しみを抱かれるのも、復讐しようとされるのも、全ては必然であり、そこから目を背ける事はしないと言ったように、自分の罪や業を素直に受け入れている。



氷華
「それよりも……車椅子とかは無いかしら?」

今の氷華は自力で歩く事はおろか、立ち上がることすら出来ず、戦いや過剰なまでに異能を多用した代償として、半身不随に近い後遺症が残ってしまっており、それを打開しようと車椅子はあるかと聞いてみて。

94:動き始める因縁◆gI:2022/06/27(月) 20:47

桜空「あるにはあるが・・・・・まだ横になっていた方がいいんじゃないか?」

(以前とは真逆とも言えるほどに弱々しいその姿を見れば見るほど、まだ治療を続けた方がいいんじゃないかと思えてくる・・・・・

以前のようにとまではいかずとも、自力で立てるくらいまでには回復するだろうと考えている一方で、氷華自身は自分は〇されても仕方が無いと開き直っているのを見て、複雑な気持ちになる・・・・・)

>>93

95:人鴉◆3.:2022/06/28(火) 00:38

>>94

氷華
「いえ、あまり動かずにいるとますます体が鈍ってしまうわ、脳は思考や計算をすればある程度は回復するでしょうけど、体は実際に動かさないと劣化してしまうわ。」

車椅子があると聞くと「そう…なら悪いのだけど貸してくれない?」と言って、その後に休んではいられない理由について話す。異能を失い、筋力も大きく落ちたものの、氷華は素で頭の回転が早い事から協力する事が出来れば組織の建て直しも容易になるかもしれない。

96:動き始める因縁◆gI:2022/06/28(火) 05:26

桜空「・・・・・それもそうだな、わかった、ちょっと待ってくれ」

(桜空はそう言うと立ち上がり、奥の部屋から車椅子を押してくる・・・・・

ファーストは裏社会で生きる人間達の集まりという立場上、何かしらがあった時の為に備えてある程度の物が揃っている)

>>95

97:人鴉◆3.:2022/06/28(火) 12:53

氷華
「感謝するわ。
お礼に……何か私に出来ることがあるのならそれを手伝う。」

体を起こすのに少し時間がかかってしまうものの、車椅子に自力で座ると、既に自分の理想も組織も失われ、持ち前の戦闘力の大半も失われた氷華はせめてもの贖罪としてなのか、今の自分に出来ることがあるのならそれを手伝うと言う。

98:動き始める因縁◆gI:2022/06/29(水) 04:03

桜空「・・・・・いや、いい・・・・・俺には俺で片付けなきゃいけない問題がある・・・・・」

(桜空は極力自分自身の問題に誰かを巻き込むのは避けたいのか、氷華の申し出を断る・・・・・

桜空は、この問題は自分がケリをつけなければならないと、そう考えていた・・・・・

しかも、目覚めたばかりの氷華を介入させるわけにはいかない・・・・・)

>>97

99:人鴉◆3.:2022/06/29(水) 20:12

>>98

氷華
「……そう、わかったわ。
それなら私はこのまま回復に専念しておくわ。」
《パキパキ…》

車椅子に座ったまま、自分の右手の掌を見ながら異能を発動させてみるが、掌の上に氷のナイフを一つ形成するだけでもかなりの体力が削れてしまう事から自分の上限を知る。

皮肉にも、今の弱りきった氷華の力は、桜空の恩師である薫と殆んど同じぐらいの力であり、長い時間はかかってしまったが、氷華は桜空と漸く向き合うことが出来るようになった。

100:動き始める因縁◆gI:2022/06/30(木) 05:53

桜空「言っておくが、こういう物騒な物を作るのは禁止だ・・・・・」

(氷華が氷のナイフを作り出すのを見れば、もしかしたら氷華が自ら命を絶つ可能性もあるのではないかと考え、氷のナイフを没収し、こういう物騒なものを作るのは禁止すると告げる・・・・・)

>>99


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